JPH07263355A - 半導体装置の製造方法,半導体結晶表面のクリーニング方法,及び半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法,半導体結晶表面のクリーニング方法,及び半導体装置

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JPH07263355A
JPH07263355A JP6055531A JP5553194A JPH07263355A JP H07263355 A JPH07263355 A JP H07263355A JP 6055531 A JP6055531 A JP 6055531A JP 5553194 A JP5553194 A JP 5553194A JP H07263355 A JPH07263355 A JP H07263355A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再成長界面の不純物を低減できる半導体装置
の製造方法,及び半導体結晶表面の不純物をより簡便か
つ確実に除去できる半導体結晶表面のクリーニング方法
を提供するとともに、上記半導体装置の製造方法、及び
上記クリーニング方法を用いて形成された半導体装置を
提供するを提供することを目的とする。 【構成】 AlGaAs層2上にGaAsキャップ3層
をあらかじめ形成したものを、チャンバ内に載置して4
50℃以下の温度に保持し、HClガス,水素ガス,A
sH3 ガスからなる混合ガスを供給して表面の酸化膜を
除去したあと、外気と触れない状態を保持した状態で、
GaAsキャップ層3およびAlGaAs層2をAlG
aAs層2が露出するようドライエッチングし、さら
に、外気と触れない状態を保持した状態で、AlGaA
s層2上にGaAs層4を再結晶成長した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体装置の製造方
法、半導体結晶表面のクリーニング方法、及び半導体装
置に関し、特にドライエッチング工程とエピタキシャル
成長工程とを含む複合プロセス、及び半導体結晶表面の
酸化膜のクリーニング方法、並びに上記複合プロセス及
び上記クリーニング方法を用いて形成された半導体装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体レーザやヘテロジャンクシ
ョンバイポーラトランジスタ(HBT)に代表される化
合物半導体デバイスが、高度情報化社会を支えるキーデ
バイスして著しい発展をとげている。これら化合物半導
体デバイスの開発トレンドは、微細化、複雑化、複合化
の方向に進んでおり、ドライエッチングによる微細構造
の作製と、エピタキシャル成長を組み合わせた複合プロ
セスは、近い将来化合物半導体デバイス製造現場におい
て必須のキーテクノロジーとなることが予測されてい
る。また、高集積化の一途をたどるSi−LSIの分野
においても複合プロセスを用いたスーパークリーンテク
ノロジや、あらたなブレイクスルーを目指した新デバイ
ス構造の研究が精力的に行われている。
【0003】これらドライエッチングとエピタキシャル
成長を組み合わせた複合プロセス、即ち、結晶の一部を
選択的にエッチングし、そこに改めて周りの結晶とは電
気的,光学的に異なるエピタキシャル層の成長を行うプ
ロセスにおいては、再成長界面の清浄度をいかに制御
し、クリーンな状態に保つことができるかという問題が
最も重要な課題として残されている。特にAlを構成元
素として含む化合物半導体、たとえばAlGaAsにお
いては、空気に暴露させることにより表面は容易に酸化
され、一度酸化されたAlGaAs表面のクリーニング
を行うことは極めて困難である。従って、これら酸化し
たAlGaAs結晶上へのエピタキシャル再成長におい
ては高品質な結晶を得ることが困難であり、再成長半導
体層の電気的、光学的特性は著しく劣化する結果となっ
ている。
【0004】上述の状況に鑑み、本発明の発明者らはこ
れまでにドライエッチングとエピタキシャル成長を組み
合わせた複合プロセスに関して様々な検討を加え、再成
長界面の清浄度に関する理解を進めるとともに、改善手
段を提供してきた。たとえば本発明の発明者らは、ジャ
ーナル オブ クリスタルグロース第134巻(1993
年)pp35-42 (Journal of Crystal Growth 134 (199
3)35-42 )にAlGaAs上にGaAsキャップ層を
設けて750℃でHClガスエッチングを行ったのち、
エピタキシャル再成長を行う方法を開示している。即
ち、この方法はAlGaAs表面の酸化を極力抑制する
目的で、AlGaAs上にGaAsキャップ層を設けて
おき、GaAsキャップ層から750℃の温度でHCl
ガスエッチングを開始し、AlGaAs層に達するまで
エッチングした後に、同一チャンバ内で再成長を行うこ
とにより、再成長界面への酸化物の蓄積を防ぐものであ
る。酸化したAlGaAs表面に対して750℃の温度
でHClガスエッチングを行った場合、エッチング後の
表面に酸化物が残留し、エッチング後、同一チャンバ内
でMOCVDによる再成長を行ったにもかかわらず、再
成長GaAs層の結晶品質は劣悪なものとなるが、上記
の方法によれば、酸化したAlGaAs層に対してエッ
チングを開始した場合と比較して、1/5以下に改善で
き、再成長GaAs層の結晶品質も大きく改善できる。
また、このエッチングの際に使用されるAsH3 流量の
最適化も再成長界面改善に重要であることも指摘してい
る。
【0005】しかし、これらの方法では、再成長界面の
残留不純物を完全に排除することはできなかった。これ
は、GaAsキャップ層上の酸化物が750℃という高
温でのHClガスエッチングでは完全に除去できず、結
果としてエッチング後の表面に酸化物が残留してしまう
からである。
【0006】従って、上述したジャーナルオブクリスタ
ルグロース第134巻(1993年)pp35−42に
おいて、以上の検討結果より明らかにしているように、
HClガスエッチングしたAlGaAs上へ同一チャン
バー内において良好なエピタキシャル成長を行う際に
は、あらかじめAlGaAs上にGaAsキャップ層を
設けておくことが不可欠であるが、GaAsキャップ層
の採用だけでは不十分であり、エッチングに先だってG
aAsキャップ層の表面クリーニングを行うことが不可
欠である。即ち、ただ単にドライエッチングとエピタキ
シャル成長とを組み合わせたプロセスを、同一チャンバ
内で連続して行うか、もしくは互いのチャンバを接続し
て空気に露出されることなく搬送できるシステムを用い
て行うだけでは、再成長界面の清浄度を一定レベル以上
に保つことはきわめて困難であり、適切な表面クリーニ
ング方法の併用が不可欠であるということである。
【0007】図11は、本発明の発明者らによる特願平
5−44869に記載された、上記のような問題点を解
決するための従来の半導体装置の製造方法を示す図であ
り、図において、1はGaAs基板,2はAlGaAs
基板,3はGaAsキャップ層,4は再成長GaAs
層,5は再成長界面,6はGaAsキャップ層3上に形
成された酸化膜、8はSiN膜パターン、9は硫黄膜で
ある。
【0008】次に従来の半導体装置の製造方法について
説明する。まず、GaAs基板1上に厚さ2μmのAl
GaAs層2と、厚さ0.1μmのGaAsキャップ層
3をMOCVD法により成長する。つぎに、上記サンプ
ルを一度チャンバより取り出し、空気中で数日間保管す
る。この保管の間にサンプルのGaAs層11表面には
僅かながら酸化膜12が形成される。この状態を図11
(a) に示す。次に図11(b) に示すように、サンプル表
面上に所望形状のSiN膜パターン21を形成する。次
に上記サンプルを硫化アンモニウム溶液に浸漬して処理
する。ここでは、硫化アンモニウム溶液として(NH4
)2 S溶液を用い、60℃で3時間浸漬した。この工
程によりGaAs層3の表面の酸化膜6のうち、SiN
膜パターン8で覆われていない部分はエッチング除去さ
れ、図11(c) に示すように、硫黄膜13が形成され
る。次にMOCVDのチャンバにウエハをセットし、水
素雰囲気中において450℃の温度で30分間熱処理し
た。次にアルシン(AsH3 )とHClとH2 の混合ガ
スを用いて、図11(d) に示すように、SiN膜パター
ン21をエッチングマスクとして深さ1μmのエッチン
グを行い、引き続いて同一チャンバ内でGaAs層1を
成長して、図11(e) に示すような半導体装置を得る。
【0009】このような従来の方法においては、GaA
sキャップ層3の表面を硫化アンモニウム処理すること
により、表面酸化膜6を除去するとともに、硫黄膜9を
形成することにより、新たな表面酸化を抑制するように
した後、HClエッチングにより該硫黄膜9,GaAs
キャップ層3,及びAlGaAs層2の一部を除去し、
GaAs層4を再結晶成長させるので、再成長界面に酸
素の偏析はみられず、再成長界面5の清浄度を向上させ
るとともに、再成長GaAs層4の結晶品質を向上させ
ることができる。
【0010】また、Japanese Journal of Applied Phys
ics Vol.28,No.1,January,1989,pp.L7-L9 に、Kondo ら
による水素ガスを用いたECR(Electron Cyclotron Re
sonance)プラズマにより、300℃でGaAs表面のク
リーニングを行う従来の方法が記載されている。このク
リーニング方法は、GaAs表面をクリーニングする方
法としては非常に有効なものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
ドライエッチングと再結晶成長の複合プロセスとして
は、硫化アンモニウム処理,もしくはECRプラズマ処
理により半導体層の表面の酸化膜等の不純物をクリーニ
ングする工程を組み合わせる方法が考えられていた。し
かし、硫化アンモニウム処理は再現性を確保するために
熟練が必要であり、量産プロセスに適用しにくいこと、
また硫化アンモニウム溶液の純度も安定していないた
め、良好な効果を安定して得ることが困難であるなどの
問題があった。
【0012】また、ECRプラズマ処理を利用するため
には、ECRプラズマチャンバとエピタキシャル成長装
置とを組み合わせた特殊な装置を構築する必要があり、
一般の量産装置にこの技術を適用するのは容易でない等
の問題があった。
【0013】この発明は以上の問題点を解決するために
なされたものであり、再成長界面の不純物を容易に低減
できる半導体装置の製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0014】また、この発明は半導体結晶表面の酸化膜
等の不純物をより簡便かつ確実に除去できる半導体結晶
表面のクリーニング方法を提供することを目的としてい
る。さらに、再成長界面の不純物を低減させた半導体装
置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体装
置の製造方法は、下地半導体層上に、Alを構成元素と
して含む化合物半導体よりなる半導体層,及びAlを構
成元素として含まない化合物半導体からなる保護層を連
続して結晶成長により形成し、上記Alを含まない保護
層及びAlを含む半導体層を450℃以下の温度に保持
し、これをハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気
下に配置することにより、上記保護層の結晶表面に自然
形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガスを
構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により除
去した後、上記雰囲気を上記保護層が外気に触れないよ
うに上記保護層,及び上記Alを含まない半導体層、あ
るいは上記保護層,上記Alを含む半導体層,及び上記
下地半導体層をドライエッチングする雰囲気に変え、上
記保護層,及びAlを含む半導体層、あるいは上記保護
層,上記Alを含む半導体層,及び上記下地半導体層
を、上記保護層の上記酸化膜が除去された面からその深
さ方向に上記Alを含む半導体層,あるいは上記下地半
導体層に達するようにドライエッチングし、さらに、上
記ドライエッチング用雰囲気を、上記ドライエッチング
により露出した半導体層の結晶表面が外気に触れないよ
う結晶成長用雰囲気に変え、上記ドライエッチングによ
り露出した半導体層の結晶表面に、他の半導体層を結晶
成長させるようにしたものである。
【0016】また、上記半導体装置の製造方法におい
て、上記Alを含む半導体層をAlGaAsとし、上記
保護層をGaAsとし、上記ハロゲン系ガスを含むガス
として、HClガス,水素ガス,及びAsH3 ガスから
なる混合ガスを用いるようにしたものである。
【0017】また、上記半導体装置の製造方法におい
て、上記保護層はIII −V族化合物半導体からなり、上
記ハロゲン系ガスを含むガスは、上記保護層を構成する
V族元素を構成元素として含むガスを含むものである。
また、上記半導体装置の製造方法において、上記ハロゲ
ン系ガスとしてHClガスを用いたものである。
【0018】また、上記半導体装置の製造方法におい
て、上記保護層及び上記Alを含む半導体層、あるいは
上記保護層,上記Alを含む半導体層,及び上記下地半
導体層のドライエッチングはガスエッチングであり、こ
のガスエッチングに使用するガスを、上記ハロゲン系ガ
スを含むガスと同一成分のガスとしたものである。ま
た、上記半導体装置の製造方法において、上記Alを含
む半導体層は、Alを構成元素として含む層を含む複数
の層により構成されているものである。
【0019】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法は、第1の半導体層を450℃以下の温度に保持し、
これをハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に
配置することにより、上記第1の半導体層の結晶表面に
自然形成された酸化膜を、この酸化膜と上記ハロゲン系
ガスを構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応に
より除去した後、上記雰囲気を、上記第1の半導体が外
気に触れないよう結晶成長用雰囲気に変えて、上記第1
の半導体層の上記酸化膜が除去された結晶表面に、第2
の半導体を結晶成長させるようにしたものである。
【0020】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法は、第1の半導体を450℃以下の温度に保持し、こ
れをハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に配
置して、上記第1の半導体の結晶表面に自然形成された
酸化膜を、この酸化膜と上記ハロゲン系ガスを構成する
元素との吸着及び脱離の連続的な反応により除去し、そ
の後、上記雰囲気を、上記第1の半導体が外気に触れな
いようドライエッチング用雰囲気に変え、上記第1の半
導体を上記酸化膜が除去された面からその深さ方向にド
ライエッチングし、さらに、上記ドライエッチング用雰
囲気を、上記第1の半導体が外気に触れないよう結晶成
長用雰囲気に変え、上記ドライエッチングにより露出し
た上記第1の半導体結晶表面に、上記第2の半導体を結
晶成長させるようにしたものである。
【0021】また、上記半導体装置の製造方法におい
て、上記第1の半導体層はIII −V族化合物半導体から
なり、上記ハロゲン系ガスを含むガスは、上記第1の半
導体層を構成するV族元素を構成元素として含むガスを
含むものである。また、上記半導体装置の製造方法にお
いて、上記ハロゲン系ガスとしてHClガスを用いるも
のである。
【0022】また、上記半導体装置の製造方法におい
て、上記第1の半導体層のドライエッチングはガスエッ
チングであり、このガスエッチングに使用するガスを、
上記ハロゲン系ガスを含むガスと同一成分のガスとした
ものである。
【0023】また、この発明に係る半導体装置は、下地
半導体層上に結晶成長により連続的に形成したAlを含
む化合物半導体からなる半導体層,及びAlを構成元素
として含まない化合物半導体からなる保護層を、450
℃以下の温度に保持し、上記保護層及び上記Alを含む
半導体層をハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気
下に配置することにより、上記保護層の結晶表面に自然
形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガスを
構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により除
去した後、上記雰囲気を、上記保護層が外気に触れない
よう上記保護層,及び上記Alを含む半導体層、あるい
は上記保護層,上記Alを含む半導体層,及び上記下地
半導体層をドライエッチングする雰囲気に変えて、上記
保護層,及び上記Alを含む半導体層、あるいは上記保
護層,上記Alを含む半導体層,及び上記下地半導体層
を、上記保護層の上記酸化膜が除去された面からその深
さ方向に上記Alを含む半導体層,あるいは上記下地半
導体層に達するようにドライエッチングし、さらに上記
ドライエッチング用雰囲気を、上記ドライエッチングに
より露出した半導体層の結晶表面が外気に触れないよう
結晶成長用雰囲気に変えて、上記ドライエッチングによ
り露出した半導体層の結晶表面に、他の半導体層を結晶
成長してなるものである。
【0024】また、上記Alを含む半導体層は、Alを
構成元素として含む複数の層により構成されているもの
である。
【0025】また、この発明に係る半導体装置は、第1
の半導体層を450℃以下の温度に保持し、これをハロ
ゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に配置するこ
とにより、上記第1の半導体層の結晶表面に自然形成さ
れた酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガスを構成す
る元素との吸着及び脱離の連続的な反応により除去した
後、上記雰囲気を、上記第1の半導体層が外気に触れな
いよう結晶成長用雰囲気に変えて、上記第1の半導体層
の上記酸化膜が除去された結晶表面に、第2の半導体層
を結晶成長してなるものである。
【0026】また、この発明に係る半導体装置は、第1
の半導体層を450℃以下の温度に保持し、これをハロ
ゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に配置するこ
とにより、上記第1の半導体層の結晶表面に自然形成さ
れた酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガスを構成す
る元素との吸着及び脱離の連続的な反応により除去した
後、上記雰囲気を、上記第1の半導体層が外気に触れな
いよう上記第1の半導体層をドライエッチングする雰囲
気に変えて、上記第1の半導体層を上記酸化膜が除去さ
れた面からその深さ方向にドライエッチングし、さらに
上記ドライエッチング用雰囲気を、上記第1の半導体層
が外気に触れないよう結晶成長用雰囲気に変えて、上記
ドライエッチングにより露出した上記第1の半導体層の
結晶表面に、第2の半導体層を結晶成長してなるもので
ある。
【0027】また、この発明に係る半導体結晶表面のク
リーニング方法は、半導体層を450℃以下の温度に保
持し、これをハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲
気下に配置して、上記半導体の結晶表面に自然形成され
た酸化膜を、この酸化膜と上記ハロゲン系ガスを構成す
る元素との吸着及び脱離の連続的な反応により除去する
ものである。
【0028】また、上記半導体結晶表面のクリーニング
方法において、上記半導体層はIII−V族化合物半導体
からなり、上記ハロゲン系ガスを含むガスは、上記半導
体層を構成するV族元素を構成元素として含むガスを含
むものである。また、上記半導体結晶表面のクリーニン
グ方法において、上記ハロゲン系ガスとしてHClガス
を用いるものである。
【0029】また、この発明に係る半導体装置は、半導
体層を450℃以下の温度に保持し、該半導体層をハロ
ゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に配置するこ
とにより、上記半導体層の結晶表面に自然形成された酸
化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガスを構成する元素
との吸着及び脱離の連続的な反応により除去してなるも
のである。
【0030】
【作用】この発明に係る半導体装置の製造方法において
は、下地半導体層上にAlを構成元素として含む化合物
半導体よりなる半導体層,及びAlを構成元素として含
まない化合物半導体からなる保護層を連続して形成し、
上記保護層及び上記Alを含む半導体層を450℃以下
の温度に保持し、これをハロゲン系ガスを含むガスを供
給した雰囲気下に配置し、上記保護層の結晶表面に自然
形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガスを
構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により除
去した後、外気に触れない状態を保持したまま、上記保
護層及びAlを含む半導体層,あるいは上記保護層,上
記Alを含む半導体層,及び上記下地半導体層を上記保
護層表面から、上記Alを含む半導体層,あるいは上記
下地半導体層に達するようドライエッチングし、さら
に、外気に触れない状態を保持したまま、上記ドライエ
ッチングにより露出した半導体層の結晶表面に、他の半
導体層を結晶成長させるようにしたから、ドライエッチ
ングにより露出した半導体層の結晶表面を清浄な状態と
した後に、半導体を結晶成長させることができ、再成長
界面の清浄性に優れたものとし、かつ再成長層の結晶性
を向上させることができる。
【0031】また、上記Alを含む半導体層をAlGa
Asとし、上記保護層をGaAsとし、上記ハロゲン系
ガスを含むガスとして、HClガス,水素ガス,及びA
sH3 ガスからなる混合ガスを用いるようにしたから、
ドライエッチングにより露出した半導体層の結晶表面を
清浄な状態とした後に、他の半導体層を結晶成長させる
ことができ、再成長界面の清浄性に優れたものとし、か
つ再成長層である他の半導体層の結晶性を向上させるこ
とができる。
【0032】また、上記保護層をIII −V族化合物半導
体とし、上記ハロゲン系ガスを含むガスとして、上記保
護層を構成するV族元素を構成元素に含むガスを含むも
のを用いるようにしたから、上記保護層表面から酸化膜
を除去する際の該保護層結晶表面からのV族元素の脱離
を調整することができ、より再成長界面の清浄性に優れ
たものとし、かつ再成長層である他の半導体の結晶性を
向上させることができる。
【0033】また、上記保護層と上記Alを含む半導体
層,あるいは上記保護層,上記Alを含む半導体層,及
び上記下地半導体層のドライエッチングとしてガスエッ
チングを用い、このガスエッチングに使用するガスを、
上記ハロゲン系ガスを含むガスと同一成分のガスとした
から、上記保護層の結晶表面の酸化膜を除去する工程か
ら上記保護層と上記Alを含む半導体層,あるいは上記
保護層,上記Alを含む半導体層,及び上記下地半導体
層のドライエッチング工程へと移行する際に、ガスを切
り換える操作が不要となり、作業効率を向上させること
ができる。
【0034】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法においては、第1の半導体層を450℃以下の温度に
保持した後、これをハロゲン系ガスを含むガスを供給し
た雰囲気下に配置して、第1の半導体層の結晶表面に自
然形成された酸化膜を、この酸化膜と上記ハロゲン系ガ
スを構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応によ
り除去した後、外気に触れない状態を保持したまま、上
記第1の半導体層の結晶表面に、第2の半導体層を結晶
成長させるようにしたから、上記第1の半導体層の結晶
表面を清浄な状態とした後に、第2の半導体層を結晶成
長させることができ、再成長界面の清浄性に優れたもの
とし、かつ再成長層である第2の半導体層の結晶性を向
上させることができる。
【0035】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法においては、第1の半導体層を450℃以下の温度に
保持した後、これをハロゲン系ガスを含むガスを供給し
た雰囲気下に配置して、第1の半導体層の結晶表面に自
然形成された酸化膜を、この酸化膜と上記ハロゲン系ガ
スを構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応によ
り除去した後、外気に触れない状態を保持したまま、上
記第1の半導体層を上記酸化膜が除去された面からその
深さ方向にドライエッチングし、さらに外気と触れない
状態を保持したまま、このドライエッチングにより露出
した上記第1の半導体層の結晶表面に、第2の半導体層
を結晶成長させるようにしたから、ドライエッチング後
の第1の半導体層の結晶表面を清浄な状態とした後に、
第2の半導体層を結晶成長させることができ、再成長界
面の清浄性に優れたものとし、かつ再成長層である第2
の半導体層の結晶性を向上させることができる。
【0036】また、上記第1の半導体層をIII −V族化
合物半導体とし、上記ハロゲン系ガスを含むガスとし
て、上記第1の半導体層を構成するV族元素を構成元素
に含むガスを含むものを用いるようにしたから、上記第
1の半導体層の表面の酸化膜を除去する際の上記第1の
半導体層の結晶表面からのV族元素の脱離を調整するこ
とができ、より再成長界面の清浄性に優れたものとし、
かつ再成長層である第2の半導体層の結晶性を向上させ
ることができる。
【0037】また、上記第1の半導体層のドライエッチ
ングとしてガスエッチングを用い、このガスエッチング
に使用するガスを、上記ハロゲン系ガスを含むガスと同
一成分のガスとしたから、上記第1の半導体層の結晶表
面の酸化膜を除去する工程から上記第1の半導体層のド
ライエッチング工程へと移行する際に、ガスを切り換え
る操作が不要となり、作業効率を向上させることができ
る。
【0038】また、この発明に係る半導体装置において
は、下地半導体層上に結晶成長により連続的に形成した
Alを含む化合物半導体からなる半導体層,及びAlを
構成元素として含まない化合物半導体からなる保護層
を、450℃以下の温度に保持し、上記保護層及び上記
Alを含む半導体層をハロゲン系ガスを含むガスを供給
した雰囲気下に配置することにより、上記保護層の結晶
表面に自然形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲ
ン系ガスを構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反
応により除去した後、外気と触れない状態を保持したま
ま、上記保護層,及び上記Alを含む半導体層,あるい
は上記保護層,上記Alを含む半導体層,及び上記下地
半導体層を、上記保護層の上記酸化膜が除去された面か
らその深さ方向に上記Alを含む半導体層,あるいは上
記下地半導体層に達するようにドライエッチングし、さ
らに外気と触れない状態を保持したまま、上記ドライエ
ッチングにより露出した半導体層の結晶表面に、他の半
導体層を結晶成長してなるものとしたから、再成長界面
の清浄性に優れ、かつ、再成長層の結晶性に優れた半導
体装置を提供できる。
【0039】また、この発明に係る半導体装置において
は、第1の半導体層を450℃以下の温度に保持し、こ
れをハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に配
置することにより、上記第1の半導体層の結晶表面に自
然形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガス
を構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により
除去した後、外気に触れない状態を保持したまま、上記
第1の半導体層の上記酸化膜が除去された結晶表面に、
第2の半導体層を結晶成長してなるものとしたから、再
成長界面の清浄性に優れ、かつ、再成長層の結晶性に優
れた半導体装置を提供できる。
【0040】また、この発明に係る半導体装置において
は、第1の半導体層を450℃以下の温度に保持し、こ
れをハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に配
置することにより、上記第1の半導体層の結晶表面に自
然形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガス
を構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により
除去した後、外気に触れない状態を保持したまま、上記
第1の半導体層を上記酸化膜が除去された面からその深
さ方向にドライエッチングし、さらに外気に触れない状
態を保持したまま、上記ドライエッチングにより露出し
た上記第1の半導体の結晶表面に、第2の半導体層を結
晶成長してなるものとしたから、再成長界面の清浄性に
優れ、かつ、再成長層の結晶性に優れた半導体装置を提
供できる。
【0041】また、この発明に係る半導体結晶表面のク
リーニング方法においては、半導体層を450℃以下の
温度に保持した後、これをハロゲン系ガスを含むガスを
供給した雰囲気下に配置し、上記半導体の結晶表面に自
然形成された酸化膜を、この酸化膜と上記ハロゲン系ガ
スを構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応によ
り除去するようにしたから、不純物の少ない清浄性に優
れた半導体結晶表面を提供することができる。
【0042】また、上記半導体層をIII −V族化合物半
導体とし、上記ハロゲン系ガスを含むガスとして、上記
第1の半導体層を構成するV族元素を構成元素に含むガ
スを含むものを用いるようにしたから、上記半導体層の
結晶表面の酸化膜を除去する際の上記第1の半導体層の
結晶表面からのV族元素の脱離を調整することができ、
より結晶性に優れた半導体結晶表面を提供することがで
きる。
【0043】また、この発明に係る半導体装置において
は、半導体層を450℃以下の温度に保持し、該半導体
層をハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に配
置することにより、上記半導体層の結晶表面に自然形成
された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガスを構成
する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により除去し
てなるものとしたから、再成長界面の清浄性に優れ、か
つ、再成長層の結晶性に優れた半導体装置を提供でき
る。
【0044】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の第1の実施例による半導体
装置の製造方法について説明する。本実施例1において
は、最表面層がキャップ層(保護層)である半導体層表
面に、低温によるHCl処理を行ったあと、ドライエッ
チング及び、エピタキシャル成長を連続的に行うように
したものである。
【0045】図2,図9,及び図10はこの発明の第1
の実施例において再成長界面への不純物の蓄積を排除す
る効果を説明するために行った実験のサンプル構成を示
したものである。図2は、この発明の第1の実施例によ
る複合プロセスを用いて作製したサンプルAを示した図
であり、図において、1はGaAs基板,2はAlGa
As層,3はGaAsキャップ層,4はGaAs再成長
層,5は再成長界面,6はGaAsキャップ層3の表面
に形成された酸化膜である。図9は従来のドライエッチ
ングとエピタキシャル成長を組み合わせた複合プロセス
において作製したサンプルBを示した図であり、図にお
いて、図2と同一符号は同一または相当する部分を示し
ており、7は酸化膜6により再成長界面5に形成される
酸化変成層である。また、図10は従来の他のドライエ
ッチングとエピタキシャル成長とを組み合わせた複合プ
ロセスにおいて作成したサンプルCを示した図であり、
図において、図2と同一符号は同一又は相当する部分を
示しており、6aは AlGaAs層2の表面に形成さ
れた酸化層である。なお、上図中において点線で囲われ
ている工程はMOCVD(metal organic chemical vap
or deposition)装置内で連続して行われる工程であるこ
とを示している。
【0046】また、図3はサンプルAの作成工程におけ
るMOCVD装置内における成長シーケンスの一例を示
す図であり、図8はサンプルB,Cの作成工程における
MOCVD装置内における成長シーケンスの一例を示す
図である。
【0047】次に、各サンプルの作製方法を簡単に説明
する。まず、サンプルAの作成方法を図2について説明
する。GaAs基板1上に厚さ2μmのAlx Ga1-x
As(x=0.48)層2、厚さ0.1μmのGaAsキャップ
層3をMOCVD(有機金属気相成長)法を用いて連続
的に成長させる(図2(a))。つぎに、このサンプルを一
度、大気中に取り出し、水洗し、乾燥する。この段階で
サンプルのGaAsキャップ層3表面に、厚さが数オン
グストローム〜十オングストロームの酸化膜6が形成さ
れる。この後、このサンプルを再度MOCVD装置にセ
ットし、まず、サンプルを水素ガスとAsH3 ガス雰囲
気中で350℃の温度まで昇温する。350℃の温度で
保持しながら、水素ガス、アルシン(AsH3 )ガスと
ともにHClガスを導入して100分間処理を行い、G
aAsキャップ層3表面の酸化膜6等を除去する(図2
(b))。このキャップ層3表面の酸化膜6等の除去は、H
Cl等のハロゲンを構成元素とするガス(以下ハロゲン
系ガスとする)が上記酸化膜に対して、連続的に吸着と
脱離を繰り返すことにより行われる。この工程を低温H
Cl処理と呼ぶ。なお、この低温HCl処理の温度は4
50℃以下の温度であればよい。この低温HCl処理を
施すことによりGaAsキャップ層3表面の酸化膜6を
完全に除去する。この低温HCl処理は、水素流量:
2.5slm(リットル毎分)、AsH3 (20%)流
量:10sccm(cc毎分)、HCl(10%)流
量:40sccmの条件により行った。ここで、AsH
3 は、低温HCl処理を行う際の、GaAsキャップ層
の表面からのAsの脱離を調節するために加えられたも
ので、その他のガスとしてターシャリブチルアルシン
(C4H9 AsH2 )等のAsを構成元素としたガスを
加えるようにしても良い。本実施例においては、AsH
3 /HCl比は0.5であり、上述した特開平5−44
869に開示されているように、この値はHClガスエ
ッチングで表面状態を良好なものとする場合において、
最適化された流量比である。この低温HCl処理により
酸化膜6が完全に除去された後は、HClガスによりG
aAsキャップ層がエッチングされ、本実施例の処理時
間では約100オングストロームエッチングされる。
【0048】次に、低温HCl処理を行ったサンプルを
750℃の温度まで昇温し、水素、AsH3 、HClの
各流量を低温HCl処理と同様の条件として通常のHC
lガスエッチングの手法を用いてサンプルにエッチング
を施す(図2(c))。このHClガスエッチングにより約
0.8μmエッチングして、AlGaAs層2の途中に
達する深さまでエッチングする。
【0049】その後、エッチングが完了したサンプルの
上にMOCVDの手法を用いてGaAs層4を再成長し
てサンプルAを得る(図2(d))。なお、低温HCl処理
からGaAs層の再成長までの工程は同一チャンバー内
において連続して行われ、その成長シーケンスは図3の
ようになる。
【0050】次に、サンプルBの作製方法について説明
する。まず、2μmの厚さのGaAs基板1上にAlx
Ga1-x As(x=0.48)層2、厚さ0.1μmのGaAs
キャップ層をMOCVD法を用いて連続的に成長させる
(図9(a))。次に、このサンプルを一度、大気中に取り
出し、水洗、乾燥工程を施す。この段階でGaAsキャ
ップ層3表面に酸化膜6が形成される。この後、上記サ
ンプルを再びMOCVD装置内にセットし、750℃の
温度まで昇温し、HClガスエッチングの手法を用いて
エッチングを施す(図9(b))。このガスエッチングの水
素、AsH3 、HClの各流量は上記サンプルAの場合
と同様とする。上記条件により約0.8μmエッチング
した。このとき、エッチング後のAlGaAs層2の表
面には、酸化膜6の一部が残っている。
【0051】さらに、エッチングが完了したサンプルの
上にMOCVDの手法を用いてGaAs層4を再成長す
る(図9(c))。この再成長の際に、再成長界面5には上
記酸化膜6から酸化変性層7が形成される。なお、HC
lガスエッチングとGaAs層4を再成長させる各工程
は、同一チャンバ内において連続して行われ、その成長
シークエンスは図8に示すようになる。
【0052】次に、サンプルCの製造方法について説明
する。まず、GaAs基板1上に厚さ2μmのAlx G
a1-x As(x=0.48)層2をMOCVD法を用いて成長す
る(図10(a))。次に、このサンプルを一度、大気中に
取り出し、水洗、乾燥工程を施す。この段階でAlGa
As層表面に酸化膜6aが形成される。その後、上記サ
ンプルを再びMOCVD装置内にセットし、750℃の
温度まで昇温し、HClガスエッチングの手法を用いて
エッチングを施す(図10(b))。水素、AsH3 、HC
lの各流量は各流量はサンプルAの場合と同様である。
上記条件により約0.8μmエッチングした。このと
き、酸化膜6aはほとんどエッチングされず、AlGa
As層2のみがエッチングされ、エッチング後のAlG
aAs層6表面には酸化膜6aが残っている。
【0053】さらに、エッチングが完了したサンプル上
にMOCVDの手法を用いてGaAs4を再成長した
(図10(c))。なお、HClガスエッチングとGaAs
層4を再成長させる各工程は、同一チャンバー内におい
て連続して行われ、その成長シークエンスは上記サンプ
ルBと同様に図8に示すようになる。
【0054】次に、以上のようにして作製した各サンプ
ルのAlGaAs2の再成長界面5における不純物(酸
素,炭素)等の分析結果について説明する。ここでは、
上記サンプルの不純物の分析をSIMSの手法を用いて
行い、また、再成長GaAs層4の転位密度を溶融KO
Hによるエッチピット観察の手法を用いて評価した。
【0055】図1は再成長界面5の不純物分析結果を示
す図であり、図1(a) は炭素の分析結果を,また、図1
(b) は酸素の分析結果を示したものである。図に示され
るように、サンプルB,サンプルCでは再成長界面5に
酸素,炭素が蓄積されており、再成長界面5はいわゆ
る”汚れた”状態となっている。さらにこの二つのサン
プルの転位密度を評価したところ、サンプルCが5×1
8 個/cm2 と極めて結晶品質が劣化していた。サン
プルBの場合にはGaAsキャップ層の効果により、サ
ンプルCに比べて改善されており、転位密度は4×10
4 個/cm2 まで低減されていた。しかし、半導体デバ
イスにおいては転位密度は104 個/cm2 以下に制御
する必要があるとされている。従って、4×104 個/
cm2 という転位密度の結晶は高性能な特性の要求され
る半導体デバイスに利用するには不十分であり、応用範
囲は極めて狭い分野に限られるものである。
【0056】一方、この発明の第1の実施例により作製
されたサンプルAでは、再成長界面5に不純物は検出さ
れず、極めて清浄な状態が保たれていることが確認でき
た。また、転位密度を評価した結果、1×103 個/c
2 と極めて高品質な結晶が得られていることがわかっ
た。GaAs基板の転位密度が約500個/cm2 であ
り、MOCVD法により連続成長で形成したエピタキシ
ャル成長層の転位密度が約1×103 個/cm2 である
ことから、上記の値はエッチング後の再成長により作製
したサンプルとしては極めて高品質であり、再成長界面
の清浄度、再成長結晶層の結晶品質ともに連続成長で作
製したサンプルと比較して遜色がないことが示された。
上記結果は極めて酸化しやすいAl組成が0.48と高
いAlGaAs上の再成長において、はじめて実現され
た結果である。
【0057】この発明の第1の実施例において、再成長
界面に不純物が蓄積されず、高品質な再成長結晶層が得
られた理由は以下のように解釈される。即ち、従来のド
ライエッチングと結晶再成長を組み合わせた複合プロセ
スでは、およそ450℃以上の温度に昇温することによ
り、例えば、Kondo et al.,19th Inte'l Symp. on GaAs
and Related Compounds(1992:Karuizawa)に記載されて
いるように、半導体層表面の酸化膜は、Al2 O3 ,G
a2 O3 等の極めて強固かつ不揮発性の化合物に変質
し、半導体層表面に固着されてしまい、除去不可能な状
態となる。このような状態でエッチングを開始しても、
図9(a) 及び図10(a) に示すように、表面に固着した
酸化物6及び6aは除去されず、この酸化物6及び6a
の下の半導体層のみがエッチングにより除去され、エッ
チングが進行しても図9(b) ,図10(b) に示すよう
に、表面に酸化物6,6aが残留してしまう。特にサン
プルCのように、AlGaAs層2を表面とする構造に
おいては、酸化物6aが一旦Alと化合すると極めて強
固な結合を持つアルミ酸化物となり、これが再成長層の
結晶品質を劣化させる原因となる。また、サンプルBに
おいて充分な結果が得られなかった理由は、GaAsキ
ャップ層3表面の酸化膜6がHClガスエッチングを行
う際の高温により、エッチングされにくい強固な化合物
となるため、HClガスエッチング後も残留し、この化
合物中の酸素がAlGaAs層2表面の酸化を引き起こ
し、再成長界面5近傍に酸化変性層7を形成したためで
あると考えられる。つまり、HClガスエッチングが進
みAlGaAs層2が露呈されてもAlGaAsが酸化
されないようにするためには、HClガスエッチング開
始前にGaAsキャップ層3表面の酸化膜6、即ち酸素
を完全に除去する必要がある。
【0058】しかし、本実施例においてはサンプルAに
示すように、低温HCl処理を行うことにより、GaA
sキャップ層3表面の酸化膜6を強固な化合物に変質さ
せる前に容易に除去できる。そして、この低温HCl処
理によりキャップ層3表面の酸化膜6を完全に除去した
後、HClガスエッチング工程を行うようにしたから、
HClガスエッチング後のAlGaAs層2表面を不純
物等のない清浄な状態とすることができ、結晶性に優れ
た再結晶成長を行うことができ、優れた再成長界面5を
得ることができる。即ち、上述したように、450℃以
上の温度に昇温すると、GaAs酸化膜は強固な結合状
態を有する化合物に変質してしまうので、450℃以下
の温度で適度な表面クリーニングを施すことでGaAs
キャップ層表面の酸化膜を除去でき、再成長界面を良好
なものとすることができる。
【0059】このような本実施例においては、AlGa
As層2表面にGaAsキャップ層3を形成し、外気か
ら遮断した状態で、HClガス,AsH3 ,水素ガスを
供給しながら、450℃以下の温度で保持して上記キャ
ップ層上の酸化膜を除去した後、HClガスを用いたド
ライエッチングを行い上記キャップ層3の表面から、上
記AlGaAs層2に達するまでエッチングし、さらに
結晶再成長を行うようにしたから、再成長層の結晶性、
及び再成長界面の清浄度を連続成長で形成した界面と同
等のレベルまで容易に向上させることができる効果があ
る。これによりリーク電流の発生を抑えた、良好な素子
特性を有する半導体装置を容易に提供することができ
る。
【0060】また、清浄度に優れた再成長界面を形成す
ることができるから、半導体装置の活性領域上に再成長
界面を設けることも可能となり、半導体装置の製造プロ
セス設計の自由度を大きく広げられる効果がある。
【0061】なお、上記実施例1では再結晶成長を行う
層の材料としてAlGaAsを用い、キャップ層の材料
としてGaAsを用いた場合について述べたが、本発明
はSi,Ge,及びIII −V族化合物等の他の半導体材
料を用いた場合についても適用でき、同様の効果を奏す
る。また、キャップ層を形成する工程を省略するように
しても良い。ただし、上述のように、再結晶成長を行う
層として、Al等の酸化しやすい構成元素を含む材料を
用いた場合には、酸化膜の除去が容易ではないため、A
l等を含まない層をキャップ層としてあらかじめ付加し
ておくことでより完全なプロセスとすることができる。
また、上記実施例においては低温HCl処理を行う際
に、Asの過剰脱離による表面荒れを防ぐ目的でAsH
3 ガスを供給するようにしたが、他のIII −V族化合物
半導体材料に本発明を適用する場合、低温HCl処理を
行う材料に合わせて、V族元素の脱離を調整するための
ガスを加えるようにする。例えば、InP,GaP等の
リンを構成元素として含む半導体材料に適用する場合に
は、ホスフィン(PH3 ),ターシャリブチルホスフィ
ン(C4 H9 PH2 )等を、また、GaN等の窒素を構
成元素として半導体材料に適用する場合には、アンモニ
ア(NH3 )等を供給することにより上記実施例と同様
の効果を奏する。
【0062】また、上記実施例1では再結晶成長を行う
層としてAlGaAs層を用いた場合について説明した
が、AlGaAs層の代わりに、例えば、Alを構成元
素として含む層を含む量子井戸構造層や,歪超格子層等
の積層構造からなる層を用いるようにしても良く、上記
実施例と同様の効果を奏する。
【0063】さらに、上記実施例1では再結晶成長を行
う面をAlGaAs層の結晶表面としたが、例えば、A
lを構成元素として含む層を下地半導体層上に形成した
場合において、上記Alを構成元素として含む層上にA
lを含まない保護層を設けておき、この表面にHCl処
理を行った後、上記下地半導体層に達するようにドライ
エッチングを行い、このエッチングにより露出した下地
半導体層の結晶表面に所定の半導体層を再結晶成長させ
るようにしても、上記Alを構成元素として含む層をエ
ッチングする際のAlの強固な酸化物の生成を防ぐこと
ができ、ドライエッチング後の結晶表面への不純物の蓄
積を大幅に減少させることができるから、再成長界面の
不純物を少なくすることができるとともに、結晶性に優
れた再結晶成長層を得ることができる。
【0064】また、上記実施例1において、低温HCl
処理を行う前に半導体層表面にマスクパターンを形成
し、該マスクパターンを利用して、選択的な低温HCl
処理,ドライエッチング,及び再結晶成長を行うように
してもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0065】さらに、上記実施例1では、低温HCl処
理、HClガスエッチング、エピタキシャル再成長の複
合プロセスを同一チャンバ内で連続して行った場合につ
いて説明したが、本発明は、上記プロセス間において半
導体層が大気に触れないようにすれば良い。即ち、上記
の各工程が専用の独立チャンバを有し、それぞれのチャ
ンバが接続され、上記チャンバ内を真空とした状態で、
または水素雰囲気下で、あるいは不活性ガス雰囲気下
で、チャンバ間をウエハが搬送されるシステムを用い、
上記の各工程を大気に触れないように行うようにしても
よい。例えば図5に示すような低温HCl処理、HCl
ガスエッチングを同一チャンバにおいて行った後、ウエ
ハが大気に触れないように結晶成長用チャンバに搬送
し、ウエハ上に再結晶成長を行う成長シーケンス等によ
り、ウエハに上述した複合プロセスを行うようにして
も、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0066】また、上記実施例1では、酸化膜を除去す
るための低温処理の工程において、HClガスを用いた
場合について説明したが、本発明は他のエッチングガス
として、例えば、HCl,Cl2 等の塩素系ガス、また
は、HBr,CH3 Br等の臭素系ガス、あるいはCH
3 I等のヨウ素系ガス等のハロゲン系ガスを用いた場合
についても適用でき、上記実施例1と同様の効果を奏す
る。
【0067】さらに、上記実施例1では、酸化膜除去の
ための低温処理の工程と、該低温処理後のガスエッチン
グの工程をともに同一のガスを用いて行うようにした
が、異なるガスを用いるようにしてもよい。ただし、同
一のガスを用いた方が、ガスの切換等の工程が不要とな
り、製造工程が容易になる点で好ましい。
【0068】また、低温処理後のドライエッチングとし
て、ガスエッチングの代わりに、その他のドライエッチ
ングとしてプラズマエッチング,イオンビームエッチン
グ等を用いるようにしてもよく、上記実施例1と同様の
効果を奏する。
【0069】さらに、上記実施例1では、再結晶成長の
方法として、MOCVD法を用いた場合について説明し
たが、他の再結晶成長方法として、例えばCVD(化学
気相成長法),MBE(分子線成長法),GSMBE
(ガスソース分子線成長法),CBE(ケミカルビーム
成長法)等を用いても上記実施例1と同様の効果を得ら
れる。
【0070】実施例2.次に、本発明の第2の実施例に
ついて説明する。本実施例2は、上記第1の実施例の低
温HCl処理の後、高温によるガスエッチング行うこと
なく、結晶再結晶を行うようにしたものである。上記第
1の実施例においては、低温HCl処理と、高温による
HClガスエッチングと、結晶再成長の工程を組み合わ
せた複合プロセスについて説明したが、以下に上記実施
例1において、高温によるHClガスエッチングを用い
た理由について説明する。
【0071】図6はGaAsに対してHClガスエッチ
ングを行った時の、エッチング速度とエッチング温度と
の関係を示した図である。図に示すように、エッチング
速度は温度の増加とともに指数関数的に増加する。これ
は、エッチングガスと半導体との化学反応が温度の上昇
とともに促進されるためである。低温HCl処理に適し
た450℃以下の温度ではエッチング速度は極めて遅
く、上図6から10オングストローム/min以下のエ
ッチング速度しか得られないことがわかる。従って所望
のエッチング深さ(例えば1μm程度)を得るためには
長時間の処理が必要であり、低温によるHClガスを用
いた表面処理を半導体層をエッチングする目的で使用す
ることは実用的ではない。従って、上記実施例において
は、低温によるHClガスを用いた表面処理を行う目的
を、表面の酸化膜を除去するための表面クリーニングに
限定し、該処理の後に引き続いてエッチング速度の早い
HClガスを用いた750℃の温度によるエッチングを
行うようにしたものである。
【0072】しかし、半導体デバイスの製造工程におい
ては、エッチング深さは数十〜100オングストローム
でよい場合もある。また、上述したように、強固な結合
を形成するAl等を構成元素としない半導体層において
は、キャップ層を形成する必要がなく、キャップ層を除
去する工程が不要な場合がある。このような場合には、
エッチングレートの高い高温でのエッチングは特に必要
なく、低温HCl処理により酸化膜を除去した後に、半
導体層の表面を上記低温HCl処理と同様の温度で、か
つ同様のガスを使用してエッチングすることにより所望
のエッチングを行うことも可能である。つまり、必要な
エッチング深さに応じてHClガスエッチングの処理温
度を使い分けることが可能である。
【0073】したがって、外気から遮断した状態におい
て、半導体層表面に対して上記実施例1において説明し
た低温HCl処理を行った後、該低温HCl処理と同様
の条件で半導体層をエッチングし、その後、再結晶成長
させることにより、半導体層の再成長界面となる面の不
純物を除去した後、ガスを切り換えることなく上記半導
体層をエッチングし、その後再結晶成長を行うことがで
きるから、再成長界面が清浄で、再成長層の結晶性に優
れた半導体装置を容易に提供できる。
【0074】なお、低温HCl処理を行った後のドライ
エッチングが不要の場合は、このドライエッチングを行
わないようにしてもよい。すなわち、上記低温HCl処
理後に再結晶成長を行うようにしても、上記実施例2と
同様の効果を奏する。
【0075】実施例3.以下に本発明の第3の実施例に
よる、上記実施例1及び2において示した低温HCl処
理を含む複合プロセスを用いたヘテロジャンクションバ
イポーラトランジスタ(HBT)の製造方法について説
明する。
【0076】図7は本発明の第3の実施例によるヘテロ
ジャンクションバイポーラトランジスタ(HBT)の製
造方法の主要工程を示す断面構造図であり、図におい
て、10はS.I.GaAs基板,11はn+ −GaA
s層,12はn−GaAs層,13はp+ −AlGaA
sベース層,14はp+ −GaAsキャップ層,15は
SiN膜,16はp+ −GaAs外部ベース層,17は
+ −InGaAsコンタクト層,18はSiO膜,1
9はn−AlGaAsエミッタ層,20はn+ −InG
aAsコンタクト層,21はSiN膜,22は開口部,
23はリセス,24はSiN膜,25はn+ −GaAs
コレクタ層,26はn+ −InGaAsコンタクト層,
27はコレクタ電極,28はベース電極,29はエミッ
タ電極である。
【0077】次に本実施例3のHBTの製造方法につい
て説明する。まず、図7(a) に示すように、半絶縁性の
GaAs基板10上に、n+ −GaAs層11,n−G
aAs層12,p+ −AlGaAsベース層13,p+
−GaAsキャップ層14をMOCVDの手法を用いて
順次成長させる。このエピタキシャル成長させたウェハ
上に、SiN膜15を形成した後、該SiN膜15のエ
ミッタ層となる部分だけをパターニングにより残すよう
にして他の部分を除去する。なお、p+ −AlGaAs
ベース層13は、n−GaAs層12側がGaAsとな
り、p+ −GaAsキャップ層14側がAl0.1 Ga0.
9 AsとなるようにAl組成をグレーデッドに変化させ
て形成している。次に、図7(b) に示すように、SiN
膜15を選択マスクとして、p+ −GaAs外部ベース
層16、p+ −InGaAsコンタクト層17を選択成
長する。このとき、低温HCl処理を施した後、選択的
に再結晶成長させることにより、p+ −GaAsキャッ
プ層14表面はクリーニングされ、再成長界面は、連続
成長を行った場合と同等レベルの状態を維持することが
できる。
【0078】その後、図7(c) に示すように、SiO膜
18を形成した後、SiN膜15を除去してエミッタと
なる部分を開口する。さらに、図7(d) に示すように、
n−AlGaAsエミッタ層19,n+ −InGaAs
コンタクト層20をこの発明の第1の実施例に示した方
法を用いて選択成長する。すなわち、選択成長に先だっ
て、低温HCl処理、HClガスエッチングによりp+
−GaAsキャップ層14のエッチング除去を行い、p
+ −AlGaAsベース層13を露呈させた後、n−A
lGaAsエミッタ層19,n+ −InGaAsコンタ
クト層20を選択的に再成長する。上記手法を用いない
場合には、p+ −AlGaAsベース層とn−AlGa
Asエミッタ層の再成長界面には多量の酸化物が残留す
る結果となり、結果としてHBTの特性を著しく悪化さ
せる原因となる。
【0079】次に、図7(e) に示すように、SiN膜2
1を形成し、図7(f) に示すように、SiN膜21のコ
レクタ層を形成する部分に開口部22を形成する。その
後、図7(g) に示すように、SiN膜21を選択マスク
としてn+ −GaAs層11に達するまでエッチングに
より除去してリセス24を形成する。その後、図7(h)
に示すように、全面にSiN膜24を形成した後、リセ
ス23内のコレクタ層を成長する部分のみを開口させ
る。さらに、図7(i) に示すように、n+ −GaAsコ
レクタ層25,n+ −InGaAsコンタクト層26を
選択成長する。このとき、上記第1の実施例において示
したように、低温HCl処理を施した後、選択的に再成
長を行うことによりn+ −GaAs層11表面はクリー
ニングされ、再成長界面は、連続成長と同等レベルの状
態を維持することができる。
【0080】その後、図7(j) に示すように、二重に形
成したSiN膜21,24のうち、コレクタ層25の側
壁近傍のSiN膜24のみを残し、残りの部分を除去す
る。さらに、SiO膜18のベース電極を形成する部分
を開口させる。なお、上述のプロセスにおいて、絶縁膜
としてSiNとSiOを使い分けた理由は、絶縁膜の選
択除去を容易にするためである。その後、図7(k) に示
すように、エミッタ電極29,ベース電極28,コレク
タ電極27を形成する。
【0081】以上のように、HBTの製造工程は3回の
選択再成長を含んで構成されており、特にエミッタ層1
9の再成長の際に、エミッタ層19とベース層16の界
面に酸素等の不純物が存在すると、リーク電流の増加に
つながり、正常なトランジスタ動作が得られないなどの
不都合が生じる。
【0082】しかし、本実施例に示すように、これらの
選択再成長を含むプロセスに上記第1の実施例において
示した低温HCl処理工程を含む複合プロセスを利用す
ることにより、再成長層の結晶性、及び再成長界面の清
浄度を連続成長で形成した成長層及び界面と同等のレベ
ルまで向上させることができるから、リーク電流の発生
を抑えた、良好な素子特性を備えた高性能なHBTを提
供することができる。
【0083】実施例4.以下に本発明の第4の実施例に
よる、上記実施例1及び2において示した低温HCl処
理を含む複合プロセスを用いた埋め込みリッジ型半導体
レーザの製造方法について説明する。
【0084】図12は本実施例4の埋め込みリッジ型レ
ーザの製造工程を示す模式図であり、図において、31
はn−GaAs層,32はn−AlGaAs層,33は
活性層で、Alの比率を変えた複数のAlGaAs層に
より量子井戸構造となっている。34はp−AlGaA
s層,35はp−GaAsキヤップ層,36はSiN
膜,37はn−GaAs電流ブロック層,38はp−G
aAsキャップ層,39はp−GaAsコンタクト層で
ある。
【0085】次に製造方法について説明する。まず、図
12(a) に示すように、n−GaAs基板31上にn−
AlGaAs層32,量子井戸構造の活性層33,p−
AlGaAs層34,p−GaAsキャップ層35を順
次結晶成長させた後、キャップ層35上にSiN膜36
を形成し、これをストライプ上にパターニングする。
【0086】次に、図12(b) に示すように、SiN膜
36をマスクとして、上記第1の実施例おいて示したよ
うに、チャンバ内で、450℃以下の温度に保持しなが
ら、HClガス,AsH3 ,水素ガスを供給して、キャ
ップ層35上に自然形成された酸化膜をクリーニング
し、その後、上記チャンバと同一のチャンバ内におい
て、約750℃の温度で、HClガス,AsH3 ガス,
水素ガスを供給しながら、キャップ層35およびp−A
lGaAs層34をドライエッチングしてリッジを形成
する。さらに、上記チャンバと同一のチャンバ内におい
て、MOCVDにより電流ブロック層37,p−GaA
sキャップ層38を再成長させ、最後にSiN膜36を
除去した後、コンタクト層39を形成する。
【0087】従来の埋め込みリッジ型レーザは、450
℃以上のドライエッチングによりキャップ層35および
p−AlGaAs層34をエッチングしてリッジを形成
した後、これを埋め込むように電流ブロック層37を選
択再成長させることにより形成されていた。そのため、
電流ブロック層37の再成長界面が不純物により汚れた
り、電流ブロック層37の結晶性が悪くなり、リーク電
流が発生してしまう等の問題があった。しかし、本実施
例4に示す半導体レーザの製造方法によれば、電流ブロ
ック層37の再成長界面を清浄なものとすることがで
き、かつ電流ブロック層37の結晶性を向上させること
ができるから、すぐれた特性の埋め込みリッジ型レーザ
を得られる効果がある。
【0088】実施例5.以下に本発明の第5の実施例に
よる、上記実施例1及び2において示した低温HCl処
理を含む複合プロセスを用いた埋め込みリッジ型半導体
レーザの製造方法について説明する。
【0089】図13は本発明の第5の実施例による埋め
込みリッジ型半導体レーザの製造方法を示す工程図であ
り、図において、図12と同一符号は同一または相当す
る部分を示しており、40は高抵抗GaAs電流ブロッ
ク層である。
【0090】次に製造方法について説明する。まず、図
13(a) に示すように、n−GaAs基板31上にn−
AlGaAs層32,量子井戸構造の活性層33,p−
AlGaAs層34,p−GaAsキャップ層35を順
次結晶成長させた後、p−GaAsキャップ層35上に
SiN膜36を形成し、これをストライプ上にパターニ
ングする。
【0091】次に、図12(b) に示すように、SiN膜
36をマスクとして、上記第1の実施例おいて示したよ
うに、チャンバ内で、450℃以下の温度に保持しなが
ら、HClガス,AsH3 ,水素ガスを供給して、キャ
ップ層35上に自然形成された酸化膜をクリーニング
し、その後、上記チャンバと同一のチャンバ内におい
て、約750℃の温度で、HClガス,AsH3 ガス,
水素ガスを供給しながら、キャップ層35,p−AlG
aAs層34,AlGaAs量子井戸活性層33,およ
びn−AlGaAs層32上部をドライエッチングして
リッジを形成する。さらに、上記チャンバと同一のチャ
ンバ内において、上記エッチングにより露出したn−A
lGaAs層32上にMOCVDにより高抵抗GaAs
電流ブロック層40,p−GaAsキャップ層38を再
成長させ、最後にSiN膜36を除去した後、コンタク
ト層39を形成する。
【0092】本実施例5に示す埋め込みリッジ型半導体
レーザにおいても、キャップ層35表面に低温HCl処
理を行った後、キャップ層35,及びp−AlGaAs
層34をドライエッチングし、さらにAlGaAs量子
井戸活性層33,及びn−AlGaAs層32上部をエ
ッチングして、そのエッチングにより露出した面上に高
抵抗電流ブロック層40を形成するようにしたから、p
−AlGaAs層34,AlGaAs量子井戸活性層3
3を、その構成元素であるAlを強固な酸化物に変化さ
せることなくエッチングすることができるため、高抵抗
電流ブロック層40の再成長界面を清浄なものとするこ
とができ、かつ電流ブロック層40の結晶性を向上させ
ることができ、すぐれた特性の埋め込みリッジ型レーザ
を得られる効果がある。
【0093】なお、上記実施例1及び2に述べたプロセ
スは、下地となる結晶と再結晶成長層との界面を清浄な
状態に保つことが必要な半導体デバイスの製造方法とし
て広く利用できるものであり、特定のデバイスに限定し
て利用されるものではない。したがって、本実施例5,
および上記実施例3,4においては、上記実施例1及び
2に述べた複合プロセスを埋め込みリッジ型レーザ,及
びHBTの製造方法に利用した場合について示したが、
本発明は他の半導体デバイスにも適用することができ、
通常の再成長工程を用いて製造された半導体デバイスと
比較して高性能化を容易に実現できる。
【0094】実施例6.次に、本発明の第6の実施例に
ついて説明する。上記第1の実施例においては、GaA
sキャップ層表面に対して、低温HCl処理を行った
後、HClガスエッチングにより、上記GaAsキャッ
プ層表面から、AlGaAs層に達するようドライエッ
チングし、その後再結晶成長を行うようにした場合につ
いて説明したが、本実施例6においては、上記低温HC
l処理と同様の処理、即ち、半導体をハロゲン系ガスを
含むガスが供給された雰囲気下で、450℃以下の温度
に保持することにより、半導体の結晶表面に自然形成さ
れる酸化膜を、該酸化膜と、上記ハロゲン系ガスを構成
する元素との吸着及び脱離反応により除去する処理を単
独で使用して、半導体結晶表面のクリーニングを行うよ
うにしてもよい。例えば、GaAs基板に対して、該基
板を450℃以下の温度に保持し、HClガス,水素ガ
ス,AsH3 ガスからなる混合ガスを供給する処理を行
うことにより、酸化膜が除去され、清浄な結晶表面を備
えたGaAs基板を得ることができる。
【0095】このような実施例の半導体結晶表面のクリ
ーニング方法によれば、半導体結晶表面の酸化膜を45
0℃以上の高温により強固な化合物に変質させることな
く、ハロゲン系ガスを構成する元素との吸着および脱離
反応により、酸化膜を除去することができるから、結晶
表面が清浄な半導体を容易に提供できる効果がある。
【0096】実施例7.以下に、本発明の第7の実施例
について説明する。本実施例7はパターニングした絶縁
膜を用い、上記第1の実施例において説明した半導体装
置の製造方法を利用して、半導体層の選択再成長を行う
ようにしたものである。
【0097】図14は本発明の第7の実施例による半導
体装置の製造方法を示す図であり、図において、図2と
同一符号は同一部分を示しており、50は絶縁膜であ
り、この絶縁膜50の材料としては、SiN等の通常の
選択エッチングにマスクとして用いられる材料を用い
る。51は該絶縁膜50に形成された開口部である。な
お、図中点線により囲まれている工程は、MOCVD装
置内において連続的に行われている工程であることを示
している。
【0098】次に、製造方法について説明する。GaA
s基板1上に厚さ2μmのAlx Ga1-x As(x=0.48)
層2、厚さ0.1μmのGaAsキャップ層3をMOC
VD(有機金属気相成長)法を用いて連続的に成長させ
た後、さらに、該GaAsキャップ層3上にSiN膜5
0を形成する(図14(a))。つぎに、上記基板1をMO
CVD装置より取り出し、SiN膜50上にフォトレジ
スト(図示せず)を形成し、該フォトレジストに露光に
よりパターニングを行った後、これをマスクとしてSi
N膜50に開口部51を形成し、フォトレジストを除去
する。この時、開口部51に露出したGaAsキャップ
層3表面には外気との反応により、厚さが数オングスト
ローム〜十オングストロームの酸化膜6が形成される
(図14(b))。この後、上記基板1を再度MOCVD装
置にセットし、まず、上記基板1を水素ガスとAsH3
ガス雰囲気中で350℃の温度まで昇温する。350℃
の温度で保持しながら、水素ガス、アルシン(AsH3
)ガスとともにHClガスを導入して50〜100分
間処理を行い、GaAsキャップ層3表面の酸化膜6等
を除去する(図14(c))。このキャップ層3表面の酸化
膜6等の除去は、HCl等のハロゲン系ガスが上記酸化
膜に対して、連続的に吸着と脱離を繰り返すことにより
行われる。この低温HCl処理を施すことによりGaA
sキャップ層3表面の酸化膜6を完全に除去する。この
低温HCl処理は、水素流量:2.5slm(リットル
毎分)、AsH3 (20%)流量:10sccm(cc
毎分)、HCl(10%)流量:40sccmの条件に
より行う。この低温HCl処理により酸化膜6が完全に
除去された後は、HClガスによりGaAsキャップ層
3がエッチングされ、本実施例の処理時間では約100
オングストロームエッチングされる。
【0099】次に、低温HCl処理を行ったサンプルを
750℃の温度まで昇温し、水素、AsH3 、HClの
各流量を低温HCl処理と同様の条件として通常のHC
lガスエッチングの手法を用いて、上記絶縁膜50をマ
スクとしてGaAsキャップ層3,およびAlGaAs
層2にエッチングを施す(図14(d))。このHClガス
エッチングにより約0.8μmエッチングして、AlG
aAs層2の途中に達する深さまでエッチングする。
【0100】その後、上記エッチングが完了して露出し
たAlGaAs層2上に、上記絶縁膜51をマスクとし
て、MOCVDの手法を用いてGaAs層4を選択再成
長した後、絶縁膜51を除去して、図14(e) に示す半
導体装置を得る。
【0101】本実施例においては、AlGaAs層2上
に形成された保護層であるGaAsキャップ層3の表面
に所望のパターニングを行った絶縁膜50を形成し、こ
れをマスクとして、上記第1の実施例において示した低
温HCl処理とドライエッチングと結晶再成長を組み合
わせた複合プロセスを行うようにしたから、AlGaA
s層2上に半導体層4を選択再成長させることができる
とともに、その選択再成長界面を清浄なものとし、かつ
再成長半導体層4の結晶性を向上させることができる。
これにより再成長界面におけるリーク電流の発生等の特
性の劣化を防止し、かつ、再成長層の電気的,光学的特
性を向上させることができるから、微細な構造の半導体
装置に適用することにより、特性に優れた半導体装置を
得ることができる。さらに、従来よりも微細な構造の半
導体装置を提供することができる効果がある。
【0102】なお、本実施例においても、上記第1の実
施例と同様に、再結晶成長の基となる層としてはAlG
aAs層の代わりに、Si,Ge,及びIII −V族化合
物等の他の半導体材料からなる層を用い、再結晶成長層
としてGaAs層の代わりに他の半導体材料からなる層
を用いた場合についても適用でき、上記実施例7と同様
の効果を奏する。
【0103】
【発明の効果】以上のようにこの発明に係る半導体装置
の製造方法によれば、下地半導体層上にAlを構成元素
として含む化合物半導体よりなる半導体層,及びAlを
構成元素として含まない化合物半導体からなる保護層を
連続して形成し、上記保護層及び上記Alを含む半導体
層を450℃以下の温度に保持し、これをハロゲン系ガ
スを含むガスを供給した雰囲気下に配置し、上記保護層
の結晶表面に自然形成された酸化膜を、該酸化膜と上記
ハロゲン系ガスを構成する元素との吸着及び脱離の連続
的な反応により除去した後、外気に触れない状態を保持
したまま、上記保護層及びAlを含む半導体層、あるい
は上記保護層,Alを含む半導体層,及び下地半導体層
を上記保護層表面から、上記Alを含む半導体層,ある
いは上記下地半導体層に達するようドライエッチング
し、さらに、外気に触れない状態を保持したまま、上記
ドライエッチングにより露出した半導体層の結晶表面
に、他の半導体層を結晶成長させるようにしたから、再
成長界面への不純物の蓄積を排除し、かつ連続成長と比
較して遜色のない結晶性を備えた再成長層が得られ、デ
バイス特性を飛躍的に向上させた半導体装置が提供でき
る効果がある。
【0104】また、上記Alを含む半導体層をAlGa
Asとし、上記保護層をGaAsとし、上記ハロゲン系
ガスを含むガスとして、HClガス,水素ガス,及びA
sH3 ガスからなる混合ガスを用いるようにしたから、
再成長界面への不純物の蓄積を排除し、かつ連続成長と
比較して遜色のない結晶性を備えた再成長層が得られ、
デバイス特性を飛躍的に向上させた半導体装置が提供で
きる効果がある。
【0105】また、上記保護層をIII −V族化合物半導
体とし、上記ハロゲン系ガスを含むガスとして、上記保
護層を構成するV族元素を構成元素に含むガスを含むも
のを用いるようにしたから、上記保護層表面から酸化膜
を除去する際の該保護層結晶表面からのV族元素の脱離
を調整することができ、より再成長界面の清浄性、及び
再成長層の結晶性に優れた半導体装置を提供できる効果
がある。
【0106】また、上記保護層と上記Alを含む半導体
層、あるいは上記保護層,上記Alを含む半導体層,及
び上記下地半導体層のドライエッチングとしてガスエッ
チングを用い、このガスエッチングに使用するガスを、
上記ハロゲン系ガスを含むガスと同一成分のガスとした
から、上記保護層の結晶表面の酸化膜を除去する工程か
ら上記保護層と上記Alを含む半導体層,あるいは上記
保護層,Alを含む半導体層,及び下地半導体層のドラ
イエッチング工程へと移行する際に、ガスを切り換える
操作が不要となり、作業効率を向上させることができる
効果がある。
【0107】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法によれば、第1の半導体層を450℃以下の温度に保
持した後、これをハロゲン系ガスを含むガスを供給した
雰囲気下に配置して、第1の半導体層の結晶表面に自然
形成された酸化膜を、この酸化膜と上記ハロゲン系ガス
を構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により
除去した後、外気に触れない状態を保持したまま、上記
第1の半導体層の結晶表面に、第2の半導体層を結晶成
長させるようにしたから、再成長界面への不純物の蓄積
を排除し、かつ連続成長と比較して遜色のない結晶性を
備えた再成長層が得られ、デバイス特性を飛躍的に向上
させた半導体装置が提供できる効果がある。
【0108】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法によれば、第1の半導体層を450℃以下の温度に保
持した後、これをハロゲン系ガスを含むガスを供給した
雰囲気下に配置して、第1の半導体層の結晶表面に自然
形成された酸化膜を、この酸化膜と上記ハロゲン系ガス
を構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により
除去した後、外気に触れない状態を保持したまま、上記
第1の半導体層を上記酸化膜が除去された面からその深
さ方向にドライエッチングし、さらに外気と触れない状
態を保持したまま、このドライエッチングにより露出し
た上記第1の半導体層の結晶表面に、第2の半導体層を
結晶成長させるようにしたから、再成長界面への不純物
の蓄積を排除し、かつ連続成長と比較して遜色のない結
晶性を備えた再成長層が得られ、デバイス特性を飛躍的
に向上させた半導体装置が提供できる効果がある。
【0109】また、上記第1の半導体層をIII −V族化
合物半導体とし、上記ハロゲン系ガスを含むガスとし
て、上記第1の半導体層を構成するV族元素を構成元素
に含むガスを含むものを用いるようにしたから、上記第
1の半導体層の表面の酸化膜を除去する際の上記第1の
半導体層の結晶表面からのV族元素の脱離を調整するこ
とができ、より再成長界面の清浄性,及び再成長層の結
晶性に優れた半導体装置を提供できる効果がある。
【0110】また、上記第1の半導体層のドライエッチ
ングとしてガスエッチングを用い、このガスエッチング
に使用するガスを、上記ハロゲン系ガスを含むガスと同
一成分のガスとしたから、上記第1の半導体層の結晶表
面の酸化膜を除去する工程から上記第1の半導体層のド
ライエッチング工程へと移行する際に、ガスを切り換え
る操作が不要となり、作業効率を向上させることができ
る。
【0111】また、この発明に係る半導体装置によれ
ば、下地半導体層上に結晶成長により連続的に形成した
Alを含む化合物半導体からなる半導体層,及びAlを
構成元素として含まない化合物半導体からなる保護層
を、450℃以下の温度に保持し、上記保護層及び上記
Alを含む半導体層をハロゲン系ガスを含むガスを供給
した雰囲気下に配置することにより、上記保護層の結晶
表面に自然形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲ
ン系ガスを構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反
応により除去した後、外気と触れない状態を保持したま
ま、上記保護層,及び上記Alを含む半導体層,あるい
は上記保護層,Alを含む半導体層,及び下地半導体層
を、上記保護層の上記酸化膜が除去された面からその深
さ方向に上記Alを含む半導体層,あるいは上記下地半
導体層に達するようにドライエッチングし、さらに外気
と触れない状態を保持したまま、上記ドライエッチング
により露出した半導体層の結晶表面に、他の半導体層を
結晶成長してなるものとしたから、再成長界面の清浄性
に優れ、かつ、再成長層の結晶性に優れた半導体装置を
提供できる効果がある。
【0112】また、この発明に係る半導体装置によれ
ば、第1の半導体層を450℃以下の温度に保持し、こ
れをハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に配
置することにより、上記第1の半導体層の結晶表面に自
然形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガス
を構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により
除去した後、外気に触れない状態を保持したまま、上記
第1の半導体層の上記酸化膜が除去された結晶表面に、
第2の半導体層を結晶成長してなるものとしたから、再
成長界面の清浄性に優れ、かつ、再成長層の結晶性に優
れた半導体装置を提供できる効果がある。
【0113】また、この発明に係る半導体装置によれ
ば、第1の半導体層を450℃以下の温度に保持し、こ
れをハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に配
置することにより、上記第1の半導体層の結晶表面に自
然形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガス
を構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により
除去した後、外気に触れない状態を保持したまま、上記
第1の半導体層を上記酸化膜が除去された面からその深
さ方向にドライエッチングし、さらに外気に触れない状
態を保持したまま、上記ドライエッチングにより露出し
た上記第1の半導体の結晶表面に、第2の半導体層を結
晶成長してなるものとしたから、再成長界面の清浄性に
優れ、かつ、再成長層の結晶性に優れた半導体装置を提
供できる効果がある。
【0114】また、この発明に係る半導体結晶表面のク
リーニング方法によれば、半導体層を450℃以下の温
度に保持した後、これをハロゲン系ガスを含むガスを供
給した雰囲気下に配置し、上記半導体層の結晶表面に自
然形成された酸化膜を、この酸化膜と上記ハロゲン系ガ
スを構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応によ
り除去するようにしたから、不純物の少ない清浄性に優
れた半導体結晶表面を提供することができる効果があ
る。
【0115】また、上記半導体層をIII −V族化合物半
導体とし、上記ハロゲン系ガスを含むガスとして、上記
第1の半導体層を構成するV族元素を構成元素に含むガ
スを含むものを用いるようにしたから、上記半導体層の
結晶表面の酸化膜を除去する際の上記第1の半導体層の
結晶表面からのV族元素の脱離を調整することができ、
より結晶性に優れた半導体結晶表面を提供することがで
きる効果がある。
【0116】また、この発明に係る半導体装置によれ
ば、半導体層を450℃以下の温度に保持し、該半導体
層をハロゲン系ガスを含むガスを供給した雰囲気下に配
置することにより、上記半導体層の結晶表面に自然形成
された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガスを構成
する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により除去し
てなるものとしたから、再成長界面の清浄性に優れ、か
つ、再成長層の結晶性に優れた半導体装置を提供できる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の効果を説明するため
のSIMS分析結果を示した図である。
【図2】この発明の第1の実施例による半導体装置の製
造方法を説明するための図である。
【図3】この発明の第1の実施例における成長シーケン
スの一例を示す図である。
【図4】この発明の第2の実施例における成長シーケン
スの一例を示す図である。
【図5】この発明の第1の実施例における、低温HCl
処理,HClガスエッチング後、ウエハを他のチャンバ
に搬送して再結晶成長を行う場合の成長シーケンスの一
例を示す図である。
【図6】この発明の第2の実施例におけるGaAs層に
対するエッチング速度とエッチング温度との関係を示す
グラフである。
【図7】この発明の第3の実施例におけるヘテロジャン
クションバイポーラトランジスタの製造工程を示す断面
構造図である。
【図8】従来のドライエッチングとエピタキシャル成長
を組み合わせた複合プロセスの成長シーケンスを示した
図である。
【図9】従来の半導体装置の製造方法を説明するための
図である。
【図10】従来の半導体装置の製造方法を説明するため
の図である。
【図11】従来の他の半導体装置の製造方法を説明する
ための図である。
【図12】この発明の第4の実施例による埋め込みリッ
ジ型半導体レーザの製造方法を示す断面図である。
【図13】この発明の第5の実施例による埋め込みリッ
ジ型半導体レーザの製造方法を示す断面図である。
【図14】この発明の第7の実施例による半導体装置の
製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 GaAs基板 2 AlGaAs層 3 GaAsキャップ層 4 GaAs再成長層 5 再成長界面 6 酸化膜 6a 酸化膜 7 酸化変性層 8 SiN膜 9 硫黄膜 10 S.I.GaAs基板 11 n+ −GaAs層 12 n−GaAs層 13 p+ −AlGaAsベース層 14 p+ −GaAsキャップ層 15 SiN膜 16 p+ −GaAs外部ベース層 17 p+ −InGaAsコンタクト層 18 SiO膜 19 n−AlGaAsエミッタ層 20,26 n+ −InGaAsコンタクト層 21,24,36 SiN膜 22 開口部 23 リセス 25 n+ −GaAsコレクタ層 27 コレクタ電極 28 ベース電極 29 エミッタ電極 31 n−GaAs基板 32 n−AlGaAs層 33 活性層(量子井戸構造) 34 p−AlGaAs層 35 p−GaAsキャップ層 37 n−GaAs電流ブロック層 38 p−GaAsキャップ層 39 p−GaAsコンタクト層 40 高抵抗GaAs電流ブロック層 50 絶縁膜 51 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/331 29/73 H01S 3/18 H01L 29/205 29/72

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地半導体層上に、Alを構成元素とし
    て含む化合物半導体よりなる半導体層,及びAlを構成
    元素として含まない化合物半導体からなる保護層を連続
    して結晶成長により形成する工程と、 上記Alを含まない保護層及び上記Alを含む半導体層
    を450℃以下の温度に保持し、上記保護層,及び上記
    Alを含む半導体層をハロゲン系ガスを含むガスを供給
    した雰囲気下に配置することにより、上記保護層の結晶
    表面に自然形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲ
    ン系ガスを構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反
    応により除去する工程と、 上記雰囲気を、上記保護層が外気に触れないよう上記保
    護層,及び上記Alを含む半導体層、あるいは上記保護
    層,上記Alを含む半導体層,及び上記下地半導体層を
    ドライエッチングする雰囲気に変え、上記保護層,及び
    上記Alを含む半導体層、あるいは上記保護層,上記A
    lを含む半導体層,及び上記下地半導体層を、上記保護
    層の上記酸化膜が除去された面からその深さ方向に上記
    Alを含む半導体層,あるいは上記下地半導体層に達す
    るようにドライエッチングする工程と、 上記ドライエッチング用雰囲気を、上記ドライエッチン
    グにより露出した半導体層の結晶表面が外気に触れない
    よう結晶成長用雰囲気に変えて、上記ドライエッチング
    により露出した半導体層の結晶表面に、他の半導体層を
    結晶成長させる工程とを備えたことを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記Alを含む半導体層は、AlGaAsであり、 上記保護層はGaAsであり、 上記ハロゲン系ガスを含むガスは、HClガス,水素ガ
    ス,及びアルシン(AsH3 )ガスからなる混合ガスで
    あることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記保護層はIII −V族化合物半導体からなり、 上記ハロゲン系ガスを含むガスは、上記保護層を構成す
    るV族元素を構成元素として含むガスを含むことを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記ハロゲン系ガスはHClガスであることを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記保護層,及び上記Alを含む半導体層、あるいは上
    記保護層,上記Alを含む半導体層,及び上記下地半導
    体層のドライエッチングは、ガスエッチングであり、該
    ガスエッチングに用いられるガスは、上記ハロゲン系ガ
    スを含むガスであることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記Alを含む半導体層は、Alを構成元素として含む
    層を含む複数の層により構成されていることを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 第1の半導体層を450℃以下の温度に
    保持し、該第1の半導体層をハロゲン系ガスを含むガス
    を供給した雰囲気下に配置することにより、上記第1の
    半導体層の結晶表面に自然形成された酸化膜を、該酸化
    膜と上記ハロゲン系ガスを構成する元素との吸着及び脱
    離の連続的な反応により除去する工程と、 上記雰囲気を、上記第1の半導体が外気に触れないよう
    結晶成長用雰囲気に変えて、上記第1の半導体層の上記
    酸化膜が除去された結晶表面に、第2の半導体層を結晶
    成長させる工程とを備えたことを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 第1の半導体層を450℃以下の温度に
    保持し、該第1の半導体層をハロゲン系ガスを含むガス
    を供給した雰囲気下に配置することにより、上記第1の
    半導体層の結晶表面に自然形成された酸化膜を、該酸化
    膜と上記ハロゲン系ガスを構成する元素との吸着及び脱
    離の連続的な反応により除去する工程と、 上記雰囲気を、上記第1の半導体層が外気に触れないよ
    う上記第1の半導体層をドライエッチングする雰囲気に
    変えて、上記第1の半導体層を上記酸化膜が除去された
    面からその深さ方向にドライエッチングする工程と、 上記ドライエッチング用雰囲気を、上記第1の半導体層
    が外気に触れないよう結晶成長用雰囲気に変えて、上記
    ドライエッチングにより露出した上記第1の半導体層の
    結晶表面に、第2の半導体層を結晶成長させる工程とを
    備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載の半導体装置の
    製造方法において、 上記第1の半導体層はIII −V族化合物半導体からな
    り、 上記ハロゲン系ガスを含むガスは、上記第1の半導体層
    を構成するV族元素を構成元素として含むガスを含むこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7または8に記載の半導体装置
    の製造方法において、 上記ハロゲン系ガスはHClガスであることを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記第1の半導体層のドライエッチングはガスエッチン
    グであり、該ガスエッチングに使用されるガスは、上記
    ハロゲン系ガスを含むガスと同一成分のガスであること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 下地半導体層上に結晶成長により連続
    的に形成したAlを含む化合物半導体からなる半導体
    層,及びAlを構成元素として含まない化合物半導体か
    らなる保護層を、450℃以下の温度に保持し、上記保
    護層,及び上記Alを含む半導体層をハロゲン系ガスを
    含むガスを供給した雰囲気下に配置することにより、上
    記保護層の結晶表面に自然形成された酸化膜を、該酸化
    膜と上記ハロゲン系ガスを構成する元素との吸着及び脱
    離の連続的な反応により除去し、 上記雰囲気を、上記保護層が外気に触れないよう上記保
    護層,及び上記Alを含む半導体層,あるいは上記保護
    層,上記Alを含む半導体層,及び上記下地半導体層を
    ドライエッチングする雰囲気に変えて、上記保護層,及
    び上記Alを含む半導体層、あるいは上記保護層,上記
    Alを含む半導体層,及び上記下地半導体層を、上記保
    護層の上記酸化膜が除去された面からその深さ方向に上
    記Alを含む半導体層,あるいは下地半導体層に達する
    ようにドライエッチングし、 上記ドライエッチング用雰囲気を、上記エッチングによ
    り露出した半導体層の結晶表面が外気に触れないよう結
    晶成長用雰囲気に変えて、上記ドライエッチングにより
    露出した半導体層の結晶表面に、他の半導体層を結晶成
    長してなることを特徴とする半導体装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記Alを含む半導体層は、Alを構成元素として含む
    層を含む複数の層により構成されていることを特徴とす
    る半導体装置。
  14. 【請求項14】 第1の半導体層を450℃以下の温度
    に保持し、該第1の半導体層をハロゲン系ガスを含むガ
    スを供給した雰囲気下に配置することにより、上記第1
    の半導体層の結晶表面に自然形成された酸化膜を、該酸
    化膜と上記ハロゲン系ガスを構成する元素との吸着及び
    脱離の連続的な反応により除去し、 上記雰囲気を、上記第1の半導体層が外気に触れないよ
    う結晶成長用雰囲気に変えて、上記第1の半導体層の上
    記酸化膜が除去された結晶表面に、第2の半導体層を結
    晶成長させてなることを特徴とする半導体装置。
  15. 【請求項15】 第1の半導体層を450℃以下の温度
    に保持し、該第1の半導体層をハロゲン系ガスを含むガ
    スを供給した雰囲気下に配置することにより、上記第1
    の半導体層の結晶表面に自然形成された酸化膜を、該酸
    化膜と上記ハロゲン系ガスを構成する元素との吸着及び
    脱離の連続的な反応により除去し、 上記雰囲気を、上記第1の半導体層が外気に触れないよ
    う上記第1の半導体層をドライエッチングする雰囲気に
    変えて、上記第1の半導体層を上記酸化膜が除去された
    面からその深さ方向にドライエッチングし、 上記ドライエッチング用雰囲気を、上記第1の半導体層
    が外気に触れないよう結晶成長用雰囲気に変えて、上記
    ドライエッチングにより露出した上記第1の半導体の結
    晶表面に、第2の半導体層を結晶成長させてなることを
    特徴とする半導体装置。
  16. 【請求項16】 半導体層を450℃以下の温度に保持
    し、該半導体層をハロゲン系ガスを含むガスを供給した
    雰囲気下に配置して、上記半導体層の結晶表面に自然形
    成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン系ガスを構
    成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応により除去
    することを特徴とする半導体結晶表面のクリーニング方
    法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の半導体結晶表面のク
    リーニング方法において、 上記半導体層はIII −V族化合物半導体からなり、 上記ハロゲン系ガスを含むガスは、上記半導体層を構成
    するV族元素を構成元素として含むガスを含むことを特
    徴とする半導体結晶表面のクリーニング方法。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の半導体結晶表面のク
    リーニング方法において、 上記ハロゲン系ガスは、HClガスであることを特徴と
    する半導体結晶表面のクリーニング方法。
  19. 【請求項19】 半導体層を450℃以下の温度に保持
    し、該半導体層をハロゲン系ガスを含むガスを供給した
    雰囲気下に配置することにより、上記半導体層の結晶表
    面に自然形成された酸化膜を、該酸化膜と上記ハロゲン
    系ガスを構成する元素との吸着及び脱離の連続的な反応
    により除去してなることを特徴とする半導体装置。
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