JPH07256679A - 中空成形品の製造法及びそのための金型 - Google Patents

中空成形品の製造法及びそのための金型

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JPH07256679A
JPH07256679A JP5382694A JP5382694A JPH07256679A JP H07256679 A JPH07256679 A JP H07256679A JP 5382694 A JP5382694 A JP 5382694A JP 5382694 A JP5382694 A JP 5382694A JP H07256679 A JPH07256679 A JP H07256679A
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    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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    • B29C45/1704Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中空部内に少なくとも1つのウエルドのない
リブを形成することができ、剛性、外観に優れた中空成
形品の製造法及びそのための金型の提供。 【構成】 中空成形品の製造法であって、キャビティ内
に熱可塑性樹脂を射出し、少なくともゲート位置に対応
する中空成形品内部にリブを形成するようにゲートから
左右に離間した位置よりガスを注入することを特徴とす
る中空成形品の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部にリブを設けて強
化した、また外観にも優れた中空成形品の製造法及びそ
の中空成形品を芯材として被覆した被覆中空成形品の製
造法ならびにその製造用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガス注入による射出成形法により
軽量で、かつヒケのない優れた表面外観を有する中空成
形品を製造することが知られている。これは例えば1つ
の樹脂射出ゲートから樹脂及びガスをキャビティ内に注
入するもので、一つの連続した中空部を有する中空成形
品を成形することができる。しかし、このような中空成
形品(図5参照)では、例えば車輌用アシストグリップ
(把手)のように利用時に成形品に対して大きな力が加
わり、従って成形品に強度が要求される場合には変形が
生じたり、場合によっては破壊する危険もあるので不適
当である。また、中空部形成による剛性の低下は、中空
成形品を芯材として2次成形する場合に中空部に変形が
発生するおそれもある。こうした問題点を解決する提案
もされている。例えばキャビティの2ケ所の端部から樹
脂とガスを注入して中央部で樹脂を合流させてリブを形
成することにより剛性を高めるというものがある(特開
平4−279313号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法ではキャビティ内に射出された樹脂は注入ガスにより
押されて中央部で合流するが、ガスの注入圧は、通常の
射出成形における樹脂の射出圧にくらべてはるかに低い
ため、この合流部位においてウエルドが発生する。しか
もこのウエルドは上記のようにガス圧が低いために通常
の射出成形時のウエルドよりも強度が弱く、従ってリブ
の形成による補強も不十分である。また、前記の方法で
は形成されるリブは1ケ所に制限される。さらに前記の
ウエルドラインは中空成形品の外観も損なうものであ
る。また、従来法による中空成形品(図5)は、そのゲ
ートに対応する部位に注入ガスによる穴を有することに
なるが、得られた成形品の外観や触感の一層の向上のた
めに例えば軟質ポリ塩化ビニル樹脂などの2次成形を行
う場合、中空成形品の前記の穴から2次成形用樹脂が侵
入することになり、樹脂が無駄になるのみならず、軽量
化効果も減殺される。この問題は2次成形の際に、前記
の穴をシールすれば解消できるが、生産性の低下を来す
こととなる。このほか、中空部分の剛性が低いために2
次成形の際この部分が変形するおそれもある。
【0004】本発明はこうした実情の下に中空部内に強
度を弱めるウエルドのないリブを形成し得て、さらに要
求性能に応じて中空部内に複数のリブを形成することが
でき、さらに外観にも優れた中空成形品の製造法を提供
することを目的とするものである。また、本発明はさら
により一層見栄えのよい製品とするため生産性よく前記
中空成形品の表面を被覆する被覆中空成形品の製造法を
提供することも目的とするものである。さらに本発明
は、前記中空成形品の製造用金型を提供することも目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、ガス注入射出成形においてゲート部位とガス注
入部位との相対的位置関係を工夫することにより少なく
ともゲート位置に対応する部位にリブを形成して、前記
課題を解決し得ることを見出し、本発明に至った。すな
わち、本発明は、(1)中空成形品の製造法であって、
キャビティ内に熱可塑性樹脂を射出し、少なくともゲー
ト位置に対応する中空成形品内部にリブを形成するよう
にゲートから左右に離間した位置よりガスを注入する中
空成形品の製造法、(2)上記(1)項で得られた中空
成形品を芯材として二次成形を行い芯材の外周を樹脂被
覆する中空成形品の製造法ならびに(3)左右対称形状
の中空成形品の製造用金型であって、ゲート位置を中心
として左右対称位置にガス注入口を配設した上記(1)
項又は(2)項記載の製造法に使用する金型をその要旨
とするものである。
【0006】本発明の成形法においてゲート部に対応す
る位置にリブを形成するには金型におけるキャビティ内
へのガス注入口の位置が重要である。例えば左右対称形
状の成形品を成形する場合には、中空成形品のほぼ中央
部に対応するキャビティ部位に臨むゲート位置を中心と
してほぼ左右対称位置にガス注入口が設けられる。この
ようにゲートとガス注入口を配設することにより中空成
形品内部のゲート位置に対応する部位にリブを形成する
ことができる。また成形する中空成形品が左右対称形状
でない場合にも同様にゲート位置にリブが形成できるよ
うに調整してゲートの左右の金型部位にガス注入口を設
ける。本発明においては中空成形品の中空部内にその成
形品が要求される性能に応じて複数のリブを形成するこ
とができる。
【0007】成形品の中空部内に形成されるリブの数
は、ガス注入口の数により決まる。例えばゲートの左右
に1個ずつガス注入口を設けた場合にはゲート部位に1
つのリブが形成され、またゲートの左右に2個ずつガス
注入口を設けた場合にはゲート部位と、左右のガス注入
口間に1個ずつ合計3個のリブが中空成形品内部に形成
される(図3)。本発明の成形法は、樹脂射出ゲートか
ら樹脂をキャビティ内に射出し、そのゲート位置から左
右に離れたガス注入口よりガスをキャビテイ内に注入し
て、中空成形品の少なくともゲート位置に対応する部位
にリブを形成することが重要であり、これにより形成す
るリブにウエルドが発生することを防ぐことができる。
本発明においては上記のように金型のゲートとガス注入
口との相対位置を特定の関係に維持すること以外は、特
に制限はなく、一般のガス注入射出成形法に採用されて
いる条件を採用することができる。
【0008】例えば、本発明の中空成形品の成形法にお
いて使用される熱可塑性樹脂は、特に制限はなく、例え
ば、エチレン、プロピレン、ブチレンなどのオレフィン
モノマー、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル、
酢酸ビニル、ビニルアルコールなどのビニルモノマー、
ブタジエンなどのジエン系モノマーなどのホモポリマ
ー、これら相互のコポリマー、あるいはポリフェニレン
エーテルなど、さらにこれらポリマーのブレンド物を使
用することができる。また、中空成形品を芯材として更
に2次成形する場合に使用する樹脂としては上記の樹脂
の他、外観、感触に優れたポリウレタン、軟質ポリ塩化
ビニルなどを使用することができる。また、注入ガスに
ついてもとくに制限はないが、窒素ガスなどの不活性ガ
スが好ましい。
【0009】また、本発明の成形法においては、ゲート
より樹脂の射出中にガスを注入することもできるが、樹
脂射出後にガス注入することが好ましい。また、本発明
の成形法によれば、得られた中空成形品のゲート位置に
対応する部位にはリブが形成されるのでガス注入により
中空部に通じる穴が形成されることはない。したがっ
て、この中空成形品を芯材として2次成形する場合に、
2次成形用樹脂が中空部内へ侵入することはほとんどな
い。芯材にあるガス注入孔はゲート位置から離れてお
り、この孔からの樹脂の侵入はほとんどない。さらにこ
の芯材は中空部にリブが形成されて剛性が高くなってい
るので2次成形の際に変形することもない。
【0010】
【作用】本発明は、中空成形品のほぼ中央部に対応する
ゲート位置から左右に離れた部位に設けたガス注入口を
有する金型を利用することにより、少なくともゲートに
対応する中空成形品の部位に、左右の中空部の間にリブ
を形成することができ、しかもそのリブは、ゲートから
射出された樹脂によりその場所で左右から押されて形成
されるもので、従来法のように左右から合流されて形成
されるものではない。従って、本発明により中空成形品
に形成されるリブにはウエルドの発生はなく、十分な強
度、剛性を中空成形品に付与することができる。したが
って、本発明は車輌用アシストグリップなど特に荷重が
負荷されるような成形品の成形に好適である。
【0011】
【実施例】次に図面に基づきアシストグリップの成形法
を例に挙げて本発明の実施例を説明する。図1は本発明
の成形法により成形されたアシストグリップの斜視図、
図2はその断面とともに成形法を説明する断面説明図で
ある。図1,2中、1はアシストグリップ、2はゲー
ト、4a,4bは中空部、5はゲート2を中心としてほ
ぼ左右対称位置にあるガス注入口、6はリブ、7はラン
ナー、8はスプルーを示す。図示していないアシストグ
リップの形状に対応する金型キャビティの中央部に臨む
ゲートよりポリプロピレンを少なくともガス注入口5の
レベルより上になるように射出圧50〜100kg/c
2で射出する。その直後にガス注入口5に対応する図
示していない金型部位より窒素ガス25〜100kg/
cm2で注入して、ゲート部位に対応する位置にリブを
形成させる。その結果、図2に示すような4a,4bの
二つの中空部を有する中空成形品アシストグリップを成
形することができる。図3に示すものは図2とは別の中
空成形品を示すもので、ガス注入口5をゲートを中心と
してほぼ左右対称位置に2組ずつ設けたもので、前記と
同様にして成形することができる。この場合にはリブは
3個所に形成されてさらに剛性を高めることができる。
中空部はゲート部の左右に2個ずつ形成される。
【0012】図4a,b,cに示すものは本発明の別の
実施例の成形法により2次成形された被覆中空成形品及
びその成形法を説明するものである。aは被覆された中
空成形品の斜視図、bは2次成形によりさらに触感向上
のために被覆される中空成形品の断面とともに2次成形
法を説明する図である。また、cはその2次成形により
被覆樹脂10で被覆された中空成形品の断面説明図であ
る。図4bに示されるように、図示していないキャビテ
ィ内に前記のようにして成形された芯材となる中空成形
品を配置する。次いでゲートより軟質ポリ塩化ビニル樹
脂材料を射出圧25〜50kg/cm2で射出する。芯
材にはガス注入口5a,5bがあいているが、これらは
ゲート位置から離れているので、この穴から軟質ポリ塩
化ビニル樹脂が中空部内に侵入することはほとんどな
い。また、ゲート位置に対応して芯材の中空部にはリブ
6が位置しているから、上記2次成形の際に芯材が変形
することもない。
【0013】一方、図5に示すものはガス注入口がゲー
ト部か(図5a)又はその直下近傍(図5b)にある金
型を用いた従来法により成形されたアシストグリップの
断面及びその成形法を示すものである。図5aの場合、
図示していない金型キャビティに臨むゲート部位2を介
して樹脂が射出され、さらにゲートに臨む注入口3より
ガスが注入されると、ガスはゲート2内の溶融樹脂を通
るガスチャンネルを形成しながらキャビティ内に注入さ
れる。この場合には図示されているようにリブのない一
つの中空部4が形成される。そして、その中空部4はガ
スチャンネルに通じており、従って中空成形品にはゲー
トに対応する部位に穴を有することになる。この中空成
形品における穴の形成は図5bのようにガス注入口がゲ
ートとは独立していてもゲートの近傍に位置する場合に
もガスがゲート内へ流動するので、同様に中空部4に通
じる穴を有する中空成形品となる。
【0014】そして、このような構造の中形成形品で
は、外観や触感を改善するためにさらに2次成形により
樹脂被覆を形成しようとすると、図5cのようにゲート
位置の穴から中空部内に被覆用樹脂が侵入し無駄が生じ
る。さらに二次成形の際に中空部の剛性が低いため破
壊、変形が発生するおそれがある。また、2次成形しな
い場合でも剛性を保持するために中空率を低く抑えなけ
ればならず、そのために厚肉部ではヒケが発生し、外観
を損なう。なお、図6は図5に示されるゲート部付近の
拡大説明図である。また、図7に示すものは本発明の成
形用金型の一例を説明するアシストグリップの可動側型
10の斜視図である。キャビティ11の中央部に臨むゲ
ート2を中心として左右対称位置にガス注入口5が配設
されている。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の成形法に
よれば、少なくとも金型キャビティに臨むゲート位置に
対応する中空成形品の内部部位にウエルドのないリブを
形成することができ、さらに必要に応じて複数のリブの
形成が可能であり、中空成形品の強度、外観を改善する
ことができる。またそれにより中空部の剛性を高めるこ
とが出きるので、それだけ中空率も十分に高めることが
でき、厚肉部にもヒケの発生を防止することができる。
さらにゲート対応部位にリブが形成されることにより、
この部位に穴がなく、また中央部の剛性が向上したこと
により中空成形品を芯材として2次成形する際の中空部
への樹脂の侵入、芯材の変形、破壊のおそれを解消する
ことができる。従って、本発明は荷重負担がかかり、か
つ外観あるいは触感が重視される成形品の製造に特に好
適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形法により成形されたアシストグリ
ップの斜視図。
【図2】図1に示すアシストグリップの断面とその成形
法を説明する断面図。
【図3】本発明の別の実施例により成形されたアシスト
グリップの断面説明図。
【図4】本発明の2次成形法により成形された被覆アシ
ストグリップの説明図で、aはその斜視図、bはその2
次成形法の説明図、cは2次成形で被覆されたaの断面
説明図。
【図5】従来の中空成形法による成形品とその断面を説
明する図で、aはその成形法の説明図、bは別の変形法
の説明図、cはその成形品を芯材として2次成形により
被覆した成形品の断面説明図。
【図6】図5に示すゲート付近の拡大説明図。
【図7】本発明の金型の一例を示すもので、アシストグ
リップ製造用金型の可動型の斜視図。
【符号の説明】
1 中空成形品 2 ゲート 3 従来法のガス注入口 4 中空部 5 ガス注入口 6 リブ 7 ランナー 8 スプルー 9 被覆部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 9:00 22:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空成形品の製造法であって、キャビテ
    ィ内に熱可塑性樹脂を射出し、少なくともゲート位置に
    対応する中空成形品内部にリブを形成するようにゲート
    から左右に離間した位置よりガスを注入することを特徴
    とする中空成形品の製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1で得られた中空成形品を芯材と
    して二次成形を行い芯材の外周を樹脂被覆することを特
    徴とする中空成形品の製造法。
  3. 【請求項3】 左右対称形状の中空成形品の製造用金型
    であって、ゲート位置を中心として左右対称位置にガス
    注入口を配設したことを特徴とする請求項1又は2記載
    の製造法に使用する金型。
JP5382694A 1994-03-24 1994-03-24 中空射出成形品の製造法およびそのための金型 Expired - Fee Related JP2880637B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013043584A (ja) * 2011-08-25 2013-03-04 Kumi Kasei Kk 車両用アシストグリップ
WO2016063469A1 (ja) * 2014-10-22 2016-04-28 東洋製罐株式会社 包装用缶の手環、及びその製造方法
JP2016083920A (ja) * 2014-10-22 2016-05-19 本州製罐株式会社 包装用缶の手環、及びその製造方法
WO2018159136A1 (ja) * 2017-03-03 2018-09-07 株式会社デンソー 樹脂成形体

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