JPH07260955A - 時間経過表示体 - Google Patents

時間経過表示体

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JPH07260955A
JPH07260955A JP7430194A JP7430194A JPH07260955A JP H07260955 A JPH07260955 A JP H07260955A JP 7430194 A JP7430194 A JP 7430194A JP 7430194 A JP7430194 A JP 7430194A JP H07260955 A JPH07260955 A JP H07260955A
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JP7430194A
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Kazuo Yamada
一男 山田
Masayuki Kageyama
公志 影山
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 室温でも、数時間から数か月単位という広い
範囲内で大きく変化する光学濃度に応じて経過時間を表
示でき、しかも衣類などを汚染することがなく、変色に
より下地の印刷を隠蔽しない時間経過表示体を提供す
る。 【構成】 発色状態にある発色剤を含有する発色剤含有
層1上に、発色状態にある発色剤の色を変色させること
のできる変色剤を含有する変色剤含有層2を積層して時
間経過表示体を構成する。この場合、変色剤をマイクロ
カプセルに封入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発色状態にある発色剤
を時間の経過に従って変色、即ち、退色、消色もしくは
他の色調へ変化させ、その変色を視覚により判別できる
ようにした時間経過表示体に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品、防虫剤、脱臭剤などの製品はそ
れぞれ使用期限が設定されており、使用期限を経過した
場合には、廃棄したり交換が必要となる性質のものであ
る。
【0003】ところで、これらの製品は、外部から視覚
的に内容物の減量や変化の程度が判別できる場合などを
除き、使用開始時と廃棄又は交換時期との間で外形的に
は相違が観察されないのが一般的である。従って、所定
の時期に廃棄や交換できるようにするため、製品の外表
面に油性ペンなどで使用開始時と廃棄時期又は交換時期
とを個別に記入することが推奨されている。しかし、そ
のような個別的記入操作は非常に繁雑であるために、ほ
とんど履行されていないというのが実情である。
【0004】このため、近年、このような繁雑な記入操
作に代えて、色調が時間経過に従って変化する時間経過
表示体(タイムインジケーター)を製品に取り付けるこ
とが提案されている。このような時間経過表示体として
は、以下に示すようなものが提案されている。
【0005】1) 特開昭54−126682号公報に
は、ロイコ染料などの電子供与性呈色性有機化合物を酸
性基を有するバインダー樹脂に分散させた時間経過表示
体が提案されている。この時間経過表示体においては、
加熱により電子供与性呈色性有機化合物が溶融し、それ
とバインダー樹脂の酸性基とが反応して発色する。
【0006】2) 特開平4−326086号公報に
は、ロイコ染料などの電子供与性呈色性有機化合物とフ
ェノール化合物などの顕色剤と揮発性液状有機物とから
なる発色性溶液を、濾紙などの基材に含浸させた時間経
過表示体が提案されている。この時間経過表示体におい
ては、揮発性液状有機物が揮発するに従って電子供与性
呈色性有機化合物と顕色剤とが接触して発色する。
【0007】3) 特開昭62−185774号公報に
は、基材上に、顕色剤層、変色時間管理層、マイクロカ
プセル含有層が形成され、マイクロカプセルの中には染
料前駆体を含有する油性溶液が封入されている時間経過
表示体が提案されている。この時間経過表示体において
は、圧力により破壊されたマイクロカプセルからしみ出
た油性溶液が、変色時間管理層を経て顕色剤層にまでマ
イグレーションする。そして、顕色剤層に到達した油性
溶液中の染料前駆体と顕色剤とが反応して発色する。こ
の場合、変色時間管理層は、その材質や厚みなどを変化
させることにより油性溶液が顕色剤層に到達する時間を
制御している。従って、数時間から数か月単位という広
い範囲内で経過時間表示を設定することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
54−126682号公報で提案された時間経過表示体
の場合、150℃程度の温度に加熱しつづけなければ発
色せず、通常の生活環境温度、即ち20℃前後の温度で
は使用できないという問題があった。また、電子供与性
呈色性有機化合物と酸性基を有するバインダー樹脂とが
同一の層内に存在するため、所定の温度に加熱されてか
ら発色するまでの時間が数時間であり、月単位での時間
経過を表示できないという問題もあった。
【0009】また、特開平4−326086号公報で提
案された時間経過表示体の場合、基材に含浸されている
発色性溶液が液状であるために、その時間経過表示体と
接触した衣服や他の物品に発色性溶液が付着しやすいと
いう問題がある。付着した場合にはその場所で発色して
それらの商品価値を減ずる。また、時間経過表示体から
揮発性液状有機物が揮発することとなるが、狭い空間で
大量の時間経過表示体を存在させた場合には、人体に対
する安全性や臭気などが問題となる。
【0010】また、特開昭62−185774号公報で
提案された時間経過表示体の場合、前述したように、染
料前駆体を変色時間管理層を経て顕色剤層にまでマイグ
レーションさせている。ところで、染料前駆体は一般に
150℃以上の融点を有しているので、室温付近では固
体状態である。固体状態であれば、実際上、マイグレー
ションは期待できない。従って、室温付近でマイグレー
ションさせるために、染料前駆体を高級脂肪酸エステル
などの疎水性有機化合物に溶解した油性溶液とし、この
油性溶液をマイグレーションさせている。この場合、安
定した油性溶液とするため、染料前駆体の濃度は油性溶
液中数%以下となっている。このため、この時間経過表
示体は発色濃度が低いという問題があった。また、色の
光学濃度変化量も小さくなり、このため、下地の色によ
っては変色の程度が判別できなくなるという問題があっ
た。
【0011】更に、上述した時間経過表示体はいずれも
無色から有色への変化を経過した時間の指標としている
ために、時間表示体の下地、例えば製品の表面に「交
換」という文字を印刷し、その上に時間表示体を設けた
場合には、変色によりその「交換」という文字が隠蔽さ
れてしまうという問題があった。
【0012】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決しようとするものであり、室温でも、数時間から
数か月単位という広い範囲内で、大きく変化する光学濃
度に応じて経過時間を表示でき、しかも衣類などを汚染
することがなく、変色により下地の印刷を隠蔽しない時
間経過表示体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、予め発色さ
せた発色剤含有層と、その発色を変色させることのでき
る変色剤が予め封入されたマイクロカプセルを含有する
変色剤含有層とを積層することにより上述の目的が達成
できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0014】即ち、本発明は、発色剤を含有する発色剤
含有層上に、発色状態にある発色剤を変色させることの
できる変色剤を含有する変色剤含有層が積層されてお
り、且つ変色剤がマイクロカプセルに封入されているこ
とを特徴とする時間経過表示体を提供する。
【0015】以下、本発明を説明する。
【0016】まず、本発明の第1の態様の時間経過表示
体を図面を参照しながら詳細に説明するが、全ての図面
において同じ符号は、同一もしくは同等の構成要素を示
している。
【0017】図1は、本発明の第1の態様の好ましい時
間経過表示体の断面図である。この時間経過表示体は、
発色剤を含有する発色剤含有層1上に、発色状態にある
発色剤を変色させることのできる変色剤が封入されたマ
イクロカプセルを含有する変色剤含有層2が積層されて
いる構造を有する。
【0018】この場合、発色剤含有層1中の発色剤はマ
イグレーションすることなく、一方、変色剤含有層2中
の変色剤は、それを封入しているマイクロカプセルが破
壊された場合に、発色剤含有層1にマイグレーションす
る。そしてマイグレーションした変色剤が発色剤に到達
すると、その色を変色、即ち、退色、消色もしくは他の
色調へ変化させる。この変化により、マイクロカプセル
が破壊された時点からの経過した時間を表示することが
可能となる。また、変色剤、発色剤、バインダーなどの
種類や使用量などを適宜変化させることにより、変色に
要する時間をコントロールすることができる。
【0019】発色剤含有層1に含有させる発色剤として
は、後述する変色剤のいずれかで変色することのできる
電子供与性呈色性有機化合物を使用することができる。
このような化合物としては、発色性フルオラン系染料、
発色性トリフェニルメタン系染料、発色性インドリルフ
タライド系染料、発色性フェノチアジン系染料などを使
用することができる。これらの中でも、変色の濃度変化
が大きく、消色時に無色状態となりうる所謂ロイコ染料
と称される染料グループに分類されるもの、例えば、
1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2
−ブロモ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラ
ン、6−ジエチルアミノベンゾ[a]−フルオラン、
3,7−ビス(ジメチルアミノ)−10−ベンゾイルフ
ェノチアジン、3,3−ビス(P−ジメチルアミノフェ
ニル)−6−ジメチルアミノフタライド、2−N,N−
ジベンゾイルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(2−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフル
オラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジブチルア
ミノフルオラン、4−アニリノ−3−メチル−6−ジブ
チルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6
−ジエチルアミノフルオランなどを好ましく使用するこ
とができる。これらの発色剤は二種以上を併用してもよ
い。
【0020】本発明においては、使用前に、予め発色剤
含有層1中の発色剤を発色状態としておく。ここで、発
色状態とする方法としては、公知の手法を適用すること
ができ、例えば発色剤にそれを発色させるための顕色剤
を反応させる。このような顕色剤としては、使用する発
色剤により異なるが、例えば、電子供与性呈色性有機化
合物を使用する場合には、それから電子を受容すること
のできる酸性物質を使用する。このような酸性化合物の
例としては、ロイコ染料の顕色剤として公知の物質を使
用することができ、例えば、t−ブチルフェノール、ビ
スフェノールA、フェノール樹脂などのフェノール類等
の有機酸性物質、活性白土、ベントナイト、クレーなど
の無機酸性物質を好ましく使用することができる。
【0021】発色剤含有層1は公知の手段により形成す
ることができ、例えば、未発色の発色剤と顕色剤とをバ
インダーに分散させたものをベース基材に塗工すること
により未発色状態の層を形成し、次に、発色剤又は顕色
剤が溶融する温度以上に加熱することにより両者を接触
させて反応させ、発色剤を発色させることにより形成す
ることができる。こうして形成した発色状態の発色剤含
有層1は、発色後に冷却しても発色状態を維持する。こ
こで、バインダーとしては、ポリビニルアルコール、セ
ルロースエステル樹脂、アクリル系樹脂、デンプン、カ
ゼイン、ウレタン樹脂、SBR樹脂、ポリオレフィンな
どの高分子化合物を使用することができる。
【0022】なお、発色状態とするための加熱方法は、
後述する変色剤のマイクロカプセルが破壊されない限り
ホットプレスなどの任意の方法を採用することができ
る。
【0023】発色剤含有層1中の発色剤の含有量は、所
期の発色濃度、使用する発色剤や顕色剤の種類などによ
り異なるが、発色剤を発色剤含有層1から他へマイグレ
ーションさせる必要がないので固体状態のまま高濃度で
含有させることができ、通常0.1〜20重量%、好ま
しくは2〜4重量%とする。
【0024】また、顕色剤の濃度も、使用する発色剤や
顕色剤の種類などにより異なるが、通常は発色剤の0.
5〜5倍(重量比)の量を使用する。
【0025】変色剤含有層2に含有させる変色剤として
は、発色剤含有層1の発色剤にまでマイグレーションし
て到達でき、且つ発色剤を変色(退色、消色)させるこ
とができるものを使用する。この場合、発色剤の変色メ
カニズムへの変色剤の関与形態には制限はなく、変色剤
としては種々のものを使用することができる。例えば、
変色剤としては、発色剤に非共有電子対を供与して発色
状態から変色(退色、消色)状態へ変化させることので
きる塩基性物質、例えばジアゾコピー現像液やジアゾニ
ウム塩、あるいはアミン類等を使用することができる。
また、発色剤含有層1中で相互作用している発色剤と顕
色剤とを、相互作用しなくなる様に隔離することにより
発色剤を変色させることのできる非プロトン性有機化合
物、中でも、トルエンなどの芳香族炭化水素や、ジオク
チルフタレートなどのフタル酸エステル類のように、一
般に可塑剤として使用されている化合物を例示すること
ができる。その他に、酢酸エチルなどの揮発性有機溶
剤、食塩水などの塩類含有水溶液、酢酸などの酸性物質
なども例示することができる。なお、使用する変色剤の
種類や量を適宜選択することにより、変色速度を調整で
きる。
【0026】変色剤含有層2は公知の手段により形成す
ることができ、例えば、変色剤を公知の手段でマイクロ
カプセルに封入し、それをポリウレタンなどの熱可塑性
樹脂(バインダー)に均一に混合し、シルクスクリーン
印刷法などにより積層することにより形成することがで
きる。あるいは、マイクロカプセルを含有する樹脂フィ
ルムを形成し、これを接着剤により積層することもでき
る。このように変色剤をマイクロカプセル化することに
より、時間経過表示体の保存性を向上させ、更にマイク
ロカプセルが破壊して中の変色剤が発色剤含有層1へマ
イグレーションし始める時点を時間計測の開始時点とす
ることができる。
【0027】図2は、発色剤含有層1と変色剤含有層2
との間に、変色剤含有層2中の変色剤が発色剤含有層1
に移行する時間を制御するための時間制御層3が更に配
されている例を示している。このように時間制御層3を
配し、その厚みや材質などをコントールすることによ
り、変色剤が発色剤含有層に到達する時間を、数時間か
ら数か月単位という広い範囲内でコントロールすること
ができる。
【0028】時間制御層3としては、変色剤がマイグレ
ーションできるような材質から形成することが好まし
く、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル、ポリプロピレンなどのポリオレフィン等の熱可
塑性樹脂から形成することができる。また、時間制御層
3自体を、発色剤含有層1と変色剤含有層2とを貼り合
わすための接着性又は粘着性を有する接着層として機能
させることもでき、エポキシ系接着剤、ウレタン系粘着
剤、アクリル系粘着剤などの公知の接着剤もしくは粘着
剤を使用することができる。
【0029】なお、時間制御層3が接着層として十分に
機能せず、変色剤含有層2との密着強度が低い場合に
は、図3に示すように、時間制御層3と変色剤含有層2
との間に、変色剤が移行できる接着層4を配してもよ
い。また、図4に示すように、更に、発色剤含有層1と
時間制御層3との間にも接着層4を配してもよい。これ
により、それらの層間の密着性を向上させることができ
る。
【0030】また、時間経過表示体の機械的強度を高め
て取扱い性を向上させるために、図5に示すように、基
材5を発色剤含有層1側に配してもよい。この場合、必
要に応じて、接着剤により基材5と発色剤含有層1とを
貼り合わせてもよい。このような基材5としては特に限
定されず、紙、濾紙、樹脂フィルム、布などを使用する
ことができる。この場合、図6に示すように、基材5と
発色剤含有層1との間に印刷層6を形成することができ
る。印刷層6は、本発明の時間経過表示体が所定の時間
経過した後に消色状態となった場合に、変色剤含有層2
側から目視できるようになる。従って、印刷層6とし
て、例えば「交換」という文字情報を印刷すると、所定
の時間の経過後に「交換」という文字が判別できるよう
になり、製品の使用者はその廃棄や交換の時期を簡便に
知ることができるようになる。
【0031】なお、印刷層6は変色剤含有層2と反対側
の基材5の表面に設けてもよい。また、更に、この表示
体を商品に貼着するための接着層を設けてもよい。この
場合、商品に貼着するための接着層上に更に剥離シート
を設けることが好ましい。
【0032】また、変色剤含有層2上に、ウレタン系接
着剤などからなる接着層4を介して表面保護層7を更に
設けてもよい(図7)。これにより、変色剤を封入して
いるマイクロカプセルが意図しない外力により簡単に破
壊されないようにすることができる。
【0033】本発明の時間経過表示体は公知の方法によ
り製造することができる。例えば、図7に示す時間経過
表示体は以下に示すように製造することができる。ま
ず、印刷層6が形成された基材5の印刷層6上に、発色
剤と顕色剤とバインダーと溶剤とを均一に混合した組成
物を塗工し乾燥して発色剤含有層1を形成する。次に、
発色剤含有層1上に接着層4となる接着剤を塗布し、更
に時間制御層3となるプラスチックシートもしくはフィ
ルムを積層する。更に、時間制御層3上に変色剤含有層
2を形成するための組成物をスクリーン印刷により塗
工、乾燥し、その上に接着剤を塗工して保護フィルムを
貼着する。そして、変色剤のマイクロカプセルが破壊さ
れないように、全体を100〜150℃程度にホットプ
レスして発色剤を発色させることにより製造することが
できる。
【0034】なお、発色剤の発色は、時間制御層3の積
層前に行ってもよい。
【0035】
【作用】本発明の時間経過表示体においては、予め発色
させた発色剤含有層と、その発色を変色させることので
きる変色剤を含有する変色剤含有層とが積層されてお
り、しかも変色剤がマイクロカプセルに封入されてい
る。この変色剤含有層に外から爪などで擦ることなどに
よりマイクロカプセルを破壊すると、変色剤がカプセル
から流出し、更に、発色剤含有層へマイグレーションし
て移行し、発色状態にある発色剤に作用して変色させ
る。従って、室温でも、数時間から数か月単位という広
い範囲内で大きく変化する光学濃度に応じて経過時間を
表示でき、しかも衣類などを色で汚染することがなく、
変色により下地の印刷を隠蔽しないようにできる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0037】実施例1 厚さ30μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
(E5100、東洋紡績株式会社製)のコロナ放電処理
面上に、ウレタン系バインダーを使用する黒インク(N
EW LPスーパー黒、東洋インキ製造株式会社製)に
より「交換」という文字をグラビヤ印刷した。この印刷
面に、ロイコ染料(91墨(アクリル系バインダー樹脂
含有)(DC)、大日精化株式会社製)50重量部と顕
色剤(150顕色剤(アクリル系バインダー樹脂含有)
(DC)、大日精化株式会社製)50重量部と、溶剤と
してダイナサーモNo.6溶剤(大日精化株式会社製)
10重量部とからなる組成物を5μm厚(乾燥厚)とな
るようにシルクスクリーン印刷して発色剤含有層を形成
した。
【0038】次に、この発色剤含有層上に、ウレタン系
接着剤(703A、大日本インキ株式会社製)を3g/
の割合で塗工し、その上に更に時間制御層として両
面コロナ放電処理済みの60μ厚のポリプロピレンフィ
ルム(トレファンBO2545、東レ株式会社製)を積
層した。
【0039】これとは別に、トルエンが封入されたマイ
クロカプセル(粒子径:1〜30μm、壁材:エポキシ
樹脂)20部とウレタン樹脂バインダー(UV FIL
383 UBクリアー、帝国インキ株式会社製)とを混
合し、この混合組成物を時間制御層上に30μm厚(乾
燥厚)となるようにUVシルクスクリーン印刷により塗
工して変色剤含有層を形成した。
【0040】次に変色剤含有層上にウレタン系接着剤
(703A、大日本インキ株式会社製)を3g/m
割合で塗工し、その上に厚さ30μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム(E5100、東洋紡績株式会社
製)をそのコロナ放電処理面側から積層することにより
保護層を積層することにより時間経過表示体を製造し
た。
【0041】次に、得られた時間経過表示体を、保護層
側から100℃のホットローラーで加熱することにより
発色剤を発色させた。そして、時間経過表示体の保護層
側全表面を爪で擦ってマイクロカプセルを破壊したとこ
ろ、約1か月で発色剤が消色し、「交換」という文字が
判別できた。
【0042】
【発明の効果】本発明の時間経過表示体によれば、室温
でも、数時間から数か月単位という広い範囲内で大きく
変化する光学濃度に応じて経過時間を表示でき、しかも
衣類などを汚染することがなく、変色により下地の印刷
を隠蔽しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の時間経過表示体の断面図である。
【図2】本発明の別の態様の時間経過表示体の断面図で
ある。
【図3】本発明の別の態様の時間経過表示体の断面図で
ある。
【図4】本発明の別の態様の時間経過表示体の断面図で
ある。
【図5】本発明の別の態様の時間経過表示体の断面図で
ある。
【図6】本発明の別の態様の時間経過表示体の断面図で
ある。
【図7】本発明の別の態様の時間経過表示体の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 発色剤含有層 2 変色剤含有層 3 時間制御層 5 基材 6 印刷層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発色剤を含有する発色剤含有層上に、発
    色状態にある発色剤を変色させることのできる変色剤を
    含有する変色剤含有層が積層されており、且つ変色剤が
    マイクロカプセルに封入されていることを特徴とする時
    間経過表示体。
  2. 【請求項2】 発色剤含有層と変色剤含有層との間に、
    変色剤含有層中の変色剤が発色剤含有層に移行する時間
    を制御するための時間制御層が形成されている請求項1
    記載の時間経過表示体。
  3. 【請求項3】 基材上に発色剤含有層が形成されている
    請求項1又は2に記載の時間経過表示体。
  4. 【請求項4】 変色剤含有層上に保護層が形成されてい
    る請求項1〜3のいずれかに記載の時間経過表示体。
  5. 【請求項5】 発色剤が、顕色剤で発色させられたロイ
    コ染料である請求項1〜4のいずれかに記載の時間経過
    表示体。
  6. 【請求項6】 変色剤が芳香族炭化水素である請求項5
    記載の時間経過表示体。
JP7430194A 1994-03-18 1994-03-18 時間経過表示体 Pending JPH07260955A (ja)

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