JPH0726138A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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JPH0726138A
JPH0726138A JP16814793A JP16814793A JPH0726138A JP H0726138 A JPH0726138 A JP H0726138A JP 16814793 A JP16814793 A JP 16814793A JP 16814793 A JP16814793 A JP 16814793A JP H0726138 A JPH0726138 A JP H0726138A
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JP
Japan
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polyamide
polyamide resin
chemical
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trimethoxysilyl
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Pending
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JP16814793A
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English (en)
Inventor
Kumiko Matsuoka
久美子 松岡
Tadashi Takeda
正 武田
Satoshi Maruyama
敏 丸山
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 家電、電気・電子器機、自動車部品用材料と
して好適に用いられる、機械的強度が良好であり、かつ
耐熱性、耐水性および耐溶剤性に優れるポリアミド樹脂
組成物を提供する。 【構成】 (A)ポリアミド樹脂 20〜98重量%お
よび(B)特定のメルカプトシラン系化合物により表面
処理された無機充填剤 80〜2重量%からなるポリア
ミド樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、家電、電気・電
子器機、自動車部品用材料として好適に用いられる、機
械的強度が良好であり、かつ耐熱性、耐水性および耐溶
剤性に優れるポリアミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、家電、電気・電子器機、自動車分
野などの部品用材料として、ポリアミド樹脂にガラス繊
維、タルク、マイカなどの無機充填剤で強化した材料が
用いられ始めている。しかし、樹脂などの有機系材料と
無機充填剤とは、一般に接着性が悪いため、シランカッ
プリング剤などの表面処理剤を用いる方法が提案されて
いる(例えば、材料技術研究協会編集委員会;「複合材
料と界面」第137 〜156頁、1986年SGS総合技術
出版発行あるいは中尾一宗他;「カップリング」剤最適
利用技術」第113 〜214 頁、1988年科学技術研究所
発行など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリア
ミド樹脂においては、これらの技術を採用しても、機械
的強度が十分でなく、さらに環境によっては使用中に機
械的強度が低下するなどの問題があり、そのため用途が
制限されることもある。
【0004】本発明は、かかる状況に鑑みてなされたも
のであり、高い機械的強度が発現するばかりでなく、耐
熱性、耐水性および耐溶剤性に優れたポリアミド樹脂組
成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、表面処理剤として特定のメルカプトシラ
ン系化合物を用いることにより上記目的を達成しうるこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
【0006】すなわち、本発明は(A)ポリアミド樹脂
20〜98重量%および(B)下記(I)ないし(I
V) 式で示されるメルカプトシラン系化合物の少なくと
も1種により表面処理された無機充填剤 80〜2重量
%からなるポリアミド樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0007】
【化9】
【0008】
【化10】
【0009】
【化11】
【0010】
【化12】
【0011】(式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ
独立に炭素数1〜10のアルキル基を、R4 は水素また
はメチル基を、n1 は1〜15の整数を、n2 は0また
は1〜3の整数をそれぞれ表す。また、
【化13】 は、
【化14】 または
【化15】 または、
【化16】 を表す。)
【0012】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
におけるポリアミド樹脂としては、各種のものが使用可
能であるが、具体的には、ポリアミド6、ポリアミド1
1、ポリアミド12などのポリラクタム類;ポリアミド
66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミ
ド46などのジカルボン酸とジアミンから得られるポリ
アミド類;ポリアミド6−66、ポリアミド6−12、
ポリアミド6−66−610などの共重合ポリアミド
類;ポリアミド6−6T(T:テレフタル酸成分)、イ
ソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸とメタキシリレン
ジアミンあるいは脂環族ジアミンから得られる半芳香族
ポリアミド類;ポリエステルアミド、ポリエーテルアミ
ドおよびポリエステルエーテルアミドなどを挙げること
ができる。これらのポリアミド樹脂は1種でもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0013】また、本発明における無機充填剤は、従来
公知の各種充填剤が使用できる。具体例として、粉末状
のものとしては、例えば、酸化鉄、アルミナ、酸化マグ
ネシウム、亜鉛華などの酸化物;水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化
カルシウム、酸化錫水和物、酸化ジルコニウム水和物な
どの水和金属酸化物;炭化カルシウム、炭酸マグネシウ
ムなどの炭酸塩;タルク、クレー、ベントナイト、アタ
パルジャイトなどのけい酸塩;ほう酸バリウム、ほう酸
亜鉛などのほう酸塩;リン酸アルミニウム、トリポリリ
ン酸ナトリウムなどのリン酸塩;石膏などの硫酸塩など
を挙げることができる。
【0014】また、繊維状のものとしては、例えば、ガ
ラス繊維、チタン酸カリウム繊維、金属皮膜ガラス繊
維、セラミックス繊維、ウォラスドナイト、金属炭化物
繊維などを挙げることができる。その他のものとして
は、ガラスビーズ、ガラスバルーン、シラスバルーンな
どの球状物、ガラス粉末、ガラスフレーク、マイカなど
を挙げることができる。これらの無機充填剤は1種でも
よく、2種以上を混合して用いることもできる。
【0015】これら無機充填剤の配合割合は、2〜80
重量%であり、特に5〜70重量%が好ましい。配合割
合が2重量%未満では充填剤の補強効果が不十分であ
る。一方、80重量%を超えると成形性が低下し好まし
くない。
【0016】さらに、本発明で使用する無機充填剤は、
下記(I)ないし(IV) 式で示すメルカプトシラン系化
合物で表面処理することが必要である。
【0017】
【化17】
【0018】
【化18】
【0019】
【化19】
【0020】
【化20】
【0021】(式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ
独立に炭素数1〜10のアルキル基を、R4 は水素また
はメチル基を、n1 は1〜15の整数を、n2 は0また
は1〜3の整数をそれぞれ表す。また、
【化21】 は、
【化22】 または
【化23】 または、
【化24】 を表す。)
【0022】該化合物の具体例としては、例えば、5−
[1−チオ−4−(トリメトキシシリル)ブチル]−
2,3−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンジカルボン
酸、5−メチル−6−[1−チオ−4−(トリメトキシ
シリル)ブチル]−2,3−ビシクロ[2,2,1]ヘ
プタンジカルボン酸、4−[1−チオ−4−(トリメト
キシシリル)ブチル]−1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸、3−メチル−4−[1−チオ−4−(トリメト
キシシリル)ブチル]−1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸、3−[1−チオ−4−(トリメトキシシリル)
ブチル]−1,2−プロパンジカルボン酸、3−[2−
メチル−1−チオ−4−(トリメトキシシリル)ブチ
ル]−1,2−プロパンジカルボン酸、5−[1−チオ
−4−(トリメトキシシリル)ブチル]−1,2−ペン
タンジカルボン酸、5−[2−メチル−1−チオ−4−
(トリメトキシシリル)ブチル]−1,2−ペンタンジ
カルボン酸、3,6−エポキシ−4−[1−チオ−4−
(トリメトキシシリル)ブチル]−1,2−シクロヘキ
サンジカルボン酸、3,6−エポキシ−4−[2−メチ
ル−1−チオ−4−(トリメトキシシリル)ブチル]−
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2−メチル−1
−[1−チオ−4−(トリメトキシシリル)ブチル]コ
ハク酸、1,2−ジメチル−1−[1−チオ−4−(ト
リメトキシシリル)ブチル]コハク酸ならびにこれらの
無水物などが挙げられる。
【0023】上記化合物は1種でもよく、2種以上を併
用してもよい。また。使用する際、必要に応じて水溶
液、あるいはアルコール、ケトン、ハロゲン化炭化水素
などの有機溶剤溶液として用いてもよい。上記化合物の
使用量は、無機充填剤100重量部に対し、通常0.5
〜20重量部であり、好ましくは1.0〜15重量部が
よい。また、表面処理方法は、従来公知の方法(例え
ば、特公昭41-17049号公報、特公昭60- 6739号公報な
ど)を用いることができる。
【0024】上記化合物の製造方法としては、メルカプ
トシランと二重結合を有する酸無水物または二重結合を
有するジカルボン酸を、熱またはアゾ系あるいは過酸化
物などのラジカル開始剤の存在下でラジカル付加する方
法、ジエチルアミン,トリエチルアミンなどの塩基性触
媒の存在下でアニオン付加する方法およびパラトルエン
スルホン酸などの酸性触媒の存在下で付加する方法など
が挙げられる。
【0025】さらに、本発明の組成物には、所望により
通常用いられている種々の添加剤、例えば滑剤、可塑
剤、安定剤、帯電防止剤、発泡剤、離型剤、染料、顔
料、難燃剤などを添加してもよい。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。なお、引張強度はASTM D638に準拠し
た。また、耐溶剤性試験はASTM1号ダンベルを用
い、120℃の50重量%エチレングリコール水溶液に
1000時間浸漬後、引張強度を測定した。
【0027】製造例 本発明で使用するメルカプトシラン系化合物は次の方法
により用意した。シス−5−ノルボルネン−エンド−
2,3−ジカルボン酸36.4gをγ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン39.2gに溶解し、無水硫酸
マグネシウム20gを加えて撹拌乾燥し、無水硫酸マグ
ネシウムを濾別後、セパラブルフラスコに投入した。ト
リエチルアミン0.6phrを数回に分けて少量づつ滴
下し、撹拌下40℃で8時間反応し粗生成物を得た。該
粗生成物をペンタンで繰り返し抽出し精製を行い、常温
で無色透明の液体である5−[1−チオ−4−(トリメ
トキシシリル)ブチル]−2,3−ビシクロ[2,2,
1]ヘプタンジカルボン酸(以下、MS−1という)を
得た。同様にして、無水イタコン酸を使用して3−[1
−チオ−4−(トリメトキシシリル)ブチル]−1,2
−ジカルボン酸無水物(以下、MS−2という)および
1,2−プロパンジカルボン酸を使用して3−[1−チ
オ−4−(トリメトキシシリル)ブチル]−1,2−プ
ロパンジカルボン酸(以下、MS−3という)を得た。
【0028】ポリアミド樹脂として、ポリアミド66
(昭和電工社製、テクニールA216)(以下、PA6
6という)、ポリアミド6(昭和電工社製、テクニール
C216)(以下、PA6という)およびポリアミド6
6−6(昭和電工社製、テクニールB216)(以下、
PA66−6という)を使用した。
【0029】無機充填剤として、直径13μm、長さ3
mmのEガラス繊維(以下、GFという)、マイカ(東
京美建社製、A−31S)およびタルク(林化成社製、
5000S)を使用した。また、比較のため表面処理剤
として、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(以
下、S−1という)を用いた。
【0030】実施例1〜7および比較例1〜7 表1に種類および配合量が示されているポリアミド樹
脂、無機充填剤および表面処理剤を用いて、同方向2軸
押出機により280℃で混練した。つぎに、混合物を射
出成形によりASTM1号ダンベルを作成した。得られ
た各ダンベルについて引張強度を測定した。また、各ダ
ンベルの耐溶剤性試験を行い、その後引張強度を測定し
た。以上の結果を表1に示す。なお、充填剤の表面処理
は、表面処理剤の1%メタノール溶液を調整し、充填剤
を常温で1時間浸漬した後、30℃で真空乾燥を行っ
た。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の組成物は、機械的強度が良好で
あり、かつ耐熱性、耐水性および耐溶剤性に優れている
ので、特に、家電、電気・電子器機、自動車部品用材料
として好適に用いられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアミド樹脂 20〜98重量
    %および(B)下記(I)ないし(IV) 式で示されるメ
    ルカプトシラン系化合物の少なくとも1種により表面処
    理された無機充填剤 80〜2重量%からなるポリアミ
    ド樹脂組成物。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数
    1〜10のアルキル基を、R4 は水素またはメチル基
    を、n1 は1〜15の整数を、n2 は0または1〜3の
    整数をそれぞれ表す。また、 【化5】 は、 【化6】 または 【化7】 または、 【化8】 を表す。)
JP16814793A 1993-07-07 1993-07-07 ポリアミド樹脂組成物 Pending JPH0726138A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014177579A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Toyo Tire & Rubber Co Ltd ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2015057466A (ja) * 2013-08-12 2015-03-26 宇部興産株式会社 ポリアミドエラストマー組成物、及びそれを用いた成形体

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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