JPH07266435A - 積層板の製造方法 - Google Patents
積層板の製造方法Info
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- JPH07266435A JPH07266435A JP6059453A JP5945394A JPH07266435A JP H07266435 A JPH07266435 A JP H07266435A JP 6059453 A JP6059453 A JP 6059453A JP 5945394 A JP5945394 A JP 5945394A JP H07266435 A JPH07266435 A JP H07266435A
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- JP
- Japan
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- resin
- base material
- prepreg
- woven fabric
- laminated
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0313—Organic insulating material
- H05K1/0353—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
- H05K1/0366—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement reinforced, e.g. by fibres, fabrics
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ガラス織布を基材とする熱硬化性樹脂製の反
りの問題を解消した積層板の製造方法を提供する。 【構成】 ガラス織布基材に熱硬化性樹脂を含浸して、
上記ガラス織布基材の表裏面の樹脂スキン層の厚み差が
5μm以下のプリプレグを作製し、このプリプレグを積
層して加熱加圧成形する。
りの問題を解消した積層板の製造方法を提供する。 【構成】 ガラス織布基材に熱硬化性樹脂を含浸して、
上記ガラス織布基材の表裏面の樹脂スキン層の厚み差が
5μm以下のプリプレグを作製し、このプリプレグを積
層して加熱加圧成形する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電器機器、電子機器、
通信機器等に用いられる金属箔張り積層板の製造方法に
関するものである。
通信機器等に用いられる金属箔張り積層板の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ガラス織布を基材とする熱硬
化性樹脂製の積層板が、電器機器、電子機器、通信機器
等のプリント配線板の絶縁材料として用いられている。
この積層板の製造方法は、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、イミド樹脂等の熱硬化性樹脂からなる樹脂ワニスを
ガラス織布基材に含浸してプリプレグを作製し、このプ
リプレグを所定枚数積層し、さらに必要に応じて銅箔等
の金属箔をその上下に積層して、これを加熱加圧成形す
るものである。上記の如くして得られる積層板には、加
熱後に反りが発生するという問題があり、その解決が望
まれている。この積層板の反りの原因としては種々の要
因が考えられるが、その一つとして、基材として用いた
ガラス織布のねじれ、積層板の表裏面における収縮率の
不均一さ等が挙げられる。具体的に言うと、例えば上記
ガラス織布のねじれは、このガラス織布を構成するガラ
ス単糸の撚り数に起因するものであり、また、上記積層
板の表裏面における収縮率の不均一さは、該積層板の中
心を境にして表面側と裏面側の樹脂量の差に起因する。
化性樹脂製の積層板が、電器機器、電子機器、通信機器
等のプリント配線板の絶縁材料として用いられている。
この積層板の製造方法は、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、イミド樹脂等の熱硬化性樹脂からなる樹脂ワニスを
ガラス織布基材に含浸してプリプレグを作製し、このプ
リプレグを所定枚数積層し、さらに必要に応じて銅箔等
の金属箔をその上下に積層して、これを加熱加圧成形す
るものである。上記の如くして得られる積層板には、加
熱後に反りが発生するという問題があり、その解決が望
まれている。この積層板の反りの原因としては種々の要
因が考えられるが、その一つとして、基材として用いた
ガラス織布のねじれ、積層板の表裏面における収縮率の
不均一さ等が挙げられる。具体的に言うと、例えば上記
ガラス織布のねじれは、このガラス織布を構成するガラ
ス単糸の撚り数に起因するものであり、また、上記積層
板の表裏面における収縮率の不均一さは、該積層板の中
心を境にして表面側と裏面側の樹脂量の差に起因する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ガ
ラス織布を基材とする熱硬化性樹脂製の反りの問題を解
消した積層板の製造方法を提供するものである。
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ガ
ラス織布を基材とする熱硬化性樹脂製の反りの問題を解
消した積層板の製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1乃至請
求項3に係る積層板の製造方法は、ガラス織布基材に熱
硬化性樹脂を含浸して、上記ガラス織布基材の表裏面の
樹脂スキン層の厚み差が5μm以下のプリプレグを作製
し、このプリプレグを積層して加熱加圧成形することを
基本特徴とする。
求項3に係る積層板の製造方法は、ガラス織布基材に熱
硬化性樹脂を含浸して、上記ガラス織布基材の表裏面の
樹脂スキン層の厚み差が5μm以下のプリプレグを作製
し、このプリプレグを積層して加熱加圧成形することを
基本特徴とする。
【0005】以下、詳細に説明すると、本発明の積層板
の製造方法によって得られる積層板を構成するガラス織
布基材は、フィラメントの集束体であるストランドを撚
ってなるガラス単糸の織物である。本発明に用いられる
上記ガラス織布基材としては、ストランドを一律の方向
に撚ったガラス単糸を用いる場合、ストランドの撚り数
が1インチ当たり0.3乃至0.5回であるものを用い
ると好ましい。上記撚り数が0.5回を越えると、この
ガラス単糸の撚り方向に応力を受けてガラス織布基材に
ねじれが生じ、その結果、積層板にねじれ(反り)が発
生しやすく、撚り数が0.3回未満であると、ストラン
ドを構成するフィラメントの集束性が失われ、ガラス織
布基材の取扱性が悪くなる。また、上記ガラス織布基材
は、ストランドの撚り方向が一律であれば、右撚り又は
左撚りを特に限定されず、ストランドを構成するフィラ
メントの形状及び太さ等も特に限定されない。ガラス繊
維の種類も、限定されず、Eガラス,Dガラス,Sガラ
ス,Tガラス等を用いることができる。
の製造方法によって得られる積層板を構成するガラス織
布基材は、フィラメントの集束体であるストランドを撚
ってなるガラス単糸の織物である。本発明に用いられる
上記ガラス織布基材としては、ストランドを一律の方向
に撚ったガラス単糸を用いる場合、ストランドの撚り数
が1インチ当たり0.3乃至0.5回であるものを用い
ると好ましい。上記撚り数が0.5回を越えると、この
ガラス単糸の撚り方向に応力を受けてガラス織布基材に
ねじれが生じ、その結果、積層板にねじれ(反り)が発
生しやすく、撚り数が0.3回未満であると、ストラン
ドを構成するフィラメントの集束性が失われ、ガラス織
布基材の取扱性が悪くなる。また、上記ガラス織布基材
は、ストランドの撚り方向が一律であれば、右撚り又は
左撚りを特に限定されず、ストランドを構成するフィラ
メントの形状及び太さ等も特に限定されない。ガラス繊
維の種類も、限定されず、Eガラス,Dガラス,Sガラ
ス,Tガラス等を用いることができる。
【0006】本発明の積層板の製造方法においては、上
記ガラス織布基材に熱硬化性樹脂を含浸してプリプレグ
が作製される。上記熱硬化性樹脂としては、特に限定す
るものでなく、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、イミド
樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を単
独、又は混合して用いることができる。上記熱硬化性樹
脂に、ポリブタジエン樹脂、ポリフェニレンオキサイド
樹脂、フッ素樹脂等を混合して用いてもよく、さらに、
所望に応じて、硬化剤、硬化促進剤、充填剤、着色剤等
を添加し混合して用いてもよい。
記ガラス織布基材に熱硬化性樹脂を含浸してプリプレグ
が作製される。上記熱硬化性樹脂としては、特に限定す
るものでなく、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、イミド
樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を単
独、又は混合して用いることができる。上記熱硬化性樹
脂に、ポリブタジエン樹脂、ポリフェニレンオキサイド
樹脂、フッ素樹脂等を混合して用いてもよく、さらに、
所望に応じて、硬化剤、硬化促進剤、充填剤、着色剤等
を添加し混合して用いてもよい。
【0007】上記プリプレグの作製方法を説明すると、
上記熱硬化性樹脂を適当な有機溶媒に溶解して樹脂ワニ
スとし、この樹脂ワニスを上記ガラス織布基材に含浸し
た後、乾燥して溶媒を除去し、上記熱硬化性樹脂がBス
テージ状態となったプリプレグを作製するものである。
本発明は積層板の製造方法では、上記プリプレグにおい
て、上記ガラス織布基材の表面側と裏面側の樹脂スキン
層の厚み差が5μm以下となっている。
上記熱硬化性樹脂を適当な有機溶媒に溶解して樹脂ワニ
スとし、この樹脂ワニスを上記ガラス織布基材に含浸し
た後、乾燥して溶媒を除去し、上記熱硬化性樹脂がBス
テージ状態となったプリプレグを作製するものである。
本発明は積層板の製造方法では、上記プリプレグにおい
て、上記ガラス織布基材の表面側と裏面側の樹脂スキン
層の厚み差が5μm以下となっている。
【0008】本発明の積層板の製造方法おいては、上記
プリプレグを所定枚数積層し、さらに必要に応じて金属
箔をその上下に積層して、これを成形プレス機等で加熱
加圧成形すると積層板を得ることができる。この積層板
は、上記プリプレグの樹脂スキン層の厚み差が5μm以
下となっているので、該積層板の中心を境にして表面側
と裏面側の樹脂量の差が微小となる。その結果、上記積
層板の表裏面における収縮率がほぼ等しくなって、該積
層板の反りが改善される。上記金属箔としては、銅、ア
ルミニウム、鉄、ニッケル、亜鉛等の単独或いは合金の
金属箔を用いることができる。
プリプレグを所定枚数積層し、さらに必要に応じて金属
箔をその上下に積層して、これを成形プレス機等で加熱
加圧成形すると積層板を得ることができる。この積層板
は、上記プリプレグの樹脂スキン層の厚み差が5μm以
下となっているので、該積層板の中心を境にして表面側
と裏面側の樹脂量の差が微小となる。その結果、上記積
層板の表裏面における収縮率がほぼ等しくなって、該積
層板の反りが改善される。上記金属箔としては、銅、ア
ルミニウム、鉄、ニッケル、亜鉛等の単独或いは合金の
金属箔を用いることができる。
【0009】
【作用】本発明の請求項1乃至請求項3に係る積層板の
製造方法は、ガラス織布基材に熱硬化性樹脂を含浸し
て、上記ガラス織布基材の表裏面の樹脂層の厚み差が5
μm以下のプリプレグを作製し、このプリプレグを積層
して加熱加圧成形するので、得られた積層板の中心を境
にして表面側と裏面側の樹脂量の差が微小であり、上記
積層板の表裏面における収縮率がほぼ等しくなる。
製造方法は、ガラス織布基材に熱硬化性樹脂を含浸し
て、上記ガラス織布基材の表裏面の樹脂層の厚み差が5
μm以下のプリプレグを作製し、このプリプレグを積層
して加熱加圧成形するので、得られた積層板の中心を境
にして表面側と裏面側の樹脂量の差が微小であり、上記
積層板の表裏面における収縮率がほぼ等しくなる。
【0010】さらに、請求項2に係る積層板の製造方法
は、上記ガラス織布基材として、ストランドの撚り方向
が一律で、撚り数が1インチ当たり0.3乃至0.5回
のガラス単糸からなるものを用いているおり、ストラン
ドの撚り数が少ないので、このストランドの撚りの影響
によって付勢する応力が小さく、したがって、ガラス織
布基材がねじれにくい。
は、上記ガラス織布基材として、ストランドの撚り方向
が一律で、撚り数が1インチ当たり0.3乃至0.5回
のガラス単糸からなるものを用いているおり、ストラン
ドの撚り数が少ないので、このストランドの撚りの影響
によって付勢する応力が小さく、したがって、ガラス織
布基材がねじれにくい。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (熱硬化性樹脂ワニスの調製)溶媒としてメチルエチル
ケトンに、熱硬化性樹脂としてブロム化エポキシ樹脂
(東都化成社製:品番YDB500KEK80)を90
重量部、及びノボラック型エポキシ樹脂(東都化成社
製:品番YDCN220EK75)を10重量部溶解
し、さらに硬化剤としてジシアンジアミドを2重量部、
及び硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾ
ールを0.1重量部それざれ溶解し、攪拌混合して熱硬
化性樹脂ワニスを得た。 (実施例1)上記熱硬化性樹脂ワニスを,ストランドの
撚り数が1インチ当たり1.0回のEガラス単糸からな
るガラス織布基材に含浸した後、乾燥して溶媒を除去
し、上記熱硬化性樹脂がBステージ状態となった、厚さ
0.2mm、樹脂含有量45重量%のプリプレグを作製
した。このプリプレグにおける、上記ガラス織布基材の
表面側と裏面側との樹脂スキン層の厚み差は3.2μm
であった。このプリプレグを3枚積層し、さらにその上
下に厚さ18μmの銅箔を積層して、これを成形プレス
機の熱板間にセットし、温度180℃、圧力50kg/
cm2 の成形条件で60分間、加熱加圧成形して、厚さ
0.6mmの積層板を得た。 (実施例2)上記熱硬化性樹脂ワニスを,ストランドの
撚り数が1インチ当たり0.3回のEガラス単糸からな
るガラス織布基材に含浸した後、乾燥して溶媒を除去
し、上記熱硬化性樹脂がBステージ状態となった、厚さ
0.2mm、樹脂含有量45重量%のプリプレグを作製
した。このプリプレグにおける、上記ガラス織布基材の
表面側と裏面側との樹脂スキン層の厚み差は4.5μm
であった。このプリプレグを3枚積層し、さらにその上
下に厚さ18μmの銅箔を積層して、これを成形プレス
機の熱板間にセットし、温度180℃、圧力50kg/
cm2 の成形条件で60分間、加熱加圧成形して、厚さ
0.6mmの積層板を得た。 (比較例1)上記熱硬化性樹脂ワニスを,ストランドの
撚り数が1インチ当たり1.0回のEガラス単糸からな
るガラス織布基材に含浸した後、乾燥して溶媒を除去
し、上記熱硬化性樹脂がBステージ状態となった、厚さ
0.2mm、樹脂含有量45重量%のプリプレグを作製
した。このプリプレグにおける、上記ガラス織布基材の
表面側と裏面側との樹脂スキン層の厚み差は11.5μ
mであった。このプリプレグを3枚積層し、さらにその
上下に厚さ18μmの銅箔を積層して、これを成形プレ
ス機の熱板間にセットし、温度180℃、圧力50kg
/cm2 の成形条件で60分間、加熱加圧成形して、厚
さ0.6mmの積層板を得た。 (性能の評価)上記実施例1及び比較例1で得られた積
層板をサイズ190mm×160mmに切り出して試験
片とし、上記試験片の上下両面をエッチングして、それ
ぞれ残銅率28乃至29%のパターンを形成するパター
ニング処理を施した後の試験片と、このパターニング処
理後の試験片の上下両面を赤外線に暴露して210℃、
70秒間加熱するリフロー処理を施した後の試験片につ
いて、それぞれJIS−C−6481に基づいて反り量
を測定した。これら測定結果を(表1)に示す。
ケトンに、熱硬化性樹脂としてブロム化エポキシ樹脂
(東都化成社製:品番YDB500KEK80)を90
重量部、及びノボラック型エポキシ樹脂(東都化成社
製:品番YDCN220EK75)を10重量部溶解
し、さらに硬化剤としてジシアンジアミドを2重量部、
及び硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾ
ールを0.1重量部それざれ溶解し、攪拌混合して熱硬
化性樹脂ワニスを得た。 (実施例1)上記熱硬化性樹脂ワニスを,ストランドの
撚り数が1インチ当たり1.0回のEガラス単糸からな
るガラス織布基材に含浸した後、乾燥して溶媒を除去
し、上記熱硬化性樹脂がBステージ状態となった、厚さ
0.2mm、樹脂含有量45重量%のプリプレグを作製
した。このプリプレグにおける、上記ガラス織布基材の
表面側と裏面側との樹脂スキン層の厚み差は3.2μm
であった。このプリプレグを3枚積層し、さらにその上
下に厚さ18μmの銅箔を積層して、これを成形プレス
機の熱板間にセットし、温度180℃、圧力50kg/
cm2 の成形条件で60分間、加熱加圧成形して、厚さ
0.6mmの積層板を得た。 (実施例2)上記熱硬化性樹脂ワニスを,ストランドの
撚り数が1インチ当たり0.3回のEガラス単糸からな
るガラス織布基材に含浸した後、乾燥して溶媒を除去
し、上記熱硬化性樹脂がBステージ状態となった、厚さ
0.2mm、樹脂含有量45重量%のプリプレグを作製
した。このプリプレグにおける、上記ガラス織布基材の
表面側と裏面側との樹脂スキン層の厚み差は4.5μm
であった。このプリプレグを3枚積層し、さらにその上
下に厚さ18μmの銅箔を積層して、これを成形プレス
機の熱板間にセットし、温度180℃、圧力50kg/
cm2 の成形条件で60分間、加熱加圧成形して、厚さ
0.6mmの積層板を得た。 (比較例1)上記熱硬化性樹脂ワニスを,ストランドの
撚り数が1インチ当たり1.0回のEガラス単糸からな
るガラス織布基材に含浸した後、乾燥して溶媒を除去
し、上記熱硬化性樹脂がBステージ状態となった、厚さ
0.2mm、樹脂含有量45重量%のプリプレグを作製
した。このプリプレグにおける、上記ガラス織布基材の
表面側と裏面側との樹脂スキン層の厚み差は11.5μ
mであった。このプリプレグを3枚積層し、さらにその
上下に厚さ18μmの銅箔を積層して、これを成形プレ
ス機の熱板間にセットし、温度180℃、圧力50kg
/cm2 の成形条件で60分間、加熱加圧成形して、厚
さ0.6mmの積層板を得た。 (性能の評価)上記実施例1及び比較例1で得られた積
層板をサイズ190mm×160mmに切り出して試験
片とし、上記試験片の上下両面をエッチングして、それ
ぞれ残銅率28乃至29%のパターンを形成するパター
ニング処理を施した後の試験片と、このパターニング処
理後の試験片の上下両面を赤外線に暴露して210℃、
70秒間加熱するリフロー処理を施した後の試験片につ
いて、それぞれJIS−C−6481に基づいて反り量
を測定した。これら測定結果を(表1)に示す。
【0012】
【表1】
【0013】表1に示されるように、ガラス織布基材の
表裏の樹脂スキン層の厚み差が5μm以下のプリプレグ
を用いた実施例1と実施例2は比較例1と比較して、反
り量が低減されていることがわかる。また、ストランド
の撚り数が1インチ当たり0.3乃至0.5回のEガラ
ス単糸からなるガラス織布基材を用いた実施例2は、実
施例1よりもさらに反り量が低減されていることがわか
る。
表裏の樹脂スキン層の厚み差が5μm以下のプリプレグ
を用いた実施例1と実施例2は比較例1と比較して、反
り量が低減されていることがわかる。また、ストランド
の撚り数が1インチ当たり0.3乃至0.5回のEガラ
ス単糸からなるガラス織布基材を用いた実施例2は、実
施例1よりもさらに反り量が低減されていることがわか
る。
【0014】
【発明の効果】本発明の請求項1乃至請求項3に係る積
層板の製造方法は、ガラス織布基材に熱硬化性樹脂を含
浸して、上記ガラス織布基材の表裏面の樹脂層の厚み差
が5μm以下のプリプレグを作製し、このプリプレグを
積層して加熱加圧成形するので、得られた積層板の中心
を境にして表面側と裏面側の樹脂量の差が微小であり、
上記積層板の表裏面における収縮率がほぼ等しくなる。
したがって、該積層板に生じる反りを低減できる。
層板の製造方法は、ガラス織布基材に熱硬化性樹脂を含
浸して、上記ガラス織布基材の表裏面の樹脂層の厚み差
が5μm以下のプリプレグを作製し、このプリプレグを
積層して加熱加圧成形するので、得られた積層板の中心
を境にして表面側と裏面側の樹脂量の差が微小であり、
上記積層板の表裏面における収縮率がほぼ等しくなる。
したがって、該積層板に生じる反りを低減できる。
【0015】さらに、請求項2に係る積層板の製造方法
は、上記ガラス織布基材として、ストランドの撚り方向
が一律で、撚り数が1インチ当たり0.3乃至0.5回
のガラス単糸からなるものを用いているおり、ストラン
ドの撚り数が少ないので、このストランドの撚りの影響
によって付勢する応力が小さく、したがって、ガラス織
布基材がねじれにくい。したがって、該積層板の内部に
て上記ガラス織布基材のねじれに起因した応力が発生せ
ず、該積層板に生じる反りをより低減できる。
は、上記ガラス織布基材として、ストランドの撚り方向
が一律で、撚り数が1インチ当たり0.3乃至0.5回
のガラス単糸からなるものを用いているおり、ストラン
ドの撚り数が少ないので、このストランドの撚りの影響
によって付勢する応力が小さく、したがって、ガラス織
布基材がねじれにくい。したがって、該積層板の内部に
て上記ガラス織布基材のねじれに起因した応力が発生せ
ず、該積層板に生じる反りをより低減できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/38 7421−4F C08J 5/24 CFC // B29K 63:00 105:08
Claims (3)
- 【請求項1】 ガラス織布基材に熱硬化性樹脂を含浸し
て、上記ガラス織布基材の表裏面の樹脂スキン層の厚み
差が5μm以下のプリプレグを作製し、このプリプレグ
を積層して加熱加圧成形することを特徴とする積層板の
製造方法。 - 【請求項2】 上記ガラス織布基材が、ストランドの撚
り方向が一律で、撚り数が1インチ当たり0.3乃至
0.5回のガラス単糸からなることを特徴とする請求項
1記載の積層板の製造方法。 - 【請求項3】 上記樹脂がエポキシ樹脂であることを特
徴とする請求項1又は請求項2記載の積層板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6059453A JPH07266435A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 積層板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6059453A JPH07266435A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 積層板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07266435A true JPH07266435A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=13113742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6059453A Withdrawn JPH07266435A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 積層板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07266435A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001269954A (ja) * | 2000-03-27 | 2001-10-02 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 積層板の製造方法 |
EP1408724A1 (en) * | 2001-07-18 | 2004-04-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Circuit formed substrate and method of manufacturing circuit formed substrate |
JP2007245734A (ja) * | 2007-07-02 | 2007-09-27 | Matsushita Electric Works Ltd | 樹脂の片付き評価方法及び複合材料の製造方法 |
JP2007246925A (ja) * | 2007-07-02 | 2007-09-27 | Matsushita Electric Works Ltd | 樹脂の片付き評価方法及び複合材料の製造方法 |
WO2015079820A1 (ja) * | 2013-11-29 | 2015-06-04 | 日東紡績株式会社 | ガラス繊維織物-樹脂組成物積層体 |
-
1994
- 1994-03-29 JP JP6059453A patent/JPH07266435A/ja not_active Withdrawn
Cited By (11)
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---|---|---|---|---|
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