JPH072572A - 炭素製品の迅速製造方法 - Google Patents

炭素製品の迅速製造方法

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JPH072572A
JPH072572A JP6025554A JP2555494A JPH072572A JP H072572 A JPH072572 A JP H072572A JP 6025554 A JP6025554 A JP 6025554A JP 2555494 A JP2555494 A JP 2555494A JP H072572 A JPH072572 A JP H072572A
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JP
Japan
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carbon
temperature
rate
heating
furnace
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JP6025554A
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Jean-Michel Bauer
ジヤン−ミシエル・ボーエ
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Mersen SA
Original Assignee
Carbone Lorraine SA
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27DDETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
    • F27D19/00Arrangements of controlling devices
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/515Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics
    • C04B35/52Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on carbon, e.g. graphite
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27BFURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS IN GENERAL; OPEN SINTERING OR LIKE APPARATUS
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    • F27B17/0016Chamber type furnaces

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 通常炭素粉末と結合剤との混合物を成形し、
次いで成形した炭素成形品を室温に冷却することからな
る炭素粗成形品の製造段階a)と、揮発性物質のない焼
成炭素成形品を得るために前記炭素粗成形品の温度を室
温から800℃を超え得る温度まで上昇させて、揮発性
物質を発生させる(結合剤離脱)ことからなる前記炭素
粗成形品の炉内での焼成段階b)とからなる炭素成形品
の製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、比較的軽量で多孔質
の炭素成形品を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素製品の製造分野に
関する。
【0002】
【従来の技術】通常、炭素成形品又は炭素製品の製造は
以下の段階からなる。
【0003】a)炭素粉末と結合剤(通常ピッチ若しく
はタール又は樹脂)とを主成分とするペーストを成形す
ることからなる粗成形品の製造段階。通常押出し又は圧
縮による成形によって、実質的に製造すべき最終製品の
形状及び寸法を有する成形品を得ることができる; b)いわゆる“硬質”の非晶質炭素成形品を製造し得る
粗成形品の焼成(炭化)段階。この焼成は、粗成形品を
室温から800℃まで、更には1300℃に加熱して行
う。焼成では、結合剤の分解(結合剤離脱段階)により
揮発性物質が発生する。
【0004】このようにして、“硬質”で多孔質の炭素
焼成成形品が得られる。炭素の最終製品に対して求めら
れる最終的な特徴に応じて、いわゆる黒鉛化方法によっ
て(硬質炭素の)焼成成形品を“軟質”黒鉛成形品に変
え(任意の段階c)及び/又は“硬質”炭素の形態であ
れ、“軟質”黒鉛の形態であれ、いわゆる稠密化(de
nsification)方法によって炭素成形品を稠
密化する(任意の段階d)補足的段階を前述の主要段階
に引き続いて行うことができる。通常の黒鉛化方法は、
工業方法に十分適合した黒鉛化速度を有するために、
(多孔質又は非多孔質の)“硬質”炭素焼成成形品を2
000℃以上、一般には約2800℃の温度に加熱する
ことからなる。通常の稠密化方法は、液状樹脂の加圧混
入及びその後の焼成(一般にこのような稠密化は連続す
る数サイクルの液状樹脂の混入及び焼成からなる)、又
は通常は炭素含量の多い気体を一般に900〜1800
℃の温度でクラッキングすることによる化学蒸着(CP
VD)からなる。
【0005】要するに大まかに言えば、得られる炭素成
形品は化学元素Cの同素体に関して言えば(硬質)炭素
性であってもよいし、(軟質)黒鉛性であってもよく、
また炭素最終製品の密度によっては多孔質であってもよ
いし、あまり多孔質でなくてもよいし、多孔質でなくて
もよい。
【0006】既に知られているこれらの種々の段階を実
施するための工業技術に関しては総括的には、元素Cの
燃焼を避けるために炭素の熱処理を非酸化性雰囲気中で
実施しなければならないことに留意することが重要であ
る。特に焼成段階b)で使用する技術は、焼成すべき成
形品(粗成形品)を直接炉内に又は炉内に設置するため
の坩堝内に置き、これらの成形品を“加熱充填剤”と称
する炭素粉末で被覆して酸化から保護することからな
る。一般に気体又は燃料油で加熱される炉には種々の型
がある(回転式火炉(foyer a feu)、チャ
ンバ式炉、トンネル炉、“バッチ”炉等)。これらの炉
では1300℃の最大温度に達し得る。通常焼成段階で
は、焼成すべき成形品を850℃の温度に加熱する。こ
の段階の持続時間は実質的に温度上昇時間に相当する。
容積が100m3の工業炉では、この上昇は通常、焼成
すべき成形品の寸法及び配合によって数日から数週間続
く。この焼成段階に対応する標準的な“温度℃−時間
(時)”線図を図1に示す。加熱速度を加速すると、通
常亀裂又は破損が生じて欠陥品となる。
【0007】黒鉛化(段階c)の技術は炭素の電気特性
を必要とする。黒鉛化すべき焼成成形品を炭素粉末で保
護した後に、積み重ねて直接電流を通して加熱する。こ
の作業は通常“Acheson”型炉内で行われる。従
って、焼成処理と黒鉛化処理とは一般に異なり、異なる
技術を必要とし、従って処理すべき成形品をある炉から
他の炉に移さなければならない。しかしながら、日本特
許出願公開第61 158 808号に記載の如く、揮
発性物質が非常に少ない粗成形品の場合、誘導炉を使用
して同一炉内で炭素成形品を焼成して、黒鉛化すること
もできる。更には、稠密化(段階d)の技術の中では、
CPVD技術は約1000℃で比較的低い約2kPa
(20ミリバール)のクラッキングガス分圧を維持する
ことのできる真空炉を必要とする。この処理は一般に、
既に黒鉛化した、従って既に最終的に収縮した成形品で
実施する。
【0008】
【発明が解決しようする課題】炭素の(炭素性又は黒鉛
性で、多少とも多孔質である)成形品の製造の分野で
は、当業者は今日まで以下の2つの制約を解決できてい
ない。第1は製造サイクルが遅いことであり(成形/焼
成/黒鉛化/稠密化1サイクルの総時間は月で計算して
通常1〜4カ月である)、第2は方法の各段階で種々の
専用装置を必要とすることである。処理時間及び投資量
又は処理を行うのに必要な装置は、経済的な面(生産
性、投資資本の収益性、ユーザーの要求に答える速さ
等)で非常に重要である。
【0009】(約100kgで、厚さが約40cmの)
炭素重厚成形品、大型寸法の成形品(例えば成形品の中
心温度を120〜170℃に加熱した後に急速に焼成す
ることのできる、アルミニウムの製造に使用される電
極)の場合は、フランス特許出願第2 153 800
号に記載の内容で既に進展が見られた。
【0010】本出願人が研究する製品、要するに化学工
学用炭素成形品(本発明の実施例では厚さ6mmの管)
に前述の進展を当てはめることはできなかった。このよ
うな進展が当てはまり得るとしても、通常以下に示すよ
うな常に提起される問題: −生産サイクルの時間が長すぎ、生産にフレキシビリテ
ィーが少ない; −適切な炭素製品全てを製造するために重厚でコストの
かかる1揃いの多数の装置が必要である; −多数の工程で加熱充填剤が存在するために生産コスト
及び材料コストがかかる;はごく一部分しか解決されな
かった。
【0011】本出願人は、このような炭素成形品の製造
方法の収益性を大幅に改善するためにこのような全ての
問題を同時に解決しようとした。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の炭素成形品の製
造方法は、通常炭素粉末と結合剤との混合物を熱成形
し、次いで成形した炭素成形品を室温に冷却することか
らなる炭素粗成形品の製造段階a)と、揮発性物質のな
い焼成炭素成形品を得るために前記炭素粗成形品の温度
を室温から1300℃に達し得る温度まで上昇させて、
揮発性物質を発生させることからなる前記炭素粗成形品
の炉内での焼成段階b)とからなり、焼成段階b)の温
度上昇速度を増すために、 1)一方では、電気加熱炉内に(加熱充填剤のない)前
記炭素粗成形品を置き、 2)他方では、揮発性物質がかなり発生する前に(10
%未満の揮発性物質)、前記成形品の加熱速度を200
℃までは段階a)の冷却速度に応じて、前記加熱速度の
上昇が段階a)の冷却速度の減少に対応するように選択
して、段階a)で生じた応力を解放し、 3)最後に、揮発性物質の分圧を局所的に下げて、前記
炭素粗成形品を取り巻く非酸化性気体雰囲気(パージ用
気体流)を循環させて温度を上昇させることを特徴とす
る。
【0013】炭素材料の製造分野の従来技術(焼成処
理、稠密化処理、黒鉛化処理)の熱処理時間が長いため
に提起されている問題に関しては、本出願人は当業者が
慣用的に行っている作業とは反対に、(室温から約28
00℃の黒鉛化温度までの)あらゆる範囲の処理で急速
な熱処理が可能であると指摘した。本発明の処理時間と
従来技術の処理時間との比率は通常1:10で、これは
大きく、経済的に最も重要である。そのために、本出願
人は、以下で説明する3つの手段を結合する必要がある
と考えた。
【0014】A)第1の手段は、“脂肪”物質を構成す
る、即ち通常20重量%以上の炭素結合剤(大抵の場合
はピッチ)を含み、通常少なくとも10%の揮発性物質
を生成する炭素粗成形品の焼成段階でも単一の加熱手段
となる加熱充填剤のない電気炉を使用することからな
る。
【0015】(揮発性物質を含まないか又は揮発性物質
が発生する場合は加熱充填剤を含んでいる)炭素成形品
を熱処理するために電気炉を使用することは既に知られ
ているが、この型の炉の利点はとりわけ、有効加熱出力
及び調整の容易さに関連する。これに対して本出願人
は、ピッチ含量の多い(50重量%までのピッチを含
む)炭素成形品の焼成でも加熱充填剤を含まない電気炉
を使用することのできる条件を見い出した。実際解決す
べき問題は、結合剤離脱段階中での揮発性物質の“適切
な”除去、即ち炉自体を汚染しない除去である。後で炉
の清浄に多くの時間を費やさなければならないならば、
急速な熱処理が実現できても仕方がない。ところで、以
前は加熱充填剤を使用しないと、炉のある部分が汚染さ
れる危険性があまりにも大きすぎた。驚くべきことに、
本出願人は本発明の条件、特に以下のC)に記載の第3
の手段に関係する条件によってこの問題が解決されるこ
とを証明した。
【0016】B)本発明の第2の手段によれば、常温か
ら(通常200℃の)揮発性物質がかなり発生し始める
(即ち結合剤離脱)温度までの温度範囲では、段階a)
の熱成形後の炭素成形品の冷却速度に応じて炭素粗成形
品の加熱速度を選択し、炭素粗成形品の内部応力、即ち
本出願人の研究によれば、いわゆる炭素粗成形品の適切
な成形よりも遥かに冷却速度を原因とする応力を結合剤
離脱の前に解放することが重要である。
【0017】本発明によれば、段階a)で小さい冷却速
度を選択すれば、段階b)の開始時に加熱速度を増すこ
とができ、かくして各段階で問題となる設備コストを考
慮して生産コストを最適化することができる。従って、
炭素粗成形品の冷却が水中よりもむしろ周囲空気中(本
発明の好ましい実施態様)で行われるならば、200℃
への加熱速度は更に増す。
【0018】一般に、炭素粗成形品に対して200℃の
温度までは100℃/時未満の加熱速度を、また段階
a)で炭素粗成形品の冷却速度が大きければそれだけ低
い加熱速度を選択して、前記揮発性物質が発生する前に
炭素成形品の機械応力を解放する。
【0019】特に厚さの小さい炭素成形品(例えば実施
例に記載の管)の場合には、フランス特許出願第2 1
53 800号の内容が適合しないことに留意すること
が肝要である。実際にはこの場合、健全な(物理的欠陥
のない)最終製品を得るのに、炭素粗成形品の中心温度
を120〜170℃に上昇させ、次いで成形品を更に高
温に急速加熱するだけでは不十分であることを本出願人
は確認した。これらの研究によって本出願人は、段階
a)の冷却段階が段階b)の200℃までの急速加熱の
可能性に重要な役割を果たすことを証明した。従って、
いずれにせよ内部応力を緩和させることが問題である
が、少なくとも薄壁炭素成形品の場合、フランス特許出
願第2 153 800号の中心加熱の基準は適切でな
かった。
【0020】C)本発明の第3の手段によれば、応力が
一旦緩和されると、揮発性物質を発生させるために加熱
充填剤を用いずに、非酸化性気体雰囲気を循環させて焼
成すべき成形品の温度を上昇させ且つこれらの成形品の
分圧を下げることによって焼成段階(結合剤離脱段階)
中に揮発性物質を急速且つ“適切”に発生させることが
できる。
【0021】焼成すべき成形品を取り巻く気体雰囲気中
で焼成中に、“揮発性物質の重量/非酸化性雰囲気の気
体重量”比を3未満、好ましくは1未満にすることが好
ましい。この比率が高すぎると、焼成成形品の機械特性
が完全に又は一部分損なわれる。この比率が低すぎる
と、特に非酸化性雰囲気を構成する気体が過剰且つ無益
に消費される。実際にはこの比率は一般に0.5より大
きい。揮発性物質を揮発性物質用焼却炉の方に取り出す
(一般に焼却炉の出口に配置された)真空ポンプ又は抽
出器によって、通常大気圧の0.6〜0.9倍未満の減
圧(非酸化性大気を構成するパージ用不活性ガスの分圧
+揮発性物質の分圧)下で結合剤離脱段階を実施するこ
とが有利であり得る。
【0022】更には本出願人は、加熱充填剤を使用せ
ず、単一の炉である電気炉内で、また処理すべき物質を
中間で取り扱うことなく、炭素粗成形品で行われる主要
処理全体を実施することができると指摘した。主要処理
とは、揮発性物質を除去して(結合剤離脱)、多孔質物
質を生成する段階を含む焼成処理、焼成後に得られた多
孔質物質のCPVDによる稠密化処理、同素体変性(c
hangement)処理(例えばCPVDによって稠
密化されたか又は稠密化されていない物質の黒鉛化)を
意味する。本発明の方法はこのような処理に限定されな
い。ここでは最も慣用的な稠密化処理を取り上げたが、
特にCPVDによる稠密化方法は炭素(一般には熱分解
炭素)の付着に限定されない。
【0023】要するに、当業者は常に製造した成形品の
品質をむしろ熱処理の遅さと結びつけていたが、本出願
人は、得られる成形品の品質を熱処理の速さと結びつけ
る手段があると指摘した。
【0024】本発明によれば、炭素粗成形品の処理を行
うために抵抗型又は誘導型電気加熱炉を使用する。炭素
粉末(加熱充填剤)を加えずに炭素粗成形品をこれらの
炉内に配置する。前記炭素粗成形品内に含まれる揮発性
物質の除去を助けるために、一般にこれらの成形品を互
いに僅かに離れた状態で維持する。
【0025】この除去を助けるために、前記非酸化性気
体雰囲気が前記炭素成形品(加熱充填剤で包囲されてい
ない成形品)の表面に循環させる。気体前面(fron
tgazeux)は少なくとも0.5cm/分(ピスト
ン型流れ)、好ましくは5〜30cm/分の速度で前進
する。この非酸化性気体雰囲気は好ましくは窒素、アル
ゴン及びヘリウムの中から選択する。
【0026】本発明の第2の手段に関しては、成形終了
後の炭素粗成形品の冷却を水中急冷で行うならば、本発
明に基づいて製造したあまり重厚でない成形品の場合に
加熱速度が5℃/時を超えてはならないことが本出願人
が行った研究によって判明した。あまり重厚でないと
は、少なくとも1つの寸法が20cm未満、好ましくは
5cm未満であることを意味する。これに対して、成形
終了後の炭素粗成形品の冷却を室温の空気中で行えば、
50℃/時から100℃/時の加熱速度が可能である。
段階a)の冷却速度によって可能となる以上の加熱速度
を200℃まで採用すると、200℃を超える温度での
急速熱処理によって高品質の最終製品を得ることはでき
ない(例5参照)。
【0027】本出願人は特に、結合剤離脱と関係する焼
成速度論及びこの段階(炭素材料の全ての製造方法で実
施しなければならない段階)で高品質の製品を得るため
に利用すべき手段を研究した。本出願人は、工業生産の
信頼性を得る手段が、前記温度上昇の速度を発生する揮
発性物質の流量に従属させて、所与の流量を得ることか
らなることを見い出した。特にこの所与の流量は、1時
間当たりで揮発性物質の総重量の5〜65%、好ましく
は1時間当たりで揮発性物質の総重量の20〜40%に
維持する。
【0028】予備試験中に曲線(例えば図4に示す曲
線)を作成し、この予備試験から前記値を確定した。特
にこの所与の流量が大きい(通常200〜600℃の)
温度範囲では、この流量を平均流量Fm及び/又は最大
流量FMで表すこともできる。実際には、所望の結合剤
離脱曲線を得るために、本方法に関連する情報処理手段
によって結合剤離脱曲線(例えば図4の曲線)を記憶し
て、炉の運転、特に時間に応じての加熱を行うことがで
きる。
【0029】本発明の方法は焼成炭素成形品を製造する
焼成又は炭化段階だけを含み得るので、比較的軽量で多
孔質の成形品を得ることができる。しかしながらこの方
法が更に焼成炭素成形品の稠密化段階d)及び/又は黒
鉛化段階c)を含んでいれば特に有利である。
【0030】実際には焼成炭素成形品の黒鉛化段階の場
合、この段階は、焼成段階で使用したのと同一炉内で加
熱充填剤を使用せずに、前記焼成炭素成形品を取り巻く
非酸化性雰囲気(通常は大気圧下、減圧下又は真空下で
の窒素又はアルゴンの雰囲気)中にて、(CPVDによ
って稠密化されたか又は稠密化されていない)前記焼成
炭素成形品を400℃/時〜1900℃/時、好ましく
は800℃/時付近の上昇速度で少なくとも2300℃
の温度に加熱することによって実施される。
【0031】同様に稠密化段階の場合、減圧下にて、8
00〜1200℃の温度で炭素含量の多い気体(メタン
又は天然ガス)をクラッキングすることによって同一炉
内で焼成炭素成形品の化学蒸着(CPVD)による稠密
化段階d)を実施して、稠密な炭素成形品を製造する。
従って、以下に示す2つの理由から、炭化した直後に、
好ましくは任意の黒鉛化段階の前に稠密化すれば特に有
利である。
【0032】−一方ではこのように処理すれば、稠密化
コストは殆どゼロであり、実質的に材料(炭素の多い気
体)のコストだけになる。この段階は、焼成終了温度か
ら高温の黒鉛化温度までの温度上昇によって殆どマスキ
ングされる(masquee)。
【0033】−他方では黒鉛化段階の前に稠密化するこ
とによって、黒鉛化して初めて最終的に収縮する成形品
を収縮する前に稠密化する。これによって密度が特に高
く、通常まず黒鉛化して、次に稠密化した成形品に比べ
て3%ほど高い成形品を得ることができる。しかしなが
ら、最大の稠密化を行うには、黒鉛化段階の後に、同一
炉内で黒鉛化した成形品の冷却時にCPVDによる第2
の稠密化を実施することが有利である。
【0034】一般に、本発明では、単に本方法の必須段
階(段階a及びb)を任意に黒鉛化段階(段階c)及び
/又は少なくとも1つの稠密化段階(段階d)と組み合
わせることによって、従って本発明の種々の方法を使用
して密度及び性質が異なる広範な炭素製品を製造するこ
とができる。これらの種々の方法の一連の段階を以下の
ように記号で表すことができる(段階a、b、c、dの
意味は先に説明した通りである):“ab”、“ab
c”、“abd”、“abdc”、“abcd”及び
“abdcd”。“ab”の方法で最も稠密でない製品
が得られ、“abdcd”の方法で最も稠密な製品が得
られる。
【0035】選択した方法の如何を問わず、方法のある
段階から他の段階に移行するのに中間炭素成形品の取り
扱いが全く不要であることが重要であり、このことは労
働力が非常に大きく節約されることを意味する。
【0036】更には本発明の方法では、方法の自動化操
作が可能である。実際には図5で例示的に示すように、
加熱エネルギー量を調整して、前記炭素成形品(粗成形
のものであっても焼成したものであっても、また黒鉛化
したものであっても黒鉛化していないものであっても、
また稠密であっても稠密でなくてもよい)の温度及び加
熱速度を制御し得る手段と、前記炭素成形品を取り巻く
気体雰囲気の種類、圧力及び流量を制御し、かくして本
方法の段階b)並びに場合によってはc)及び/又は
d)を所与の基準に従って自動的に実施できるようにパ
ージ用気体流を調整する手段とを炉に備えることが有利
である。本発明によれば段階c)の前に段階d)を実施
することが好ましい。そのために、発生する揮発性物質
の流量を測定し得る手段(センサ)と、発生した揮発性
物質の流量(1時間当たりに発生する揮発性物質の量)
を所与の値に維持するために前記パージ用気体流及び前
記加熱エネルギー量を前記流量に従属させるための手段
とを前記炉に備えることができる。このような自動化操
作によって、本発明の方法の信頼性及び再現性が確保さ
れる。
【0037】本発明を実施するために使用する装置の概
略図(炉の軸方向断面図)である。
【0038】この装置は以下の要素からなる: a)加熱手段2を含む管状電気炉1。加熱手段内には、
各管の周辺及び内部で不活性ガスが軸方向に循環し得る
ように加熱充填剤を使用せずに炭素粗材料の管3が配置
されている。気体流の前進面(front d’ava
ncee)16(“ピストン”型流れ)を示した。
【0039】b)気体供給装置4(気体Aは炭素粗成形
品の焼成中に使用する不活性ガスであり得、気体BはC
PVDによる稠密化で使用する炭素気体であり得る)及
び気体流量調整手段5。
【0040】c)炉の出口には、炉から出る気体流の流
量測定手段6並びに場合によっては焼却炉7及び真空ポ
ンプ8のような他の手段。
【0041】 d)通常以下のものから成る本方法の制御調整手段9: *炉1の加熱出力制御手段10; *入り口Deの気体流量の測定制御手段11; *管及び炉内部の温度測定手段12; *炉内部の圧力測定手段13; *真空ポンプ8の制御手段14; *出口Dsの気体流量測定手段15。
【0042】
【実施例】全ての例は同一の炭素粗成形品で実施した工
業試験に相当する。このために、炭素粉末とピッチとを
混練し、熱押出しし、押出し機の出口で空冷して管を成
形した。
【0043】これらの粗管の寸法を以下に示す: 長さ:4.5m 外径:37mm 内径:25mm ピッチ含量:28〜30重量% 揮発性物質の重量比:14〜15%。
【0044】例1 この例は従来技術の焼成又は炭化段階に相当する。
【0045】粗管をRiedhammer(登録商標)
炉内に置いて、加熱充填剤として使用する炭素粉末で被
覆した。いわゆる加熱段階(装填、冷却、除去(dec
hargement)を含まず)の持続時間及び温度上
昇を図1に示す。図1では、加熱段階自体の持続時間が
90時間であることが分かる。しかしながら全体として
はこの段階全体は13日間持続する(焼成に5日間、冷
却に8日間)。
【0046】例2 この例は従来技術の黒鉛化段階に相当する。
【0047】まず黒鉛要素からなる“Acheson”
型炉を用意した。黒鉛粉末で被覆した焼成管を置いた。
持続時間:8日間。
【0048】黒鉛化すべき成形品を約2800〜300
0℃の黒鉛化温度に加熱した。持続時間:15日間。
【0049】冷却時間:15日間。
【0050】焼成管から黒鉛管を得るための総時間:3
8日間。
【0051】例3 本発明に基づくこの例では、焼成又は炭化段階と黒鉛化
段階とからなる粗管の熱処理を説明する。
【0052】この試験は160個の管、即ち800kg
の炭素粗材料を対象とした。そのために、窒素パージ手
段を備えた市販の(誘導加熱式)電気炉内に粗管を置い
た。管の外面が少なくとも結合剤離脱中に窒素(非酸化
性雰囲気)でパージされるように、シムで管と管の間に
隙間をあけた。
【0053】この炉は、図5に示すように長さ5m、有
効内径80cmの円筒形である。
【0054】円筒炉の一端から他端への窒素(非酸化性
大気)パージを、20cm/分の速度で前進する前面1
6に示す。
【0055】炭素管に以下の加熱速度を課した(図2参
照)。
【0056】−段階a):20℃から200℃に加熱す
るのに60℃/時の加熱速度。持続時間:3.33時
間。
【0057】−結合剤離脱(揮発性物質の除去)及び焼
成の段階b): 加熱速度を以下に示す: *200℃から400℃までは平均110℃/時(1.
82時間) *400℃から600℃までは平均300℃/時(0.
66時間) 2.5時間で200℃から600℃に加熱すると、除去
した揮発性物質の量は94kg(即ち総揮発性物質の8
4%)に増えた。このことは、揮発性物質の平均流量F
mが37.6kg/時で、最大流量FMが45kg/時未
満であることを意味する。炭素成形品の加熱出力及び温
度を結合剤離脱速度に従属させて、最大流量(45kg
/時)を超えずに、200〜600℃の温度範囲で前述
の平均流量(37.6kg/時)を得た。これらの流量
はこの試験の炭素成形品に適しているが、炭素成形品の
寸法特性によって異なり得る。揮発性物質の流量を制限
も調整もせずに最大加熱出力で温度を上昇させると、欠
陥品の比率が増して、品質が一定でなくなる。
【0058】円筒形炉内部の約2100cm2の有効区
域(管の区域によって占められていない区域)を考慮し
た上で、管状炉内の気体前面(“ピストン”型流れ=直
径に対して長さが比較的大きい円筒形炉の軸に実質的に
垂直な方向に進む前面)の前進速度を約20cm/分とし
て、“揮発性物質の重量/窒素(前記非酸化性大気)の
重量”比が結合剤離脱段階b)中に約0.85となるよ
うに窒素流量を選択した。
【0059】−黒鉛化段階:800℃/時 持続時間:600℃から2800℃に加熱するのに2.
75時間。特に600℃〜1000℃で凝縮性重質揮発
性物質18kgを除去した。
【0060】全体としては200℃〜1000℃で、1
12kg、即ち粗管の初期重量の14重量%の揮発性物
質を除去した。
【0061】サイクル全体(装填、冷却及び除去)を考
慮すると、総持続時間は24時間を僅かに下回った。例
1及び例2の41日(13+28)と比較すべきであ
る。
【0062】得られた管は、製造した成形品の98%以
上に物理的欠陥(変形、破砕、亀裂、割れ目等)がなか
った。
【0063】例4 この例は例3と同様であるが、焼成段階と黒鉛化段階と
の間にCPVDによる稠密化段階を含むことが異なる。
この稠密化段階中には、窒素パージの代わりに20ミリ
バール(2kPa)の圧力下でメタンパージした。
【0064】 炭素管に以下の加熱速度を課した(図2参照): −段階a):20℃から200℃に加熱するのに60℃
/時の加熱速度。持続時間:3.33時間。
【0065】−結合剤離脱及び焼成の段階b): 加熱速度を以下に示す: *200℃から400℃までは110℃/時(1.82
時間) *400℃から600℃までは300℃/時(0.66
時間) *600℃から900℃までは800℃/時(0.37
時間) −CPVDによる稠密化段階:50℃/時 持続時間:900℃から1150℃に加熱するのに5時
間 −黒鉛化段階:800℃/時 持続時間:1150℃から2800℃に加熱するのに
2.06時間 装填/除去及び冷却を考慮した総持続時間は約24時間
である。
【0066】得られた管には例3の管と同様、物理的欠
陥がなかった。
【0067】例5 例3と同様のこの例では、20℃から200℃までの温
度上昇中における管の中心温度を記録するために粗管に
計器を備えて幾つかの試験を実施した。
【0068】炉の出力を変えると、恐らく不活性ガスの
循環によって、20℃から200℃までの幾つかの急速
な温度(中心温度)の上昇があった。
【0069】 試験5a:30分間で上昇(即ち360℃/時) 試験5b:1時間で上昇(即ち180℃/時) 試験5c:1時間で20℃から(200℃ではなく)1
60℃に急速上昇(管の厚み内の中心温度)、即ち中心
加熱速度は140℃/時。
【0070】例3と同様に処理した後に(試験5cの場
合、例3と同様に110℃/時の加熱速度で160℃か
ら400℃に加熱)得られた製品は90%以上に管の多
くの破砕を含む物理的欠陥があった。
【0071】これらの試験は、フランス特許出願第2
153 800号に記載の如く、加熱速度を増す前に、
段階b)の第1の部分中に達しなければならない炭素成
形品の中心温度の基準が重要でないことを示している。
【0072】更には試験5dを実施した。この試験は、
フランス特許出願第2 153 800号で推奨されて
いるように、中心温度が既に160℃に達した成形品の
700℃の炉内への急速導入を再現するために1.25
時間で160℃から600℃に加熱したことが試験5c
と異なっている。この場合、多数の欠陥を有する炭素成
形品が得られた。
【0073】例6 本発明に基づくこの例は例4と同様であるが、黒鉛化段
階がないことが異なる。
【0074】例7 本発明に基づくこの例は例3と同様であるが、黒鉛化段
階がなく、焼成温度が600℃を超えると、25分で9
00℃まで加熱することが異なる。
【0075】例8 本発明に基づくこの例は例4と同様であるが、CPVD
による2回の稠密化からなり、第1の稠密化を(例4に
記載の如く)黒鉛化温度まで温度を上昇させるときに行
い、第2の稠密化を黒鉛化後の管の冷却時に行うことが
異なる。約1150℃でこのような追加の稠密化を実施
すると、例4で得られた材料よりも稠密で、本質的に黒
鉛と第2の稠密化時に付着する少量のざらざらした薄片
状炭素とからなる材料が得られる。
【0076】本発明に基づいて例3、4、5、6、7、
8で得られた管は、物理的欠陥(破砕、亀裂等)の存在
に関して実質的に匹敵し得る品質を有するが、材料の種
類(炭素又は黒鉛)及び密度/多孔度が異なる。
【0077】
【表1】
【0078】発明の利点 前述したように、本発明は、以下で説明する理由によっ
て従来技術に比べて経済面で非常に重要な利点を有す
る。
【0079】−従来技術では2つ又は3つの異なる装置
を使用していたが、本発明では単一の装置で十分であ
る。
【0080】−労働コストは約1:20の割合で削減さ
れる。
【0081】−加熱充填剤を殆ど使用しないので材料費
が大幅に削減される。
【0082】−もはや製造中の製品に数カ月間融資する
必要がないので回転資金が大幅に削減される。
【0083】−本発明の方法では実際に、通常は50重
量%以下である出発時のピッチ含量の如何を問わず、炉
の汚れの問題にも、焼成炭素製品の最終的な品質の問題
にも遭遇せずに、全ての炭素粗製品を処理することがで
き、このことは本発明の方法が汎用的であることを示し
ている。
【0084】更には、本発明では、通常従来技術で得ら
れる成形品よりも稠密な成形品を過剰コストにならずに
製造することができる(abdcdの方法)。
【0085】最後に、本発明ではあらゆる注文に迅速に
応えることができ、このことは非常に大きな商業的利点
である。
【0086】用途 本発明に記載の手段は、通常圧縮又は押出しによって成
形される炭素成形品の製造に適用され、本発明の実施例
に記載の管は非制限的な一例にすぎない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の焼成処理(例1)に対応する温度/
時間の曲線である。縦座標は温度(T℃)、横座標は時
間(時)を示す。
【図2】本発明の焼成/黒鉛化処理(例3)に対応する
温度/時間の曲線である。縦座標は温度(T℃)、横座
標は時間(時)を示す。
【図3】本発明の焼成/CPVDによる稠密化/黒鉛化
処理(例4)に対応する温度/時間の曲線である。縦座
標は温度(T℃)、横座標は時間(時)を示す。
【図4】200〜600℃での通常の結合剤離脱曲線を
示す(例3)。縦座標は除去した揮発性物質のパーセン
テージを累積値で示し、横座標には200〜600℃の
時間間隔に対応する時間:2.5時間を示す。この曲線
及びこの温度間隔から、1時間当たりに除去した全ての
揮発性物質のパーセンテージを示す揮発性物質の最大流
量FM 及び平均流量Fm を導き出すことができる。
【図5】本発明を実施するために使用する装置の概略図
(炉の軸方向断面図)である。
【符号の説明】
1 管状電気炉 2 加熱手段 3 管 4 気体供給装置 5 気体流量調整手段 7 焼却炉 8 真空ポンプ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常炭素粉末と結合剤との混合物を成形
    し、次いで成形した炭素成形品を室温に冷却することか
    らなる炭素粗成形品の製造段階a)と、揮発性物質のな
    い焼成炭素成形品を得るために前記炭素粗成形品の温度
    を室温から800℃を超え得る温度まで上昇させて、揮
    発性物質を発生させる(結合剤離脱)ことからなる前記
    炭素粗成形品の炉内での焼成段階b)とからなる炭素成
    形品の製造方法であって、焼成段階b)の温度上昇速度
    を増すために、 1)一方では、電気加熱炉内に(加熱充填剤のない)前
    記炭素粗成形品を置き、 2)他方では、揮発性物質がかなり発生する前に(10
    %未満の揮発性物質)、前記成形品の加熱速度を200
    ℃までは段階a)の冷却速度に応じて、前記加熱速度の
    上昇が段階a)の冷却速度の減少に対応するように選択
    して、段階a)で生じた応力を解放し、 3)最後に、揮発性物質の分圧を局所的に下げて、前記
    炭素粗成形品を取り巻く非酸化性気体雰囲気(パージ用
    気体流)を循環させて温度を上昇させることを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】 抵抗型又は誘導型電気加熱炉を使用する
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記炭素粗成形品内に含まれる揮発性物
    質の除去を助けるために前記非酸化性気体雰囲気を前記
    炭素成形品(保護粉末で包囲されていない成形品)の表
    面に対して循環させ、気体前面を少なくとも0.5cm
    /分、好ましくは5cm/分〜30cm/分の速度で前
    進させる請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記非酸化性気体雰囲気を好ましくは窒
    素、アルゴン及びヘリウムの中から選択する請求項3に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記炭素粗成形品に対して200℃の温
    度までは100℃/時未満の加熱速度を、また段階a)
    で炭素粗成形品の冷却速度が大きければそれだけ低い加
    熱速度を選択して、前記揮発性物質が発生する前に機械
    応力を解放する請求項1から4のいずれか一項に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 前記温度上昇の速度を発生する揮発性物
    質の流量に従属させて所与の流量を得る請求項1から5
    のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記所与の流量を1時間当たりで揮発性
    物質の総重量の5〜65重量%に維持する請求項6に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 前記所与の流量を好ましくは1時間当た
    りで揮発性物質の総重量の20〜40重量%に維持する
    請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 焼成すべき成形品を取り巻く気体雰囲気
    中で焼成中に、“揮発性物質の重量/非酸化性雰囲気の
    気体重量”比を3未満、好ましくは1未満に維持する請
    求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記気体の消費を必要最低限にするた
    めに、前記比率が全焼成段階中に実質的に一定で1付近
    の値を保持するように前記気体の流量を揮発性物質の揮
    発速度に従属させる請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 稠密な炭素成形品を製造するために、
    焼成炭素成形品の化学蒸着(CPVD)による稠密化段
    階d)、即ち減圧下にて、800〜1200℃の温度で
    炭素含量の多い気体(メタン又は天然ガス)をクラッキ
    ングすることによって前記同一炉内で実施される段階を
    含んでいる請求項1から10のいずれか一項に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 (CPVDによって稠密化されたか又
    は稠密化されていない)前記焼成炭素成形品の黒鉛化段
    階c)、即ち前記同一炉内で加熱充填剤を使用せずに、
    前記焼成炭素成形品を取り巻く非酸化性雰囲気(通常は
    大気圧下、減圧下又は真空下での窒素又はアルゴンの雰
    囲気)中にて、前記焼成炭素成形品を400℃/時〜1
    900℃/時、好ましくは800℃/時付近の上昇速度
    でもって少なくとも2300℃の温度に加熱することに
    よって実施される段階を含んでいる請求項1から11の
    いずれか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 黒鉛化した成形品の冷却を使用して成
    形品を前記同一炉内で更に稠密化するために、前記黒鉛
    化段階c)の後に稠密化段階を行う請求項12に記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 前記炉が、加熱エネルギー量を調整し
    て、前記炭素成形品(粗成形のものであっても焼成した
    ものであっても、また黒鉛化したものであっても黒鉛化
    していないものであっても、また稠密であっても稠密で
    なくてもよい)の温度を制御し得る手段と、前記炭素成
    形品を取り巻く気体雰囲気の種類、圧力及び流量を制御
    し、かくして前記方法の段階b)並びに場合によっては
    c)及び/又はd)を所与の基準に従って自動的に実施
    できるように前記パージ用気体流を調整する手段とを備
    えている請求項1から13のいずれか一項に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 前記炉が、発生する揮発性物質の流量
    を測定し得る手段と、発生した揮発性物質の流量(1時
    間当たりに発生する揮発性物質の量)を所与の値に維持
    するために前記パージ用気体流及び前記加熱エネルギー
    量を前記流量に従属させるための手段とを備えている請
    求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記炭素成形品の実温度が経時的に以
    下の温度曲線をたどるように、前記炉が、予備試験から
    得られた所与の温度対時間(特に上昇速度)の曲線を記
    憶し且つ該温度曲線に従って前記炭素成形品の前記温度
    を制御することのできる手段を備えている請求項14に
    記載の方法。
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