JPS5933662B2 - 被削性のすぐれた鋼線材 - Google Patents
被削性のすぐれた鋼線材Info
- Publication number
- JPS5933662B2 JPS5933662B2 JP12987976A JP12987976A JPS5933662B2 JP S5933662 B2 JPS5933662 B2 JP S5933662B2 JP 12987976 A JP12987976 A JP 12987976A JP 12987976 A JP12987976 A JP 12987976A JP S5933662 B2 JPS5933662 B2 JP S5933662B2
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- JP
- Japan
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- steel
- wire
- inclusions
- machinability
- cutting
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- Expired
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- Inorganic Fibers (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は被削性のすぐれた鋼線材、特に含有成分と
非金属介在物の含有量を適正に選ぶことによって特殊な
切削加工におけるすぐれた被削性を付与した鋼線材に関
する。
非金属介在物の含有量を適正に選ぶことによって特殊な
切削加工におけるすぐれた被削性を付与した鋼線材に関
する。
鋼線材は二次加工により各種の機械部品になるもので
あり、被削性のよいことは加工能率の向上、切削工具の
寿命延長等の面から望ましいものである○ 特に近年家
庭用、工業用・7)スチールウールパッドの利用が注目
されているが、このスチールウールは鋼線材を長手方向
に切削して製造することが多い。
あり、被削性のよいことは加工能率の向上、切削工具の
寿命延長等の面から望ましいものである○ 特に近年家
庭用、工業用・7)スチールウールパッドの利用が注目
されているが、このスチールウールは鋼線材を長手方向
に切削して製造することが多い。
このような特殊な成品の素材として用いられる鋼線材
は、一般的な機械的強度と共に特殊な切削条件における
被削性がすぐれたものでなければならず従来から知られ
ている快削鋼では必要な条件を満たすことができない。
は、一般的な機械的強度と共に特殊な切削条件における
被削性がすぐれたものでなければならず従来から知られ
ている快削鋼では必要な条件を満たすことができない。
本願発明者は組成をC:0.05〜0620%Si:
0.05%以下 Mn■ 1.00〜1.70% P:
0.050〜1.00% S:0.04%残部Feとし
かつMnOを主体としAl2O35SiO22CaOを
含む非金属介在物を線材断面積で5ケ/一以十含有せし
めることにより、十分な強度レベルですぐれた被削性を
有する鋼線材を得た。
0.05%以下 Mn■ 1.00〜1.70% P:
0.050〜1.00% S:0.04%残部Feとし
かつMnOを主体としAl2O35SiO22CaOを
含む非金属介在物を線材断面積で5ケ/一以十含有せし
めることにより、十分な強度レベルですぐれた被削性を
有する鋼線材を得た。
本発明の鋼線材は前記スチールウールの素材として特
に有用なものである。
に有用なものである。
即ちスチールウール用素材は通常パテシティシダの後伸
線され長手方向に切断されるのであるがその際切削バイ
トの寿命延長および成品ウールの歩留り(切屑の発生防
止)の上から適当な被削性を持たねばならず、また成品
ウールの弾力性を確保するため十分な機械的性質をもた
ねばならない。本発明鋼の成分は、上記のような要請を
満たすように定められたものでまずCは必要な強度を与
えるために0.05%以上が必要である。
線され長手方向に切断されるのであるがその際切削バイ
トの寿命延長および成品ウールの歩留り(切屑の発生防
止)の上から適当な被削性を持たねばならず、また成品
ウールの弾力性を確保するため十分な機械的性質をもた
ねばならない。本発明鋼の成分は、上記のような要請を
満たすように定められたものでまずCは必要な強度を与
えるために0.05%以上が必要である。
しかし、Cが0.20%をこえると切削性を害する。S
iは脱酸剤として幾分かは含有されるが、SiO2が多
くなると工具摩耗を大きくする。本発明では、後述する
とおり非金属介在物をMnO主体のものに調整するので
あるからSIO2はなるべく少ない方が良い。従ってS
iの含有量は0.05以下と規定した。Mnは線材に十
分な強度をもたせるために必要でありしかも、本発明の
特徴とするMnO主体の介在物を生成させるために1.
0%以上含有はせねばならない。
iは脱酸剤として幾分かは含有されるが、SiO2が多
くなると工具摩耗を大きくする。本発明では、後述する
とおり非金属介在物をMnO主体のものに調整するので
あるからSIO2はなるべく少ない方が良い。従ってS
iの含有量は0.05以下と規定した。Mnは線材に十
分な強度をもたせるために必要でありしかも、本発明の
特徴とするMnO主体の介在物を生成させるために1.
0%以上含有はせねばならない。
しかし1.70%をこえると製品の抗張力の上昇が大き
く切削性の低下をまねくおそれがある。
く切削性の低下をまねくおそれがある。
Pは、鋼の被削性改善と鋼の機械的性質の向上に効果的
である。特にスチールウールの製品の適当な弾力性を維
持するためPの添加は必須である。Pの添加による抗張
力のアップはPO.Ol%につき、約1.7kg(冷間
加工硬化分を含めて)であり伸線仕上げ線の所要抗張力
(約100kg/Mi)から考慮してPの添加量は0.
050〜0.100%とした。本願発明の鋼線材は上記
の組成を持つと同時にMnOを主体としStO2yAl
2O35CaOを含む非金属介在物を線材の断面で5ケ
/一以上含むこと水を特徴としている。
である。特にスチールウールの製品の適当な弾力性を維
持するためPの添加は必須である。Pの添加による抗張
力のアップはPO.Ol%につき、約1.7kg(冷間
加工硬化分を含めて)であり伸線仕上げ線の所要抗張力
(約100kg/Mi)から考慮してPの添加量は0.
050〜0.100%とした。本願発明の鋼線材は上記
の組成を持つと同時にMnOを主体としStO2yAl
2O35CaOを含む非金属介在物を線材の断面で5ケ
/一以上含むこと水を特徴としている。
この非金属介在物は上記組成の鋼を通常の溶製法で製造
しても生成するが溶製の際極微量のAI,Caを添加す
るとより確実に得られる0従来、非金属介在物を利用し
た快削鋼としてCa快削鋼が知られているが、この鋼は
Caで脱酸してCaOを主体とする介在物を生成させる
ものでこれは本発明でいうMnOを主体とする介在物と
は異なる。
しても生成するが溶製の際極微量のAI,Caを添加す
るとより確実に得られる0従来、非金属介在物を利用し
た快削鋼としてCa快削鋼が知られているが、この鋼は
Caで脱酸してCaOを主体とする介在物を生成させる
ものでこれは本発明でいうMnOを主体とする介在物と
は異なる。
しかもとのCa快削鋼は切削速度50m/Mm以上の高
度切削域で被削性がすぐれ超硬合金工具の摩耗を少なく
するというものであって特にスチ・一ルウール製造のよ
うな低速切削(通常50m/Mill以下)では性能を
発揮しえない。本発明にいうMnO主体の介在物は線材
の圧延方向に伸びておよそ10〜200μ程度の長この
ものとなる。
度切削域で被削性がすぐれ超硬合金工具の摩耗を少なく
するというものであって特にスチ・一ルウール製造のよ
うな低速切削(通常50m/Mill以下)では性能を
発揮しえない。本発明にいうMnO主体の介在物は線材
の圧延方向に伸びておよそ10〜200μ程度の長この
ものとなる。
このように線材の長手方向に伸びて存在することがスチ
ールウール製造のように素材の長手方向に沿っての切削
に一層、好結果をもたらす。
ールウール製造のように素材の長手方向に沿っての切削
に一層、好結果をもたらす。
この介在物の量としては、線材断面積で平均5ケ/一以
上であることが被削性の向上という効果を出すために必
要である。この量の上限は、前記各成分の含有量により
自ら定まるし、また線材の使用目的に応じて被削性と機
械的強度との兼ね合いで適宜定めてよい。〔実施例〕 第1表に示す組成の鋼を701転炉で溶製し、110間
角鋼片に分塊したのち7朋φの線材に圧延した。
上であることが被削性の向上という効果を出すために必
要である。この量の上限は、前記各成分の含有量により
自ら定まるし、また線材の使用目的に応じて被削性と機
械的強度との兼ね合いで適宜定めてよい。〔実施例〕 第1表に示す組成の鋼を701転炉で溶製し、110間
角鋼片に分塊したのち7朋φの線材に圧延した。
第1表中のA,Bは比較鋼C,Dが本発明鋼である。非
金属介在物は前者で3〜4ケ/一であり、後者は12〜
15ケ/一であった。
金属介在物は前者で3〜4ケ/一であり、後者は12〜
15ケ/一であった。
なお比較鋼A,Bは被削性に対する窒素の影響をみるた
めの窒素を積極的に添加してある。上記線材を950℃
でエアーパテンテイングした後2.9mmφに伸線した
。第2表はこの線材をスチールウール加工機によって切
削した試験結果であり、また機械的性質の試験結果が第
3表である。上記第2表および第3表の結果から明らか
なとおり、バイト寿命で示される本発明鋼の被削性は、
比較鋼に比べて2倍以上に改善されている。
めの窒素を積極的に添加してある。上記線材を950℃
でエアーパテンテイングした後2.9mmφに伸線した
。第2表はこの線材をスチールウール加工機によって切
削した試験結果であり、また機械的性質の試験結果が第
3表である。上記第2表および第3表の結果から明らか
なとおり、バイト寿命で示される本発明鋼の被削性は、
比較鋼に比べて2倍以上に改善されている。
しかも本発明鋼は耐力、引張り強さだけでなく伸び、絞
りにおいても著しく改善されており、スケールウール用
のような特殊用途だけでなく、あらゆる機械構造部品の
素材として有用なものであることが明らかである。第1
図イ,口は、それぞれ本発明鋼Cと比較鋼Bの介在物分
布状態を示す写真(Xll5)である。
りにおいても著しく改善されており、スケールウール用
のような特殊用途だけでなく、あらゆる機械構造部品の
素材として有用なものであることが明らかである。第1
図イ,口は、それぞれ本発明鋼Cと比較鋼Bの介在物分
布状態を示す写真(Xll5)である。
本発明鋼では、線材の長手方向に伸びた介在物が多数分
布していることが明らかである。第2図は、本発明鋼C
の上記介在物について、EPMAを用いて組成を解析し
た写真である。即ち、イに示てれる介在物につき、Si
,Mn,Ca,AI,Oの5元素を解析した結果、この
介在物がMnOを主体として、SiO2,Al2O3,
CaOを少量づつ含むものであることが明らかになった
。前記第3表に示きれる本発明鋼のすぐれた被削性は、
このような介在物の存在によるものであり、これが機械
的性質に対しても悪影響を及ぼきないことは前述のとお
りである。
布していることが明らかである。第2図は、本発明鋼C
の上記介在物について、EPMAを用いて組成を解析し
た写真である。即ち、イに示てれる介在物につき、Si
,Mn,Ca,AI,Oの5元素を解析した結果、この
介在物がMnOを主体として、SiO2,Al2O3,
CaOを少量づつ含むものであることが明らかになった
。前記第3表に示きれる本発明鋼のすぐれた被削性は、
このような介在物の存在によるものであり、これが機械
的性質に対しても悪影響を及ぼきないことは前述のとお
りである。
第1図は、本発明鋼線材と比較勧介在物分布状態を示す
顕微鏡写真(Xll5)、第2図は、本発明鋼線材の介
在物について、EPMA(電子線微小部分析機)によっ
て解析した結果を示す電子顕微鏡写真である。
顕微鏡写真(Xll5)、第2図は、本発明鋼線材の介
在物について、EPMA(電子線微小部分析機)によっ
て解析した結果を示す電子顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 1 C:0.05〜0.20% Si:0.05%以下
Mn:1.00〜1.70% P:0.050〜0.1
00%S:0.04%以下 残部Feから成りかつMn
Oを主体としSiO_2、Al_2O_3およびCaO
を含む複合非金属介在物を線材断面積について5ケ/m
m^2以上含有することを特徴とする被削性のすぐれた
中線材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12987976A JPS5933662B2 (ja) | 1976-10-27 | 1976-10-27 | 被削性のすぐれた鋼線材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12987976A JPS5933662B2 (ja) | 1976-10-27 | 1976-10-27 | 被削性のすぐれた鋼線材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5354114A JPS5354114A (en) | 1978-05-17 |
JPS5933662B2 true JPS5933662B2 (ja) | 1984-08-17 |
Family
ID=15020570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12987976A Expired JPS5933662B2 (ja) | 1976-10-27 | 1976-10-27 | 被削性のすぐれた鋼線材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5933662B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5858250A (ja) * | 1981-10-02 | 1983-04-06 | Kobe Steel Ltd | スチ−ルウ−ル用材料 |
JPS5959860A (ja) * | 1982-09-28 | 1984-04-05 | Nippon Steel Corp | 快削鋼およびその製造法 |
JP5241734B2 (ja) * | 2006-12-28 | 2013-07-17 | ポスコ | 被削性及び熱間圧延性の優れた環境親和型無鉛快削鋼 |
-
1976
- 1976-10-27 JP JP12987976A patent/JPS5933662B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5354114A (en) | 1978-05-17 |
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