JP4080585B2 - 紙幣入出金処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば銀行営業店向け現金管理システムとして適用される紙幣入出金処理装置に係り、特に施封・小束支払機にから取出される把束紙幣の金種を鑑別する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、たとえば銀行営業店向け現金管理システムとして、紙幣入出金機と施封・小束支払機とを接続して構成される紙幣入出金処理装置が用いられている。
【0003】
この種の装置では、取り込み手段を介して装置本体内に取り込まれた紙幣は、搬送手段によって紙幣入出金機の金庫に収納される。必要に応じて収納された紙幣は取出されるが、なお所定枚数以上溜まった余剰現金は所定枚数ごとに取り出されて施封・小束支払機へ導かれる。
【0004】
そして、この施封・支払機において施封把束され、小束化されて支払い機の金庫に金種別に収容される、いわゆる機械装填がなされる。その一方で行員は、指定した金種の金庫から把束紙幣である小束を指定した束数だけ取出して出金することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで従来、施封・小束支払機で把束した紙幣である小束をそのまま支払機の小束金庫へ収容する機械装填をなしたあと、必要に応じて小束を出金するのにあたって、何らかの事情で指定した金種の金庫とは異なる金種の金庫から小束が取出されることも考えられる。この場合、束数さえ合っていればエラーの報知がなされずに通過してしまうことになる。
【0006】
また、この種施封・小束支払機においては機械装填ばかりでなく、他の把束機で把束された紙幣を行員が直接上記支払機の金庫に装填する、いわゆる手装填の操作も可能となっている。
【0007】
当然、装填すべき小束の金種は指定された金種の金庫と合致するよう手装填するが、万が一でも間違った金種の金庫に装填してしまうことも起こり得る。
この状態のままで小束出金を指示すると、指定した金庫から異なる金種の小束が出金されることになり、束数さえ合っていればエラーの報知がなされずに通過してしまう。
【0008】
本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、把束紙幣の出金の際に、その把束紙幣が指定した金種であるか否かを確実に鑑別し、信頼性の向上を図った紙幣入出金処理装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、装置本体と、この装置本体に備えられ、この装置本体による機械装填された把束紙幣および別途、手装填された把束紙幣を収容する収納部と、この収納部に収容される把束紙幣を取出して出金する取出し手段と、この取出し手段から取出される把束紙幣が機械装填されたものであるか、手装填されたものであるかを判断する判断手段と、上記取出し手段の取出し搬送路に設けられ、取出される把束紙幣の金種を鑑別する鑑査手段と、この鑑査手段が把束紙幣の金種を鑑別する際に、上記判断手段による把束紙幣の装填別によって鑑査手段の鑑別レベルを切換える手段とを具備したことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、装置本体と、この装置本体に備えられ、この装置本体による機械装填された把束紙幣および別途、手装填された把束紙幣を収容する収納部と、この収納部に収容される把束紙幣の金種を特定して取出すよう指示する手段と、この指示手段の指示に基づいて特定された金種の把束紙幣を取出して出金する取出し手段と、この取出し手段から取出される把束紙幣が機械装填されたものであるか、手装填されたものであるかを判断する判断手段と、上記取出し手段の取出し搬送路に設けられ、取出される把束紙幣の金種を鑑別する鑑査手段と、この鑑査手段が把束紙幣の金種を鑑別する際に、上記判断手段による判断で手装填による把束紙幣を対象として鑑別するときには機械装填による把束紙幣を対象として鑑別するときよりも厳しいレベルの鑑別をなすよう鑑査手段の鑑別レベルを切換える手段とを具備したことを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、装置本体と、この装置本体に備えられ、この装置本体による機械装填された把束紙幣および別途、手装填された把束紙幣を収容する収納部と、この収納部に収容される把束紙幣の金種を特定して取出すよう指示する手段と、この指示手段の指示に基づいて特定された金種の把束紙幣を取出して出金する取出し手段と、この取出し手段から取出される把束紙幣が機械装填されたものであるか、手装填されたものであるかを判断する判断手段と、上記取出し手段の取出し搬送路に設けられ、取出される把束紙幣の金種を鑑別する鑑査手段と、この鑑査手段が把束紙幣の金種を鑑別する際に、上記判断手段による判断で手装填による把束紙幣を対象として鑑別するときには機械装填による把束紙幣を対象とするときよりも厳しいレベルの鑑別をなすよう鑑査手段の鑑別レベルを切換える手段と、上記鑑査手段による鑑別の結果、上記指示手段から指示された金種と一致するときに装置本体からの出金をなし、相違したときは出金を停止する手段とを具備したことを特徴とする。
【0011】
本願発明によれば、機械装填と手装填との別に応じて鑑別レベルを切換えるなど、金種判定のレベルを変更することができるため、より高精度の鑑別作業をなし、より高い信頼性の向上を得る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す一実施の形態を参照して説明する。
図1、は銀行営業店むけの現金管理システムをなす紙幣入出金処理装置を示すものである。
【0013】
この紙幣入出金処理装置は、装置全体の操作およびデータ処理を行う2台のテラーズマシン1a,1bと、バラ紙幣の入出金を行う紙幣入出金機2およびこの紙幣入出金機2の余剰現金を施封把束し小束かして装置内に保管し、小束での紙幣の払い出しを行う施封・小束支払機3を備えている。
【0014】
さらに、上記処理装置は、バラ硬貨入金を行う硬貨入金機4と、バラ硬貨の出金を行う硬貨出金機5と、50枚毎に包装された硬貨(棒金)の出金を行う棒金支払機6およびテラーズマシン置き台7を備えている。
【0015】
上記紙幣入出金機2は、紙幣入金用の投入口11と、入金時のリジェクト紙幣を集積する入金リジェクトボックス12と、出金時のリジェクト紙幣を集積する出金リジェクトボックス13および出金される紙幣が集積される出金口14を備えている。
【0016】
上記投入口11、入金リジェクトボックス12、出金リジェクトボックス13および出金口14は機体前面に縦一列の状態で設置されている。紙幣入出金機2の上面部には各取引の内容を印字するプリント手段としてのジャーナルプリンタ15が設置される。
【0017】
これら投入口11、出金口14およびジャーナルプリンタ15の近傍にはそれぞれ、前述した2台のテラーズマシン1a,1bのうち、どちらのテラーズマシン1a,1bに占有されているかを示す占有ランプ16,17,18が配設されている。
【0018】
上記紙幣入出金機2の前面には、機体内部にある後述する紙幣収納庫の紙幣残量を表示する残量表示部19が配設される。上面には施封端数を返却する施封一時庫返却扉20があり、紙幣返却時には機体の上方部にホップアップする機構になっている。さらに前面には上から入出搬送路引出扉21、入金時に紙幣返却を行う一時集積扉22および紙幣収納庫を引き出す収納庫扉23が配設されている。
【0019】
一方、上記施封・小束支払機3は上部に小束支払用の出金扉24を備え、この扉24が開くことにより出金された小束の取り出しが可能である。出金扉24の近傍には紙幣入出金部の占有ランプと同様の占有ランプ25が配されている。出金扉24の上部には施封帯交換用の帯セット扉26があり、施封帯の交換はこの扉26を開けて行われる。出金扉24の下方には損金庫取り出し扉27が配され、損金庫を取り出し可能となっている。
【0020】
上記硬貨入金機4、硬貨出金機5と棒金支払機6については、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、上記紙幣入出金機2と施封・小束支払機3の内部構成について詳述する。図2は紙幣入出金機2の内部を示す構成図で、図3はその背面図である。
【0021】
この紙幣入出金機2において、紙幣を入金しようとするときは投入口11に紙幣を置き、テラーズマシン1a(1b)から入金開始命令を送ると、これにより、投入口11から取込ローラ29の回転により紙幣が1枚づつ内部に取り込まれる。
【0022】
上記投入口11から取り込まれた紙幣は鑑査前搬送路100を通過し、鑑査部34に導かれる。この鑑査部34内に取り込まれた紙幣はその金種、形状、表裏、真偽、正損等が鑑別される。
【0023】
この鑑別結果に基づき、図示しない制御部が搬送路内に設置された振り分けゲート群35a〜35kを使用して各集積部に紙幣を振り分ける。鑑査部34から出た紙幣は、最初の入金リジェクトゲート35aにより、判定不能券の場合には入金リジェクトボックス12に振り分けられて集積される。
【0024】
判定不能券は再度、投入口11にセットし直して再取り込みするか、手入力で計数データに算入する。判定された紙幣は次に裏表ゲート35bにより表券と裏券に振り分けられ、表向きのものは表搬送路に導かれ、裏向きのものは、裏搬送路に導かれて、紙幣の表裏が取り揃えられる。
【0025】
表裏が取り揃えられた紙幣は、整理ゲート35c、金庫ゲート35dにより、振り分け搬送路40に入る。振り分け搬送路40に入った紙幣は一時庫ゲート35e〜35gにより金種、正損によって一時集積庫41a〜41dのフラッパ群45a〜45d上に集積される。集積される紙幣の枚数が増えてくると紙幣の上面を図示しない集積満杯センサで検知する。
【0026】
上記集積満杯センサで紙幣の集積が満杯であることが検知されると、フラッパ45a,45bは約90°下側に回転し、集積した紙幣は下側のフラッパ45cと45dによって支えられる。このまま紙幣の集積を続けると、紙幣上面は再度、集積満杯センサにより検知されるようになり、検知されるとフラッパ45c,45dも同様に下側に約90°回転する。このとき紙幣は集積部の底部に取り付けられているシャッタ47上に集積される。
【0027】
さらに、紙幣の集積を続けると再度、満杯センサにより紙幣上面が検知されるが、ここではじめて制御部は集積部満杯をテラーズマシン1a(1b)に対して報知する。
【0028】
集積が満杯になると、シャッタ47は図示しない駆動機構により左右に開き、集積した紙幣は収納庫48a〜48dに落下する。上記収納庫48a〜48d内にはセパレータ49,49が上端で待機しており、落下した紙幣はこのセパレータ49,49上に落ちる。
【0029】
シャッタ47が開くと、一時集積部41上部に待機していたプッシャ機構52が駆動され、一時集積庫41内に残っている紙幣をすべて収納庫48a〜48d内に移動させる。この移動が完了するとプッシャ52は上昇し、シャッタ47は閉じられる。この状態で次の入金を受ける状態が出来上がる。
【0030】
次に、出金動作について説明する。
出金動作は収納庫48a〜48dに集積されている券を、出金口14に送ることで成立する。出金開始命令がテラーズマシン1a(1b)から紙幣入出金機2に送信されると、紙幣入出金機2の制御部は出金紙幣が集積されている収納庫48a〜48dの取出機構56を駆動する。この取出機構56は投入口11に取り付けられている取込機構と同じものである。
【0031】
この取出機構56を回転させて紙幣が1枚づつ取り出されるが、取出口直後に設置された取出計数センサ57により、取り出された紙幣の枚数がカウントされる。カウントが出金枚数に達すると、取出機構56は駆動を停止し、取り出しが終了する。
【0032】
取り出された紙幣は収納庫下搬送路58aを通って出金鑑査部59に搬送される。出金鑑査部59では紙幣の2枚取り、金種確認を行い、問題が無ければ上段出金搬送路58bに送り込む。このとき紙幣に問題があれば、取り出し機構に追加の取り出しを指示する。出金鑑査部59を通過した紙幣は精査ゲート35hを通過した後、上段出金搬送路58bに入り、施封ゲート35iにより出金口14へ搬送される。
【0033】
施封ゲート35iで出金口側に搬送された紙幣は出金リジェクトゲート35jにより、出金鑑査で問題ありと判定された券を出金リジェクト庫13へ、出金対象となる券を出金口14へそれぞれ集積する。出金口14内に指定された紙幣の集積が終わると図示しない電磁ロックが解除され、出金口が開くことで紙幣の取り出が可能になる。これで出金処理が完了となる。
【0034】
また、収納庫48a〜48d内の紙幣は通常は紙幣の重さで取出機構56の送り込みローラに押し付けられ、安定的な取り出しが行われる。紙幣残量が少なくなると収納庫内にバックアップ機構60が駆動され、収納庫48a〜48d内の紙幣を上から押すこともできる。この紙幣残量は図示しないセンサにより、収納庫48a〜48d内の紙幣上面の位置を検知することにより行われる。
【0035】
次に、入金紙幣が多くて収納庫48a〜48d内の紙幣が所定枚数以上になったとき、自動的に上記施封・小束支払機3に紙幣を回す動作について説明する。
収納庫48a〜48dの紙幣を施封することは収納庫自動整理と呼び、収納庫48a〜48d内の紙幣枚数が一定以上になると、自動的に開始される。この一定枚数はテラーズマシン1a(1b)から設定が可能で、この設定をなすことにより収納庫48a〜48d内の紙幣枚数が常に一定に保たれる。収納庫48a〜48d内の紙幣枚数が設定値以上になると、自動的に収納庫整理が起動され、収納庫48a〜48d内からの取り出しが開始される。
【0036】
取り出された紙幣は出金鑑査部59により、金種確認等の判別が行われ施封に適した紙幣のみが施封ゲート35iにより施封集積部61へ搬送される。施封集積部61に100枚が搬送されると後述する機構/処理により施封部へ送られる。
【0037】
一方、上記収納庫48a〜48dの制御は100枚取り出し毎に収納庫48a〜48d内の紙幣残量をチェックし、残量が設定値以下になると取り出しを停止する。このように制御することにより収納庫48a〜48d内の紙幣枚数は常に一定に保たれる。
【0038】
次に、上記施封集積部61について詳述する。
施封集積部61は上下2段の集積部61a,61bからなり、この2段の集積の切り替えは集積切り替えゲート35kにより切り替えられる。最初に金庫48a〜48dから取り出された紙幣は、上段施封集積部61aに集積される。
【0039】
集積された紙幣は施封集積バックアップ62a上に集積され、集積が進んでその紙幣上面が集積入口に近づいてくると、図示しない施封集積満杯センサにて満杯が検知される。満杯が検知されると、施封集積バックアップ62aがその駆動機構により下端まで下がり、施封横キャリア63a上に紙幣を移動する。
【0040】
さらに集積が進み、上段施封集積部61aに100枚の紙幣が集積完了すると、集積切り替えゲート35kにより、それ以降の紙幣は下段施封集積部61bに集積される。上段施封集積部61aに集積した100枚の紙幣は施封集積クランプ64aにより上方から押しつけられながら、施封横キャリア63aにより施封機3側に移動される。
【0041】
このとき施封集積クランプ64aは施封横キャリア63a上に固定されているため、一緒に移動することになる。この移動された100枚の紙幣は後述する施封機3の機構により、紙幣を引き抜かれる。紙幣を引き抜かれたことを検知すると施封横キャリア63aは元の位置に戻る。このとき、施封集積バックアップ62aと施封集積クランプ64aも元の位置に戻る。
【0042】
以上の動作で1周期が完了し、次は下段施封集積部61bが同様の動作で100枚の紙幣を施封機3に送る。このように上/下段の施封集積部61a,61bが順番に施封機3に紙幣を送ることにより、連続的に施封を行うことができる。また、施封時に端数が残ったときは、施封集積部61a,61b全体が前段搬送路とともに上方へホップアップし、集積部61a,61bにある紙幣を取り出せるようになっている。
【0043】
次に、施封・小束支払機3について図4を用いて説明する。同図は施封・小束支払機3を側面から見た図である。
施封・小束支払機3には紙幣入出金機2から施封集積部61a,61bを介して紙幣が送り込まれる。施封集積部61a,61bが紙幣入出金機2から施封・小束支払機3に挿入されると、小束ハンド部71が紙幣を受け取りに移動する。小束ハンド部71は上段ハンド部71aと下段ハンド部71bの2段構成になっており、施封集積部61の上段から紙幣供給されても下段から紙幣供給されても紙幣を保持できる。
【0044】
また、小束ハンド部71a、71bは同一ベース上に構成されており、移動は上下一緒に行われる。小束ハンド部71a、71bは図示しないハンド位置検出センサにより、紙幣クランプ位置、紙幣リリース位置、待機位置の3ポジションが検知できるようになっている。
【0045】
紙幣入出金機2からの紙幣受け取り動作は、施封集積部61上に紙幣が指定枚数集積すると、紙幣入出金機2から施封・小束支払機3に受け渡しOKと、上段か下段かの信号が送られる。信号を受けた施封・小束支払機3は後述するバックアップ機構を上段または下段に紙幣入出金機2からの信号にしたがってセットする。
【0046】
その後、待機位置で待機していた小束ハンド部71a,71bが紙幣クランプ位置まで移動し、図示しない紙幣クランプ機構により紙幣をクランプする。クランプが完了すると小束ハンド機構71a,71bは紙幣を引きづりながら紙幣を長手方向に沿って紙幣リリース位置まで移動し、バックアップが紙幣をクランプするのを待つ。バックアップが紙幣をクランプすると、小束ハンド機構71a,71bは紙幣をリリースし、待機位置へ戻る。以上の動作で小束ハンド機構の1周期が完了し、紙幣の引き込みが完了する。
【0047】
つぎに、バックアップ機構72について説明する。バックアップ機構72はその機構内に紙幣受け台74と、その上方にバックアップクランプ機構73を持っている。また、バックアップ機構72は図示しないセンサ群によって、上段紙幣受け取り位置、下段紙幣受け取り位置、キャリア受け渡し位置の3ポジションが検知できるようになっている。
【0048】
小束ハンド機構71から紙幣を受け取ったバックアップ機構72は小束ハンド機構71が待機位置に戻るのを待って、上段紙幣受け取り位置または下段紙幣受け取り位置から移動を開始し、キャリア受け渡し位置まで移動する。このとき、バックアップクランプ機構73はクランプ状態にあり、バックアップ上の紙幣が落下しないように押さえている。
【0049】
バックアップ機構72がキャリア受け渡し位置まで移動すると、紙幣は送り手段としてのキャリア75上と同じ高さになるように設定される。この状態でキャリア75が前方へ移動すると、紙幣はキャリア75の背板で押されてバックアップ72から抜き取られる。
【0050】
上記の動作により、バックアップ72からキャリア75への受け渡しが完了する。キャリア75が前方へ移動を開始すると図示しないキャリアクランプにより、紙幣はキャリア75上から落ちないようにクランプされる。
【0051】
また、キャリア75の前方に配された施封シャッタ76は、キャリア75上の紙幣に押されてキャリア移動方向に回転しながら紙幣を通過させる。キャリア75は図示しないセンサ群により、紙幣受け取り位置、把束位置、縦キャリア受け渡し位置の3ポジションが検知される。
【0052】
キャリア75に乗った紙幣は、把束手段としての把束機構91に移動されて把束される。上記把束機構91は施封帯92の供給部93と、この供給部93から供給される施封帯92を送る送りローラ94と、紙幣に施封帯92を巻き付ける巻付機構95と、紙幣に施封帯92を巻き付けたのち施封帯92をカットするカッタ96を備えている。
【0053】
把束された紙幣(以下、小束という)はキャリア75に乗って把束位置から縦キャリア受け渡し位置まで移動し、その場でキャリア75は停止する。このとき小束は、施封シャッタ76の外側側面に当たって一定の位置で停止する。
【0054】
縦キャリア77はキャリア75の下方の待機位置から上昇し、キャリア75上の小束を掴める位置まで移動する。移動を完了した縦キャリア77は併設されている縦キャリアクランプ機構78によりキャリア75上の小束を保持する。
【0055】
縦キャリアクランプ78が小束を掴むと、キャリア75はさらに移動を開始して紙幣受取り位置まで戻る。このとき小束は施封シャッタ76に押されてキャリア75上からはずれる。完全に縦キャリア77上にのった小束は縦キャリア77とともに下降し、小束搬送路79内に進入する。
【0056】
上記縦キャリア77は、図5に示すような駆動機構101により昇降される。すなわち、上記縦キャリア77はクランプベース102に取り付けられ、このクランプベース102は横スライド機構103に取り付けられる。この横スライド機構103は縦スライド機構104に水平方向にスライド自在に取り付けられる。また、上記横スライド機構104にはガイドピン105が突設され、このガイドピン105は壁面に形成されたガイド溝106に挿入される。上記ガイド溝106は上部側垂直部106aと中間傾斜部106bと下部側垂直部106cとからなる。
【0057】
上記縦スライド機構104はガイドシャフト107,107によりスライド自在に支持され、駆動ベルト108に連結される。この駆動ベルト108は上下部に配設された複数個のプーリ109a〜109eに掛け渡される。上記プーリ109aにはギア110,ウオームギヤ111を介して正逆回転可能な駆動モータ112が接続されている。
【0058】
しかして、駆動モータ112が正逆回転されると、ウオームギヤ111,ギア110およびプーリ109aを介して駆動ベルト108が正逆方向に走行され、この走行により縦スライド機構104が昇降される。この縦スライド機構104の昇降により、横スライド機構103のガイドピン105がガイド溝106に沿って移動し、この移動により横スライド機構103は水平方向に移動する。
【0059】
上記小束搬送路79の上面側には小束プッシャ機構80、ピッカ機構81が配設され、下面側には搬送路79上の小束を金種別に小束金庫83a〜83d内に導く搬送シャッタ機構82a、82bが配設されている。
【0060】
また、上記小束搬送路79の上面部側には後述する小束金庫83aと小束金庫83bとの間に位置する状態で開閉扉86が開閉自在に設けられ、開放することにより縦キャリア77を小束搬送路79内に導入できる。
【0061】
上記縦キャリア77が小束搬送路79内に導入されたときは、図6,図7に示すように搬送路79の下面側に配設された駆動ローラ113,113に対し入れ子状態になる。さらに、この縦キャリア77は小束搬送路79内に導入されたときは、小束の搬送ガイドとして用いられる。なお、図中114…は上記搬送シャッタ機構82a,82bに設けられたガイドである。
【0062】
一方、上記小束搬送路79の下方には収納部としての小束金庫83a〜83dが配設されており、小束の金種によってそれぞれの金庫83a〜83dに振り分けて収納するようになっている。また、小束金庫83a〜83d内に配されたストッパ機構84および小束金庫バックアップ機構85により、金庫83内の小束を搬送路79内に戻すことも可能である。
【0063】
つぎに、縦キャリア77によって移動してきた小束が小束搬送路79を通って小束金庫83a〜83dに収納されるまでを詳細に説明する。
縦キャリア77が小束をクランプした状態で搬送路79内に近づくと、搬送路開閉扉86が図示しない駆動モータにより開放される。ここから搬送路79内に進入した縦キャリア77は搬送路79内の定位置、すなわち金庫83a,金庫83b問の上方部位に移動し、開閉扉86が閉じるのを待つ。
【0064】
開閉扉86が閉じると、縦キャリア77と入れ子状態をなす駆動ローラ113が回転し、小束は搬送路79内に搬送される。小束が収納されるべき小束金庫83a〜83dの上に至ると停止して収納可能な状態で待機する。このとき小束は上記ピッカ機構81により、その停止位置が調整される。
【0065】
指定された小束金庫たとえば83aの真上で小束が待機すると、左右の搬送シャッタ82aおよび82bが下方に回転されてその金庫83a内に落下する。このとき、搬送シャッタ82aおよび82bの開放に合わせて、小束プッシャ機構80も同時に押し込み方向に駆動され小束が押し込まれる。
【0066】
落下した小束は最初はストッパ機構84,84の上に乗り、小束プッシャ機構80により、さらに金庫83内に押し込まれる。ストッパ機構84は小束と一緒に金庫83内に回転するように押し込まれ、小束が一定の位置に達すると自力で元の位置に戻るようにスプリング等で付勢されている。
【0067】
ストッパ機構84が戻る位置まで小束プッシャ機構80が押し込みを終了すると、小束プッシャ機構80は定位置まで戻り、搬送シャッタ82a,82bが閉じて、小束の金庫83aへの収納が終了する。金庫83a内に収納された小束は金庫83a内のバックアップ機構85により常に上方側に付勢されており、小束はストッパ機構84,84で押さえられた状態になる。
【0068】
次に、小束の出金動作について説明する。
小束の出金は、まず出金したい指定された金種の小束金庫83a〜83dの搬送シャッタ82a,82bを開く。しかるのち、小束プッシャ機構80がその金庫たとえば83a内へ押し込まれ、金庫83a内の小束は下方へ押し込まれてストッパ機構84,84が回動可能となる。この回動可能となったストッパ機構84,84は図示しない駆動機構により金庫83a内へ回動されて固定される。
【0069】
その後、小束プッシャ機構80を上方へ引き上げると、バックアップ機構85が上昇して金庫83a内の小束は押し上げられて小束プッシャ機構80の上端位置まで上昇する。上端まで移動した小束はピッカ機構81の駆動により、最上部に位置する小束から順に小束搬送路79内に導入される。
【0070】
この導入された小束は搬送路79の上部側のドライブローラの回転により、搬送路79内を移動する。連続的に出金するときは、そのまま再度ピッカ機構81を駆動すれば次の小束が出金される。このようにして、小束の出金が終了したら、入金時と同様に小束プッシャ機構80を押し込み、余った小束を金庫83a〜83d内に収納して出金処理が完了する。
【0071】
小束搬送路79内に移された小束は、搬送路79内を移動して搬送路出口からエレベータ87内に落下する。エレベータ87内に出金するべき小束がすべて入るとエレベータ87は上昇を開始し、出金位置まで移動する。エレベータ87が出金位置に停止すると小束出金扉24が開き、小束が取出せるようになる。エレベータ87内から小束が取出されると、図示しないセンサにより小束無しが検知され出金扉24を閉めて取り引きが終了する。
【0072】
また、紙幣整理等で連続的に小束を機体外へ放出したいときは、小束シュート扉89を開き、エレベータ87を上方へ移動させることによって、小束搬送路79から落下してくる小束を、そのまま外部に放出する。これはエレベータ87の容量が有限であるのに対して、連続的に無限に出金できるというメリットを持っている。
【0073】
また、エレベータ87の下方には損券金庫90が設置されており、出金に適さない小束、たとえば損券小束や小束姿不良のものを収納できるようになっている。この損券金庫90に収納する場合は小束搬送路79から小束を落下させるときに上記エレベータ87を上昇させて、直接損券金庫90に収納する。
【0074】
つぎに、小束の機械装填および小束出金動作の制御について説明する。
まず、小束の機械装填について説明する。
システム全体の電源が投入された状態でテラーズマシン1a,1bから施封・小束支払機3に対して、どこの小束金庫83a〜83dが、どの金種に対応しているかの情報を送信する。
【0075】
テラーズマシン1a,1bが紙幣入出金機2の収納庫48a〜48dの紙幣が多くなったと判断すると、施封・小束支払機3においてバラ紙幣を施封把束して小束にし、小束金庫83a〜83dに収納するように紙幣入出金機2と施封・小束支払機3それぞれに対して要求する。
【0076】
たとえば、紙幣入出金機2の収納庫48dの千円券が多くなった場合、紙幣出金機2の収納庫48dから取り出された千円券は、施封・小束支払機3へ渡されて小束にされ、あらかじめテラーズマシンより与えられた情報により小束金庫83a〜83dのいずれかに振り分けられて収納される。
【0077】
次に、小束の手装填について説明する。
操作者(行員)はテラーズマシン1a,1bのメニューの中から小束手装填というメニューを選択する。すると、その指示が施封・小束支払機3へ送信され、施封・小束支払機3は小束金庫83a〜83dの取っ手27を手前に引き出されるように図示しない電磁ロックを解除する。
【0078】
操作者は、取っ手27を引いて装填すべき小束の金種と対応する小束金庫83a〜83dを引き出し、その小束を小束金庫83a〜83dに金種ごとに装填してから押し込む。
【0079】
次に、操作者は、テラーズマシン1a,1bに装填した金種と束数を入力し、完了キーを押下する。するとテラーズマシン1a,1bから手装填終了という指示が施封・小束支払機3へ送信され、図示しない電磁ロックがロックして、小束金庫83a〜83dが引き出されないようになる。
【0080】
つぎに、小束の出金動作の制御について、図8に示すフローチャートにもとづいて説明する。
ステップS1において小束出金をスタートしたあと、ステップS2で操作者はテラーズマシンに金種と金額(束数)を指示入力する。そして、ステップS3に移ってテラーズマシンは小束金庫83a〜83dのいずれかに小束支払い指示をなす。指定された金種の小束をあらかじめテラーズマシン1a,1bより与えられた金種金庫から取り出し、出金動作を行う。
【0081】
ステップS3で指定の金種金庫から取出された小束は小束搬送路79に導かれる。この状態で、ステップS4に移ってその小束が機械装填されたものなのか、手装填で装填されたものなのかの判断がなされ、その結果を施封・小束支払機3へ送信する。
【0082】
小束が小束搬送路79を導かれる出金動作時、小束搬送路79の出口に配された金種鑑別センサ200により、出金されてくる小束の金種をあらかじめテラーズマシン1a,1bより指示を受けた判定基準にて判定する。
【0083】
その判定基準とは、たとえばその小束が機械装填された場合には通常レベルであるレベル・1による金種鑑別を選択し、手装填である場合にはレベル・1よりも厳しい金種鑑別であるレベル・2が選択される。
【0084】
したがって、ステップS4において手装填Noの場合は機械装填であるので、ステップS5に移って通常レベルであるレベル・1による金種鑑別が選択される。ステップS4において手装填Yesの場合は、ステップS7に移ってより厳しいレベル・2が選択される。
【0085】
ステップS5とS6のいずれにおいても、次にステップ7に移って実際の金種鑑別が行われる。すなわち、紙幣に金種鑑別センサ200から光を当てて、その反射光を受けて判別部に送る。
【0086】
判別部においては、受光した光から紙幣全体の色調の傾向を判別する。現在は1万円券、5千円券および千円券の3種類の紙幣が存在していて、それぞれの紙幣の色調が全体的に統一されている。
【0087】
たとえば、全体的に茶色っぽい色の紙幣、あるいは全体的に青っぽい色の紙幣などの別に設定されており、判別部はその色調を判断する。そしてさらに、紙幣によっては中央部に透かし部を備えていて、反射光はほぼ白色となる。したがって、判別部はこの白色部分が存在するか否かも判断材料となす。これらの条件から、小束金庫から取出された小束に対する金種の鑑別がなされる。
【0088】
つぎに、ステップS8に移って、その鑑別結果が指定された金種と一致しているか、あるいは異なる金種であるかの判断が行われる。異なる金種である場合(Yes)であれば、ステップ9に移って施封・小束支払機3は出金動作を停止してエラーとし、エラー情報をテラーズマシン1a,1bに報知する。テラーズマシンは、このエラー情報を元に、エラー処理を行う。
【0089】
ステップS8で指定された金種と取出された金種が一致していると判断された場合はステップS10に移る。ここでは取出された小束の束数をカウントし、その束数が指定した束数に満たない場合(No)は、ステップS3に戻って全ての小束が取出されるまで上述の動作を繰り返す。
【0090】
ステップS10で全ての取出しが完了した(Yes)ことを判断すると、ステップS11に移って施封・小束支払い機3の小束出金扉24が開いて全ての小束の放出が可能となる。
【0091】
図9は、紙幣入出金機2と施封・小束支払機3の制御系の概略構成を示すブロック図である。
すなわち、紙幣入出金機2は、CPU150、ROM151、RAM152、搬送制御部153、収納制御部154、入金鑑査部34、出金鑑査部59、搬送機構63a、およびインターフェース155により構成されている。
【0092】
CPU150は紙幣入出金機2全体を制御するものであり、ROM151にはCPU150の制御プログラムなどが記憶されている。搬送制御部153は入金鑑査部34または出金鑑査部59の判別信号にもとづいて搬送路101および取出し機構56を駆動制御し、よって紙幣が搬送されるようになっている。
【0093】
収納制御部154は振り分けゲートを駆動制御することにより、搬送路に搬送される紙幣を入金鑑査部34の判別信号にしたがって各一時集積庫41a〜41dへ振り分けるようになっている。また、収納制御部154は、各一時集積庫41a〜41dの集積紙幣を各収納庫48aから48dへの収納を制御し、および繰り出しローラを駆動制御することにより、各収納庫48a〜48dから搬送路へ紙幣の繰り出しが行われるようになっている。I/F155は、テラーズマシン1a、1bのユニットインターフェースI/F156に接続されている。
【0094】
施封・小束支払機3は、CPU160、ROM161,RAM162、搬送制御部163、収納制御部164、施封制御部165、エレベータ部87、小束プッシャ機構80、金種鑑別部200およびインターフェースI/ F166から構成されている。
【0095】
上記CPU160は、施封・小束支払機3の全体を制御するものであり、ROM161はCPU160の制御プログラムなどが記憶されている。RAM162は施封・小束支払機3で把束された紙幣などに関する各種情報の記憶に用いられる。たとえば、RAM162には小束金庫に装填される小束が機械装填されたものであるか、手装填されたものであるかを記憶する領域162aを備えている。搬送制御部163は、小束ハンド部71を駆動制御することにより、紙幣の小束が搬送されるようになっている。
【0096】
把束制御部165の制御により、集積紙幣に対して紙テープを巻き把束する把束機構91が制御され、把束紙幣としての小束が作成されるようになっている。収納制御部164は振分けゲートを駆動制御することにより小束搬送路79に搬送される小束を指定された金種に基づいて対応した小束金庫83に振分けられるように制御する。
【0097】
また、収納制御部164は、ピッカ機構81を駆動制御することにより、各小束金庫83から小束搬送路79への小束の取出しが行われるようになっている。I/F166は、テラーズマシン1a、1bのユニットインターフェースI/F156に接続されている。
【0098】
上記金種鑑別部200は小束金庫から取出される小束の金種を鑑別して、その小束が指定された金種と一致するか、もしくはエラーであるかの判断をなすなど金種鑑別業務の一切を制御するものであり、小束搬送路79の出口に配される金種鑑別センサ200からの検知信号にもとづく鑑別をなす。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の紙幣入出金処理装置によれば、把束紙幣の出金にあたって金種鑑別を行うことにより、指定金種と異なる金種の把束紙幣が金庫から取出されたときは確実に検知でき、信頼性の向上を得られるという効果を奏する。
【0100】
また、機械装填と手装填との別に応じて鑑別レベルを切換えるなど、金種判定のレベルを変更することができるため、より高精度の鑑別作業をなし、より信頼性の向上を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である紙幣入出金処理装置の外観斜視図。
【図2】同実施の形態の、紙幣入出金処理装置における紙幣入出金機の内部構成図。
【図3】同実施の形態の、紙幣入出金処理機の背面図。
【図4】同実施の形態の、紙幣入出金処理装置における施封・小束支払機の内部構成図。
【図5】同実施の形態の、施封・把束小束機の縦キャリアの駆動機構の構成図。
【図6】同実施の形態の、施封・把束小束機の小束搬送路を示す平面図。
【図7】同実施の形態の、施封・把束小束機の束搬送路内に縦キャリアが導入される状態を示す説明図。
【図8】同実施の形態の、施封・把束小束機の小束取出しについてのフローチャート図。
【図9】同実施の形態の、紙幣入出金処理装置の電気制御のブロック図。
【符号の説明】
1a、1b…テラーズマシン、
3…施封・小束支払機、
83a〜83d…小束金庫(収納部)、
79…小束搬送路(取出し搬送路)、
85…バックアップ機構(取出し手段)、
112…金種鑑別部(鑑査手段)、
200…金種鑑別センサ。

Claims (4)

  1. 装置本体と、
    この装置本体に備えられ、この装置本体による機械装填された把束紙幣および別途、手装填された把束紙幣を収容する収納部と、
    この収納部に収容される把束紙幣を取出して出金する取出し手段と、
    この取出し手段から取出される把束紙幣が機械装填されたものであるか、手装填されたものであるかを判断する判断手段と、
    上記取出し手段の取出し搬送路に設けられ、取出される把束紙幣の金種を鑑別する鑑査手段と、
    この鑑査手段が把束紙幣の金種を鑑別する際に、上記判断手段による把束紙幣の装填別によって鑑査手段の鑑別レベルを切換える手段と、
    を具備したことを特徴とする紙幣入出金処理装置。
  2. 上記切換え手段は、手装填による把束紙幣を対象として鑑別するときには機械装填による把束紙幣を対象として鑑別するときよりも厳しいレベルの鑑別をなすよう鑑査手段の鑑別レベルを切換えることを特徴とする請求項1記載の紙幣入出金処理装置。
  3. 装置本体と、
    この装置本体に備えられ、この装置本体による機械装填された把束紙幣および別途、手装填された把束紙幣を収容する収納部と、
    この収納部に収容される把束紙幣の金種を特定して取出すよう指示する手段と、
    この指示手段の指示に基づいて特定された金種の把束紙幣を取出して出金する取出し手段と、
    この取出し手段から取出される把束紙幣が機械装填されたものであるか、手装填されたものであるかを判断する判断手段と、
    上記取出し手段の取出し搬送路に設けられ、取出される把束紙幣の金種を鑑別する鑑査手段と、
    この鑑査手段が把束紙幣の金種を鑑別する際に、上記判断手段による判断で手装填による把束紙幣を対象として鑑別するときには機械装填による把束紙幣を対象として鑑別するときよりも厳しいレベルの鑑別をなすよう鑑査手段の鑑別レベルを切換える手段と、
    を具備したことを特徴とする紙幣入出金処理装置。
  4. 装置本体と、
    この装置本体に備えられ、この装置本体による機械装填された把束紙幣および別途、手装填された把束紙幣を収容する収納部と、
    この収納部に収容される把束紙幣の金種を特定して取出すよう指示する手段と、
    この指示手段の指示に基づいて特定された金種の把束紙幣を取出して出金する取出し手段と、
    この取出し手段から取出される把束紙幣が機械装填されたものであるか、手装填されたものであるかを判断する判断手段と、
    上記取出し手段の取出し搬送路に設けられ、取出される把束紙幣の金種を鑑別する鑑査手段と、
    この鑑査手段が把束紙幣の金種を鑑別する際に、上記判断手段による判断で手装填による把束紙幣を対象として鑑別するときには機械装填による把束紙幣を対象とするときよりも厳しいレベルの鑑別をなすよう鑑査手段の鑑別レベルを切換える手段と、
    上記鑑査手段による鑑別の結果、上記指示手段から指示された金種と一致するときに装置本体からの出金をなし、相違したときは出金を停止する手段と、
    を具備したことを特徴とする紙幣入出金処理装置。
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