JP3423054B2 - 樹脂モールの成形方法 - Google Patents
樹脂モールの成形方法Info
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- JP3423054B2 JP3423054B2 JP515994A JP515994A JP3423054B2 JP 3423054 B2 JP3423054 B2 JP 3423054B2 JP 515994 A JP515994 A JP 515994A JP 515994 A JP515994 A JP 515994A JP 3423054 B2 JP3423054 B2 JP 3423054B2
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- molding
- resin
- injection
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/1703—Introducing an auxiliary fluid into the mould
- B29C45/1704—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂モールを射出成形
によって成形して樹脂モール付き板ガラスをを製造する
場合の樹脂モールの成形方法に関する。
によって成形して樹脂モール付き板ガラスをを製造する
場合の樹脂モールの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂モール付きの自動車用窓ガラスは、
板ガラスの周縁部にゴム、ポリウレタンやポリ塩化ビニ
ル(PVC)などで成形した樹脂モールを取付けて形成
されている。従来、その製造方法としては、板ガラスを
固定型と可動型から成る金型内に挿入し、板ガラスの周
縁部に形成される樹脂モールの形状を成すキャビティ内
に樹脂を注入し、射出成形により中実構造の樹脂モール
を成形する方法が知られている。また、特開平4−35
3413号公報には、ガラス部とモール部を樹脂で一体
成形するモール付き樹脂製窓ガラスの製造方法として、
樹脂モール部にガスを注入して中空とする方法が記載さ
れている。
板ガラスの周縁部にゴム、ポリウレタンやポリ塩化ビニ
ル(PVC)などで成形した樹脂モールを取付けて形成
されている。従来、その製造方法としては、板ガラスを
固定型と可動型から成る金型内に挿入し、板ガラスの周
縁部に形成される樹脂モールの形状を成すキャビティ内
に樹脂を注入し、射出成形により中実構造の樹脂モール
を成形する方法が知られている。また、特開平4−35
3413号公報には、ガラス部とモール部を樹脂で一体
成形するモール付き樹脂製窓ガラスの製造方法として、
樹脂モール部にガスを注入して中空とする方法が記載さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
ののうち前者おいては、樹脂モールが全て中実構造であ
るため次のような問題点を有していた。先ず、ヒケ等の
不具合を改善するために射出圧、保圧を高めるので樹脂
圧も高まる。従って、成形中に強化ガラスが割れること
がある。また、合せガラスの強度は強化ガラスの約5分
の1と低く、成形中に簡単に割れてしまうし、バリも発
生し易い。また、ガラス割れを防止するために射出圧、
保圧(特に保圧力、時間)を減少させると、樹脂の収縮
に追従出来ず、厚肉、偏肉部に外観不良となるヒケが出
易くなる。更に、ヒケやバリなどの外観不良となる不具
合を改善するために高い射出圧、保圧(特に保圧力、時
間)にすると、合せガラスは成形中に割れてしまい、外
観品質を満足する合せガラス用の樹脂モールを成形する
ことは実質的に困難である。また、樹脂モールが全て中
実構造であると樹脂モールの重量が大きくなってしま
う。
ののうち前者おいては、樹脂モールが全て中実構造であ
るため次のような問題点を有していた。先ず、ヒケ等の
不具合を改善するために射出圧、保圧を高めるので樹脂
圧も高まる。従って、成形中に強化ガラスが割れること
がある。また、合せガラスの強度は強化ガラスの約5分
の1と低く、成形中に簡単に割れてしまうし、バリも発
生し易い。また、ガラス割れを防止するために射出圧、
保圧(特に保圧力、時間)を減少させると、樹脂の収縮
に追従出来ず、厚肉、偏肉部に外観不良となるヒケが出
易くなる。更に、ヒケやバリなどの外観不良となる不具
合を改善するために高い射出圧、保圧(特に保圧力、時
間)にすると、合せガラスは成形中に割れてしまい、外
観品質を満足する合せガラス用の樹脂モールを成形する
ことは実質的に困難である。また、樹脂モールが全て中
実構造であると樹脂モールの重量が大きくなってしま
う。
【0004】また、後者においては、ガラス部とモール
部を樹脂で一体成形してモール付き樹脂製窓ガラスを製
造する方法が記載されているが、無機製ガラスの周縁部
に樹脂モールを成形する方法については記載されていな
い。一方、無機製ガラスの場合には、ヒケやバリなどが
発生しないよう樹脂モールの外観品質を満たすために、
射出圧、保圧を高くする必要がある。従って、単に樹脂
モール部にガスを注入する方法では、特に強化ガラスに
比べ強度の低い合せガラスの場合には、割れずにヒケの
ない樹脂モールを成形することは極めて困難であり、実
質的に実施不可能であるという問題点を有していた。
部を樹脂で一体成形してモール付き樹脂製窓ガラスを製
造する方法が記載されているが、無機製ガラスの周縁部
に樹脂モールを成形する方法については記載されていな
い。一方、無機製ガラスの場合には、ヒケやバリなどが
発生しないよう樹脂モールの外観品質を満たすために、
射出圧、保圧を高くする必要がある。従って、単に樹脂
モール部にガスを注入する方法では、特に強化ガラスに
比べ強度の低い合せガラスの場合には、割れずにヒケの
ない樹脂モールを成形することは極めて困難であり、実
質的に実施不可能であるという問題点を有していた。
【0005】本発明は、従来の技術が有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、板ガラスの周縁部に中空部を有する樹脂モール
を、ヒケ、バリ、ソリや変形などの外観不具合を発生さ
せることなく、満足する剛性を得て成形する樹脂モール
の成形方法を提供しようとするものである。
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、板ガラスの周縁部に中空部を有する樹脂モール
を、ヒケ、バリ、ソリや変形などの外観不具合を発生さ
せることなく、満足する剛性を得て成形する樹脂モール
の成形方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明は、樹脂モールを射出成形によって成形して樹脂モ
ール付き板ガラスを製造する場合に、キャビティ内の溶
融状態にある樹脂にガスを注入して前記樹脂モールを中
空成形するために、前記ガスを窒素ガスとして圧力制御
しつつ、前記樹脂モールを成形する前記キャビティの1
箇所または数箇所から前記ガスを前記キャビティ内にキ
ャビティ注入法で直接注入すると共に、射出ノズルにシ
ャットオフ機構を設けて前記樹脂の射出量を制御する樹
脂モールの成形方法において、前記樹脂の射出量が前記
樹脂モールを成形する前記キャビティの体積と同一の射
出量から、その2%少ない射出量の範囲であると共に、
前記樹脂を射出完了する前に前記ガスを注入し、保圧を
かけずに成形するものである。
発明は、樹脂モールを射出成形によって成形して樹脂モ
ール付き板ガラスを製造する場合に、キャビティ内の溶
融状態にある樹脂にガスを注入して前記樹脂モールを中
空成形するために、前記ガスを窒素ガスとして圧力制御
しつつ、前記樹脂モールを成形する前記キャビティの1
箇所または数箇所から前記ガスを前記キャビティ内にキ
ャビティ注入法で直接注入すると共に、射出ノズルにシ
ャットオフ機構を設けて前記樹脂の射出量を制御する樹
脂モールの成形方法において、前記樹脂の射出量が前記
樹脂モールを成形する前記キャビティの体積と同一の射
出量から、その2%少ない射出量の範囲であると共に、
前記樹脂を射出完了する前に前記ガスを注入し、保圧を
かけずに成形するものである。
【0007】また、樹脂モールを射出成形によって成形
して樹脂モール付き板ガラスを製造する場合に、キャビ
ティ内の溶融状態にある樹脂にガスを注入して前記樹脂
モールを中空成形するために、前記ガスを窒素ガスとし
て圧力制御しつつ、前記樹脂モールを成形する前記キャ
ビティの1箇所または数箇所から前記ガスを前記キャビ
ティ内にキャビティ注入法で直接注入すると共に、射出
ノズルにシャットオフ機構を設けて前記樹脂の射出量を
制御する樹脂モールの成形方法において、前記樹脂の射
出量が前記樹脂モールを成形する前記キャビティの体積
と同一の射出量から、その1%多い射出量の範囲である
と共に、前記樹脂を射出完了した後に前記ガスを注入
し、保圧をかけずに成形してもよい。
して樹脂モール付き板ガラスを製造する場合に、キャビ
ティ内の溶融状態にある樹脂にガスを注入して前記樹脂
モールを中空成形するために、前記ガスを窒素ガスとし
て圧力制御しつつ、前記樹脂モールを成形する前記キャ
ビティの1箇所または数箇所から前記ガスを前記キャビ
ティ内にキャビティ注入法で直接注入すると共に、射出
ノズルにシャットオフ機構を設けて前記樹脂の射出量を
制御する樹脂モールの成形方法において、前記樹脂の射
出量が前記樹脂モールを成形する前記キャビティの体積
と同一の射出量から、その1%多い射出量の範囲である
と共に、前記樹脂を射出完了した後に前記ガスを注入
し、保圧をかけずに成形してもよい。
【0008】
【作用】樹脂モールを形成するキャビティの1箇所また
は数箇所からガスを直接キャビティ内に注入することに
よって、樹脂モールの一部分または分割した各部分に中
空部が形成される。
は数箇所からガスを直接キャビティ内に注入することに
よって、樹脂モールの一部分または分割した各部分に中
空部が形成される。
【0009】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図1は本発明に係る樹脂モールの成
形方法をクォータウインドに適用した場合の金型周辺の
説明図、図2は本発明に係る樹脂モールの成形方法を実
施する成形装置の概要説明図、図3は本発明に係る樹脂
モールの成形方法による成形状態を示す説明図である。
説明する。ここで、図1は本発明に係る樹脂モールの成
形方法をクォータウインドに適用した場合の金型周辺の
説明図、図2は本発明に係る樹脂モールの成形方法を実
施する成形装置の概要説明図、図3は本発明に係る樹脂
モールの成形方法による成形状態を示す説明図である。
【0010】図1に示すように、クォータウインド1の
周縁部に樹脂モール2を射出成形によって成形し、樹脂
モール付き自動車用窓ガラスを製造するには、金型3に
形成される樹脂モール2を成形するためのキャビティ4
に、射出ノズル5からスプルー6、ランナー7及び2箇
所のゲート8,9を経て溶融樹脂10を注入する。
周縁部に樹脂モール2を射出成形によって成形し、樹脂
モール付き自動車用窓ガラスを製造するには、金型3に
形成される樹脂モール2を成形するためのキャビティ4
に、射出ノズル5からスプルー6、ランナー7及び2箇
所のゲート8,9を経て溶融樹脂10を注入する。
【0011】そこで、樹脂モール2に中空部を形成する
ため、樹脂モール2を成形するキャビティ4にガスを注
入する。このガス注入法として、成形機の射出ノズル5
からガスを注入するノズル注入法、ランナー7からガス
ニードルを用いてガスを注入するランナー注入法、本発
明のようにキャビティ4に臨むようにガスニードルを金
型3に設置して直接キャビティ4内にガスを注入するキ
ャビティ注入法が考えられる。
ため、樹脂モール2を成形するキャビティ4にガスを注
入する。このガス注入法として、成形機の射出ノズル5
からガスを注入するノズル注入法、ランナー7からガス
ニードルを用いてガスを注入するランナー注入法、本発
明のようにキャビティ4に臨むようにガスニードルを金
型3に設置して直接キャビティ4内にガスを注入するキ
ャビティ注入法が考えられる。
【0012】ノズル注入法では、流路が狭く、樹脂圧の
高いスプルー6、ゲート8,9をガスが通過しなければ
ならないため、ガス圧が高くなる。ガス圧が製品内の樹
脂圧に比べてかなり高い場合には、中空部の中空率が高
く、中空内面に発泡が発生し、内部圧力が高くなる。ま
た、樹脂射出と同時にガスを注入する場合には、射出ノ
ズル5のシャットオフ機構がオープン状態でガスを注入
するため、樹脂圧の高いスプルー6、ゲート8,9を通
過しなければならないガスが射出筒の方に逆流し、次の
射出量が大幅に狂う等の問題点を有している。
高いスプルー6、ゲート8,9をガスが通過しなければ
ならないため、ガス圧が高くなる。ガス圧が製品内の樹
脂圧に比べてかなり高い場合には、中空部の中空率が高
く、中空内面に発泡が発生し、内部圧力が高くなる。ま
た、樹脂射出と同時にガスを注入する場合には、射出ノ
ズル5のシャットオフ機構がオープン状態でガスを注入
するため、樹脂圧の高いスプルー6、ゲート8,9を通
過しなければならないガスが射出筒の方に逆流し、次の
射出量が大幅に狂う等の問題点を有している。
【0013】また、ランナー注入法では、ガスはスプル
ー6を通過しないが、ゲート8,9を通過しなければな
らない。従って、樹脂射出と同時にガスを注入する場合
に、スプルー6の方がゲート8,9より相対的に樹脂圧
が高ければ、ガスの逆流は発生しないが、ゲート8,9
を通過させるためにやはりガス圧が高くなり、ノズル注
入法と同じような問題が発生する傾向がある。
ー6を通過しないが、ゲート8,9を通過しなければな
らない。従って、樹脂射出と同時にガスを注入する場合
に、スプルー6の方がゲート8,9より相対的に樹脂圧
が高ければ、ガスの逆流は発生しないが、ゲート8,9
を通過させるためにやはりガス圧が高くなり、ノズル注
入法と同じような問題が発生する傾向がある。
【0014】キャビティ注入法では、ガスは樹脂圧の高
いスプルー6、ゲート8,9を通過せず、直接樹脂モー
ル2を成形するキャビティ4に注入される。従って、ガ
ス圧はノズル注入法やランナー注入法に比べて低くても
構わないので、ノズル注入法やランナー注入法が有する
ような問題点は発生しない。
いスプルー6、ゲート8,9を通過せず、直接樹脂モー
ル2を成形するキャビティ4に注入される。従って、ガ
ス圧はノズル注入法やランナー注入法に比べて低くても
構わないので、ノズル注入法やランナー注入法が有する
ような問題点は発生しない。
【0015】ここで、樹脂10(射出量の全て又は一
部)を射出した後に、または射出中にキャビティ4内に
窒素ガス(N2)を注入して、窒素ガスの圧力により金
型3内に樹脂10を充填するガスアシスト法の一つであ
る本発明を実施する成形装置は、図2に示すように、射
出成形機20、高圧ガスの発生・制御装置(ガスユニッ
ト)21、射出ノズル5などを備えて成っている。
部)を射出した後に、または射出中にキャビティ4内に
窒素ガス(N2)を注入して、窒素ガスの圧力により金
型3内に樹脂10を充填するガスアシスト法の一つであ
る本発明を実施する成形装置は、図2に示すように、射
出成形機20、高圧ガスの発生・制御装置(ガスユニッ
ト)21、射出ノズル5などを備えて成っている。
【0016】そして、樹脂10の射出量を厳密に制御す
るために、射出ノズル5にはシャットオフ機構(不図
示)を設けている。また、窒素ガスをキャビティ4内に
直接注入するために、図1に示すように、ガスニードル
11,12,13,14を樹脂モール2に中空部を形成
したい箇所に対応する金型3の任意の4箇所に設置して
いる。なお、ガスニードル11,12,13,14は、
単に矢印で示している。
るために、射出ノズル5にはシャットオフ機構(不図
示)を設けている。また、窒素ガスをキャビティ4内に
直接注入するために、図1に示すように、ガスニードル
11,12,13,14を樹脂モール2に中空部を形成
したい箇所に対応する金型3の任意の4箇所に設置して
いる。なお、ガスニードル11,12,13,14は、
単に矢印で示している。
【0017】また、ガスユニット21では、窒素ガスを
昇圧(例えば、300kg/cm 2 )して高圧容器21
aに蓄え、射出成形機20からの制御信号を制御盤21
bに入力し、ガス圧力やガス注入タイミングなどを制御
して、キャビティ4内に直接窒素ガスを注入する。
昇圧(例えば、300kg/cm 2 )して高圧容器21
aに蓄え、射出成形機20からの制御信号を制御盤21
bに入力し、ガス圧力やガス注入タイミングなどを制御
して、キャビティ4内に直接窒素ガスを注入する。
【0018】ここで、クォータウインド1の周縁部に成
形する樹脂モール2に、その全周にわたって中空部を形
成する場合、樹脂モール2の一部分に中空部を形成する
場合、または樹脂モール2を数個に分割し、それらの各
部分毎に中空部を形成する場合が考えられる。
形する樹脂モール2に、その全周にわたって中空部を形
成する場合、樹脂モール2の一部分に中空部を形成する
場合、または樹脂モール2を数個に分割し、それらの各
部分毎に中空部を形成する場合が考えられる。
【0019】先ず、樹脂モール2の全周にわたって中空
部を形成する場合には、図1に示すように、ガスニード
ル11,12を用いて、樹脂モール成形用キャビティ4
の体積と同一の樹脂射出量(ジャストショット)から2
%少なくして射出完了する前に、同時に窒素ガスをキャ
ビティ4に注入する。すると、図3(a)に示すように
樹脂モール2の全周に中空部2a(斜線で示す)が形成
される。
部を形成する場合には、図1に示すように、ガスニード
ル11,12を用いて、樹脂モール成形用キャビティ4
の体積と同一の樹脂射出量(ジャストショット)から2
%少なくして射出完了する前に、同時に窒素ガスをキャ
ビティ4に注入する。すると、図3(a)に示すように
樹脂モール2の全周に中空部2a(斜線で示す)が形成
される。
【0020】この方法では、射出圧を大幅に低減し、保
圧を行わずに成形するので、合せガラスは割れることな
く成形出来る。しかし、図3(a)に示す上辺コーナ部
1a、下辺コーナ部1b、小R部1cの領域では、中空
部2aが大きく、剛性不足が懸念される。そこで、樹脂
モール2の必要な箇所に中空部2aを形成することが考
えられる。
圧を行わずに成形するので、合せガラスは割れることな
く成形出来る。しかし、図3(a)に示す上辺コーナ部
1a、下辺コーナ部1b、小R部1cの領域では、中空
部2aが大きく、剛性不足が懸念される。そこで、樹脂
モール2の必要な箇所に中空部2aを形成することが考
えられる。
【0021】そこで、樹脂モール2の一部分(小R部1
c側)に中空部を形成する場合には、図1に示すよう
に、ガスニードル11を用いて、樹脂射出量をジャスト
ショットから2%少なくして射出完了する前に、同時に
窒素ガスをキャビティ4に注入する。すると、図3
(b)に示すように樹脂モール2の小R部1c側に中空
部2a(斜線で示す)が形成される。
c側)に中空部を形成する場合には、図1に示すよう
に、ガスニードル11を用いて、樹脂射出量をジャスト
ショットから2%少なくして射出完了する前に、同時に
窒素ガスをキャビティ4に注入する。すると、図3
(b)に示すように樹脂モール2の小R部1c側に中空
部2a(斜線で示す)が形成される。
【0022】上下辺コーナ部1a,1bに中空部2aを
形成しなくても、窒素ガスにより樹脂10が押されて行
くため、ヒケは発生しない。なお、樹脂10とガスを同
時に注入することにより、樹脂10は連続的に動くので
ヘジテーションマークも観察されない。この方法では、
射出圧を大幅に低減し、保圧を行わずに成形したので、
合せガラスは割れることなく樹脂モール付きクォータウ
インドが成形出来る。
形成しなくても、窒素ガスにより樹脂10が押されて行
くため、ヒケは発生しない。なお、樹脂10とガスを同
時に注入することにより、樹脂10は連続的に動くので
ヘジテーションマークも観察されない。この方法では、
射出圧を大幅に低減し、保圧を行わずに成形したので、
合せガラスは割れることなく樹脂モール付きクォータウ
インドが成形出来る。
【0023】また、樹脂モール2の一部分(上下辺コー
ナ部1a,1bを含むピラー側)に中空部を形成する場
合には、図1に示すように、ガスニードル12を用い
て、樹脂射出量をジャストショットから1%多くして射
出完了後、樹脂10が冷却する前に窒素ガスをキャビテ
ィ4に注入する。すると、図3(c)に示すように樹脂
モール2のピラー側に中空部2a(斜線で示す)が形成
される。
ナ部1a,1bを含むピラー側)に中空部を形成する場
合には、図1に示すように、ガスニードル12を用い
て、樹脂射出量をジャストショットから1%多くして射
出完了後、樹脂10が冷却する前に窒素ガスをキャビテ
ィ4に注入する。すると、図3(c)に示すように樹脂
モール2のピラー側に中空部2a(斜線で示す)が形成
される。
【0024】小R部1cに中空部2aが形成されなくて
も、窒素ガスにより樹脂10が押されて行くため、ヒケ
は発生しない。なお、樹脂射出量がジャストショット以
上であるので、樹脂10は窒素ガスによる移動がなくヘ
ジテーションマークは観察されない。この方法では、射
出圧を大幅に低減し、保圧を行わずに成形するので、合
せガラスは割れることなく樹脂モール付きクォータウイ
ンドが成形出来る。
も、窒素ガスにより樹脂10が押されて行くため、ヒケ
は発生しない。なお、樹脂射出量がジャストショット以
上であるので、樹脂10は窒素ガスによる移動がなくヘ
ジテーションマークは観察されない。この方法では、射
出圧を大幅に低減し、保圧を行わずに成形するので、合
せガラスは割れることなく樹脂モール付きクォータウイ
ンドが成形出来る。
【0025】次に、樹脂モール2を6箇所に分割し、そ
れらのうちの3箇所に中空部を形成する場合には、図1
に示すように、ガスニードル11,13,14を用い
て、樹脂射出量をジャストショットから2%多くして射
出完了後、樹脂10が冷却する前に窒素ガスをキャビテ
ィ4に注入する。すると、図3(d)に示すようにヒケ
発生領域に限定して分割した3箇所に中空部2a(斜線
で示す)が形成される。
れらのうちの3箇所に中空部を形成する場合には、図1
に示すように、ガスニードル11,13,14を用い
て、樹脂射出量をジャストショットから2%多くして射
出完了後、樹脂10が冷却する前に窒素ガスをキャビテ
ィ4に注入する。すると、図3(d)に示すようにヒケ
発生領域に限定して分割した3箇所に中空部2a(斜線
で示す)が形成される。
【0026】樹脂射出量がジャストショット以上である
ので、ヘジテーションマークは観察されない。この方法
では、射出圧、保圧共に低減させて成形したため強化ガ
ラスは割れることなく樹脂モール付きクォータウインド
が成形出来る。また、保圧をやや掛けて窒素ガスを注入
するため、中空部2aも小さく剛性も満足させることが
出来る。
ので、ヘジテーションマークは観察されない。この方法
では、射出圧、保圧共に低減させて成形したため強化ガ
ラスは割れることなく樹脂モール付きクォータウインド
が成形出来る。また、保圧をやや掛けて窒素ガスを注入
するため、中空部2aも小さく剛性も満足させることが
出来る。
【0027】また、ガスニードルを樹脂モール2に中空
部2aを形成したい箇所に対応するキャビティ4に臨む
よう金型3に設置すれば、樹脂モール2の所望の箇所に
中空部2aを形成することが可能になる。従って、樹脂
モール2の肉厚部分に中空部を形成し、肉薄部分に中実
部を形成することが出来る。
部2aを形成したい箇所に対応するキャビティ4に臨む
よう金型3に設置すれば、樹脂モール2の所望の箇所に
中空部2aを形成することが可能になる。従って、樹脂
モール2の肉厚部分に中空部を形成し、肉薄部分に中実
部を形成することが出来る。
【0028】樹脂10としては、樹脂モール付き自動車
用窓ガラスの樹脂モール用材料として広く使用されてい
る軟質PVCであれば、本発明に使用出来る。更に、射
出成形可能な熱可塑性樹脂であれば、他の熱可塑性樹脂
であっても構わないし、場合によっては数種類であって
もよい。
用窓ガラスの樹脂モール用材料として広く使用されてい
る軟質PVCであれば、本発明に使用出来る。更に、射
出成形可能な熱可塑性樹脂であれば、他の熱可塑性樹脂
であっても構わないし、場合によっては数種類であって
もよい。
【0029】本発明が適用される自動車用窓ガラスとし
ては、クォータウインド1に限定されるものではなく、
リアウインドまたは合せガラスから成るフロントウイン
ドであってもよい。基本的には、樹脂モールをその周縁
部に取付ける自動車用窓ガラスの全てに適用出来る。
ては、クォータウインド1に限定されるものではなく、
リアウインドまたは合せガラスから成るフロントウイン
ドであってもよい。基本的には、樹脂モールをその周縁
部に取付ける自動車用窓ガラスの全てに適用出来る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、樹
脂モールの一部に直接ガスを注入し、射出圧、保圧を高
めることなく内部からのガス圧によりヒケを防止するた
め、成形中のガラス割れ率を低減することが出来る。ま
た、射出圧、保圧を大幅に減少させた射出成形が可能と
なり、合せガラスの樹脂モールをPVC射出成形で成形
することが出来る。更に、射出圧、保圧の減少に比例し
て型締圧も減少することが出来、成形機の小型化が図れ
る。
脂モールの一部に直接ガスを注入し、射出圧、保圧を高
めることなく内部からのガス圧によりヒケを防止するた
め、成形中のガラス割れ率を低減することが出来る。ま
た、射出圧、保圧を大幅に減少させた射出成形が可能と
なり、合せガラスの樹脂モールをPVC射出成形で成形
することが出来る。更に、射出圧、保圧の減少に比例し
て型締圧も減少することが出来、成形機の小型化が図れ
る。
【0031】キャビティ内部からのガス圧によって、樹
脂が金型面に均一にガス保圧されるため、ヒケ、バリ、
ソリ等を生じることなく外観品質を満たすことが出来
る。特に、樹脂モールの一部に中空部を形成させる場合
には、樹脂モールの全体に中空部を有する場合に比べ
て、高いガス圧が必要なく内部応力など変形の原因も発
生しない。更に、中空部が形成される部分での中空部の
割合を表す中空率は、ほぼ一定であるので、変形、剛性
不足は生じない。
脂が金型面に均一にガス保圧されるため、ヒケ、バリ、
ソリ等を生じることなく外観品質を満たすことが出来
る。特に、樹脂モールの一部に中空部を形成させる場合
には、樹脂モールの全体に中空部を有する場合に比べ
て、高いガス圧が必要なく内部応力など変形の原因も発
生しない。更に、中空部が形成される部分での中空部の
割合を表す中空率は、ほぼ一定であるので、変形、剛性
不足は生じない。
【0032】また、射出圧、保圧の減少によりバリの発
生が大幅に減ったので、煩雑な後処理作業が軽減され、
作業性の向上が図れる。
生が大幅に減ったので、煩雑な後処理作業が軽減され、
作業性の向上が図れる。
【0033】樹脂モールに中空部を形成したため、樹脂
肉厚が薄くなり、樹脂モール全体が中実のものに比べて
冷却時間が短くて済み、成形サイクルの短縮が図られ、
生産性の向上に寄与する。
肉厚が薄くなり、樹脂モール全体が中実のものに比べて
冷却時間が短くて済み、成形サイクルの短縮が図られ、
生産性の向上に寄与する。
【図1】本発明に係る樹脂モールの成形方法をクォータ
ウインドに適用した場合の金型周辺の説明図
ウインドに適用した場合の金型周辺の説明図
【図2】本発明に係る樹脂モールの成形方法を実施する
成形装置の概要説明図
成形装置の概要説明図
【図3】本発明に係る樹脂モールの成形方法による成形
状態を示す説明図で、(a)は樹脂モールの全周にわた
って中空部を形成した場合、(b)は樹脂モールの小R
部側に中空部を形成した場合、(c)は樹脂モールのピ
ラー側に中空部を形成した場合、(d)は樹脂モールの
3箇所に中空部を形成した場合
状態を示す説明図で、(a)は樹脂モールの全周にわた
って中空部を形成した場合、(b)は樹脂モールの小R
部側に中空部を形成した場合、(c)は樹脂モールのピ
ラー側に中空部を形成した場合、(d)は樹脂モールの
3箇所に中空部を形成した場合
1…クォータウインド(板ガラス)、2…樹脂モール、
2a…中空部、3…金型、4…キャビティ、5…射出ノ
ズル、6…スプルー、7…ランナー、8,9…ゲート、
10…樹脂、11,12,13,14…ガスニードル、
20…射出成形機、21…ガスユニット。
2a…中空部、3…金型、4…キャビティ、5…射出ノ
ズル、6…スプルー、7…ランナー、8,9…ゲート、
10…樹脂、11,12,13,14…ガスニードル、
20…射出成形機、21…ガスユニット。
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平2−147431(JP,A)
特開 平3−147823(JP,A)
特開 平2−143821(JP,A)
特開 平5−285985(JP,A)
特開 平5−131498(JP,A)
実開 平3−8871(JP,U)
米国特許4668556(US,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B29C 45/00
B29C 45/14
Claims (2)
- 【請求項1】 樹脂モールを射出成形によって成形して
樹脂モール付き板ガラスを製造する場合に、キャビティ
内の溶融状態にある樹脂にガスを注入して前記樹脂モー
ルを中空成形するために、前記ガスを窒素ガスとして圧
力制御しつつ、前記樹脂モールを成形する前記キャビテ
ィの1箇所または数箇所から前記ガスを前記キャビティ
内にキャビティ注入法で直接注入すると共に、射出ノズ
ルにシャットオフ機構を設けて前記樹脂の射出量を制御
する樹脂モールの成形方法において、 前記樹脂の射出量が前記樹脂モールを成形する前記キャ
ビティの体積と同一の射出量から、その2%少ない射出
量の範囲であると共に、前記樹脂を射出完了する前に前
記ガスを注入し、保圧をかけずに成形することを特徴と
する樹脂モールの成形方法。 - 【請求項2】 樹脂モールを射出成形によって成形して
樹脂モール付き板ガラスを製造する場合に、キャビティ
内の溶融状態にある樹脂にガスを注入して前記樹脂モー
ルを中空成形するために、前記ガスを窒素ガスとして圧
力制御しつつ、前記樹脂モールを成形する前記キャビテ
ィの1箇所または数箇所から前記ガスを前記キャビティ
内にキャビティ注入法で直接注入すると共に、射出ノズ
ルにシャットオフ機構を設けて前記樹脂の射出量を制御
する樹脂モールの成形方法において、 前記樹脂の射出量が前記樹脂モールを成形する前記キャ
ビティの体積と同一の射出量から、その1%多い射出量
の範囲であると共に、前記樹脂を射出完了した後に前記
ガスを注入し、保圧をかけずに成形することを特徴とす
る樹脂モールの成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP515994A JP3423054B2 (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 樹脂モールの成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP515994A JP3423054B2 (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 樹脂モールの成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07205262A JPH07205262A (ja) | 1995-08-08 |
JP3423054B2 true JP3423054B2 (ja) | 2003-07-07 |
Family
ID=11603480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP515994A Expired - Fee Related JP3423054B2 (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 樹脂モールの成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3423054B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103029263B (zh) * | 2012-12-07 | 2016-03-02 | 法国圣戈班玻璃公司 | 注塑系统及注塑方法、汽车玻璃包边、车窗 |
-
1994
- 1994-01-21 JP JP515994A patent/JP3423054B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07205262A (ja) | 1995-08-08 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021210 |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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