JP3626228B2 - 紙幣処理装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、例えば銀行営業店むけ現金管理システムとして適用される紙幣処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の紙幣処理装置には入金された紙幣をその金種ごとに紙幣入出金機により分類計数するとともに、この分類計数した紙幣を施封機により、50枚あるいは100枚ごと施封して小束とし、小束金庫に保管したり出金できるようにしたものがある。
【0003】
しかしながら、従来は小束金庫の小束の装填を人手で行い、小束金庫内の小束の有高数量も人手により記憶部に入力していたため、入力ミス等による小束金庫内の有高と記憶部に記憶された数量とに不一致が生じることがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来は小束金庫の小束の装填を人手で行い、小束金庫内の小束の有高数量も人手により記憶部に入力していたため、入力ミス等による小束金庫内の実際の有高と記憶部に記憶された数量とに不一致が生じるという問題があった。
【0005】
そこで、この発明は、小束金庫への小束の装填、記憶部への入力を自動的に行って小束金庫の有高と記憶部の記憶数量との不一致を防ぎ、小束金庫の有高管理を容易にして向上することのできる紙幣処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の紙幣処理装置は、金種別に紙幣を保管する複数の収納庫と、金種別に紙幣の小束を保管する複数の小束金庫とを有するものにおいて、上記複数の収納庫に収納されている収納庫毎の金種と紙幣枚数と、上記複数の小束金庫に保管されている小束金庫毎の金種と小束数とを記憶する記憶手段と、上記収納庫に保管されている紙幣のうち小束にして上記小束金庫に保管する金種と小束数とを指示する指示手段と、この指示手段で指示された金種の紙幣が収納されている収納庫から上記指示手段で指示された数の小束を作成するための枚数だけ取出す取出手段と、この取出手段で取出された紙幣が小束を形成する所定数に達するごとに当該金種の小束を形成する小束形成手段と、この小束作成手段で作成された小束を上記指示手段で指示された金種に対応する上記小束金庫へ保管する保管手段と、この保管手段により上記指示手段で指示された数の小束が上記指示手段で指示された金種に対応する小束金庫に保管した際、上記記憶手段に記憶されている当該収納庫の紙幣枚数を上記取出手段で取出した紙幣の枚数を減算した紙幣枚数に書き換えるとともに、上記記憶手段に記憶されている当該小束金庫の小束数を上記保管手段で保管した小束の数を加算した小束数に書換える書換手段と、上記複数の収納庫に収納されている紙幣枚数と上記複数の小束金庫に保管されている小束数との照会が指示された場合、上記記憶手段に記憶されている各収納庫毎の金種と紙幣枚数、および、各小束金庫毎の金種と小束数を表示する表示手段とから構成されている。
【0007】
この発明の紙幣処理装置は、金種別に紙幣を保管する複数の収納庫と、金種別に紙幣の小束を保管する複数の小束金庫とを有する紙幣処理装置において、上記複数の収納庫に収納されている収納庫毎の金種と紙幣枚数と上記複数の小束金庫に保管されている小束金庫毎の金種と小束数とを記憶する記憶手段と、新たに投入される特定の金種の紙幣を取込んで小束にして当該金種の小束金庫に保管する指示をする指示手段と、この指示手段の指示に応じて上記投入された紙幣を取込むとともに計数する取込手段と、この取込手段で取り込んだ紙幣が小束を形成する所定数に達するごとに小束を作成する小束作成手段と、この小束作成手段で作成された小束を当該金種の小束金庫へ保管する保管手段と、この保管手段で小束金庫に保管した数の小束を形成する紙幣の枚数と上記取込手段で計数した紙幣の枚数とを照合する照合手段と、この照合手段により上記保管手段で小束金庫に保管した数の小束を形成する紙幣の枚数と上記取込手段で計数した紙幣の枚数とが一致した際、上記記憶手段に記憶されている当該小束金庫の小束数を上記保管手段で保管した小束の数を加算した小束数に書換える書換手段と、上記複数の収納庫に収納されている紙幣枚数と上記複数の小束金庫に保管されている小束数との照会が指示された場合、上記記憶手段に記憶されている各収納庫ごとの金種と紙幣枚数、および、各小束金庫ごとの金種と小束数を表示する表示手段とから構成されている。
【0010】
【作用】
この発明は、金種別に紙幣の小束を小束保管手段で保管し、金種別に紙幣を収納手段で収納し、収納されている金種別の紙幣枚数と、上記小束保管手段に保管されている金種別の小束数とを記憶手段に記憶し、上記収納手段に収納されている金種の紙幣を小束にして保管する指示をし、指示された金種の紙幣を上記収納手段から取出して紙幣の小束を小束作成手段で作成し、作成された金種の小束を上記小束保管手段へ保管し、保管した金種の小束数と上記収納手段から取出した金種の紙幣枚数とで、上記記憶手段に記憶されている上記収納手段の金種別の紙幣枚数と、上記小束保管手段の金種別の小束数とを書換えるようにしたものである。
【0011】
この発明は、金種別に紙幣の小束を小束保管手段で保管し、保管されている金種別の小束数を記憶手段で記憶し、投入される紙幣を取込手段で取込み、取込まれる紙幣を小束にして保管する指示をし、指示された紙幣を上記取込手段から取込んで紙幣の小束を小束作成手段で作成し、作成された小束を上記小束保管手段へ保管し、保管した小束数で、上記記憶手段に記憶されている上記小束保管手段の金種別の小束数を書換えるようにしたものである。
【0012】
この発明は、金種別に紙幣を保管する複数の収納庫と、金種別に紙幣の小束を保管する複数の小束金庫とを有する紙幣処理装置において、上記複数の収納庫に収納されている収納庫毎の金種と紙幣枚数と、上記複数の小束金庫に保管されている小束金庫毎の金種と小束数とを記憶手段に記憶し、上記収納庫に保管されている金種の紙幣を小束にして保管する指示をし、指示された金種の紙幣を上記収納庫から取出手段で取出し、取出される紙幣の小束を作成し、作成された小束を金種に対応する上記小束金庫へ保管し、保管した小束数と上記取出手段で取出した紙幣枚数とで、上記記憶手段に記憶されている上記収納庫毎の紙幣枚数と、上記小束金庫毎の小束数とを書換えるようにしたものである。
【0013】
この発明は、金種別に紙幣を保管する複数の収納庫と、金種別に紙幣の小束を保管する複数の小束金庫とを有する紙幣処理装置において、上記複数の収納庫に収納されている収納庫毎の金種と紙幣枚数と、上記複数の小束金庫に保管されている小束金庫毎の金種と小束数とを記憶手段に記憶し、投入される紙幣を取込んで小束にして保管する指示をし、指示に応じて上記投入される紙幣を取込み、取込まれる紙幣の小束を作成し、作成された小束を金種別に上記複数の小束金庫へ保管し、保管された金種別の小束数で上記記憶手段に記憶されている上記小束金庫毎の小束数を書換えるようにしたものである。
【0014】
【実施例】
以下、この発明の一実施例について図面を参照して説明する。
図2は銀行営業店むけの現金管理システムを示すものである。
このシステムはシステム全体の操作およびデータ処理を行う2台のテラーズマシン1a、1bを備えている。また、上記システムはバラ紙幣の入出金を行う紙幣入出金機2、およびこの紙幣入出金機2の余剰現金を施封して機体内に保管し、小束での紙幣の払い出しを行う施封・小束支払機3を備える。さらに、上記システムはバラ硬貨入金を行う硬貨入金機4、およびバラ硬貨の出金を行う硬貨出金機5を備える。また、上記システムは50枚毎に包装された硬貨(棒金)の出金を行う棒金支払機6およびテラーズマシン置き台7を備える。
【0015】
上記紙幣入出金機2は紙幣入金用の投入口11と、入金時のリジェクト紙幣を集積する入金リジェクトボックス12を備える。また、上記紙幣入出金機2は、出金時のリジェクト紙幣を集積する出金リジェクトボックス13と、出金される紙幣が集積される出金口14を備えている。上記投入口11、入金リジェクトボックス12、出金リジェクトボックス13、および出金口14は機体前面に縦一列の状態で配置されている。さらに、上記紙幣入出金機2の上面部には各取引の内容を印字するジャーナルプリンター15が配置されている。上記投入口11、出金口14、およびジャーナルプリンター15の近傍にはそれぞれ、前述した2台のテラーズマシン1a,1bのうち、どちらのテラーズマシン1a,1bに占有されているかを示す占有ランプ16、17、18が配設されている。また、上記紙幣入出金機2の前面には機体内部にある後述する紙幣収納庫の紙幣残量を表示する残量表示19が配設されている。また、上記紙幣入出金機2の上面には後述する施封端数を返却する施封一時庫返却扉20があり、紙幣返却時には機体の上方部にホップアップする機構になっている。上記紙幣入出金機2の前面には上から入金搬送路引出扉21、入金時に紙幣返却を行う一時集積扉22、および紙幣収納庫を引き出す収納庫扉23が配設されている。
【0016】
一方、上記施封・小束支払機3は上部に小束支払用の出金扉24をもち、この扉が開くことにより出金された小束の取り出しが可能となっている。上記出金扉24の近傍には紙幣入出金部の占有ランプと同様の占有ランプ25が配されている。出金扉24の上部には施封帯交換用の帯セット扉26があり、施封帯の交換はこの扉16を開けて行われる。上記出金扉24の下方には損金庫取り出し扉27が配され、後述する損金庫を取り出し可能となっている。
【0017】
上記硬貨入金機4、硬貨出金機5と棒金支払機6についてはここでは詳細な説明を省略する。
図1は、本発明の紙幣処理装置に係る現金管理システムの制御系の構成を示すものである。すなわち、現金管理システムは、システム全体の制御を司る主制御部100、外部装置との通信を行う通信部101、制御プログラム及び各種管理データを記憶する記憶部102、紙幣入出金機2の紙幣の入出金機構を制御する紙幣機構制御部103、施封・小束支払機3の施封・小束機構を制御する小束機構制御部104、及び操作入力部としてのテラーズマシン1a,1bとから構成されている。
【0018】
記憶部102には、紙幣入出金機2の後述する収納庫に保管されている紙幣の数量と、施封・小束支払機3の後述する小束金庫に保管されている小束の数量とを記憶するテーブル102aが設けられている。
【0019】
次に、上記紙幣入出金機2と施封・小束支払機3の内部構成について詳述する。
図3は上記紙幣入出金機2の内部を示す構成図で、図4はその背面図である。この紙幣入出金機2において、紙幣を入金しようとするときは投入口11に紙幣を置き、テラーズマシン1a(1b)から入金開始命令を送ると、これにより、投入口11から紙幣は1枚づつ内部に取り込まれる。
【0020】
上記投入口11から取り込まれた紙幣は鑑査前搬送路101を通過し、鑑査部34に導かれる。この鑑査部34内に取り込まれた紙幣はその金種、形状、表裏、真偽、正損等が鑑別される。この鑑別結果に基づき、図示しない制御部が搬送路内に設置された振分手段としての振り分けゲート群35a〜35kを使用して各集積部に紙幣を振り分ける。鑑査部34から出た紙幣は、最初の入金リジェクトゲート35aにより、判定不能券の場合には入金リジェクトボックス12に振り分けられて集積される。この判定不能券は再度、投入口11にセットし直して再取り込みするか、手入力で計数データに算入する。
【0021】
また、判定された紙幣は次に表裏ゲート35bにより表券と裏券に振り分けられ、表向きのものは矢印aで示すように表搬送路66に導かれ、裏向きのものは、矢印bで示すように、裏搬送路67に導かれる。この裏向きの紙幣はたたき車(図示しない)によって表裏ゲート35bに押し当てられながら、表裏ゲート35bの搬送面に沿ってスイッチバック搬送路としての反転路65へと進入していく。さらに、紙幣が進入していき、その先端が、反転路65のストッパ68に達すると、紙幣は一時停止する。この停止される紙幣はスイッチバックタイミングセンサ37で検出され、この検出により、反転たたきレバ−38が動作して反転ロ−ラ36に押しつける。この状態から反転ロ−ラ36が回転し紙幣は逆方向へ搬送される。紙幣が逆方向に搬送されると、その一部が反転ロ−ラ38とベルトにより挟み込まれて裏搬送路67へと搬送される。これで紙幣の表裏の切り替えが完了する。この後、反転合流ガイド39にて表券搬送路66を通過してきた表券と同じ搬送路に入り後処理が行われる。
【0022】
上記の表裏取りそろえを行うと、裏券が一時的にスイッチバック搬送路65内に滞留するため、滞留時間がばらつくことがある。これをスイッチバックタイミングセンサ37により滞留時間を測定し、その後の搬送路内での搬送チェックに補正をかけることができる。このような制御を行うと、時間的にばらつきやすいスイッチバック搬送において、いたずらに搬送時間チェックによるジャムを多くしないで、安定した搬送を行うことができる。
【0023】
表裏を取り揃えられた紙幣は次に整理ゲート35cにより、下段収納庫部に搬送されるか、出金搬送路に導かれるかを選択される。出金搬送路に導かれる場合は後述するが一般的な入金業務では下段収納庫部に搬送される。下段に搬送された紙幣は金庫ゲート35dを通過し振り分け搬送路40に入る。金庫ゲート以降の処理についてはここでは記述しない。振り分け搬送路40に入った紙幣は一時庫ゲート35e〜35gにより金種、正損によって一時集積庫41a〜41dに集積される。前記一時集積庫41a〜41dの機構については図5に示す。前記各集積庫41a〜41dにはそれぞれ長手整位機構42a〜42dが取り付けられており、進入してくる紙幣を1枚づつ叩いて集積庫41a〜41dの奥側に押し込むようになっている。この整位動作により集積された紙幣は長手方向に整位される。
【0024】
また、上記紙幣の短手方向は集積部左側面に設置された短手整位機構43a〜43dによって集積部の反対側の壁に押しつけられ整位されるようになっている。この短手整位機構43a〜43dは進入口に配されたコーンローラ44の軸上に偏芯して取り付けられており、コーンローラ44が回転することによりレバーが前後に動くような構造になっている。集積部に進入した紙幣は前記の長手整位機構42a〜42dおよび短手整位機構43a〜43dによって整位されながら、一時集積庫41a〜41d内に設置されているフラッパー群45a〜45d上に集積する。このフラッパー45a〜45dは、集積開始時には45a〜45dの4枚がすべて図5に示す位置に設定され、進入してくる紙幣はフラッパー45aと45bの上に集積する。また、フラッパー45a〜45dはそれぞれフラッパー駆動ソレノイド46a〜46dにリンクされており、駆動ソレノイド46a〜46dを駆動することによりフラッパー45a〜45dは下側に約90°回転するように構成されている。
【0025】
集積する紙幣の枚数が増えてくると紙幣の上面がコーンローラ44の出口近くまで上がってくるが、この上面を図示しない集積満杯センサで検知するようになっている。
【0026】
上記集積満杯センサで紙幣の集積が満杯であることが検知されると、フラッパー45a、45bは約90°下側に回転し、集積した紙幣は下側のフラッパー45cと45dによって支えられることになる。このまま紙幣の集積を続けると、紙幣上面は再度、集積満杯センサにより検知されるようになり、検知されるとフラッパー45c、45dも同様に下側に約90°回転する。このとき紙幣は集積部の底部に取り付けられているシャッター47上に集積されることになる。
【0027】
さらに、紙幣の集積を続けると再度、満杯センサにより紙幣上面が検知されるが、ここではじめて制御部は集積部満杯をテラーズマシン1a(1b)に対して報知することになる。このように一時集積庫を構成することにより、常に適正な集積深さで紙幣を集積できるようになり、集積部で起こりがちな不具合、すなわち、集積部の深さが大きいことによって発生する立ち券等を防止することができ、さらに大容量の集積が可能になる。紙幣の集積が完了すると、集積部内の紙幣は長手押しだし機構50により、長手方向に5mm移動する。この長手押しだし機構50は長手整位機構42が取り付けられている面と反対側に設置されており、押し出し駆動ソレノイド51により奥側の壁から、ガイド形状の板が集積部に迫り出してくる機構になっている。
【0028】
この操作をすることにより、集積部で整位するために奥側の位置に押しつけられた紙幣を取り出し時の位置に戻すことができる。これにより、この後、紙幣を収納庫48a〜48dから取り出す際に投入口11から入った状態と同じ位置で取り出しをすることができ、搬送路上で搬送マージンを大きく取ることができる。押し出された紙幣は取り出しに適した位置でシャッター47上に保管される形になるが、シャッター47は図示しない駆動機構により左右に開き、集積した紙幣は収納庫48a〜48dに落下する。上記収納庫48a〜48d内にはセパレータ49,49が上端で待機しており、落下した紙幣はこのセパレータ49,49上に落ちることになる。シャッター47が開くと一時集積部41上部に待機していたプッシャー機構52が駆動され、一時集積庫41内に残っている紙幣をすべて収納庫48a〜48d内に移動させる。
【0029】
この移動が完了するとプッシャー52は上昇し、シャッター47は閉じられる。この状態で次の入金を受ける状態が出来上がる。
上記収納庫48a〜48d内のセパレータ49,49に関しては、図6に示す。収納庫48a〜48d内に移動された紙幣はセパレータ49,49上に乗せられたまま、セパレータ上下駆動機構53により、セパレータ49,49と一緒に収納庫48内を下方に移動していく。収納庫48内に紙幣がある場合は、セパレータ49,49はリミッタ機構54により既収納紙幣の上で停止する。
【0030】
この状態からセパレータ49,49はセパレータ回転駆動機構55により、左右とも下側に約90°回転し、収納庫48内の紙幣集積部から退避する。セパレータ49,49が退避するとセパレータ49,49上の入金紙幣は既収納紙幣の上に落下し、収納動作が終了する。セパレータ49,49は収納紙幣の外側を通って、再度上方に移動することになる。
【0031】
このとき、既収納紙幣の高さによって、セパレータ49,49は下回転と上回転を選択できるようになっており、図示しないセンサにより、収納紙幣の高さを検知し、制御部により選択的に最善の方法が取られるようになっている。これは収納庫48内の紙幣が多い場合は、再度セパレータ49,49を紙幣の上に差し込むときに、上方から差し込む方がスペースを有効に利用できるため、このような方法を採ることが望ましい。上記の一連の動作により、入金が完了することになる。
【0032】
次に、出金動作について説明する。
出金動作は収納庫48に集積されている券を、出金口14に送ることで成立する。出金開始命令がテラーズマシン1a(1b)から紙幣入出金機2に送信されると、紙幣入出金機2の制御部は出金紙幣が集積されている収納庫48の取出機構56を駆動する。この取出機構56は投入口11に取り付けられている取込機構と同じものである。この取出機構56を回転させて紙幣が1枚づつ取り出されるが、取出口直後に設置された取出計数センサ57により、取り出された紙幣の枚数がカウントされる。カウントが出金枚数に達すると、取出機構56は駆動を停止し、取り出しが終了する。取り出された紙幣は収納庫下搬送路58を通って出金は鑑査部59に搬送される。出金鑑査部59では紙幣の2枚取り、金種確認を行い、問題が無ければ上段出金搬送路に送り込む。このとき紙幣に問題があれば、取り出し機構に追加の取り出しを指示することになる。出金鑑査部59を通過した紙幣は精査ゲート35hを通過した後、上段出金搬送路に入り、施封ゲート35iにより、出金口へ搬送される。
【0033】
ゲート35および35iで反対側に搬送される券に関しては後述する。
施封ゲート35iで出金口側に搬送された紙幣は出金リジェクトゲート35jにより、出金鑑査で問題ありと判定された券を出金リジェクト庫13へ、出金対象となる券を出金口14へそれぞれ集積する。出金口14内に指定された紙幣の集積が終わると、図示しない電磁ロックが解除され、出金口が開き、紙幣を取り出すことが可能になる。これで出金処理が完了となる。また、収納庫48内の紙幣は通常は紙幣の重さで、取出機構56の送り込みローラに押し付けられ、安定的な取り出しが行われるが、紙幣残量が少なくなると、収納庫内にバックアップ機構60が駆動され、収納庫48a〜48d内の紙幣を上から押すこともできる。この紙幣残量は図示しないセンサにより、収納庫48a〜48d内の紙幣上面の位置を検知することによって行っている。
【0034】
次に、金庫内精査業務について説明する。金庫内精査業務は収納庫48a〜48dに入っている紙幣の枚数を計数する業務で、出金により確定できなくなった収納庫48a〜48d内の紙幣枚数を計数することを目的とする。テラーズマシン1a〜1bから精査要求があったときは、まず、1つの収納庫48a〜48d内の紙幣の取り出しが開始される。取り出された紙幣は出金鑑査により金種を判別され、判別可能になった紙幣は取り出された収納庫48a〜48dの上方に位置する一時集積庫41a〜41dのいずれかに集積される。また、判定不能になった紙幣は、出金リジェクト庫13に集積されるが、対象外の収納庫48上方の一時集積庫41a〜41dであっても問題はない。一時集積庫41a〜41dに集積された紙幣は集積庫が満杯になると、入金時と同様の過程で収納庫48a〜48d内に収納されるが、セパレータ49,49は、収納後も回転せず、精査済み紙幣と精査前紙幣を分離している。この状態で、精査前紙幣が無くなるまで取り出しを続け、すべての紙幣を取り出しすると収納庫48a〜48d内の紙幣が確定することになる。このとき、収納庫48a〜48d内の紙幣残量が多いと、シャッター47が閉められなくなるが、シャッター47を開けたままでも紙幣の精査はできる。このようにシャッター47を開けたまま精査を行うと集積一時庫41がセパレータ49,49の動作により、大きな容量を持てるので、収納庫48a〜48dからの取り出しを途中で停止することなく、精査ができるというメリットが生ずる。
【0035】
次に、入金紙幣が多く収納庫48a〜48d内の紙幣が多くなったとき、自動的に施封機3に紙幣を回す動作について説明する。
収納庫48a〜48dの紙幣を施封することは収納庫自動整理と呼び、収納庫48a〜48d内の紙幣枚数が一定以上になると、自動的に開始される。この一定枚数はテラーズマシン1a(1b)から設定が可能で、この設定をすることにより、収納庫48a〜48d内の紙幣枚数が常に一定に保たれるようになる。収納庫48a〜48d内の紙幣枚数が設定値以上になると、自動的に収納庫整理が起動され、収納庫48a〜48d内からの取り出しが開始される。取り出された紙幣は出金鑑査部59により、金種確認等の判別が行われ施封に適した紙幣のみが施封ゲート35iにより施封集積部へ搬送される。施封集積部に100枚が搬送されると後述する機構/処理により施封部へ送られる。
【0036】
一方、上記収納庫48a〜48dの制御は100枚取り出し毎に収納庫48a〜48d内の紙幣残量をチェックし、残量が設定値以下になると取り出しを停止する。このように制御することにより収納庫48a〜48d内の紙幣枚数は常に一定に保たれる。
【0037】
次に、集積手段としての施封集積部61について説明する。施封集積部61は図3に示されるように上下2段の集積になっている。この2段の集積の切り替えは集積切り替えゲート35kにより切り替えられる。最初に金庫48a〜48dから取り出された紙幣は上段施封集積部61aに集積をする。集積された紙幣は施封集積バックアップ62a上に集積され、集積出口からある程度の高さが確保されている。集積が進み、紙幣上面が集積出口に近づいてくると、図示しない施封集積満杯センサにて満杯を検知される。満杯が検知されると、施封集積バックアップ62aはその駆動機構により下端まで下がり、施封横キャリア63a上に紙幣を移動する。さらに集積が進み、上段施封集積部61aに100枚の紙幣が集積完了すると、集積切り替えゲート35kにより、それ以降の紙幣は下段施封集積部61bに集積される。
【0038】
一方、上段施封集積部61aに集積した100枚の紙幣は施封集積クランプ64aにより、上方から押しつけられながら、施封横キャリア63aにより、施封機3側に移動される。このとき、施封集積クランプ64aは施封横キャリア63a上に固定されているため、一緒に移動することになる。この移動された100枚の紙幣は後述する施封機3の機構により、紙幣を引き抜かれる。紙幣を引き抜かれたことを検知すると施封横キャリア63aは元の位置に戻る。このとき、施封集積バックアップ62aと施封集積クランプ64aも元の位置に戻る。
【0039】
以上の動作で1周期が完了し、次は下段施封集積部61bが同様の動作で100枚の紙幣を施封機3に送る。このように上/下段の施封集積部61a,61bが順番に施封機3に紙幣を送ることにより、連続的に施封を行うことができる。また、施封時に端数が残ったときは、図3のように施封集積部61a,61b全体が、その前段搬送路とともに上方へホップアップし、集積部61a,61bにある紙幣を取り出せるようになっている。
【0040】
次に、施封・小束支払機3について図7を用いて説明する。この図7は施封・小束支払機3を側面から見た図である。
施封・小束支払機3は紙幣入出金機2から施封集積部61a,61bを介して紙幣が送り込まれる。施封集積部61a,61bが紙幣入出金機2から施封・小束支払機3に挿入されると、小束ハンド部71が紙幣を受け取りに移動する。小束ハンド部71は上段ハンド部71aと下段ハンド部71bの2段構成になっており、施封集積部61の上段から紙幣供給されても下段から紙幣供給されても紙幣を保持することができるようになっている。
【0041】
また、小束ハンド部71a、71bは同一ベース上に構成されており、移動は上下一緒に行うようになっている。
小束ハンド部71a、71bは図示しないハンド位置検出センサにより、紙幣クランプ位置、紙幣リリース位置、待機位置の3ポジションが検知できるようになっている。
【0042】
紙幣入出金機2からの紙幣受け取り動作は、施封集積部61上に紙幣が指定枚数集積すると、紙幣入出金機2から施封・小束支払機3に受け渡しOKと上段か下段かの信号送られる。信号を受けた施封・小束支払機3は後述するバックアップ機構を上段または下段に紙幣入出金機2からの信号に従ってセットする。
【0043】
その後、待機位置で待機していた小束ハンド部71a,71bが紙幣クランプ位置まで移動し、図示しない紙幣クランプ機構により紙幣をクランプする。クランプが完了すると小束ハンド機構71a,71bは紙幣を引きづりながら紙幣リリース位置まで移動し、バックアップが紙幣をクランプするのを待つ。バックアップが紙幣をクランプすると、小束ハンド機構71a,71bは紙幣をリリースし、待機位置へ戻る。以上の動作で小束ハンド機構の1周期が完了し、紙幣の引き込みが完了する。
【0044】
次に、バックアップ機構72について説明する。バックアップ機構72はその機構内に紙幣受け台74とその上方にバックアップクランプ機構73を持っている。また、バックアップ機構72は図示しないセンサ群によって、上段紙幣受け取り位置、下段紙幣受け取り位置、キャリア受け渡し位置の3ポジションが検知できるようになっている。小束ハンド機構71から紙幣を受け取ったバックアップ機構72は小束ハンド機構71が待機位置に戻るのを待って、上段紙幣受け取り位置または下段紙幣受け取り位置から移動を開始し、キャリア受け渡し位置まで移動する。このとき、バックアップクランプ機構73はクランプ状態にあり、バックアップ上の紙幣が落下しないように押さえている。
【0045】
バックアップ機構72がキャリア受け渡し位置まで移動すると紙幣はキャリア75上と同じ高さになるように設定されている。この状態でキャリア75が前方へ移動すると紙幣はキャリア75の背板で押されて、バックアップ72上から抜き取られる。上記の動作によりバックアップ72からキャリア75への受け渡しが完了する。キャリア75が前方へ移動を開始すると図示しないキャリアクランプにより、紙幣はキャリア75上から落ちないようにクランプされるようになっている。また、キャリア75の前方に配された施封シャッター76はキャリア75上の紙幣に押されてキャリア移動方向に回転しながら、紙幣を通過させるような構造になっている。また、キャリア75は図示しないセンサ群により、紙幣受け取り位置、把束位置、縦キャリア受け渡し位置の3ポジションが検知できるようになっている。
【0046】
キャリア75に乗った紙幣はキャリア75によって把束機構91に移動されて把束される。上記把束手段91は施封帯92の供給部93、この供給部93から供給される施封帯92を送る送りロ−ラ94、紙幣に施封帯92を巻き付ける巻付機構95、紙幣に施封帯92を巻き付けたのち施封帯92をカットするカッタ96を備えている。
【0047】
把束された紙幣はキャリア75に乗って把束位置から縦キャリア受け渡し位置まで移動し、その場でキャリア75は停止する。このとき紙幣は施封シャッター76の外側側面に当たって一定の位置で停止するようになっている。このとき縦キャリア77はキャリア75の下方の待機位置から上昇し、キャリア75上の紙幣をつかめる位置まで移動する。移動を完了した縦キャリア77は併設されている縦キャリアクランプ機構78によりキャリア75上の紙幣を保持する。縦キャリアクランプ78が紙幣を掴むとキャリア75はさらに移動を開始し、紙幣受け取り位置まで戻る。このとき紙幣は施封シャッター76に押されてキャリア75上からはずれることになる。完全に縦キャリア77上にのった紙幣は縦キャリア77とともに下降し、小束搬送路79内に進入する。
【0048】
小束搬送機構は搬送路上面に小束プッシャー機構80、ピッカー機構81を持ち、下面には搬送路上の小束を小束金庫83内に導く搬送シャッター機構82a、82bを具備している。搬送路下方には小束金庫83a〜83dと4ケ配されており、小束の金種によってそれぞれの小束金庫83a〜83dに収納できるようになっている。また、それぞれの小束金庫83a〜83d内に配されたストッパー機構84および小束金庫バックアップ機構85により、小束金庫83a〜83d内の小束を搬送路内に戻すことも可能になっている。
【0049】
次に、縦キャリア77によって移動してきた小束が搬送路を通って小束金庫83に収納されるまでを詳細に説明する。
縦キャリア77が小束をクランプした状態で搬送路内に近づくと、搬送路開閉機構86が図示しない駆動モータにより開く。
【0050】
ここから搬送路内に進入した縦キャリア77は搬送路内の定位置に移動し、搬送路開閉機構86が閉じるのを待つ。搬送路開閉機構86が閉じると、縦キャリア77と入れ子に配された駆動ローラにより、小束は搬送路内を搬送される。次に小束はその小束が収納されるべき小束金庫83(小束金庫83a〜83dのうちの1つ)の上で停止し、収納可能な状態で待機する。このとき、小束は後述するピッカー機構81により、その停止位置を調整するようになっている。小束金庫83(小束金庫83a〜83dのうちの1つ)の真上で小束が待機すると、図示しない駆動機構により、左右の搬送シャッター82aおよび82bが下方に回転するように駆動され小束は小束金庫83(小束金庫83a〜83dのうちの1つ)内へ落下する。このとき、搬送シャッター82の駆動に合わせて、小束プッシャー機構80も同時に押し込み方向に駆動され小束が途中に引っかからないように押し込む。落下した小束は最初はストッパー機構84の上に乗り、小束プッシャー機構80により、さらに小束金庫83(小束金庫83a〜83dのうちの1つ)内に押し込まれる。ストッパー機構84は小束と一緒に小束金庫83(小束金庫83a〜83dのうちの1つ)内に回転するように押し込まれ、小束が一定の位置に達すると自力で元の位置に戻るようにスプリング等で付勢されている。ストッパー機構84が戻る位置まで小束プッシャー80が押し込みを終了すると、小束プッシャー機構80は定位置まで戻り、搬送シャッター82が閉じて、小束金庫83への収納が終了する。小束金庫83内に収納された小束は、小束金庫83内の小束金庫バックアップ機構85により常に上側に付勢されており、小束はストッパー機構84で押さえられている状態になっている。
【0051】
小束の出金は、まず出金したい小束金庫83(小束金庫83a〜83dのうちの1つ)の搬送シャッター82a,82bを開き、小束プッシャー機構80を小束金庫83内へ押し込む。このとき小束金庫83内の小束は小束プッシャー機構により上方へ押し込まれ、ストッパー機構84が回動可能となる。
【0052】
回動可能となったストッパー機構84は図示しない駆動機構により小束金庫83内へ回動し、固定される。その後、小束プッシャー機構80を上方へ引き上げると小束金庫83内の小束は小束金庫バックアップ85によって押し上げられ、小束プッシャー機構80の上端位置まで上昇する。上端まで移動した小束は図7に示すピッカー機構81を駆動することにより、最上部に位置する小束のみがピッカー機構に引っかけられ小束搬送路79内に導入される。導入された小束は搬送路上のドライブローラに駆動されて搬送路内を移動することになる。また、連続的に出金するときは、そのまま再度ピッカー機構81を駆動すれば次の小束が出金されることになる。小束の出金が終了したら、入金時と同様に小束プッシャー機構80を押し込み、余った小束を小束金庫83内に収納して出金処理が完了する。
【0053】
小束搬送路79に移された小束は、搬送路内を移動して搬送路出口からエレベータ87内に落下する。エレベータ87内に出金するべき小束がすべて入るとエレベータ87は上昇を開始し、出金位置まで移動する。エレベータ87が出金位置に停止すると小束出金扉24が開き、小束が取り出せるようになる。エレベータ87内から小束が取り出されると図示しないセンサにより、小束無しが検知され出金扉24を閉めて取引が終了するようになっている。
【0054】
また、紙幣整理等で連続的に小束を機体外へ放出したいときは、小束シュート扉89を開き、エレベータ87を上方へ移動させることによって、小束搬送路79から落下してくる小束を、そのまま放出することも可能となっている。これはエレベータ87の容量が有限であるのに対して、連続的に無限に出金できるというメリットを持っている。
【0055】
また、エレベータ87の下方には損券金庫90が設置されており、出金に適さない小束、たとえば損券小束や小束姿不良のものを収納できるようになっている。この損券金庫90に収納する場合は小束搬送路から小束を落下させるときにエレベータ217を上昇させて、直接損券金庫90に収納するようにする。
【0056】
次に、このような構成において小束金庫83内の有高管理の制御動作を説明する。
図8は、記憶部102に設けられたテーブル(記憶手段)102aの構成例とその数量管理を示すものである。
【0057】
テーブル102aは、図8の(a)と図8の(b)とで構成されている。
図8の(a)に示すテーブル102aには、紙幣入出金機(取出手段、取込手段)2に設けられている収納庫(収納手段)48a〜48dの各収納庫に保管されている金種(万円、五千円、千円)とその紙幣の枚数が記憶されている。図8の(a)において、収納庫48aには万円札が保管されていて現在保管の紙幣枚数600、収納庫48bには万円札が保管されていて現在保管の紙幣枚数500、収納庫48cには千円札が保管されていて現在保管の紙幣枚数400、収納庫48dには五千円札が保管されていて現在保管の紙幣枚数300という情報が記憶されている。
【0058】
同時に図8の(b)に示すテーブル102aには、施封・小束支払機(小束作成手段、保管手段)3に設けられている小束金庫(小束保管手段)83a〜83dの各小束金庫に保管されている金種(万円、五千円、千円)とその小束数(有高)とが記憶されている。図8の(b)において、小束金庫83aには万円札の小束が保管されるようになっていて現在保管の有高0、小束金庫83bには万円札の小束が保管されるようになっていて現在保管の有高0、小束金庫83cには千円札の小束が保管されるようになっていて現在保管の有高0、小束金庫83dには後千円札の小束が保管されるようになっていて現在保管の有高0という情報が記憶されている。
【0059】
収納庫48a〜48dと小束金庫83a〜83dとには、図8の(a),(b)に示すテーブル102aに記憶されている紙幣枚数、及び小束数があったとする。
【0060】
ここで、テラーマシン(指示手段)1a(または1b)の操作により、万円札100枚の小束6束を作成する指示がなされたとする。主制御部100は、指示を受けて紙幣入出金機2の収納庫48aに収納されている万円札の紙幣を紙幣機構制御部103を介して600枚取出し、並行して取出した紙幣を小束機構制御部104を介して施封・小束支払機3で帯封して、作成された小束6束を万円札の小束を保管する小束金庫83aに保管する。
【0061】
主制御部(書換手段)100は、紙幣機構制御103を介して紙幣入出金機2の収納庫48aから600枚取出しと、小束機構制御部104を介して施封・小束支払機3で帯封して作成された小束6束が小束金庫83aに保管されたこととを確認した後、記憶部102のテーブル102aを図8の(c)、(d)に示すように書換える。
【0062】
すなわち、テーブル102aは、図8の(c)において収納庫48aに保管されている紙幣枚数が「0」、図8の(d)において小束金庫83aに保管されている小束の有高が「6」と書換えられる。
【0063】
さらに、テラーズマシン1a(または1b)の操作により、紙幣入出金機2の投入口11に任意枚数セットされた紙幣(例えば、千円札300枚)を小束に作成して保管する指示がなされたとする。主制御部100は、指示を受けて紙幣機構制御部103を介し、紙幣入出金機2の投入口11に投入された紙幣を取込むとともに計数し、並行して取込んだ紙幣を小束機構制御部104を介して施封・小束支払機3で帯封して、作成された小束3束を千円札の小束を保管する小束金庫83cに保管する。
【0064】
主制御部100は、紙幣機構制御103を介して紙幣入出金機2の投入口11から取込んだ枚数と小束機構制御部104を介して施封・小束支払機3で帯封して作成された小束3束との金額を照合(取込枚数の金額と小束数の金額)し、作成された小束3束が小束金庫83cに保管されたこととを確認した後、記憶部102のテーブル102aを図8の(e)、(f)に示すように書換える。
【0065】
すなわち、テーブル102aは、図8の(e)における書換えはなく、図8の(f)において小束金庫83cに保管されている小束の有高が「3」と書換えられる。
【0066】
ここで、テラーズマシン1a(または1b)から現金管理システム内の紙幣保管数、及び小束保管数の照会が指示された際、主制御部100は、記憶部102のテーブル102aに記憶される数量を読出してテラーズマシン1a(または1b)に表示する。
【0067】
以上説明したように上記実施例によれば、現金管理システム内で自動的(人手でなく機械的)に小束金庫内の有高が管理されることにより、現金管理システム内の現束数と記憶部に記憶される束数との不一致をなくすことができる。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、小束金庫への小束の装填、記憶部への入力を自動的に行って小束金庫の有高と記憶部の記憶数量との不一致を防ぎ、小束金庫の有高管理を容易にして向上することのできる紙幣処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙幣処理装置に係る現金管理システムの制御系の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の紙幣処理装置に係る現金管理システムを示す外観斜視図。
【図3】図2の現金管理システムの紙幣入出金機を示す内部構成図。
【図4】図3の紙幣入出金機を示す背面図。
【図5】図3の紙幣入出金機の金庫部を示す斜視図。
【図6】図3の紙幣入出金機の金庫部のセパレ−タの駆動機構を示す斜視図。
【図7】図2の現金管理システムの施封・小束支払機を示す構成図。
【図8】記憶部に設けられたテーブルの構成例を示す図。
【符号の説明】
2…紙幣入出金機
3…施封.小束支払機
48a〜48d…収納庫
83a〜83d…小束金庫
11…投入口
100…主制御部
102…記憶部
102a…テーブル
103…紙幣機構制御部
104…小束機構制御部
Claims (2)
- 金種別に紙幣を保管する複数の収納庫と、金種別に紙幣の小束を保管する複数の小束金庫とを有する紙幣処理装置において、
上記複数の収納庫に収納されている収納庫毎の金種と紙幣枚数と、上記複数の小束金庫に保管されている小束金庫毎の金種と小束数とを記憶する記憶手段と、
上記収納庫に保管されている紙幣のうち小束にして上記小束金庫に保管する金種と小束の数とを指示する指示手段と、
この指示手段で指示された金種の紙幣が収納されている収納庫から上記指示手段で指示された数の小束を作成するための枚数だけ取出す取出手段と、
この取出手段で取出された紙幣が小束を形成する所定数に達するごとに小束を形成する小束形成手段と、
この小束作成手段で作成された小束を上記指示手段で指示された金種に対応する上記小束金庫へ保管する保管手段と、
この保管手段により上記指示手段で指示された数の小束が上記指示手段で指示された金種に対応する小束金庫に保管した際、上記記憶手段に記憶されている当該収納庫の紙幣枚数を上記取出手段で取出した紙幣の枚数を減算した紙幣枚数に書き換えるとともに、上記記憶手段に記憶されている当該小束金庫の小束数を上記保管手段で保管した小束の数を加算した小束数に書換える書換手段と、
上記複数の収納庫に収納されている紙幣枚数と上記複数の小束金庫に保管されている小束数との照会が指示された場合、上記記憶手段に記憶されている各収納庫毎の金種と紙幣枚数、および、各小束金庫毎の金種と小束数を表示する表示手段と、
を具備したことを特徴とする紙幣処理装置。 - 金種別に紙幣を保管する複数の収納庫と、金種別に紙幣の小束を保管する複数の小束金庫とを有する紙幣処理装置において、
上記複数の収納庫に収納されている収納庫毎の金種と紙幣枚数と、上記複数の小束金庫に保管されている小束金庫毎の金種と小束数とを記憶する記憶手段と、
新たに投入される特定の金種の紙幣を取込んで小束にして当該金種の小束金庫に保管する指示をする指示手段と、
この指示手段の指示に応じて上記投入された紙幣を取込むとともに計数する取込手段と、
この取込手段で取り込んだ紙幣が小束を形成する所定数に達するごとに小束を作成する小束作成手段と、
この小束作成手段で作成された小束を当該金種の小束金庫へ保管する保管手段と、
この保管手段で小束金庫に保管した数の小束を形成する紙幣の枚数と上記取込手段で計数した紙幣の枚数とを照合する照合手段と、
この照合手段により上記保管手段で小束金庫に保管した数の小束を形成する紙幣の枚数と上記取込手段で計数した紙幣の枚数とが一致した際、上記記憶手段に記憶されている当該小束金庫の小束数を上記保管手段で保管した小束の数を加算した小束数に書換える書換手段と、
上記複数の収納庫に収納されている紙幣枚数と上記複数の小束金庫に保管されている小束数との照会が指示された場合、上記記憶手段に記憶されている各収納庫ごとの金種と紙幣枚数、および、各小束金庫ごとの金種と小束数を表示する表示手段と、
を具備したことを特徴とする紙幣処理装置。
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1994
- 1994-09-28 JP JP23291794A patent/JP3626228B2/ja not_active Expired - Fee Related
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