JP4919079B2 - 保護構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、谷側が傾斜面をなす道路や鉄道軌道などの被保護物を屋根により保護する保護構造物に関する。
一般に、この種の構造物は、屋根を支持体により支持して構成されており、鋼製とPC,RCによるコンクリート製のものなどが知られている。例えば、コンクリート製のシェッドは、複数のコンクリート製の主桁を、被保護物である道路又は軌道の長手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根の道路又は軌道幅方向の両側を柱または壁に剛結して構成されている(例えば特許文献1及び2)。また、この種の保護構造物であるコンクリート製キーパーは、複数のコンクリート製主桁を道路又は軌道長さ方向に向かう横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根を道路又は軌道方向に山側に斜めに設置して構成されており、この屋根の支持構造は、屋根を下部工と柱に定着するものや下部工と山の壁部とに定着するもの(例えば、特許文献3及び特許文献4)などがある。
そして、その主桁構造は断面T型のものや断面アーチ型のものなどが知られており、また、主桁の支持構造は主桁の両側を親柱と子柱で支持するもの、または、壁体である擁壁と親柱あるいは擁壁と擁壁とで支持するもの等種々のものが知られている。
ところで、雪崩や落石などの自然災害から屋根により保護しなければならない既設の狭小道路において、保護構造物を構築した後に道路の拡幅改良を行う場合、一般的に既設の保護構造物は、規格に適合できずに解体廃棄され、新規に拡幅断面を覆う保護構造物を構築しなければならず、無駄な建設費が嵩む事となる。
実公平1−4895号公報 特公平1−2722号公報 実開昭62−196220号公報 特開平1−244003号公報
そこで、本発明は、既設狭小道路の将来的な拡幅改良計画がある場合に、予め拡幅を考慮した保護構造物を念頭において設計された部材で当面の中間保護構造物を構築し、更に将来の拡幅の改良道路に対しても既設中間保護構造物と連結して保護構造物の完成断面を構築することができる山側の保護構造物を提供する事を目的とする。
請求項1〜3の発明は、谷側が傾斜面をなす道路の山側に設けられた山側支持体と、この山側支持体により支持され前記道路の少なくとも一部を覆う片持ち梁状の山側屋根とを有する山側の保護構造物において、前記山側の保護構造物は、谷側部分の増設を行っても、該山側の保護構造物を補強するための追加工事が不要な強度構造を備えるものである。
また、請求項の発明は、前記山側支持体は、前記道路の下部に埋設するフーチング部と、このフーチング部の山側に立設される壁部材とを備え、この壁部材の上に、前記山側屋根を構成する屋根部材が連結され、この屋根部材は、断面略L字型の板状部を有し、この板状部は、上下方向の壁板部と道路幅方向の屋根板部とを一体に備えるものである。
また、請求項の発明は、前記山側支持体は、フーチング部と壁部とを一体に備える壁体と、この壁体のフーチング部に立設した柱部材と、これら柱部材の上に設ける梁部材とを備え、前記山側屋根は、複数のプレキャストコンクリート製主桁を道路の長さ方向に並べて形成されたものである。
また、請求項の発明は、前記山側支持体は、フーチング部と壁部とを一体に備える壁体と、この壁体と前記山側屋根の下面との間に設ける斜材とを備え、前記山側屋根は、複数のプレキャストコンクリート製主桁を道路の長さ方向に並べて形成されたものである。
請求項1〜3の構成によれば、被保護物の山側に山側支持体を設け、この山側支持体により山側屋根を支持した山側の保護構造物を構築し、既設の被保護物を保護する。そして、被保護物が道路であれば、山側屋根により雪崩・落石などから道路を保護できる。この後、被保護物の拡張が必要になったら、被保護物の拡張部分を形成し、被保護物が道路であれば、道路を拡幅すると共に、山側と谷側の屋根により保護することができる。
また、請求項の構成によれば、上記構成の山側支持体と屋根部材により、山側保護構造物を構築できる。
また、請求項の構成によれば、上記構成の山側支持体と屋根部材により、山側保護構造物を構築できる。
また、請求項の構成によれば、上記構成の山側支持体と屋根部材により、山側保護構造物を構築できる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な保護構造物を採用することにより、従来にない保護構造物が得られ、その保護構造物について記述する。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図5は本発明の実施例1を示し、同図は、コンクリート製のシェッドである保護構造物1を用いた道路拡張構造を示し、被保護物たる既設の道路101は、山側Yの上向きの傾斜面102と谷側Tの下向きの傾斜面103との間に挟まれている。
図3は、保護構造物1の山側部分を構成する山側の保護構造物たる中間保護構造物2を示し、この中間保護構造物2は、道路101の山側に設ける山側支持体3と、この山側支持体3により支持され道路101の少なくとも一部を覆う片持ち梁状の山側屋根4とからなる。
前記山側支持体3は、道路101の下部に埋設するフーチング部5と、このフーチング部5の山側に立設される壁部材6とを備え、この壁部材6の上に、山側屋根4を構成する屋根部材7が連結される。
前記フーチング部5は、プレキャストコンクリート製品又は現場打ちコンクリートから形成され、この例では、道路(被保護物)長さ方向に所定長さを有するブロック状のプレキャストコンクリート製品が用いられ、その上面には、前記壁部材6のウエブ部8に対応して鉄筋9を突設している。
前記壁部材6は、プレキャストコンクリート製品からなり、その山側の平板部10の谷側外面中央に、上下方向の前記ウエブ部8を突出形成し、また、前記平板部10の谷側外面上端に横方向の上横梁部11を設け、この上横梁部11に、前記ウエブ部8の上端が連結され、そのウエブ部8の下端8Kは、平板部10の下端より上方に位置し、前記ウエブ部8の下端8Kから下方に向って鉄筋12が突設されている。
前記屋根部材7は、プレキャストコンクリート製品からなり、前記壁部材6と同一幅(道路長さ方向が同一)であり、前記平板部10に対応する断面略L字型の板状部15を有し、この板状部15は、上下方向の壁板部15Aと道路幅方向の屋根板部15Bとを一体に備え、前記壁板部15Aの下端に、前記壁部材6の上横梁部11に連結する下横梁部16を有し、さらに、前記屋根板部15Bの先端下面は、先端横梁部17を有し、それら横梁部16,17間で前記板状部15の幅方向中央にウエブ部18が設けられている。
また、前記壁部材6及び壁板部15Aの背面(山側の面)と山側との間は、埋め戻し材により埋め戻され、下部には、埋め戻し材として現場打ちコンクリート21が充填され、この現場打ちコンクリート21の上には、埋め戻し材として発泡モルタル22が充填される。
次に、前記中間保護構造物2の施工方法について説明すると、既設の道路101の山側を掘削し、プレキャストコンクリート製品を道路長さ方向に複数並べると共に連結してフーチング部5を形成する。そのフーチング部5の山側に壁部材6を立設し、相互の鉄筋9,12を連結し、ウエブ部8の下部に型枠(図示せず)を組み、この型枠にコンクリートを打設して前記鉄筋9,12を埋設し、前記ウエブ部8に連続する現場打ちウエブ部8Aを形成し、これにより、フーチング部5と壁部材6とを連結する。尚、平板部10の谷側面の下部も、現場打ちウエブ部8Aに対応して、現場打ちコンクリートによりウエブ部8と同じ厚さに仕上げても良い。
さらに、その壁部材6の上横梁部11と、屋根部材7の下横梁部16とを、ボルトナットやアンカーなどの連結具(図示せず)により連結し、山側支持体3に屋根部材7を連結支持する。尚、掘削した道路101は、埋め戻して通行を確保する。このように中間構造物2を構築し、被保護物である道路101を開放して通行を確保した後、必要に応じて所定期間経過した後、谷側の増設部分の工事を行う。
また、土留壁となる山側支持体3の背面側は、現場打ちコンクリート21と発泡モルタル22により埋め戻す。このように中間保護構造物2の背面側上部を比較的軽量な発泡モルタルにより埋め戻すから、背面土圧を軽減することができ、また、道路101の下部に埋設され、壁部材6位置より谷側に突出したフーチング部5により、安定した構造が得られる。そして、また、本実施例の特徴として、中間保護構造物2は、保護構造物1が完成した状態で、必要な部材強度を予め備えている。すなわち、中間保護構造物2は構築された後、保護構造物1の谷側部分の増設を行っても、中間保護構造物2を補強するための追加工事が不要な強度構造を予め備える。
このように中間保護構造物2の施工が完了したら、道路101の上部の一部が屋根部材7に覆われ、雪崩や落石などから道路101を保護し、通行を確保することができる。
そして、所定の期間が過ぎるか、道路101の拡張が必要になったら、中間保護構造物2の谷側の工事を行い、すなわち増設工事を行い、保護構造物1を構築する。
保護構造物1の谷側は、前記傾斜面103に道路長さ方向に所定間隔で基礎杭31,31…を打設し、これら基礎杭31,31…の上に道路長さ方向に連続する基礎梁32を構築する。前記基礎杭31は鋼管杭やコンクリート杭など各種の杭が用いられ、前記基礎梁32は、プレキャストコンクリート製品を並べて形成したり、現場で型枠を組んでコンクリートを打設して形成される。
そして、前記基礎杭31と基礎梁32とにより谷側基礎33が構成され、谷側基礎33の施工が完了した後、谷側支持体と谷側屋根の施工を行う。
前記谷側支持体は、プレキャストコンクリート製の柱34であり、図2に示すように、道路長さ方向に所定間隔を置いて前記基礎梁32上に立設され、この例では、柱34の下部を前記基礎梁32に埋設固定している。また、前記基礎梁32の山側上部には、段部32Aが形成されている。
また、谷側屋根41は、複数のプレキャストコンクリート製主桁42を、道路101の長さ方向に並べて形成され、その主桁42は、平板部43の下面両側で道路長さ方向の横梁部44,45を設けると共に、その下面の中央に前記横梁部44,45と交差するウエブ部46を設けてなる。そして、前記柱34の上部に前記ウエブ部46を載置し、柱34の上部と主桁42の谷側とをアンカー47により連結する。一方、主桁42の谷側は、その横梁部44と山側屋根4の先端横梁部17とを突き合せ、ウエブ部18とウエブ部46に挿通したPC鋼材(図示せず)により屋根板部15Bと主桁42を一体化したり、アウトケーブル(図示せず)により屋根板部15Bと主桁42とを一体化したりし、これにより山側屋根4の谷側端に、谷側屋根41の山側端を連結する。尚、プレキャストコンクリート製品の主桁42は、前記壁部材6及び屋根部材7と同一幅(道路長さ方向が同一)である。
また、道路101の谷側の傾斜面103は基礎梁32の段部32Aまで埋め戻して拡張部分101Kを形成し、既設の道路101と拡張部分101Kとは山側屋根4及び谷側屋根41により覆われる。
このように、山側の中間保護構造物2を先に構築し、残りの谷側を増設するようにして保護構造物1を構築するため、道路101の通行止め期間を短くし、通行を確保しつつ、保護構造物1を構築することができる。
そして、この種の既設の道路101は、幅員が狭く、迂回路を確保できない場合が多く、また、施工機械も小型の機械に制限される場合が多く、上部工をプレキャストコンクリート部材とし、軽量化を図り、交通規制区間の短縮と小型の施工機械を用いた屋根などの架設を行うことができる。
上記の構成によれば、既設の道路101の防災対策として、中間保護構造物2を構築し、当面の自然災害からの安全を確保することができ、また、時代の流れで道路101を拡幅する計画が将来計画としてあるような場合に、中間保護構造物2を拡幅できるように予め配慮した保護構造物1であるから、従来のように、既設の保護構造物を解体して新規に拡幅断面を覆う保護構造物を構築する場合に比べて、極めで無駄がなく、全体として建設費を抑えることができ、経済的効果に優れた保護構造物1となる。
このように本実施例では、請求項1〜3に対応して、谷側Tが傾斜面103をなす被保護物たる道路101の山側Yに設けられた山側支持体3と、この山側支持体3により支持され道路101の少なくとも一部を覆う山側屋根4とを有する山側の保護構造物たる中間保護構造物2において、中間保護構造物2は、谷側部分の増設を行っても、該中間保護構造物2を補強するための追加工事が不要な強度構造を備えるから、中間保護構造物2は、保護構造物1が完成した状態で、必要な部材強度を予め備える。
また、このように本実施例では、請求項に対応して、山側支持体3は、道路103の下部に埋設するフーチング部5と、このフーチング部5の山側に立設される壁部材6とを備え、この壁部材6の上に、山側屋根4を構成する屋根部材7が連結され、この屋根部材7は、断面略L字型の板状部15を有し、この板状部15は、上下方向の壁板部15Aと道路幅方向の屋根板部15Bとを一体に備えるから、これら構成の山側支持体3と屋根屋根4により、山側の保護構造物2を構築できる。
以下、実施例上の効果として、このように本実施例では、谷側Tが傾斜面103をなす被保護物たる道路101の山側Yに設けられた山側支持体3と、この山側支持体3により支持され道路101の少なくとも一部を覆う山側屋根4とを有する中間保護構造物2と、傾斜面103に設けられた谷側基礎33と、この谷側基礎33上に設けられた谷側支持体たる柱34に支持されると共に、山側屋根4に連結する谷側屋根41と、この谷側屋根41により覆われた道路101の拡張部分101Kと、を備えるから、道路101の山側Yに山側支持体3を設け、この山側支持体3により山側屋根4を支持した中間保護構造物2を構築し、既設の道路101を保護することができる。そして、被保護物が道路101であれば、山側屋根4により雪崩・落石などから道路10を保護できる。この後、被保護物の拡張が必要になったら、谷側Tの傾斜面103に谷側基礎33を設け、この谷側基礎33上に柱34を設け、谷側屋根41を柱34により支持すると共に、既設の山側屋根4に連結して、保護構造物1を構築し、谷側屋根41に覆われた被保護物の拡張部分101Kを形成し、被保護物が道路101であれば、道路101を拡幅すると共に、山側と谷側の屋根4,41により保護することができる。
また、このように本実施例では、谷側Tが傾斜面103をなす被保護物たる道路の山側Yに設けられた山側支持体3と、この山側支持体3により支持され道路101の少なくとも一部を覆う山側屋根4とを有する中間保護構造物2を構築した後、傾斜面103に谷側基礎33を構築し、この谷側基礎33上に設けられた谷側支持体たる柱34と、この柱34により支持されると共に山側屋根4に連結する谷側屋根41を構築するから、中間保護構造物2を構築し、既設の道路101を保護し、道路101を使用できる。そして、道路101を拡張する時期がきたら、谷側基礎33,柱34及び山側屋根41を構築し、山側屋根41と谷側屋根4とが連続する保護構造物1を構築する。
このように、山側Yの工事を行った後、期間を置いて谷側Tの工事を行うことができ、通行止めの期間を短くして、工事期間中の通行を確保しつつ工事を行うことができる。また、谷側Tの工事においては、谷側屋根41の山側を既設の山側屋根4に連結するため、傾斜面103の谷側基礎33と柱34の施工が終わった後は、谷側屋根41の施工を簡便に行うことができる。
また、このように本実施例では、谷側屋根41に覆われる被保護物たる道路101の拡張部分101Kを形成するから、道路101を拡張して使用することができる。
また、壁部材6と屋根部材7とをプレキャストコンクリート製品としたから、現場でフーチング部5を形成し、このフーチング部5と壁部材6と屋根部材7を略コ字形に組み立てて、中間保護構造物2を簡便に構築することができる。また、フーチング部5と壁部材6とに鉄筋9,12を設け、これら鉄筋9,12を現場打ちコンクリートにより埋設することにより、両者を一体化できる。尚、壁部材6と屋根部材7とにPC鋼材(図示せず)を挿通し、このPC鋼材により両者を連結一体化してもよい。
図6〜図8は本発明の実施例2を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、図6に示すように、この例の保護構造物1Aでは、山側の保護構造物たる中間保護構造物2Aの山側支持体3Aは、フーチング部5Aと壁部6Aとを一体に備える壁体51と、この壁体51のフーチング部5Aに立設した柱部材52,52…と、これら柱部材52,52…の上に設ける梁部材53とからなる。前記柱部材52は断面が方形又は円形であって、その上端面は平坦に形成され、また、前記梁部材53は断面略方形で、上,下面が平坦に形成され、前記柱部材52の上端面からアンカー52Aが突設され、このアンカー52Aを挿通する挿通孔53Aが前記梁部材53に形成されている。また、前記壁体51の上面51Aは平坦に形成されている。
また、山側屋根4Aは、複数のプレキャストコンクリート製主桁62を道路101の長さ方向に並べて形成され、その主桁62は、平板部63の下面両側で道路長さ方向の横梁部64,65を設けると共に、その下面の中央に前記横梁部64,65と交差するウエブ部66を設けてなり、山側の前記横梁部64は道路幅員方向に幅広に形成されている。尚、プレキャストコンクリート製品の主桁42Aは、前記主桁62と同一幅(道路長さ方向が同一)である。
そして、道路101の山側を掘削し、ここに前記壁体51の型枠を組み、この型枠内にコンクリートを打設し、壁体51を道路長さ方向に連続して構築し、そのフーチング部5Aの上面に、プレキャストコンクリート製の前記柱部材52を立設する。この例では、柱部材52の下部を前記フーチング部5Aに埋設固定している。
そして、図7に示すように、複数の柱部材52,52…を道路長さ方向に間隔を置いて立設したら、複数の柱部材52,52の上に、プレキャストコンクリート製の前記梁部材53を載置する。この場合、前記アンカー52Aを挿通孔53Aに挿通するようにして梁部材53を柱部材52,52上に載置する。また、隣り合う梁部材53,53の間には、調整隙間54を設ける。この調整隙間54を設けることにより、道路101の曲線部分において、隣り合う梁部材53,53の向きを変えて前記曲線部分に対応することができる。
梁部材53の施工が終わり、山側支持体3Aが完成したら、山側屋根4Aの施工を行う。山側屋根4Aは、複数のプレキャストコンクリート製主桁62を道路101の長さ方向に並べて形成され、この際、各主桁62の山側下面を壁体51の上面51Aに載置し、前記壁体51と主桁62とをPC鋼材67により連結し、横梁部64の谷側下面を前記梁部材53の上に載置する。
こうして、中間保護構造物2Aを構築し、道路101の拡張が必要になったら、谷側を増設し、保護構造物1Aを完成させる。この例では、柱34Aは断面が方形又は円形であって、前記柱部材52と略同一構成であり、その柱34Aを道路長さ方向に所定間隔を置いて前記基礎梁32上に立設し、それら道路長さ方向に並んだ柱34A,34A…の上に、プレキャストコンクリート製の前記梁部材53を載置し、柱34Aと梁部材53とを図示しない連結手段により連結する。また、隣り合う梁部材53,53の間には、調整隙間54を設ける。この調整隙間54を設けることにより、道路101の曲線部分において、隣り合う梁部材53,53の向きを変えて前記曲線部分に対応することができる。
また、谷側屋根41Aは、複数のプレキャストコンクリート製主桁42Aを、道路101の長さ方向に並べて形成され、その主桁42Aは、平板部43Aの下面両側で道路長さ方向の横梁部44A,45Aを設けると共に、その下面の中央に前記横梁部44A,45Aと交差するウエブ部46Aを設けてなる。そして、前記梁部材53の上部に前記ウエブ部45Aを載置し、柱34Aの上部と主桁42Aの谷側とをアンカー47Aにより連結する。一方、主桁42Aの谷側は、その横梁部44Aと山側屋根4Aの先端横梁部65とを突き合せ、ウエブ部66とウエブ部46Aに挿通したPC鋼材(図示せず)により主桁62Aと主桁42Aを一体化したり、アウトケーブル(図示せず)により主桁62Aと主桁42Aとを一体化したりし、これにより山側屋根4Aの谷側端に、谷側屋根41Aの山側端を連結する。
そして、図6に示すように、谷側屋根41Aと山側屋根4Aとは、そのウエブ部66とウエブ部46Aの山側を厚く形成すると共にこれより谷側を薄く形成し、谷側から山側に向って徐々に厚くなるように形成されている。
このように本実施例においても、山側の保護構造物たる中間保護構造物2Aを拡幅できるように予め配慮した保護構造物1Aであるから、極めで無駄がなく、経済的効果に優れた保護構造物1Aとなり、各請求項に対応して、上記実施例1と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、請求項に対応して、山側支持体3Aは、フーチング部5Aと壁部6Aとを一体に備える壁体51と、この壁体51のフーチング部5Aに立設した柱部材52,52…と、これら柱部材52,52…の上に設ける梁部材53とを備え、山側屋根4Aは、複数のプレキャストコンクリート製主桁62を道路101の長さ方向に並べて形成されたから、これら構成の山側支持体3Aと屋根屋根4Aにより、山側の保護構造物2Aを構築できる。
また、実施例上の効果として、柱部材52,梁部材53及び主桁62をプレキャストコンクリート製としたから、壁体51の構築後、山側屋根4Aを簡便に構築することができる。
図9〜図11は本発明の実施例3を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、図9に示すように、この例の保護構造物1Bでは、山側の保護構造物たる中間保護構造物2Bの山側支持体3Bは、フーチング部5Bと壁部6Bとを一体に備える壁体51Aと、この壁体51Aと山側屋根4Bの下面との間に設ける斜材71とからなる。尚、斜材71は、各主桁62Aの1枚毎に1つ用いられる。
前記壁部6Bは、前面72が略垂で、その下端には、前記フーチング部5Bが谷側に僅かに張り出して設けられ、その前面72の上部に段部73を形成し、この段部73の上に、山側屋根4Bの端部を載置する段部状の載置面74が形成されている。また、前記壁体51Aの背面75は斜めに形成され、この背面75と前面72との間隔が下方に向って狭まっている。
また、山側屋根4Bは、複数のプレキャストコンクリート製主桁62Aを道路101の長さ方向に並べて形成され、その主桁62Aは、平板部63Aの下面両側に道路長さ方向の横梁部64A,65Aを設け、さらに、それら両側の横梁部64A,65Aの間に中間の横梁部67Aを設け、その下面の中央に前記横梁部64A,65A,67Aと交差するウエブ部66Aを設け、このウエブ部66Aの中央下部に、前記斜材71の受け面68Aを設ける。尚、プレキャストコンクリート製品の主桁62Aは、前記主桁42と同一幅(道路長さ方向が同一)である。
また、前記段部73はその角部を斜面76に形成し、この斜面76に前記斜材71の下端を挿入する挿入孔77を形成する。
そして、道路101の山側を掘削し、ここに前記壁体51Aの型枠を組み、この型枠内にコンクリートを打設し、壁体51Aを道路長さ方向に連続して構築し、その挿入孔77に斜材71の下端を挿入して必要に応じて固定する。
こうして山側支持体3Bが完成したら、山側屋根4Bの施工を行う。山側屋根4Bは、複数のプレキャストコンクリート製主桁62Aを道路101の長さ方向に並べて形成され、この際、各主桁62Aの山側下面を壁体51Aの載置面74に載置し、また、斜材71の上端面を受け面68Aに当接支持し、必要に応じて固定し、前記載置面74と主桁62Aとをアンカー69により連結する。
こうして、中間保護構造物2Bを構築し、道路101の拡張が必要になったら、谷側を増設し、保護構造物1Bを完成させる。
また、谷側屋根41は、複数のプレキャストコンクリート製主桁42を、道路101の長さ方向に並べて形成され、その主桁42は、平板部43の下面両側で道路長さ方向の横梁部44,45を設けると共に、その下面の中央に前記横梁部44,45と交差するウエブ部46を設けてなる。そして、前記柱34の上部に前記ウエブ部46の下面を載置し、柱34の上部と主桁42の谷側とをアンカー47により連結する。一方、主桁42の谷側は、その横梁部44と山側屋根4Bの先端横梁部66Aとを突き合せ、ウエブ部66Aとウエブ部46に挿通したPC鋼材(図示せず)により主桁62Aと主桁42を一体化したり、アウトケーブル(図示せず)により屋根板部15Bと主桁42とを一体化したりし、これにより山側屋根4Bの谷側端に、谷側屋根41の山側端を連結する。
このように本実施例においても、山側の保護構造物たる中間保護構造物2Bを拡幅できるように予め配慮した保護構造物1Bであるから、極めで無駄がなく、経済的効果に優れた保護構造物1Aとなり、各請求項に対応して、上記実施例1と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、請求項に対応して、山側支持体3Bは、フーチング部5Bと壁部6Bとを一体に備える壁体51Aと、この壁体51Aと山側屋根4Bの下面との間に設ける斜材71とを備え、山側屋根4Bは、複数のプレキャストコンクリート製主桁62Aを道路101の長さ方向に並べて形成されたから、これら構成の山側支持体3Bと屋根屋根4Bにより、山側の保護構造物2Bを構築できる。
また、実施例上の効果として、壁体51Aと主桁62Aとの間に、該主桁62Aの載置面74より谷側を支持する斜材71を設けることにより、壁体51Aを比較的小型化することができ、現場での掘削及び型枠作業を簡略化できる。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、山側支持体,谷側支持体,山側基礎及び谷側基礎は各種の構造を用いることができる。
本発明の実施例1を示す保護構造物の断面図である。 同上、保護構造物の側面図である。 同上、中間保護構造物の断面図である。 同上、中間保護構造物を分割した断面図である。 同上、図4のA−A線断面図である。 本発明の実施例2を示す保護構造物の断面図である。 同上、保護構造物の側面図である。 同上、中間保護構造物の断面図である。 本発明の実施例1を示す保護構造物の断面図である。 同上、保護構造物の側面図である。 同上、中間保護構造物の断面図である。
1,1A,1B 保護構造物(シェッド)
2,2A,2B 中間保護構造物(山側の保護構造物)
3,3A,3B 山側支持体
4,4A,4B 山側屋根
5A フーチング部
6 壁部材
7 屋根部材
15 板状部
15A 壁板部
15B 屋根板部
33 谷側基礎
34,34A 柱(谷側支持体)
41,41A 谷側屋根
51A 壁板
52 柱部材
53 梁部材
62,62A 主桁
71 斜材
101 道路(被保護物)
101K 拡張部分
103 傾斜面
Y 山側
T 谷側

Claims (3)

  1. 谷側が傾斜面をなす道路の山側に設けられた山側支持体と、この山側支持体により支持され前記道路の少なくとも一部を覆う片持ち梁状の山側屋根とを有する山側の保護構造物において、
    前記山側支持体は、前記道路の下部に埋設するフーチング部と、このフーチング部の山側に立設される壁部材とを備え、この壁部材の上に、前記山側屋根を構成する屋根部材が連結され、この屋根部材は、断面略L字型の板状部を有し、この板状部は、上下方向の壁板部と道路幅方向の屋根板部とを一体に備えることにより、前記山側の保護構造物は、谷側部分の増設を行っても、該山側の保護構造物を補強するための追加工事が不要な強度構造を備えることを特徴とする保護構造物。
  2. 谷側が傾斜面をなす道路の山側に設けられた山側支持体と、この山側支持体により支持され前記道路の少なくとも一部を覆う片持ち梁状の山側屋根とを有する山側の保護構造物において、
    前記山側支持体は、フーチング部と壁部とを一体に備える壁体と、この壁体のフーチング部に立設した柱部材と、これら柱部材の上に設ける梁部材とを備え、前記山側屋根は、複数のプレキャストコンクリート製主桁を道路の長さ方向に並べて形成されたことにより、前記山側の保護構造物は、谷側部分の増設を行っても、該山側の保護構造物を補強するための追加工事が不要な強度構造を備えることを特徴とする保護構造物。
  3. 谷側が傾斜面をなす道路の山側に設けられた山側支持体と、この山側支持体により支持され前記道路の少なくとも一部を覆う片持ち梁状の山側屋根とを有する山側の保護構造物において、
    前記山側支持体は、フーチング部と壁部とを一体に備える壁体と、この壁体と前記山側屋根の下面との間に設ける斜材とを備え、前記山側屋根は、複数のプレキャストコンクリート製主桁を道路の長さ方向に並べて形成されたことにより、前記山側の保護構造物は、谷側部分の増設を行っても、該山側の保護構造物を補強するための追加工事が不要な強度構造を備えることを特徴とする保護構造物。
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