JPH07254559A - 走査型露光装置及びそれを用いたデバイス製造方法 - Google Patents

走査型露光装置及びそれを用いたデバイス製造方法

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JPH07254559A
JPH07254559A JP7024701A JP2470195A JPH07254559A JP H07254559 A JPH07254559 A JP H07254559A JP 7024701 A JP7024701 A JP 7024701A JP 2470195 A JP2470195 A JP 2470195A JP H07254559 A JPH07254559 A JP H07254559A
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energy
pulsed
pulse
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Teruya Sato
光弥 佐藤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パルス光光源のエネルギ制御を良好に行い、
高精度な半導体デバイスの製造が可能な走査型露光装置
及びそれを用いたデバイス製造方法を得ること。 【構成】 パルス光に対してマスクと基板とを相対的に
走査する走査手段、前記マスクを介して前記基板に多数
個のパルス光を連続的に照射する光照射手段、そして前
記多数個のパルス光において所定の数の連続するパルス
光の光量の平均値を目標値に実質的に一致させるよう
に、先に照射した複数のパルス光の積算光量に応じて次
に照射するパルス光の光量を調節して前記基板に対する
露光量を制御する制御手段、とを有していること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は走査型露光装置及びそれ
を用いたデバイス製造方法に関し、IC,LSI,CC
P,磁気ヘッド,液晶パネル等のデバイスを製造する際
に好適なものである。
【0002】特にレチクル上のパターンの一部をウエハ
上に転写する為の投影系と、レチクル上のパターンの一
部をスリット状光束により照射するパルス光光源を有し
た照明系、そしてレチクルとウエハをスリット状光束と
投影系に対して一定の速度比でスキャンするスキャン機
構部とを用いてレチクル上のパターンをウエハ上に露光
転写するスキャン型露光装置においてレクチルやウエハ
面への照射光量(露光量)を適切に制御し、高集積度の
デバイスを製造する際に好適なものである。
【0003】
【従来の技術】従来よりレクチル面上のパターンをスリ
ット状光束により照明し、該スリット状光束により照明
されたパターンを投影系を介し、スキャン動作によりウ
エハ上に露光転写する走査型露光装置が知られている。
【0004】図17は一般的な走査型露光装置の要部概
略図である。図17において、レチクル8上のパターン
61の一部に対してパルス光を発する光源(パルス光
源)からのスリット状光束によりスリット状照明60を
行ない、投影系13により、ウエハ14上に上記パター
ン61の一部の像を縮小投影している。
【0005】このとき、レチクル8及びウエハ14を投
影系13とスリット状照明60に対し、投影系13の縮
小比率と同じ速度比率で図示されている矢印の様に互い
に逆方向にスキャンさせながら、パルス光源からのパル
ス光による多パルス露光を繰り返すことにより、レチク
ル8全面のパターンをウエハ14上の1チップ領域又は
複数チップ領域に転写する様にしていた。
【0006】この走査型露光装置では、ウエハ上の露光
対象領域(チップ領域)において、極力均一な積算露光
量を達成する必要がある。ここで、露光対象領域の積算
露光量の均一性は、上記スリット状照明60の長手方向
成分と、上記スリット状照明60のスキャン方向成分に
分けて考えられる。この長手方向の積算露光量の均一性
は、スリット状光束の方向のエネルギ強度分布によって
決まり、スキャン方向の積算露光量の均一性は、ウエハ
上の露光対象領域に照射されるパルス数、パルス光源か
らの各パルス光の光エネルギのばらつき、及びパルス光
のスキャン方向のエネルギ強度分布により決まる。
【0007】従来の走査型露光装置においては、上記、
スキャン方向の積算露光量の均一性を向上する為に、パ
ルス光源からの各パルス光の光エネルギをある程度安定
化し、かつ、スキャン中にウエハ上の露光対象領域内の
任意の各点には同一パルス数を照射することにより、露
光量制御を行なっていた。つまり、従来は、 露光対象領域内の任意の点に照射するパルス数 = N パルス光光源からの光エネルギばらつき比率 = σ
% とすると
【0008】
【数1】 となっており、スキャン方向の積算露光量の均一性を向
上させるべく、上記パルス数Nを大きくしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記パルス数
Nを大きくすることは露光時間がより長くかかることに
なり、露光装置のスループットを低化させる。又1パル
ス当たりの光エネルギを小さくすることから、非常にラ
ンニングコストが高価なパルス光源のパワーを減衰させ
て使用するという非効率なことを行なっていた。
【0010】本発明は、走査方向の露光ムラを小さく
し、高集積度のデバイスを容易に製作することができる
走査型露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法の
提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1−1)本発明の走査型露光装置は、パルス光に対し
てマスクと基板とを相対的に走査する走査手段、前記マ
スクを介して前記基板に多数個のパルス光を連続的に照
射する光照射手段、そして前記多数個のパルス光におい
て所定の数の連続するパルス光の光量の平均値を目標値
に実質的に一致させるように、先に照射した複数のパル
ス光の積算光量に応じて次に照射するパルス光の光量を
調節して前記基板に対する露光量を制御する制御手段、
とを有していることを特徴としている。
【0012】特に、(1−1−1)前記光照射手段から
の前記パルス光は、前記走査の方向に関する断面強度分
布が実質的に矩形であること。 (1−1−2)前記光照射手段からの前記パルス光は、
前記走査の方向に関する断面強度分布が実質的に台形で
あること。 (1−1−3)前記台形は略線対称な台形であること。 (1−1−4)前記光照射手段は、前記パルス光を放射
するエキシマレーザを備えること。 (1−1−5)前記所定の数は、前記基板の各部分が前
記パルス光の照射領域を通過する間に前記基板の各部分
に当たるパルス光の数と同じであること。 (1−1−6)前記光照射手段からの前記パルス光は、
前記走査の方向に関する断面強度分布が実質的に台形で
あり、前記所定の数は、前記基板の各部分が前記パルス
光の照射領域の前記台形の脚の部分を通過する間に前記
基板の各部分に当たるパルス光の数と同じであること。 (1−1−7)前記制御手段は、複数のパルス光に関す
る各光量と該複数のパルスの各々を供給するために用い
た指令値とに基づいて、前記指令値と前記光量との関係
を再設定すること。 (1−1−8)前記再設定は露光中に行なわれること。 (1−1−9)前記再設定は露光前に行なわれること。 (1−1−10)前記台形はエネルギ増加領域及びエネ
ルギ減少領域の長さとエネルギ平坦領域の長さが整数倍
の関係にあること。等を特徴としている。
【0013】(1−2)本発明の走査露光方法は、連続
的に照射される多数個のパルス光に対してマスクと基板
とを相対的に走査する段階;及び前記多数個のパルス光
において所定の数の連続するパルス光の光量の平均値を
目標値に実質的に一致させるように、先に照射した複数
のパルス光の積算光量に応じて次に照射するパルス光の
光量を調節する段階とを有していることを特徴としてい
る。
【0014】特に、(1−2−1)前記光照射手段から
の前記パルス光は、前記走査の方向に関する断面強度分
布が実質的に矩形であること。 (1−2−2)前記光照射手段からの前記パルス光は、
前記走査の方向に関する断面強度分布が実質的に台形で
あること。 (1−2−3)前記台形は略線対称な台形であること。 (1−2−4)前記光照射手段は、前記パルス光を放射
するエキシマレーザを備えること。 (1−2−5)前記所定の数は、前記基板の各部分が前
記パルス光の照射領域を通過する間に前記基板の各部分
に当たるパルス光の数と同じであること。 (1−2−6)前記光照射手段からの前記パルス光は、
前記走査の方向に関する断面強度分布が実質的に台形で
あり、前記所定の数は、前記基板の各部分が前記パルス
光の照射領域の前記台形の脚の部分を通過する間に前記
基板の各部分に当たるパルス光の数と同じであること。 (1−2−7)前記制御手段は、複数のパルス光に関す
る各光量と該複数のパルスの各々を供給するために用い
た指令値とに基づいて、前記指令値と前記光量との関係
を再設定すること。 (1−2−8)前記再設定は露光中に行なわれること。 (1−2−9)前記再設定は露光前に行なわれること。 (1−2−10)前記台形はエネルギ増加領域及びエネ
ルギ減少領域の長さとエネルギ平坦領域の長さが整数倍
の関係にあること。等を特徴としている。
【0015】(1−3)本発明のデバイス製造方法は、
前述の構成(1−2)の何れか1項記載の走査露光方法
を用いていることを特徴としている。
【0016】
【実施例】図1,図2は本発明のデバイス製造用の走査
型露光装置の実施例1の要部概略図である。図2中の1
〜19で示す各要素は本体部の一要素である。
【0017】図1,図2において、1はパルス光を発生
するエキシマレーザ(パルス光光源)、2はエキシマレ
ーザ1からのパルス光のエネルギを、所定のエネルギに
減衰させるアッテネータ、3はアッテネータ2を駆動す
るモータ、4はエキシマレーザ1からのパルス光の断面
を所定の大きさの長方形に整形し、かつそのスキャン方
向の光エネルギ強度分布を対称な台形ビームプロファイ
ルとする光学系、5は光路を90゜曲げる為の平面ミラ
ー、6はエキシマレーザ1からの光エネルギを計測する
為のホトセンサ、7はコンデンサレンズ、8はデバイス
パターンが形成されたレチクル、9はレチクル8を保持
しているレチクルステージ、10はレチクルステージ9
を図示してある矢印の方向にスキャン駆動をさせる為の
リニアモータである。
【0018】11はレチクルステージ9に固定されてい
るバーミラー、12はレチクルステージ9の速度を検出
する為のレーザ干渉計、13はレチクル8上のパターン
の一部をウエハ14上に転写するための投影系、14は
ウエハ、15はウエハ14を保持しているウエハチャッ
ク、16はウエハチャック15を保持しているウエハス
テージ、17はウエハステージ16を図示してある矢印
の方向にスキャン駆動をさせる為のリニアモータ、18
はウエハステージ16に固定されているバーミラー、1
9はウエハステージ16の速度を検出する為のレーザ干
渉計である。
【0019】図2中、20〜31で示す各要素は照明系
制御部の一要素である。20は主に積算露光量の制御を
行なうための、照明系のCPU、21はCPU20によ
り実行されるプログラムコードを記憶しているROM、
22はCPU20がデータの書き込み、読み出しに使用
しているRAM、23はレチクル面照度を検出する為の
ホトセンサ6からの光電流信号を電圧信号に変換する為
の電流電圧変換器、24は電流電圧変換器23の電圧出
力信号を積分する積分器である。
【0020】25は積分器24のアナログ出力値をデジ
タル値に変換するADコンバータ、26はレチクル8と
ウエハ14の位置情報を常時取り込み、それらが予め設
定された各設定位置になった時にエキシマレーザ1に対
する発光指令を出力する様な演算器で、該設定位置はC
PU20により設定できる。
【0021】27はCPU20からのエキシマレーザ1
への充電電圧指令値を保持するためのメモリー、28は
メモリー27からのデジタルデータであるエキシマレー
ザ1への充電電圧指令値をアナログデータに変換するD
Aコンバータ、29はCPU20からのアッテネータ2
への減衰率データを保持するためのメモリー、30はメ
モリー29からのデジタルデータであるアッテネータ2
への減衰率をアナログデータに変換するDAコンバー
タ、31はDAコンバータ30から入力される減衰率に
対応した位置へアッテネータ2を位置付けるべくアッテ
ネータ2の駆動用モータ3を駆動するドライバである。
【0022】図2中、40〜50で示す各要素はステー
ジ制御部を構成する一要素である。40は主にレチクル
ステージ9とウエハステージ16のスピード制御と位置
制御を行なっているステージ系のCPU、41はCPU
40により実行されるプログラムコードを記憶している
ROM、42はCPU40がデータの書き込み,読み出
しに使用しているRAM、43はCPU40からのレチ
クルステージ9のスキャン速度指令値を保持するための
メモリー、44はメモリー43からのデジタルデータを
アナログデータに変換するDAコンバータ、45はDA
コンバータ44からのアナログ値をリニアモータ10を
駆動する為に増幅するドライバーである。
【0023】46はCPU40からのウエハステージ1
6のスキャン速度指令値を保持するためのメモリー、4
7はメモリー46からのデジタルデータをアナログデー
タに変換するDAコンバータ、48はDAコンバータ4
7からのアナログ値をリニアモータ17を駆動する為に
増幅するドライバー、49はレチクルステージ9側のレ
ーザ干渉計12からのスキャン速度に比例したパルス列
を積分(カウント)して位置情報にする為のレチクルス
テージ位置カウンタ、50はウエハステージ16側のレ
ーザ干渉計19からのスキャン速度に比例したパルス列
を積分(カウント)して位置情報にする為のウエハステ
ージ位置カウンタである。
【0024】図2中、51,52で示す各要素は全体制
御部の一要素である。51は本走査型露光装置に各種パ
ラメータ等の入力をし、かつ操作をする為のオペレータ
コンソール、52はオペレータコンソール51からの情
報により、照明系のCPU20と、ステージ系のCPU
40を総合的に制御する、MainCPUである。
【0025】本実施例では、以上のような構成により、
必要最少限の照射パルス数でスキャン方向の積算露光量
の均一性を向上させつつ、光エネルギを出力する為の光
エネルギ指令値をリアルタイムで補正することができ
る。
【0026】次に項目別に本実施例の特徴を順次説明す
る。本実施例は下記の課題(X1),(X2)を達成し
ている。 (X1)スキャン方向の積算露光量の均一性の向上 (X2)光エネルギ指令値のリアルタイム補正
【0027】次に、項目(X1),(X2)について説
明する。項目(X1)については次の5項目(X1−
1)から(X1−5)について順次説明する。 (X1−1)積算露光量均一性について (X1−2)積算露光量制御について (X1−2−1)平均値制御 (X1−2−2)スリット内分割制御 (X1−3)本発明に係る積算露光量制御方式について (X1−3−1)連続移動平均値制御 (X1−3−2)連続有効パルス移動平均値制御 (X1−3−3)連続有効パルス移動平均値制御の積算
露光量精度 (X1−3−4)連続有効パルス移動平均値制御の問題
点 (X1−3−5)連続部分パルス移動平均値制御 (X1−3−6)連続部分パルス移動平均値制御の積算
露光量精度 (X1−4)制御系の発振防止対策について (X1−4−1)発振現象の説明 (X1−4−2)発振防止対策 (X1−4−3)発振防止対策における積算露光量精度 (X1−5)対称台形ビームプロファイルに対する説明
【0028】項目(X2)については項目(X2−1)
充電電圧と光エネルギの関係式補正方法で説明する。
【0029】次に前述の各項目について順次説明する。 (X1−1)積算露光量均一性について 本実施例のスキャン方式の走査型露光装置における、ス
キャン方向の積算露光量制御とは、下記の2項目を行な
うことである。 (A1)積算露光量均一性の向上 (A2)積算露光量を目標積算露光量に極力近付ける ここでは、上記、積算露光量均一性についての説明を行
なう。但しここでは、説明の単純化の為、光エネルギに
出力ばらつきが無いものとする。
【0030】図3(A)に矩形ビームプロファイルを示
し、図3(B)〜図3(F)には、露光対象領域14に
積算露光が行なわれていく様子を示す。この図3からも
明らかな様に、露光対象領域14において積算露光量の
均一性を向上させる為には、露光対象領域内の任意点に
おいて光ビームが照射される回数を一定にする必要があ
る。
【0031】この為には、露光対象領域内での矩形ビー
ムプロファイルのつなぎを厳密に制御する必要がある。
もし、これが不完全な場合には、図3(F)のP1部分
の様に積算露光量の均一性を悪くする部分が生じる(こ
の場合、露光量が1パルス分オーバー)。
【0032】矩形のビームプロファイルにおけるつなぎ
を厳密に制御する困難さを軽減する為には、図4(A)
に示す様な本実施例の対称台形ビームプロファイルを使
用するのが良い。
【0033】図4(B)〜図4(D)には積算露光が行
なわれていく様子を示す。この図4からも明らかな様
に、露光対象領域14において、積算露光量の均一性を
向上させる為には、光エネルギ増加領域70が照射され
た特定領域には、光エネルギ減少領域72を照射するこ
とにより、その特定領域の積算露光量を、均一にする必
要がある。対称台形ビームプロファイルは上記要求を満
たしえる、ビームプロファイルである。これ以外にも、
上記要求を満たしえる、ビームプロファイルとしては、
図5(A)〜図5(C)の様なものがある。
【0034】つまり、積算露光量均一性を向上させる為
には、下記の事が必要である。 (B1)矩形のビームプロファイルの場合には、各点に
光ビームが照射される回数を一定にする。 (B2)矩形ビームプロファイルでない場合には、光エ
ネルギ増加領域で生じた積算露光量の不均一性を、光エ
ネルギ減少領域でキャンセルし、光エネルギ平坦領域と
同じ、一定値にする。
【0035】(X1−2)積算露光量制御について パルス光光源からの光エネルギに出力ばらつきが有る場
合の本実施例の積算露光量制御法について以下に述べ
る。積算露光量制御を行なう場合、下記の様な方法(X
1−2−1),(X1−2−2)がある。説明の単純化
の為に、ビームプロファイルは矩形とする。
【0036】(X1−2−1)平均値制御について センサ6によりパルス光の光エネルギ計測をパルス毎に
行なって実測パルスエネルギを求め、これが目標とする
平均パルスエネルギからある量、外れていた場合には次
のパルス光のレーザ充電電圧を制御して平均パルスエネ
ルギにこのある量を補正し(追加又は減少)、実測平均
パルスエネルギが常に一定の目標平均エネルギになる様
に制御する。図6にこの様子を示す。
【0037】この方式では、パルス光源の光エネルギば
らつき比率をσ、目標平均パルスエネルギをEaとする
と、任意のN1パルスまでの、積算露光量誤差はσ×E
aとなり、任意のN2パルスまでの、積算露光量誤差も
σ×Eaとなる。ここで、任意のNパルスが、上記N2
パルスとN1パルスの差分であるとすると、任意のNパ
ルスでの積算露光量誤差は上記、積算露光量誤差の2乗
平均となる。つまり、
【0038】
【数2】 となる。
【0039】 (X1−2−2)スリット内分割制御について 露光中に、リニアアレイセンサにより、パルス光照射領
域内の走査方向に沿った複数点の露光量をスキャンに同
期して追跡計測し、各センサの計測値からパルス光照射
領域内の複数点の積算露光量をパルス毎に計算し、これ
らの計算値と複数点の各々の理想的な途中の積算露光量
との誤差を求め、次のパルスで複数点、各々の理想的な
途中の積算露光量が達成される様に、スリット照明60
内の照度分布を制御する。
【0040】図7に本方式の概要を示す。同図におい
て、70はパルス光照射領域内の走査方向の複数点の照
度を精度良く、かつリアリタイムに検出可能なCCDリ
ニアアレイセンサ、71〜74は数100Hzのパルス
光光源の発光に追従可能なスリット内照度分布調整機構
であり、同図においては、スキャン方向のスリット内照
度分布は、光束を4分割して検出され、各分割された光
束ごとに、装置75を介して部分調光機能71〜74に
より照度を変えられる。この調光機能71〜74は、N
Dフィルター交換機構、又は干渉フィルター回転機構、
又は開口部可変スリット等で構成されている。
【0041】75は複数の任意点についての積算露光量
計算、及びこの結果から、上記スリット内照度分布調整
系駆動の為の計算を高速に行なう演算装置であり、複数
の任意点が、現在、スキャンにより、スリット内のどの
位置にあるかを、スキャンステージ16の位置情報から
計算し、CCDリニアアレイセンサ70上の位置に変換
する機能も持っている。尚5はミラー、8はレチクル、
13は投影系である。
【0042】(X1−3)積算露光量制御方式 (X1−3−1)連続移動平均値制御について 本実施例は、主に下記の(C1)〜(C3)を特徴とし
ている。 (C1)露光中に、パルス光の発光毎に、全ての、連続
する所定のパルス数でのエネルギ計測値の平均値を、常
に目標積算露光量に対応した一定の平均値になる様に制
御する。 (C2)前記、連続する所定のパルス数を、露光対象領
域14内の任意の点がスリット状の照明領域60内を、
スキャン動作により通過する時に照射されるパルス数と
する。 (C3)パルス光のスキャン方向のビームプロファイル
(断面強度分布)が矩形ビームプロファイルでない場
合、前記、連続する所定のパルス数を、露光対象領域1
4内の任意点が上記ビームプロファイルのエネルギ増加
領域及び、エネルギ減少領域を通過する時に照射される
パルス数とする。
【0043】上記(C2)の方式は、パルス光のスキャ
ン方向のビームプロファイルがどの様なものでも適用可
能であり、上記(C3)の方式は、パルス光のスキャン
方向のビームプロファイルが、矩形ビームプロファイル
以外のもの、例えば、対称台形ビームプロファイルの様
な場合に好適なものである。
【0044】以下の説明においては、説明の簡素化の為
に、上記(C2)の方式を「連続有効パルス移動平均値
制御」、上記(C3)の方式を「連続部分パルス移動平
均値制御」という名称とする。
【0045】(X1−3−2)連続有効パルス移動平均
値制御について 図8に、上記、「連続有効パルス移動平均値制御」の場
合の光パルスエネルギの実測値の一例を示す。この、図
8は上記、連続する所定のパルス数を6パルスとした場
合を示している。
【0046】図8においては (D1)実際にパルス光の発光を行ない、パルスP1〜
P4の光エネルギを計測した結果、どのパルスも目標平
均エネルギEa(指令値)と一致していた。
【0047】(D2)ところが、P5パルスにおいて、
光エネルギの指令値を、目標平均エネルギEaとして、
実際にパルス光の発光を行ない、その光エネルギを計測
した結果は、目標平均エネルギEaよりもエネルギ誤差
e5だけ小さいエネルギ値が計測された。
【0048】(D3)そこで、P1〜P6パルスの6パ
ルスでの平均エネルギを、目標平均エネルギEaとする
為に、P6パルスにおいて、その光エネルギの指令値
を、目標平均エネルギEaにエネルギ誤差e5を加算し
たものとし、パルス光の発光を行なった。
【0049】(D4)P7〜P10パルスにおいては、
光エネルギの指令値を、目標平均エネルギEaとし、実
際にパルス光の発光を行ない、それの光エネルギを計測
した結果も、目標平均エネルギEaと一致していた。
【0050】(D5)P11パルスにおいては、連続す
る6パルスでの平均エネルギを、目標積算露光量に対応
した一定値(=Ea)とする為に、P5パルスと同一の
光エネルギを発光する必要がある。そこで、光エネルギ
の指令値を、目標とする平均エネルギEaからエネルギ
誤差e5を減算したものとし、パルス光の発光を行なっ
た。
【0051】(D6)P12パルスにおいても、上記
(D5)と同じ理由により、光エネルギの指令値を、目
標平均エネルギEaにエネルギ誤差e5を加算したもの
とし、パルス光の発光を行なった。
【0052】上記、図8の説明からも明らかな様に、本
実施例に係る露光量制御方式では、どの連続する所定の
パルス数の平均エネルギをみても、それらは全て同一の
値となる。尚、本発明に係る積算露光量制御方式は、上
記、連続する所定のパルス数で、その光エネルギの指令
値と実測値において、周期性を持つ。
【0053】(X1−3−3)連続有効パルス移動平均
値制御の積算露光量精度について 連続有効パルス移動平均値制御を、矩形ビームプロファ
イルに適用した場合には、露光対象領域14内の任意点
における積算露光量は全て、1パルスのエネルギのばら
つきの範囲に入ることになる。つまり、 露光対象領域内の任意点に照射するパルス数 = N パルス光光源の光エネルギばらつき比率 = σ
% とすると、 露光対象領域内の任意の点での積算露光量制御精度=σ
/N % となる。
【0054】
【外1】 次に、連続有効パルス移動平均値制御を、対称台形ビー
ムプロファイルに適用した場合の積算露光量精度につい
て以下に示す。図9は本実施例で用いる対称台形ビーム
プロファイルの説明図であり、本実施例では図9の実線
で示すものを使用するとする。
【0055】ここで、積算露光量誤差は、図9の破線で
示す、矩形ビームプロファイルの積算露光量誤差よりも
小さい為、 積算露光量誤差 Ga≦Ea×σ ‥‥(4) となる。ここで、 ・光のエネルギ増加領域とエネルギ減少領域を通過する
時に照射されるパルス数 =M1 ・光のエネルギ平坦領域を通過する時に照射されるパル
ス数 =M2 とすれば、 積算露光量精度 = 積算露光量誤差/全積算露光量 ≦(Ea×σ)/(Ea×M1+Ea×M2) ≦σ/(M1+M2) ‥‥‥(5)
【0056】ここで、一例として、 光の増加領域の幅 = 光の平坦領域の幅 = 光の減
少領域の幅 とすれば、 M1=M2=1/3×N つまり、 積算露光量精度 ≦ 3/2×σ/N ‥‥‥(6) となる。
【0057】(X1−3−4)連続有効パルス移動平均
値制御の問題点について 光パルスエネルギの指令値と実測値は、図10に示す様
に、連続する所定のパルス数を最大周期としたゆるやか
な変動状態になることが確立的にありえる。ここで、光
ビームとして対称台形ビームプロファイルのものを使用
することを考えると、1つ問題がある。以下に、この一
例を示す。
【0058】図9で示すような対称台形ビームプロファ
イルを用いて9パルスである露光領域に露光を行う場
合、その積算露光量は図9の〜で示される光エネル
ギの総和となる。ここで上記〜で示される光エネル
ギは図10で示すようなP1〜P9の光エネルギの一部
となっている。
【0059】図10の様な状況においては、ある露光領
域に対しては、P1〜P3パルスの様な、比較的大き
な、光エネルギを、光の増加領域に与え、P7〜P9パ
ルスの様な、比較的小さな、光エネルギを、光の減少領
域に与えることになる。この場合には、積算露光量は一
定でも、図4に示す光エネルギ増加領域70と光エネル
ギ減少領域72からの、光エネルギの総和を一定にする
ことが困難となり、積算露光量均一性が悪化してしま
う。
【0060】図10の様な状況においては、 光の増加領域からの積算露光量Er=1/6×Ea×
(1+σ)+3/6×Ea×(1+σ)+5/6×Ea
×(1+σ)‥‥‥(7) 光の減少領域からの積算露光量Ef=1/6×Ea×
(1−σ)+3/6×Ea×(1−σ)+5/6×Ea
×(1−σ)‥‥‥(8) よって、積算露光量均一性誤差 Ee=Er−Ef =9/6×Ea×(1+σ)−9/6×Ea×(1−σ) =18/6×Ea×σ ‥‥‥(9) となる。
【0061】(X1−3−5)連続部分パルス移動平均
値制御について そこで、対称台形ビームプロファイルを使用する場合に
は、前述の連続する所定のパルス数を、露光対象領域内
の任意点がスリット状の照明光領域内の、エネルギ増化
領域70又は、エネルギ減少領域72を通過する時に照
射されるパルス数とし、ウエハ14上の露光対象領域内
の任意点が、エネルギ増加領域70又は、エネルギ減少
領域72から受ける光エネルギをほぼ同一の値となる様
にする必要がある。
【0062】本方式は上述の、連続有効パルス移動平均
値制御における、ビームプロファイルに依存する積算露
光量均一性の悪化を軽減させるものである。本方式にお
いては、上記、図10の様な現象は発生しなくなる。但
し、本方式でも、図11に示す様な、周期的光エネルギ
誤差が発生することが、確立的には非常に低いがあり得
る。
【0063】以下に、この場合の一例を示す。この様な
場合には、 光の増加領域からの積算露光量 Er=1/6×Ea×(1−σ)+3/6×Ea+5/
6×Ea×(1+σ) ‥‥‥(10) 光の減少領域からの積算露光量 Ef =1/6×Ea×(1+σ)+3/6×Ea+5
/6×Ea×(1−σ) ‥‥‥(11) つまり、積算露光量均一性誤差 Ee=Er−Ef =4/6×Ea×(1+σ)−4/6×Ea×(1−σ) =8/6×Ea×σ ‥‥‥(12) となる。
【0064】以上の例から、光エネルギのばらつきが、
一定値σと考えた場合には、(9)式と(12)式よ
り、連続部分パルス移動平均値制御の方が、連続有効パ
ルス移動平均値制御より、ビームプロファイルに依存す
る固定的な均一性の悪化には有効であることが解る。
【0065】(X1−3−6)連続部分パルス移動平均
値制御の積算露光量精度について 連続部分パルス移動平均値制御は、連続有効パルス移動
平均値制御より積算露光量制御領域をより分割している
為、積算露光量制御精度としては、連続有効パルス移動
平均値制御より多少悪くなる。
【0066】つまり、図9の実線で示す対称台形ビーム
プロファイルを使用する場合、 光の増加領域からの積算露光量誤差Gr≦Ea×σ ‥‥‥(13) 光の平坦領域からの積算露光量誤差Gc=Ea×σ ‥‥‥(14) 光の減少領域からの積算露光量誤差Gf≦Ea×σ ‥‥‥(15) これらから、
【0067】
【数3】 つまり、連続部分パルス移動平均値制御は、光の増加領
域、減少領域の幅が、光の平坦領域に対して比較的大き
い場合には連続有効パルス移動平均値制御よりも、有効
な方式と考えられる。
【0068】(X1−4)制御系の発振防止対策につい
て (X1−4−1)発振現象の説明 図8に、本発明の積算露光量制御方式を用いた場合の、
光パルスエネルギの実測値の変化の一例を示したが、実
際の、光エネルギの指令値と光エネルギの実測値の関係
はもっと複雑なものとなる。その原因は、光エネルギの
出力ばらつきにある。図12に光エネルギの出力ばらつ
きの様子を示す。
【0069】(E1)P1〜P4パルス、及びこれら以
前のパルスにおいては、光エネルギの指令値を、目標平
均エネルギEaとし、実際にパルス光の発光を行ない、
それらの光エネルギを計測した結果も、目標平均エネル
ギEaと一致していた。
【0070】(E2)ところが、P5パルスにおいて、
光エネルギの指令値を、目標平均エネルギEaとした
が、実際にパルス光の発光を行ない、それらの光エネル
ギを計測した結果は、光エネルギばらつきにより目標平
均エネルギEaよりもエネルギ誤差e5だけ小さいエネ
ルギ値が計測された。
【0071】(E3)そこで、P1〜P6パルスの6パ
ルスでの積算露光量を、6パルス分の目標積算露光量と
する為に、P6パルスにおいて、その光エネルギの指令
値を、目標平均エネルギEaにエネルギ誤差e5を加算
したものとし、パルス光の発光を行なった。
【0072】(E4)P7〜P10パルスにおいては、
光エネルギの指令値を、目標平均エネルギEaとし、実
際にパルス光の発光を行ない、それらの光エネルギを計
測した結果も、目標平均エネルギEaと一致していた。
【0073】(E5)P11パルスにおいては、連続す
る6パルスでの積算露光量を、6パルス分の目標積算露
光量とする為に、P5パルスと同一の光エネルギを発光
する必要がある。そこで、光エネルギの指令値を、目標
平均エネルギEaからエネルギ誤差e5を減算したもの
とし、パルス光の発光を行なった。ところが、それの光
エネルギを計測した結果は、光エネルギのばらつきによ
り、目標平均エネルギEaからエネルギ誤差e5を減算
したものより、さらにエネルギ誤差e11だけ小さいエ
ネルギ値が計測された。
【0074】(E6)そこで、P12パルスにおいて
は、連続する 6パルスでの積算露光量を、6パルス分
の目標積算露光量とする為に、P6パルスでの、光パル
スエネルギの指令値を、目標平均エネルギEaにエネル
ギ誤差e5を加算したものに更に、エネルギ誤差e11
を加算したものとし、パルス光の発光を行なった。
【0075】以上の説明から容易に解る様に、本実施例
に係る積算露光量制御方式は、その光エネルギの指令値
と実測値において、周期性を持つことになり、これに、
光エネルギの出力ばらつきの現象がかさなると、光パル
スエネルギの指令値が平均目標エネルギよりも非常に大
きくなるか、小さくなることが確立的に起こり得る。
【0076】光エネルギの指令値は、一般的に、その指
令入力範囲に制限が有り、この範囲を越える様な指令値
を与えると、正しい制御が不可能となる。この様な状態
を、ここでは、「指令値の発散」と言う。
【0077】(X1−4−2)発振防止対策について そこで、本実施例に係る積算露光量制御においては、上
記、指令値の発散を回避する為に、常に、光パルスエネ
ルギの指令値を、ある一定比率分、目標平均エネルギに
近い値に再算出し、これを実際に用いる光パルスエネル
ギの実行指令値としている。
【0078】この様な制御を行なうことにより、図12
の様に非常に大きいか、もしくは、小さい光パルスエネ
ルギ指令値が発生しても、その光パルスエネルギ指令値
は上記周期を数回繰り返す間に、漸時、平均目標エネル
ギに収束することになる。なお、ここで、上記「ある一
定比率分」を「指令値減衰比率」と言うこととし、ζで
表現するものとする。
【0079】この、指令値減衰比率ζは、1より大きけ
れば、より指令値の発散を招くことになり、1より小さ
ければ小さいぼど、より指令値の発散を防ぐことになる
が、補正の為の誤差は多少大きくなってしまう。なお、
パルス毎に再算出される上記、実行指令値は、常に、目
標平均エネルギに近い値としているが、これらはパルス
毎に、連続する所定のパルス数でのエネルギ計測値の総
和に対して誤差を累積する訳ではない。
【0080】何故ならば、パルス毎に、前のパルスの指
令値を、ある一定比率分、目標平均エネルギに近い値に
再算出した為の誤差は所定のパルス数でのエネルギ計測
値の総和を一定にする様に常に制御している為、所定の
パルス数でのエネルギ計測値の総和において、たかだか
1パルス分の再算出による誤差のみとなるからである。
【0081】本実施例においては、上記、指令値減衰比
率ζを、0.8 としている為、発振防止対策による積
算露光量制御誤差は、たかだか (1.0−ζ)×σ×Ea=0.2×σ×Ea のみである。
【0082】本実施例では、エキシマレーザをパルス光
光源としており、現在では、エキシマレーザとして、光
エネルギばらつきが、σで1.7%程度のものが入手可
能である。この場合には、1パルス分の再算出による誤
差は、 0.2×1.7%=0.37% となる。この値は、上記、所定のパルス数を20パルス
とした場合には、積算露光量制御誤差としては、 0.37%/20=0.0185% となり、現在の目標積算露光量制御精度0.5〜1.0
%に比較して、十分に小さな値であることが解る。
【0083】(X1−4−3)発振防止対策における積
算露光量精度について 矩形ビームプロファイルの場合には、本発明に係る積算
露光量制御精度は、前述の、σ/N と、前記、発振防
止対策による制御誤差の2乗平均となり、下記の様にな
る。
【0084】
【数4】
【0085】(X1−5)対称台形ビームプロファイル
に対する説明 先に、パルス光のスキャン方向のビームプロファイルを
対称台形プロファイルとした場合で、かつ、光の増加領
域、減少領域の幅が、光の平坦領域に対して比較的大き
い場合には連続部分パルス移動平均値制御が積算露光量
均一性の向上に有効であることを述べた。
【0086】連続部分パルス移動平均値制御により、エ
ネルギ増加領域及び、エネルギ減少領域を通過する時に
照射される光エネルギによる積算露光量均一性は向上す
るが、これだけでは、積算露光量の制御精度を十分向上
させることにはならない。その理由は、エネルギ平坦領
域の積算露光量制御を行なっていないからである。
【0087】このエネルギ平坦領域の積算露光量制御を
行なう為には、下記の2項目を同時に満たす必要があ
る。 (F1)エネルギ増加領域および、エネルギ減少領域を
通過する時に照射されるパルス数M1において、エネル
ギ計測値の平均値を、常に目標積算露光量に対応した一
定値になる様に制御すること。 (F2)エネルギ平坦領域を通過する時に照射されるパ
ルス数M2においてエネルギ計測値の平均値を、常に目
標積算露光量に対応した一定値になる様に制御するこ
と。
【0088】ところが、スキャン方式の露光の連続性か
ら、上記、パルス数M1とM2を任意な値とした場合に
は、上記(F1),(F2)を同時に満たすことは一般
的に困難である。
【0089】上記(F1),(F2)を同時に満たす為
には、上記、パルス数M1とM2が整数倍の関係にある
必要がある。この為には、対称台形プロファイルのエネ
ルギ増加領域及び、エネルギ減少領域の長さと、エネル
ギ平坦領域の長さが、整数倍の関係にある必要がある。
【0090】(X2)光エネルギ指令値のリアルタイム
補正について ここでは、光エネルギ指令値と光エネルギの関係につい
てのリアルタイム補正を可能にする為に、前述の、光エ
ネルギ指令値をただ1つの値とするのでなく、複数の値
とすることを提案する。
【0091】(X2−1)充電電圧と光エネルギの関係
式の補正方法について 本発明を用いた場合の、レーザ充電電圧指令値の変化の
様子を、図13(A)に示す。この図は2つの目標平均
エネルギを用いた場合であり、実際の露光動作中常に、
ある一定値離れた、レーザ充電電圧指令値が出力されて
いることが解る。
【0092】図13(A)に示す様に、実際の露光動作
中常に、ある一定値離れたレーザ充電電圧を出力し、そ
の時の、パルス光の光エネルギを計測することにより、
図13(B)に示す、レーザの充電電圧とパルス光の光
エネルギの関係をリアルタイムで計測可能となる。尚P
1〜P8は各々パルス光を示している。
【0093】この技術は、前述の連続有効パルス移動平
均値制御又は連続部分パルス移動平均値制御に容易に適
用可能なものである。ここで、2つの目標平均エネルギ
を用いた場合には、前記、有効パルス数、又は、部分パ
ルス数は偶数の値とし、常に、連続する2パルスの光エ
ネルギの平均エネルギが、前述の、目標平均エネルギと
なるようにすれば良い。
【0094】以下に、図1,図2の走査型露光装置の動
作説明を下記の順に説明する。 (Y1)各種パラメータの関係 (Y1−1)光ビームプロファイル増加領域、減少領
域、重ね合わせ要求 (Y1−2)積算露光量要求 (Y1−3)積算露光量精度要求 (Y1−4)平均目標エネルギ設定範囲 (Y1−5)スキャンスピード制御可能範囲 (Y1−6)エキシマレーザ発振周波数設定範囲
【0095】(Y2)各種パラメータの決定 (Y2−1)増加領域に減少領域を重ねるまでに発光さ
せるパルス数Nc (Y2−2)スキャンスピード Vw (Y2−3)エキシマレーザ上側エネルギ指令値EL1 エキシマレーザ下側エネルギ指令値EL2 (Y2−4)エキシマレーザ発振周波数fe (Y2−5)アッテネータの透過率α
【0096】(Y3)照明系の初期設定 (Y3−1)増加領域に減少領域を重ねるまでに発光さ
せるパルス数 Nc (Y3−2)スキャンスピード Vw (Y3−3)エキシマレーザ上側エネルギ指令値EL1 エキシマレーザ下側エネルギ指令値EL2 (Y3−4)エキシマレーザ発振周波数fe (Y3−5)アッテネータの透過率α
【0097】(Y4)ウエハの搬入 (Y5)アライメント (Y6)露光 (Y7)ウエハの搬出
【0098】この実施例は、対称台形ビームプロファイ
ルを用いていおり、前述の、連続有効パルス移動平均値
制御、及び、光エネルギ指令値のリアルタイム補正を適
用したものである。
【0099】(Y1)各種パラメータの関係について 本半導体露光装置では、オペレータコンソール51か
ら、露光に関する下記の情報が入力される。 (a1)目標積算露光量Et (a2)目標積算露光量精度σt
【0100】本半導体露光装置では、上記入力情報か
ら、以下のパラメータをまず決定する必要がある。 (b1)増加領域に減少領域を重ねるまでに発光させる
パルス数Nc (b2)スキャンスピードVw (b3)エキシマレーザ上側エネルギ指令値EL1 エキシマレーザ下側エネルギ指令値EL2 (b4)エキシマレーザ発振周波数fe (b5)アッテネータの透過率α
【0101】上記パラメータの決定に関係するのは以下
の項目である。 (Y1−1)光ビームプロファイル増加領域、減少領
域、重ね合わせ要求 (Y1−2)積算露光量要求 (Y1−3)積算露光量精度要求 (Y1−4)平均目標エネルギ設定範囲 (Y1−5)スキャンスピード制御可能範囲 (Y1−6)エキシマレーザ発振周波数設定範囲
【0102】以下に上記項目の詳細を示す。なお、ここ
で使用する記号は、以下の通りである。 ・エネルギ増化領域および、エネルギ減少領域幅 =L
1 ・エネルギ平坦領域幅 =L2 ・光のエネルギ増化領域および、エネルギ減少領域を通
過する時に照射されるパルス数 =M1 ・光のエネルギ平坦領域を通過する時に照射されるパル
ス数 =M2 ・増加領域に減少領域を重ねるまでに発光させるパルス
数 =Nc=M1+M2 ・スキャンステージ最小スピード =Vwmin ・スキャンステージ最高スピード =Vwmax ・エキシマレーザのエネルギ制御可能範囲最小値 =E
Lmin ・エキシマレーザのエネルギ制御可能範囲最大値 =E
Lmax ・エキシマレーザのエネルギ制御可能範囲中央値 =ELave =1/2×(ELmin+ELmax) ・エキシマレーザの最小発振周波数 =femin ・エキシマレーザの最大発振周波数 =femax ・エキシマレーザ平均エネルギ指令値 =EL ・平均目標エネルギ =Ea =EL×α
【0103】(Y1−1)光ビームプロファイル増加領
域、減少領域、重ね合わせ要求について 前述の様に、光エネルギの増加領域と減少領域を重ね合
わせ、積算露光量ムラを極力小さくする必要がある。こ
の為には、光エネルギの増加領域と減少領域がかさなる
までの時間、 t=(L1+L2)/Vw ‥‥‥(21) 増加領域に減少領域を重ねるまでに発光させるパルス数 Nc=fe×t =fe×(L1+L2)/Vw ‥‥‥(22)
【0104】(Y1−2)積算露光量要求について 積算露光は対象台形ビームプロファイルの各領域から、
下記の比率で行なわれることになる。 増加領域からの積算露光量Er=1/2×{L1/(L
1+L2)}×Et‥‥‥(23) 平坦領域からの積算露光量Ec={L2/(L1+L
2)}×Et‥‥‥(24) 減少領域からの積算露光量Ef=1/2×{L1/(L
1+L2)}×Et‥‥‥(25) 平坦領域からの積算露光量Ecは、ウエハ上の露光領域
が、エネルギ平坦領域幅L2を移動する時間内に実行さ
れる必要がある。つまり、 Ec={L2/(L1+L2)}×Et =(L2/Vw)×fe×Ea ‥‥‥(26) つまり、 Vw=(L1+L2)×fe×(Ea/Et)‥‥‥(27) ここで、(22)式に、(27)式を代入すると、 Nc=Et/Ea ‥‥‥(28)
【0105】(Y1−3)積算露光量精度要求について 前記(5)式より、 目標積算露光量精度σt=積算露光量誤差/全積算露光
量 ≦σ/(M1+M2) ≦σ/Nc ‥‥‥(29) つまり、目標積算露光量精度σtを達成する為には、 Nc≧σ/σt ‥‥‥(30) となる。
【0106】(Y1−4)平均目標エネルギ設定範囲に
ついて 平均目標エネルギEaは下記の様なものである。 Ea=EL×α ‥‥‥(31) ここで、本発明の実施例においては、エキシマレーザ平
均エネルギ指令値 ELは、下記の制御範囲を確保する
必要がある。 (a)連続移動平均値制御の為の エネルギ制御範囲 =5×ELave×σ (b)レーザ充電電圧指令値の分散制御の為の エネルギ制御範囲 =3×ELave×σ この為、エキシマレーザ平均エネルギ指令値ELは下記
の範囲の値でなければならない。 ELmin+(8×ELave×σ)≦EL≦ELmax―(8
×ELave×σ)‥‥‥(32) 又本発明の実施例ではアッテネータは、ほぼ0〜100
%の可変範囲を持っている為、(31)式より、 0≦Ea≦ELmax―(8×ELave×σ) ‥‥‥(33)
【0107】(Y1−5)スキャンスピード制御可能範
囲について スキャンスピードには、一般的に制御可能範囲がある。
つまり、 Vwmin≦Vw≦Vwmax ‥‥‥(34)
【0108】(Y1−6)エキシマレーザ発振周波数設
定範囲について 本実施例で使用しているエキシマレーザは、 最小発振周波数=0Hz 、 最大発振周波数=600Hz であるが、一般的に、 femin≦fe≦femax ‥‥‥(35) 但し、本実施例では、半導体露光装置のスループット向
上の為、下記の様に設定している。 fe=femax ‥‥‥(36)
【0109】(Y2)各種パラメータの決定について 本実施例の半導体露光装置は、実際の稼働に入る前に、
以下の様に、パラメータの決定を行なう。これらのパラ
メータの決定は、本実施例では、図2のMainCPU
52において行なわれる。
【0110】(Y2−1)増加領域に減少領域を重ねる
までに発光させるパルス数Ncの決定について 光ビームプロファイル増加領域、減少領域、重ね合わせ
要求より、(22)式,(34)式,(36)式から、 femax×(L1+L2)/Vwmax≦Nc≦femax×(L1+L
2)/Vwmin‥‥‥(37) 積算露光量要求より、(28)式,(33)式から、 Nc≧Et/{ELmax―(8×ELave×σ)} ‥‥‥(38) 積算露光量精度要求より、 Nc≧σ/σt ‥‥‥(30) つまり、上記の、(37)式,(38)式,(30)式
を満たす最小の整数をNcとすることになる。ここで、
本発明の実施例においては、光エネルギ指令値のリアル
タイム補正をする目的で、レーザ充電電圧指令値の分散
制御を行なっている為、上記Ncは、(37)式,(3
8)式,(30)式を満たす最小の偶数の整数とするこ
とになる。
【0111】(Y2−2)スキャンスピードVwについ
て 上記、Ncの決定により、スキャンスピードVwは、
(22)式,(36)式から下記の様に決定される。 Vw=femax×(L1+L2)/Nc ‥‥‥(39)
【0112】(Y2−3)エキシマレーザエネルギEL
について 上記、Ncの決定により、エキシマレーザエネルギEL
は、(28)式,(31)式から下記の様に決定され
る。 EL=Et/(Nc×α) ‥‥‥(40) ここで、エキシマレーザのエネルギを有効に使用する為
に、アッテネータの透過率α=1とすれば、 EL=Et/Nc ‥‥‥(41) 但し、エキシマレーザ平均エネルギ指令値ELの値は
(32)式よりの下式を満たしている必要がある。 ELmin+(8×ELave×σ)≦EL ‥‥‥(42) もし、上式(42)が満たされない場合には、エキシマ
レーザ平均エネルギ指令値ELの値は下式(43)の様
に、制御範囲の下限に設定することになる。 EL=ELmin+(8×ELave×σ) ‥‥‥(43) この場合には、アッテネータの透過率αを以下に述べる
様に、1以下の値に設定する必要がある。
【0113】ここで、本実施例においては、レーザ充電
電圧と光エネルギの関係をリアルタイムで補正する目的
で、レーザ充電電圧指令値の分散制御を行なっている
為、上記、エキシマレーザエネルギELは、実際には下
記の2つの値を用いることになる。 EL1=EL―(3×ELave×σ) ‥‥‥(44) EL2=EL+(3×ELave×σ) ‥‥‥(45)
【0114】 (Y2−4)エキシマレーザ発振周波数feについて 本実施例では、先に述べた様に、半導体露光装置のスル
ープット向上の為、下記の様に設定している。 fe=femax ‥‥‥(36)
【0115】 (Y2−5)アッテネータの透過率αについて 前述の、(42)式が満たされる場合には、アッテネー
タの透過率α=1となるが、前述の、(42)式が満た
されない場合には、アッテネータの透過率αは下記の値
に設定する必要がある。 α=Et/(ELmin+(8×ELave×σ) ‥‥‥(46)
【0116】(Y3)照明系の初期設定について 本半導体露光装置は、実際の稼働に入る前に、各種パラ
メータの決定において、算出された下記のパラメータを
用い、以下の様に照明系の初期設定を行なう。
【0117】(Y3−1)増加領域に減少領域を重ねる
までに発光させるパルス数Nc 本パラメータは、他のパラメータを算出する為のパラメ
ータであり、特に初期設定には使用しない。
【0118】(Y3−2)スキャンスピードVw 本パラメータは、初期設定時に、MainCPU52よ
り、ステージ CPU40に通信により送り込まれる。
本パラメータは、実際の露光動作時の目標スキャンスピ
ードとして用いられる。
【0119】(Y3−3)エキシマレーザ上側エネルギ
指令値EL1,下側エネルギ指令値EL2 本パラメータは、初期設定時に、MainCPU52よ
り、照明系 CPU20に通信により送り込まれる。照
明系CPU20は、本パラメータを受け取ると、このエ
キシマレーザ上側エネルギ指令値 EL1、下側エネル
ギ指令値EL2を出力する為に必要なエキシマレーザの
充電電圧をROM21内のデータより決定し、RAM2
2内に充電電圧指令値として保持する。
【0120】 (Y3−4)エキシマレーザ発振周波数feについて 本パラメータは、初期設定時に、MainCPU52よ
り、照明系 CPU20、ステージ系CPU40に通信
により送り込まれる。照明系 CPU20は、本パラメ
ータを受け取ると、このエキシマレーザ発振周波数 f
eを、エキシマレーザ1に通信により送り込む。但し、
このエキシマレーザ発振周波数feは、実際に、この発
振周波数で無条件に発振する訳ではなく、スキャンスピ
ードVwが目標スキャンスピードになった場合に、この
発振周波数で、エキシマレーザ1に発振指令を出力する
ことになる。エキシマレーザ1への発振指令の出力タイ
ミングについては、(Y6)「露光」の項において説明
する。
【0121】 (Y3−5)アッテネータの減衰率αについて 本パラメータは、初期設定時に、MainCPU52よ
り、照明系 CPU20に通信により送り込まれる。実
際のアッテネータの設定は、照明系 CPU20が、上
記、透過率αを実現する為に必要な、アッテネータ位置
情報をROM21より読み出し、この値をメモリ29に
入力することにより行なわれる。この、メモリ29に入
力されたデジタルデータは、DAコンバータ30によ
り、アナログデータに変換され、アッテネータ駆動用モ
ータのドライバ31に入力され、アッテネータを駆動す
ることになる。
【0122】(Y4)ウエハの搬入について 装置の初期設定が完了すると、ウエハステージ16が、
ウエハ搬入位置に移動し、ウエハ搬送系(図示せず)か
らウエハ14が、ウエハステージ16上の、ウエハチャ
ック15上に受け渡される。
【0123】(Y5)アライメント計測について 次に、アライメントマーク検出系(図示せず)を用い
て、レチクル8上のアライメント用のマークと、ウエハ
14上の複数のチップ上にあるアライメント用のマーク
の相対位置を測定し、レチクルステージ9、ウエハステ
ージ16は各々、ウエハ上の各チップのスキャン露光時
には、どの様な相対位置関係にあるべきかが解ることに
なる。
【0124】(Y6)露光について アライメント計測が完了すると、露光時のレチクルステ
ージ9、ウエハステージ16の相対位置が明確になり、
各チップごとの、露光を開始すべき、ウエハステージ1
6の絶対位置が明確になる。又、露光時のスキャンスピ
ードVw、及び、エキシマレーザ発振周波数feが既に
算出されている為、エキシマレーザ1は、各チップごと
の、上記露光開始絶対位置から、下記の、ウエハステー
ジ特定移動幅ごとに、発振を行なえば良いことになる。 ウエハステージ特定移動幅 Lw=Vw/fe ‥‥‥(47)
【0125】上記の演算は、ステージ系CPU40にお
いて実行され、前述の、各チップごとの露光開始絶対位
置、及び、上述の、ウエハステージ特定移動幅のデータ
は、通信により、MainCPU52を通して、照明系
CPU20に渡される。照明系CPU20は、上記デー
タを受け取ると、露光を行なうべき全ての、露光実行絶
対位置を計算し、この結果を演算器26に入力する。
【0126】以上の動作が完了すると、レチクルステー
ジ9、ウエハステージ16は前述の動作により求めた相
対位置関係を保ちつつ、一番最初のチップのスキャン露
光動作に入る。この際、半導体露光装置では、ステージ
系CPU40からメモリー43,46に書き込まれるス
キャン速度指令値が前述の様なレチクル8及びウエハ1
4を各々、投影系13(レンズ)に対し、投影系13の
縮小比率と同じ速度比率で、逆方向に、前述の相対位置
関係を保ちつつ、駆動する様にしている。
【0127】この時、演算器26には、ウエハステージ
16の絶対位置が常時取り込まれ、これらが、先に求め
た露光実行絶対位置になった時に、パルス光光源であ
る、エキシマレーザ1に対し発光指令を出力する様にな
っている。
【0128】本半導体露光装置では、上記動作と並行し
て、照明系CPU20により、前述の、連続有効移動平
均値制御を実行している。詳細は既に述べた通りである
が、実際の動作としては、エキシマレーザ1発光毎に、
ホトセンサ6により、光エネルギの計測を行なう。
【0129】ホトセンサ6は、エキシマレーザの光エネ
ルギに比例した光電流を発生する。この光電流は、電流
電圧変換器23で電圧に変換され、さらに、積分器24
により、積分が行なわれ、ADコンバータ25によりデ
ジタルデータに変換されて、照明系CPU20に入力さ
れる。照明系CPU20は、上記、光エネルギの計測を
実行後、前述の連続有効移動平均値制御方式から、次の
パルス光で実現すべき光エネルギを算出し、この光エネ
ルギを出力可能な充電電圧指令値を RAM22内の、
充電電圧と光エネルギの関係データから決定し、これ
を、メモリ27に書き込む。
【0130】このデータは、DAコンバータ28によ
り、アナログデータに変換され、エキシマレーザ1に充
電電圧指令値として入力され、次のパルス光の発光時の
光エネルギの制御に用いられる。なお、本半導体露光装
置では、上記、連続有効移動平均値制御と並行して、前
述の充電電圧と光エネルギの関係のリアルタイム補正を
実行している。
【0131】この補正は、露光開始時のエキシマレーザ
1への充電電圧指令値を、前述の、エキシマレーザ上側
エネルギ指令値EL1、下側エネルギ指令値EL2とす
ることと、エキシマレーザ1発光毎に、光エネルギの計
測を行ない、充電電圧と光エネルギの関係式をリアルタ
イムに補正し、次のパルス光で実現すべき光エネルギを
出力する為の、充電電圧の決定に用いられる。この充電
電圧と光エネルギの関係式は、常に、最新の、ある数の
データから最小自乗法により求められる。
【0132】以上の様にして、1チップのスキャン露光
が完了し、さらに、この様な動作がウエハ上の全ての露
光対象チップについて行なわれ、1ウエハの処理が完了
することになる。
【0133】(Y7)ウエハの搬出について 露光動作が完了すると、ウエハステージ16が、ウエハ
搬出位置に移動し、ウエハステージ16上のウエハチャ
ック15から、ウエハ搬送系(図示せず)に回収され
る。
【0134】図14に実施例1の露光量制御の部分のフ
ローチャートを示す。本フローチャートの各STEPは
以下の機能ブロックである。
【0135】STEP1は‥‥パラメータ算出であり、
「(Y2)各種パラメータの決定について」で述べた部
分に相当する機能ブロックである。具体的には以下のパ
ラメータをMainCPUで算出する。 (1)増加領域に減少領域を重ねるまでに発光させるパ
ルス数Nc (2)スキャンスピードVw (3)エキシマレーザ上側エネルギ指令値E11 (4)エキシマレーザ下側エネルギ指令値E12 (5)エキシマレーザ発振周波数fe (6)アッテネータの透過率α
【0136】STEP2は‥‥照明系初期設定であり、
「(Y3)照明系の初期設定について」で述べた部分に
相当する機能ブロックである。具体的には、以下のよう
に照明系の初期設定を行なう。 (1)スキャンスピードVwをMainCPU52より
ステージCPU40に送り込む。 (2)エキシマレーザ上側エネルギ指令値E11、下側
エネルギ指令値E12をMainCPU52より照明系
CPU20に送り込む。 (3)エキシマレーザ発振周波数feをMainCPU
52より照明系CPU20、ステージ系CPU40に送
り込む。照明系CPU20はエキシマレーザ1にこのパ
ラメータを通信により送り込む。 (4)アッテネータの減衰率αをMainCPU52よ
り照明系CPU20に送り込む。照明系CPU20はこ
の減衰率が達成される位置にアッテネータを駆動する。
【0137】STEP3は‥‥露光実行位置設定であ
り、露光実行位置を演算器に設定する機能ブロックであ
る。アライメントが完了すると各チップ毎の露光開始絶
対位置及びパルス露光毎のウエハステージ特定移動幅の
データがMainCPU52により求められる。Mai
nCPU52はこのデータを照明系CPU20に送り込
む。照明系CPU20は、上記データを受け取ると露光
を行なうべき全ての露光実行絶対位置を計算し、この結
果を演算器26に入力する。
【0138】STEP4,STEP10,STEP1
4,STEP20は‥‥レーザ充電電圧設定であり、要
求される光エネルギを実現する為に必要なレーザ充電電
圧をレーザ充電電圧vs光エネルギデータから求め、レ
ーザに対して設定を行なう機能ブロックである。
【0139】STEP5は‥‥スキャンスタートであ
り、アライメント時に求めたレチクルステージ9とウエ
ハステージ16の相対位置を保ちながらスキャン露光を
スタートさせる機能ブロックである。
【0140】STEP6は‥レーザ発光であり、レーザ
の発光を行なわせる機能ブロックである。このブロック
は他のブロックとは異なり、全てハードにより機能実行
が行なわれる。具体的には演算器26にウエハステージ
16の絶対位置が常時取り込まれ、これらが演算器26
に先に設定した露光実行絶対位置になった時にパルス光
光源であるエキシマレーザ1に対し発光指令が出力され
る。
【0141】STEP7は‥‥レーザ発光パルス数判定
(初期パルス)であり、連続有効移動平均値制御を実行
するパルス数に到達したかを判定する機能ブロックであ
る。
【0142】STEP8,STEP11,STEP17
は‥‥光エネルギ計測であり、STEP6,STEP1
5において実行されたレーザ発光時の光エネルギを計測
する機能ブロックである。具体的にはエキシマレーザ1
の発光時にホトセンサ6,電流電圧変換器23,積分器
24,ADコンバータ25により光エネルギの積分デー
タの計測を実行する。
【0143】STEP9,STEP12,STEP18
は‥‥STEP4のレーザ充電電圧設定値とSTEP
8,STEP11,STEP17の光エネルギ計測値か
らRAM22内に格納されているレーザ充電電圧vs光
エネルギデータの更新を行なう機能ブロックである。
尚、初期のデータはROM21内に格納されており、こ
れが装置初期設定時にROM21からRAM22に転送
されるようになっている。
【0144】STEP13,STEP19は‥‥次パル
スエネルギ計算であり、連続有効移動平均値制御を実行
するパルス数において平均値が一定値になるような次の
パルス光の光エネルギを算出する機能ブロックである。
具体的には下記の偶数のパルス数nにおける平均光エネ
ルギが常に(40)式のELの値と一致するように次パ
ルスエネルギを算出する。 n=(M1×2)+M2
【0145】STEP16は‥‥レーザ発光パルス数判
定(ラストパルス)であり、露光が完了するパルス数に
到達したかを判定する機能ブロックである。
【0146】本実施例ではパラメータ算出(STEP
1),照明系初期設定(STEP2),露光実行位置設
定(STEP3)の後、レーザ充電電圧設定(STEP
4)を行ない、スキャンスタート(STEP5)を実行
する。ここで設定されるレーザ充電電圧は(44)式の
光エネルギEL1を達成する充電電圧である。
【0147】この後ウエハステージが露光実行位置に到
達する毎にレーザ発光(STEP6)がハードで自動実
行される。このときに光エネルギ計測(STEP8)を
実行い、かつレーザ充電電圧設定値と光エネルギ計測値
からレーザ充電電圧vs光エネルギデータの更新(ST
EP9)を行ない、かつ光エネルギEL1,EL2を達
成する充電電圧を交互に設定しながら連続有効移動平均
値制御を実行するパルス数の1パルス前まで上記動作を
繰り返す。
【0148】連続有効移動平均値制御を実行するパルス
数の1パルス前までのレーザ発光を実行したら(STE
P7)、以前と同様に光エネルギ計測(STEP1
1)、レーザ充電電圧vs光エネルギデータの更新(S
TEP12)を行ない、連続有効移動平均値制御を実行
するパルス数において、次のパルス光を含めた所定パル
ス数でのエネルギ平均値が一定値ELになるようなエネ
ルギを算出し(STEP13)、これを達成するレーザ
充電電圧設定(STEP14)を行なう。
【0149】上記動作中もスキャン露光は続行してお
り、次の露光実行位置に到達すると(STEP15)、
上記レーザ充電電圧設定による連続有効移動平均値制御
を開始する。この連続有効移動平均値制御においても前
述と同様な光エネルギ計測(STEP17)、レーザ充
電電圧vs光エネルギデータの更新(STEP18)、
次パルスエネルギ計算(STEP19)、レーザ充電電
圧設定(STEP20)を実行し、露光最終パルス数に
なるまで同じ動作を繰り返す。
【0150】以上説明してきたように本実施例において
は連続有効移動平均値制御を実行するパルス数の1パル
ス前までは光エネルギEL1,EL2を達成する充電電
圧を交互に設定し、連続有効移動平均値制御を実行する
パルス数になってからは常に次のパルス光でのエネルギ
平均値が一定値ELになるように制御を行なっている。
【0151】尚連続有効移動平均値制御を実行するパル
ス数になってからも連続有効移動平均値制御を実行する
パルス数の1パルス前までに行なっていたレーザ充電電
圧の分散制御の効果が、平均値制御の周期性により残る
ので、レーザ充電電圧vs光エネルギデータの更新の為
に連続有効移動平均値制御を実行中にレーザ充電電圧を
意識的に操作する必要はない。
【0152】(Z1)連続移動平均値制御の他の実施例
として、以下の5タイプがある。 (Z1−1)連続有効パルス移動平均値制御と、連続部
分パルス移動平均値制御の各々の平均値算出の為のパル
ス数の、中間的なパルス数において、連続移動平均値制
御を行なう露光装置。
【0153】(Z1−2)連続移動平均値制御におけ
る、最適な平均値算出の為のパルス数、及び、又は、前
述の指令値減衰比率を、照明系側に配置した、積算露光
量計測系の計測結果により決定する機能を有する露光装
置。
【0154】(Z1−3)連続移動平均値制御におけ
る、最適な平均値算出の為のパルス数、及び、又は、前
述の指令値減衰比率を、ウエハステージ側に配置した、
積算露光量計測系の計測結果により決定する機能を有す
る露光装置。
【0155】(Z1−4)連続有効パルス移動平均値制
御と、連続部分パルス移動平均値制御を、ウエハの情報
により、自動的に切替える機能を有する露光装置。
【0156】(Z1−5)連続有効パルス移動平均値制
御と、連続部分パルス移動平均値制御を、ウエハ上のチ
ップの情報により、1チップの露光動作の途中で、自動
的に切替える機能を有する露光装置。
【0157】(Z2)レーザ充電電圧指令値の分散制御
の他の実施例として、以下のものがある。 (Z2−1)充電電圧と光エネルギの関係式を求める為
のデータ数を、データの変化の状況に応じてダイナミッ
クに変化させる様な半導体露光装置。例えば、ある充電
電圧に対する光エネルギの値が、ある瞬間に、急激に別
な値に変化し、かつこの状況が、継続する場合には、こ
の変化後のデータのみを有効なデータとして用いるか、
又は、充電電圧と光エネルギの関係式を求める上で、こ
の変化後のデータの有効度を高くする。このことによ
り、例えば、エキシマレーザにおける、ガスのインジェ
クション等による充電電圧と光エネルギの関係の変化に
も対応可能となる。
【0158】次に上記説明した図1の露光装置を利用し
たデバイスの製造方法の実施例を説明する。
【0159】図15は半導体デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、或は液晶パネルやCCD等)の製造の
フローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバ
イスの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)で
は設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。
【0160】一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
【0161】次のステップ5(組立て)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ
5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久
性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体
デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0162】図16は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では前記説明した露光装置によって
マスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
【0163】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0164】
【発明の効果】本発明によれば以上のように各要素を設
定することにより、走査方向の露光ムラを小さくし、高
集積度のデバイスを容易に製作することができる走査型
露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の要部概略図
【図2】本発明の実施例1の要部概略図
【図3】矩形ビームプロファイルによる積算露光の説明
【図4】対称台形ビームプロファイルによる積算露光の
説明図
【図5】各種ビームプロファイル例
【図6】平均値制御の説明図
【図7】スリット内分割制御の説明図
【図8】連続有効パルス移動平均値制御の説明図
【図9】連続有効パルス移動平均値制御の積算露光量精
度についての説明図
【図10】連続有効パルス移動平均値制御の問題点の説
明図
【図11】連続部分パルス移動平均値制御の問題点の説
明図
【図12】発振現象の説明図
【図13】光エネルギ指令値のリアルタイム補正の説明
【図14】本発明の実施例1の露光制御を示すフローチ
ャート
【図15】本発明に係る半導体素子の製造方法のフロー
チャート
【図16】本発明に係る半導体素子の製造方法のフロー
チャート
【図17】従来の走査型露光装置の概略図
【符号の説明】
1 エキシマレーザ 2 アッテネータ 3 モータ 4 光学エレメント 5 平面ミラー 6 ホトセンサ 7 コンデンサレンズ 8 レチクル 9 レチクルステージ 10 リニアモータ 11 バーミラー 12 レーザ干渉計 13 投影系 14 ウエハ 15 ウエハチャック 16 ウエハステージ 17 リニアモータ 18 バーミラー 19 レーザ干渉計 20 CPU 21 ROM 22 RAM 23 電流電圧変換器、 24 積分器、 25 ADコンバータ 26 演算器 27 メモリー 28 DAコンバータ 29 メモリー 30 DAコンバータ 31 ドライバ 40 CPU 41 ROM 42 RAM 43 メモリー 44 ADコンバータ 45 ドライバー 46 メモリー 47 ADコンバータ 48 ドライバー 49 レチクルステージ位置カウンタ 50 ウエハステージ位置カウンタ

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス光に対してマスクと基板とを相対
    的に走査する走査手段、前記マスクを介して前記基板に
    多数個のパルス光を連続的に照射する光照射手段、そし
    て前記多数個のパルス光において所定の数の連続するパ
    ルス光の光量の平均値を目標値に実質的に一致させるよ
    うに、先に照射した複数のパルス光の積算光量に応じて
    次に照射するパルス光の光量を調節して前記基板に対す
    る露光量を制御する制御手段、とを有していることを特
    徴とする走査型露光装置。
  2. 【請求項2】 前記光照射手段からの前記パルス光は、
    前記走査の方向に関する断面強度分布が実質的に矩形で
    あることを特徴とする請求項1の走査型露光装置。
  3. 【請求項3】 前記光照射手段からの前記パルス光は、
    前記走査の方向に関する断面強度分布が実質的に台形で
    あることを特徴とする請求項1の走査型露光装置。
  4. 【請求項4】 前記台形は略線対称な台形であることを
    特徴とする請求項3の走査型露光装置。
  5. 【請求項5】 前記光照射手段は、前記パルス光を放射
    するエキシマレーザを備えることを特徴とする請求項1
    の走査型露光装置。
  6. 【請求項6】 前記所定の数は、前記基板の各部分が前
    記パルス光の照射領域を通過する間に前記基板の各部分
    に当たるパルス光の数と同じであることを特徴とする請
    求項1の走査型露光装置。
  7. 【請求項7】 前記光照射手段からの前記パルス光は、
    前記走査の方向に関する断面強度分布が実質的に台形で
    あり、前記所定の数は、前記基板の各部分が前記パルス
    光の照射領域の前記台形の脚の部分を通過する間に前記
    基板の各部分に当たるパルス光の数と同じであることを
    特徴とする請求項1の走査型露光装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、複数のパルス光に関す
    る各光量と該複数のパルスの各々を供給するために用い
    た指令値とに基づいて、前記指令値と前記光量との関係
    を再設定することを特徴とする請求項1の走査型露光装
    置。
  9. 【請求項9】 前記再設定は露光中に行なわれることを
    特徴とする請求項8の走査型露光装置。
  10. 【請求項10】 前記再設定は露光前に行なわれること
    を特徴とする請求項8の走査型露光装置。
  11. 【請求項11】 連続的に照射される多数個のパルス光
    に対してマスクと基板とを相対的に走査する段階;及び
    前記多数個のパルス光において所定の数の連続するパル
    ス光の光量の平均値を目標値に実質的に一致させるよう
    に、先に照射した複数のパルス光の積算光量に応じて次
    に照射するパルス光の光量を調節する段階とを有してい
    ることを特徴とする走査露光方法。
  12. 【請求項12】 前記パルス光は、前記走査の方向に関
    する断面強度分布が実質的に矩形であることを特徴とす
    る請求項11の走査露光方法。
  13. 【請求項13】 前記パルス光は、前記走査の方向に関
    する断面強度分布が実質的に台形であることを特徴とす
    る請求項11の走査露光方法。
  14. 【請求項14】 前記台形は略線対称な台形であること
    を特徴とする請求項13の走査露光方法。
  15. 【請求項15】 前記パルス光はエキシマレーザから供
    給されることを特徴とする請求項11の走査露光方法。
  16. 【請求項16】 前記所定の数は、前記基板の各部分が
    前記パルス光の照射領域を通過する間に前記基板の各部
    分に当たるパルス光の数と同じであることを特徴とする
    請求項11の走査露光方法。
  17. 【請求項17】 前記光照射手段からの前記パルス光
    は、前記走査の方向に関する断面強度分布が実質的に台
    形であり、前記所定の数は、前記基板の各部分が前記パ
    ルス光の照射領域の前記台形の脚の部分を通過する間に
    前記基板の各部分に当たるパルス光の数と同じであるこ
    とを特徴とする請求項11の走査露光方法。
  18. 【請求項18】 前記複数のパルス光に関する光量と該
    複数のパルスの各々を供給する為に用いた指令値とに基
    づいて、指令値とパルス光の光量との関係を再設定する
    段階を含むことを特徴とする請求項11の走査露光方
    法。
  19. 【請求項19】 前記再設定は露光中に行なわれること
    を特徴とする請求項18の走査露光方法。
  20. 【請求項20】 前記再設定は露光前に行なわれること
    を特徴とする請求項18の走査露光方法。
  21. 【請求項21】 請求項11〜20の何れか1項の走査
    露光方法を用いてデバイスを製造するデバイス製造方
    法。
  22. 【請求項22】 前記台形はエネルギ増加領域及びエネ
    ルギ減少領域の長さとエネルギ平坦領域の長さが整数倍
    の関係にあることを特徴とする請求項3の走査型露光装
    置。
  23. 【請求項23】 前記台形はエネルギ増加領域及びエネ
    ルギ減少領域の長さとエネルギ平坦領域の長さが整数倍
    の関係にあることを特徴とする請求項13の走査露光方
    法。
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