JP2012234883A - 露光装置、露光方法、およびデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法、およびデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 光源の発光スペクトルが時間変動しても、適切な露光量で所望の投影露光を行う。
【解決手段】 光源からの光により、マスクに形成されたパターンを、光学系を介して物体に露光する露光装置は、物体への露光に用いる露光光の波長成分を含む波長領域内で第1スペクトル感度を有する第1センサー装置と、波長領域内で、第1スペクトル感度とは異なる第2スペクトル感度を有する第2センサー装置と、を有し、第1センサー装置と第2センサー装置とで検出された検出結果に基づいて、露光光の波長毎の強度を計測する計測装置を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、露光装置、露光方法、およびデバイス製造方法に関する。さらに詳細には、本発明は、半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等のデバイスをリソグラフィ工程で製造するのに使用される露光装置に関するものである。
従来、半導体素子などの製造に使用される露光装置では、マスク(レチクル)上に形成された回路パターンを、投影光学系を介して感光性基板(たとえばウェハ)上に投影転写する。感光性基板にはレジストが塗布されており、投影光学系を介した投影露光によりレジストが感光し、マスクパターンに対応したレジストパターンが得られる。露光装置の解像力は、露光光の波長と投影光学系の開口数とに依存する。露光装置の解像力は、露光光の波長と投影光学系の開口数とに依存する。したがって、露光装置の解像力を向上させるには、露光光の波長を短くすることや、投影光学系の開口数を大きくすること等が必要になる。
一般に、投影光学系の開口数を所定値以上に大きくすることは光学設計の観点から困難であるため、露光光の短波長化が必要になる。そこで、半導体パターニングの次世代の露光方法(露光装置)として、EUVL(Extreme UltraViolet Lithography:極紫外リソグラフィ)の手法が注目されている。このEUVLの手法を用いたEUV露光装置では、5〜20nm程度の波長を有するEUV(Extreme UltraViolet:極紫外線)光を用いる。露光光としてEUV光を用いる場合、使用可能な光透過性の光学材料が存在しなくなる。このため、EUV露光装置では、照明光学系および投影光学系として反射光学系を用いるとともに、反射型のマスクを用いることになる(例えば、特許文献1を参照)。
米国特許出願公開第2007/0273859号明細書
EUV露光装置では、何らかの理由により、光源の発光スペクトルが時間変動(時間の経過に伴って変化)する。その結果、露光面であるウェハ上の光量を正確に把握することが困難であり、ひいては適切な露光量で所望の投影露光を行うことが困難であった。
本発明の態様は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、光源の発光スペクトルが時間変動しても、適切な露光量で所望の投影露光を行うことを目的とする。
前記課題を解決するために、第1形態では、光源からの光により、マスクに形成されたパターンを、光学系を介して物体に露光する露光装置において、
前記物体への露光に用いる露光光の波長成分を含む波長領域内で第1スペクトル感度を有する第1センサー装置と、
前記波長領域内で、前記第1スペクトル感度とは異なる第2スペクトル感度を有する第2センサー装置と、を有し、
前記第1センサー装置と前記第2センサー装置とで検出された検出結果に基づいて、前記露光光の波長毎の強度を計測する計測装置を備えることを特徴とする露光装置を提供する。
第2形態では、光源からの光により、マスクに形成されたパターンを、投影光学系を介して物体に投影露光する露光方法において、
前記光源と前記投影光学系との間の光路中の第1検出位置における分光強度分布を前記物体への露光動作中に計測し、
前記第1検出位置における分光強度分布の計測値と、前記第1検出位置と前記物体との間に設けられる前記投影光学系を含む光学系の分光透過率の情報とに基づいて、前記物体での分光強度分布を求めることを特徴とする露光方法を提供する。
第3形態では、第1形態の露光装置または第2形態の露光方法を用いて、前記マスクのパターンを前記物体に露光する露光工程と、
前記マスクのパターンが転写された前記物体を現像し、前記マスクのパターンに対応する形状のマスク層を前記物体の表面に形成する現像工程と、
前記マスク層を介して前記物体の表面を加工する加工工程と、
を含むことを特徴とするデバイス製造方法を提供する。
本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。 本実施形態における1回の走査露光を概略的に説明する図である。 図1の露光装置における光源の直後、マスク上、およびウェハ上での光のスペクトルの一例を示す図である。 図3における光源直後の光のスペクトルが時間変動したときの各位置での光のスペクトルの変化を示す図である。 本実施形態における計測装置の第1センサーのスペクトル感度を示す図である。 本実施形態における計測装置の第2センサーのスペクトル感度を示す図である。 本実施形態における計測装置の第3センサーのスペクトル感度を示す図である。 計測装置に配置された各センサーの構成を概略的に示す図である。 半導体デバイスを得る際の手法の一例について、そのフローチャートを示す図である。
以下、実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。図1において、感光性基板であるウェハWの表面(露光面)の法線方向に沿ってZ軸を、ウェハWの表面において図1の紙面に平行な方向にY軸を、ウェハWの表面において図1の紙面に垂直な方向にX軸をそれぞれ設定している。図1を参照すると、本実施形態の露光装置には、たとえばレーザプラズマX線源のような光源1から露光光(照明光)が供給される。光源1として、放電プラズマ光源や他のX線源を用いることもできる。
光源1から射出されて集光点1aを形成した光は、必要に応じて配置された波長選択フィルター(不図示)を介して、一対のフライアイ光学系2aおよび2bからなるオプティカルインテグレータ2に入射する。波長選択フィルターは、光源1が供給する光から、所定波長(例えば13.5nm)のEUV光を選択的に透過させ、他の波長光の透過を遮る特性を有する。波長選択フィルターを経たEUV光は、オプティカルインテグレータ2および斜入射ミラー3を介して、転写すべきパターンが形成された反射型のマスク(レチクル)Mを照明する。
第1フライアイ光学系2aは、並列配置された複数の第1反射光学要素を有する。第2フライアイ光学系2bは、複数の第1反射光学要素に対応するように並列配置された複数の第2反射光学要素を有する。具体的に、フライアイ光学系2aは例えば円弧状の外形を有する多数の凹面鏡要素を縦横に且つ稠密に配列することにより構成され、フライアイ光学系2bは例えば矩形状の外形を有する多数の凹面鏡要素を縦横に且つ稠密に配列することにより構成されている。フライアイ光学系2a,2bの詳細な構成および作用については、たとえば米国特許出願公開第2002/0093636A1号明細書を参照して援用することができる。
オプティカルインテグレータ2に入射した光は、第2フライアイ光学系2bの反射面の近傍に、所定の形状を有する実質的な面光源を形成する。この実質的な面光源は、一対のフライアイ光学系2aおよび2bを含む照明光学系の射出瞳位置に形成される。照明光学系の射出瞳位置(すなわち第2フライアイ光学系2bの反射面の近傍位置)は、逆瞳タイプの投影光学系POの入射瞳の位置と一致している。すなわち、投影光学系POは、マスクMが配置された物体面を挟んで投影光学系POの反対側に所定距離だけ離れた位置に入射瞳を有する逆瞳タイプの投影光学系である。
実質的な面光源からの光、すなわち第2フライアイ光学系2bから射出された光は、斜入射ミラー3により反射された後、マスクM上に円弧状の照明領域を形成する。このように、オプティカルインテグレータ2および斜入射ミラー3は、光源1より射出された光が集光する集光点1aからの光を用いて、投影光学系POの物体面に設置される反射型のマスクMをケーラー照明する照明光学系を構成している。
マスクステージMSは、マスクMをマスクMのパターン面がXY平面に沿って延びるように保持し、Y方向に沿って移動できるように構成されている。マスクステージMSの移動は、周知の構成を有するレーザ干渉計やエンコーダ(不図示)により計測される。照明されたマスクMのパターンからの光は、反射光学系として構成された投影光学系POを介して、感光性基板であるウェハW上にマスクパターンの像を形成する。すなわち、投影光学系POの像面に設置されたウェハW上には、後述するように、たとえばY軸に関して対称な円弧状の静止露光領域(実効露光領域)が形成される。
投影光学系POは、マスクMのパターンの中間像を形成する第1反射結像光学系と、マスクパターンの中間像の像(マスクMのパターンの二次像)をウェハW上に形成する第2反射結像光学系とにより構成されている。第1反射結像光学系は例えば4つの反射鏡(M1,M2,M3,M4)により構成され、第2反射結像光学系は2つの反射鏡(M5,M6)により構成されている。また、投影光学系POはウェハ側(像側)にほぼテレセントリックな光学系である。この構成により、投影光学系POの焦点深度内でウェハWに凹凸があっても良好な結像が可能になっている。
ウェハWは、その露光面がXY平面に沿って延びるように、X方向およびY方向に沿って二次元的に移動可能なウェハステージWSによって保持されている。ウェハステージWSの移動は、周知の構成を有するレーザ干渉計やエンコーダ(不図示)により計測される。こうして、マスクステージMSおよびウェハステージWSをY方向に沿って移動させながら、すなわち投影光学系POに対してマスクMおよびウェハWをY方向に沿って相対移動させながら走査露光(スキャン露光)を行うことにより、ウェハWの1つの矩形状のショット領域にマスクMのパターンが転写される。
このとき、投影光学系POの投影倍率(転写倍率)が例えば1/4である場合、ウェハステージWSの移動速度をマスクステージMSの移動速度の1/4に設定して同期走査を行う。また、ウェハステージWSをX方向およびY方向に沿って二次元的にステップ移動させながら走査露光を繰り返すことにより、ウェハWの各ショット領域にマスクMのパターンが逐次転写される。
図2は、本実施形態における1回の走査露光を概略的に説明する図である。図2を参照すると、本実施形態の露光装置では、投影光学系POの円弧状の有効結像領域および有効視野に対応するように、Y軸に関して対称な円弧状の静止露光領域ERがウェハWの表面上に形成され、同じくY軸に関して対称な円弧状の照明領域がマスクMのパターン面上に形成される。この円弧状の露光領域ERは、1回の走査露光(スキャン露光)によりウェハWの矩形状の1つのショット領域SRにマスクMのパターンを転写する際に、図中実線で示す走査開始位置から図中破線で示す走査終了位置まで移動する。
以下、本実施形態の具体的な説明に先立って、従来技術の課題などについて説明する。露光装置においては、露光面(被露光面)を一定の露光量で露光することが極めて重要である。露光量が一定(同一)でないと、製造された集積回路のパターン線幅にばらつきが生じ、そのパターンが担うべき抵抗値、インダクタンス、静電容量等が設計値とは異なってしまい、ひいては製造された集積回路が所望の動作をしなくなる。
一般に、露光装置用の光源は、その出力を重視して選択され且つ開発されるものであるため、光源の出力は時間変動する。そこで、露光装置では、露光動作中に露光量をリアルタイムにモニターし、露光量のモニター結果をリアルタイムに制御部へ供給し、露光量が一定になるように光源の出力や露光に伴う感光性基板の移動を制御する。
露光光として、i線やg線の光、エキシマレーザ光などを用いる露光装置では、光学系を透過することが可能な光の波長領域が、レーザ光の半値幅、もしくはi線やg線の輝線の半値幅よりも遥かに広い。したがって、光源を発した直後と露光面上(感光性基板の表面上)とで光のスペクトルにほとんど差は無く、光源からの光の波長領域内で一定の感度を有するセンサーを一つだけ露光量モニターに配置するだけで十分である。
一方、EUV露光装置の分野では、露光に十分な大出力を有し且つ細い半値幅を有する輝線光源やレーザ光源は、未だ開発されていない。また、金属や半導体の薄膜の多層膜からなる反射面を有するミラーを用いて光学系を構成せざるを得ないが、例えば13.5nmの波長の光に対するミラーの反射率は70%程度であり、13.5nmからコンマ数nm(0.数nm)だけ波長が異なる光に対する反射率は急激に低下する。換言すれば、EUV露光装置の光学系(照明光学系、投影光学系など)では、例えば13.5nmを挟んで±コンマ数nm程度の波長帯域の光しか十分に伝達することができない。
このため、EUV露光装置では、光源を発した直後と、マスクの近傍に配置された露光量モニター上と、露光面であるウェハ上とで、光のスペクトルが互いに異なる。この場合、露光量モニター上の光量と露光面上の光量との関係が、単純な比例関係ではなくなる。その結果、露光光であるEUV光の波長領域内で一定の感度を有するセンサーを一つだけ露光量モニターに配置しても、露光面上の光量を正確に把握することはできない。
図3は、図1のEUV露光装置における光源の直後、マスク上、およびウェハ上での光のスペクトルの一例を示す図である。図3において、縦軸は光強度(相対値)を、横軸は光の波長(nm)を示している。また、図3において、参照符号31で示す破線は光源1の直後の光のスペクトル(発光スペクトル)を、参照符号32で示す実線はマスクMのパターン面上での光のスペクトルを、参照符号33で示す点線はウェハWの露光面(表面)上での光のスペクトルをそれぞれ示している。
図3を参照すると、EUV露光装置では光の進行方向に沿ってウェハWへ近づけば近づくほど(後段の位置ほど)、光のスペクトルの帯域が狭帯化することがわかる。実際には、後段に行けば行くほど光強度のピーク値も小さくなるが、図3ではスペクトルの狭帯化の理解を容易にするために、光源1の直後とマスクM上とウェハW上とで光強度のピーク値が所定の波長領域内で互いにほぼ同じになるように実際の光強度に適当な倍率をかけている。
図3では、マスクM上での光のスペクトル32の積分値(スペクトル32と横軸とにより囲まれる範囲の面積に相当)と、ウェハW上での光のスペクトル33の積分値(スペクトル33と横軸とにより囲まれる範囲の面積に相当)との比率は、1:0.727である。ここで、図3の光源1直後の光のスペクトル31が時間変動により図4に示すスペクトル41のように変化すると、マスクM上での光のスペクトル32およびウェハW上での光のスペクトル33も図4に示すスペクトル42および43のようにそれぞれ変化する。
図4においても図3と同様に、縦軸は光強度(相対値)を、横軸は光の波長(nm)を示している。また、図4において、参照符号41で示す破線は光源1直後の光のスペクトルを、参照符号42で示す実線はマスクM上での光のスペクトルを、参照符号43で示す点線はウェハW上での光のスペクトルをそれぞれ示している。また、図4においても図3と同様に、光源1の直後とマスクM上とウェハW上とで光強度のピーク値が所定の波長領域内で互いにほぼ同じになるように実際の光強度に適当な倍率をかけている。
図4では、マスクM上での光のスペクトル42の積分値とウェハW上での光のスペクトル43の積分値との比率は、1:0.689である。このように、露光モニターを用いてマスクM上での光量をモニターしても、このモニター結果からウェハW上での実際の光量を把握することができない。図3および図4では光源1の発光スペクトルの時間変動による変化を誇張しているが、実際のEUV露光装置においても発光スペクトルの時間変動の影響が憂慮される。
EUV露光装置に用いられる光源では、放電やQスイッチで強化したレーザ光を集光することにより瞬間的にエネルギーの高い状態を作り、ターゲット物質をプラズマ化することによりEUV光を得ている。このため、EUVを供給する光源は、本質的にパルス発光する光源であり、厳密にはパルス毎に発光コンディションが異なり、ひいてはパルス毎に発光スペクトルが異なる。
一度の露光に際して多数のパルスを用いる場合、パルス毎の発光スペクトルの変化の影響(発光スペクトルの時間変動の影響)はある程度は平均化されるものの、発光スペクトルの時間変動の影響が完全に消えることは無い。また、時間の経過により光源の電極が磨り減ったりターゲット物質の供給ノズルが目詰まりしたりする等のコンディションの変化に起因して、やはり光源の発光スペクトルが経時的に変化する。
そこで、本実施形態の露光装置は、図1に示すように、マスクMのパターンの近傍に配置されてマスクMへの入射光を走査露光中に検出する3つのセンサー11,12,13を有する計測装置10と、計測装置10の出力(検出結果)に基づいて光源1の出力および/または走査露光に伴うウェハWの移動を制御する制御部20とを備えている。露光量モニターとしての計測装置10に配置された3つのセンサー11〜13は、露光光の波長成分を含む波長領域内で互いに異なるスペクトル感度を有する。計測装置10のセンサー11〜13は、走査露光に際してマスクMへ入射する光束のうち、露光に寄与しない一部の光束を検出する。
具体的に、計測装置10の第1センサー11は、図5に示すように、露光光の中心波長である13.5nmを挟んで±0.5nmの波長領域、すなわち13nm乃至14nmの波長領域内で、波長の増大に対応して感度が線形的に増大するスペクトル感度を有する。第2センサー12は、図6に示すように、13nm乃至14nmの波長領域内で、波長の増大に対応して感度が線形的に減少するスペクトル感度を有する。第3センサー13は、図7に示すように、13nm乃至14nmの波長領域内で、波長に対して感度が二次関数にしたがって変化するスペクトル感度を有する。
さらに詳細には、第3センサー13の感度は、露光光の中心波長である13.5nmにおいて最大であり、周辺波長である13nmおよび14nmに向かって二次曲線状に減少する。したがって、第1センサー11は13nm乃至14nmの波長領域内で主として長波長成分の光を検出し、第2センサー12は主として短波長成分の光を検出し、第3センサー13は主として中間波長成分の光を検出する。図5〜図7において、縦軸は各センサーの感度(相対値)を示し、横軸は波長(nm)を示している。ちなみに、従来の露光量モニターに配置される単一のセンサーは、波長領域の全体に亘って一定の感度を有する。
第1センサー11は、図8に示すように、図5に示すスペクトル感度に対応する所要の分光透過率を有するフィルター11aと、フィルター11aを経た光を受光する受光素子14とを有する。同様に、センサー12,13は、図6,図7に示すスペクトル感度に対応する所要の分光透過率を有するフィルター12a,13aと、フィルター12a,13aを経た光を受光する受光素子14とを有する。
計測装置10では、13nm乃至14nmの波長領域内で互いに異なるスペクトル感度を有する3つのセンサー11〜13の検出結果に基づいて、光源1の発光スペクトルの初期値からの変化を、例えば2次関数(1次の項の傾斜成分と2次の項の凹凸成分)でフィッティングすることができる。計測装置10は、想定される計測装置10上での光の初期スペクトルに対して、2次関数により補正を加える。
さらに、計測装置10は、補正された計測装置10上での光のスペクトルに対して、計測装置10とウェハWとの間に設けられる光学系(すなわち投影光学系PO)の分光透過率をかけて、ウェハW上での分光強度分布を求める。計測装置10で求められたウェハW上での分光強度分布の情報は、制御部20に供給される。制御部20は、計測装置10から供給されたウェハW上での分光強度分布の情報に基づいて、ウェハW上の1つのショット領域SRの全体に亘って露光量がほぼ一定になるように、光源1の出力および/またはウェハWの露光に伴う移動を制御する。
EUV露光装置において用いられる感光体(レジスト)の感度は、13.5nm±0.5nm程度の波長範囲、すなわち13nm乃至14nm程度の波長領域内でほぼ一定である。したがって、通常は、ウェハW上での光の予想スペクトルの積分値により光量を求めることができる。なお、レジストに特殊な分光感度特性がある場合には、ウェハW上での光の予想スペクトルの積分に際して、レジストの分光感度特性も考慮する必要がある。
各センサーの値から光のスペクトル分布を算出する方法は、スペクトルが既知の場合の各センサーの出力値は容易に計算できるので、これを行列化し、逆行列を求めて適用すればよい。例えば、該センサー装置の数nとすると、露光光のスペクトルをベキ級数で近似する際のn−1次までの成分を連立方程式、もしくはn×nのマトリクスにより露光光のスペクトル分布を算出する。また、所定のスペクトル分布における各センサーの出力値を計算してその結果を行列化し、その逆行列と実際に各センサーで検出された出力値を用いて露光光のスペクトル分布を算出する。
なお、実際の製品においては設計値と若干の誤差乖離が発生するのが普通であることから、計測装置10のセンサー11〜13の較正は、テスト露光により行ってもよい。テスト露光を行う際には、光源1のコンディションを意図的に変化させ(印加電圧を変更する等)、異なる発光スペクトルでの露光を行う。光源1の異なるコンディション間で露光量が異なってしまう場合には、「想定される計測装置10上での光の初期スペクトル」に誤差があるということであるため、このスペクトルを許容される自由度(本実施形態であれば2次関数の自由度)の中で補正する。
以上のように、本実施形態では、露光光の波長成分を含む波長領域内で互いに異なるスペクトル感度を有する3つのセンサー11〜13を有する計測装置10が、各センサー11〜13の検出結果に基づいて、ウェハW上での露光光の波長毎の強度を計測する。換言すれば、計測装置10は、露光光を計測する走査露光中のウェハW上での露光光(時間に対して変化する露光光)の強度分布を測定する。
別の表現をすれば、本実施形態では、マスクMの近傍に配置された計測装置10が、各センサー11〜13の検出位置における分光強度分布を走査露光の動作中に計測する。計測装置10は、各センサー11〜13の検出位置における分光強度分布の計測値と、計測装置10とウェハWとの間に設けられる投影光学系POを含む光学系(本実施形態では投影光学系POそのもの)の分光透過率の情報とに基づいて、ウェハW上での分光強度分布を求める。
制御部20は、求められたウェハW上での分光強度分布に基づいて、1つのショット領域SRの全体に亘って露光量がほぼ一定になるように、光源1の出力および/またはウェハWの露光に伴う移動を制御する。その結果、本実施形態では、光源1の発光スペクトルが時間変動しても、適切な露光量で所望の投影露光を行うことができる。
本実施形態では、投影光学系POとウェハWとの間の光路中の所定位置における分光強度分布を非露光時に計測し、この分光強度分布の計測値に基づいて、計測装置10とウェハWとの間に設けられる光学系の分光透過率を補正してもよい。この場合、補正された分光透過率の情報に基づいて、ウェハW上での分光強度分布をより高精度に求めることができる。
本実施形態では、計測装置10に配置されているセンサー11〜13の種類数が3つであるため、2次関数の自由度の中でしかスペクトルを補正することができない。しかしながら、互いに異なるスペクトル感度を有する4種類以上のセンサーを計測装置に配置することにより、スペクトルの補正の自由度が増大し、ひいてはより高精度な露光量制御が可能になる。なお、互いに異なるスペクトル感度を有する2種類のセンサーを計測装置に配置する構成であっても、従来技術よりも高精度な露光量制御が可能であることはいうまでもない。
なお、上述の実施形態では、計測装置10の各センサー11〜13が、光源1からマスクMへ至る光路中においてマスクMの近傍に配置されている。しかしながら、計測装置のセンサーの配置については、様々な変形例が可能である。例えば光源と投影光学系との間の光路中、または投影光学系と感光性基板との間の光路中に、計測装置のセンサーを配置することができる。また、マスクのパターンの近傍に限定されることなく、マスクのパターンと光学的に共役な位置、または該共役な位置の近傍に、計測装置のセンサーを配置することもできる。
また、上述の実施形態では、逆瞳タイプの投影光学系を例にとって本発明を説明しているが、これに限定されることなく、正瞳タイプの投影光学系に対しても同様に本発明を適用することができる。なお、正瞳タイプの投影光学系とは、物体面を挟んで光学系側に入射瞳を有する投影光学系である。
また、上述の実施形態では、13.5nmの波長を有するEUV光を例示的に用いているが、これに限定されることなく、例えば5〜20nm程度の波長を有するEUV光や、他の適当な波長の光を使用する露光装置に対しても同様に本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態では、マスクMの代わりに、所定の電子データに基づいて所定パターンを動的に形成する可変パターン形成装置を用いることができる。このような可変パターン形成装置としては、たとえば所定の電子データに基づいて駆動される複数の反射素子を含むDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を用いることができる。DMDを用いた露光装置は、例えば米国特許公開第2007/0296936号公報や第2009/0122381号公報に開示されている。
上述の実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行っても良い。
次に、上述の実施形態にかかる露光装置を用いたデバイス製造方法について説明する。図9は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図9に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウェハWに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS42)。つづいて、上述の実施形態の露光装置を用い、マスク(レチクル)Mに形成されたパターンをウェハW上の各ショット領域に転写し(ステップS44:露光工程)、この転写が終了したウェハWの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。その後、ステップS46によってウェハWの表面に生成されたレジストパターンをマスクとし、ウェハWの表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。
ここで、レジストパターンとは、上述の実施形態の露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウェハWの表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウェハWの表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、上述の実施形態の露光装置は、フォトレジストが塗布されたウェハWを感光性基板としてパターンの転写を行う。
なお、上述の実施形態では、EUV光を供給するための光源としてレーザプラズマX線源を用いているが、これに限定されることなく、EUV光としてたとえばシンクロトロン放射(SOR)光を用いることもできる。
また、上述の実施形態では、EUV光を供給するための光源を有する露光装置に本発明を適用しているが、これに限定されることなく、EUV光以外の他の波長光を供給する光源を有する露光装置に対しても本発明を適用することができる。
1 光源
2 オプティカルインテグレータ
2a,2b フライアイ光学系
3 斜入射ミラー
10 計測装置
11,12,13 センサー
20 制御部
M マスク
MS マスクステージ
PO 投影光学系
W ウェハ
WS ウェハステージ
ER 静止露光領域

Claims (14)

  1. 光源からの光により、マスクに形成されたパターンを、光学系を介して物体に露光する露光装置において、
    前記物体への露光に用いる露光光の波長成分を含む波長領域内で第1スペクトル感度を有する第1センサー装置と、
    前記波長領域内で、前記第1スペクトル感度とは異なる第2スペクトル感度を有する第2センサー装置と、を有し、
    前記第1センサー装置と前記第2センサー装置とで検出された検出結果に基づいて、前記露光光の波長毎の強度を計測する計測装置を備えることを特徴とする露光装置。
  2. 前記計測装置は、
    前記第1センサー装置で検出された波長毎の出力値と、前記第2センサー装置で検出された波長毎の出力値とにより、前記露光光のスペクトル分布を算出することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記計測装置は、
    時間に対して変化する前記露光光を計測することを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  4. 前記露光光が、5nm乃至20nmのEUV光であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記第1センサー装置と前記第2センサー装置とが、
    前記光源と前記光学系との間の光路中、または前記光学系と前記物体との間の光路中の少なくとも一方に設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記第1センサー装置と前記第2センサー装置とが、
    前記マスクのパターンの近傍、前記マスクのパターンと光学的に共役な位置、または該共役な位置の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記計測装置は、
    前記波長領域内で、前記第1スペクトル感度および前記第2スペクトル感度とは異なる第3スペクトル感度を有する第3センサー装置をさらに備え、
    前記第3センサー装置で検出された波長毎の出力値を含めて、前記露光光のスペクトル分布を算出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 前記第1センサー装置と前記第2センサー装置とが、
    互いに分光透過率の異なるフィルターと、
    該複数のフィルターを経た光を受光する受光素子と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置。
  9. 前記計測装置の計測結果に基づいて、前記光源の出力および前記物体への露光に伴う前記物体の移動のうちの少なくとも一方を制御する制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の露光装置。
  10. 光源からの光により、マスクに形成されたパターンを、投影光学系を介して物体に投影露光する露光方法において、
    前記光源と前記投影光学系との間の光路中の第1検出位置における分光強度分布を前記物体への露光動作中に計測し、
    前記第1検出位置における分光強度分布の計測値と、前記第1検出位置と前記物体との間に設けられる前記投影光学系を含む光学系の分光透過率の情報とに基づいて、前記物体での分光強度分布を求めることを特徴とする露光方法。
  11. 前記第1検出位置は、
    前記マスクの近傍の位置、前記マスクと光学的に共役な位置、または該共役な位置の近傍の位置であることを特徴とする請求項10に記載の露光方法。
  12. 前記投影光学系と前記物体との間の光路中の第2検出位置における分光強度分布を非露光時に計測し、
    前記第2検出位置における分光強度分布の計測値に基づいて、前記光学系の分光透過率を補正することを特徴とする請求項10または11に記載の露光方法。
  13. 前記投影光学系に対して前記マスクのパターンおよび前記物体を走査方向に相対移動させて、前記マスクのパターンを前記物体に投影露光し、
    求められた前記物体での分光強度分布に基づいて、前記光源の出力および前記物体の前記走査方向に沿った移動のうちの少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の露光方法。
  14. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の露光装置または請求項10乃至13のいずれか1項に記載の露光方法を用いて、前記マスクのパターンを前記物体に露光する露光工程と、
    前記マスクのパターンが転写された前記物体を現像し、前記マスクのパターンに対応する形状のマスク層を前記物体の表面に形成する現像工程と、
    前記マスク層を介して前記物体の表面を加工する加工工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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