JPH039793Y2 - - Google Patents

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JPH039793Y2
JPH039793Y2 JP1986095574U JP9557486U JPH039793Y2 JP H039793 Y2 JPH039793 Y2 JP H039793Y2 JP 1986095574 U JP1986095574 U JP 1986095574U JP 9557486 U JP9557486 U JP 9557486U JP H039793 Y2 JPH039793 Y2 JP H039793Y2
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air
air supply
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はエアカーテン式ドラフトチヤンバに関
する。
〔従来の技術〕
化学実験室などに設置するドラフトチヤンバ
は、本体の内部で実験を行ない、この実験で生じ
た有害ガスを排出する排気フアンを設けたもの
で、実験作業を行なうために本体の前面部を開口
し、この開口部に開閉用の扉を設けている。
エアカーテン式のドラフトチヤンバは、本体開
口部前面側に給気フアンにより空気を供給してエ
アカーテンを形成するもので、本体の排気を行な
うに際して、実験室内の空気が本体開口部を通し
て一緒に排気される割合が多くなり、実験室内の
空調(冷暖房など)の熱効率が著しく影響を受け
る場合に、エアカーテンを形成してドラフトチヤ
ンバの排気を室外空気で補給し、室内の空調に影
響を与えないようにしたものである。
従来のエアカーテン式ドラフトチヤンバにおい
ては、扉が全開位置にある時の排気風量に基づい
て、扉の開度の大きさに関係なく排気フアンを一
定の回転速度(回転数)で回転させ、一定の排気
風量で排気を行ない、且つこれに対応して給気フ
アンを一定の回転速度(回転数)で回転させ、一
定の給気風量でエアカーテンを形成するようにし
ている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このように一定の風量を保持し
て排気およびエアカーテン用給気を行なうと、扉
の開度が小さくなつた場合には、エアカーテン用
の空気が開口部を通つて本体内部に流入する風速
すなわち開口部風速が増大し、本体内部に設けて
あるガスバーナの炎が風に吹かれて消えたり、本
体内部に置いてある実験用試料が風に吹き飛ばさ
れることがある。また、実験に際して本体前面側
で実験を行なう実験者は給気フアンから供給され
るエアカーテン用の空気にさらされる。しかしな
がら、給気を扉全開時に応じて設定した風量を一
定に保持して行なうと、実験者が常に大なる風量
の空気にさらされることになり、実験者の体に不
快感を与えることになる。
本考案は前記事情に基づいてなされたもので、
扉の開度に応じて排気風量およびエアカーテン用
給気風量を制御することにより、実験作業および
実験者に与える不具合を取り除いたエアカーテン
式のドラフトチヤンバを提供することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案のドラフトチヤンバは、開口部を有する
とともに、この開口部の前面側にエアカーテンを
形成する空気を通す給気通路および内部から排出
する空気を通す排気通路を有するドラフトチヤン
バ本体と、この本体の開口部を開閉する扉と、エ
アカーテンを形成する空気を前記給気通路を通し
て送る給気フアンと、前記本体内部の空気を前記
排気通路を通して排出する排気フアンと、前記扉
が前記本体の開口部における扉全開位置と扉全閉
位置との間の一定範囲を移動する時に前記扉に連
動し且つ前記扉の移動量に応じた動作量で動作す
る動作装置と、この動作装置により駆動され前記
一定範囲において前記扉の開度が小さくなるのに
従い前記排気フアンの回転速度を順次小さく設定
して行く速度設定器と、前記本体の給気通路を開
閉するダンパを備え前記扉の開度の減小に応じて
前記ダンパを回動して前記給気フアンにより供給
されて前記給気通路を通る空気を順次減少させる
給気制御装置と、前記扉の開度が所定値以下にな
つた状態で前記給気制御装置により駆動されて前
記給気フアンの駆動を停止する給気フアン停止装
置とを具備し、前記動作装置は、前記扉の移動に
連動して回転する回転体と、円周上の一部に前記
扉の移動の一定範囲に対応して歯部が形成され前
記回転体と一体に回転される部分歯車と、この部
分歯車の回転により前記歯部と噛合した時に回転
して前記速度設定器を駆動する歯車とを備えたも
のであることを特徴とするものである。
〔実施例〕
以下本考案を図面で示す一実施例について説明
する。
第1図ないし第4図は本考案のドラフトチヤン
バの一実施例を示している。
図中1は内部に処理室2を有するドラフトチヤ
ンバ本体(以下本体と略称する。)で、この本体
1の前面部には開口部3が形成され、この開口部
3には開閉用の扉4が昇降自在に設けてある。処
理室2にはガス栓5および給水栓6が設けてあ
る。前記本体1の後面部には上下方向に沿い排気
通路7が設けてあり、この排気通路7は下端が開
口して処理室2に連通するとともに、上端部は本
体1の天井部に設けた排気口8と接続している。
排気口8は本体1とは離れた箇所に設置した排気
フアン9に排気ダクト(図示せず)を介して接続
され、この排気フアン9は電動機10で回転駆動
されるようになつている。また、前記本体1の天
井部には給気通路11が設けてあり、この給気通
路11の一方の端部は本体1の前面部に下向きに
延出して前記開口部3の上側にて給気口12とし
て開口している。給気通路11の他端部は本体1
の天井部に設けた給気フアン13の吐出口と接続
され、この給気フアン13の吸込口は給気ダクト
(図示せず)と接続されている。給気フアン13
は電動機14により回転駆動されるようになつて
いる。
前記本体1の開口部3に設けた扉4は、重錘に
より重量をバランスさせながら昇降させる構成を
なしている。すなわち、本体1の天井部における
前面一側部には、スプロケツトホイール15が設
けてあるとともに、後面一側部には後述する動作
装置16が設けてあり、前記スプロケツトホイー
ル15と動作装置16に設けたスプロケツトホイ
ール17にわたりチエーン18が巻掛けしてあ
る。このチエーン18の一端部は、本体1の開口
部3に設けた扉4の上端一側部に連結してあり、
チエーン18の他端部は、本体1の後面一側部に
昇降自在に設けた扉4と同じ重量をもつ重錘19
と連結してある。また、本体1の天井部における
前面他側部には後述する動作装置34が設けてあ
り、この動作装置34に設けたスプロケツトホイ
ール44にはチエーン36が巻掛けしてある。こ
のチエーン36の一端は扉4の上端他側部に連結
してあり、他端は本体1の前面他側部に昇降自在
に設けた重錘37に連結してある。このよううに
して扉4を支持することにより重錘19,37で
重量的にバランスを保持しながら昇降できるとと
もに、任意の位置に停止させることができる。
前記動作装置16は後述する速度設定器31と
組合せて排気制御装置を構成しており、この排気
制御装置について説明する。まず動作装置16を
第3図、第5図ないし第7図について説明する。
図中20は前記本体1に取付けられた支持体で、
この支持体20には軸受21を介して回転軸22
が設けてある。この回転軸22には前記チエーン
18が噛合するスプロケツトホイール17と伝達
歯車23が取付けてあり、前記扉4の昇降に伴い
チエーン18が移動してスプロケツトホイール1
7が回転すると、回転軸22と一体に伝達歯車2
3が回転するようになつている。図中24は支持
体20に取付けた中間軸で、この中間軸24には
2個の中間歯車25,26がブツシユ27を介し
て回転自在に支承してあり、これら中間歯車2
5,26はボルト28で連結して一体に回転する
ようになつている。なお、中間歯車25,26は
ボルト29および押えリング30で中間軸24か
ら外れないように押えている。一方の中間歯車2
5は全周にわたり歯部25aを形成したもので、
この歯部25aに前記伝達歯車23が噛合する。
そして、中間歯車23は前記扉4が開口部3の全
開位置Oと全閉位置Rとの間を移動することとに
より、伝達歯車23により一回転されるようにな
つている。他方の中間歯車26は円周方向の一部
に部分的に歯部26aを形成したもので、この歯
部26aは、前記本体1の開口部3において扉4
の半開位置Pと最低排気風量を確保できる扉4の
開位置Q例えば1/8開位置との間の区間Uを移動
する行程に対応する部分のみに突出して形成され
ている。
さらに、図中31は前記排気フアン9における
回転翼の回転速度(回転数)を設定する速度設定
器で、これは回転形の可変抵抗器を用いて構成さ
れ回転軸31を有している。この速度設定器31
は前記支持体20に取付けられ、回転軸32には
中間歯車26に対応して伝達歯車33が取付けて
ある。この伝達歯車33は、扉4が半開位置Pと
1/8開位置Qとの間の区間Uを昇降する時に中間
歯車26の回転によりその歯部26aと噛合し、
扉4がそれ以外の区間を昇降する時には中間歯車
26の回転により歯部26aから外れるようにな
つている。そして、伝達歯車26の回転により回
転軸32が回転され、速度設定器31が動作され
る。
すなわち、速度設定器31は扉4が区間Uを昇
降する時に動作され、抵抗値を変化させて排気フ
アン9の回転速度を設定する信号を出力する。こ
の速度設定信号は、扉4が半開位置Pから1/8開
位置Qへ向け下降する(閉じる)に従い、その扉
4の開度に応じて排気フアン9の回転速度を順次
減少させるものである。
また、前記速度設定器31は排気フアン駆動用
の電動機10の制御回路に組込まれている。この
制御回路は速度設定器31から出力される信号を
受け、この信号の内容に応じて排気フアン9の回
転速度を設定するように電動機10の回転を制御
するものである。
さらに、前記動作装置34は後述するダンパ3
8と組合せて給気制御装置を構成しており、この
給気制御装置について説明する。ダンパ38は前
記給気通路11の中間部に幅方向に沿つて配置さ
れ、その下側縁をダンパ軸39に取付けてあり、
このダンパ軸39の両端は給気通路11の壁部に
挿通して回転自在に支承してある。このため、ダ
ンパ38は起立位置(通路閉塞)と倒伏位置(通
路開放)の間を回動できる。また、動作装置34
は給気通路11の外側において設置されており、
次に動作装置34を第8図ないし第10図につい
て説明する。前記本体1に取付けた支持体40に
は平行に配置した2本の回転軸41,42が軸受
43,43を介して支承してある。一方の回転軸
41にはスプロケツトホイール44と歯車45が
取付けてあり、スプロケツトホイール44は前記
チエーン36を巻き掛けしてある。他方の回転軸
42には前記歯車45と噛合する歯車46と円板
状のカム47が取付けてある。このカム47には
直径方向に沿い長孔48が形成してあり、この長
孔48はカム47の外周縁で開放している。この
カム47は扉4が全開位置Oと全閉位置Rとの間
を移動するのに応じて回転する。一方、前記ダン
パ軸39の一方の端部が前記回転軸42の近傍に
これと平行に位置しており、このダンパ軸42の
端部には前記カム47に向けてアーム49が取付
けられ、このアーム49の先端部には前記カム4
7に形成したローラ50が回転自在に軸支してあ
る。アーム49の長さは長孔48がカム47の中
心点の真下に位置している時にローラ50が長孔
48の真下に位置できる大きさとする。なお、支
持体40には前記カム47の下方と、前記ダンパ
38の起立位置に対応するカム47の側方には、
前記アーム49をカム47に向けて押圧する押圧
体51が夫々設けてある。この押圧体51は、シ
リンダ52、このシリンダ52に移動自在に挿入
したピストン53およびこのピストン53をシリ
ンダ外方に向けて押圧するコイルばね54とを備
え、ピストン53の先端でアーム49を押圧して
いる。なお、55はピストン53の操作つまみで
ある。
さらにまた、第3図で示すように、前記本体1
の天井部における前面他側部には支持体56を介
してマイクロスイツチ57が設けてあり、このマ
イクロスイツチ57は前記給気フアン13を駆動
する電動機14の電源回路に接続してある。この
マイクロスイツチ57はその作動子58を動作さ
せることにより、電動機14の駆動を停止する信
号を出力するものである。一方、前記給気通路1
1の側壁から突出したダンパ軸39の端部には、
マイクロスイツチ57の作動子58を動作させる
カム59が取付けてあり、このカム59はダンパ
軸39と一体的に回動し、前記ダンパ38が扉4
の1/8開位置Qに対応する位置に回動した時に作
動子58に衝突して動作させるようになつてい
る。
このように構成したドラフトチヤンバの作用に
ついて説明する。
まず、排気を行なう場合について説明する。
前記電動機10により排気フアン9を回転させ
ることにより、本体1の処理室2において実験に
より発生した有害ガスを排出する。すなわち、処
理室2内の有害ガスは排気通路7の下端開口から
通路7内に吸込まれて上方へ流れ、さらに排気口
8から排気フアン9および排気ダクトを通つて外
部へ排出される。
次に扉4の開度と排気風量との関係について説
明する。この実施例では、扉4全開位置Oで開口
部風速0.25m/秒とし、この全開位置Oから半開
位置Pまでは排気風量を一定に保持して開口部風
速を増大させることにより、半開位置Pにて排気
する有害ガスが逆流しない開口部風速例えば0.5
m/秒を得、半開位置Pから1/8開位置Qまでの
範囲において開口部風速0.5m/秒を一定に保持
するように扉4の開度の減少につれて排気風量を
減少させ、1/8開位置Qにてドラフトチヤンバの
内容積換気回数の最低必要量(例えば4〜5回)
を確保するのに必要な排気風量を得、さらに1/8
開位置Qから全閉位置Rまでは排気風量を一定に
保持するように制御を行なう。第13図は扉開度
と排気風量およびエアカーテン用給気風量との関
係を示す線図、第14図は扉開度と開口部風速と
の関係を示す線図である。
まず、本体1の開口部3において扉4が全開位
置Oにある時に、開口部風速が0.25m/秒となる
ように排気風量を例えば19m3/分に設定して排気
フアン9の回転速度を設定する。扉4を全開位置
Oから半開位置Qまで下降させると、扉4に連結
したチエーン18が移動し、動作装置15のスプ
ロケツトホイール17が回転する。これにより動
作装置16では伝達歯車23を介して中間歯車2
5,26が扉4の下降量に応じた角度つまり、
180゜回動するが、歯車33に対しては中間歯車2
6の歯部がない部分が通過する。このため、伝達
歯車33が回転せず速度設定器31が動作しない
ので、排気フアン9の回転速度は変化しない。従
つて、扉4が全開位置Oから半開位置Pへ下降し
て開度を小さくしていく過程で、排気風量は第1
3図において点A,E,O,P,F,Bで囲まれ
る部分で示すように一定(19m3/分)であり、開
口部風速は第14図で示すように0.25m/秒から
順次増大して半開位置Pで必要とする大きさであ
る0.5m/秒に達する。なお、扉4が半開位置P
に達すると、動作装置16における中間歯車26
の歯部26aの一端が伝達歯車33に達して噛合
する。次いで、扉4を半開位置Pから1/8開位置
までの区間Uを下降させる。そうすると扉4と一
緒にチエーン18が移動し、動作装置16ではス
プロケツトホイール17、伝達歯車23を介して
中間歯車25,26が扉4の下降量に対応した角
度をもつて回動する。この場合、中間歯車26の
歯部26aは伝達歯車33に対向して回動する。
すなわち、中間歯車26は歯部26aが伝達歯車
33と噛合し、この歯部26aを形成した角度を
もつて回動する。このため、伝達歯車33が中間
歯車26により回転され、回転軸32が一体に回
転して速度設定器31が動作される。速度設定器
31は回転軸32の回転量に応じて動作される。
ここで、速度設定器31は扉4の下降に伴いその
開度が順次減少していくのに応じて排気フアン9
の回転速度を順次減少させていく信号を出力す
る。制御回路は速度設定器31からの信号により
電動機10の回転速度を減少させて排気フアン9
の回転速度を順次減少させていくように制御を行
なう。これにより排気風量は第13図において点
B,F,P,Q,Cで囲む部分で示すように扉4
が下降して開度が順次減少していくのに応じて19
m3/分から順次減少してゆき、1/8開位置Qで5
m3/分となる。開口部風速は第14図で示すよう
に扉4の半開位置Pでの値0.5m/秒を1/8開位置
Qまで一定に保持する。さらに、扉4を1/8開位
置Qから全閉位置Rまで下降する。この場合、扉
4とともにチエーン17がさらに移動して動作装
置16における中間歯車25,26が回動し、中
間歯車26の歯部26aが伝達歯車33が回転し
ない。このため、速度設定器31は動作せず、排
気フアン9の回転速度が一定に保持される。従つ
て、排気風量は第13図において点C,Q,R,
Dで囲む部分で示すように1/8開位置Qにおける
値がそのまゝ保持され、開口部風速は第14図で
示すように増大する。ここで、1/8開位置Qでの
排気風量を、ドラフトチヤンバとして最低排気風
量例えば5m3/分の値となるように設定すれば、
扉4を全閉位置Rまで下降させても最低排気風量
を確保でき、確実な排気を行なうことができる。
排気フアン用の動作装置と速度設定器との組合
せにより、本体開口部の扉の開度の一定範囲にお
いて扉の開度が小さくなるのに応じて排気フアン
の回転数を減少させて排気風量を減少させるの
で、本体開口部の風速を一定に保持し、扉の開度
を小さくした場合における開口部風速の増大を防
止することができる。このため、扉の開度を小さ
くした場合に開口部を通る空気により本体内部に
設けたガスバーナの炎が消えたり、試料が拭き飛
ばされたりする実験への悪影響を防止することが
でき、且つドラフトチヤンバを設けた部屋での空
調効果への悪影響を防止することができる。
しかして、実際に実験を行なうに際しては、扉
4を半開位置Pより下方の開度にして本体1の外
方より扉4を通して処理室2内の実験を監察する
ことが多いために、扉4の半開位置Pで必要とす
る開口部風速0.5m/秒を確保できるようにすれ
ば良い。従つて、排気フアン9は半開位置Pで開
口部風速0.5m/秒を得ることができる容量のも
のを用いれば良く、全開位置Oで開口部風速0.5
m/秒を得ることができる容量の排気フアンを使
用する場合に比して、排気フアンおよび排気ダク
トなどの小形化を図ることができて経済的であ
る。
さらに、エアカーテンを形成するための給気を
行なう場合について説明する。
前記電動機14により給気フアン13を回転駆
動することにより、外部から空気を給気ダクトを
介して取り入れ、この空気を給気通路11を通し
て給気口12から本体1の開口部3の前面側に吹
き降す。これにより開口部3の前面側を覆うエア
カーテンが形成され、このエアカーテンによりド
ラフトチヤンバを設置した化学実験室の空調され
た空気が開口部3から本体1内部に吸込まれて排
出されることを抑制できる。なお、エアカーテン
を形成する空気は開口部3を通して排出される。
次に扉4の開度とエアーカーテン用給空気との
関係について説明する。
給気は排気風量の変化に応じて給気風量を変化
させるように制御を行なう。すなわち、扉4が全
開位置Oから半開位置Pまで移動する間は給気風
量を一定に保持し、次に扉4が半開位置Pから1/
8開位置Qに移動する間に扉4の開度の減少に応
じて給気風量を順次減少させる。さらに、扉4が
1/8開位置Qに達した時に給気フアン13の駆動
を停止する。これは以下の理由によるものであ
る。通常エアカーテン用の給気量は、排気量に対
して70〜80%にしている。例えば、排気量19m3
分であると、給気量は14m3/分である。この差5
m3/分は、給気風が室内の空気を巻込んで排気し
てしまう量で、実験室内の空調空気のロス量とい
える。すなわち、19m3/分排気の場合は、5m3
分の室内空気を排気することになる。そして、扉
の1/8開位置Qにおいて確保する本体1の内容積
換気回数の最低必要量(例えば4〜5回)に要す
る排気風量は、排気風量と給気風量の差に等しい
ことが多い。例えば換気の最低必要回数を確保す
るに必要な排気風量は5m3/分である。そこで、
扉4が1/8開位置Qに移動して排気風量5m3/分
になつた時点で、給気が不要になるので、給気フ
アン13の駆動を停止する。
まず、扉4が全開位置Oにある時に、排気風量
に対して5m3/分の差の給気風量14m3/分を得る
ように給気フアン13を駆動する。この場合、第
11図で示すようにダンパ38は倒伏して給気通
路11を開放し、且つ第10図で示すように動作
装置34におけるカム47の長孔48は回転軸4
2の上部のO位置に位置している。そして、扉4
を全開位置Oから半開位置Pまで下降する。扉4
の下降に伴いチエーン36が矢印方向に移動して
スプロケツトホイール44が回動し、このスプロ
ケツトホイール44の回動が歯車45,46を介
してカム47に伝達され、第10図および第11
図で示すようにカム47が1/2回転して長孔48
が回転軸42の真下のP位置に移動する。扉4が
半開位置Pまで下降する間は、ダンパ38は倒伏
したままで、給気風量は第13図において点E、
O,F,Pで囲まれる部分で示すように一定であ
る。一方、前記ダンパ軸39に取付けたアーム4
9は押圧体51によりカム47の外周面に向けて
押圧されている。このため、半開位置Pにおいて
カム47の長孔48が回転軸42の真下のP位置
に来ると、アーム49のローラ50が長孔48に
押し込められて係止する。次いで、扉4が半開位
置Pから1/8開位置まで下降する。そうすると、
チエーン36が移動してスプロケツトホイール4
4が回動するので、第10図および第12図で示
すようにカム47は長孔48が回転軸42の上部
のQ位置に移動するまで回動する。これに伴い長
孔48とローラ50との係止によりアーム49が
長孔48のQ位置に対応する位置まで上方へ向け
て回動され、アーム49と一体にダンパ軸39が
回動するので、ダンパ38が上方へ向けて回動し
扉4の1/8閉位置まで起立する。ダンパ38が起
立角度が増大するのに伴い給気通路11を流れる
空気の流量すなわち給気風量が順次減少する。す
なわち、扉4が半開位置Pから1/8位置Qまで移
動して開度を減少させ排気風量を順次減少させる
のに応じて、ダンパ38が回動して給気風量を順
次減少させる。この過程における給気風量は第1
3図において点F,P,Qで囲む部分で示す。こ
のため、エアカーテンを形成するために供給され
た空気が前記開口部3を通つて本体1内部に流す
る時の風速すなわち開口部風速を、半開位置Pか
ら1/8開位置Qまでの間において一定に保持でき
る。従つて、扉4の開度の減少により開口部風速
が増大し、本体1の処理室2に設けたガスバーナ
の炎が消えたり、試料が吹き飛ばされるといつた
不具合を解決できる。しかも、扉4の開度の減少
につれてエアカーテン用の空気の給気風量が減少
するので、この空気が本本1の開口部3の前面側
に位置して実験を行なう者に接する度合が減少
し、実験者の不快感を緩和することができる。一
方、ダンパ38の回動に伴いダンパ軸39に取付
けたカム59が回動し、ダンパ38が扉4の1/8
開位置Qに対応する位置まで起立した時にカム5
9が本体1に設けたマイクロスイツチ57の作動
子58に衝突してこれを押圧する。このため、マ
イクロスイツチ57が動作して給気フアン駆動停
止の信号を電動機14の制御回路に出力し、制御
回路が電動機14の回転駆動を停止して給気フア
ン13を停止させる。これにより扉4が1/8開位
置Qに達すると、給気フアン13による給気が停
止し、電動機14および給気フアン13の駆動に
よる騒音、振動の発生がなくなり、電力消費も節
約できる。その後に扉4が1/8開位置Qから全閉
位置Rまで下る過程では、排気フアン9のみが駆
動して実験室内の空気のみを開口部3を通して排
気する。なお、前記ダンパ38は1/8開位置Qに
対応した起立位置で停止しても良く、さらに回動
して給気通路11を全閉するようにしても良い。
ドラフトチヤンバにおいて「有機溶剤中毒予防
規則」および「特定化学物質等障害予防規則」を
適用する場合には、開口部風速を前者では0.4
m/秒、後者では0.5m/秒と定められているこ
とから、扉4の最大開度を前記各開口部風速を確
保できる位置に固定し、扉4がそれ以上大きな開
度位置に上昇して開口部風速が低下しないように
する。そして、前記両方の規則を適用する場合に
は、第3図で示すように扉4が半開位置Pまで上
昇させた時に、この扉4の位置を検出して本体1
に設けた警告灯60を点灯する。あるいは扉4が
半開の位置Pより上方に移動しないように扉4の
移動を阻止するストツパを本体1に設けるなどの
手段を講じる。
なお、排気フアン用の電動機の回転数を制御す
る方式は種々選択できる。
また、給気制御装置は前述した実施例に限定さ
れるものではない。
さらに、排気フアンは実施例では本体1とは別
な箇所に設けて本体1と接続する構成としてる
が、本体1に搭載する構成としても良い。給気フ
アンは実施例では本体1に搭載しているが、別な
箇所に設けて本体1に接続する構成としても良
い。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案のドラフトチヤンバ
によれば、本体開口部の扉の開度の一定範囲にお
いて扉の開度が小さくなるのに応じて排気風量お
よびエアカーテン用給気風を夫々減少させること
により、本体開口部の風速を一定に保持し、本体
内部で行なう実験およびこの実験に携わる作業者
に対する悪影響を防止して、確実な排気とエアカ
ーテン用給気を行なうことができる。
すなわち、排気フアン用の動作装置と速度設定
器との組合せにより、本体開口部の扉の開度の一
定範囲において扉の開度が小さくなるのに応じて
排気フアンの回転数を減少させて排気風量を減少
させることにより、本体開口部の風速を一定に保
持し、扉の開度を小さくした場合における開口部
風速の増大を防止して実験への悪影響を防止する
ことができ、且つドラフトチヤンバを設けた部屋
における空調効果への悪影響を防止することがで
きる。特に扉全開位置と全閉位置との間の一定の
開度範囲において排気フアンの回転数を制御する
ことにより、実際上実験に支障をきたすことなく
排気風量の制御を行なえ、排気送風設備を小形化
して経済性を高めることができる。扉が一定の開
度範囲を移動する時に扉に連動して動作し排気フ
アン用速度設定器を駆動する動作装置を、円周上
の一部に前記扉の移動の一定範囲に対応して歯部
が形成され前記回転体と一体に回転される部分歯
車を設けた歯車機構で構成することにより、扉の
一定の開度範囲の移動を排気フアンの運転制御を
行なう動作に有効に変換する装置を簡単な構成で
実現できる。
また、給気制御装置により本体の給気通路を開
閉するダンパを備え前記扉の開度の減小に応じて
前記ダンパを回動して前記給気フアンにより供給
されて前記給気通路を通る空気の量を順次減少さ
せるので、本体開口部の風速を一定に保持し実験
およびこの実験に携わる作業者に対する悪影響を
防止できる。扉の開度が所定値以下、具体的には
給気が不要となる開度以下になつた状態で、給気
制御装置が給気フアン停止装置を駆動して給気フ
アンの駆動を停止するので、給気フアンの不要な
駆動による騒音・振動の発生の抑制、電力消費の
節約を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第12図は本考案のドラフトチヤ
ンバの一実施例を示し、第1図はドラフトチヤン
バ本体の正面図、第2図は同側面図、第3図は排
気制御装置と給気フアン停止装置とを示す説明
図、第4図は給気制御装置を示す説明図、第5図
ないし第7図は排気制御装置の動作装置を示し、
第5図は縦断面図、第6図は第5図−線に沿
う断面図、第7図は第5図−線に沿う断面
図、第8図ないし第10図は給気制御装置の動作
装置を示し、第8図は縦断面図、第9図は分解斜
視図、第10図はカムの動作を示す説明図、第1
1図および第12図は扉の開度と給気制御装置の
動作の関連を示す拡大断面図、第13図は扉の開
度と排気風量および給気風量との関係を示す線
図、第14図は扉の開度と開口部風速との関係を
示す線図である。 1……本体、3……開口部、4……扉、7……
排気通路、9……排気フアン、11……給気通
路、13……給気フアン、16……動作装置、1
8……チエーン、31……速度設定器、34……
動作装置、38……ダンパ、57……マイクロス
イツチ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 開口部を有するとともに、この開口部の前面側
    にエアカーテンを形成する空気を通す給気通路お
    よび内部から排出する空気を通す排気通路を有す
    るドラフトチヤンバ本体と、この本体の開口部を
    開閉する扉と、エアカーテンを形成する空気を前
    記給気通路を通して送る給気フアンと、前記本体
    内部の空気を前記排気通路を通して排出する排気
    フアンと、前記扉が前記本体の開口部における扉
    全開位置と扉全閉位置との間の一定範囲を移動す
    る時に前記扉に連動し且つ前記扉の移動量に応じ
    た動作量で動作する動作装置と、この動作装置に
    より駆動され前記一定範囲において前記扉の開度
    が小さくなるのに従い前記排気フアンの回転速度
    を順次小さく設定して行く速度設定器と、前記本
    体の給気通路を開閉するダンパを備え前記扉の開
    度の減小に応じて前記ダンパを回動して前記給気
    フアンにより供給されて前記給気通路を通る空気
    を順次減少させる給気制御装置と、前記扉の開度
    が所定値以下になつた状態で前記給気制御装置に
    より駆動されて前記給気フアンの駆動を停止する
    給気フアン停止装置とを具備し、前記動作装置
    は、前記扉の移動に連動して回転する回転体と、
    円周上の一部に前記扉の移動の一定範囲に対応し
    て歯部が形成され前記回転体と一体に回転される
    部分歯車と、この部分歯車の回転により前記歯部
    と噛合した時に回転して前記速度設定器を駆動す
    る歯車とを備えたものであるドラフトチヤンバ。
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