JPH07255159A - 同期電動機,同期電動機用回転子および固定子 - Google Patents

同期電動機,同期電動機用回転子および固定子

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JPH07255159A
JPH07255159A JP6792494A JP6792494A JPH07255159A JP H07255159 A JPH07255159 A JP H07255159A JP 6792494 A JP6792494 A JP 6792494A JP 6792494 A JP6792494 A JP 6792494A JP H07255159 A JPH07255159 A JP H07255159A
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JP
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rotor
phase
coil
degrees
synchronous motor
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JP6792494A
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Inventor
Tetsuya Miura
徹也 三浦
Yasumi Kawabata
康己 川端
Eiji Yamada
英治 山田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外磁型の同期モータにおいて、コイルに発生
する逆起電圧を正弦波に近づけ、制御特性や効率を改善
する。 【構成】 極対数が偶数個の同期型三相モータ40にお
いて、永久磁石51〜54の配置を、均等割の位置では
なく、電気角で30度ずつ前後にずらした位置に配置す
る。即ち、一つの極対の電気角を330とし、他方の電
気角を390度とする。この結果、例えばU相コイル3
2に発生する起電圧は、一方のコイルと他方のコイルと
で位相が前後にずれ、その合成電圧は、矩形波ではな
く、その立ち上がりと立ち下がりにステップ的に変化す
る部分を生じる。この結果、各相コイルに生じる起電
圧、延いては相間の端子間電圧は正弦波に近づき、同期
型三相モータ40の制御特性、効率が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、永久磁石の磁界と多相
のコイルに生起される磁界との相互作用により回転子が
回転する同期電動機ならびにこうした同期電動機に用い
られる回転子および固定子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の同期電動機(同期型モー
タ)としては、特開平2−202329号公報に示され
るように、回転子の外周に永久磁石を取り付けた外磁型
モータや、回転子内部に永久磁石を設けたいわゆる内磁
型モータなどが知られている。この場合、固定子側には
ティースと呼ばれる歯列が設けられ、ティース間のスロ
ットに、多相(例えば、U,V,Wの三相)のコイルが
巻回されている。同期型モータは、コイルにより回転磁
界を発生させ、永久磁石の磁界との相互作用により回転
子を回転している。
【0003】外磁型モータの場合、製造の容易さ、磁石
強度の確保の点から、幅方向に亘って厚さの等しい永久
磁石が取り付けられるから、磁石による磁束密度分布は
ほぼ矩形波となる。この場合、各コイルに発生する逆起
電圧も矩形波になる。この様子を、図8,図9に示す。
図8(A)は、回転子RTの外周に4個の永久磁石PM
を設けた極対数2の同期型モータの概略構成図、図8
(B)はこのモータの永久磁石PMとU,V,W相のコ
イルとの配置を平面上に展開した様子を磁束密度分布と
共に示す説明図である。また、図9は、U相,V相の逆
起電圧とU−V相の端子間電圧の一例を示すグラフであ
る。なお、モータにおける各部の機械的な中心角Aと電
気角aとの関係は、極対数Pを用いて、次式(1)のよ
うに表わされる。なお、以下特に断わらない限り、「中
心角」とは機械的な角度としての中心角を示す。 A=a/P … (1) 図8に示した同期モータの場合、極対数は2である。
【0004】厚み方向に分極された永久磁石PMは、所
定のギャップを開けて配置するから、各永久磁石の配置
上の中心角は90度未満となり、その電気角上の角度
(これを電気開角と呼ぶ)αは、上記式(1)に従い、
極対数2のモータの場合、180度未満となる。
【0005】図示するように、この同期型モータでは、
回転子における180度が電気角360度に当たり、電
気開角がαであることから、U相の逆起電圧は、一つの
永久磁石PMの一端を角度=0として、電気角で0,
α,180,180+α,360・・・と変化する。ま
た、V相の逆起電圧は、三相同期モータであることか
ら、これから120度位相が遅れた各電気角で変化す
る。この結果、U−V相間端子電圧は、図9(B)に示
す波形となり、全体として正弦波というよりは三角波に
近い形状となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように端子間電圧
が三角波に近い形状であると、特にピーク値の近くでは
電圧の変化が急激で、モータを制御しているコントロー
ラによる入力電圧が応答しきれないという問題があっ
た。また、こうした波形には、高調波成分が多く含まれ
ていることからこれらの成分がエネルギ的にはロスにな
ってしまい、効率を高めることができないという問題が
あった。端子間電圧の波形含まれる高調波成分が強くな
ると、回転の滑らかさも損なわれる。
【0007】本発明は、永久磁石と多相コイルとの位置
関係に着目してこうした問題を解決することを目的とし
てなされ、次の構成を採った。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の同期電動機は、
永久磁石の磁界と多相のコイルに生起される磁界との相
互作用により回転子が回転する同期電動機において、極
対数を偶数個とすると共に、該永久磁石と前記コイルと
が、前記回転子周方向に相対的に、電気角として有意に
ずれた位置に配置されていることを特徴とする。
【0009】一方、本発明の同期電動機用回転子は、回
転子の周に4×M(Mは1以上の整数)個の永久磁石
を、極対数2×Mとなるよう配設し、この永久磁石を、
回転子周方向に少なくとも一つおきに、機械的な中心角
で360/(4×M)度の位置からずれた位置に配置
し、固定子側に均等な角度で設けられた多相コイルに対
して、電気角上有意なずれを形成したものである。
【0010】ここで、M=2×N(Nは、1以上の整
数)であり、回転子の回転軸に対する質量上の釣合が満
足される位置に、永久磁石を配置することも好適であ
る。
【0011】更に、本発明の同期電動機用固定子は、固
定子の周に多相コイルを、全相を瞳として、2×M(M
は1以上の整数)組配設し、この多相コイルの各相の少
なくとも一つのコイルの巻き角を、360/(2×M)
度の位置からずれた位置に配置し、回転子側に均等な角
度で設けられた永久磁石に対して、電気角上有意なずれ
を形成したものである。
【0012】
【作用】本発明の同期電動機は、多相コイルと永久磁石
とは、回転子周方向に相対的に電気角上、有意にずれた
位置に配置されているから、同相の各コイルには、電気
角上異なる位相で逆起電圧を生じ、相間の電圧(端子間
電圧)は正弦波に近いものとなる。なお、極対数が偶数
個とされているから、一つの極対について生じた電気角
上のずれ(位相上の進みもしくは遅れ)は、次の極対に
おける遅れもしくは進みとして解消される。
【0013】かかる多相コイルと永久磁石との位置関係
は、多相コイルの配置を均等な間隔としておいて、回転
子上に4×M個(Mは1以上の整数)設けられた永久磁
石の配置を不等ピッチとすることによっても実現できる
し、逆に多相コイルの配置を不等ピッチとすることによ
っても実現できる。前者の回転子では、同相の各コイル
に対する永久磁石の位相が異なることになり、各コイル
に生じる逆起電力の生じる位相はばらつき、結果的に多
相コイルの端子間電圧は、正弦波に近づく。多相コイル
を不等ピッチとした場合も同様である。
【0014】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は、本発明の一実施例としての回転子50
の形状を示す平面図、図2は、この回転子50を組み込
んだ同期型三相モータ40の構造を示す断面図である。
【0015】まず、図2を用いて、同期型三相モータ4
0の全体構造について説明する。この同期型三相モータ
40は、固定子30と回転子50とこれらを収納するケ
ース60とからなる。回転子50は、外周に永久磁石5
1ないし54が貼付されており、その軸中心に設けられ
た回転軸55を、ケース60に設けられた軸受61,6
2により回転自在に軸支している。
【0016】回転子50は、無方向性電磁鋼板を打ち抜
いて成形したプレート56を複数枚積層したものであ
る。このプレート56を治具を用いて積層した後、回転
軸55を圧入し、積層したプレート56を仮止めする。
この電磁鋼板を素材とするプレート56には、その表面
に絶縁層と接着層が形成されており、積層後所定温度に
加熱して接着層を溶融・固定する。こうして回転子鉄芯
が形成される。回転子鉄芯において無方向性電磁鋼板の
プレート56を絶縁層を介して積層するのは、磁束がプ
レート56内に形成されても、渦電流の発生とこれに伴
う損失の発生を、最低限に抑えるためである。モータ4
0の回転に関与する磁束については、プレート56毎に
取り扱う必要はないから、以下の説明では、プレート5
6の積層体である回転子鉄芯をロータ57と呼ぶ。
【0017】こうして回転子50が形成された後、回転
子50の外周面に、4個の永久磁石51,52,53,
54が軸方向に亘って貼付される。この永久磁石は、厚
み方向に磁化されており、一つおきにその磁極が逆向き
に配置されている。この永久磁石51〜54は、回転子
50を固定子30に組み付けると、隣接する永久磁石お
よびロータ57,ステータ20を貫く磁路を形成する。
即ち、この回転子50の極対数は2である。
【0018】4つの永久磁石51〜54の配置について
説明する。図1に示したように、本実施例において永久
磁石51〜54の配置は、回転軸55中心に対して円周
を4等分した位置(電気角で180度、等ピッチの位
置)とはなっていない。即ち、図1における左下の永久
磁石51の図示右端を開始位置とすると、時計回りに次
の永久磁石52との角度θ1は90度(電気角で180
度)であるのに対して、次の永久磁石53との角度θ2
は75度(電気角で150度)とされている。更に次の
永久磁石54との角度θ3は90度(電気角で180
度)であり、この永久磁石54と最初の永久磁石51と
の角度θ4は105度(電気角で210度)とされてい
る。極対毎に考えると、永久磁石51および52からな
る極対の電気角は180+150=330度、永久磁石
53および54からなる極対の電気角は180+210
=390度である。2つの極対の電気角の総和は720
度で、従来のものと変わるところはない。なお、一つの
永久磁石51〜54の機械的な中心角α/2(電気角で
α)は、実施例ではおよそ60度である。
【0019】次に、固定子30について説明する。固定
子30を構成する固定子鉄芯は、ロータ57と同じく無
方向性電磁鋼板のプレート31を積層することで形成さ
れており、図1に示すように、計12個のティース22
を備える。ティース22間に形成されたスロット24に
は、固定子30に回転磁界を発生させるコイル32が巻
回されている(図2参照)。尚、ステータ20の外周に
は、固定用のボルト34を通すボルト孔36が4箇所設
けられている。
【0020】固定子鉄芯は、プレート31を積層し互い
に押圧した状態として、接着層を加熱・溶融することで
一応固定される。この状態で、コイル32をティース2
2に巻回して固定子鉄芯を完成した後、これをケース6
0に組み付け、ボルト孔36に固定用のボルト34を通
し、これを締め付けて全体を固定する。固定子30側に
おいても、プレート31の積層による渦電流の回避等
は、プレート56を積層したロータ57と同様であり、
プレート31の積層体である固定子鉄芯を、磁束相互作
用の説明においてはステータ20と呼ぶものとする。こ
うしてステータ20を構成した後、回転子50をケース
60の軸受61,62により回転自在に組み付けること
により、この同期型三相モータ40は完成する。
【0021】この同期型三相モータ40のU相,V相,
W相のコイルは、図3に示すように、コントローラ90
により制御されるモータドライバ80に接続されてお
り、このモータドライバ80から各相に位相が120度
ずつ異なる所定周波数の交流電圧を加えることにより、
その周波数に対応した回転数で、同期型三相モータ40
の回転子50は回転する。
【0022】この同期型三相モータ40を駆動する場合
の永久磁石51〜54と各相のコイル32との関係を説
明する。図4は、U相,V相,W相コイルと永久磁石5
1〜54と関係を説明するために両者を平面に展開した
状態で示す説明図である。既述したように、永久磁石5
1〜54は、電気角180度毎に配置されているのでは
なく、180度,150度,180度,210度という
ピッチで配置されている。従って、1極対当たりの電気
角は、330度と390度なっている。磁束密度は永久
磁石51〜54により決まるから、図4(B)に示すよ
うに、磁束密度も電気角180度毎に強まるのではな
い。各相のコイルは相互に接続されているから、永久磁
石51〜54が各相コイルを横切ることにより発生する
逆起電圧は、従来の電気角180度毎に永久磁石51〜
54を配置したモータのように各コイルに対して同じ位
相で発生する訳ではなく、ずれて発生する。この様子を
示したのが図5である。
【0023】図5(A)(B)に示すように、U相のコ
イル(1)に発生する逆起電圧は、U相コイル(2)に
発生する逆起電圧に対して、電気角で360度ずれた関
係にある。しかも、U相のコイル(1)(2)に発生す
る逆起電圧は、回転子50の1回転(機械的な360
度)、即ち極対数2の同期型三相モータ40にあっては
電気角で720度の期間において、有意な角度だけずれ
た状態となっている。これは、永久磁石51と永久磁石
53とは電気角で330度の位置関係にあり、また、磁
石53と永久磁石51とは電気角で390度の位置関係
となっているために生じる。通常、一つの極対を形成す
る永久磁石の配置は、電気角で360度をサイクルとし
て設定されるのに対し、本実施例では、一方のサイクル
では電気角で30度遅れた関係とし、他方のサイクルで
30度進んだ関係としている。従って、U相の両コイル
(1),(2)に生じる逆起電力の総和は、図5(C)
に示すように、その立ち上がり,立ち下がりにおいて、
電気角で30度ずつステップ的に変化する部分を備えた
波形となる。
【0024】更に、図5(D)に示すように、V相のコ
イル電圧は、このU相のコイル電圧に対して完全に12
0度位相がずれた関係にあるから、両コイルの端子間電
圧、即ちU相−V相間端子電圧は、図5(E)に示すよ
うに、両電圧の差分となり、正弦波に近い波形となる。
この関係は、他の相間電圧(V相−W相間端子電圧、W
相−U相端子間電圧)でも同様である。
【0025】以上説明した永久磁石の配置を、極対数P
として一般化すると、極対当たりの電気角は360度で
あり(従って極対数2の場合は総電気角は720度)、
回転子50に必要とされる永久磁石の数は2*P個とな
る。ここで、n番目(n=1,2,・・P)の極対が形
成する電気角上の開角θ1を、360/(2×P)+α
とし、n+1番目の極対が形成する開角θ2を、360
/(2×P)−αに設定し、固定子30側に均等な角度
に多相コイルを設ければ良い。
【0026】以上のように構成された本実施例の同期型
三相モータ40によれば、急峻な電圧変化が生じないこ
とから、入力電圧の制御に看過し得ない遅れが生じると
いうことがない。また、相間電圧が正弦波に近いので高
周波成分が少なく、損失を低減することができるという
利点が得られる。従って、同期型三相モータ40の効率
を高めることができる。しかも、係る利点を得るのに、
回転子50側の永久磁石の配置を変更しただけであり、
固定子30側のティース22のピッチやコイル32の巻
き数などは何等変更していないので、構成が簡略であ
り、各スロット24当たりの線積率の低下を招かないな
どの効果も得られる。また、回転子50の構成を変更し
ているだけなので、既存の同期型三相モータ40から回
転子50だけを取り替えて使用することができ、既存施
設の有効利用を図ることも可能である。
【0027】なお、本実施例では、永久磁石51〜54
の間は何も存在しないものとして説明したが、回転軸5
5回りの釣合を取るために、同程度の質量の物質で永久
磁石51〜54の間を埋めることも好適である。なお、
永久磁石を4×(2×N)個(Nは1以上の整数)、例
えば8個用い、極対数が4×Nの構成を取れば、回転軸
55の軸回りの釣合を取ることができる。
【0028】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。第2実施例では、回転子50側の永久磁石51〜
54の配置を変更する代わりに、U,V,W相のコイル
32の配置をずらしたものである。これらのコイル32
のずらし方としては、種々の組合わせを考えることがで
きる。図6および図7に、コイル32の配置を異ならせ
た例を示す。図6は、2組存在するU,V,W相のコイ
ル32の一方の組の配置はそのままにしておき、他方の
組の配置を総て電気角で30度ずらしたものである。従
って、ティース22で言うと、第1実施例における12
本のティース22(12個のスロット24)のうち、1
組のU,V,W相のコイル32が巻回された連続する6
本のティース22の位置は変更せず、他の6本は総て中
心角度で15度(電気角で30度)ずらしている。永久
磁石の配置は中心角90度(電気角で180度)で均等
である。従って、第1実施例と同様、U,V,W相の各
コイル32に生じる逆起電圧は、電気角で30度ずつず
れた二つの波形の合成電圧となり、相間電圧は、正弦波
に近くなる。
【0029】また、図7は、一組のU,V,W相のコイ
ル32(各相についてコイルは2つある)の一方を中心
角で15度(電気角で30度)ずつずらした様子を示
す。この場合にも、二組のU相コイル32の電圧の和
は、図5に示した第1実施例の場合とほぼ同一となり、
相間の端子電圧は、正弦波に近づく。V相,W相につい
ても同様である。
【0030】以上説明したコイルの配置を変更した実施
例では、第1実施例と同様に、制御特性の向上、効率の
改善という効果が得られる上、更に回転子50における
永久磁石51〜54は均等の位置に配置すれば良いこと
から、回転子50の回転上の釣合を取るのが容易である
という利点が得られる。
【0031】これらの実施例では、永久磁石51〜54
の配置上のずれ、あるいは多相コイル32の配置上のず
れは、極対数が2であることから、いずれも30度とし
たが、30度に限るものではなく、電気角上有意のずれ
であれば何度であっても、相間の端子間電圧は改善され
る。また、永久磁石51〜54自体の中心角(電気開
角)によっても、その最善の角度は異なったものとな
る。更に、極対数が大きくなれば、電気角は同一でも、
実際の永久磁石またはコイルの配置上の機械的な角度
(中心角)は異なったものとなる。
【0032】第1実施例では、回転子50上の永久磁石
51〜54の配置のみを、一方第2実施例では、固定子
30側の多相コイル32の配置のみを変更したが、両者
を共に変更するものとしても差し支えない。この場合、
それぞれの配置上のずれは小さくすることができるとい
う利点がある。
【0033】以上本発明のいくつかの実施例について説
明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるも
のではなく、例えば極対数6,8,10・・・等の構成
を備えた同期電動機としての構成や、永久磁石の配置を
内磁型とした構成など、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において、種々なる態様で実施し得ることは勿論であ
る。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の同期電動機
は、同相の各コイルに、電気角上異なる位相で逆起電圧
を生じ、相間の電圧(端子間電圧)は正弦波に近いもの
となるから、電動機としての制御特性が向上し、その効
率も改善されるという優れた効果を奏する。
【0035】また、本発明の同期電動機用回転子は、固
定子に何等の変更を要することなく、多相コイルに生じ
る逆起電圧を矩形波から正弦波に近づけることができる
という効果を奏する。一方、本発明の同期電動機用固定
子は、回転子に何等の変更を要することなく、多相コイ
ルに生じる逆起電圧を矩形波から正弦波に近づけること
ができる言う効果を奏する。この結果、いずれの回転
子,固定子を用いても、発明の同期電動機を容易に実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の回転子50を組み込んだ同期型三相モ
ータ40の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例である同期型三相モータ40
の構造を示す平面図である。
【図3】同期型三相モータ40の各相コイル32とモー
タドライバ80との接続を示す概念図である。。
【図4】U相,V相,W相コイルと永久磁石51〜54
と関係を説明するために両者を平面上に展開した状態で
示す説明図である。
【図5】第1実施例における各相コイル電圧とモータ端
子間電圧との関係を示すグラフである。
【図6】第2実施例のコイルの配置を示す説明図であ
る。
【図7】同じくコイルの他の配置例を示す説明図であ
る。
【図8】従来の同期型モータの動作原理を示す説明図で
ある。
【図9】同じくその場合のコイル電圧などを示すグラフ
である。
【符号の説明】
20…ステータ 22…ティース 24…スロット 30…固定子 31…プレート 32…コイル 34…ボルト 36…ボルト孔 40…同期型三相モータ 50…回転子 51,52,53,54…永久磁石 55…回転軸 56…プレート 57…ロータ 60…ケース 61,62…軸受 80…モータドライバ 90…コントローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石の磁界と多相のコイルに生起さ
    れる磁界との相互作用により回転子が回転する同期電動
    機において、 極対数を偶数個とすると共に、 該永久磁石と前記コイルとが、前記回転子周方向に相対
    的に、電気角として有意にずれた位置に配置されている
    ことを特徴とする同期電動機。
  2. 【請求項2】 同期電動機に用いられる回転子であっ
    て、 回転子の周に4×M(Mは1以上の整数)個の永久磁石
    を、極対数2×Mとなるよう配設し、 該永久磁石を、回転子周方向に少なくとも一つおきに、
    機械的な中心角360/(4×M)度の位置からずれた
    位置に配置し、 固定子側に均等な角度で設けられた多相コイルに対し
    て、電気角上有意なずれを形成した同期電動機用回転
    子。
  3. 【請求項3】 M=2×N(Nは、1以上の整数)であ
    り、回転子の回転軸に対する質量上の釣合が満足される
    位置に、永久磁石を配置してなる請求項2記載の同期電
    動機用回転子。
  4. 【請求項4】 同期電動機に用いられる固定子であっ
    て、 固定子の周に、多相コイルを、全相を一組として、2×
    M(Mは1以上の整数)組配設し、 該多相コイルの各相の少なくとも一つのコイルの巻き角
    を、360/(2×M)度の位置からずれた位置に配置
    し、 回転子側に均等な角度で設けられた永久磁石に対して、
    電気角上有意なずれを形成した同期電動機用固定子。
JP6792494A 1994-03-11 1994-03-11 同期電動機,同期電動機用回転子および固定子 Pending JPH07255159A (ja)

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JP6792494A JPH07255159A (ja) 1994-03-11 1994-03-11 同期電動機,同期電動機用回転子および固定子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004083179A (ja) * 2002-08-26 2004-03-18 Watanabe Kikai Seisakusho:Kk 搬送装置

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JP2004083179A (ja) * 2002-08-26 2004-03-18 Watanabe Kikai Seisakusho:Kk 搬送装置

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