JP2023049841A - 露光装置、露光方法、及び物品の製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法、及び物品の製造方法 Download PDF

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Takayuki Hashimoto
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剛 伊藤
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Yuko Fukuchi
将志 山本
Masashi Yamamoto
眞之介 富山
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Abstract

Figure 2023049841000001
【課題】 可変スリットに異常が発生した際に、生産性の低下を低減すること。
【解決手段】 光源からの露光光で原版を照明し、前記原版のパターンを基板に転写する走査型の露光装置であって、前記露光光が前記基板に照明される照明範囲を規定する遮光板と、前記遮光板を駆動させ、第1調整部と第2調整部とを含む複数の調整部と、を備え、前記複数の調整部で前記遮光板を駆動することにより前記照明範囲を調整できる可変スリットと、前記複数の調整部のそれぞれの駆動を制御する駆動制御部と、前記複数の調整部における異常を検出する検出部と、前記基板に露光される積算露光量を補正する露光補正手段と、を有し、前記駆動制御部は、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出された場合には、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出されていない場合における前記第2調整部の駆動量に対して、前記第2調整部の駆動量を異ならせて駆動させる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、露光装置、露光方法、及び物品の製造方法に関する。
液晶パネルや有機ELディスプレイ、或いは半導体デバイスなどの製造では、感光材が塗布された基板に原版のパターンを露光する露光装置が用いられる。露光装置において、露光されるパターンの微細化の要求が年々厳しくなっており、基板に塗布されている感光材の状態等を考慮した上で、露光する基板の領域に応じて露光幅を変更させながら露光処理を実行することが求められる。
特許文献1には、原版に照明される照明光の照明範囲を局所的に変更できる可変スリットを用いることにより、積算露光量を基板の領域に応じて制御する内容が開示されている。
国際公開第2005/048326号
しかしながら、可変スリットを駆動させるための調整部に異常が発生した場合には、可変スリットを所望の形状に形成できなくなるため、調整部の修理や交換作業をするために露光処理を中断しなければならない。これにより、生産性の低下を招くおそれがある。特許文献1にはこのような課題認識がなく、可変スリットに異常が発生した際に、可変スリットの駆動の精度を低下させることなく生産を続ける方法について開示されていない。
そこで、本発明は、可変スリットに異常が発生した際に、生産性の低下を低減できる露光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、光源からの露光光で原版を照明し、前記原版のパターンを基板に転写する走査型の露光装置であって、前記露光光が前記基板に照明される照明範囲を規定する遮光板と、前記遮光板を駆動させ、第1調整部と第2調整部とを含む複数の調整部と、を備え、前記複数の調整部で前記遮光板を駆動することにより前記照明範囲を調整できる可変スリットと、前記複数の調整部のそれぞれの駆動を制御する駆動制御部と、前記複数の調整部における異常を検出する検出部と、前記基板に露光される積算露光量を補正する露光補正手段と、を有し、前記駆動制御部は、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出された場合には、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出されていない場合における前記第2調整部の駆動量に対して、前記第2調整部の駆動量を異ならせて駆動させることを特徴とする。
本発明によれば、可変スリットに異常が発生した際に、生産性の低下を低減できる露光装置を提供することができる。
露光装置の構成を示す概略図である。 可変スリットの構成を示す図である。 第1実施形態における調整方法を示すフローチャートである。 照度ムラセンサで計測される照度変化率を示すグラフである。 可変スリットにおけるスリット幅変更手段を説明するための図である。 第2実施形態における調整方法を示すフローチャートである。
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。尚、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
本実施形態における露光装置100について、図1を参照しながら説明する。図1は、露光装置100の全体の構成を示す概略図である。本実施形態では、基板10が載置される平面をXY平面、XY平面に対して垂直な方向をZ方向として座標系を定義する。また、XY平面内において、基板10を走査する走査方向をY方向、走査方向と垂直な非走査方向をX方向とする。
本実施形態における露光装置100は、半導体デバイスやフラットパネルディスプレイ(FPD)などのデバイスの製造工程であるフォトリソグラフィ工程に用いられるリソグラフィ装置である。露光装置100は、パターンが形成された原版3を介して基板10を露光し、原版3のパターンを基板10に転写する露光処理を行う。露光装置100は、原版3と基板10とを同期させて走査させながら、走査露光を実行する、いわゆるステップ・アンド・スキャン方式を採用する走査型の露光装置である。
露光装置100は、照明光学系1と、アライメントスコープ2と、原版ステージ30と、投影光学系4と、基板ステージ11と、制御部20とを含む。原版3は原版ステージ30により保持されており、基板10は基板ステージ11に保持されている。制御部20は、CPUやメモリ等の記憶装置を含み、露光装置100の全体を制御する。
照明光学系1は、水銀ランプ13(光源)、フライアイレンズ14a、14b、コンデンサレンズ15a、15b、平面鏡16、照度センサ17(計測部)、可変スリット18(遮光板)、結像光学系19を含む。水銀ランプ13から照射された光は、フライアイレンズ14a、コンデンサレンズ15a及びフライアイレンズ14bを通過する。その後、平面鏡16によって光路を折り曲げられ、コンデンサレンズ15bを介して可変スリット18、結像光学系19の順に入射する。
照度センサ17は、可変スリット18に照射された一部の光を計測する。照度センサ17は、基板ステージ11に構成される照度ムラセンサ12で校正されており、本実施形態では、基板10に照射される光の照度モニターとして使用される。
可変スリット18は、遮光板18a、18eと、調整部18cと、軸18dと、を有する。可変スリット18は、露光光の一部を遮光し、基板10に照明される照明範囲を規定する。図2は、可変スリット18の構成を示す図である。可変スリット18に照射された光は遮光板18aに形成されている開口18bを通過することで開口18bの形状で原版3を照明する。可変スリット18は、パルスモータおよびボールねじなどから構成される調整部18cを複数備えており、可変スリット制御部22からの制御によって調整部18cが駆動する。調整部18cは、後述する第1調整部と第2調整部とを含む。
可変スリット18は、調整部18cを駆動させることによって、開口18bの形状を調整することができる。具体的には、調整部18cを駆動させることによって軸18dを介して遮光板18eが動き、開口18bの走査方向(Y方向)の長さ(以下では、スリット幅と呼ぶ)が変化する。調整部18cと遮光板18eは、図2に示すように非走査方向(X方向)に複数並べて配置される。また、調整部18cと遮光板18eは、非走査方向(X方向)の直線上に必ずしも配置されていなくとも良く、例えば、円弧状に配置されても良い。また、本実施形態の露光装置100では、原版3を照明する照明形状を矩形形状として説明するが、これに限らず、例えば、照明形状を円弧状としても良い。
結像光学系19は、可変スリット18によって照明範囲を規定されたスリット光を投影光学系4の物体面(原版3が配置される面)を照明するように構成されている。また、アライメントスコープ2は、原版3に設けられているアライメントマークと、基板10に設けられているアライメントマークとを、投影光学系4を介して検出する。
投影光学系4は、第1平行平板5a、第2平行平板5b、第1平面鏡6、第2平面鏡7、凸面鏡8および凹面鏡9を含むように構成されており、照明光学系1により照明される原版3のパターンの像を基板10に投影する。原版3は投影光学系4の物体面に、基板10は投影光学系4の像面にそれぞれ配置されている。投影光学系4は、等倍結像光学系、拡大結像光学系および縮小結像光学系のいずれとしても構成されうるが、本実施形態の露光装置100では等倍の光学系として構成されている。
原版3を通過したスリット光は、第1平行平板5a、第1平面鏡6、凹面鏡9の第1面9a、凸面鏡8、凹面鏡9の第2面9b、第2平面鏡7、及び第2平行平板5bを経て基板10を照射する。そして、原版3と基板10とを、基板面と平行な走査方向(Y方向)に、投影光学系4の投影倍率に応じた速度比で走査させることにより、原版3に形成されているパターンを基板10に転写することができる。
照度ムラセンサ12は投影光学系4を通過したスリット光の光量を計測する。照度ムラセンサ12は、可変スリット18で規定された照射領域の各位置でスリット光を計測し照射領域の照度ムラを計測することができる。
ここで、スリット光が照射される基板10上の照明範囲は、原版3の照明範囲と同じである。したがって、照明光学系1の可変スリット18は、基板10上の照射形状を規定していることと等価である。可変スリット18の調整部18cを駆動させてスリット幅を変更することで、走査露光により基板10に露光される積算露光量を制御することができる。
制御部20は、ランプ制御部21と、可変スリット制御部22と、異常検知部23(検出部)と、基板ステージ制御部24とを含む。ランプ制御部21(露光補正手段)は、水銀ランプ13に入力する電力を制御することにより基板10に露光される積算露光量を制御することができる。可変スリット制御部22(駆動制御部)は、可変スリット18で規定される照射範囲が所望の形状になるよう、調整部18cの駆動を制御して、照射範囲の形状を制御する。基板ステージ制御部24(露光補正手段)は、基板ステージ11の駆動を制御することができ、例えば、走査露光中に基板10を駆動させる速度を任意に制御することができる。本実施形態では、制御部20が、ランプ制御部21と、可変スリット制御部22と、異常検知部23と、基板ステージ制御部24とを含む構成として説明しているが、これらは別体に設けられても良い。
異常検知部23は、可変スリット18における調整部18cの異常を検知し、異常しているか否かを判定することができる。調整部18cは、可変スリット制御部22から送信される指令駆動量に基づいて駆動する。そして、調整部18cが実際に駆動した実駆動量がセンサ等により検出され、異常検知部23に送信される。異常検知部23は、指令駆動量と実駆動量に基づいて調整部18cの異常を検知することができる。例えば、指令駆動量と実駆動量との差分が所定の閾値を越えている場合に、調整部18cに異常が発生していることを検知する。異常検知部23は、複数の調整部18cのそれぞれで異常を検知することが可能であり、異常が発生している調整部18cを特定することができる。
次に、可変スリット18における調整部18cの調整について説明する。近年、基板10に転写されるパターンの微細化が進んでおり、基板10全域で現像後に線幅のばらつきが無いように露光処理が実行されることが重要な課題となっている。しかしながら、露光装置の100の特性により、可変スリット18を通過する光の照度が均一でない場合、走査露光により基板10に露光される積算露光量は一定とならない。そのような場合には、現像後に線幅のばらつきが生じてしまうおそれがある。そのため、基板10に露光される積算露光量を一定にするために、調整部18cを調整して照射領域内の照度の均一性を調整する照度ムラ調整が必要になる。照度の不均一性に応じて複数の調整部18cを制御し、可変スリット18のスリット幅を調整することにより、照射領域内の照度を均一に調整する。
また、基板10に塗布される感光剤の膜厚にばらつきがある場合には、基板10に露光される積算露光量が均一であっても膜厚の違いによって、現像後に線幅のばらつきが発生する。したがって、現像後に線幅のばらつきが発生しないようにするためには、走査露光を実行する前に基板10に塗布された感光剤の膜厚の情報を取得しておき、膜厚の情報に基づいて基板10の領域毎に積算露光量を調整する必要がある。そのような場合にも、積算露光量を基板10の領域毎に調整するために、照度ムラ調整が必要になる。他にも、基板10の平面度が低いことや転写パターンの粗密分布などが現像後に線幅のばらつきの要因として挙げられる。
可変スリット18におけるスリット幅の調整の際に、複数の調整部18cのうち、1つの軸でも異常が発生していると、異常が発生している調整部に対応する領域で上述したスリット幅の調整が正確に実施できなくなり、照度ムラ調整が出来なくなってしまう。そこで、本実施形態では、可変スリット18における複数の調整部18cのうちある1つの調整部(第1調整部)に異常が発生している場合でも、精度よく照度ムラ調整を実施する方法について図3を参照しながら説明する。
図3は、複数の調整部18cのうち第1調整部に異常が発生している場合に、照度ムラ調整する手順を示すフローチャートである。尚、ステップS301の前に、異常検知部23により、第1調整部に異常が発生していることを検知する検出工程が事前に実行されているものとする。
ステップS301では、照度ムラセンサ12により基板10に照明される露光光の照度を取得する。基板ステージ制御部24は、照度ムラセンサ12が照射領域の照度計測位置に配置されるよう、基板ステージ11を駆動させる。照度計測は、照射領域の非走査方向(X方向)の複数点で行われる。複数の計測位置で照射される光の照度を照度ムラセンサ12で計測し、照射領域の照度情報を取得する。
尚、ステップS301の照度情報の取得は、走査露光前に実行されても良いし、走査露光中に、露光と並行して実行されても良い。走査露光前に実行される場合には、取得した照度情報を制御部20に記憶しておき、後述するステップにより可変スリット18における複数の調整部18cの駆動量が決定される。その駆動量に基づいて、複数の調整部18cが駆動される。一方、走査露光中に実行される場合には、取得した照度情報をリアルタイムに調整部18cの駆動量の決定に用いることができる。
ステップS302では、ステップS301で取得した照射領域の照度情報から、照射領域の各照度ムラ計測位置に応じ、基準照度から照度をどれほど変化させる必要があるかを示す指標として、照度変化率を算出する。
図4を参照して、複数の調整部18cと照度計測点位置の関係、及び照度変化率の例について説明する。図4は、ステップS302で算出される照度変化率を示すグラフである。グラフの横軸は、複数の調整部18cの位置、及びそれぞれの調整部18cに対応する照度ムラ計測点位置を示している。グラフの縦軸は、照度変化率である。図4は、調整部18cが可変スリット18に11個設けられており、照度ムラセンサが照度ムラ計測を23点で計測している例について示している。以下では、4番目の調整部18c(第1調整部)に異常が発生している場合にどのように照度変化率を算出するかについて説明する。
図4のグラフの点線は、通常運用時(調整部18cに異常が発生していない場合)の照度変化を示しており、グラフの実線は、第1調整部に異常が発生している場合の照度変化を示している。異常が発生している第1調整部に対する照度計測の位置では、スリット幅の調整が行えず照度を変化させることができないため、第1調整部における照度変化率が0となるように算出される。また、第1調整部以外の全ての調整部18cでは、第1調整部を基準とした相対的な照度変化率を算出される。それぞれの計測位置Xにおける照度変化率は、計測位置Xでの照度をIx、第1調整部での照度をIとしたとき、
照度変化率 = (Ix-I)/Ix ・・・式(1)
として算出される。
また、図4に示すように、照度ムラ計測の位置と複数の調整部18cの位置は一致しているとは限らない。一致していない場合には、例えば、線形補間などの手法により、計測位置の照度から近似した値を、複数の調整部18cの位置に対応する照度とする。
ステップS303では、ステップS302で算出した各調整部18cの照度変化率に基づいて、各調整部18cの駆動量を計算する(算出工程)。可変スリット18の各調整部18cの駆動量は、
Figure 2023049841000002
により算出される。ここでmは照度ムラ計測点数、nは第1調整部を除いた調整部18cの数、行列Iは基板上の各計測位置における調整部18cの駆動量と照度変化の関係を説明する係数である。行列Iは、予めテスト露光により算出されている係数である。
本実施形態において、行列Iは、同一条件で露光する限り各調整部18cの駆動と照度変化の関係が継続することを前提に、事前に算出された値が使用される。また、式(2)を用いて駆動量を算出する際は、異常が発生している第1調整部が変数内にあるのは望ましくない為、係数Iの行列は、第1調整部に関連する係数を除いた状態で、第1調整部以外の第2調整部を含む全ての調整部の駆動量が算出される。
尚、上記の式(2)は調整部18cに異常が発生していない場合においても、調整部18cの各駆動量を決定するために用いられる。本実施形態では、異常検知部23が第1調整部の異常を検知した場合に、第1調整部に関連する係数列は除いた状態で、第1調整部以外の第2調整部を含む全ての調整部18cの各駆動量の再計算が実行され、その結果に基づいて調整部18cを駆動させる。すなわち、可変スリット制御部22(駆動制御部)は、異常検知部23(検出部)により第1調整部の異常が検出された場合には、異常が検出されていない場合における第2調整部の駆動量に対して、第2調整部の駆動量を異ならせて駆動させる。
ステップS304では、ステップS303で算出されたそれぞれの駆動量に基づいてスリット幅を調整する(駆動工程)。ここで、ステップS302で算出した照度変化率は、変化率の基準となる照度値を第1調整部の位置の照度値としたことにより、照射領域全体の照度が本来目標とする照度から変化している。そのため、照射領域全体の照度を露光補正工程により調整する必要がある。
本実施形態における可変スリット18は、調整部18c以外にもスリット幅の調整が可能なスリット幅変更手段(露光補正手段)を更に有している。図5を参照してスリット幅変更手段を説明する。
図5(a)は、開口18bにおいて、調整部18cにより駆動される遮光板18eと対向する位置に、開口18bの一部を遮光するように配置されており、駆動可能な遮光板18f(スリット幅変更手段)が設けられている可変スリット18を示す図である。遮光板18fは、走査方向(Y方向)に駆動させることが可能な構成となっており、可変スリット18のスリット幅を一律に調整し、規定することができる。
遮光板18fの駆動量は、調整部18cに異常が発生していない場合に第1調整部を駆動させる量である。遮光板18fを駆動させた後のスリット幅Waは、遮光板18fを駆動させる前のスリット幅Wb、目標照度A、遮光板18fを駆動させる前の第1調整部における照度Bを用いて、
Wa=(A/B)×Wb ・・・式(3)
と計算できる。式(3)に示すように、調整後のスリット幅が、目標値であるスリット幅Waとなるようにスリット幅が設定される。
また、図5(b)において図5(a)とは別のスリット幅変更手段について説明する。図5(b)は、調整部18cをまとめて駆動することができるブレード18g(スリット幅変更手段)が設けられている可変スリット18を示す図である。ブレード18gは、走査方向(Y方向)に駆動させることが可能な構成となっており、調整部18cの駆動とは別に、照明領域全体のスリット幅を規定することができる。図5(b)の例においても、ブレード18gを駆動させた後のスリット幅Waが式(3)に示すスリット幅となるように、ブレード18gを駆動させる。
以上より、本実施形態では、可変スリット18における調整部18cの第1調整部に異常が発生している場合に、第1調整部を基準とした式(2)の再計算をすることにより、第2調整部の駆動量を第1調整部に異常が発生していない場合と異ならせている。これにより、第1調整部に異常が発生している場合でも照度ムラの調整を精度よく実行することができるため、露光装置による露光処理を中断する必要が無くなる。これにより、生産性の低下を低減することができる。
(変形例)
上記では、スリット幅変更手段でスリット幅全体を一律に変更する形態について説明したが、本実施形態はそのような形態に限らない。スリット幅変更手段である遮光板18fやブレード18gが分割して設けられ、スリット幅を分割された領域毎に独立して変更できるように構成されていても良い。
例えば、遮光板18fやブレード18gが2つに分割されており、それぞれを独立して制御することにより、異常が発生している調整部が2つある場合でも上記のようなスリット幅の調整が可能となる。
また、遮光板18fやブレード18gが調整部18cに対応するように設けられていても良く、複数の調整部18cに異常が発生した場合でも、調整が可能となる。この形態は、例えば、複数の調整部18cを備えている構成が2段に構成されているような形態である。一方の調整部に異常が発生した場合に、対応する位置の他方の調整部を調整することにより、スリット幅の調整を行うことができる。
変形例では、複数の調整部で異常が発生した場合にも、照度ムラの調整を精度よく実行することができるため、露光装置による露光処理を中断する必要が無くなる。これにより、生産性の低下を低減することができる。ただし、スリット幅変更手段の制御が複雑になるため、遮光板18fやブレード18gの分割数等が設定されれば良い。
<第2実施形態>
第1実施形態では、第1調整部を基準として、スリット幅変更手段によりスリット幅を変更する例について説明した。本実施形態では、光源の出力や基板ステージの駆動の制御により基板に露光される露光量を調整する例について説明する。尚、露光装置100の構成については、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。また、本実施形態で言及しない事項については、第1実施形態に従う。
本実施形態におけるスリット幅の調整方法について、図6を参照して説明する。図6は本実施形態において、複数の調整部18cのうち第1調整部に異常が発生している場合に、照度ムラ調整する手順を示すフローチャートである。本実施形態は、ステップS704において露光調整手段により積算露光を調整する点で第1実施形態と異なっている。ステップS701~S703は図3のステップS301~S303と同様な工程であるため、説明を省略する。
ステップS704において、本実施形態では各調整部18cを駆動させるとともに、水銀ランプ13(光源)の出力や基板ステージ11を制御する。ここで、ステップS702で算出した照度変化率は、変化率の基準となる照度値を第1調整部の位置の照度値としたことにより、照射領域全体の照度が本来目標とする照度から変化している。そのため、照射領域全体の照度を調整する必要がある。
そこで、本実施形態では、基板10の可変スリット18に対応する領域毎に目標となる積算露光量となるように調整される。積算露光量は、
積算露光量=照度/露光速度 ・・・式(4)
と表すことができる。尚、水銀ランプ13の出力の増減は全体の照度の増減に影響を与え、基板ステージ11の駆動速度は露光速度を指している。したがって、第1調整部に対応する基板10の領域における積算露光量が目標値となるように、式(4)に基づいて、水銀ランプ13の出力及び基板ステージ11の駆動のうち少なくとも一方を制御する。水銀ランプ13の出力は、ランプ制御部21(露光調整手段)により制御され、基板ステージ11の駆動は、基板ステージ制御部24(露光調整手段)により制御される。
以上より、本実施形態では、可変スリット18における調整部18cの第1調整部に異常が発生している場合に、第1調整部を基準とした式(2)の再計算をすることにより、第2調整部の駆動量を第1調整部に異常が発生していない場合と異ならせている。これにより、第1調整部に異常が発生している場合でも照度ムラの調整を精度よく実行することができるため、露光装置による露光処理を中断する必要が無くなる。これにより、生産性の低下を低減することができる。
また、本実施形態では、例えば、積算露光量を均一化するためにスリット幅の調整を行い、基板10に塗布された感光材の膜厚バラつきがある場合には、水銀ランプ13や基板ステージ11の調整が実行される。これにより、感光材の膜厚バラつきを考慮して、現像後に露光線幅が一定となるように露光処理を実行することができる。また、例えば、積算露光量を均一化するためのスリット幅の調整は、走査露光開始前に行われ、水銀ランプ13や基板ステージ11の調整は走査露光中に実行されうるが、走査露光中にスリット幅の調整が行われても良い。
また、本実施形態において、第1実施形態の内容と組み合わせて積算露光量の調整が実行されても良い。例えば、本実施形態における可変スリット18がスリット幅変更手段を有していても良い。その場合には、スリット幅変更手段によるスリット幅の調整と、水銀ランプ13の出力と、基板ステージ11の駆動と、における任意の組み合わせの制御により、基板10における積算露光量が調整されても良い。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)、半導体デバイス、センサや光学素子などの物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板上に塗布された感光剤に上記の露光装置による露光で潜像パターンを形成し、露光基板を得る工程(露光工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された露光基板を現像し、現像基板を得る工程(現像工程)とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
3 原版
10 基板
13 水銀ランプ(光源)
18 可変スリット
18c調整部
18e 遮光板
21 可変スリット制御部(駆動制御部)
23 異常検知部(検出部)
18f 遮光板(露光補正手段)
18g ブレード(露光補正手段)
100 露光装置

Claims (16)

  1. 光源からの露光光で原版を照明し、前記原版のパターンを基板に転写する走査型の露光装置であって、
    前記露光光が前記基板に照明される照明範囲を規定する遮光板と、前記遮光板を駆動させ、第1調整部と第2調整部とを含む複数の調整部と、を備え、前記複数の調整部で前記遮光板を駆動することにより前記照明範囲を調整できる可変スリットと、
    前記複数の調整部のそれぞれの駆動を制御する駆動制御部と、
    前記複数の調整部における異常を検出する検出部と、
    前記基板に露光される積算露光量を補正する露光補正手段と、
    を有し、
    前記駆動制御部は、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出された場合には、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出されていない場合における前記第2調整部の駆動量に対して、前記第2調整部の駆動量を異ならせて駆動させることを特徴とする露光装置。
  2. 前記露光補正手段は、前記可変スリットのスリット幅を変更するスリット幅変更手段であり、
    前記スリット幅変更手段は、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出された場合に、前記第1調整部に対応する領域のスリット幅が目標値となるように前記スリット幅を設定することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記スリット幅変更手段は、前記可変スリットの開口において前記複数の調整部が配置されている側と対向する側に、開口の一部を遮光するように配置されている遮光板であることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記スリット幅変更手段は、前記複数の調整部を駆動できるよう配置されているブレードであることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  5. 前記スリット幅変更手段は、前記可変スリットのスリット幅を一律に調整することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記スリット幅変更手段は、前記可変スリットのスリット幅を、前記可変スリットの開口における複数の領域で独立して調整することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記露光補正手段は、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出された場合に、前記第1調整部に対応する前記基板の領域における積算露光量が目標値となるように前記積算露光量を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 前記露光補正手段は、前記光源に入力する電力を制御するランプ制御部であることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 前記基板を保持する基板ステージを更に有し、
    前記露光補正手段は、前記基板ステージの駆動速度を制御する基板ステージ制御部であることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  10. 前記駆動制御部は、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出された場合に、前記第1調整部を基準として、前記第2調整部を駆動させる駆動量を算出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の露光装置。
  11. 前記駆動制御部は、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出された場合に、前記第1調整部に関する係数を除いた状態で、前記第2調整部を駆動させる駆動量を算出することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の露光装置。
  12. 前記駆動制御部は、前記検出部により前記第1調整部の異常が検出された場合に、前記複数の調整部のうち前記第1調整部以外の全ての調整部の駆動量をそれぞれ算出することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の露光装置。
  13. 前記駆動制御部は、走査露光前に前記第2調整部を駆動させる駆動量を算出することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の露光装置。
  14. 前記駆動制御部は、走査露光中に前記第2調整部を駆動させる駆動量を算出することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の露光装置。
  15. 光源からの露光光で原版を照明し、前記原版と基板とを走査させながら前記原版のパターンを前記基板に転写する露光方法であって、
    第1調整部と第2調整部とを含む複数の調整部により前記露光光が前記基板に照明される照明範囲を規定する遮光板を駆動させ、前記照明範囲を調整できる可変スリットにおける異常を検出する検出工程と、
    前記検出工程により前記第1調整部の異常を検知した場合に、前記検出工程により前記第1調整部の異常が検出されていない場合における前記第2調整部の駆動量に対して、異なる前記第2調整部の駆動量を算出する算出工程と、
    前記算出工程で算出された結果に基づいて、前記第2調整部を駆動させる駆動工程と、
    前記基板に露光される積算露光量を補正する露光補正工程と、を含むことを特徴とする露光方法。
  16. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光し、露光基板を得る露光工程と、
    前記露光基板を現像し、現像基板を得る現像工程と、を含み、
    前記現像基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
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