JPH072572A - 炭素製品の迅速製造方法 - Google Patents
炭素製品の迅速製造方法Info
- Publication number
- JPH072572A JPH072572A JP6025554A JP2555494A JPH072572A JP H072572 A JPH072572 A JP H072572A JP 6025554 A JP6025554 A JP 6025554A JP 2555494 A JP2555494 A JP 2555494A JP H072572 A JPH072572 A JP H072572A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbon
- temperature
- rate
- heating
- furnace
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F27—FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
- F27D—DETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
- F27D19/00—Arrangements of controlling devices
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/515—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics
- C04B35/52—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on carbon, e.g. graphite
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F27—FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
- F27B—FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS IN GENERAL; OPEN SINTERING OR LIKE APPARATUS
- F27B17/00—Furnaces of a kind not covered by any preceding group
- F27B17/0016—Chamber type furnaces
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 通常炭素粉末と結合剤との混合物を成形し、
次いで成形した炭素成形品を室温に冷却することからな
る炭素粗成形品の製造段階a)と、揮発性物質のない焼
成炭素成形品を得るために前記炭素粗成形品の温度を室
温から800℃を超え得る温度まで上昇させて、揮発性
物質を発生させる(結合剤離脱)ことからなる前記炭素
粗成形品の炉内での焼成段階b)とからなる炭素成形品
の製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、比較的軽量で多孔質
の炭素成形品を得ることができる。
次いで成形した炭素成形品を室温に冷却することからな
る炭素粗成形品の製造段階a)と、揮発性物質のない焼
成炭素成形品を得るために前記炭素粗成形品の温度を室
温から800℃を超え得る温度まで上昇させて、揮発性
物質を発生させる(結合剤離脱)ことからなる前記炭素
粗成形品の炉内での焼成段階b)とからなる炭素成形品
の製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、比較的軽量で多孔質
の炭素成形品を得ることができる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素製品の製造分野に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】通常、炭素成形品又は炭素製品の製造は
以下の段階からなる。
以下の段階からなる。
【0003】a)炭素粉末と結合剤(通常ピッチ若しく
はタール又は樹脂)とを主成分とするペーストを成形す
ることからなる粗成形品の製造段階。通常押出し又は圧
縮による成形によって、実質的に製造すべき最終製品の
形状及び寸法を有する成形品を得ることができる; b)いわゆる“硬質”の非晶質炭素成形品を製造し得る
粗成形品の焼成(炭化)段階。この焼成は、粗成形品を
室温から800℃まで、更には1300℃に加熱して行
う。焼成では、結合剤の分解(結合剤離脱段階)により
揮発性物質が発生する。
はタール又は樹脂)とを主成分とするペーストを成形す
ることからなる粗成形品の製造段階。通常押出し又は圧
縮による成形によって、実質的に製造すべき最終製品の
形状及び寸法を有する成形品を得ることができる; b)いわゆる“硬質”の非晶質炭素成形品を製造し得る
粗成形品の焼成(炭化)段階。この焼成は、粗成形品を
室温から800℃まで、更には1300℃に加熱して行
う。焼成では、結合剤の分解(結合剤離脱段階)により
揮発性物質が発生する。
【0004】このようにして、“硬質”で多孔質の炭素
焼成成形品が得られる。炭素の最終製品に対して求めら
れる最終的な特徴に応じて、いわゆる黒鉛化方法によっ
て(硬質炭素の)焼成成形品を“軟質”黒鉛成形品に変
え(任意の段階c)及び/又は“硬質”炭素の形態であ
れ、“軟質”黒鉛の形態であれ、いわゆる稠密化(de
nsification)方法によって炭素成形品を稠
密化する(任意の段階d)補足的段階を前述の主要段階
に引き続いて行うことができる。通常の黒鉛化方法は、
工業方法に十分適合した黒鉛化速度を有するために、
(多孔質又は非多孔質の)“硬質”炭素焼成成形品を2
000℃以上、一般には約2800℃の温度に加熱する
ことからなる。通常の稠密化方法は、液状樹脂の加圧混
入及びその後の焼成(一般にこのような稠密化は連続す
る数サイクルの液状樹脂の混入及び焼成からなる)、又
は通常は炭素含量の多い気体を一般に900〜1800
℃の温度でクラッキングすることによる化学蒸着(CP
VD)からなる。
焼成成形品が得られる。炭素の最終製品に対して求めら
れる最終的な特徴に応じて、いわゆる黒鉛化方法によっ
て(硬質炭素の)焼成成形品を“軟質”黒鉛成形品に変
え(任意の段階c)及び/又は“硬質”炭素の形態であ
れ、“軟質”黒鉛の形態であれ、いわゆる稠密化(de
nsification)方法によって炭素成形品を稠
密化する(任意の段階d)補足的段階を前述の主要段階
に引き続いて行うことができる。通常の黒鉛化方法は、
工業方法に十分適合した黒鉛化速度を有するために、
(多孔質又は非多孔質の)“硬質”炭素焼成成形品を2
000℃以上、一般には約2800℃の温度に加熱する
ことからなる。通常の稠密化方法は、液状樹脂の加圧混
入及びその後の焼成(一般にこのような稠密化は連続す
る数サイクルの液状樹脂の混入及び焼成からなる)、又
は通常は炭素含量の多い気体を一般に900〜1800
℃の温度でクラッキングすることによる化学蒸着(CP
VD)からなる。
【0005】要するに大まかに言えば、得られる炭素成
形品は化学元素Cの同素体に関して言えば(硬質)炭素
性であってもよいし、(軟質)黒鉛性であってもよく、
また炭素最終製品の密度によっては多孔質であってもよ
いし、あまり多孔質でなくてもよいし、多孔質でなくて
もよい。
形品は化学元素Cの同素体に関して言えば(硬質)炭素
性であってもよいし、(軟質)黒鉛性であってもよく、
また炭素最終製品の密度によっては多孔質であってもよ
いし、あまり多孔質でなくてもよいし、多孔質でなくて
もよい。
【0006】既に知られているこれらの種々の段階を実
施するための工業技術に関しては総括的には、元素Cの
燃焼を避けるために炭素の熱処理を非酸化性雰囲気中で
実施しなければならないことに留意することが重要であ
る。特に焼成段階b)で使用する技術は、焼成すべき成
形品(粗成形品)を直接炉内に又は炉内に設置するため
の坩堝内に置き、これらの成形品を“加熱充填剤”と称
する炭素粉末で被覆して酸化から保護することからな
る。一般に気体又は燃料油で加熱される炉には種々の型
がある(回転式火炉(foyer a feu)、チャ
ンバ式炉、トンネル炉、“バッチ”炉等)。これらの炉
では1300℃の最大温度に達し得る。通常焼成段階で
は、焼成すべき成形品を850℃の温度に加熱する。こ
の段階の持続時間は実質的に温度上昇時間に相当する。
容積が100m3の工業炉では、この上昇は通常、焼成
すべき成形品の寸法及び配合によって数日から数週間続
く。この焼成段階に対応する標準的な“温度℃−時間
(時)”線図を図1に示す。加熱速度を加速すると、通
常亀裂又は破損が生じて欠陥品となる。
施するための工業技術に関しては総括的には、元素Cの
燃焼を避けるために炭素の熱処理を非酸化性雰囲気中で
実施しなければならないことに留意することが重要であ
る。特に焼成段階b)で使用する技術は、焼成すべき成
形品(粗成形品)を直接炉内に又は炉内に設置するため
の坩堝内に置き、これらの成形品を“加熱充填剤”と称
する炭素粉末で被覆して酸化から保護することからな
る。一般に気体又は燃料油で加熱される炉には種々の型
がある(回転式火炉(foyer a feu)、チャ
ンバ式炉、トンネル炉、“バッチ”炉等)。これらの炉
では1300℃の最大温度に達し得る。通常焼成段階で
は、焼成すべき成形品を850℃の温度に加熱する。こ
の段階の持続時間は実質的に温度上昇時間に相当する。
容積が100m3の工業炉では、この上昇は通常、焼成
すべき成形品の寸法及び配合によって数日から数週間続
く。この焼成段階に対応する標準的な“温度℃−時間
(時)”線図を図1に示す。加熱速度を加速すると、通
常亀裂又は破損が生じて欠陥品となる。
【0007】黒鉛化(段階c)の技術は炭素の電気特性
を必要とする。黒鉛化すべき焼成成形品を炭素粉末で保
護した後に、積み重ねて直接電流を通して加熱する。こ
の作業は通常“Acheson”型炉内で行われる。従
って、焼成処理と黒鉛化処理とは一般に異なり、異なる
技術を必要とし、従って処理すべき成形品をある炉から
他の炉に移さなければならない。しかしながら、日本特
許出願公開第61 158 808号に記載の如く、揮
発性物質が非常に少ない粗成形品の場合、誘導炉を使用
して同一炉内で炭素成形品を焼成して、黒鉛化すること
もできる。更には、稠密化(段階d)の技術の中では、
CPVD技術は約1000℃で比較的低い約2kPa
(20ミリバール)のクラッキングガス分圧を維持する
ことのできる真空炉を必要とする。この処理は一般に、
既に黒鉛化した、従って既に最終的に収縮した成形品で
実施する。
を必要とする。黒鉛化すべき焼成成形品を炭素粉末で保
護した後に、積み重ねて直接電流を通して加熱する。こ
の作業は通常“Acheson”型炉内で行われる。従
って、焼成処理と黒鉛化処理とは一般に異なり、異なる
技術を必要とし、従って処理すべき成形品をある炉から
他の炉に移さなければならない。しかしながら、日本特
許出願公開第61 158 808号に記載の如く、揮
発性物質が非常に少ない粗成形品の場合、誘導炉を使用
して同一炉内で炭素成形品を焼成して、黒鉛化すること
もできる。更には、稠密化(段階d)の技術の中では、
CPVD技術は約1000℃で比較的低い約2kPa
(20ミリバール)のクラッキングガス分圧を維持する
ことのできる真空炉を必要とする。この処理は一般に、
既に黒鉛化した、従って既に最終的に収縮した成形品で
実施する。
【0008】
【発明が解決しようする課題】炭素の(炭素性又は黒鉛
性で、多少とも多孔質である)成形品の製造の分野で
は、当業者は今日まで以下の2つの制約を解決できてい
ない。第1は製造サイクルが遅いことであり(成形/焼
成/黒鉛化/稠密化1サイクルの総時間は月で計算して
通常1〜4カ月である)、第2は方法の各段階で種々の
専用装置を必要とすることである。処理時間及び投資量
又は処理を行うのに必要な装置は、経済的な面(生産
性、投資資本の収益性、ユーザーの要求に答える速さ
等)で非常に重要である。
性で、多少とも多孔質である)成形品の製造の分野で
は、当業者は今日まで以下の2つの制約を解決できてい
ない。第1は製造サイクルが遅いことであり(成形/焼
成/黒鉛化/稠密化1サイクルの総時間は月で計算して
通常1〜4カ月である)、第2は方法の各段階で種々の
専用装置を必要とすることである。処理時間及び投資量
又は処理を行うのに必要な装置は、経済的な面(生産
性、投資資本の収益性、ユーザーの要求に答える速さ
等)で非常に重要である。
【0009】(約100kgで、厚さが約40cmの)
炭素重厚成形品、大型寸法の成形品(例えば成形品の中
心温度を120〜170℃に加熱した後に急速に焼成す
ることのできる、アルミニウムの製造に使用される電
極)の場合は、フランス特許出願第2 153 800
号に記載の内容で既に進展が見られた。
炭素重厚成形品、大型寸法の成形品(例えば成形品の中
心温度を120〜170℃に加熱した後に急速に焼成す
ることのできる、アルミニウムの製造に使用される電
極)の場合は、フランス特許出願第2 153 800
号に記載の内容で既に進展が見られた。
【0010】本出願人が研究する製品、要するに化学工
学用炭素成形品(本発明の実施例では厚さ6mmの管)
に前述の進展を当てはめることはできなかった。このよ
うな進展が当てはまり得るとしても、通常以下に示すよ
うな常に提起される問題: −生産サイクルの時間が長すぎ、生産にフレキシビリテ
ィーが少ない; −適切な炭素製品全てを製造するために重厚でコストの
かかる1揃いの多数の装置が必要である; −多数の工程で加熱充填剤が存在するために生産コスト
及び材料コストがかかる;はごく一部分しか解決されな
かった。
学用炭素成形品(本発明の実施例では厚さ6mmの管)
に前述の進展を当てはめることはできなかった。このよ
うな進展が当てはまり得るとしても、通常以下に示すよ
うな常に提起される問題: −生産サイクルの時間が長すぎ、生産にフレキシビリテ
ィーが少ない; −適切な炭素製品全てを製造するために重厚でコストの
かかる1揃いの多数の装置が必要である; −多数の工程で加熱充填剤が存在するために生産コスト
及び材料コストがかかる;はごく一部分しか解決されな
かった。
【0011】本出願人は、このような炭素成形品の製造
方法の収益性を大幅に改善するためにこのような全ての
問題を同時に解決しようとした。
方法の収益性を大幅に改善するためにこのような全ての
問題を同時に解決しようとした。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の炭素成形品の製
造方法は、通常炭素粉末と結合剤との混合物を熱成形
し、次いで成形した炭素成形品を室温に冷却することか
らなる炭素粗成形品の製造段階a)と、揮発性物質のな
い焼成炭素成形品を得るために前記炭素粗成形品の温度
を室温から1300℃に達し得る温度まで上昇させて、
揮発性物質を発生させることからなる前記炭素粗成形品
の炉内での焼成段階b)とからなり、焼成段階b)の温
度上昇速度を増すために、 1)一方では、電気加熱炉内に(加熱充填剤のない)前
記炭素粗成形品を置き、 2)他方では、揮発性物質がかなり発生する前に(10
%未満の揮発性物質)、前記成形品の加熱速度を200
℃までは段階a)の冷却速度に応じて、前記加熱速度の
上昇が段階a)の冷却速度の減少に対応するように選択
して、段階a)で生じた応力を解放し、 3)最後に、揮発性物質の分圧を局所的に下げて、前記
炭素粗成形品を取り巻く非酸化性気体雰囲気(パージ用
気体流)を循環させて温度を上昇させることを特徴とす
る。
造方法は、通常炭素粉末と結合剤との混合物を熱成形
し、次いで成形した炭素成形品を室温に冷却することか
らなる炭素粗成形品の製造段階a)と、揮発性物質のな
い焼成炭素成形品を得るために前記炭素粗成形品の温度
を室温から1300℃に達し得る温度まで上昇させて、
揮発性物質を発生させることからなる前記炭素粗成形品
の炉内での焼成段階b)とからなり、焼成段階b)の温
度上昇速度を増すために、 1)一方では、電気加熱炉内に(加熱充填剤のない)前
記炭素粗成形品を置き、 2)他方では、揮発性物質がかなり発生する前に(10
%未満の揮発性物質)、前記成形品の加熱速度を200
℃までは段階a)の冷却速度に応じて、前記加熱速度の
上昇が段階a)の冷却速度の減少に対応するように選択
して、段階a)で生じた応力を解放し、 3)最後に、揮発性物質の分圧を局所的に下げて、前記
炭素粗成形品を取り巻く非酸化性気体雰囲気(パージ用
気体流)を循環させて温度を上昇させることを特徴とす
る。
【0013】炭素材料の製造分野の従来技術(焼成処
理、稠密化処理、黒鉛化処理)の熱処理時間が長いため
に提起されている問題に関しては、本出願人は当業者が
慣用的に行っている作業とは反対に、(室温から約28
00℃の黒鉛化温度までの)あらゆる範囲の処理で急速
な熱処理が可能であると指摘した。本発明の処理時間と
従来技術の処理時間との比率は通常1:10で、これは
大きく、経済的に最も重要である。そのために、本出願
人は、以下で説明する3つの手段を結合する必要がある
と考えた。
理、稠密化処理、黒鉛化処理)の熱処理時間が長いため
に提起されている問題に関しては、本出願人は当業者が
慣用的に行っている作業とは反対に、(室温から約28
00℃の黒鉛化温度までの)あらゆる範囲の処理で急速
な熱処理が可能であると指摘した。本発明の処理時間と
従来技術の処理時間との比率は通常1:10で、これは
大きく、経済的に最も重要である。そのために、本出願
人は、以下で説明する3つの手段を結合する必要がある
と考えた。
【0014】A)第1の手段は、“脂肪”物質を構成す
る、即ち通常20重量%以上の炭素結合剤(大抵の場合
はピッチ)を含み、通常少なくとも10%の揮発性物質
を生成する炭素粗成形品の焼成段階でも単一の加熱手段
となる加熱充填剤のない電気炉を使用することからな
る。
る、即ち通常20重量%以上の炭素結合剤(大抵の場合
はピッチ)を含み、通常少なくとも10%の揮発性物質
を生成する炭素粗成形品の焼成段階でも単一の加熱手段
となる加熱充填剤のない電気炉を使用することからな
る。
【0015】(揮発性物質を含まないか又は揮発性物質
が発生する場合は加熱充填剤を含んでいる)炭素成形品
を熱処理するために電気炉を使用することは既に知られ
ているが、この型の炉の利点はとりわけ、有効加熱出力
及び調整の容易さに関連する。これに対して本出願人
は、ピッチ含量の多い(50重量%までのピッチを含
む)炭素成形品の焼成でも加熱充填剤を含まない電気炉
を使用することのできる条件を見い出した。実際解決す
べき問題は、結合剤離脱段階中での揮発性物質の“適切
な”除去、即ち炉自体を汚染しない除去である。後で炉
の清浄に多くの時間を費やさなければならないならば、
急速な熱処理が実現できても仕方がない。ところで、以
前は加熱充填剤を使用しないと、炉のある部分が汚染さ
れる危険性があまりにも大きすぎた。驚くべきことに、
本出願人は本発明の条件、特に以下のC)に記載の第3
の手段に関係する条件によってこの問題が解決されるこ
とを証明した。
が発生する場合は加熱充填剤を含んでいる)炭素成形品
を熱処理するために電気炉を使用することは既に知られ
ているが、この型の炉の利点はとりわけ、有効加熱出力
及び調整の容易さに関連する。これに対して本出願人
は、ピッチ含量の多い(50重量%までのピッチを含
む)炭素成形品の焼成でも加熱充填剤を含まない電気炉
を使用することのできる条件を見い出した。実際解決す
べき問題は、結合剤離脱段階中での揮発性物質の“適切
な”除去、即ち炉自体を汚染しない除去である。後で炉
の清浄に多くの時間を費やさなければならないならば、
急速な熱処理が実現できても仕方がない。ところで、以
前は加熱充填剤を使用しないと、炉のある部分が汚染さ
れる危険性があまりにも大きすぎた。驚くべきことに、
本出願人は本発明の条件、特に以下のC)に記載の第3
の手段に関係する条件によってこの問題が解決されるこ
とを証明した。
【0016】B)本発明の第2の手段によれば、常温か
ら(通常200℃の)揮発性物質がかなり発生し始める
(即ち結合剤離脱)温度までの温度範囲では、段階a)
の熱成形後の炭素成形品の冷却速度に応じて炭素粗成形
品の加熱速度を選択し、炭素粗成形品の内部応力、即ち
本出願人の研究によれば、いわゆる炭素粗成形品の適切
な成形よりも遥かに冷却速度を原因とする応力を結合剤
離脱の前に解放することが重要である。
ら(通常200℃の)揮発性物質がかなり発生し始める
(即ち結合剤離脱)温度までの温度範囲では、段階a)
の熱成形後の炭素成形品の冷却速度に応じて炭素粗成形
品の加熱速度を選択し、炭素粗成形品の内部応力、即ち
本出願人の研究によれば、いわゆる炭素粗成形品の適切
な成形よりも遥かに冷却速度を原因とする応力を結合剤
離脱の前に解放することが重要である。
【0017】本発明によれば、段階a)で小さい冷却速
度を選択すれば、段階b)の開始時に加熱速度を増すこ
とができ、かくして各段階で問題となる設備コストを考
慮して生産コストを最適化することができる。従って、
炭素粗成形品の冷却が水中よりもむしろ周囲空気中(本
発明の好ましい実施態様)で行われるならば、200℃
への加熱速度は更に増す。
度を選択すれば、段階b)の開始時に加熱速度を増すこ
とができ、かくして各段階で問題となる設備コストを考
慮して生産コストを最適化することができる。従って、
炭素粗成形品の冷却が水中よりもむしろ周囲空気中(本
発明の好ましい実施態様)で行われるならば、200℃
への加熱速度は更に増す。
【0018】一般に、炭素粗成形品に対して200℃の
温度までは100℃/時未満の加熱速度を、また段階
a)で炭素粗成形品の冷却速度が大きければそれだけ低
い加熱速度を選択して、前記揮発性物質が発生する前に
炭素成形品の機械応力を解放する。
温度までは100℃/時未満の加熱速度を、また段階
a)で炭素粗成形品の冷却速度が大きければそれだけ低
い加熱速度を選択して、前記揮発性物質が発生する前に
炭素成形品の機械応力を解放する。
【0019】特に厚さの小さい炭素成形品(例えば実施
例に記載の管)の場合には、フランス特許出願第2 1
53 800号の内容が適合しないことに留意すること
が肝要である。実際にはこの場合、健全な(物理的欠陥
のない)最終製品を得るのに、炭素粗成形品の中心温度
を120〜170℃に上昇させ、次いで成形品を更に高
温に急速加熱するだけでは不十分であることを本出願人
は確認した。これらの研究によって本出願人は、段階
a)の冷却段階が段階b)の200℃までの急速加熱の
可能性に重要な役割を果たすことを証明した。従って、
いずれにせよ内部応力を緩和させることが問題である
が、少なくとも薄壁炭素成形品の場合、フランス特許出
願第2 153 800号の中心加熱の基準は適切でな
かった。
例に記載の管)の場合には、フランス特許出願第2 1
53 800号の内容が適合しないことに留意すること
が肝要である。実際にはこの場合、健全な(物理的欠陥
のない)最終製品を得るのに、炭素粗成形品の中心温度
を120〜170℃に上昇させ、次いで成形品を更に高
温に急速加熱するだけでは不十分であることを本出願人
は確認した。これらの研究によって本出願人は、段階
a)の冷却段階が段階b)の200℃までの急速加熱の
可能性に重要な役割を果たすことを証明した。従って、
いずれにせよ内部応力を緩和させることが問題である
が、少なくとも薄壁炭素成形品の場合、フランス特許出
願第2 153 800号の中心加熱の基準は適切でな
かった。
【0020】C)本発明の第3の手段によれば、応力が
一旦緩和されると、揮発性物質を発生させるために加熱
充填剤を用いずに、非酸化性気体雰囲気を循環させて焼
成すべき成形品の温度を上昇させ且つこれらの成形品の
分圧を下げることによって焼成段階(結合剤離脱段階)
中に揮発性物質を急速且つ“適切”に発生させることが
できる。
一旦緩和されると、揮発性物質を発生させるために加熱
充填剤を用いずに、非酸化性気体雰囲気を循環させて焼
成すべき成形品の温度を上昇させ且つこれらの成形品の
分圧を下げることによって焼成段階(結合剤離脱段階)
中に揮発性物質を急速且つ“適切”に発生させることが
できる。
【0021】焼成すべき成形品を取り巻く気体雰囲気中
で焼成中に、“揮発性物質の重量/非酸化性雰囲気の気
体重量”比を3未満、好ましくは1未満にすることが好
ましい。この比率が高すぎると、焼成成形品の機械特性
が完全に又は一部分損なわれる。この比率が低すぎる
と、特に非酸化性雰囲気を構成する気体が過剰且つ無益
に消費される。実際にはこの比率は一般に0.5より大
きい。揮発性物質を揮発性物質用焼却炉の方に取り出す
(一般に焼却炉の出口に配置された)真空ポンプ又は抽
出器によって、通常大気圧の0.6〜0.9倍未満の減
圧(非酸化性大気を構成するパージ用不活性ガスの分圧
+揮発性物質の分圧)下で結合剤離脱段階を実施するこ
とが有利であり得る。
で焼成中に、“揮発性物質の重量/非酸化性雰囲気の気
体重量”比を3未満、好ましくは1未満にすることが好
ましい。この比率が高すぎると、焼成成形品の機械特性
が完全に又は一部分損なわれる。この比率が低すぎる
と、特に非酸化性雰囲気を構成する気体が過剰且つ無益
に消費される。実際にはこの比率は一般に0.5より大
きい。揮発性物質を揮発性物質用焼却炉の方に取り出す
(一般に焼却炉の出口に配置された)真空ポンプ又は抽
出器によって、通常大気圧の0.6〜0.9倍未満の減
圧(非酸化性大気を構成するパージ用不活性ガスの分圧
+揮発性物質の分圧)下で結合剤離脱段階を実施するこ
とが有利であり得る。
【0022】更には本出願人は、加熱充填剤を使用せ
ず、単一の炉である電気炉内で、また処理すべき物質を
中間で取り扱うことなく、炭素粗成形品で行われる主要
処理全体を実施することができると指摘した。主要処理
とは、揮発性物質を除去して(結合剤離脱)、多孔質物
質を生成する段階を含む焼成処理、焼成後に得られた多
孔質物質のCPVDによる稠密化処理、同素体変性(c
hangement)処理(例えばCPVDによって稠
密化されたか又は稠密化されていない物質の黒鉛化)を
意味する。本発明の方法はこのような処理に限定されな
い。ここでは最も慣用的な稠密化処理を取り上げたが、
特にCPVDによる稠密化方法は炭素(一般には熱分解
炭素)の付着に限定されない。
ず、単一の炉である電気炉内で、また処理すべき物質を
中間で取り扱うことなく、炭素粗成形品で行われる主要
処理全体を実施することができると指摘した。主要処理
とは、揮発性物質を除去して(結合剤離脱)、多孔質物
質を生成する段階を含む焼成処理、焼成後に得られた多
孔質物質のCPVDによる稠密化処理、同素体変性(c
hangement)処理(例えばCPVDによって稠
密化されたか又は稠密化されていない物質の黒鉛化)を
意味する。本発明の方法はこのような処理に限定されな
い。ここでは最も慣用的な稠密化処理を取り上げたが、
特にCPVDによる稠密化方法は炭素(一般には熱分解
炭素)の付着に限定されない。
【0023】要するに、当業者は常に製造した成形品の
品質をむしろ熱処理の遅さと結びつけていたが、本出願
人は、得られる成形品の品質を熱処理の速さと結びつけ
る手段があると指摘した。
品質をむしろ熱処理の遅さと結びつけていたが、本出願
人は、得られる成形品の品質を熱処理の速さと結びつけ
る手段があると指摘した。
【0024】本発明によれば、炭素粗成形品の処理を行
うために抵抗型又は誘導型電気加熱炉を使用する。炭素
粉末(加熱充填剤)を加えずに炭素粗成形品をこれらの
炉内に配置する。前記炭素粗成形品内に含まれる揮発性
物質の除去を助けるために、一般にこれらの成形品を互
いに僅かに離れた状態で維持する。
うために抵抗型又は誘導型電気加熱炉を使用する。炭素
粉末(加熱充填剤)を加えずに炭素粗成形品をこれらの
炉内に配置する。前記炭素粗成形品内に含まれる揮発性
物質の除去を助けるために、一般にこれらの成形品を互
いに僅かに離れた状態で維持する。
【0025】この除去を助けるために、前記非酸化性気
体雰囲気が前記炭素成形品(加熱充填剤で包囲されてい
ない成形品)の表面に循環させる。気体前面(fron
tgazeux)は少なくとも0.5cm/分(ピスト
ン型流れ)、好ましくは5〜30cm/分の速度で前進
する。この非酸化性気体雰囲気は好ましくは窒素、アル
ゴン及びヘリウムの中から選択する。
体雰囲気が前記炭素成形品(加熱充填剤で包囲されてい
ない成形品)の表面に循環させる。気体前面(fron
tgazeux)は少なくとも0.5cm/分(ピスト
ン型流れ)、好ましくは5〜30cm/分の速度で前進
する。この非酸化性気体雰囲気は好ましくは窒素、アル
ゴン及びヘリウムの中から選択する。
【0026】本発明の第2の手段に関しては、成形終了
後の炭素粗成形品の冷却を水中急冷で行うならば、本発
明に基づいて製造したあまり重厚でない成形品の場合に
加熱速度が5℃/時を超えてはならないことが本出願人
が行った研究によって判明した。あまり重厚でないと
は、少なくとも1つの寸法が20cm未満、好ましくは
5cm未満であることを意味する。これに対して、成形
終了後の炭素粗成形品の冷却を室温の空気中で行えば、
50℃/時から100℃/時の加熱速度が可能である。
段階a)の冷却速度によって可能となる以上の加熱速度
を200℃まで採用すると、200℃を超える温度での
急速熱処理によって高品質の最終製品を得ることはでき
ない(例5参照)。
後の炭素粗成形品の冷却を水中急冷で行うならば、本発
明に基づいて製造したあまり重厚でない成形品の場合に
加熱速度が5℃/時を超えてはならないことが本出願人
が行った研究によって判明した。あまり重厚でないと
は、少なくとも1つの寸法が20cm未満、好ましくは
5cm未満であることを意味する。これに対して、成形
終了後の炭素粗成形品の冷却を室温の空気中で行えば、
50℃/時から100℃/時の加熱速度が可能である。
段階a)の冷却速度によって可能となる以上の加熱速度
を200℃まで採用すると、200℃を超える温度での
急速熱処理によって高品質の最終製品を得ることはでき
ない(例5参照)。
【0027】本出願人は特に、結合剤離脱と関係する焼
成速度論及びこの段階(炭素材料の全ての製造方法で実
施しなければならない段階)で高品質の製品を得るため
に利用すべき手段を研究した。本出願人は、工業生産の
信頼性を得る手段が、前記温度上昇の速度を発生する揮
発性物質の流量に従属させて、所与の流量を得ることか
らなることを見い出した。特にこの所与の流量は、1時
間当たりで揮発性物質の総重量の5〜65%、好ましく
は1時間当たりで揮発性物質の総重量の20〜40%に
維持する。
成速度論及びこの段階(炭素材料の全ての製造方法で実
施しなければならない段階)で高品質の製品を得るため
に利用すべき手段を研究した。本出願人は、工業生産の
信頼性を得る手段が、前記温度上昇の速度を発生する揮
発性物質の流量に従属させて、所与の流量を得ることか
らなることを見い出した。特にこの所与の流量は、1時
間当たりで揮発性物質の総重量の5〜65%、好ましく
は1時間当たりで揮発性物質の総重量の20〜40%に
維持する。
【0028】予備試験中に曲線(例えば図4に示す曲
線)を作成し、この予備試験から前記値を確定した。特
にこの所与の流量が大きい(通常200〜600℃の)
温度範囲では、この流量を平均流量Fm及び/又は最大
流量FMで表すこともできる。実際には、所望の結合剤
離脱曲線を得るために、本方法に関連する情報処理手段
によって結合剤離脱曲線(例えば図4の曲線)を記憶し
て、炉の運転、特に時間に応じての加熱を行うことがで
きる。
線)を作成し、この予備試験から前記値を確定した。特
にこの所与の流量が大きい(通常200〜600℃の)
温度範囲では、この流量を平均流量Fm及び/又は最大
流量FMで表すこともできる。実際には、所望の結合剤
離脱曲線を得るために、本方法に関連する情報処理手段
によって結合剤離脱曲線(例えば図4の曲線)を記憶し
て、炉の運転、特に時間に応じての加熱を行うことがで
きる。
【0029】本発明の方法は焼成炭素成形品を製造する
焼成又は炭化段階だけを含み得るので、比較的軽量で多
孔質の成形品を得ることができる。しかしながらこの方
法が更に焼成炭素成形品の稠密化段階d)及び/又は黒
鉛化段階c)を含んでいれば特に有利である。
焼成又は炭化段階だけを含み得るので、比較的軽量で多
孔質の成形品を得ることができる。しかしながらこの方
法が更に焼成炭素成形品の稠密化段階d)及び/又は黒
鉛化段階c)を含んでいれば特に有利である。
【0030】実際には焼成炭素成形品の黒鉛化段階の場
合、この段階は、焼成段階で使用したのと同一炉内で加
熱充填剤を使用せずに、前記焼成炭素成形品を取り巻く
非酸化性雰囲気(通常は大気圧下、減圧下又は真空下で
の窒素又はアルゴンの雰囲気)中にて、(CPVDによ
って稠密化されたか又は稠密化されていない)前記焼成
炭素成形品を400℃/時〜1900℃/時、好ましく
は800℃/時付近の上昇速度で少なくとも2300℃
の温度に加熱することによって実施される。
合、この段階は、焼成段階で使用したのと同一炉内で加
熱充填剤を使用せずに、前記焼成炭素成形品を取り巻く
非酸化性雰囲気(通常は大気圧下、減圧下又は真空下で
の窒素又はアルゴンの雰囲気)中にて、(CPVDによ
って稠密化されたか又は稠密化されていない)前記焼成
炭素成形品を400℃/時〜1900℃/時、好ましく
は800℃/時付近の上昇速度で少なくとも2300℃
の温度に加熱することによって実施される。
【0031】同様に稠密化段階の場合、減圧下にて、8
00〜1200℃の温度で炭素含量の多い気体(メタン
又は天然ガス)をクラッキングすることによって同一炉
内で焼成炭素成形品の化学蒸着(CPVD)による稠密
化段階d)を実施して、稠密な炭素成形品を製造する。
従って、以下に示す2つの理由から、炭化した直後に、
好ましくは任意の黒鉛化段階の前に稠密化すれば特に有
利である。
00〜1200℃の温度で炭素含量の多い気体(メタン
又は天然ガス)をクラッキングすることによって同一炉
内で焼成炭素成形品の化学蒸着(CPVD)による稠密
化段階d)を実施して、稠密な炭素成形品を製造する。
従って、以下に示す2つの理由から、炭化した直後に、
好ましくは任意の黒鉛化段階の前に稠密化すれば特に有
利である。
【0032】−一方ではこのように処理すれば、稠密化
コストは殆どゼロであり、実質的に材料(炭素の多い気
体)のコストだけになる。この段階は、焼成終了温度か
ら高温の黒鉛化温度までの温度上昇によって殆どマスキ
ングされる(masquee)。
コストは殆どゼロであり、実質的に材料(炭素の多い気
体)のコストだけになる。この段階は、焼成終了温度か
ら高温の黒鉛化温度までの温度上昇によって殆どマスキ
ングされる(masquee)。
【0033】−他方では黒鉛化段階の前に稠密化するこ
とによって、黒鉛化して初めて最終的に収縮する成形品
を収縮する前に稠密化する。これによって密度が特に高
く、通常まず黒鉛化して、次に稠密化した成形品に比べ
て3%ほど高い成形品を得ることができる。しかしなが
ら、最大の稠密化を行うには、黒鉛化段階の後に、同一
炉内で黒鉛化した成形品の冷却時にCPVDによる第2
の稠密化を実施することが有利である。
とによって、黒鉛化して初めて最終的に収縮する成形品
を収縮する前に稠密化する。これによって密度が特に高
く、通常まず黒鉛化して、次に稠密化した成形品に比べ
て3%ほど高い成形品を得ることができる。しかしなが
ら、最大の稠密化を行うには、黒鉛化段階の後に、同一
炉内で黒鉛化した成形品の冷却時にCPVDによる第2
の稠密化を実施することが有利である。
【0034】一般に、本発明では、単に本方法の必須段
階(段階a及びb)を任意に黒鉛化段階(段階c)及び
/又は少なくとも1つの稠密化段階(段階d)と組み合
わせることによって、従って本発明の種々の方法を使用
して密度及び性質が異なる広範な炭素製品を製造するこ
とができる。これらの種々の方法の一連の段階を以下の
ように記号で表すことができる(段階a、b、c、dの
意味は先に説明した通りである):“ab”、“ab
c”、“abd”、“abdc”、“abcd”及び
“abdcd”。“ab”の方法で最も稠密でない製品
が得られ、“abdcd”の方法で最も稠密な製品が得
られる。
階(段階a及びb)を任意に黒鉛化段階(段階c)及び
/又は少なくとも1つの稠密化段階(段階d)と組み合
わせることによって、従って本発明の種々の方法を使用
して密度及び性質が異なる広範な炭素製品を製造するこ
とができる。これらの種々の方法の一連の段階を以下の
ように記号で表すことができる(段階a、b、c、dの
意味は先に説明した通りである):“ab”、“ab
c”、“abd”、“abdc”、“abcd”及び
“abdcd”。“ab”の方法で最も稠密でない製品
が得られ、“abdcd”の方法で最も稠密な製品が得
られる。
【0035】選択した方法の如何を問わず、方法のある
段階から他の段階に移行するのに中間炭素成形品の取り
扱いが全く不要であることが重要であり、このことは労
働力が非常に大きく節約されることを意味する。
段階から他の段階に移行するのに中間炭素成形品の取り
扱いが全く不要であることが重要であり、このことは労
働力が非常に大きく節約されることを意味する。
【0036】更には本発明の方法では、方法の自動化操
作が可能である。実際には図5で例示的に示すように、
加熱エネルギー量を調整して、前記炭素成形品(粗成形
のものであっても焼成したものであっても、また黒鉛化
したものであっても黒鉛化していないものであっても、
また稠密であっても稠密でなくてもよい)の温度及び加
熱速度を制御し得る手段と、前記炭素成形品を取り巻く
気体雰囲気の種類、圧力及び流量を制御し、かくして本
方法の段階b)並びに場合によってはc)及び/又は
d)を所与の基準に従って自動的に実施できるようにパ
ージ用気体流を調整する手段とを炉に備えることが有利
である。本発明によれば段階c)の前に段階d)を実施
することが好ましい。そのために、発生する揮発性物質
の流量を測定し得る手段(センサ)と、発生した揮発性
物質の流量(1時間当たりに発生する揮発性物質の量)
を所与の値に維持するために前記パージ用気体流及び前
記加熱エネルギー量を前記流量に従属させるための手段
とを前記炉に備えることができる。このような自動化操
作によって、本発明の方法の信頼性及び再現性が確保さ
れる。
作が可能である。実際には図5で例示的に示すように、
加熱エネルギー量を調整して、前記炭素成形品(粗成形
のものであっても焼成したものであっても、また黒鉛化
したものであっても黒鉛化していないものであっても、
また稠密であっても稠密でなくてもよい)の温度及び加
熱速度を制御し得る手段と、前記炭素成形品を取り巻く
気体雰囲気の種類、圧力及び流量を制御し、かくして本
方法の段階b)並びに場合によってはc)及び/又は
d)を所与の基準に従って自動的に実施できるようにパ
ージ用気体流を調整する手段とを炉に備えることが有利
である。本発明によれば段階c)の前に段階d)を実施
することが好ましい。そのために、発生する揮発性物質
の流量を測定し得る手段(センサ)と、発生した揮発性
物質の流量(1時間当たりに発生する揮発性物質の量)
を所与の値に維持するために前記パージ用気体流及び前
記加熱エネルギー量を前記流量に従属させるための手段
とを前記炉に備えることができる。このような自動化操
作によって、本発明の方法の信頼性及び再現性が確保さ
れる。
【0037】本発明を実施するために使用する装置の概
略図(炉の軸方向断面図)である。
略図(炉の軸方向断面図)である。
【0038】この装置は以下の要素からなる: a)加熱手段2を含む管状電気炉1。加熱手段内には、
各管の周辺及び内部で不活性ガスが軸方向に循環し得る
ように加熱充填剤を使用せずに炭素粗材料の管3が配置
されている。気体流の前進面(front d’ava
ncee)16(“ピストン”型流れ)を示した。
各管の周辺及び内部で不活性ガスが軸方向に循環し得る
ように加熱充填剤を使用せずに炭素粗材料の管3が配置
されている。気体流の前進面(front d’ava
ncee)16(“ピストン”型流れ)を示した。
【0039】b)気体供給装置4(気体Aは炭素粗成形
品の焼成中に使用する不活性ガスであり得、気体BはC
PVDによる稠密化で使用する炭素気体であり得る)及
び気体流量調整手段5。
品の焼成中に使用する不活性ガスであり得、気体BはC
PVDによる稠密化で使用する炭素気体であり得る)及
び気体流量調整手段5。
【0040】c)炉の出口には、炉から出る気体流の流
量測定手段6並びに場合によっては焼却炉7及び真空ポ
ンプ8のような他の手段。
量測定手段6並びに場合によっては焼却炉7及び真空ポ
ンプ8のような他の手段。
【0041】 d)通常以下のものから成る本方法の制御調整手段9: *炉1の加熱出力制御手段10; *入り口Deの気体流量の測定制御手段11; *管及び炉内部の温度測定手段12; *炉内部の圧力測定手段13; *真空ポンプ8の制御手段14; *出口Dsの気体流量測定手段15。
【0042】
【実施例】全ての例は同一の炭素粗成形品で実施した工
業試験に相当する。このために、炭素粉末とピッチとを
混練し、熱押出しし、押出し機の出口で空冷して管を成
形した。
業試験に相当する。このために、炭素粉末とピッチとを
混練し、熱押出しし、押出し機の出口で空冷して管を成
形した。
【0043】これらの粗管の寸法を以下に示す: 長さ:4.5m 外径:37mm 内径:25mm ピッチ含量:28〜30重量% 揮発性物質の重量比:14〜15%。
【0044】例1 この例は従来技術の焼成又は炭化段階に相当する。
【0045】粗管をRiedhammer(登録商標)
炉内に置いて、加熱充填剤として使用する炭素粉末で被
覆した。いわゆる加熱段階(装填、冷却、除去(dec
hargement)を含まず)の持続時間及び温度上
昇を図1に示す。図1では、加熱段階自体の持続時間が
90時間であることが分かる。しかしながら全体として
はこの段階全体は13日間持続する(焼成に5日間、冷
却に8日間)。
炉内に置いて、加熱充填剤として使用する炭素粉末で被
覆した。いわゆる加熱段階(装填、冷却、除去(dec
hargement)を含まず)の持続時間及び温度上
昇を図1に示す。図1では、加熱段階自体の持続時間が
90時間であることが分かる。しかしながら全体として
はこの段階全体は13日間持続する(焼成に5日間、冷
却に8日間)。
【0046】例2 この例は従来技術の黒鉛化段階に相当する。
【0047】まず黒鉛要素からなる“Acheson”
型炉を用意した。黒鉛粉末で被覆した焼成管を置いた。
持続時間:8日間。
型炉を用意した。黒鉛粉末で被覆した焼成管を置いた。
持続時間:8日間。
【0048】黒鉛化すべき成形品を約2800〜300
0℃の黒鉛化温度に加熱した。持続時間:15日間。
0℃の黒鉛化温度に加熱した。持続時間:15日間。
【0049】冷却時間:15日間。
【0050】焼成管から黒鉛管を得るための総時間:3
8日間。
8日間。
【0051】例3 本発明に基づくこの例では、焼成又は炭化段階と黒鉛化
段階とからなる粗管の熱処理を説明する。
段階とからなる粗管の熱処理を説明する。
【0052】この試験は160個の管、即ち800kg
の炭素粗材料を対象とした。そのために、窒素パージ手
段を備えた市販の(誘導加熱式)電気炉内に粗管を置い
た。管の外面が少なくとも結合剤離脱中に窒素(非酸化
性雰囲気)でパージされるように、シムで管と管の間に
隙間をあけた。
の炭素粗材料を対象とした。そのために、窒素パージ手
段を備えた市販の(誘導加熱式)電気炉内に粗管を置い
た。管の外面が少なくとも結合剤離脱中に窒素(非酸化
性雰囲気)でパージされるように、シムで管と管の間に
隙間をあけた。
【0053】この炉は、図5に示すように長さ5m、有
効内径80cmの円筒形である。
効内径80cmの円筒形である。
【0054】円筒炉の一端から他端への窒素(非酸化性
大気)パージを、20cm/分の速度で前進する前面1
6に示す。
大気)パージを、20cm/分の速度で前進する前面1
6に示す。
【0055】炭素管に以下の加熱速度を課した(図2参
照)。
照)。
【0056】−段階a):20℃から200℃に加熱す
るのに60℃/時の加熱速度。持続時間:3.33時
間。
るのに60℃/時の加熱速度。持続時間:3.33時
間。
【0057】−結合剤離脱(揮発性物質の除去)及び焼
成の段階b): 加熱速度を以下に示す: *200℃から400℃までは平均110℃/時(1.
82時間) *400℃から600℃までは平均300℃/時(0.
66時間) 2.5時間で200℃から600℃に加熱すると、除去
した揮発性物質の量は94kg(即ち総揮発性物質の8
4%)に増えた。このことは、揮発性物質の平均流量F
mが37.6kg/時で、最大流量FMが45kg/時未
満であることを意味する。炭素成形品の加熱出力及び温
度を結合剤離脱速度に従属させて、最大流量(45kg
/時)を超えずに、200〜600℃の温度範囲で前述
の平均流量(37.6kg/時)を得た。これらの流量
はこの試験の炭素成形品に適しているが、炭素成形品の
寸法特性によって異なり得る。揮発性物質の流量を制限
も調整もせずに最大加熱出力で温度を上昇させると、欠
陥品の比率が増して、品質が一定でなくなる。
成の段階b): 加熱速度を以下に示す: *200℃から400℃までは平均110℃/時(1.
82時間) *400℃から600℃までは平均300℃/時(0.
66時間) 2.5時間で200℃から600℃に加熱すると、除去
した揮発性物質の量は94kg(即ち総揮発性物質の8
4%)に増えた。このことは、揮発性物質の平均流量F
mが37.6kg/時で、最大流量FMが45kg/時未
満であることを意味する。炭素成形品の加熱出力及び温
度を結合剤離脱速度に従属させて、最大流量(45kg
/時)を超えずに、200〜600℃の温度範囲で前述
の平均流量(37.6kg/時)を得た。これらの流量
はこの試験の炭素成形品に適しているが、炭素成形品の
寸法特性によって異なり得る。揮発性物質の流量を制限
も調整もせずに最大加熱出力で温度を上昇させると、欠
陥品の比率が増して、品質が一定でなくなる。
【0058】円筒形炉内部の約2100cm2の有効区
域(管の区域によって占められていない区域)を考慮し
た上で、管状炉内の気体前面(“ピストン”型流れ=直
径に対して長さが比較的大きい円筒形炉の軸に実質的に
垂直な方向に進む前面)の前進速度を約20cm/分とし
て、“揮発性物質の重量/窒素(前記非酸化性大気)の
重量”比が結合剤離脱段階b)中に約0.85となるよ
うに窒素流量を選択した。
域(管の区域によって占められていない区域)を考慮し
た上で、管状炉内の気体前面(“ピストン”型流れ=直
径に対して長さが比較的大きい円筒形炉の軸に実質的に
垂直な方向に進む前面)の前進速度を約20cm/分とし
て、“揮発性物質の重量/窒素(前記非酸化性大気)の
重量”比が結合剤離脱段階b)中に約0.85となるよ
うに窒素流量を選択した。
【0059】−黒鉛化段階:800℃/時 持続時間:600℃から2800℃に加熱するのに2.
75時間。特に600℃〜1000℃で凝縮性重質揮発
性物質18kgを除去した。
75時間。特に600℃〜1000℃で凝縮性重質揮発
性物質18kgを除去した。
【0060】全体としては200℃〜1000℃で、1
12kg、即ち粗管の初期重量の14重量%の揮発性物
質を除去した。
12kg、即ち粗管の初期重量の14重量%の揮発性物
質を除去した。
【0061】サイクル全体(装填、冷却及び除去)を考
慮すると、総持続時間は24時間を僅かに下回った。例
1及び例2の41日(13+28)と比較すべきであ
る。
慮すると、総持続時間は24時間を僅かに下回った。例
1及び例2の41日(13+28)と比較すべきであ
る。
【0062】得られた管は、製造した成形品の98%以
上に物理的欠陥(変形、破砕、亀裂、割れ目等)がなか
った。
上に物理的欠陥(変形、破砕、亀裂、割れ目等)がなか
った。
【0063】例4 この例は例3と同様であるが、焼成段階と黒鉛化段階と
の間にCPVDによる稠密化段階を含むことが異なる。
この稠密化段階中には、窒素パージの代わりに20ミリ
バール(2kPa)の圧力下でメタンパージした。
の間にCPVDによる稠密化段階を含むことが異なる。
この稠密化段階中には、窒素パージの代わりに20ミリ
バール(2kPa)の圧力下でメタンパージした。
【0064】 炭素管に以下の加熱速度を課した(図2参照): −段階a):20℃から200℃に加熱するのに60℃
/時の加熱速度。持続時間:3.33時間。
/時の加熱速度。持続時間:3.33時間。
【0065】−結合剤離脱及び焼成の段階b): 加熱速度を以下に示す: *200℃から400℃までは110℃/時(1.82
時間) *400℃から600℃までは300℃/時(0.66
時間) *600℃から900℃までは800℃/時(0.37
時間) −CPVDによる稠密化段階:50℃/時 持続時間:900℃から1150℃に加熱するのに5時
間 −黒鉛化段階:800℃/時 持続時間:1150℃から2800℃に加熱するのに
2.06時間 装填/除去及び冷却を考慮した総持続時間は約24時間
である。
時間) *400℃から600℃までは300℃/時(0.66
時間) *600℃から900℃までは800℃/時(0.37
時間) −CPVDによる稠密化段階:50℃/時 持続時間:900℃から1150℃に加熱するのに5時
間 −黒鉛化段階:800℃/時 持続時間:1150℃から2800℃に加熱するのに
2.06時間 装填/除去及び冷却を考慮した総持続時間は約24時間
である。
【0066】得られた管には例3の管と同様、物理的欠
陥がなかった。
陥がなかった。
【0067】例5 例3と同様のこの例では、20℃から200℃までの温
度上昇中における管の中心温度を記録するために粗管に
計器を備えて幾つかの試験を実施した。
度上昇中における管の中心温度を記録するために粗管に
計器を備えて幾つかの試験を実施した。
【0068】炉の出力を変えると、恐らく不活性ガスの
循環によって、20℃から200℃までの幾つかの急速
な温度(中心温度)の上昇があった。
循環によって、20℃から200℃までの幾つかの急速
な温度(中心温度)の上昇があった。
【0069】 試験5a:30分間で上昇(即ち360℃/時) 試験5b:1時間で上昇(即ち180℃/時) 試験5c:1時間で20℃から(200℃ではなく)1
60℃に急速上昇(管の厚み内の中心温度)、即ち中心
加熱速度は140℃/時。
60℃に急速上昇(管の厚み内の中心温度)、即ち中心
加熱速度は140℃/時。
【0070】例3と同様に処理した後に(試験5cの場
合、例3と同様に110℃/時の加熱速度で160℃か
ら400℃に加熱)得られた製品は90%以上に管の多
くの破砕を含む物理的欠陥があった。
合、例3と同様に110℃/時の加熱速度で160℃か
ら400℃に加熱)得られた製品は90%以上に管の多
くの破砕を含む物理的欠陥があった。
【0071】これらの試験は、フランス特許出願第2
153 800号に記載の如く、加熱速度を増す前に、
段階b)の第1の部分中に達しなければならない炭素成
形品の中心温度の基準が重要でないことを示している。
153 800号に記載の如く、加熱速度を増す前に、
段階b)の第1の部分中に達しなければならない炭素成
形品の中心温度の基準が重要でないことを示している。
【0072】更には試験5dを実施した。この試験は、
フランス特許出願第2 153 800号で推奨されて
いるように、中心温度が既に160℃に達した成形品の
700℃の炉内への急速導入を再現するために1.25
時間で160℃から600℃に加熱したことが試験5c
と異なっている。この場合、多数の欠陥を有する炭素成
形品が得られた。
フランス特許出願第2 153 800号で推奨されて
いるように、中心温度が既に160℃に達した成形品の
700℃の炉内への急速導入を再現するために1.25
時間で160℃から600℃に加熱したことが試験5c
と異なっている。この場合、多数の欠陥を有する炭素成
形品が得られた。
【0073】例6 本発明に基づくこの例は例4と同様であるが、黒鉛化段
階がないことが異なる。
階がないことが異なる。
【0074】例7 本発明に基づくこの例は例3と同様であるが、黒鉛化段
階がなく、焼成温度が600℃を超えると、25分で9
00℃まで加熱することが異なる。
階がなく、焼成温度が600℃を超えると、25分で9
00℃まで加熱することが異なる。
【0075】例8 本発明に基づくこの例は例4と同様であるが、CPVD
による2回の稠密化からなり、第1の稠密化を(例4に
記載の如く)黒鉛化温度まで温度を上昇させるときに行
い、第2の稠密化を黒鉛化後の管の冷却時に行うことが
異なる。約1150℃でこのような追加の稠密化を実施
すると、例4で得られた材料よりも稠密で、本質的に黒
鉛と第2の稠密化時に付着する少量のざらざらした薄片
状炭素とからなる材料が得られる。
による2回の稠密化からなり、第1の稠密化を(例4に
記載の如く)黒鉛化温度まで温度を上昇させるときに行
い、第2の稠密化を黒鉛化後の管の冷却時に行うことが
異なる。約1150℃でこのような追加の稠密化を実施
すると、例4で得られた材料よりも稠密で、本質的に黒
鉛と第2の稠密化時に付着する少量のざらざらした薄片
状炭素とからなる材料が得られる。
【0076】本発明に基づいて例3、4、5、6、7、
8で得られた管は、物理的欠陥(破砕、亀裂等)の存在
に関して実質的に匹敵し得る品質を有するが、材料の種
類(炭素又は黒鉛)及び密度/多孔度が異なる。
8で得られた管は、物理的欠陥(破砕、亀裂等)の存在
に関して実質的に匹敵し得る品質を有するが、材料の種
類(炭素又は黒鉛)及び密度/多孔度が異なる。
【0077】
【表1】
【0078】発明の利点 前述したように、本発明は、以下で説明する理由によっ
て従来技術に比べて経済面で非常に重要な利点を有す
る。
て従来技術に比べて経済面で非常に重要な利点を有す
る。
【0079】−従来技術では2つ又は3つの異なる装置
を使用していたが、本発明では単一の装置で十分であ
る。
を使用していたが、本発明では単一の装置で十分であ
る。
【0080】−労働コストは約1:20の割合で削減さ
れる。
れる。
【0081】−加熱充填剤を殆ど使用しないので材料費
が大幅に削減される。
が大幅に削減される。
【0082】−もはや製造中の製品に数カ月間融資する
必要がないので回転資金が大幅に削減される。
必要がないので回転資金が大幅に削減される。
【0083】−本発明の方法では実際に、通常は50重
量%以下である出発時のピッチ含量の如何を問わず、炉
の汚れの問題にも、焼成炭素製品の最終的な品質の問題
にも遭遇せずに、全ての炭素粗製品を処理することがで
き、このことは本発明の方法が汎用的であることを示し
ている。
量%以下である出発時のピッチ含量の如何を問わず、炉
の汚れの問題にも、焼成炭素製品の最終的な品質の問題
にも遭遇せずに、全ての炭素粗製品を処理することがで
き、このことは本発明の方法が汎用的であることを示し
ている。
【0084】更には、本発明では、通常従来技術で得ら
れる成形品よりも稠密な成形品を過剰コストにならずに
製造することができる(abdcdの方法)。
れる成形品よりも稠密な成形品を過剰コストにならずに
製造することができる(abdcdの方法)。
【0085】最後に、本発明ではあらゆる注文に迅速に
応えることができ、このことは非常に大きな商業的利点
である。
応えることができ、このことは非常に大きな商業的利点
である。
【0086】用途 本発明に記載の手段は、通常圧縮又は押出しによって成
形される炭素成形品の製造に適用され、本発明の実施例
に記載の管は非制限的な一例にすぎない。
形される炭素成形品の製造に適用され、本発明の実施例
に記載の管は非制限的な一例にすぎない。
【図1】従来技術の焼成処理(例1)に対応する温度/
時間の曲線である。縦座標は温度(T℃)、横座標は時
間(時)を示す。
時間の曲線である。縦座標は温度(T℃)、横座標は時
間(時)を示す。
【図2】本発明の焼成/黒鉛化処理(例3)に対応する
温度/時間の曲線である。縦座標は温度(T℃)、横座
標は時間(時)を示す。
温度/時間の曲線である。縦座標は温度(T℃)、横座
標は時間(時)を示す。
【図3】本発明の焼成/CPVDによる稠密化/黒鉛化
処理(例4)に対応する温度/時間の曲線である。縦座
標は温度(T℃)、横座標は時間(時)を示す。
処理(例4)に対応する温度/時間の曲線である。縦座
標は温度(T℃)、横座標は時間(時)を示す。
【図4】200〜600℃での通常の結合剤離脱曲線を
示す(例3)。縦座標は除去した揮発性物質のパーセン
テージを累積値で示し、横座標には200〜600℃の
時間間隔に対応する時間:2.5時間を示す。この曲線
及びこの温度間隔から、1時間当たりに除去した全ての
揮発性物質のパーセンテージを示す揮発性物質の最大流
量FM 及び平均流量Fm を導き出すことができる。
示す(例3)。縦座標は除去した揮発性物質のパーセン
テージを累積値で示し、横座標には200〜600℃の
時間間隔に対応する時間:2.5時間を示す。この曲線
及びこの温度間隔から、1時間当たりに除去した全ての
揮発性物質のパーセンテージを示す揮発性物質の最大流
量FM 及び平均流量Fm を導き出すことができる。
【図5】本発明を実施するために使用する装置の概略図
(炉の軸方向断面図)である。
(炉の軸方向断面図)である。
1 管状電気炉 2 加熱手段 3 管 4 気体供給装置 5 気体流量調整手段 7 焼却炉 8 真空ポンプ
Claims (16)
- 【請求項1】 通常炭素粉末と結合剤との混合物を成形
し、次いで成形した炭素成形品を室温に冷却することか
らなる炭素粗成形品の製造段階a)と、揮発性物質のな
い焼成炭素成形品を得るために前記炭素粗成形品の温度
を室温から800℃を超え得る温度まで上昇させて、揮
発性物質を発生させる(結合剤離脱)ことからなる前記
炭素粗成形品の炉内での焼成段階b)とからなる炭素成
形品の製造方法であって、焼成段階b)の温度上昇速度
を増すために、 1)一方では、電気加熱炉内に(加熱充填剤のない)前
記炭素粗成形品を置き、 2)他方では、揮発性物質がかなり発生する前に(10
%未満の揮発性物質)、前記成形品の加熱速度を200
℃までは段階a)の冷却速度に応じて、前記加熱速度の
上昇が段階a)の冷却速度の減少に対応するように選択
して、段階a)で生じた応力を解放し、 3)最後に、揮発性物質の分圧を局所的に下げて、前記
炭素粗成形品を取り巻く非酸化性気体雰囲気(パージ用
気体流)を循環させて温度を上昇させることを特徴とす
る方法。 - 【請求項2】 抵抗型又は誘導型電気加熱炉を使用する
請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記炭素粗成形品内に含まれる揮発性物
質の除去を助けるために前記非酸化性気体雰囲気を前記
炭素成形品(保護粉末で包囲されていない成形品)の表
面に対して循環させ、気体前面を少なくとも0.5cm
/分、好ましくは5cm/分〜30cm/分の速度で前
進させる請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 前記非酸化性気体雰囲気を好ましくは窒
素、アルゴン及びヘリウムの中から選択する請求項3に
記載の方法。 - 【請求項5】 前記炭素粗成形品に対して200℃の温
度までは100℃/時未満の加熱速度を、また段階a)
で炭素粗成形品の冷却速度が大きければそれだけ低い加
熱速度を選択して、前記揮発性物質が発生する前に機械
応力を解放する請求項1から4のいずれか一項に記載の
方法。 - 【請求項6】 前記温度上昇の速度を発生する揮発性物
質の流量に従属させて所与の流量を得る請求項1から5
のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項7】 前記所与の流量を1時間当たりで揮発性
物質の総重量の5〜65重量%に維持する請求項6に記
載の方法。 - 【請求項8】 前記所与の流量を好ましくは1時間当た
りで揮発性物質の総重量の20〜40重量%に維持する
請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】 焼成すべき成形品を取り巻く気体雰囲気
中で焼成中に、“揮発性物質の重量/非酸化性雰囲気の
気体重量”比を3未満、好ましくは1未満に維持する請
求項1から8のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項10】 前記気体の消費を必要最低限にするた
めに、前記比率が全焼成段階中に実質的に一定で1付近
の値を保持するように前記気体の流量を揮発性物質の揮
発速度に従属させる請求項9に記載の方法。 - 【請求項11】 稠密な炭素成形品を製造するために、
焼成炭素成形品の化学蒸着(CPVD)による稠密化段
階d)、即ち減圧下にて、800〜1200℃の温度で
炭素含量の多い気体(メタン又は天然ガス)をクラッキ
ングすることによって前記同一炉内で実施される段階を
含んでいる請求項1から10のいずれか一項に記載の方
法。 - 【請求項12】 (CPVDによって稠密化されたか又
は稠密化されていない)前記焼成炭素成形品の黒鉛化段
階c)、即ち前記同一炉内で加熱充填剤を使用せずに、
前記焼成炭素成形品を取り巻く非酸化性雰囲気(通常は
大気圧下、減圧下又は真空下での窒素又はアルゴンの雰
囲気)中にて、前記焼成炭素成形品を400℃/時〜1
900℃/時、好ましくは800℃/時付近の上昇速度
でもって少なくとも2300℃の温度に加熱することに
よって実施される段階を含んでいる請求項1から11の
いずれか一項に記載の方法。 - 【請求項13】 黒鉛化した成形品の冷却を使用して成
形品を前記同一炉内で更に稠密化するために、前記黒鉛
化段階c)の後に稠密化段階を行う請求項12に記載の
方法。 - 【請求項14】 前記炉が、加熱エネルギー量を調整し
て、前記炭素成形品(粗成形のものであっても焼成した
ものであっても、また黒鉛化したものであっても黒鉛化
していないものであっても、また稠密であっても稠密で
なくてもよい)の温度を制御し得る手段と、前記炭素成
形品を取り巻く気体雰囲気の種類、圧力及び流量を制御
し、かくして前記方法の段階b)並びに場合によっては
c)及び/又はd)を所与の基準に従って自動的に実施
できるように前記パージ用気体流を調整する手段とを備
えている請求項1から13のいずれか一項に記載の方
法。 - 【請求項15】 前記炉が、発生する揮発性物質の流量
を測定し得る手段と、発生した揮発性物質の流量(1時
間当たりに発生する揮発性物質の量)を所与の値に維持
するために前記パージ用気体流及び前記加熱エネルギー
量を前記流量に従属させるための手段とを備えている請
求項14に記載の方法。 - 【請求項16】 前記炭素成形品の実温度が経時的に以
下の温度曲線をたどるように、前記炉が、予備試験から
得られた所与の温度対時間(特に上昇速度)の曲線を記
憶し且つ該温度曲線に従って前記炭素成形品の前記温度
を制御することのできる手段を備えている請求項14に
記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR9302346A FR2701941B1 (fr) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | Procédé de fabrication rapide de produits carbonés. |
FR9302346 | 1993-02-23 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH072572A true JPH072572A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=9444543
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6025554A Pending JPH072572A (ja) | 1993-02-23 | 1994-02-23 | 炭素製品の迅速製造方法 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5609815A (ja) |
EP (1) | EP0612703B1 (ja) |
JP (1) | JPH072572A (ja) |
AT (1) | ATE174020T1 (ja) |
DE (1) | DE69414894T2 (ja) |
ES (1) | ES2124383T3 (ja) |
FR (1) | FR2701941B1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2777072B1 (fr) * | 1998-04-03 | 2000-05-19 | Pechiney Aluminium | Procede et dispositif de regulation des fours de cuisson a feu tournant |
US7632435B2 (en) * | 2005-06-14 | 2009-12-15 | Honeywell International Inc. | Activated carbon to immobilize pitch in constraint fixture during carbonization |
FR2940417B1 (fr) * | 2008-12-24 | 2012-11-30 | Alcan Int Ltd | Procede et systeme de controle du fonctionnement d'une installation de cuisson de blocs carbones. |
Family Cites Families (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR1160183A (fr) * | 1956-04-09 | 1958-07-08 | Mini Ind Chimice | Procédé de fabrication d'électrodes graphitées en une seule opération de cuisson et graphitage |
US3405205A (en) * | 1964-04-13 | 1968-10-08 | Union Carbide Corp | Method of uniformly heating an annular carbonaceous body |
US3907950A (en) * | 1966-07-19 | 1975-09-23 | Mini Of Technology In Her Maje | Carbon articles |
GB1310011A (en) * | 1969-01-08 | 1973-03-14 | Secr Defence | Carbonizing process and an apparatus therefor |
JPS511728B1 (ja) * | 1969-04-22 | 1976-01-20 | ||
US4185055A (en) * | 1971-09-24 | 1980-01-22 | Aluminum Pechiney | Process for heat-treating carbon blocks |
FR2153800A5 (en) * | 1971-09-24 | 1973-05-04 | Pechiney | Carbon electrode prodn - by baking moulded coke initially with low rate and then at higher rate of temp increase |
US3955256A (en) * | 1973-04-03 | 1976-05-11 | Celanese Corporation | Process for the production of a carbon tape |
FR2240416B1 (ja) * | 1973-08-07 | 1982-06-11 | Commissariat Energie Atomique | |
JPS5487209A (en) * | 1977-12-23 | 1979-07-11 | Pioneer Electronic Corp | Method of fabricating acoustic device vibrating plate |
JPS58213610A (ja) * | 1982-05-31 | 1983-12-12 | Ibiden Co Ltd | 炭素材の製造方法 |
JPS6054909A (ja) * | 1983-09-05 | 1985-03-29 | Hitachi Chem Co Ltd | 炭素材の製造法 |
US4606529A (en) * | 1983-09-20 | 1986-08-19 | Davy Mckee Equipment Corporation | Furnace controls |
US4581263A (en) * | 1984-08-27 | 1986-04-08 | Fiber Materials, Inc. | Graphite fiber mold |
JPS61158808A (ja) * | 1984-12-28 | 1986-07-18 | Toshiba Ceramics Co Ltd | 黒鉛化方法 |
-
1993
- 1993-02-23 FR FR9302346A patent/FR2701941B1/fr not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-02-21 EP EP94420063A patent/EP0612703B1/fr not_active Expired - Lifetime
- 1994-02-21 ES ES94420063T patent/ES2124383T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1994-02-21 DE DE69414894T patent/DE69414894T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1994-02-21 AT AT94420063T patent/ATE174020T1/de not_active IP Right Cessation
- 1994-02-23 JP JP6025554A patent/JPH072572A/ja active Pending
-
1995
- 1995-05-08 US US08/436,641 patent/US5609815A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5609815A (en) | 1997-03-11 |
EP0612703A1 (fr) | 1994-08-31 |
DE69414894D1 (de) | 1999-01-14 |
ATE174020T1 (de) | 1998-12-15 |
DE69414894T2 (de) | 1999-05-27 |
ES2124383T3 (es) | 1999-02-01 |
EP0612703B1 (fr) | 1998-12-02 |
FR2701941A1 (fr) | 1994-09-02 |
FR2701941B1 (fr) | 1995-04-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4359502B2 (ja) | 多孔質グラファイトの製造方法及びそれから造られた物品 | |
CN102149633A (zh) | 碳质膜的制造方法及由其制得的石墨膜 | |
JPH03503663A (ja) | 複合材料の製造方法 | |
DE102013007809A1 (de) | Verfahren zum beschichten eines graphitmaterials mit pyrolytischem bornitrid und nach diesem verfahren erhaltener beschichteter artikel | |
CN113754435A (zh) | 一种Y2O3-MgO红外透明陶瓷的制备方法 | |
JPS6147901B2 (ja) | ||
CN113354406A (zh) | 一种基于放电等离子体辅助冷烧结制备ZnO陶瓷的方法 | |
JPH072572A (ja) | 炭素製品の迅速製造方法 | |
US4424179A (en) | Method of manufacturing a sintered silicon carbide ceramic part | |
US20100078839A1 (en) | Pitch densification of carbon fiber preforms | |
JP2005516883A5 (ja) | ||
EP0749791A1 (fr) | Procédé de mise en forme par frittage réactif de matériaux intermetalliques | |
WO2003067931A1 (en) | Microwave assisted treatment of carbon foam | |
EP0369740A1 (en) | Process for degreasing ceramic molded bodies | |
US5139719A (en) | Sintering process and novel ceramic material | |
US5656216A (en) | Method for making metal oxide sputtering targets (barrier powder envelope) | |
JPH01201012A (ja) | 窒化珪素粉末の製造方法 | |
RU2048266C1 (ru) | Способ получения твердых сплавов | |
JP2797166B2 (ja) | 金属粉末成形体の炭素量制御方法 | |
CN108585879B (zh) | 一种快速制备各向异性氮化钛陶瓷块体材料的方法 | |
JPH05105525A (ja) | 高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体の製造方法 | |
JP2539759B2 (ja) | 粉末成形品の脱脂方法 | |
JP2003155502A (ja) | 焼結体の製造方法 | |
JPH01239067A (ja) | 窒化アルミニウム基板の製造方法 | |
US949326A (en) | Process of treating fuel. |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040406 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040914 |