JPH072659Y2 - 落石雪崩等防護構造体 - Google Patents

落石雪崩等防護構造体

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JPH072659Y2
JPH072659Y2 JP8295890U JP8295890U JPH072659Y2 JP H072659 Y2 JPH072659 Y2 JP H072659Y2 JP 8295890 U JP8295890 U JP 8295890U JP 8295890 U JP8295890 U JP 8295890U JP H072659 Y2 JPH072659 Y2 JP H072659Y2
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博 吉田
宏 佐々木
恒弘 紫竹
佐智夫 中村
廣 大澤
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日本サミコン株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は山間部の道路や線路等を雪崩、落石、地辷等か
ら保護するための落石雪崩等防護構造体に関する。
[従来の技術] 従来のこの種の落石雪崩等防護構造体は、山の壁部に沿
って構築された支持壁に柱を立設し、この支持壁および
柱上に防護壁体を一体化して構成されており、これは柱
を設置する領域分道路や線路等の幅員が狭められるとと
もに、山間部において柱設置領域の確保が難しいという
問題を有するものであった。
そこで、柱を省略した構造によって、道路等に張り出し
た防護壁体を片持状態で安定支持することを可能にした
ものが特開平1-244004号公報で提案されている。これは
第6図に示すように、山の壁部に沿って構築された支持
壁1と、プレキャストコンクリート製の防護壁体2と、
この防護壁体2を前記支持壁1上に片持状態で一体化す
るために防護壁体2の基端部を支持壁1上に定着する縦
締用PC鋼材3と、前記防護壁体2内の全長にわたり防護
壁体2の勾配に合わせて配設されたPC鋼材4と、地山に
前記PC鋼材4と同軸方向に向って定着されたPCアンカー
5と、前記PC鋼材4を前記PCアンカー5に連結する連結
具6とを有し、現場にて前記支持壁1を場所打コンクリ
ートにより構築するとともにPCアンカー5を地山に定着
し、この後防護壁体2の基端部を支持壁1上に当接させ
て縦締用PC鋼材3によりPC定着し、次に防護壁体2内に
PC鋼材4を配設し、かつ防護壁体2の基端面と地山との
間に裏込コンクリート7を打設し、固化後この後防護壁
体2の先端から前記PC鋼材4を緊張してプレストレスを
付与するものであり、さらにまた複数の防護壁体2を横
締用PC鋼材8により一体化するものである。
[考案が解決しようとする課題] 上記従来技術においては、柱を省略して防護壁体を片持
状態で安定支持することが可能であるものの、防護壁体
2内にこの勾配に合わせて配設されたPC鋼材4と、この
PC鋼材4と同軸上にして地山に定着されたPCアンカー5
とを連結具6によって連結しているため、防護壁体2内
に配設されるPC鋼材4の数が少なくなり、これに伴い強
度を高めるために防護壁体2を厚肉で大型にしなければ
ならず、山間部におけるこの種構造体の小型化傾向に即
さない。また、地山の地層が緩んでPCアンカー5の定着
効果が低下すると、このPCアンカー5に連結されたPC鋼
材4による防護壁体2のプレストレスも弱められ安定性
に欠ける。また、構築作業において、防護壁体2の架設
前にPCアンカー5を地山に定着し、この後防護壁体2の
架設時に防護壁体2に配設されたPC鋼材4をPCアンカー
5に連結しなければならず、これらの連結作業が難しい
うえ、PC鋼材4とPCアンカー5を防護壁体2の勾配に合
わせて同軸上に配設しなければならず高精度の施工が要
求され、施工が困難である。
さらにまた、複数の防護壁体2を地山に定着するための
各PCアンカー5は高さおよび勾配が等しくなるように特
定され自由度が全くないため、第7図に示すような曲線
を有する道路等に防護構造体を施工しようとしても各PC
アンカー5が相互に干渉し合うため施工が不可能であっ
た。
そこで本考案は小型で安定性があり、曲線を有する道路
等にも施工可能であり、施工も簡単な落石雪崩等防護構
造体を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本考案は、山の壁部に沿って構築された支持壁と、この
支持壁上に縦締用PC鋼材により片持状態で一体化された
防護壁体と、この防護壁体を地山に定着させるPCアンカ
ーとを有する落石雪崩等防護構造体において、PC鋼材に
より道路等の幅員方向にプレストレスが付与されたプレ
キャストコンクリート製の防護壁体と、この防護壁体の
基端部に形成されたPC定着用壁部と、このPC定着用壁部
を地山に定着するPCアンカーとを備えたものである。
[作用] 上記構成によって、防護壁体がPC鋼材により道路等の幅
員方向にプレストレスが付与されたプレキャストコンク
リート製であるため、従来に比べ薄肉で小型化が図られ
る。また、防護壁体内のPC鋼材とPCアンカーとが分離独
立しているため、地山の地層が緩んでPCアンカーの定着
力が低下してもこれがPC鋼材のプレストレスに影響せ
ず、安定性に優れている。また構築に際し従来における
防護壁体内のPC鋼材とPCアンカーとを連結する作業を省
略でき、しかもPCアンカーによる防護壁体の定着を防護
壁体の架設後に行うことができるため施工が簡単であ
る。さらにまた、PCアンカーは防護壁体内のPC鋼材と分
離独立するため、各PCアンカーの高さや勾配に自由度が
あり、高精度の施工は要求されず、しかも曲線を有する
道路にも容易に施工することができる。
[実施例] 以下、本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。
第1図乃至第5図は本考案の一実施例を示し、同図に示
すように山の壁部に沿って支持壁11を構築し、この支持
壁11上にプレストレスが付与されたプレキャストコンク
リート製の防護壁体12を縦締用PC鋼材13,13Aにより片持
状態で一体化し、この防護壁体12の基端部に形成された
PC定着用壁部14をPCアンカー15により地山に定着し、複
数の防護壁体12を横締用PC鋼材16により一体化して構成
されている。
前記支持壁11は現場打コンクリートにより構築され、前
記縦締用PC鋼材13が埋込まれており、この縦締用PC鋼材
13は各PC定着用壁部14の両側部に位置し、支持壁11から
上方に向かう縦締用PC鋼材13Aを連結具13Bを介して連結
するようにしている。
前記防護壁体12は勾配を有して構成されており、道路等
の幅員方向に向かうウェブ17と、このウェブ17の上端左
右方向つまり道路等の長さ方向に形成されたフランジ部
18と、前記ウェブ17の先端左右方向に形成された小梁部
19と、ウェブ17の基端左右方向に形成され比較的大きな
縦幅寸法を有する前記PC定着用壁部14とを有している。
前記ウェブ17にはこの長さ方向に向かって多数のPC鋼材
20が配設され、このPC鋼材20によって防護壁体12に幅員
方向のプレストレスを付与している。また、前記PC定着
用壁部14にはウェブ17の両側に位置して前記縦締用PC鋼
材13Aの挿通孔21と前記PCアンカー15の挿通孔22とが隣
り合って形成されており、これらの挿通孔21,22に挿通
された縦締用PC鋼材13AおよびPCアンカー15によって防
護壁体12のPC定着用壁部14を定着している。また、前記
小梁部19の上部および前記PC定着用壁部14の上部には前
記横締用PC鋼材16の挿通孔23が形成されており、この挿
通孔23に挿通された横締用PC鋼材16によって複数の防護
壁体12にも一体化している。
前記PCアンカー15はロックアンカーまたはアースアンカ
ー等からなるPC鋼材製のアンカーであり地山の地中深く
削孔したアンカー孔15Aにセメントミルクからなるグラ
ウト15Bを注入固化して固設されている。図中24はプレ
キャストコンクリート製の囲いブロック、25は防護壁体
12の上面に敷かれた衝撃緩和用の土砂、26は裏込コンク
リート部、27は道路である。
施工に際し、PC鋼材20によって幅員方向にプレストレス
が付与された防護壁体1を工場にて製造して運搬すると
共に、現場にて支持壁11を現場打コンクリートにより構
築し、かつ地山の地中深くアンカー孔15Aを削孔し、こ
のアンカー孔15AにPCアンカー15を挿入しグラウト15Bを
注入固化して固設する。次にPC定着用壁部14の挿通孔22
にPCアンカー15を挿通させた状態で防護壁体12を支持壁
11上にセットし、PC定着用壁部14の挿通孔21に縦締用PC
鋼材13Aを挿入し、かつ両縦締用PC鋼材13,13Aを連結具1
3Bにより連結し、この後縦締用PC鋼材13Aに縦方向のプ
レストレスを付与してPC定着用壁部14を支持壁11上に定
着し、さらにPC定着用壁部14と山の壁面との間にシース
29を介して裏打コンクリート部26を形成した後、PCアン
カー15にプレストレスを付与してPC定着用壁部14を地山
に定着し、横締用PC鋼材16によって複数の支持壁11を一
体化する。
このように上記実施例においては、防護壁体12に配設さ
れるPC鋼材20とPCアンカー15とが分離独立しているもの
であるため、防護壁体12を多数のPC鋼材20で幅員方向に
プレストレストを付与したプレキャストコンクリート製
として製造することができ、これによって防護壁体12が
薄肉で軽量となり、山間部におけるこの種構造体お小型
化傾向に即したものになる。また、地山の地層が緩んで
PCアンカー15の定着効果が低下しても、防護壁体12内の
PC鋼材20による緊張力は保持され強度の安定性に優れた
ものになる。また、防護壁体12内のPC鋼材20とPCアンカ
ー15とは分離独立しているため、そのPC鋼材20とPCアン
カー15と連結する作業を省略できるとともに、PCアンカ
ー15をPC鋼材20と同軸上に配設する必要もないため高精
度の施工も要求されず、施工が容易である。さらにま
た、PCアンカー15は第5図に示すように高さおよび勾配
を自由に選定することができるため、第4図に示すよう
な曲線を有する道路等に防護構造体を施工する場合PCア
ンカー15が相互に干渉し合うことがなく、各PCアンカー
15を上下にずらしたり、また勾配を変えてずらしたりす
ることができるため道路等の曲線等に十分適応できる。
なお本考案は上記実施例に限定されるものではなく、本
考案の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能であ
る。例えば、防護壁,支持壁,PC鋼材,アンカーの形
状,寸法並びに種類は適宜選定すればよい。
[考案の効果] 本考案は山の壁部に沿って構築された支持壁と、この支
持壁上に縦締用PC鋼材により片持状態で一体化された防
護壁体と、この防護壁体を地山に定着させるPCアンカー
とを有する落石雪崩等防護構造体において、PC鋼材によ
り道路等の幅員方向にプレストレスが付与されたプレキ
ャストコンクリート製の防護壁体と、この防護壁体の基
端部に形成されたPC定着用壁部と、このPC定着用壁部を
地山に定着するPCアンカーとを備えたものであり、小型
で安定性があり、曲線を有する道路等にも施工可能であ
り、施工も簡単な落石雪崩等防護構造体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は本考案の一実施例を示し、第1図は
断面図、第2図は斜視図、第3図は第1図のA−A線断
面図、第4図は第1図のB−B線断面図、第5図はPCア
ンカーの配置の自由性を示す説明図、第6図および第7
図は従来例を示し、第6図は断面図、第7図は概略説明
図である。 11……支持壁 12……防護壁体 13,13A……縦締用PC鋼材 14……PC定着用壁部 15……PCアンカー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 中村 佐智夫 新潟県新潟市弁天橋通1丁目8番23号 日 本サミコン株式会社内 (72)考案者 大澤 廣 新潟県新潟市弁天橋通1丁目8番23号 日 本サミコン株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−244003(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】山の壁部に沿って構築された支持壁と、こ
    の支持壁上に縦締用PC鋼材により片持状態で一体化され
    た防護壁体と、この防護壁体を地山に定着させるPCアン
    カーとを有する落石雪崩等防護構造体において、PC鋼材
    により道路等の幅員方向にプレストレスが付与されたプ
    レキャストコンクリート製の防護壁体と、この防護壁体
    の基端部に形成されたPC定着用壁部と、このPC定着用壁
    部を地山に定着するPCアンカーとを備えたことを特徴と
    する落石雪崩等防護構造体。
JP8295890U 1990-08-03 1990-08-03 落石雪崩等防護構造体 Expired - Lifetime JPH072659Y2 (ja)

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JPH0441506U JPH0441506U (ja) 1992-04-08
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