JPH07257805A - 紙葉類集積装置および取引処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、外形寸法の異なる紙葉類の混合集
積時に、この混合集積される紙葉類の外形寸法に応じた
整列集積を施して安定した集積を可能にした紙葉類集積
装置および取引処理装置の提供を目的とする。 【構成】この発明は、外形寸法の異なる複数種の紙葉類
を集積許容する紙葉類集積装置であって、上記紙葉類の
外形寸法に応じて集積ガイドする集積ガイド部材の位置
を変化させて、紙葉類の集積位置を揃える位置規制手段
を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば銀行等で使用
される紙幣入出金機に内部構成されるような紙葉類集積
装置に関し、さらに詳しくは内部に集積される紙幣等の
紙葉類を安定して集積保持する紙葉類集積装置および取
引処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】以下、紙幣を取扱う紙幣入出金機につい
て説明すると、通常使用されている紙幣入出金機は係員
の利便性を考慮して、運用開始時に紙幣を初期セットす
る紙幣装填処理や運用終了時に紙幣を取出す紙幣収集処
理を、装置本体に着脱許容する一つの運用カートリッジ
を出入れ兼用に効率よく用いて紙幣を出入れ処理してい
る。

【０００３】これにより、運用開始時の紙幣装填時に
は、運用カートリッジに装填すべき全紙幣を金種混合で
セットすればよく、また運用終了時の紙幣収集時には、
装置内部の各収納部から収集した全紙幣を、この一つの
運用カートリッジに集めて取出すことができる。

【０００４】しかし、この運用カートリッジは金種混合
で紙幣を出入れするため、混合した金種の外形寸法が異
なる場合は次のような問題を有していた。 １、紙幣装填時、先ず、装填すべき紙幣を人手により運
用カートリッジにセットするが、このセットされた紙幣
の外形寸法が様々に異なって多数枚が不安定に積み上げ
られるため、図９に示すように、この運用カートリッジ
９１の運搬、装置本体への装着時に、積み上げられた紙
幣９２…が内部で崩れてしまい、繰出し時に正常に繰出
せなくなる。

【０００５】２、紙幣収集時、装置内部の各収納部から
運用カートリッジに紙幣を導いて集積するが、金種毎に
外形寸法が異なるため、集積した紙幣の短辺方向等の長
さが揃わず、不正列状態に集積しやすくなり、また羽根
車を装備して集積ガイドした場合に、長さの異なる全て
の紙幣との対応がとれなくなり、未接触や過接触を起し
て集積不良を起こしたり、またこれに基づいて繰出し不
良を発生させていた。また、この運用カートリッジに限
らず、紙幣入出金機に内部構成されて異金種の紙幣を出
入れ処理する一時保留部についても同様な問題を有して
いた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、外
形寸法の異なる紙葉類の混合集積時に、この混合集積さ
れる紙葉類の外形寸法に応じた整列集積を施して安定し
た集積を可能にした紙葉類集積装置および取引処理装置
の提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明は、外形寸法の
異なる複数種の紙葉類を集積許容する紙葉類集積装置で
あって、上記紙葉類の外形寸法に応じて集積ガイドする
集積ガイド部材の位置を変化させて、紙葉類の集積位置
を揃える位置規制手段を備えたことを特徴とする。

【０００８】また、紙葉類の外形寸法を識別する識別手
段と、この識別手段の識別結果に応じて位置規制手段を
制御する制御手段を備えたことを特徴とする。

【０００９】さらに、位置規制手段は紙葉類を押圧付勢
して位置規制する弾性部材で構成したことを特徴とし、
また位置規制手段の位置規制動作を解除する解除手段を
備えたことを特徴とし、さらに紙葉類集積装置を備えた
取引処理装置であることを特徴とする。

【００１０】

【作用】この発明によれば、外形寸法の異なる紙葉類の
混合集積時に、紙葉類の外形寸法に応じて集積ガイドす
る集積ガイド部材の位置を、位置規制手段が変化させて
紙葉類の集積位置を揃える。

【００１１】また、外形寸法の異なる紙葉類の混合集積
時に、紙葉類の外形寸法を識別手段で識別し、この識別
結果から制御手段が位置規制手段を制御して紙葉類の集
積位置を揃える。

【００１２】さらに、外形寸法の異なる紙葉類の混合集
積時に、弾性部材が紙葉類の外形寸法に応じて押圧付勢
しつつ紙葉類の集積位置を揃える。

【００１３】また、位置規制手段により位置規制されて
混合集積された集積紙幣の位置規制動作を解除手段が解
除して、紙葉類の取出し操作や繰出し動作を許容する。

【００１４】さらに、紙葉類集積装置を取引処理装置に
内部構成して取引利用する。

【００１５】

【発明の効果】この結果、紙葉類の集積時は、紙葉類の
外形寸法に応じた集積ガイド作用を施して紙葉類を集積
位置に揃えることができるため、外形寸法の異なる紙葉
類を混合集積しても安定して整列集積することができ、
不揃い集積による集積ジャムを防止できる。また、この
集積状態からの繰出しに際しては、紙葉類が安定集積し
ているため、スキュ、繰出し間隔のバラツキ、繰出しジ
ャム等を解消した不安定要素のない繰出しを実現でき
る。

【００１６】また、紙葉類の外形寸法の識別結果からそ
の寸法に応じた集積位置を制御した場合は、その紙葉類
の外形寸法に応じた集積位置で集積ガイドさせることが
できる。例えば、羽根車を装備して紙葉類を集積ガイド
するような場合、羽根長さに対応して紙葉類が集積ガイ
ドされるように集積ガイド部材を位置調整して、全ての
紙葉類を正確に揃えて集積処理することができる。

【００１７】さらに、集積される紙葉類を弾性部材で押
圧付勢した場合、この弾性作用により紙葉類を弾性保持
する耐外部振動に強い弾性保持性能が得られるため、紙
葉類装填時にセットされた紙葉類は、その外形寸法が様
々に異なって集積されていても安定して保持され、外部
振動等の影響を受けても崩れることがなく安定した集積
状態を維持し、またこの集積状態からの再繰出しも整列
集積しているため、不安定要素がなく常に円滑に繰出す
ことができる。

【００１８】また、集積された紙葉類の位置規制動作を
解除許容するようにした場合は、紙葉類保持状態から直
ちに取出し動作や繰出し動作に切換えることができる。
さらに、紙葉類集積装置を取引処理装置に内部構成した
場合は、紙葉類の集積性能が安定した取引処理ができ
る。

【００１９】

【実施例】この発明の実施例を以下図面に基づいて詳述
する。図面は紙幣集積装置を内部構成した紙幣入出金機
を示し、この紙幣入出金機は、図１に示すように、装置
本体１１の上部側に、紙幣１２を搬送処理する入出金搬
送処理群１３を設け、下部側に紙幣１２を収納・繰出し
許容する収納群１４を設けて、装置本体１１の上下を搬
送系と収納系とに分離構成している。

【００２０】上述の入出金搬送処理群１３は、装置本体
１１の前部上面に、上側から返却口１５と、入金口１６
と、出金口１７とを有しており、入金口１６に投入され
た紙幣１２を、入金経路１８を介して下部の収納群１４
に入金処理し、出金口１７に対しては収納群１４より繰
出した紙幣１２を出金経路１９を介して出金口１７に出
金処理する。

【００２１】上述の入金口１６に投入された紙幣は、第
１搬送経路Ｌ1 を介して上部中間位置に配設した入金鑑
別部２０に導いて鑑別し、続いて第２搬送経路Ｌ2 を介
して下部奥方位置に配設した一時保留部２１に搬送すべ
く構成し、このとき入金鑑別部２０が裏面の取込み状態
であると鑑別した場合、第２搬送経路Ｌ2 に分岐接続さ
れた第３搬送経路Ｌ3 を介して表裏反転部２２に導き、
ここで表裏反転して表裏を揃えた後、再び第２搬送経路
Ｌ2 に合流させて一時保留部２１へと搬送する。また、
入金鑑別部２０で鑑別不良となった紙幣は、第２搬送経
路Ｌ2 に分岐接続した入金鑑別部２０の上方に設けられ
た第４搬送経路Ｌ4 を介して返却口１５に返却する。

【００２２】上述の一時保留部２１は、入金ストア部２
３の上部位置に区画構成され、入金取引毎に一時保留
し、また入金取引完了毎に一時保留した紙幣１２…を入
金ストア部２３にストアして次の入金処理に備え、入金
紙幣に対する十分な入金容量を得るようにしている。

【００２３】そして、この入金ストア部２３からは、最
適な補充タイミングを自由に選んで金種別の第１，第２
スタッカＳ1 ，Ｓ2 と、第３スタッカ兼用の運用カート
リッジＣ1 に補充し、このとき鑑別不良と判定された紙
幣はリジェクトカートリッジＣ2 に回収する。この補充
収納動作は、先ず、入金ストア部２３から繰出した紙幣
を、第４搬送経路Ｌ4 に分岐接続した第５搬送経路Ｌ5
を介して入金鑑別部２０に導き、これより第２搬送経路
Ｌ2 およびこれに分岐接続した第６搬送経路Ｌ6 を介し
て出金鑑別部２４に導き、さらに第６搬送経路Ｌ6 に分
岐接続した第７搬送経路Ｌ7 を介して各スタッカＳ1 ，
Ｓ2 および各カートリッジＣ1 ，Ｃ2 に収納処理する。

【００２４】このように、入金口１６から→Ｌ1 →２０
→Ｌ2 （→Ｌ3 →２２）→２１→入金ストア部２３まで
の一時入金経路と、この入金ストア部２３から→Ｌ4 →
Ｌ5→２０→Ｌ2 →Ｌ6 →２４→Ｌ7 →各スタッカＳ1
，Ｓ2 および各カートリッジＣ1 ，Ｃ2 までの収納経
路との一連の符号を介した搬送系を入金経路１８に構成
している。

【００２５】これに対し、出金経路１９は、第１，第２
スタッカＳ1 ，Ｓ2 および運用カートリッジＣ1 から繰
出した紙幣を第８搬送経路Ｌ8 に導き、この第８搬送経
路Ｌ8 に合流させた第６搬送経路Ｌ6 を介して出金鑑別
部２４に導き、ここで鑑別確認した後、第６搬送経路Ｌ
6 を介して出金口１７へと放出する。

【００２６】このように、第１，第２スタッカＳ1 ，Ｓ
2 および運用カートリッジＣ1 から→Ｌ8 →Ｌ6 →２４
→Ｌ6 →出金口１７までの一連の符号を介した搬送系を
出金経路１９に構成しており、これらの入金経路１８と
出金経路１９とを上下位置に分離構成して独立した搬送
経路を持たせてあるため、入金取引と出金取引とを個別
に連続して取引できる。

【００２７】上述の収納群１４は、既述した一時保留部
２１を備えた入金ストア部２３と、第１，第２スタッカ
Ｓ1 ，Ｓ2 と、運用カートリッジＣ1 と、リジェクトカ
ートリッジＣ2 とから構成され、このうち第１，第２ス
タッカＳ1 ，Ｓ2 および運用カートリッジＣ1 は、紙幣
の集積および繰出し機能を備えて、例えばドイツ紙幣の
１０マルク、５０マルク、１００マルクの３金種を金種
別に収納し、またリジェクトカートリッジＣ2 は、出金
取引時や補充処理時に発生した鑑別不良紙幣および取忘
れ紙幣等を回収する。この場合、１００マルク紙幣を収
納する運用カートリッジＣ1 は出入れ頻度が多いため若
干大きめに設け、１０マルク紙幣を収納する第１スタッ
カＳ1 と、５０マルク紙幣を収納する第２スタッカＳ2
とは略同じ大きさに設けて出入れ対処している。

【００２８】次に、紙幣入出金機に内部構成した紙幣集
積装置について説明する。紙幣集積装置は、図２〜図５
に示すように、集積される紙幣の位置をガイドする紙幣
集積ガイド機構３１と、集積された紙幣を位置規制して
弾性保持する紙幣保持機構３２とから構成され、これら
両機構３１，３２は運用カートリッジＣ1 と一時保留部
２１にそれぞれ内部構成し、以下、運用カートリッジＣ
1 を例に取って説明する。

【００２９】運用カートリッジＣ1 は、内部に紙幣を出
入れ運用するための紙幣出入れ機構３３を備えており、
この紙幣出入れ機構３３は、図２に示すように、紙幣１
２を集積許容する紙幣集積スペース３４の上部に対設し
た紙幣繰出し用のピックアップローラ３５と、上部の紙
幣出入れ位置に配設したフィードローラ３６および羽根
車３７と、紙幣集積スペース３４で上下可動して集積紙
幣１２…を支持する紙幣押圧板３８とを備えている。

【００３０】この運用カートリッジＣ1 の上部に紙幣集
積ガイド機構３１を組み込んで紙幣を集積ガイドするも
のであって、この紙幣集積ガイド機構３１は一方のフィ
ードローラ３６および羽根車３７と対向する紙幣集積ス
ペース３４を挟んだ他方の対向側に集積ガイド板３９を
対設している。この集積ガイド板３９を対設することに
より、運用カートリッジＣ1 内に搬入されて来た搬入方
向Ａの紙幣先端を受止める対応位置にあり、搬入された
紙幣は先端が集積ガイド板３９に衝突して搬入位置が規
制される。

【００３１】また、この集積ガイド板３９は、集積ガイ
ド用の垂直片と、紙幣集積スペース３４の外部に位置す
る水平片とを有するＬ形状に形成され、このＬ形状を有
する水平片の下面前後方向にラック４０を形成し、この
ラック４０に、パルスモータ４１により回転するピニオ
ン４２を噛合させ、この集積ガイド板３９を搬入方向Ａ
に移動調整許容し、搬入される紙幣長さに応じてこの集
積ガイド位置を調整する。例えば、紙幣短辺方向の長さ
が１０マルク紙幣＜５０マルク紙幣＜１００マルク紙幣
の順で長くなるような外形寸法の異なる３金種の場合、
これに対応して３段階長さＢに位置調整できるようにし
ている。

【００３２】また、この集積ガイド板３９が復帰した元
の位置には元位置検知スイッチ４３を配設して、この集
積ガイド板３９の進退調整位置を管理している。さら
に、この搬入されて来た紙幣の先端を集積ガイド板３９
で位置規制したとき、紙幣の後端部は羽根車３７と確実
に対応して下方にはたき落されるため、集積される全て
の紙幣を一枚ずつ正確に整列集積することができる。

【００３３】一方、紙幣保持機構３２は、図３〜図５に
示すように、運用カートリッジＣ1を構成するカートリ
ッジ本体４４ａと、これに片開き式に開閉許容されたカ
ートリッジ扉４４ｂのうち、カートリッジ扉４４ｂ側に
装備して集積紙幣を保持する。このカートリッジ扉４４
ｂは逆Ｌ形状を有し、この逆Ｌ形状の上部両側の水平片
に沿って開口した両側の長孔４５，４５間に長孔方向に
スライド許容するスライド軸４６を架設し、この架設さ
れたカートリッジ扉４４ｂの上部に位置するスライド軸
４６とカートリッジ扉４４ｂの下部との上下間に弾力豊
かな左右一対の平ゴムベルト４７，４７を張設し、通
常、これらの平ゴムベルト４７，４７はスライド軸４６
を前方に引っ張る付勢バネ４８，４８によって、下部を
基点に上部側が前方移動して傾斜状態に張設されてい
る。

【００３４】また、図３に示すように、運用カートリッ
ジＣ1 を装置内部の収納トレー４９から取出した状態で
は、図４および図５に示すように、傾斜状態に張設され
た平ゴムベルト４７，４７が集積された紙幣１２…を側
方から押圧付勢して弾性保持する。このとき、下部側に
外形寸法の大きい紙幣を集積させ、上部側に外形寸法の
小さい紙幣を集積させれば、ベルトの傾斜方向と対応し
て紙幣の外径寸法に応じた集積ガイド作用を施すことが
できる。このため、外形寸法の異なる紙幣を混合集積し
ても安定して整列集積することができ、不揃い集積を解
消して確実に集積ジャムを防止できる。

【００３５】これに対し、図３に想像線で示すように、
運用カートリッジＣ1 を装置内部の収納トレー４９に収
納セットした状態では、収納トレー４９の内側面に配設
した左右の解除カム５０，５０が、スライド軸４６の両
外端部と接触対応して、スライド軸４６を紙幣と離れる
後方側にスライド移動させて平ゴムベルト４７，４７の
弾性保持作用を解いて、紙幣集積スペース３４内での紙
幣の出入れ動作を許容する。このように、運用カートリ
ッジＣ1 の着脱操作に連動して紙幣の弾性保持作用を規
制／解除する。

【００３６】図６は紙幣集積装置の制御回路ブロック図
を示し、ＣＰＵ６１はＲＯＭ６２に格納されたプログラ
ムに沿って各回路装置を制御し、その制御データをＲＡ
Ｍ６３で読出し可能に記憶する。

【００３７】このＣＰＵ６１は、運用カートリッジＣ1
以外に一時保留部２１に対しても、同様な紙幣集積ガイ
ド機構３１や紙幣保持機構３２を備えて、一時保留部２
１の元位置検知スイッチ６４やパルスモータ６５を制御
する。また、運用カートリッジＣ1 や一時保留部２１
に、紙幣を一枚ずつ搬送して集積する時は、入金鑑別部
２０で事前に金種を判定できるため、その判定した金種
の外形寸法に応じて直ちに紙幣集積ガイド機構３１を制
御して集積位置を調整する。

【００３８】このように構成された紙幣入出金機の入金
時の一時保留動作を図７のフローチャートを参照して説
明する。今、紙幣１２が入金口１６に投入されると、こ
の投入された紙幣１２を入金鑑別して取込み処理する。
このとき、複数枚の入金紙幣が投入されたことを確認す
れば、一枚ずつ入金経路１８を介して取込み（ステップ
ｎ1 〜ｎ2 ）、この入金搬送過程で入金鑑別部２０に導
かれ、この入金鑑別部２０で鑑別した紙幣１２の金種結
果に応じて、ＣＰＵ６１は一時保留部２１の集積ガイド
板３９を紙幣の外形寸法に応じた集積ガイド位置に前後
進調整して最適な集積位置で待機させ、この一時保留部
２１に導かれた紙幣１２を適正な位置に揃えて一時保留
する（ステップｎ3 〜ｎ4 ）。

【００３９】そして、入金取引が確定すると、一時保留
部２１に保留した所定枚数の紙幣１２…を、一括して下
方の入金ストア部２３にストアさせる。

【００４０】次に、運用終了時や精査時に行われる全紙
幣の集積動作を図８のフローチャートを参照して説明す
る。ＣＰＵ６１は最初に金種分け処理として、入金スト
ア部２３に収納されている混合紙幣を、これより該当す
る金種別の第１，第２スタッカＳ1 ，Ｓ2 および運用カ
ートリッジＣ1 に分配収納して、一旦この入金ストア部
２３を空にした後（ステップｎ11）、一時保留部２１の
集積ガイド板３９の集積ガイド位置を１００マルク紙幣
ガイド位置にセットし、この１００マルク紙幣が集積さ
れている運用カートリッジＣ1 から１００マルク紙幣を
一枚ずつ繰出して入金ストア部２３に収納させる（ステ
ップｎ12〜ｎ13）。

【００４１】その後、運用カートリッジＣ1 の集積ガイ
ド板３９の集積ガイド位置を１００マルク紙幣のガイド
位置にセットし、入金ストア部２３に収納されている１
００マルク紙幣を一枚ずつ運用カートリッジＣ1 に搬送
して移し変え、このとき集積された紙幣は集積ガイド板
３９のガイド作用を受けて集積位置が規制され、また羽
根車３７で紙幣の後端部がはたき落されて直ちに定位置
に集積される。また、これと同時にＣＰＵ６１は紙幣の
収納枚数を計数する（ステップｎ14〜ｎ15）。

【００４２】続いて、一時保留部２１の集積ガイド板３
９の集積ガイド位置を５０マルク紙幣ガイド位置にセッ
トし、この５０マルク紙幣が集積されている第２スタッ
カＳ2 から５０マルク紙幣を一枚ずつ繰出して入金スト
ア部２３に収納させる（ステップｎ16〜ｎ17）。

【００４３】その後、運用カートリッジＣ1 の集積ガイ
ド板３９の集積ガイド位置を５０マルク紙幣のガイド位
置にセットし、入金ストア部２３に収納されている５０
マルク紙幣を一枚ずつ運用カートリッジＣ1 に搬送して
移し変え、このとき集積された紙幣は集積ガイド板３９
のガイド作用を受けて集積位置が規制され、直ちに定位
置に集積される。また、これと同時にＣＰＵ６１は紙幣
の収納枚数を計数する（ステップｎ18〜ｎ19）。

【００４４】さらに続いて、一時保留部２１の集積ガイ
ド板３９の集積ガイド位置を１０マルク紙幣のガイド位
置にセットし、この１０マルク紙幣が集積されている第
１スタッカＳ1 から１０マルク紙幣を一枚ずつ繰出して
入金ストア部２３に収納させる（ステップｎ20〜ｎ2
1）。

【００４５】その後、運用カートリッジＣ1 の集積ガイ
ド板３９の集積ガイド位置を１０マルク紙幣のガイド位
置にセットし、入金ストア部２３に収納されている１０
マルク紙幣を一枚ずつ運用カートリッジＣ1 に搬送して
移し変え、このとき集積された紙幣は集積ガイド板３９
のガイド作用を受けて集積位置が規制され、直ちに定位
置に集積される。また、これと同時にＣＰＵ６１は紙幣
の収納枚数を計数する。このようにして、運用紙幣の全
てを運用カートリッジＣ1 に収集し、収集後は、この運
用カートリッジＣ1 を引抜いて運搬するが、そのときは
図５に示すように、紙幣保持機構３２の弾性保持作用が
働いて安定した集積状態を維持する。このように、集積
された紙幣１２…は終始、集積性能が安定するため、取
引信頼性の高い紙幣入出金機として運用することができ
る（ステップｎ22〜ｎ23）。

【００４６】上述のように、紙幣の集積時は、紙幣の外
形寸法に応じた位置に集積ガイド板を移動させて紙幣を
所定の集積位置に揃えることができるため、外形寸法の
異なる紙幣を混合集積しても安定して整列集積すること
ができ、この結果、不揃い集積を解消して集積ジャムを
確実に防止できる。また、この集積後の繰出しに際して
は、紙幣が安定集積しているため、繰出しスキュ、繰出
し間隔のバラツキ、繰出しジャム等を解消した不安定要
素を解消した繰出しを実現できる。

【００４７】さらに、集積紙幣を弾性保持機構で弾性保
持することにより、耐振性に富む弾性保持性能が得ら
れ、紙幣装填時にセットされた集積紙幣は、その外形寸
法が様々に異なって集積されていても安定して保持さ
れ、また外部振動等の影響を受けても崩れることがなく
安定した集積状態を維持し、またこの集積状態からの再
繰出しも整列集積しているため、不安定要素がなく常に
円滑に繰出すことができる。

【００４８】この発明と、上述の実施例の構成との対応
において、この発明の紙葉類集積装置は、実施例の紙幣
集積装置に対応し、以下同様に取引処理装置は、紙幣入
出金機の装置本体１１に対応し、複数種の紙葉類は、１
０マルク／５０マルク／１００マルクの各紙幣１２に対
応し、集積ガイド部材は、集積ガイド板３９および平ゴ
ムベルト４７に対応し、位置規制手段は、紙幣集積ガイ
ド機構３１と、紙幣保持機構３２とに対応し、識別手段
は、入金鑑別部２０に対応し、制御手段は、ＣＰＵ６１
に対応し、弾性部材は、平ゴムベルト４７に対応し、解
除手段は、スライド軸４６と、これに対応する解除カム
５０に対応するも、この発明は上述の実施例の構成のみ
に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の紙幣入出金機の内部構成図。

【図２】この発明の紙幣集積ガイド機構の集積ガイド状
態を示す側面図。

【図３】この発明の運用カートリッジの着脱状態を示す
外観斜視図。

【図４】この発明のカートリッジ扉に装備した紙幣保持
機構を示す要部斜視図。

【図５】この発明の紙幣保持機構の集積紙幣保持状態を
示す側面図。

【図６】この発明の紙幣集積装置の制御回路ブロック
図。

【図７】この発明の紙幣入金時の一時保留動作を示すフ
ローチャート。

【図８】この発明の紙幣入出金機の全紙幣の集積処理動
作を示すフローチャート。

【図９】従来の運用カートリッジの紙幣集積状態を示す
内部構成図。

【符号の説明】

１１…装置本体 １２…紙 幣 ２０…入金鑑別部 ２１…一時保留部 ３１…紙幣集積ガイド機構 ３２…紙幣保持機構 ３３…紙幣出入れ機構 ３４…紙幣集積スペース ３９…集積ガイド板 ４７…平ゴムベルト ６１…ＣＰＵ Ｓ1 …第１スタッカ Ｓ2 …第２スタッカ Ｃ1 …運用カートリッジ ４６…スライド軸 ５０…解除カム

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外形寸法の異なる複数種の紙葉類を集積許
   容する紙葉類集積装置であって、上記紙葉類の外形寸法
   に応じて集積ガイドする集積ガイド部材の位置を変化さ
   せて紙葉類の集積位置を揃える位置規制手段を備えた紙
   葉類集積装置。
2. 【請求項２】紙葉類の外形寸法を識別する識別手段と、
   上記識別手段の識別結果に応じて位置規制手段を制御す
   る制御手段を備えた請求項１記載の紙葉類集積装置。
3. 【請求項３】位置規制手段は紙葉類を押圧付勢して位置
   規制する弾性部材で構成した請求項１または２記載の紙
   葉類集積装置。
4. 【請求項４】位置規制手段の位置規制動作を解除する解
   除手段を備えた請求項１、２または３記載の紙葉類集積
   装置。
5. 【請求項５】請求項１、２、３または４記載の紙葉類集
   積装置を備えた取引処理装置。