JPH07258830A - 蒸着用Ag材及びその製造方法 - Google Patents

蒸着用Ag材及びその製造方法

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JPH07258830A
JPH07258830A JP7393394A JP7393394A JPH07258830A JP H07258830 A JPH07258830 A JP H07258830A JP 7393394 A JP7393394 A JP 7393394A JP 7393394 A JP7393394 A JP 7393394A JP H07258830 A JPH07258830 A JP H07258830A
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JP
Japan
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vapor deposition
boat
producing
oxygen concentration
casting
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Application number
JP7393394A
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English (en)
Inventor
Shozaburo Iwai
正三郎 岩井
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Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Original Assignee
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸着ボートと良く濡れ、安定した濡れ性を示
し、成膜スピードが遅くなり、薄膜での膜厚コントロー
ルが容易な蒸着用Ag材とその製造方法を提供する。 【構成】 Ag中の酸素濃度を10ppm 未満となしたこと
を特徴とする蒸着用Ag材。Agを真空溶解して、また
は脱酸剤を用いて大気中で溶解して、脱酸し、鋳造後所
要形状に塑性加工することを特徴とする蒸着用Ag材の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成膜蒸着源として用い
られるAg材、特に安定した成膜スピードを得るのに好
適なAg材とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Mo又はWよりなる蒸着ボート上
でAgを溶融、ベーパーさせた場合、Agがボートに濡
れたり、濡れなかったりして、成膜スピードが変化する
為、膜厚コントロールが困難であった。一方、最近は薄
膜でのコントロールが要求され、従来のボートに濡れな
いAgでは成膜スピードが速過ぎたりして、コントロー
ルが難しい為、ボートと安定して濡れるAg材が要求さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、蒸着
ボートと安定して濡れる濡れ性の良い蒸着用Ag材及び
その製造方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の蒸着用Ag材は、Ag中の酸素濃度を10ppm
未満となしたことを特徴とするものである。また、この
蒸着用Ag材を作る本発明の製造方法の1つは、Agを
真空溶解して脱酸し、鋳造後所要形状に塑性加工するこ
とを特徴とするものである。また、本発明の製造方法の
他の1つは、Agを脱酸材を用いて大気中で溶解して脱
酸し、鋳造後所要形状に塑性加工することを特徴とする
ものである。脱酸剤としては、木炭、ホウ砂、銅リン等
が好ましい。上記本発明の蒸着用Ag材に於いて、Ag
中の酸素濃度を10ppm 未満とした理由は、蒸着ボートと
の濡れ性を良くし、安定して濡れるようにする為で、10
ppmを超えると濡れ性が悪くなり、玉状となるからであ
る。
【0005】
【作用】本発明の蒸着用Ag材は、Ag中の酸素濃度が
10ppm 未満と極めて少ないので、蒸着時のAg溶融で蒸
着ボートの表面を酸化させることが無く、従ってAg
は、蒸着ボートに良く濡れるようになり、安定した濡れ
性を示す。その結果、成膜スピードは遅くなり、薄膜で
の膜厚コントロールが容易となる。また、本発明の蒸着
用Ag材の製造方法は、Agを真空溶解したり、脱酸剤
を用いて大気中で溶解したりして、十分に脱酸するの
で、Ag中の酸素濃度が10ppm 未満と極めて少なくな
り、従って蒸着時ボートに良く濡れ、安定した濡れ性を
示す優れた蒸着用Ag材を容易に且つ安定して製造でき
る。特に脱酸剤に木炭、ホウ砂、銅リン等を用いた場合
は、効率良く脱酸できて、能率良く蒸着用Ag材を製造
できる。
【0006】
【実施例】本発明の蒸着用Ag材及びその製造方法の実
施例と比較例について説明する。先ず製造方法について
説明する。実施例1は、Ag50kgを真空溶解して脱酸
し、直径11cm、長さ50cmのインゴットを鋳造した後、押
出加工、伸線加工を行って線径 2.4mmのAg線材を得
た。実施例2は、Ag50kgに木炭 100gを添加して大気
中で溶解して脱酸し、直径11cm、長さ50cmのインゴット
を鋳造した後、押出加工、伸線加工を行って、線径2.4m
mのAg線材を得た。実施例3は、Ag50kgにホウ砂 10
0gを添加して大気中で溶解して脱酸し、直径11cm、長
さ50cmのインゴットを鋳造した後、押出加工、伸線加工
を行って、線径 2.4mmのAg線材を得た。比較例は、A
g50kgに木炭50gを添加して大気中で溶解して脱酸し、
直径11cm、長さ50cmのインゴットを鋳造した後、押出加
工、伸線加工を行って線径 2.4mmのAg線材を得た。然
してこれら実施例1〜3及び比較例のAg線材の酸素濃
度を測定した処、下記の表1の左欄に示すような結果を
得た。そしてこれら実施例1〜3及び比較例のAg線材
を夫々長さ15mmに切断し、これらをMoよりなる蒸着ボ
ート上で溶融、ベーパーさせた処、下記の表1の右欄に
示すような結果を得た。
【0007】
【表1】
【0008】上記の表1で明らかなように酸素濃度10pp
m 未満の実施例1〜3のAg線材は濡れ性が良く、酸素
濃度10ppm を超える比較例のAg線材は濡れ性が悪いこ
とが判る。
【0009】
【発明の効果】以上の通り本発明の蒸着用Ag材は、蒸
着ボートと良く濡れ、安定した濡れ性を示すので、成膜
スピードが遅くなり、薄膜での膜厚コントロールが容易
となる。また、本発明の蒸着用Ag材の製造方法によれ
ば、上記の優れた蒸着用Ag材を、容易に且つ安定して
得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ag中の酸素濃度を10ppm 未満となした
    ことを特徴とする蒸着用Ag材。
  2. 【請求項2】 Agを真空溶解して脱酸し、鋳造後所要
    形状に塑性加工することを特徴とする蒸着用Ag材の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 Agを脱酸剤を用いて大気中で溶解して
    脱酸し、鋳造後所要形状に塑性加工することを特徴とす
    る蒸着用Ag材の製造方法。
  4. 【請求項4】 脱酸剤が、木炭、ホウ砂、銅リンである
    ことを特徴とする請求項3記載の蒸着用Ag材の製造方
    法。
JP7393394A 1994-03-18 1994-03-18 蒸着用Ag材及びその製造方法 Pending JPH07258830A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011202233A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Tokuriki Honten Co Ltd 微量元素添加Ag合金およびその製造方法
JP6829340B1 (ja) * 2020-10-01 2021-02-10 松田産業株式会社 金の蒸着材料
JP2021091922A (ja) * 2019-12-06 2021-06-17 松田産業株式会社 蒸着材料及びその製造方法

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WO2022070433A1 (ja) * 2020-10-01 2022-04-07 松田産業株式会社 金の蒸着材料

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