JPH0726631U - 採光換気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 工場内等の換気・排煙等を迅速・確実に行う
採光換気装置の提供 【構成】 枠本体の上部にアウタードームを配置し，側
面の通気口に開閉プレートを開閉自在に取り付ける。ス
プリングにて開成保持される開閉プレートに折曲自在な
傾動片を取り付ける。支軸のプーリーに巻装したロープ
先端をこの傾動片に取り付ける。各支軸を連繋してリモ
コンから伸びるワイヤーをこの内の一本の支軸に連繋す
る。 【効果】 開成保持するスプリングによって開閉プレー
トは迅速・確実に開閉される。また，枠本体や開閉プレ
ートをステンレス鋼板で形成するためアルミ板採用時に
生ずる有害なアルミナ粉末は皆無となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は工場内等の排煙・換気・採光等に利用される採光換気装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

開閉プレートを重力に抗して上方に傾動するタイプや，横方向に開成する方式 が設置箇所や用途に応じて適宜採用される。枠本体の上部のアウタードームを開 閉する方式も採用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

いづれの方式も手動或いはリモコンにて開閉するが，耐風・耐地震対策上，開 閉プレートやアウタードームは重くて開閉速度は極めて遅くなる。急な工場内排 煙には不適である。このため，開閉プレートはアルミ素材で形成され，枠本体等 も同じ素材で形成される。しかし，アルミ素材の表面の白サビ（アルミナ）が大 気中に飛散して公害問題を招いている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上部に配置されるアクリル樹脂板等からなるアウタードームと，側部の通気口 を閉塞する開閉プレートと，この開閉プレートを開放保持するスプリングと，こ のスプリングに抗して各開閉プレートを一律に傾動する閉成手段と，閉成手段か ら伸びるワイヤーを巻き戻したり開放するリモコンとで採光換気装置を構成する 。そして，この開閉プレートと支軸間に折曲自在な傾動片を配置し，この傾動片 を折り畳むロープの先端を支軸側に巻装し，各開閉プレートの支軸をギヤ等で連 繋し，リモコンに伸びるワイヤーにてこの支軸を回動する。

【０００５】

【作用】

アウタードームのアクリル樹脂板は可視光に対する透過率が優れているので， 工場内は明るい。ラチエット機構内蔵のリモコン操作によりワイヤーを開放する と，開成保持するスプリングの復帰力によって各開閉プレートは一気に開く（第 １図）。ワイヤーの開放は互いに連繋する各支軸を介して各傾動片に伝達され， 各スプリングの復元力により開閉プレートは開成されるのである。 開閉プレートの開成には迅速さと確実さが要求されるが，本考案ではスプリン グの弾力によって，必ずしかも早く開成する。 リモコン操作によりワイヤーを巻くと，第２図の矢印方向にワイヤーは引っ張 られ，チェーンを通して支軸を回動する。支軸と一体のプーリーはロープを巻き 始め，傾動片の上部を引き戻す。折曲自在な傾動片は折り畳まれ，開閉プレート を閉じ始める。リモコンロックによりワイヤーを停止保持すると，その位置で開 閉プレートは停止する。

【０００６】

【実施例】

ステンレス鋼板で枠本体１を形成し，上部開口部をアクリル樹脂板のアウター ドーム２で閉塞する。側部の通気口を閉塞する開閉プレート３は，ステンレス鋼 板で形成され，通気口上部のロッド４を揺動支点とする。枠本体１と開閉プレー ト３の裏面間に圧縮状態でスプリング５を介設し，開閉プレート３を開成保持す る。折曲自在な傾動片６は開閉プレート３と支軸７との間に介設され，折り畳ま れることによって開閉プレート３を閉じる。傾動片６の上部から伸びるロープ８ は，上部プーリー９を反転し下部プーリー１０に巻装される。巻装量と開閉プレ ート３の傾き角度は逆比例する。枠本体１の四側面の各通気口毎に開閉プレート ３や支軸７等が配置され，かつ，下部プーリー１０と一体の各支軸７はギアを介 して連繋している。従って，四枚の開閉プレートはその中の一本の支軸７の回動 量変化に一律に追従する。 上下の支軸７と一体の各スプロケット間にチェーン１１を掛け渡し，リモコン から伸びるワイヤー１２をこのチェーンに取り付ける（第２図）。ラチエット機 構内蔵のリモコンは，スプリング５に抗して遠方よりワイヤーの巻き戻しや開放 を行うもので，チェーン等を介して支軸の回転量を調整する。

【０００７】

【考案の効果】 要するに，本考案は上部に配置されるアクリル樹脂板等からなるアウタードー ムと，側部の通気口を閉塞する開閉プレートと，この開閉プレートを開放保持す るスプリングと，このスプリングに抗して各開閉プレートを一律に傾動する閉成 手段と，閉成手段から伸びるワイヤーを巻き戻したり開放するリモコンとで採光 換気装置を構成するため，急速かつ確実な開閉プレートの開閉を行うことが可能 となった。また，各支軸を互いに連繋したため，リモコンから伸びる一本のワイ ヤーにて各開閉プレートを一律に制御できる。更に, 折り畳み自在な傾動片と， 開閉プレートを開成保持するスプリングとの採用により，開閉プレートを任意角 度で強固に維持できる。そして，枠本体や開閉プレート3 をステンレス鋼板で形 成するため，アルミ採用時の有害なアルミナ粉末の発生を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】開閉プレートが開放した時の斜視図である。

【図２】開閉プレートの開閉機構の説明図である。

【符号の説明】

１ 枠本体 ２ アウタードーム ３ 開閉プレート ４ ロッド ５ スプリング ６ 傾動片 ８ ロープ ９ プーリー １０ プーリー １１ チェーン １２ ワイヤー

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部に配置されるアクリル樹脂板等から
   なるアウタードーム２と，側部の通気口を閉塞する開閉
   プレート３と，この開閉プレートを開放保持するスプリ
   ング５と，このスプリングに抗して各開閉プレートを一
   律に傾動する閉成手段と，閉成手段から伸びるワイヤー
   12を巻き戻したり開放するリモコンとからなる，採光換
   気装置。
2. 【請求項２】 開閉プレート３と支軸間に折曲自在な傾
   動片６を配置し，この傾動片６を折り畳むロープ８の先
   端を支軸７側に巻装し，各開閉プレートの支軸をギヤ等
   で連繋し，リモコンに伸びるワイヤー12にてこの支軸を
   回動する，請求項１記載の採光換気装置。
3. 【請求項３】 枠本体の通気口を閉塞する開閉プレート
   と，この開閉プレートを開放保持するスプリングと，こ
   のスプリングに抗して各開閉プレートを一律に傾動する
   閉成手段と，リモコンとからなる，採光換気装置。
4. 【請求項４】 枠本体と開閉プレートをステンレスで形
   成する，請求項３記載の採光換気装置。