JP2007177531A - 既存建造物の耐震補強構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】既設建物の耐震補強で、狭い敷地であっても有効な補強梁を構築する。工事階の上階側のスラブの破壊を少なくする。
【解決手段】下方に基礎杭2A付きのフーチング3A、基礎杭2B付きのフーチング3B、基礎杭2C付きのフーチング3C、基礎杭2D付きのフーチング3Dを、地中梁4〜7で連結して既存建築物1とする。次ぎに、補強したい地中梁4、5の中間部4a、5aを露出させる。構築予定の補強梁15の位置に合わせて、地盤を掘り凹溝11を形成すると共に、補強杭13、13を構築する。凹溝11内に必要な鉄筋を配置し、コンクリートを打設し、固化発現したならば、梁せいH、幅Dの補強梁15が構築される。補強梁15、既設の地中梁4、5、補強杭13、13が一体に接合された補強構造20が構築される。
【選択図】図1

Description

この発明は、既存建造物の耐震補強構造であり、既存建物の主に地下部分であって、「独立基礎を地中梁などの地中梁体で連結した基礎構造の地中梁部分」「布基礎構造」などの厚さとある程度の長さを持った部分、あるいは「ベタ基礎、基礎スラブなどの基礎盤体」の厚さと面積を持った部分を補強する構造であり、既存建物を解体せずに、基礎部分の補強をする発明である。
従来、既存の建築物で基礎部分(主に地下に位置する)を補強する際に、とりわけ地盤部分に問題がある場合には、建築物の直下で、地盤中に薬液を加圧注入し、既存建造物を基礎の周辺を含めて一体に地盤改良して補強する工法が提案されている(特許文献1)。
また、既存の建築物の基礎構造(フーチング基礎)を直接に補強する場合として、基礎構造の周辺に新たに複合杭等を形成し、その複合杭の頭部を包むようにフーチングを増設して、既設の基礎構造と一体とするような工法も提案されていた(特許文献2)。
特開2004−339747 特開2002−188157
前記従来の技術では、特許文献1では地盤中に薬液を加圧注入するため、注入孔の近傍地盤や近接構造物を変伏させることがあり、薬液注入は極低圧力で長時間をかけての作業が必要であった。また、薬液注入工法では薬液注入孔周辺部以外には薬液が完全には行き届かないことがあり、既存の基礎構造下部全体に均質な改良体を造成することは難しく、また確認することさえ困難であった。
特許文献2では、新たな複合杭は、平面視で、既存の基礎構造(フーチング基礎)の周辺を囲むように配置してあり、複合杭の杭頭部を包むように増設フーチングを打設していた。従って、この方法では、既存の基礎構造の周辺にある程度の敷地が必須であり、敷地に余裕のないところでは施工不可能であった。
また、特許文献2では、フーチング直下の基礎は既存のものをそのままであり、また、フーチング2の周囲で複合柱10の上端部のみが連結される構造であるため、既存のフーチングを含めた基礎部の全体を補強するためには、既存基礎と増設部の完全な一体化をはかり、増設後の基礎全体の構造として必要な耐力を発揮することが求められる。即ち、大規模な増設フーチング及び複合杭等を構築する必要があり、さらには、既存のフーチングを含めた基礎部と増設したフーチング等が完全に一体化していない限りは、耐震構造としてはほとんど効果を発揮しないという問題もあった。
また、通常は、フーチングは、布基礎として連続して形成され、また独立したフーチングであっても、隣接したフーチング同士を互いに梁で連結されている。従って、フーチングのほぼ全周に複合柱を埋設することは困難であった。
然るにこの発明は、地中梁体を横断する補強梁を地中梁体と一体に構築し、あるいは基礎盤体を帯状に削り、削った帯状部分に基礎盤体と一体に補強梁を構築するので、前記問題点を解決した。
即ち、この発明は、既存建物の地上付近の構造物で、地中梁体の部分を補強する方法であって、前記地中梁体の中間位置で、「前記地中梁体を横断する」及び/又は「前記地中梁に沿って位置する」補強梁を、前記地中梁体と一体に構築したことを特徴とする既存建造物の耐震補強構造である。また、ここで、複数の地中梁体を補強梁で連結したことを特徴とする既存建造物の耐震補強構造である。
また、他の発明は、既存建物の地上付近の構造物で、基礎盤体を補強する方法であって、前記基礎盤体の中間位置で、前記基礎盤体を帯状に削り、削った帯状部分に、前記基礎盤体と一体に補強梁を構築することを特徴とする既存建造物の耐震補強構造である。
また、前記各発明において、補強梁の下方に補強杭を構築し、該補強杭の上端部を前記補強梁内に定着させたことを特徴とする既存建造物の耐震補強構造である。さらに、補強梁の下面を、地中梁体又は基礎盤体の下面より下方に位置させたことを特徴とする既存建造物の耐震補強構造である。
前記における既設建物の地中梁体は、基礎杭の杭頭部にフーチングを構築し、フーチングを地中梁で連結して構成される。基礎杭の構造は任意であり、基礎杭は通常は支持層に設置される支持杭であるが、いわゆる摩擦杭とすることもできる。
また、前記における基礎盤体は、複数の基礎杭の杭頭部に一体の盤状に形成されている部分である。
また、この耐震補強は、一般に杭頭部の剛性を確保すると共に、水平荷重に対する耐力を増強することを目的とする。
この発明は、地中梁体を横断する補強梁を地中梁体と一体に構築し、あるいは基礎盤体を帯状に削り、削った帯状部分に基礎盤体と一体に補強梁を構築するので、地中梁体又は基礎盤体の剛性を高め、地震時の水平荷重に対する抵抗を高める効果がある。
また、地中梁体及びその内側、基礎盤体及びその内側を補強するので、既存建造物の外周に新たな構造物が付加されないので、狭い敷地であっても有効に大震補強ができる効果がある。
また、地中梁体、基礎盤体を補強するので、地中梁体、基礎盤体の上方に位置する建造物の床は、解体する必要がなく、あるいは最低1階分程度の解体で補強作業ができるので、建物に居住したまま耐震補強作業ができる効果がある。
また、複数の地中梁体を補強梁で連結し、あるいは補強杭を使用し、あるいは補強梁の下面を、地中梁体又は基礎盤体の下面より下方に位置させると、少ない付加施工でより大きな耐震補強効果を得られる効果がある。
下方に基礎杭2A付きのフーチング3A、基礎杭2B付きのフーチング3B、基礎杭2C付きのフーチング3C、基礎杭2D付きのフーチング3Dを、地中梁4〜7で連結して既存建築物1とする(図5)。
次ぎに、補強したい地中梁4、5の中間部4a、5aを露出させる。構築予定の補強梁15の位置に合わせて、地盤を掘り凹溝11を形成すると共に、補強杭13、13を構築する。
凹溝11内に必要な鉄筋を配置し、コンクリートを打設し、固化発現したならば、梁せいH、幅Dの補強梁15が構築される。補強梁15、既設の地中梁4、5、補強杭13、13が一体に接合された補強構造20が構築される。
図1、図5に基づきこの発明の実施例を説明する。
(1) 既存の建築物1は、下方に基礎杭2A、2Aを構築したフーチング3A、基礎杭2B、2Bを構築したフーチング3B、基礎杭2Cを構築したフーチング3C、基礎杭2D、2Dを構築したフーチング3Dが、4隅部に配置されている(図5)。フーチング3A、3Bは地中梁4で、フーチング3C、3Dは地中梁5で、フーチング3A、3Cは地中梁6で、フーチング3D、3Bは地中梁7で、夫々連結されている。
フーチング3A、3B、3C、3D及び地中梁4、5、6、7の上面側に連続して床スラブが構築され、フーチング3A、3B、3C、3Dの上方に柱の柱脚部が連結され(図示していない)、通常の建築物1aが構築されている(図5(b))。また、基礎杭2A、2B、2C、2Dの下端部は、支持層8で支持されている。
(2) 次ぎに改修工法について説明する。
まず、補強する地中梁4、5に係る床スラブを除去する。さらに上方の階の床スラブを除去するか否かは、補強杭2A〜2Bの長さや構築作業に応じて(補強杭2A〜2Bの構築作業で、必要な天井高さに応じて)、選択する。通常、補強杭2A〜2Dの長さ(深さ)は、1階の分の階高より短いので、上方の階の床スラブを除去する必要はない。
次ぎに、補強したい地中梁4、5の中間部4a、5aの周辺の土などを除去して、地中梁4、5の中間部4a、5aを露出させる。構築する補強梁15の構築位置(この実施例では、露出させた地中梁4、5の中間部4a、5aの間の地盤)に合わせて、地盤を掘る。即ち、露出させた地中梁4、5間の地盤を、補強梁構築用の型枠を構築する作業ができるように凹溝11を形成する。
続いて凹溝11の底部で、補強杭13、13を構築する。補強杭13、13は凹溝11の底部を所定深さまで掘削して、鉄筋を配置して、コンクリートを打設して構築する。また、補強杭13は、杭穴を掘削しながら既製杭を埋設し、または杭穴を掘削した後に既製杭を埋設し、あるいは、杭穴を掘削せずに既製杭を打ち込むこともできる。
補強杭13は、水平耐力を向上させるために使用するので、曲げ応力やせん断訴婦力に対する抵抗が大きなSC杭(鋼管被覆コンクリート杭)が望ましい。また、長さも最大で5m程度で充分であり、通常は2〜4m程度とする。
凹溝11内に補強梁形成用の型枠(図示していない)を構築し、必要な鉄筋を配筋する。この際、補強杭13の杭頭部が補強梁15内に含まれ、地中梁4、5の中間部4a、5aも補強梁15内に含まれるように、型枠を構築する。この場合、補強梁15と連結する地中梁4、5の部分で、補強梁15に鉄筋類を固定して、さらに必要ならば地中梁4、5のコンクリートを崩して鉄筋類を露出させ、補強梁15との定着を強化することもできる。
続いて、型枠内にコンクリートを打設して、コンクリートが固化発現したならば、梁せいH、幅Dの補強梁15が構築される。補強梁15は、両端部16、17に既設の地中梁4、5が夫々一体に連結され、補強梁15の下面側には補強杭13の杭頭部が一体に接合された補強構造20が構築される。従って、補強梁15の梁せいHは地中梁の梁せいHより大きく形成し、連結部で補強梁で地中梁の全断面(上下左右)を包むように連結構成される。
(3)他の実施例
前記実施例において、補強杭13、13を構築したが、補強梁15のみで必要な耐力を確保できれば、補強杭13を省略することもできる(図示していない)。
また、前記実施例において、梁せいHは地中梁4、5の梁せいHより大きく形成し、連結部分であって、補強梁15により地中梁4、5の全断面(上下左右)を包むように連結したが、補強梁15と既設の地中梁4、5とが充分な強度で連結されれば、HとHとを同程度に構成することでもできる。
また、前記実施例における補助杭13は、5m以下のSC杭(鋼管被覆コンクリート杭)とすることが望ましいが、所望の水平耐力の増強が図られれば、材質・長さとの適宜選択して使用する(図示していない)。
また、前記実施例において、地中梁4、5の外周を包むように補強梁13を構築したが、地中梁4、5の中間部のコンクリートを除去して、鉄筋を露出させて、補強梁15を構築することもできる(図示していない)。この場合には、既設の地中梁4、5と補強梁15との一体性を向上させることができる。
また、前記実施例において、補強梁15のみを構築したが、複数の補強梁15を並列して構築することもできる(図示していない)。
また、前記実施例において、補強梁15に加えて、これと直交して平面十字状に補強梁15Bを構築することもできる(図1(a)鎖線図示15B)。この場合、補強梁15Bの両端部は補強梁15の場合と同様に地中梁6、7に夫々接合される。
また、前記実施例において、補強梁15に代えて、地中梁4、5、6,7の内側に、地中梁4等に添えるように、補強梁18、18を構築することもできる(図1(a)(b)鎖線図示18)。また、敷地の外方に余裕があれば、補強梁18に代えて、あるいは補強梁18と共に、地中梁4、5、6,7の外側に、地中梁4などに添えるように、補強梁18b、18bを構築することもできる(図1(a)(b)鎖線図示18b)。また、さらに補強梁15及び/又は補強梁15Bと共に、補強梁18及び/又は補強梁18bを構築することもできる。
また、ここで、地中梁4などの外側に補強梁18bを構築する場合には、フーチング3A〜3Dの外側面よりも外方に突出しないようにする。
図2、図5に基づき、この発明の他の実施例を説明する。この実施例は、実施例1の補強杭13を省略して、下方に向けて梁せいを大きくした補強梁15を複数構築する実施例である。
(1)既存の建築物1は、実施例1と同様で、下方に基礎杭2A、2Aを構築したフーチング3A、基礎杭2B、2Bを構築したフーチング3B、基礎杭2Cを構築したフーチング3C、基礎杭2D、2Dを構築したフーチング3Dが、4隅部に配置されている(図5)。フーチング3A、3Bは地中梁4で、フーチング3C、3Dは地中梁5で、フーチング3A、3Cは地中梁6で、フーチング3D、3Bは地中梁7で、夫々連結されている。
フーチング3A、3B、3C、3D及び地中梁4、5、6、7の上面側に連続して床スラブが構築され、フーチング3A、3B、3C、3Dの上方に柱の柱脚部が連結され(図示していない)、通常の建築物1aが構築されている(図5(b))。また、基礎杭2A、2B、2C、2Dの下端部は、支持層8で支持されている。
(2)次ぎに改修工法を説明する。
まず、実施例1と同様に、補強する地中梁4〜7に係る床スラブを除去する。この実施例では、補助杭13を使用しないので、一般に上方に作業スペースを必要としないので、上方の階の床スラブを除去する必要がない。
次ぎに、補強したい地中梁4〜7の中間部4a〜7aの周辺の土などを除去して、地中梁4〜7の中間部4a〜7aを露出させる。構築する補強梁15A、15Bの構築位置(この実施例では、露出させた地中梁4、5の中間部4a、5aの間の地盤、地中梁6、7の中間部6a、7a間の地盤)に合わせて、地盤を平面十字状に掘る。即ち、露出させた地中梁4、5間、地中梁6、7間の地盤を、補強梁15A、15B構築用の型枠を構築する作業ができるように凹溝11、11を形成する。
凹溝11、11内に補強梁15A、15形成用の型枠を構築し、必要な鉄筋を配筋する。この際、地中梁4〜7の中間部4a〜7aが補強梁15A、15B内に含まれるように、型枠を構築する。この場合、補強梁15A、15Bの梁せいHは、既設の地中梁4〜7の梁せいHより下方に向けて充分大きく形成してあり、とりわけ
>2×H
で形成することが望ましい(図2(b))。
続いて、型枠内にコンクリートを打設して、コンクリートが固化発現したならば、平面十字状の補強梁15A、15Bの端部16A、17Aが地中梁4,5に、端部16B、17Bが地中梁6、7に、夫々一体に連結された補強構造20が構築される(図2)。
図3、図6に基づきこの発明の実施例を説明する。この実施例は、実施例1、2と異なり基礎杭の上部にベタ基礎が構築された既存建物に適用する実施例である。
(1)既存の建築物1は、基礎杭2、2の上端部に厚さHの平盤状のベタ基礎(基礎スラブ)が構築されている(図6)。ベタ基礎の上方に通常の建築物1aが構築されている(図示していない)。また、基礎杭2の下端部は、支持層8に支持されている。
(2)次ぎに改修工法について説明する。
まず、補強するベタ基礎9を露出させる。
さらに上方の階の床スラブを除去するか否かは、補強杭の長さや構築作業に応じて、選択する。例えば、補強杭13の長さ(深さ)が2m程度の場合には、1階の分の階高より短いので、上方の階の床スラブを除去する必要はない。
次ぎに、補強したいベタ基礎9の中間部で補強梁13を構築する位置に合わせて、平面視で帯状にコンクリートを除去し、鉄筋を露出させて空隙部22を形成する。この際、空隙部22内で、補強杭13の構築に支障がないように、鉄筋を最低限度に切断しておく。
続いて、ベタ基礎9の空隙部(コンクリートを除去した部分)22の下方で、必要な位置に補強杭13、13を構築する。補強杭13は、前記実施例1と同様で、求める水平耐力の向上が図られれば、現場造成杭又は既製杭など工法、材料などは任意である。既製杭の場合には、杭頭部あるいは杭頭部を破棄して露出した鉄筋を、ベタ基礎9の空隙22内(補強梁構築位置)に臨ませる。同様に、現場造成杭の場合には、上端部の鉄筋をベタ基礎の空隙内(補強梁構築位置)に臨ませる。
続いて、空隙部22内にコンクリートを充填して、補強梁15、15と補助杭13とベタ基礎9とが一体の補強構造20を構築する。この際、ベタ基礎9の空隙部22内はベタ基礎9の露出した表面が型枠になるので、型枠は不要であり、空隙部22の下方の地面に捨てコンクリートを形成しておく。
(3)前記実施例において、補強梁15の梁せいHはベタ基礎と同じHとしたが、下方に長い補強梁15aを形成することもできる(図3(b)(c)鎖線図示15a)。この場合、ベタ基礎の空隙部の下方に凹溝を形成し、凹溝に型枠を構築して、補強梁を構築する。
図4、図6に基づきこの発明の他の実施例を説明する。この実施例は、実施例3で、補強杭13を省略して、下方に向けて梁せいを大きくた補強梁15を複数構築する実施例である。
(1)既存の建築物1は、実施例3と同様に、基礎杭2、2の上端部に厚さHの平盤状のベタ基礎(基礎スラブ)が構築されている(図6)。ベタ基礎の上方に通常の建築物1aが構築されている(図示していない)。また、基礎杭2の下端部は、支持層8に支持されている。
(2)次ぎに改修工法について説明する。
まず、補強するベタ基礎9を露出させる。
さらに上方の階の床スラブを除去するか否かは、構築作業に応じて選択するが、この実施例では、補強杭13を構築しないので、一般に高い天井の作業スペースを必要としないので、上方の床スラブが存在していても作業に支障がない。
次ぎに、補強したいベタ基礎9の中間部で、補強梁15A、15Bの構築する位置に合わせて、平面視で十字の帯状にコンクリートを除去し、鉄筋を露出させて空隙部22を形成する。
さらに、空隙部22の下方で地盤を掘って、補強梁15A、15Bの梁せいHを確保できるように凹溝11、11を形成する。
続いて、凹溝11内に型枠を構築して、空隙部22及び凹溝11内にコンクリートを充填して、補強梁15A、15Bとベタ基礎9とが一体の補強構造20を構築する(図4)。この際、ベタ基礎9の空隙部22内はベタ基礎9の露出した表面が型枠になるので、型枠は不要であり、必要ならば凹溝11の底に捨てコンクリートを形成しておく。
この発明の第一の実施例で、補強後の構造を表し、(a)は平面図、(b)はA−A断面図、(c)B−B断面図である。 同じく第一の実施例の他の実施例で、補強後の構造を表し、(a)は平面図、(b)はC−C断面図、(c)D−D断面図である。 この発明の第二の実施例で、補強後の構造を表し、(a)は平面図、(b)はE−E断面図、(c)F−F断面図である。 同じく第二の実施例の他の実施例で、補強後の構造を表し、(a)は平面図、(b)はG−G断面図、(c)H−H断面図である。 この発明の第一実施例で、補強前の構造を表し、(a)は平面図、(b)はJ−J断面図である。 この発明の第二実施例で、補強前の構造を表し、(a)は平面図、(b)はK−K断面図である。
符号の説明
1 既存の建物
1a 建築物
2、2A、2B、2C、2D 基礎杭(既存)
3、3A、3B、3C、3D フーチング
4、5、6、7 地中梁(既存)
4a、5a、6a、7a 地中梁の中間部(既存)
8 支持層(既存)
9 ベタ基礎(既存)
11 凹溝
13 補強杭
15、15A、15B 補強梁
15a 下方に延長した補強梁
16、16A、16B 補強梁の端部
17、17A、17B 補強梁の端部
20 補強構造
22 空隙部

Claims (5)

  1. 既存建物の地上付近の構造物で、地中梁体の部分を補強する方法であって、
    前記地中梁体の中間位置で、「前記地中梁体を横断する」及び/又は「前記地中梁に沿って位置する」補強梁を、前記地中梁体と一体に構築したことを特徴とする既存建造物の耐震補強構造。
  2. 複数の地中梁体を補強梁で連結したことを特徴とする請求項1記載の既存建造物の耐震補強構造。
  3. 既存建物の地上付近の構造物で、基礎盤体を補強する方法であって、
    前記基礎盤体の中間位置で、前記基礎盤体を帯状に削り、削った帯状部分に、前記基礎盤体と一体に補強梁を構築することを特徴とする既存建造物の耐震補強構造。
  4. 補強梁の下方に補強杭を構築し、該補強杭の上端部を前記補強梁内に定着させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の既存建造物の耐震補強構造。
  5. 補強梁の下面を、地中梁体又は基礎盤体の下面より下方に位置させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の既存建造物の耐震補強構造。
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