JPH0726960B2 - 乾式全血分析要素 - Google Patents

乾式全血分析要素

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JPH0726960B2
JPH0726960B2 JP63083679A JP8367988A JPH0726960B2 JP H0726960 B2 JPH0726960 B2 JP H0726960B2 JP 63083679 A JP63083679 A JP 63083679A JP 8367988 A JP8367988 A JP 8367988A JP H0726960 B2 JPH0726960 B2 JP H0726960B2
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/52Use of compounds or compositions for colorimetric, spectrophotometric or fluorometric investigation, e.g. use of reagent paper and including single- and multilayer analytical elements
    • G01N33/525Multi-layer analytical elements
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S435/00Chemistry: molecular biology and microbiology
    • Y10S435/805Test papers

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、血液中の特定物質を定量分析するに用いる乾
式化学分析要素に関する。
[従来技術とその欠点] 体液中に存在する各種の代謝成分、例えばグルコース、
ビリルビン、尿酸、コレステロール、乳酸脱水素酵素、
クレアチンキナーゼ、GOT、GPT等の定量分析は、臨床医
学上重要で、疾患の診断、治療経過の追跡、予後の判定
などに不可欠である。血液等を試料とする臨床化学検査
では、微量の液体試料で、精度の高い検査を行うことが
できることが望ましい。従来、溶液試薬を用いる湿式法
が広く用いられているが、迅速性に欠ける。
乾式化学分析、すなわち実質的に乾燥状態の分析要素、
例えば、試験片や多層分析要素中に、分析試薬系を導入
した臨床分析法が知られている。乾式化学分析は湿式法
による化学分析(即ち、溶液中に試薬を用いる方法)よ
り、例えば使用上の簡易性、経済上の節約及び分析の迅
速さなどの点で優れている。乾式多層分析要素は、微量
の液体試料で、精度の高い検査を迅速に行うことができ
る分析手段として、開発された。乾式多層分析要素は例
えば、特公昭53−21677号、特開昭55−164356号、特開
昭60−222769号等で知られている。乾式多層分析要素の
一例を挙げれば、透明支持体、試薬層、反射層、展開層
から構成されている。透明支持体(例えば下塗り処理を
施した薄いプラスチックフィルム)の上に塗布された試
薬層には、液体試料中に含まれる被検成分と反応し、そ
の成分量に応じた光学濃度に発色する試薬が含まれる。
反射層は、試薬層に入射した光が展開層に達するのを防
ぎ、試薬層の光学測定の際展開層に点着した液体試料の
影響を受けないようにする役割を持つ。展開層は、点着
された液体試料を均一に、液の量にほぼ比例する面積に
広げる。このような乾式分析要素を用いて定量分析する
には、液体試料、例えば全血を展開層の表面に一定量滴
下する。展開層で展開された血液は、反射層を通って試
薬層に達し、ここで試薬と反応し、発色する。点着後、
化学分析スライドを適当な時間、一定温度に保って発色
反応を充分に進行させた後、透明支持体側から照明光を
試薬層に照射し、特定波長域で反射光量を測定して反射
濃度を求め、予め求めておいた検量線に基づいて定量分
析を行う。
従来、湿式法、乾式化学分析いずれにおいても、赤血球
を除去した血清または血漿を試料として分析が行なわれ
ることが多かった。しかし血液の他の成分から赤血球を
分離する操作には多くの労力と装置のコストを伴うの
で、未希釈の全血で分析できることが望ましい。
全血を試料として乾式化学分析を行うには、血球(赤血
球及び白血球)及び全血の他の高分子量成分を、分析要
素中で何らかの手段で分離しなければならない。特公昭
53−21677号には、血球および全血の高分子量成分を、
分析要素中で分離するために、ろ過層を設けることを開
示している。しかし、特開昭60−111960号に記載されて
いるように、乾式分析要素に設けたろ過層により血清ま
たは血漿から血球成分を除去する場合には非常に時間が
かかり、また血漿または血清中の分析物質の一部がろ過
層中で失われて、分析が不正確になるおそれがあった。
特公昭61−61347号に記載された乾式分析要素は、全血
中の赤血球が分析要素の上面に設けられた繊維質展開層
中で血漿から分離除去され、しかも血漿中の被検成分の
試薬層への拡散が速やかに行なわれ、全血試料中の特定
成分の分析に適している。しかし、この多層分析要素を
用いて全血の分析を行うとき、血液のヘマトクリット値
(血液中に占める血球の容積百分率)の大小により、血
漿中の成分含量が同じ血液でも分析結果にかなり差が出
ることが経験された。特に血液中の被検出成分(アナラ
イト)の濃度が高いとき、濃度の測定値が血漿中の真の
濃度に対し負の誤差を示すことが多かった。
[解決しようとする技術的課題] 本発明は、分析要素中で全血中の赤血球による妨害を回
避し、しかも血漿中の被検成分の試薬層への拡散が速や
かに行なわれ、全血試料中の特定成分を血液のヘマトク
リット値に拘わらず高い精度で分析することができる乾
式分析要素の提供を、技術的課題とする。
特にヘマトクリット値の高い血液において被検出成分
(アナライト)の濃度が高いときに見られる、濃度測定
値の負の誤差を防ぐことを、技術的課題とする。
[技術的課題の解決手段] 本発明の前記課題は、赤血球が除去されていな血液中の
特定成分を定量分析するに際し、少なくとも2つの水浸
透性層を有し、水浸透性層は試薬層と多孔質展開層を包
含し、試薬層は多孔質展開層の試料液体を受容する面と
反対側に設けられており、被検成分の存在下に光学的に
検出し得る物質を生成し得る試薬組成物を、前記水浸透
性層の少なくとも1つに含む乾式分析要素の、多孔質展
開層にコール酸類またはデオキシコール酸類の含有させ
ることにより、解決された。
本発明の上記課題は、分析要素の多孔質展開層にデオキ
シコール酸のアルカリ金属塩を含むとき、好ましく達成
された。
前記乾式分析要素は支持体を有しなくてもよいが、前記
水浸透性層を水不浸透性透明支持体の上に有することが
好ましい。あるいは水浸透性層を水浸透性支持体の上に
有してもよい。
[発明の具体的構成の詳細] 本発明に用いる乾式分析要素は少なくとも、それぞれ水
浸透性である試薬層と多孔性展開層とを有する。これら
2層以外の水浸透性層を有してもよい。試薬層と多孔性
展開層との間に他の水浸透性層を有してもよい。
分析すべき液体試料を受容する多孔性展開層は、液体計
量作用を有する層であることが好ましい。液体計量作用
とは、その表面に点着供給された液体試料を、その中に
含有している成分を実質的に偏在させることなく、面の
方向に単位面積当りほぼ一定量の割合で広げる作用であ
る。多孔性展開層は繊維質、非繊維質いずれでもよい。
試薬組成物は、被検成分の存在下に、例えば光学的に検
出し得る物質、例えば染料を生成し得る組成物である。
試薬組成物は少なくとも一部分を試薬層に含むことが好
ましい。
本発明において用いるコール酸類またはデオキシコール
酸類は、コール酸、リトコール酸、タウロコール酸、グ
リココール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール
酸、タウロデオキシコール酸、グリコデオキシコール
酸、またはそれらの塩(例えばナトリウム、カリウム等
のアルカリ金属の塩)から選ばれる少なくとも一つの化
合物である。デオキシコール酸のアルカリ金属塩、例え
ばナトリウム塩が、好ましい。本発明に用いる乾式分析
要素の多孔性展開層中に、0.5ないし6g/m2の範囲で含む
ようにするのが適当である。1ないし4g/m2含むのが好
ましい。
本発明に用いる乾式分析要素は種々の構成を有すること
ができる。例えば、米国特許3,992,158号、特開昭55−1
64356号、特願昭60−279859号、同60−279860号,同60
−279861号の記載を参考にできる。光透過性支持体を用
いる場合、本発明に用いる乾式分析要素の実用的に採り
うる構成は、例えば (1)支持体上に試薬層、その上に液体展開層を有する
もの、 (2)支持体上に検出層、試薬層、液体展開層をこの順
に有するもの、 (3)支持体上に試薬層、光反射層、液体展開層をこの
順に有するもの、 (4)支持体上に検出層、試薬層、光反射層、液体展開
層をこの順に有するもの、 (5)支持体上に検出層、光反射層、試薬層、液体展開
層をこの順に有するもの、 (6)支持体上に第二試薬層、光反射層、第一試薬層、
展開層をこの順に有するもの。支持体と第二試薬層の間
に吸水層を有してもよい。
(7)支持体上に第二試薬層、第一試薬層、展開層をこ
の順に有するもの。支持体と第二試薬層の間に吸水層を
有してもよい。
が有用である(支持体は下塗り層を有していてもよ
い)。検出層は一般に、被検成分の存在下で生成した色
素等が拡散し、光透過性支持体を通して光学的に検出さ
れ得る層で、親水性ポリマーにより構成することができ
る。媒染劑、例えばアニオン性色素に対してカチオン性
ポリマーを、含んでもよい。
本発明で好ましいのは上記(3)の層構成である。上記
(1)、(2)または(7)において試薬層と展開層ま
たは検出層の間に蛋白質阻止層を設けてもよい。上記
(3)ないし(6)において光反射層と検出層、試薬層
もしくは展開層との間、試薬層と検出層との間、または
試薬層と展開層の間に、さらに蛋白質阻止層を設けても
よい。
上記(1)、(3)または(7)において、支持体と試
薬層との間に吸水層を設けてもよい。吸水層は一般に、
被検成分の存在下で生成された色素が実質的に拡散しな
いような層を言い、膨潤しやすい親水性ポリマーにより
構成することができる。
上記(6)ないし(7)において第一試薬層と展開層の
間、第二試薬層と第一試薬層の間、または光反射層と第
一もしくは第二試薬層の間に、蛋白質阻止層を設けても
よい。
水不浸透性透明支持体の材料として好ましいものは、ポ
リエチレンテレフタレートである。セルローストリアセ
テート等のセルロースエステル類でもよい。親水性層を
強固に接着させるため通常、下塗り層を設けるか、親水
化処理を施す。
試薬組成物には、被検成分の存在下に、光学的に検出し
得る物質、例えば染料を生成し得る組成物を含む。ロイ
コ色素の酸化によって染料を生成する組成物(例とし
て、米国特許4,089,747号、特開昭59−193352号等に記
載されたようなアリールイミダゾールロイコ色素)、ジ
アゾニウム塩、酸化されたときに他の化合物とカップリ
ングにより染料を生成する化合物を含む組成物(例えば
4−アミノアンチピリン類と、フェノール類またはナフ
トール類)、還元型補酵素と電子伝達剤の存在下で染料
を生成することのできる化合物から成るもの等を、用い
ることができる。また、酵素活性を測定する分析要素の
場合には、例えばp−ニトロフェノールのような有色物
質を遊離しうる自己顕色性基質を、試薬層や展開層に含
むことができる。
試薬組成物は、総てを一つの水浸透性層、例えば試薬層
に含んでもよく、別の層に分けて含有させてもよい。例
えば被検成分と試薬との反応により中間体を生成する組
成物を試薬層に、中間体と反応して染料等を生成し得る
組成物(指示薬)を試薬層と支持体との間にある第2の
試薬層に含んでもよい。中間体を生成する組成物を血球
ろ過層または光反射層に、指示薬を試薬層に含んでもよ
い。第1の試薬層と第2の試薬層の間に、気体透過層、
妨害物除去層(例えば米国特許4,066,403号=特公昭58
−19062号のように)を設けてもよく、これらの層は必
要なら水不浸透性であってもよい。
試薬組成物は、一部または全部を、親水性ポリマーを結
合剤とする実質的に均一な層に含ませてもよい。親水性
ポリマーとして例えば、ゼラチンおよびこれらの誘導体
(例えばフタル化ゼラチン)、セルロース誘導体(例え
ばヒドロキシエチルセルロース)、アガロース、アクリ
ルアミド重合体、メタアクリルアミド重合体、アクリル
アミドまたはメタアクリルアミドと各種ビニル性モノマ
ーとの共重合体等が利用できる。
試薬組成物の一部または全部を、多孔性層に含んでもよ
い。試薬層として、ろ紙、不織布のような繊維質多孔性
層を用いてもよいが、非繊維多孔性層を用いることもで
きる。非繊維多孔性層としては、特公昭53−21677号、
米国特許1,421,341号等に記載されたセルロースエステ
ル類、例えば、セルロースアセテート、セルロースアセ
テート/ブチレート、硝酸セルロースからなるブラッシ
ュ・ポリマーの層は好ましい。特開昭62−27006号およ
び特願昭63−10452号に記載されたポリスルホンから成
る微孔性膜も好適である。その他、特公昭53−21677
号、特開昭55−90859号等に記載されたポリマー小粒
子、ガラス粒子、けい藻土等が親水性または非吸水性ポ
リマーで結合された連続空隙をもつ多孔性層も利用でき
る。
被検成分の存在下に発色を生ずる試薬組成物を多孔性層
に含有させるには、試薬組成物の適当な溶液または分散
液を予め含浸または塗布した多孔性展開層を、他の水浸
透性層、例えば試薬層の上に特開昭55−164356号のよう
な方法で接着させる方法も有用である。多孔性層を、他
の水浸透性層(例えば下塗り層、接着層、吸水層)の上
に前記特開昭55−164356号のような方法で接着させた
後、試薬組成物の溶液または分散液を多孔性層に塗布し
てもよい。
多孔性層に試薬組成物またはその一部分を含浸または塗
布するには公知の方法を利用できる。塗布には例えばデ
ィップ塗布、ドクター塗布、ホッパー塗布、カーテン塗
布等を適宜選択して用いる。
親水性ポリマーを結合剤とし試薬組成物を含む均一層を
塗布した後、試薬組成物を含まない多孔性層を特開昭55
−164356号のような方法で接着させることによって、試
薬組成物を多孔性層に実質的に含有させることができ
る。
試薬組成物には必要に応じ、活性化剤、緩衝剤、硬膜
剤、界面活性剤等を含有させることができる。本発明の
分析要素の試薬層に含有させることができる緩衝剤の例
としては、炭酸塩、ホウ酸塩、燐酸塩やBiochemistry誌
第5巻 第2号、467ページより477ページ(1966年)
に記載されているグッド(Good)の緩衝剤などを挙げる
ことができる。これらの緩衝剤は『蛋白質・酵素の基礎
実験法』(堀尾武一ほか著、南江堂、1981年)、前記Bi
ochemistry誌第5巻等の文献を参考にして選択すること
ができる。
前述の試薬組成物中の各成分又は試薬の量は測定される
分析物質に応じて広範囲に変化させることができる。こ
れらの量は当業者が容易に決定できる。
試薬組成物は酵素を含むものでもよく、特願昭60−2798
59号明細書第18ページから第20ページに記載されたもの
を用いることができる。試薬組成物は、被検出成分の存
在下に蛍光を生ずるか、蛍光が減少する成分を含んでも
よい。
繊維質多孔性展開層を構成する材料としては、紙、不
織布、織物生地(例えば平織生地)、編物生地(例え
ば、トリコット編)、ガラス繊維紙等を用いることが
できる。これらのうち織物、編物等が好ましい。織物等
は特開昭57−66359号に記載されたようなグロー放電処
理をしてもよい。展開層には展開面積、展開速度等で調
節するため、特開昭60−222770号、特願昭61−122875
号、61−122876号、61−143754号に記載したような親水
性高分子あるいは界面活性剤を含有してもよい。
非繊維多孔性層を展開層として用いる場合、特公昭53−
21677号、米国特許1,421,341号等に記載されたセルロー
スエステル類、例えば、セルロースアセテート、セルロ
ースアセテート/ブチレート、硝酸セルロースからなる
ブラッシュ・ポリマーの層は好ましい。6−ナイロン、
6,6−ナイロン等のポリアミド、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等の微多孔性膜でもよい。特開昭62−27006号
に記載されたポリスルホンから成る微孔性膜でもよい。
その他、特公昭53−21677号、特開昭55−90859号等に記
載されたポリマー小粒子、ガラス粒子、けい藻土等が親
水性または非吸水性ポリマーで結合された連続空隙をも
つ多孔性層も利用できる。
多孔性層を接着し積層するための接着層を、支持体、下
塗り層、吸水層、検出層等の層の上に設けてもよい。接
着層は水で膨潤したときに多孔性層を接着することがで
きるような親水性ポリマー例えば、ゼラチン、ゼラチン
誘導体、ポリアクリルアミド、澱粉等からなることが好
ましい。
多孔性層を他の多孔性層または無孔性層の上に固定する
には、接着剤を用いることができるが、液体および被検
出成分の均一透過が実質的に妨げられないようにする必
要がある。そのためには、接着剤を部分的に配置し、接
着剤が存在しない部分に微少貫通部が形成されるように
する。その方法として特開昭62−138756号に記載された
方法が有用である。
光反射/遮蔽層は、検出層、試薬層等に生じた検出可能
な変化(色変化、発色等)を光透過性の支持体側から反
射測光する際に、全血中の赤血球のヘモグロビンの赤色
を遮蔽するとともに、光反射層または背景層として機能
する。親水性ポリマーをバインダーとして分散された酸
化チタン、硫酸バリウム等の光反射性粒子を含有する無
孔層または多孔性層を用いることができる。バインダー
としてはゼラチン、ゼラチン誘導体、ポリアクリルアミ
ド等が好ましい。光反射/遮蔽層として特願昭63−9046
号に記載された光反射粒子を含むマイクロカプセルも有
用である。
本発明の分析要素を用いて赤血球を含む血液を分析する
には、前記乾式分析要素にほぼ一定量(例えば3μか
ら30μ)の試料液を点着後、適当な恒温槽中または発
色測定機中で一定温度の下に一定時間、インキュベート
(加温)した後に、またはその間一定時間間隔で、光度
測定する。分析方法は、検体中の特定成分と分析要素中
の試薬との反応の実質的終点付近における光学変化を検
出する形式でも、反応途上の発色等の速度から反応速度
を測定する形式でも、どちらでもよい。
分光反射濃度測定には公知の適当な装置、例えば 米国
特許4,488,810号、4,584,275号、 特開昭61−294367号、同61−294368号、同62−184335
号、同62−184336号、同62−198736号、同62−245141号
から245143号まで、 特願昭61−25582号、同61−25583号、同61−109402号、
同61−144258号、同61−185471号、同61−185472号、同
61−207044号から207049号まで 等に記載された装置、 「富士ドライケミ1000」、「富士ドライケム2000」、
「富士ドライケム5000」アナライザー(いずれも富士写
真フイルム株式会社製)、 「Ektachem 400」、「Ektachem 700」、「Ektachem DT
−60」アナライザー(いずれもイーストマン コダック
カンパニー製) 等を用いることができる。
本発明は、全血中のグルコース、尿素、尿酸、クレアチ
ニン等の低分子成分の定量は勿論、総蛋白、アルブミ
ン、各種酵素等の高分子成分、ビリルビン等の蛋白質と
結合した成分等の定量にも適用できる。本発明は、血球
内外の濃度が等しいか、血漿中の濃度が血球内の1/3な
いし3倍程度であるようなアナライトの定量に適する。
特に、グルコース等の糖類が高濃度で含まれる場合に有
用である。
多孔性層に抗原、抗体の少なくとも一方を含有させて、
免疫学的方法による抗原または抗体の定量に用いること
もできる。
[発明の効果] 本発明の分析要素は、全血を試料として、血液のヘマト
クリット値が25%から70%の広い範囲にわたり、種々の
被検成分についてヘマトクリット値に比較的左右されな
い分析値を得ることができる。特にヘマトクリット値が
25%から70%の広い範囲にある全血を試料としたとき
に、ヘマトクリット値が40%から50%の全血の場合との
差が実用的に無視できるような、測定値を得ることがで
きる。
[実施例1] 分析要素の作製 (1)支持体、第2試薬層 ゼラチン下塗された厚さ180μmの無色透明ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)平滑フィルムの上に下記組成
物を水溶液として、下記被覆量になるよう塗布し、乾燥
した(第2試薬層)。
(第2試薬層塗布液) ゼラチン 6.0 g/m2 1,7−ジヒドロキシナフタレン 0.22g/m2 4−アミノ−2,3−ジメチル−1−フェニル−3−ピラ
ゾリン−5−オン 0.40g/m2 (2)第1試薬層 第2試薬層の上に下記組成物を水溶液として、下記被覆
量になるよう塗布乾燥した(第1試薬層)。
(第1試薬層塗布液) ゼラチン 6.9 g/m2 ペルオキシダーゼ 23800UNIT/m2 グルコースオキシダーゼ 10100UNIT/m2 スチレン/p−{(1−メチル−1−ピペラジノ)メチ
ル}スチレン/ジビニルベンゼン コポリマー2.4 g/m2 ポリオキシエチレンノニルフェノール(40オキシエチレ
ン単位)ノニルフェノール 0.60g/m2 (3)光反射/遮蔽層 第1試薬層の上に下記組成物を水溶液として、下記被覆
量になるように塗布、乾燥し、光反射/遮蔽層を構成し
た。
(光反射/遮蔽層塗布液) 二酸化チタン 8.2 g/m2 ゼラチン 0.81g/m2 ポリオキシエチレンノニルフェノール(40オキシエチレ
ン単位) 0.23g/m2 (4)接着層 光遮蔽層の上に、下記組成物を水溶液として、下記被覆
量になるように塗布、乾燥し、接着層とした。
(接着層塗布液) ゼラチン 1.5 g/m2 ポリオキシエチレンノニルフェノール(40オキシエチレ
ン単位)ノニルフェノール 0.22g/m2 酢酸カルシウム 0.52g/m2 (5)展開層 次に接着層の全面に約30g/m2の割合で45℃の下記組成物
を与えて湿潤させた後、ポリエステル糸よりなるトリコ
ット編物布を密着させ、ラミネートロールを通し、乾燥
した。
水 97.8g N−(ポロリジノクロロメチル)ピロリジニウム−β−
ナフタレンスルホン酸 2.0g ポリオキシエチレンノニルフェノール(40オキシエチン
レン単位)ノニルフェノール 0.2g その後、編物布の上にデオキシコール酸ナトリウムを7
%水溶液として被覆量2.1g/m2になるよう塗布、乾燥
し、グルコース定量用分析要素[1]を完成した。
比較のため、布への上記塗布を省いたものも作製し、分
析要素[2]とした。
全血中グルコース分析 ヒトより採血した新鮮全血にグルコース濃度が540mg/dl
になるようにグルコースを必要量添加し、室温で30分放
置後、一部を遠心分離して得た血球と血漿を適宜混合し
て、ヘマトクリット値が15,25,40,55,70%の全血を用意
した。それらの正確なグルコース量はグルコース電極法
を用いて測定した。上で作製した分析要素[1]および
[2]の展開層上にそれぞれ4種の全血を各10μ点着
し、37℃で6分間インキュベーションした後、中心波長
540nmの可視光で支持体側から反射測光により、分析要
素の反射光学濃度を測定した。ヘマトクリット値40%の
全血に種々の量のグルコースを添加した基準血により各
分析要素について予め作成した検量線を用いて、4種の
試料血のグルコース濃度を測定した。結果を第1表に示
す。
第1表から明らかなように、本発明の実施例である分析
要素[1]は、比較用分析要素[2]に比しヘマトクリ
ット値の影響が格段に少なく、ヘマトクリット40%未満
あるいは50%を越える全血についても、ヘマトクリット
40%の全血とほぼ同じか極めて近いグルコース濃度測定
値を与える。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2つの水浸透性層を有し、水浸
    透性層は試薬層と多孔質展開層を包含し、試薬層は多孔
    質展開層の液体を受容する面と反対側に設けられてお
    り、被検成分の存在下に光学的に検出し得る物質を生成
    し得る試薬組成物を、前記水浸透性層の少なくとも一つ
    に含む、赤血球が含まれる血液中の特定成分を定量分析
    するために用いる乾式分析要素であって、 多孔質展開層にコール酸類またはデオキシコール酸類を
    含むことを特徴とする乾式分析要素。
  2. 【請求項2】多孔質展開層にデオキシコール酸のアルカ
    リ金属塩を含む特許請求の範囲(1)の分析要素。
  3. 【請求項3】血液中の疎水性でない成分の定量に用いる
    特許請求の範囲(1)の分析要素。
  4. 【請求項4】血液中の糖類の定量に用いる特許請求の範
    囲(1)の分析要素。
  5. 【請求項5】血液中のグルコースの定量に用いる特許請
    求の範囲(1)の分析要素。
  6. 【請求項6】少なくとも2つの水浸透性層を水不浸透性
    透明支持体の上に有する特許請求の範囲(1)の分析要
    素。
  7. 【請求項7】少なくとも2つの水浸透性層を水浸透性支
    持体の上に有する特許請求の範囲(1)の分析要素。
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