JP2897329B2 - 中空樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
中空樹脂成形品の製造方法Info
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/16—Making multilayered or multicoloured articles
- B29C45/1642—Making multilayered or multicoloured articles having a "sandwich" structure
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- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/1703—Introducing an auxiliary fluid into the mould
- B29C45/1704—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
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- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は中空樹脂成形品の製造方法、特に外層および
内層が異なる樹脂からなる中空樹脂成形品の射出成形に
よる製造方法に関するものである。
内層が異なる樹脂からなる中空樹脂成形品の射出成形に
よる製造方法に関するものである。
内部に中空部を有する中空樹脂成形品を射出成形によ
り製造する方法として、射出ノズルから成形型のキャビ
ティに所定量の樹脂を射出した後、同じ射出ノズルまた
は他の噴気孔からガスを吹込んで、キャビティ内の樹脂
を押し広げて型面に貼付け、内部に中空部を形成する方
法が知られている（特公昭57−14968号、米国特許第410
1617号、米国特許第4740150号など）。
り製造する方法として、射出ノズルから成形型のキャビ
ティに所定量の樹脂を射出した後、同じ射出ノズルまた
は他の噴気孔からガスを吹込んで、キャビティ内の樹脂
を押し広げて型面に貼付け、内部に中空部を形成する方
法が知られている（特公昭57−14968号、米国特許第410
1617号、米国特許第4740150号など）。
しかしながら、このような従来の中空樹脂成形品は内
部に中空部を形成するため、中空部のないものに比べ軽
量化できるが、１種類の樹脂によって成形されるため多
様な性能を同時に満足する成形品を得ることが難しく、
例えば強度が不足し、薄肉に形成できないなどの問題点
がある。
部に中空部を形成するため、中空部のないものに比べ軽
量化できるが、１種類の樹脂によって成形されるため多
様な性能を同時に満足する成形品を得ることが難しく、
例えば強度が不足し、薄肉に形成できないなどの問題点
がある。
一方、複数の樹脂を同時に成形型のキャビティに射出
して、二層の樹脂成形品を製造する方法も知られている
（特開平１−233178号）。
して、二層の樹脂成形品を製造する方法も知られている
（特開平１−233178号）。
しかしながら、この方法は軟質樹脂層の内部に芯材と
しての硬質樹脂層を形成するものであるため、強度は大
きいが、軽量化はできず、また厚肉部分と薄肉部分とで
は成形型内での冷却速度が異なり、均一に冷却されない
ので、成形品にヒケやソリなどの変形が生じやすいとい
う問題点がある。
しての硬質樹脂層を形成するものであるため、強度は大
きいが、軽量化はできず、また厚肉部分と薄肉部分とで
は成形型内での冷却速度が異なり、均一に冷却されない
ので、成形品にヒケやソリなどの変形が生じやすいとい
う問題点がある。
本発明の目的は、上記問題点を解決するため、異なる
樹脂層を形成して強度を大きくし、これにより薄肉化お
よび軽量化ができ、しかも変形を防止できるなど、多様
な性能を有する中空樹脂成形品の製造方法を提案するこ
とである。
樹脂層を形成して強度を大きくし、これにより薄肉化お
よび軽量化ができ、しかも変形を防止できるなど、多様
な性能を有する中空樹脂成形品の製造方法を提案するこ
とである。
本発明は次の中空樹脂成形品の製造方法である。
（１）中空樹脂成形品の外層を形成する外層樹脂の射出
を開始した後、外層樹脂を射出しながら内層を形成する
内層樹脂の射出を開始し、外層樹脂および内層樹脂をと
もに射出することにより内層樹脂層の周囲を外層樹脂層
で被覆した状態にして所定量を成形型のキャビティに射
出した後、内層樹脂層に圧縮ガスを吹込んで、ガスの圧
力で内層樹脂層および外層樹脂層を積層状態で押し広げ
て型面に貼付け、内部に中空部を形成することを特徴と
する中空樹脂成形品の製造方法。
を開始した後、外層樹脂を射出しながら内層を形成する
内層樹脂の射出を開始し、外層樹脂および内層樹脂をと
もに射出することにより内層樹脂層の周囲を外層樹脂層
で被覆した状態にして所定量を成形型のキャビティに射
出した後、内層樹脂層に圧縮ガスを吹込んで、ガスの圧
力で内層樹脂層および外層樹脂層を積層状態で押し広げ
て型面に貼付け、内部に中空部を形成することを特徴と
する中空樹脂成形品の製造方法。
（２）外層樹脂および内層樹脂を射出した射出ノズルか
ら圧縮ガスを吹込むようにした上記（１）記載の方法。
ら圧縮ガスを吹込むようにした上記（１）記載の方法。
（３）外層樹脂および内層樹脂を射出する射出ノズルと
は別のガス吹込口から圧縮ガスを吹込むようにした上記
（１）記載の方法。
は別のガス吹込口から圧縮ガスを吹込むようにした上記
（１）記載の方法。
（４）内層樹脂の射出を停止した後、外層樹脂の射出を
停止し、圧縮ガスを吹込むようにした上記（１）ないし
（３）のいずれかに記載の方法。
停止し、圧縮ガスを吹込むようにした上記（１）ないし
（３）のいずれかに記載の方法。
本発明の中空樹脂成形品の製造方法においては、成形
型のキャビティに外層樹脂の射出を開始した後、外層樹
脂を射出しながら内層を形成する内層樹脂の射出を開始
し、外層樹脂および内層樹脂をともに射出することによ
り内層樹脂層の周囲を外層樹脂層で被覆した状態にして
所定量を射出した後、内層樹脂層に圧縮ガスを吹込むこ
とにより、ガスの圧力で内層樹脂層および外層樹脂層を
積層状態で押し広げて型面に貼付け、内部に中空部を形
成して、中空樹脂成形品を製造することができる。
型のキャビティに外層樹脂の射出を開始した後、外層樹
脂を射出しながら内層を形成する内層樹脂の射出を開始
し、外層樹脂および内層樹脂をともに射出することによ
り内層樹脂層の周囲を外層樹脂層で被覆した状態にして
所定量を射出した後、内層樹脂層に圧縮ガスを吹込むこ
とにより、ガスの圧力で内層樹脂層および外層樹脂層を
積層状態で押し広げて型面に貼付け、内部に中空部を形
成して、中空樹脂成形品を製造することができる。
外層樹脂の射出終了後に内層樹脂を射出すると、ゲー
ト付近で外層樹脂は内層樹脂の流動に伴って引伸ばされ
て薄肉化して肉厚が不均一となるが、外層樹脂および内
層樹脂をともに射出することにより外層樹脂層の肉厚の
均一化がはかれる。
ト付近で外層樹脂は内層樹脂の流動に伴って引伸ばされ
て薄肉化して肉厚が不均一となるが、外層樹脂および内
層樹脂をともに射出することにより外層樹脂層の肉厚の
均一化がはかれる。
圧縮ガスをゲートを通して射出ノズルから吹込む場合
は、既存の射出成形型が使用でき、比較的小形で単純な
形状の成形品の製造に適する。これに対して、射出ノズ
ルとは別のガス吹込口から圧縮ガスを吹込む場合は、ゲ
ートの位置に関係なく、任意の位置に吹込口を形成で
き、吹込口の数も複数とすることができるため、比較的
大形の複雑な形状の成形品の製造に適している。この場
合、内層樹脂の射出を停止した後、外層樹脂の射出を停
止して圧縮ガスを吹込むことにより、内層樹脂層の全周
囲を外層樹脂層で覆うことができ、これにより成形品と
なったときに、内層が外表面側に露出することが防止さ
れる。
は、既存の射出成形型が使用でき、比較的小形で単純な
形状の成形品の製造に適する。これに対して、射出ノズ
ルとは別のガス吹込口から圧縮ガスを吹込む場合は、ゲ
ートの位置に関係なく、任意の位置に吹込口を形成で
き、吹込口の数も複数とすることができるため、比較的
大形の複雑な形状の成形品の製造に適している。この場
合、内層樹脂の射出を停止した後、外層樹脂の射出を停
止して圧縮ガスを吹込むことにより、内層樹脂層の全周
囲を外層樹脂層で覆うことができ、これにより成形品と
なったときに、内層が外表面側に露出することが防止さ
れる。
上記により製造される中空樹脂成形品は、内部に中空
部を有するため軽量化する。また外層と内層の複数層の
積層体により形成されるため、外層樹脂として外観、塗
装性、耐スクラッチ性等の外層に要求される樹脂を使用
し、内層樹脂として物理的強度、伸縮性、耐電圧性等の
内層に要求される樹脂を、成形品に求められる要求性能
に合わせて適宜組合わせて使用することにより、成形品
に要求される多くの物性を兼ね備えることができ、これ
により薄肉化および一層の軽量化が達成され、しかも外
層および内層の肉厚が均一化され、成形型内での偏肉に
よる不均一な冷却から生ずるヒケやソリなどの変形が防
止される。
部を有するため軽量化する。また外層と内層の複数層の
積層体により形成されるため、外層樹脂として外観、塗
装性、耐スクラッチ性等の外層に要求される樹脂を使用
し、内層樹脂として物理的強度、伸縮性、耐電圧性等の
内層に要求される樹脂を、成形品に求められる要求性能
に合わせて適宜組合わせて使用することにより、成形品
に要求される多くの物性を兼ね備えることができ、これ
により薄肉化および一層の軽量化が達成され、しかも外
層および内層の肉厚が均一化され、成形型内での偏肉に
よる不均一な冷却から生ずるヒケやソリなどの変形が防
止される。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第１図は中空樹脂成形品として車両用モールディング
の製造に適用した実施例の製造装置を示す断面図、第２
図ないし第５図は製造工程を示す一部の断面図、第６図
は外層および内層樹脂を射出するタイミング図である。
の製造に適用した実施例の製造装置を示す断面図、第２
図ないし第５図は製造工程を示す一部の断面図、第６図
は外層および内層樹脂を射出するタイミング図である。
図において、１は成形型で、キャビティ型２およびコ
ア型３間にキャビティ４が形成されている。キャビティ
４にはスプルー５およびゲート６を通して、射出ノズル
７から外層樹脂8a、および内層樹脂8bが射出されるよう
になっている。コア型３にはゲート６とは異なる位置の
型面に凹状のガス吹込口９が設けられており、吹込ノズ
ル10から圧縮ガスとしてのN2ガスを吹込むようになって
いる。吹込ノズル10にはN2ガスを貯留するガスボンベ11
から吹込ガスコントロール装置12を介してガス管13が接
続している。
ア型３間にキャビティ４が形成されている。キャビティ
４にはスプルー５およびゲート６を通して、射出ノズル
７から外層樹脂8a、および内層樹脂8bが射出されるよう
になっている。コア型３にはゲート６とは異なる位置の
型面に凹状のガス吹込口９が設けられており、吹込ノズ
ル10から圧縮ガスとしてのN2ガスを吹込むようになって
いる。吹込ノズル10にはN2ガスを貯留するガスボンベ11
から吹込ガスコントロール装置12を介してガス管13が接
続している。
射出ノズル７の内周には内筒ノズル14がスライド可能
に、また内筒ノズル４の内周にはニードル15がスライド
可能に設けられている。射出ノズル７と内筒ノズル14間
には、ノズル口16に連通する外層樹脂流路17aが形成さ
れ、スクリュ18aを有する射出シリンダ19aに接続してい
る。内筒ノズル14とニードル15間には、内筒ノズル口20
に連通する内層樹脂流路17bが形成され、スクリュ18bを
有する射出シリンダ19bに接続している。ニードル15は
内筒ノズル14内を左側（成形型１の方向）に前進するこ
とにより、内層樹脂流路17bおよび内筒ノズル口20を閉
じ、内筒ノズル14は射出ノズル７内を左側（成形型１の
方向）に前進することにより、外層樹脂流路17aおよび
ノズル口16を閉じるようになっている。
に、また内筒ノズル４の内周にはニードル15がスライド
可能に設けられている。射出ノズル７と内筒ノズル14間
には、ノズル口16に連通する外層樹脂流路17aが形成さ
れ、スクリュ18aを有する射出シリンダ19aに接続してい
る。内筒ノズル14とニードル15間には、内筒ノズル口20
に連通する内層樹脂流路17bが形成され、スクリュ18bを
有する射出シリンダ19bに接続している。ニードル15は
内筒ノズル14内を左側（成形型１の方向）に前進するこ
とにより、内層樹脂流路17bおよび内筒ノズル口20を閉
じ、内筒ノズル14は射出ノズル７内を左側（成形型１の
方向）に前進することにより、外層樹脂流路17aおよび
ノズル口16を閉じるようになっている。
中空樹脂成形品の製造方法は、まず内筒ノズル14が後
退して外層樹脂流路17aを開き、ニードル15が前進して
内層樹脂流路17bを閉じた状態で、スクリュ18aを作動さ
せると、射出シリンダ19a内の外層樹脂8aは外層樹脂流
路17aを通して、射出ノズル７のノズル口16から成形型
１のスプルー５およびゲート６を経て、第２図に示すよ
うにキャビティ４に射出される。
退して外層樹脂流路17aを開き、ニードル15が前進して
内層樹脂流路17bを閉じた状態で、スクリュ18aを作動さ
せると、射出シリンダ19a内の外層樹脂8aは外層樹脂流
路17aを通して、射出ノズル７のノズル口16から成形型
１のスプルー５およびゲート６を経て、第２図に示すよ
うにキャビティ４に射出される。
外層樹脂8aの射出を開始してから時間T1経過後、ニー
ドル15を後退させて内層樹脂流路17bを開き、スクリュ1
8bを作動させると、射出シリンダ19b内の内層樹脂8bは
内層樹脂流路17bを通して、内筒ノズル口20から外層樹
脂流路17aに入り、第１図に示すように、外層樹脂8aに
よって形成される外層樹脂層21aの中央部を通してノズ
ル口16からキャビティ４に同期して射出される。
ドル15を後退させて内層樹脂流路17bを開き、スクリュ1
8bを作動させると、射出シリンダ19b内の内層樹脂8bは
内層樹脂流路17bを通して、内筒ノズル口20から外層樹
脂流路17aに入り、第１図に示すように、外層樹脂8aに
よって形成される外層樹脂層21aの中央部を通してノズ
ル口16からキャビティ４に同期して射出される。
このように内層樹脂層21bの周囲を外層樹脂層21aで被
覆した状態にして、時間T2にわたって所定量の樹脂をキ
ャビティ４に射出し、第３図に示すように、外層樹脂層
21aおよび内層樹脂21bが凹状のガス吹込口９を覆った後
に、スクリュ18bを停止するとともにニードル15を前進
させて、内層樹脂流路17bを閉じる。
覆した状態にして、時間T2にわたって所定量の樹脂をキ
ャビティ４に射出し、第３図に示すように、外層樹脂層
21aおよび内層樹脂21bが凹状のガス吹込口９を覆った後
に、スクリュ18bを停止するとともにニードル15を前進
させて、内層樹脂流路17bを閉じる。
外層樹脂8aの射出終了後に内層樹脂8bを射出すると、
ゲート付近で外層樹脂は内層樹脂の流動に伴って引伸ば
されて薄肉化して肉厚が不均一となるが、時間T2におい
て外層樹脂8aおよび内層樹脂8bをともに射出することに
より、ゲート６に近い部分でも外層樹脂8aが薄肉化する
のが防止される。
ゲート付近で外層樹脂は内層樹脂の流動に伴って引伸ば
されて薄肉化して肉厚が不均一となるが、時間T2におい
て外層樹脂8aおよび内層樹脂8bをともに射出することに
より、ゲート６に近い部分でも外層樹脂8aが薄肉化する
のが防止される。
この状態でさらに外層樹脂8aの射出を続けると、第４
図に示すように、スプルー５およびゲート６の内層樹脂
8bは完全にキャビティ４に入り、キャビティ４内の内層
樹脂層21bは完全に外層樹脂層21aで覆われるので、時間
T3経過後内筒ノズル14を前進させて、外層樹脂流路17a
を閉じ、スクリュ18aを停止する。
図に示すように、スプルー５およびゲート６の内層樹脂
8bは完全にキャビティ４に入り、キャビティ４内の内層
樹脂層21bは完全に外層樹脂層21aで覆われるので、時間
T3経過後内筒ノズル14を前進させて、外層樹脂流路17a
を閉じ、スクリュ18aを停止する。
時間T3経過中および経過後であって、ガス吹込口９付
近の外層樹脂層21aおよびこれに近接する内層樹脂層21b
の一部がやや硬化した状態を維持する時間T4の任意の時
点で、ガスボンベ11のN2ガスを、吹込ガスコントロール
装置12でガス圧、流量をコントロールしながら、吹込ノ
ズル10から圧縮ガス吹込口９に供給し、ガスの圧力によ
り外層樹脂層21aを突き破って内層樹脂層21bに吹込む。
これにより第５図に示すように、内層樹脂層21bおよび
外層樹脂層21aを密着積層状態でガスの圧力により流動
させ、押し広げてキャビティ４を形成する型面に貼付
け、内部に中空部22を有する中空樹脂成形品23を製造す
る。
近の外層樹脂層21aおよびこれに近接する内層樹脂層21b
の一部がやや硬化した状態を維持する時間T4の任意の時
点で、ガスボンベ11のN2ガスを、吹込ガスコントロール
装置12でガス圧、流量をコントロールしながら、吹込ノ
ズル10から圧縮ガス吹込口９に供給し、ガスの圧力によ
り外層樹脂層21aを突き破って内層樹脂層21bに吹込む。
これにより第５図に示すように、内層樹脂層21bおよび
外層樹脂層21aを密着積層状態でガスの圧力により流動
させ、押し広げてキャビティ４を形成する型面に貼付
け、内部に中空部22を有する中空樹脂成形品23を製造す
る。
このガスの圧力が作用したままの状態で、内層樹脂層
21bを介してガスの圧力が外層樹脂層21aにかかり、両層
樹脂層を互いにしっかり密着させたまま、成形型１を冷
却し、外層樹脂層21aおよび内層樹脂層21bが変形しない
程度に硬化した時点t1で、吹込ガスコントロール装置12
を作動させてガス抜きを行い、さらに冷却が進行した時
点t2で型開きし、成形品23を取出す。
21bを介してガスの圧力が外層樹脂層21aにかかり、両層
樹脂層を互いにしっかり密着させたまま、成形型１を冷
却し、外層樹脂層21aおよび内層樹脂層21bが変形しない
程度に硬化した時点t1で、吹込ガスコントロール装置12
を作動させてガス抜きを行い、さらに冷却が進行した時
点t2で型開きし、成形品23を取出す。
上記実施例では成形品23は車両用モールディングであ
って、外層樹脂8aとしてはEPDMを配合したポリプロピレ
ン樹脂、内層樹脂8bとしてはガラス短繊維を配合したポ
リプロピレン樹脂を使用し、外層樹脂8aが優れた外観を
付与し、内層樹脂8bが高剛性を付与し、優れた物性の中
空樹脂成形品23が得られる。
って、外層樹脂8aとしてはEPDMを配合したポリプロピレ
ン樹脂、内層樹脂8bとしてはガラス短繊維を配合したポ
リプロピレン樹脂を使用し、外層樹脂8aが優れた外観を
付与し、内層樹脂8bが高剛性を付与し、優れた物性の中
空樹脂成形品23が得られる。
外層樹脂8aおよび内層樹脂8bとしては、要求される物
性に応じて任意の組合せのものが採用できるが、相溶性
のものを使用すると、界面で互に溶け合って溶着し、剥
離がなく好ましい。これらの樹脂層は２層に限らず、３
層以上であってもよい。また吹込に用いるガスとして
は、安価で化学的に活性でないN2ガスが好ましいが、他
の不活性ガスでもよく、酸化が問題にならない場合は空
気でもよい。さらにガス吹込口９は直接キャビティ４に
凹状に１個開口する例を示したが、ガスの圧力により両
樹脂層8a、8bを充分に押し広げられないときは、他の個
所にガス吹込口９を複数個設けてもよく、またスプルー
５等に開口するものでもよい。
性に応じて任意の組合せのものが採用できるが、相溶性
のものを使用すると、界面で互に溶け合って溶着し、剥
離がなく好ましい。これらの樹脂層は２層に限らず、３
層以上であってもよい。また吹込に用いるガスとして
は、安価で化学的に活性でないN2ガスが好ましいが、他
の不活性ガスでもよく、酸化が問題にならない場合は空
気でもよい。さらにガス吹込口９は直接キャビティ４に
凹状に１個開口する例を示したが、ガスの圧力により両
樹脂層8a、8bを充分に押し広げられないときは、他の個
所にガス吹込口９を複数個設けてもよく、またスプルー
５等に開口するものでもよい。
第７図は他の実施例により製造した中空樹脂成形品を
示す断面図である。中空樹脂成形品23は外層樹脂層21a
が内層樹脂層21bを完全に覆っておらず、例えば車両用
モールディングの車体への取付部のように、外部から目
視されない部分、その他外層樹脂層21aを省略してもよ
い場合は、外層樹脂層21aを省略することができる。こ
のような中空樹脂成形品23は、外層樹脂8aと内層樹脂8b
の射出を同時に停止するか、あるいは外層樹脂8aの射出
を停止した後内層樹脂8bの射出を停止して、ガスを吹込
むことにより製造される。
示す断面図である。中空樹脂成形品23は外層樹脂層21a
が内層樹脂層21bを完全に覆っておらず、例えば車両用
モールディングの車体への取付部のように、外部から目
視されない部分、その他外層樹脂層21aを省略してもよ
い場合は、外層樹脂層21aを省略することができる。こ
のような中空樹脂成形品23は、外層樹脂8aと内層樹脂8b
の射出を同時に停止するか、あるいは外層樹脂8aの射出
を停止した後内層樹脂8bの射出を停止して、ガスを吹込
むことにより製造される。
上記により製造される中空樹脂成形品23は、内部に中
空部22を有するため軽量のものが得られる。また外層樹
脂層21aと内層樹脂層21bの複数層の積層体により形成さ
れるため、外層樹脂8aとして外観、塗装性、耐候性、耐
スクラッチ性等の外層樹脂層21aに要求される樹脂を使
用し、内層樹脂8bとして物理的強度、伸縮性、耐電圧性
等の内層樹脂層21bに要求される樹脂を使用することに
より、中空樹脂成形品23に要求される多くの物性を兼ね
備えることができ、これにより薄肉化および一層の軽量
化が達成される。
空部22を有するため軽量のものが得られる。また外層樹
脂層21aと内層樹脂層21bの複数層の積層体により形成さ
れるため、外層樹脂8aとして外観、塗装性、耐候性、耐
スクラッチ性等の外層樹脂層21aに要求される樹脂を使
用し、内層樹脂8bとして物理的強度、伸縮性、耐電圧性
等の内層樹脂層21bに要求される樹脂を使用することに
より、中空樹脂成形品23に要求される多くの物性を兼ね
備えることができ、これにより薄肉化および一層の軽量
化が達成される。
なお、上記実施例では車両用モールディングの例を示
したが、車両用バンパー、フィニッシャーなどの他に、
家具、容器、トイレタリー部品、OA機器、ハウジングな
ど、他の中空樹脂成形品も同様に製造することができ、
それぞれの用途に応じて、その形状、構造、樹脂等は選
択可能である。
したが、車両用バンパー、フィニッシャーなどの他に、
家具、容器、トイレタリー部品、OA機器、ハウジングな
ど、他の中空樹脂成形品も同様に製造することができ、
それぞれの用途に応じて、その形状、構造、樹脂等は選
択可能である。
本発明によれば、外層樹脂および内層樹脂をともに射
出することにより、内層樹脂層の周囲を外層樹脂層で被
覆した状態にして圧縮ガスを吹込むようにしたので、異
物性の樹脂を組合せて使用し、優れた物性を有する積層
構造とし、薄肉化および軽量化が可能で、しかも外層お
よび内層の肉厚が均一化され、成形型内での偏肉による
不均一な冷却から生ずるヒケやソリなどの変形などを防
止してできる中空樹脂成形品を製造することができる。
出することにより、内層樹脂層の周囲を外層樹脂層で被
覆した状態にして圧縮ガスを吹込むようにしたので、異
物性の樹脂を組合せて使用し、優れた物性を有する積層
構造とし、薄肉化および軽量化が可能で、しかも外層お
よび内層の肉厚が均一化され、成形型内での偏肉による
不均一な冷却から生ずるヒケやソリなどの変形などを防
止してできる中空樹脂成形品を製造することができる。
第１図は実施例の製造装置を示す断面図、第２図ないし
第５図は製造工程を示す一部の断面図、第６図はタイミ
ング図、第７図は他の実施例により製造した中空樹脂成
形品の断面図である。 各図中、同一符号は同一または相当部分を示し、１は成
形型、４はキャビティ、７は射出ノズル、8aは外層樹
脂、8bは内層樹脂、９はガス吹込口、10は吹込ノズル、
11はガスボンベ、14は内筒ノズル、15はニードル、19
a、19bは射出シリンダ、21aは外層樹脂層、21bは内層樹
脂層、22は中空部、23は中空樹脂成形品である。
第５図は製造工程を示す一部の断面図、第６図はタイミ
ング図、第７図は他の実施例により製造した中空樹脂成
形品の断面図である。 各図中、同一符号は同一または相当部分を示し、１は成
形型、４はキャビティ、７は射出ノズル、8aは外層樹
脂、8bは内層樹脂、９はガス吹込口、10は吹込ノズル、
11はガスボンベ、14は内筒ノズル、15はニードル、19
a、19bは射出シリンダ、21aは外層樹脂層、21bは内層樹
脂層、22は中空部、23は中空樹脂成形品である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大竹 信一 神奈川県横浜市戸塚区上矢部町字藤井 320番地 橋本フォーミング工業株式会 社内 (72)発明者 田村 達也 神奈川県横浜市戸塚区上矢部町字藤井 320番地 橋本フォーミング工業株式会 社内 (56)参考文献 特開 平２−108511（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B29C 45/00 - 45/84
Claims (4)
- 【請求項１】中空樹脂成形品の外層を形成する外層樹脂
の射出を開始した後、外層樹脂を射出しながら内層を形
成する内層樹脂の射出を開始し、外層樹脂および内層樹
脂をともに射出することにより内層樹脂層の周囲を外層
樹脂層で被覆した状態にして所定量を成形型のキャビテ
ィに射出した後、内層樹脂層に圧縮ガスを吹込んで、ガ
スの圧力で内層樹脂層および外層樹脂層を積層状態で押
し広げて型面に貼付け、内部に中空部を形成することを
特徴とする中空樹脂成形品の製造方法。 - 【請求項２】外層樹脂および内層樹脂を射出した射出ノ
ズルから圧縮ガスを吹込むようにした請求項（１）記載
の方法。 - 【請求項３】外層樹脂および内層樹脂を射出する射出ノ
ズルとは別のガス吹込口から圧縮ガスを吹込むようにし
た請求項（１）記載の方法。 - 【請求項４】内層樹脂の射出を停止した後、外層樹脂の
射出を停止し、圧縮ガスを吹込むようにした請求項
（１）ないし（３）のいずれかに記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8686190A JP2897329B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 中空樹脂成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8686190A JP2897329B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 中空樹脂成形品の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03284915A JPH03284915A (ja) | 1991-12-16 |
| JP2897329B2 true JP2897329B2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=13898598
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8686190A Expired - Lifetime JP2897329B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 中空樹脂成形品の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2897329B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2708229B1 (fr) * | 1993-07-28 | 1996-01-12 | Reydel Dev | Procédé de fabrication par moulage d'une pièce comportant une zone creuse. |
| US6475424B1 (en) | 1998-05-14 | 2002-11-05 | Cambridge Industries, Inc. | Multi-process molding method and article produced by same |
| KR20020071113A (ko) * | 2001-03-03 | 2002-09-12 | 현대자동차주식회사 | 자동차용 어시스트 핸들 그립 제조방법 |
-
1990
- 1990-03-30 JP JP8686190A patent/JP2897329B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03284915A (ja) | 1991-12-16 |
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