JPH0725350B2 - 二輪車の後輪操舵装置 - Google Patents

二輪車の後輪操舵装置

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JPH0725350B2
JPH0725350B2 JP63029062A JP2906288A JPH0725350B2 JP H0725350 B2 JPH0725350 B2 JP H0725350B2 JP 63029062 A JP63029062 A JP 63029062A JP 2906288 A JP2906288 A JP 2906288A JP H0725350 B2 JPH0725350 B2 JP H0725350B2
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steering
steering shaft
rear wheel
bevel gear
arm
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信彦 黒川
敏明 谷
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K21/00Steering devices
    • B62K21/005Steering pivot axis arranged within the wheel, e.g. for a hub center steering arrangement

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Steering Devices For Bicycles And Motorcycles (AREA)
  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、前輪操舵用のハンドルバーの操向操作に連
動して後輪を操舵する、自動二輪車や自転車などの二輪
車の後輪操舵装置に関するものである。
(従来の技術) 近年、自動車においては前二輪および後二輪を同時に操
舵するタイプのいわゆる四輪操舵装置が既に実用化され
ている。
一方、自動二輪車などの二輪車においても、前後輪を同
時に操舵することにより、操舵の際に要求されるライダ
ー(運転者)の動き(操舵方向へ体重を移動する)を軽
減できたり、最小回転半径を小さくできることなどの知
見に基づき、最近、前輪の操舵に連動して前輪とともに
後輪を操舵する装置の開発がなされつつある。
ところで、そのような後輪操舵装置の先行技術として
は、例えば特開昭61−184186号公報に見られるように、
後輪の車軸を車体中心面に直交する駆動軸にピボット軸
支し、ハンドルバーを上端に有する操舵軸の下端に取着
した傘歯車に噛合する傘歯車を一端に有する回転ロッド
の他端を複数本のリンク部材を介して、リアフレームに
水平旋回自在に枢着したロッカーアームに連結し、後輪
の車軸に軸受を介して配設したリアステアリングアーム
と前記ロッカーアームをタイロッドで連結し、ハンドル
バーの旋回操作に連動してロッカーアームを旋回させ、
後輪を操舵するようにした構造の装置がある。
(発明が解決しようとする問題点) 上記した公知の操舵装置の場合、水平旋回するロッカー
アームを介して後輪を操舵するようにしているので、操
舵系統を構成するリンク部材の形状が複雑になり、ま
た、車体に対するリンク部材の取り付けも容易でない。
しかも、リアステアリングアームに接続されるタイロッ
ドの支点(回転中心)位置が前記ロッカーアームで支持
されているので、ハンドルバーの左右回転に対応して後
輪を左右へ対称的に旋回させるようにするための配置が
困難である。
この発明は上述の点に鑑みなされたもので、ハンドルバ
ーから後輪のステアリングアームに至る操舵系統が単純
な形状の部材の組み合わせで構成され、構造が簡単で、
耐久性に富み、また、ハンドルバーの左右回転に対応し
て後輪を左右へ対称的に旋回させるための配置が容易で
あり、更に、後輪に作用する路面からの反力や走行時の
後輪の振動などがハンドルバーには直接作用しにくい、
二輪車の後輪操舵装置を提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 上記した目的を達成するためのこの発明の要旨とすると
ころは、a)フレーム後部に枢支して後方へ延出され、
平行リンクを構成する、後輪の旋回を許容するように湾
曲させた上下一対のリアスイングアームの先端間に、後
輪を回動自在に片持ち支持したリアステアリングアーム
を水平旋回可能に枢着し、前記フレーム後部と一方の前
記リアスイングアームとの間に懸架ユニットを介装し、
b)ハンドルバーを上端に有する第1操舵軸を前記フレ
ーム前端部に、第2操舵軸を前記フレーム後部に、それ
ぞれ略鉛直方向の軸を中心に回動自在に支承し、c)前
記第1操舵軸の下端と前記第2操舵軸の上端とに傘歯車
をそれぞれ取り付け、両端に傘歯車を取り付けた回転ロ
ッドにより傘歯車同士を噛合させて第1操舵軸と第2操
舵軸とを連結し、d)前記第2操舵軸の下端にオフセッ
トレバーを一側方へ張り出して設け、このオフセットレ
バーの先端と前記リアステアリングアームの前記リアス
イングアームとの枢支点に対しオフセットさせた位置と
を、自在継手をそれぞれ介在させてタイロッドにより連
結し、e)前記第2操舵軸と前記タイロッドとの枢支点
および前記フレーム後部に対する一対の前記リアスイン
グアームの各枢支点を、前記第2操舵軸の延長線上に配
置したことである。
(作 用) この発明の後輪操舵装置によれば、ハンドルバーを進行
方向へ旋回して第1操舵軸を回転させることにより、回
転ロッドを介して第2操舵軸が回転し、この第2操舵軸
の回転によりタイロッドを介してリアステアリングアー
ムとともに後輪が進行方向又はその逆方向へ旋回され
る。また、後輪の対する路面からの反力や走行時の後輪
の振動などは、フレームに支承された前記第2操舵軸で
その大部分が吸収され、第1操舵軸には直接作用しにく
い。更に、ハンドルバーからステアリングアームに至る
操舵系統は、その一部を構成する第1操舵軸と第2操舵
軸の2箇所でフレームに固定されているので、構造的に
も強度が高く、ハンドルバーからの操舵力がリアステア
リングアームに伝達される。
(実施例) 第1図はこの発明の実施例を示す自動二輪車の一部を省
略した左側面図、第2図は第1図のII−II線矢視図、第
3図は同前方視図、第4図は同後方視図である。
第1図および第2図に示すように、自動二輪車Xのフレ
ーム1は、車体中心面N(第2図、第3図及び第4図)
上においてその前端上部1aより後輪上部1cまでやや下向
きの中空部1bによって延設され、第5図に示すようにそ
の後端上部1cで両側方へ分かれた二股の鉛直部1dに形成
される。さらに各鉛直部1dは、その下端で直角に屈曲さ
せてそれぞれ前方へ延びる水平部1eに形成され、各水平
部1eの前端部がやや後方上向きに傾斜した起立部1fに形
成されている。
後輪5が、前記フレーム1の二股の鉛直部1d間より後方
へ延出した上下一対のトレーディング式リアスイングア
ーム6,7に枢着されたリアステアリングアーム10に、片
持ち支持されている。すなわち、前記二股鉛直部1dの中
間部および下端部間に、上下一対のリアスイングアーム
6,7の基端部が、第6図に示すように枢支軸8,9によりそ
れぞれ揺動自在に軸着されている。また、各リアスイン
グアーム6,7は、後輪5の左方向への旋回を許容すべ
く、第2図及び第6図に示すように車体中心面Nの左側
方へ凹状に湾曲しており、アーム6,7の基端部は、前記
枢支軸8又は9を嵌挿するためのパイプ部6a,7aに一体
に形成されている。
第1図に示すように、前記一対のリアスイングアーム6,
7先端(車体中心面N上)には、リアステアリングアー
ム10の中間部および下端部が一対のキングピン11を介し
て水平旋回自在に支承されている。また、このリアステ
アリングアーム10の中間部に、第2図に示すように車体
中心面Nに直交して軸受スリーブ10aが一体に形成され
ており、その軸受スリーブ10aを貫通して後輪5の車軸5
aがベアリング5bを介して回動自在に支持されている。
そして、後輪5が、軸受スリーブ10aより突出した車軸5
aの一端部に固定され、片持ち支持されている。さら
に、軸受スリーブ10aより突出した車軸5aの他端部に
は、従動スプロケット22が一体回転可能に配設されてい
る。
第1図に示すように前記フレーム鉛直部1dの下部付近に
は、その前方のフレーム1に搭載されたエンジン(図示
せず)によりギヤ機構(図示せず)を介して駆動される
駆動スプロケット23が設けられており、この駆動スプロ
ケット23と前記従動スプロケット22とが、無端チェーン
24または無端ベルトで接続されている。
第1操舵軸2が、車体中心面N(第2図)上においてフ
レーム1の上部前端1aにその上端側を鉛直方向に対し僅
かに後方へ傾斜して溶接固着したヘッドパイプ3を貫通
して、ベアリング3aにより回動自在に配設されている。
前記第1操舵軸2の上端には、両側方に張出するハンド
ルバー4が、一体に固着されている。
また、第2操舵軸25が、車体中心面N(第2図)上にお
いて前記フレーム後端上部1cに略鉛直方向に溶接固着し
たエンドパイプ26を貫通して、ベアリング27により回動
自在に配設されている。
前記第1操舵軸2下端には、傘歯車41が固着されてい
る。また、第2操舵軸25上端にも、傘歯車42が、固着さ
れている。
回転ロッド28が、前記フレーム1の中空部1b内にベアリ
ング28cを介して回動自在に配設されており、その回転
ロッド28の両端には傘歯車28a,28bが固着されている。
そして、両傘歯車28a,28bは前記第1操舵軸2下端の傘
歯車41および第2操舵軸25上端の傘歯車42にそれぞれ噛
合し、第1操舵軸2の回転が、回転ロッド28を介して第
2操舵軸25に伝達されるように連結されている。なお、
前記傘歯車41,42,28aおよび28bの歯数は等しくなるよう
に設定されており、したがって、第1操舵軸2と第2操
舵軸25の回転角度は等しくなる。
前記第2操舵軸25の下端に、オフセットレバー43の基端
が、先端側を車体中心面N(第4図)からこれに直交す
る一側方(左側)へ張り出して固着されている。
そして、前記オフセットレバー43の先端下面と前記リア
ステアリングアーム10上端とは、自在継手の一種である
ロッドエンド29a,29bを介してタイロッド29により連結
されている。ところで、タイロッド29の基端のロッドエ
ンド29a側枢支点Jの第2操舵軸25の軸心に対するオフ
セット量a(第4図)は、その先端のロッドエンド29b
側枢支点Gのオフセット量b(第4図)より小さくなる
ように設定されている。このため、第2操舵軸25の回転
角度(いいかえれば、第1操舵軸2の回転角度)に比べ
てリアステアリングアーム10の回転角度が小さくなる。
また、タイロッド29は、第2図に示すように、両端部付
近をそれぞれ一側方に略直角に屈曲させた後にさらに略
直角に屈曲させて車体中心面Nと平行にした形状からな
る。いいかえれば、前記リアスイングアーム6,7と同様
に、後輪5の右方向への旋回を許容すべく、凹状に湾曲
させてある。
また、第1図に示すようにショックアブソーバなどの後
輪5側懸架ユニット51が、ロワー側リアスイングアーム
7の基端部付近から下方へ延設したブラケット52と前記
エンドパイプ26から後方へ延設したブラケット53間に介
装されている。
ところで、本実施例では、第1図から明らかなように、
リアステアリングアーム10に対するタイロッド29の先端
側および一対のリアスイングアーム6,7の各枢支点G,H,I
は、側方より見て同一直線(ここでは、キングピン11の
延長線)R上に位置し、また、タイロッド29の基端側枢
支点Jおよびフレーム鉛直部1dに対する一対のリアスイ
ングアーム6,7の各枢支点K,Lは、同一直線(ここでは、
第2操舵軸25の延長線)S上に位置し、さらに、前記両
直線R,Sはほぼ平行で、タイロッド29およびリアスイン
グアーム6,7は、それぞれ側方より見て相平行してお
り、いわゆる平行リンクを構成している。このため、走
行時に後輪5が上下動しても、その上下動に伴ってリア
スイングアーム10の上端がタイロッド29で押されたり或
は引っ張られたりすることがなく、したがってリアスイ
ングアーム10(後輪5)の方向が変わることはない。
しかし、本発明は、上記した構成に限定されるものでは
なく、タイロッド29の基端側枢支点Jおよびフレーム1
に対する一対のリアスイングアーム6,7の各枢支点K,Lを
同一直線S上に配置すれば、例えば、タイロッド29の長
さを変えたり、リアスイングアーム6,7に対しタイロッ
ド29を多少傾斜させても、実施可能である。
次に、前輪15側の操舵装置について説明すると、前輪15
が、前記フレーム1の起立部1fより前方へ延出した一対
のリーディング式フロントスイングアーム16,17に枢着
されたフロントステアリングアーム20に、片持ち支持さ
れている。すなわち、第1図に示すように前記フレーム
1の二股状起立部1f間に間隔を設けて、上下一対のスイ
ングアーム16,17の基端部が、第7図に示すように枢支
軸18,19によりそれぞれ揺動自在に軸着されている。各
スイングアーム16,17は、前輪15の右方向への旋回を許
容すべく、上方より見て第2図及び第7図に示すような
C字状に湾曲しており、アーム16,17の基端部は、前記
枢支軸18又は19を嵌挿するためのパイプ部16a,17aに一
体に形成されている。
第1図に示すように、前記一対のフロントスイングアー
ム16,17先端(車体中心面N)には、フロントステアリ
ングアーム20の下部が一対のキングピン21を介して水平
旋回自在に支承されている。そして、このフロントステ
アリングアーム20の下端部には、第2図に示すように車
体中心面Nに直交して軸受スリーブ20aが一体に形成さ
れており、その軸受スリーブ20aを貫通して前輪15の車
軸15aがベアリング15bを介し回動自在に支持され、軸受
スリーブ20aより突出した車軸15aの一端に前輪15が片持
ち支持されている。前記フロントステアリングアーム20
は、第3図に示すようにその下部付近が車体中心面Nか
ら一側方(左側)へ上向きに屈曲している。
更に、第1図に示すように第3操舵軸35が、車体中心面
N(第3図)上において前記フレーム1の中空部1bの下
面にその上端を略鉛直方向に溶接固着したミドルパイプ
36内に、ベアリング37により回動自在に配設されてい
る。
前記第3操舵軸35の上端に、上部オフセットレバー44の
基端が、前記ミドルパイプ36に開設した挿通口36aより
先端側を車体中心面N(第3図)から一側方(左側)へ
張り出して固着されており、また、第3操舵軸35の下端
には、下部オフセットレバー45の基端が、先端側を車体
中心面N(第3図)から一側方(左側)へ張り出して固
着されている。そして、前記オフセットレバー43の先端
部上面と上部オフセットレバー44の先端部上面とは、前
記第2操舵軸25と第3操舵軸35に対しそれぞれオフセッ
ト量が等しくなるように、自在継手の1種であるロッド
エンド30a,30bを両端に取り付けた第2タイロッド30に
よって連結されている。また、前記下部オフセットレバ
ー45の先端下面と前記フロントステアリングアーム20上
端部とは、自在継手の一種であるロッドエンド31a,31b
を介して第3タイロッド31により連結されている。な
お、第3タイロッド31の両端枢支点A,Dのオフセット量
は、等しくなるように設定されている。
ショックアブソーバなどの前輪15側懸架ユニット61が、
アッパー側スイングアーム16の中央湾曲部付近と前記ミ
ドルパイプ36から左側方へ延設したブラケット62(第3
図)間に介装されている。このように、懸架ユニット61
をアッパー側スイングアーム16の中央湾曲部付近に配置
することにより、その上方の空間を有効に利用してコン
パクトに収めることができ、また、懸架ユニット61の取
付に要する部品点数を最小限にすると共に、旋回時の前
輪15との干渉も生じない。
ところで、本実施例の場合、フロントステアリングアー
ム20に対する第3タイロッド31先端側および一対のフロ
ントスイングアーム16,17の各枢支点A,B,Cは、側方より
見て同一直線(ここでは、第1操舵軸2の延長線P)上
に位置し、また、第3タイロッド31の基端側枢支点Dお
よびフレーム前端起立部1fに対する一対のフロントスイ
ングアーム16,17の各枢支点E,Fは、第3操舵軸35の延長
線Q上に位置し、更に、前記両直線P,Qは平行で、第3
タイロッド31およびスイングアーム16,17は、それぞれ
側方より見て相平行しており、いわゆる平行リンクを構
成している。このため、走行時に前輪15が上下動して
も、その上下動に伴ってフロントステアグアーム20の上
端が第3タイロッド31で押されたり或は引っ張られたり
することがなく、したがってステアリングアーム20(前
輪15)の方向が変わることはない。
次に、上記した実施例についてその作動態様を説明す
る。
第1図および第2図において、運転者が進行しようとす
る方向(以下、右側として説明する)へハンドルバー4
を回転させれば、第1操舵軸2が時計方向に回転し、傘
歯車41,28aを介して回転ロッド28が回転し、同時に傘歯
車28b,42を介して第2操舵軸25が時計方向に回転する。
この時、第2操舵軸25の回転角度は、第1操舵軸2の回
転角度と等しくなる。また同時に、第2操舵軸25ととも
にその下端のオフセットレバー43が時計方向に回転す
る。
そして、オフセットレバー43の回転に伴って、タイロッ
ド29が前方へ引っ張られてリアステアリングアーム10
が、リアスイングアーム6および7との枢支点H,Iを支
点として時計方向に回転し、後輪5が右側へ旋回する。
この時、リアステアリングアーム10の回転角度いいかえ
れば後輪5の回転角度α(第2図)は、リアステアリン
グアーム10の枢支点H,Iに対するタイロッド29先端(ロ
ッドエンド29b側)のオフセット量b(第4図)が、第
2操舵軸25に対するタイロッド29基端(ロッドエンド29
a側)のオフセット量a(第4図)より大きいので、第
2操舵軸25の回転角度いいかえれば第1操舵軸2の回転
角度β(第2図)よりも小さくなる。なお、逆方向(左
側)へハンドルバー4を回転する場合も、上記と同様の
態様によって、後輪5は左側へ旋回する。
また、第2操舵軸25の下端のオフセットレバー43の時計
方向への回転に伴って、第2タイロッド30が前方に押さ
れて、第3操舵軸35上端の上部オフセットレバー44とと
もに、第3操舵軸35およびその下端の下部オフセットレ
バー45が時計方向に回転する。そして、下部オフセット
レバー45の回転に伴って、第3タイロッド31が前方へ押
されてフロントステアリングアーム20が、フロントスイ
ングアーム16および17との枢支点B,Cを支点として時計
方向に回転し、前輪15が右側へ旋回する。この時、フロ
ントステアリングアーム20の回転角度いいかえれば前輪
15の回転角度βは、第3操舵軸35およびフロントステア
リングアーム20の枢支点B,Cに対する第3タイロッド31
両端のオフセット量が等しいので、第3操舵軸35の回転
角度に等しくなり、第2操舵軸25および第1操舵軸2の
回転角度とも等しくなる。なお、逆方向(左側)へハン
ドルバー4を回転する場合も、上記と同様の態様によっ
て、前輪5は左側へ旋回する。
更に、走行時やダイブ時における前輪15の上下動には、
平行リンクを構成する上下一対のフロントスイングアー
ム16,17の揺動作用が追随するので、前輪15は略鉛直方
向にスムーズに上下動する。また、後輪5も、平行リン
クを構成する上下一対のリアスイングアーム6,7を介し
略鉛直方向に上下動するので、前後輪5,15が上下動して
もホイールベースは略一定している。
第8図および第9図はこの発明の他の実施例を示すもの
である。前記実施例と相違するところは、第2操舵軸25
下端のオフセットレバー43に対し、車体中心面Nの右側
へオフセットさせて前記タイロッド29基端のロッドエン
ド29aを固着したことである。
したがって、本実施例の場合には、運転者が進行しよう
とする方向(例えば右側)へハンドルバー4を回転させ
ると、第2操舵軸25下端のオフセットレバー43に対する
タイロッド29の枢支点(ロッドエンド29a)が、車体中
心面Nを挟んで相反しているので、第1図に示すよう
に、タイロッド29により後方へ押されてリアステアリン
グアーム10も、リアスイングアーム6および7との枢支
点H,Iを支点として反時計方向に回転し、後輪5が前記
実施例とは逆方向の左側へ旋回することになる。なお、
その他の構成については前記実施例と全く共通するもの
であり、それらの共通部材は、前記実施例と同一の符号
を用いて示している。
ところで、本発明の後輪操舵装置においては、前記2つ
の実施例を通じて共通することであるが、操舵時におけ
る後輪5の操舵角度α(第2図及び第8図)は、前輪15
の操舵角度β(第2図)に比べてかなり小さく(β=40
〜45゜の場合に、α=2〜3゜)なるように、タイロッ
ド29両端のオフセット量a,bがb>aの関係になるよう
に設定している(第4図および第9図参照)。なお、図
示は省略するが、前輪15を前記第1操舵軸2と一体回転
するフロントフォークの下端に軸支して、操舵する構造
にした場合には、第10図に示すように、回転ロッド28の
傘歯車28bの歯数に比べて、第2操舵軸25上端の傘歯車4
2の歯数を多くすれば、タイロッド29両端のオフセット
量a,bを等しくしても、操舵時における後輪5の操舵角
度αは、前輪15の操舵角度βに比べて小さくすることが
できる。
(発明の効果) 上記のように構成したこの発明の二輪車の後輪操舵装置
によれば、下記の効果を奏する。
(1)ハンドルバーを有する第1操舵軸から第2操舵軸
に回転ロッドを介して操舵力を伝達するようにしたの
で、回転ロッドをフレームなどに内装できて外観が良好
になり、また操舵系統の中間に第2操舵軸を設けている
ので、操舵系統を構成するタイロッドやオフセットレバ
ーなどの各部材を直杆状や直板状の単純な形状で形成で
き、製造が容易になる。また、単純な形状の構成部材
を、継ぎ手によって鉛直方向と水平方向とに組み合わせ
て操舵系統が構成されるため、後輪を操舵する際の各構
成部材の変位や各構成部材間の継手の可動範囲が小さく
なり、上記した従来の装置に比べて車体に対する操舵系
統の配置に制約を受けることが少ない。更に、操舵系統
がその第1操舵軸と第2操舵軸の2箇所でフレームに保
持されるので、構造的に強度も高い。また、第1操舵軸
および第2操舵軸を車体中心面上に設けることにより、
ハンドルバーの左右回転に対応して、後輪を左右へ対称
的に旋回させるための操舵系統の配置が容易である。
(2)前記(1)の構成により、後輪に作用する路面か
らの反力や走行時の後輪の振動などの大部分が第2操舵
軸で吸収され、ハンドルバーには直接作用しにくく、ま
た、前輪とともに後輪の操舵を行える。
(3)後輪はステアリングアームに片持ち支持されてい
るため、後輪の着脱作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図はこの発明の後輪操舵装置の第1実施例
を示し、第1図は自動二輪車の左側面図、第2図は第1
図のII−II線矢視図、第3図は同前方視図、第4図は同
後方視図であり、第5図は第2操舵軸付近のフレーム構
造を示す斜視図、第6図はリアスイングアーム及びそれ
らの枢支部を示す平面図、第7図はフロントスイングア
ーム及びそれらの枢支部を示す平面図である。また、第
8図および第9図はこの発明の後輪操舵装置の第2実施
例を示し、第8図は自動二輪車後部の平面図、第9図は
同後方視図である。更に、第10図はこの発明の後輪操舵
装置の第3実施例を示す自動二輪車の要部拡大後方視図
である。 1……フレーム、2……第1操舵軸、4……ハンドルバ
ー、5……後輪、6,7……リアスイングアーム、10……
リアステアリングアーム、25……第2操舵軸、28……回
転ロッド、29,30,31……タイロッド、28a,28b,41,42…
…傘歯車、43,44,45……オフセットレバー。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレーム後部に枢支して後方へ延出され、
    平行リンクを構成する、後輪の旋回を許容するように湾
    曲させた上下一対のリアスイングアームの先端間に、後
    輪を回動自在に片持ち支持したリアステアリングアーム
    を水平旋回可能に枢着し、前記フレーム後部と一方の前
    記リアスイングアームとの間に懸架ユニットを介装し、 ハンドルバーを上端に有する第1操舵軸を前記フレーム
    前端部に、第2操舵軸を前記フレーム後部に、それぞれ
    略鉛直方向の軸を中心に回動自在に支承し、 前記第1操舵軸の下端と前記第2操舵軸の上端とに傘歯
    車をそれぞれ取り付け、両端に傘歯車を取り付けた回転
    ロッドにより傘歯車同士を噛合させて第1操舵軸と第2
    操舵軸とを連結し、 前記第2操舵軸の下端にオフセットレバーを一側方へ張
    り出して設け、このオフセットレバーの先端と前記リア
    ステアリングアームの前記リアスイングアームとの枢支
    点に対しオフセットさせた位置とを、自在継手をそれぞ
    れ介在させてタイロッドにより連結し、 前記第2操舵軸と前記タイロッドとの枢支点および前記
    フレーム後部に対する一対の前記リアスイングアームの
    各枢支点を、前記第2操舵軸の延長線上に配置したこと
    を特徴とする二輪車の後輪操舵装置。
  2. 【請求項2】前記第2操舵軸に対する前記タイロッドの
    オフセット量を、前記リアステアリングアームの前記リ
    アスイングアームとの枢支点に対するオフセット量より
    も小さくした請求項1に記載の二輪車の後輪操舵装置。
  3. 【請求項3】前記第1操舵軸下端の傘歯車の歯数と前記
    回転ロッド両端の傘歯車の歯数とを等しくし、 前記第2操舵軸上端の傘歯車の歯数を、この傘歯車と噛
    合する前記回転ロッドの傘歯車の歯数よりも多くした請
    求項1に記載の二輪車の後輪操舵装置。
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