JPH07258502A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH07258502A
JPH07258502A JP6048759A JP4875994A JPH07258502A JP H07258502 A JPH07258502 A JP H07258502A JP 6048759 A JP6048759 A JP 6048759A JP 4875994 A JP4875994 A JP 4875994A JP H07258502 A JPH07258502 A JP H07258502A
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邦明 佐藤
亨 ▲かつら▼原
Tooru Katsurahara
Takashi Amano
高志 天野
Yoshiyuki Mukoyama
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1はアルキル基、アリール基又はアラルキル
基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキ
シ基又はヒドロキシル基であり、kは1、2又は3であ
る)で示されるシリル基を有するビニル系重合体と、硬
化剤としてアミノシラン変性エポキシ化合物を組み合わ
せてなる硬化性組成物。 【効果】 塗膜の付着性、光沢、耐水性、耐アルカリ
性、耐湿性、耐候性等に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、接着剤またはシ
ーリング材等として用いられる硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーン樹脂は耐熱性、耐候性等に優
れており、その特長を活かしたシリコーン変性アクリル
樹脂を塗料に使用する試みがなされている。例えば、特
公昭63−443号公報には、シリル基を有する溶剤型
アクリル系樹脂を塩基性触媒のもとに、加水分解/縮合
させる方法が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法によって得られる塗膜は、耐薬品性、耐水性に優れる
が、特に基材にエポキシ樹脂下ぬり塗料が塗布されてい
る場合など、付着性が必ずしも充分ではなく、また塗膜
光沢に劣るという欠点があった。本発明はこのような課
題を解決するものであり、好ましくは2液型として使用
される硬化性組成物に関する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【化2】 (式中、R1はアルキル基、アリール基又はアラルキル
基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキ
シ基又はヒドロキシル基であり、kは1〜3の整数であ
る)で示されるシリル基を有するビニル系重合体と、硬
化剤としてアミノシラン変性エポキシ化合物を組み合わ
せてなる硬化性組成物に関する。
【0005】本発明において、一般式(I)で示される
シリル基を有するビニル系重合体は、主剤の主成分であ
るが、これを製造する方法は公知である。その方法とし
て、例えば、 1)一般式(I)で示されるシリル基と重合性不飽和二
重結合を有する重合性不飽和単量体を重合する方法、 2)反応性官能基を有するビニル系重合体に、該官能基
と反応する官能基と一般式(I)で示されるシリル基を
有するシラン化合物を反応させる方法等がある。
【0006】前者の方法において用いられる一般式
(I)で示されるシリル基と重合性不飽和二重結合を有
する重合性不飽和単量体としては、例えば、一般式(I
I)で示される重合性不飽和単量体がある。
【化3】 (式中、R2は水素原子又はメチル基であり、R3、R4
及びR5は、各々独立に水素原子、アルキル基、アリー
ル基又はアラルキル基であり、R6は2価の飽和炭化水
素基等の2価の有機基であり、Aは−COO−又はフェ
ニレン基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、ア
シロキシ基又はヒドロキシル基であり、aは0〜20の
整数であり、kは1〜3の整数である)
【0007】本発明における一般式(II)で示される重
合性不飽和単量体としては、例えば、γ−(メタ)アク
リロキシエチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシエチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチル
エトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルト
リクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメ
チルジクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピ
ルジメチルクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルトリプロピオキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルメチルジプロピオキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−
(メタ)アクリロキシブチルトリメトキシシラン、γ−
(メタ)アクリロキシペンチルトリメトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシヘキシルトリメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロキシヘキシルトリエトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシオクチルトリメトキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシデシルトリメトキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシドデシルトリメトキシ
シラン、γ−(メタ)アクリロキシオクタデシルトリメ
トキシシラン,1−(メタ)アクリロキシプロピル−
1,1,3,3−テトラメチル−3−メトキシジシロキ
サン、1−(メタ)アクリロキシプロピル−1,1,
3,3,5,5−ヘキサメチル−5−メトキシトリシロ
キサン、1−(メタ)アクリロキシプロピル−1,1−
ジメチル−3,3,3−メトキシジシロキサン、
【化4】 等が挙げられる。
【0008】また、その他に一般式(I)で示されるシ
リル基と重合性不飽和二重結合を有する重合性不飽和単
量体として、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシ
ビニルシラン、トリス(エチルメチルケトキシム)ビニ
ルシラン、トリアセトキシビニルシラン等のビニルシラ
ン化合物、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエト
キシシラン、アリルトリクロロシラン等のアリルシラン
化合物などが挙げられる。これらの一般式(I)で示さ
れるシリル基と重合性不飽和二重結合を有する重合性不
飽和単量体は、1種又は2種以上が使用できる。
【0009】また、本発明における一般式(I)で示さ
れるシリル基と重合性不飽和二重結合を有する重合性不
飽和単量体は、(メタ)アクリル酸エステルの重合性不
飽和化合物と共重合することもできる。(メタ)アクリ
ル酸エステルの重合性不飽和単量体として具体的には、
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イ
ソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ヘ
キシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソボ
ルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルが挙
げられ、これらの1種又は2種以上を共重合することが
できる。
【0010】また、得られるビニル系重合体が有機溶媒
に溶解するように選択されれば、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エ
ステル類、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステ
ル類を共重合することもできる。更に、その他の重合性
不飽和化合物として、スチレン、ビニルトルエン、α−
メチルスチレン等の置換スチレン類、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、アクリロニトリル、アクリルアミド等を併
用することもできる。
【0011】本発明において一般式(I)で示されるシ
リル基と重合性不飽和二重結合を有する重合性不飽和単
量体は(メタ)アクリル酸エステルの重合性不飽和単量
体と共重合させると塗膜特性が向上するので好ましい。
その割合については、前者/後者(重量比)で2/98
〜40/60、特に10/90〜35/65が好まし
い。2/98未満では耐候性の良好な塗料が得られず、
40/60を超えるとビニル系重合体が増粘する傾向が
ある。
【0012】重合に使用される重合開始剤としては、例
えば、イソブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキ
サイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキ
サイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルクミ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクロ
ルベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパ
ーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイ
ド、ジイソブチルパーオキシジカーボネート、2−ジエ
チルヘキシルパーオキシジカーボネート、2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキ
シ)ヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1
−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t
−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘ
キサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチル
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘ
キシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブ
チルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物類、ア
ゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾジイソブチレ
ート、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)等のアゾ系化合物類があり、これらは1種又は2種
以上が使用できる。この使用量は、目的とするビニル系
重合体の特性、例えば分子量により決められるものであ
り、通常、0.1〜10.0重量%が好ましい。
【0013】重合の際の反応温度は、70〜140℃が
好ましく、90〜120℃がより好ましい。反応温度
が、70℃未満では重合に長時間を要し、140℃を超
えると増粘する傾向がある。また、重合の形態として
は、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合等公知の
重合法が可能であるが、重合完了後重合液をそのまま塗
料用樹脂として供することのできる溶液重合が好まし
い。溶液重合は通常有機溶媒中で行われる。有機溶媒と
しては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、デカン等の直鎖状脂肪族炭化水素、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シ
クロヘプタン等の環状脂肪族炭化水素が挙げられる。ま
た、混合溶媒であるミネラルスピリット、ミネラルシン
ナー、ペトロリウムスピリット、ホワイトスピリット、
ミネラルターペンも使用可能である。また、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン類、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類を
使用してもよい。
【0014】次に、一般式(I)で示されるシリル基を
有するビニル系重合体を得る方法として、前記2)の反
応性官能基を有するビニル系重合体に、該官能基と反応
する官能基と一般式(I)で示されるシリル基を有する
シラン化合物を反応させる方法について説明する。本法
は、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミド基、エポ
キシ基等の官能基を有するビニル系重合体に一般式(II
I)
【化5】 (式中、R7はアルキル基、アリール基又はアラルキル
基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキ
シ基又はヒドロキシル基であり、Zはカルボキシル基、
ヒドロキシル基、アミド基、エポキシ基等の官能基と反
応する官能基であり、kは1〜3の整数である)で示さ
れる化合物を反応させる方法である。
【0015】カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミド
基、エポキシ基等の官能基を有するビニル系重合体の出
発原料は、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミド
基、エポキシ基等の官能基と重合性不飽和二重結合を有
する単量体であり、これらを必要に応じて前記官能基を
有しない(メタ)アクリル酸エステルと共重合させる。
前記の官能基と重合性不飽和二重結合を有する単量体と
しては、例えば、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、グリ
シジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。カルボキ
シル基、ヒドロキシル基、アミド基、エポキシ基等の官
能基と重合性不飽和二重結合を有する単量体と前記官能
基を有しない(メタ)アクリル酸エステル類とを共重合
させる場合、その割合は、10/90〜50/50(重
量比)が好ましい。10/90未満では、付加するシリ
ル基の量が少ないために、耐久性の良好な塗膜が得られ
にくい。一方、50/50を超えると、増粘する傾向が
ある。
【0016】前記一般式(III)で示される化合物とし
ては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメ
トキシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン等のアミノ基、エポキシ基、メルカプト
基を有する化合物などがある。
【0017】反応法としては、例えば、上記の官能基を
有するビニル系重合体を有機溶媒に溶かして、次いで一
般式(III)で示される化合物を加え、80℃以上に加
熱し撹拌する方法がある。一般式(III)で示される化
合物と官能基を有するビニル系重合体との割合は、前者
の官能基/後者の官能基の当量比で、0.5/1.0〜
1.0/1.0が好ましい。0.5/1.0未満では、
付加するシリル基の量が少ないために、耐久性の良好な
塗膜が得られにくい。一方、1.0/1.0を超える
と、未反応の有機シラン化合物が樹脂中に残存するた
め、塗料の貯蔵安定性が劣る傾向にある。
【0018】本発明における硬化剤であるアミノシラン
変性エポキシ化合物は、エポキシ化合物とアミノシラン
化合物を反応させることにより得られる。前記エポキシ
化合物としては、エポキシ基が二官能の化合物が好まし
い。具体的には、ネオペンチルグリコールジグリシジル
エーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエー
テル、o−フタリックアシドジグリシジルエーテル、
【化6】 (nは1〜25の整数)、
【化7】 (nは1〜25の整数)等が挙げられる。
【0019】さらに、エポキシ基が一官能の化合物及び
三官能以上の化合物を用いることも可能である。具体的
には、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチ
ロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロー
ルポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジ
ルエーテル、
【化8】 (商品名:カージュラE、シェル(株)製)、(R8
びR9は水素原子又はアルキル基を示す)
【化9】 (nは2〜5の整数)等が挙げられる。これらのうち、
硬化性組成物から得られる塗膜の耐久性、耐候性の点か
ら、黄変しにくい、脂肪族エポキシ化合物が好ましい。
【0020】一方の、アミノシラン化合物とは、一分子
中に、アミノ基とシリル基を併せもつ化合物を指す。具
体的には、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン等が好ましいものとして挙げら
れる。これらの中では、特にγ−アミノプロピルトリエ
トキシシランが硬化剤としての効果が高く好ましい。
【0021】アミノシラン変性エポキシ化合物は上記2
種の化合物を反応させて得られるが、反応温度は100
℃以下が好ましい。この反応温度が100℃を超えると
エポキシ基の開環重合が促進されてゲル化に至ることが
ある。この反応は、無溶媒でも溶媒存在下どちらでも可
能であるが、エポキシ化合物又はアミノシラン化合物が
固形の場合、溶媒存在下で反応させることが好ましい。
この場合、エポキシ基又はアミノ基と反応しない溶媒で
あれば特に制限はなく、例えば、脂肪族炭化水素、芳香
族炭化水素、エステル類、ケトン類等が使用できる。エ
ポキシ化合物とアミノシラン化合物との反応には、必要
に応じて触媒を用いることもできる。例えば、三級アミ
ン、四級アンモニウム塩等が好ましいものとして挙げら
れる。
【0022】本発明における硬化剤であるアミノシラン
変性エポキシ化合物の使用量は、塗膜性能及び塗料特性
の点から、通常、一般式(I)で示されるシリル基を有
するビニル系重合体100重量部に対して0.5〜40
重量部(固形分比)が好ましく、2〜20重量部がより
好ましく、特に3〜10重量部がより好ましい。アミノ
シラン変性エポキシ化合物が0.5重量部未満では、塗
膜の付着性、耐候性等が不十分であり、40重量部を超
えると塗料のポットライフが短くなる傾向にあり実用上
問題が生じることがある。本発明における硬化性組成物
は、必要に応じて、さらに反応性シリコーン化合物を組
み合わせてもよい。反応性シリコーン化合物を組み合わ
せると、ビニル系重合体に含まれるシリル基に加え、反
応性官能基が増えるため、塗膜になったときの架橋密度
が高くなり、耐久性が向上する。反応性シリコーン化合
物としては、溶剤可溶のシリコーン変性アクリルオリゴ
マー、アルコキシシリル基を有するシリコーン化合物、
シラノール基を有するシリコーン化合物等が挙げられ、
中でもアルコキシシリル基を有するシリコーン化合物が
耐久性向上の効果が高く好ましい。具体的には、例え
ば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、
【化10】
【化11】 等が挙げられる。
【0023】反応性シリコーン化合物は、本発明におけ
る硬化性組成物の、シリル基を有するビニル系重合体を
主成分とする主剤に予め加えておいても、硬化剤である
アミノシラン変性エポキシ化合物に予め加えておいて
も、また、使用時に加えてもよい。
【0024】本発明における硬化性組成物は、チタン
白、カーボンブラック、フタロシアニンブルー等の顔
料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料及び溶
剤を加えて、常法によりエナメル塗料とすることができ
る。これらは通常主剤に加えられる。また、前記顔料を
加えずに、クリアー塗料とすることも可能である。エナ
メル塗料化する方法としては、例えば、ロール、サンド
ミル、ディスパーザー等公知の方法を使用することがで
きる。更に、塗料としての性能向上のため、顔料分散
剤、レベリング剤等を塗料化の際又は塗料化後に添加す
ることも可能である。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例及び比較例を示す。
【0026】合成例1 ビニル系重合体(A−1)の合
成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにキ
シレン400gを仕込んだ。100℃に昇温後、表1の
ビニル系単量体及び重合開始剤の混合液を2時間かけて
滴下した。
【表1】 滴下終了後、2時間保温し、更に、t−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート2gをキシレン20gに
溶解した液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、1
時間保温し、重合反応を完結させた。次に室温まで冷却
後、更にキシレンを加え、加熱残分50重量%になるよ
うに調整し、ビニル系重合体(A−1)を得た。
【0027】合成例2 ビニル系重合体(A−2)の合
成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにキ
シレン400gを仕込んだ。120℃に昇温後、表2の
ビニル系単量体及び重合開始剤の混合液を2時間かけて
滴下した。
【表2】 滴下終了後、1時間100℃で保温し、更に、2,2′
−アゾビス(イソブチロニトリル)2gをシクロヘキサ
ノン20gに溶解した液を30分かけて滴下させた。滴
下終了後、1時間保温し、重合反応を完結させた。次に
室温まで冷却後、更にキシレンを加え、加熱残分50重
量%になるように調整し、ビニル系重合体(A−2)を
得た。
【0028】合成例3 アミノシラン変性エポキシ化合
物(H−1)の合成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにキ
シレン150g、n−ブタノール140g、エポキシ化
合物エポミックR−140
【化12】 (三井石油化学(株)製)124g及びγ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン166gを仕込んだ。60℃に
昇温してさらに3時間保温を継続した。反応生成物のI
Rスペクトルを測定し、エポキシ基の吸収(920c
m-1)の消失していることを確認し、保温を終了し、ア
ミノシラン変性エポキシ化合物(H−1)を得た。
【0029】合成例4 アミノシラン変性エポキシ化合
物(H−2)の合成 実施例3と同様のフラスコにキシレン125g、イソプ
ロピルアルコール120g、ネオペンチルジグリシジル
エーテル79g及びγ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン166gを仕込んだ。60℃に昇温してさらに3時
間保温を継続した。反応生成物のIRスペクトルを測定
し、エポキシ基の吸収(920cm-1)は消失しているこ
とを確認し、保温を終了し、アミノシラン変性エポキシ
化合物(H−2)を得た。
【0030】合成例5 ビニル系重合体(A−3)の合
成 撹拌装置、還流冷却器及び温度計の付いたフラスコにキ
シレン400gを仕込んだ。100℃に昇温後、表3の
ビニル系単量体及び重合開始剤を2時間かけて滴下し
た。
【表3】 滴下終了後、1時間保温し、更に、2,2′−アゾビス
(イソブチロニトリル)2gをシクロヘキサノン20g
に溶解した液を30分かけて滴下させた。滴下終了後、
1時間保温し、重合反応を完結させた。その後、室温ま
で冷却してキシレンを加え、加熱残分50重量%になる
ように調整し、ビニル系重合体(A−3)を得た。
【0031】実施例1〜6及び比較例1〜3 合成例1、2、5で作成したビニル系重合体及び合成例
3、4で作成したアミノシラン変性エポキシ化合物を、
表4に示す配合で配合し、顔料としてチタン白タイペー
クCR−95(石原産業(株)製)を使用し、混練し白
色エナメル塗料化した。シンナーとしてキシレン/トル
エン(50/50容量比)を用い、フォードカップ#4
で12秒(25℃)になるように粘度調整し、塗膜が2
5〜35μm(乾燥後)になるように、処理鋼板(#1
44 日本テストパネル社製)、アルミ板及び予めエポ
キシ塗料の塗布してあるブリキ板にスプレー塗装した。
JISで定めた養生室で2週間放置し、評価試験板とし
た。付着性はアルミ板及び予めエポキシ塗料の塗布して
あるブリキ板を用い、また他の性能は前記処理鋼板を用
い行った。評価結果を表4に示す。
【0032】なお、表4中の評価項目の条件は以下のと
おりである。 1.光沢:光沢計を用い、20度鏡面反射率及び60度
鏡面反射率を測定した。 2.付着性:エポキシ塗膜は、大日本塗料(株)のエポ
シーラを用い、エポシーラ用の仕様書に書かれた配合、
塗布量、養生条件で作成した塗膜である。付着性は1mm
×1mmの碁盤目試験で行なった。 3.耐水性:水道水に1ヵ月浸漬後、外観を目視判定し
た。 4.耐アルカリ性:飽和消石灰水溶液に1ヵ月浸漬後、
外観を目視判定した。 5.耐湿性:50℃、相対湿度98%のブリスタリング
ボックス中に1ヵ月置き、外観を目視判定した。 6.促進耐候性:サンシャイン・ウエザオ・メータ(ス
ガ試験機製)を使用し、JIS 5400の条件で、光
沢を測定し、光沢保持率を求めた。
【数1】
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物は、塗膜の付着
性、特にエポキシ塗膜を有する基材やアルミ基材に対す
る付着性に優れ、塗膜は、光沢、耐水性、耐アルカリ
性、耐湿性、耐候性等においても優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向山 吉之 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山五番壱 日立 化成工業株式会社鹿島工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1はアルキル基、アリール基又はアラルキル
    基であり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキ
    シ基又はヒドロキシル基であり、kは1、2又は3であ
    る)で示されるシリル基を有するビニル系重合体と、硬
    化剤としてアミノシラン変性エポキシ化合物を組み合わ
    せてなる硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 さらに反応性シリコーン化合物を組み合
    わせてなる請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 アミノシラン変性エポキシ化合物がアミ
    ノシラン変性脂肪族エポキシ化合物である請求項1又は
    2記載の硬化性組成物。
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