JPH07249965A - クロック発振回路及びクロック発振回路に用いるゲート回路 - Google Patents

クロック発振回路及びクロック発振回路に用いるゲート回路

Info

Publication number
JPH07249965A
JPH07249965A JP6038580A JP3858094A JPH07249965A JP H07249965 A JPH07249965 A JP H07249965A JP 6038580 A JP6038580 A JP 6038580A JP 3858094 A JP3858094 A JP 3858094A JP H07249965 A JPH07249965 A JP H07249965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
transistor
gate
input
clock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6038580A
Other languages
English (en)
Inventor
Morimasa Yokoyama
司昌 横山
Takashi Taya
隆士 太矢
聡 ▲吉▼田
Satoshi Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP6038580A priority Critical patent/JPH07249965A/ja
Publication of JPH07249965A publication Critical patent/JPH07249965A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/02Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information
    • H04L7/027Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information extracting the synchronising or clock signal from the received signal spectrum, e.g. by using a resonant or bandpass circuit
    • H04L7/0276Self-sustaining, e.g. by tuned delay line and a feedback path to a logical gate

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 NORゲート101,NORゲート102及びイン
バータ103を直列に接続し、帰還路を設けて信号をルー
プさせて自走発振させるとともに、位相制御パルス入力
端子In1からNORゲート101,NORゲート102に位相
制御信号を入力して、発振位相を制御する構成とした。 【効果】 クロック発振回路の自走発振の1周期のう
ち、位相制御パルスによって制御できる期間が多くな
り、単純な論理回路を用いてクロック発振回路の位相制
御精度を向上することができる。そして、複数のゲート
回路を任意の数だけ接続することによって、任意の周期
のクロック発振を自由に設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電源の供給と同時に
自走発振し、この自走発振で得られるクロック信号を出
力するクロック発振回路に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、データ通信などの高速化に伴い、受
信データから瞬時に受信データ位相と同期したクロック
出力などを得るための様々なクロック抽出回路や、クロ
ック発生回路などの高速動作,高安定化及び小型回路化
などのための技術開発が行われている。これらの技術は
高速通信装置などを実現するために重要な技術とされて
いる。
【0003】従来のクロック発生回路については、例え
ば”「超LSIのためのアナログ集積回路設計技術
下」:著者P.R.グレイ,G.R.メイヤ,発行所
(株)培風館,1990年12月発行”や、”「PHA
SE−LOCKED LOOPSTheory,Des
ign,and Applications」:著者R
ol and E.Best,発行所McGRAW−H
ILL BOOK COMPANY,1984年発行”
などに示されている。
【0004】本願発明のクロック発振回路について説明
する前に、本願出願人の平成4年2月10日の特許出願
である特願平4年23628号公報(クロック発振回路
及びクロック抽出回路)を用いて、本願に関連するクロ
ック発振回路について、その構成を説明する。
【0005】この公報に示されたクロック発振回路は、
図2の論理回路図に開示された構造を有しており、位相
制御パルスを入力することによってクロック発振の出力
位相を制御可能な構成となっている。
【0006】即ち、このクロック発振回路は、1つのN
ANDゲート141と反転増幅回路(以下インバータと称
する)142〜145で構成されており、通常は”1”を保持
し発振位相を制御する際”0”となる位相制御パルスを
NANDゲート141に入力することによって、インバー
タ145の出力位相を制御することが可能である。
【0007】例えば、NANDゲート141のフィードバ
ック入力が”0”の時に位相制御入力が”1”となる
と、NANDゲート141は”1”を出力する。この”
1”はインバータ142〜145で反転され続けて、最終的に
インバータ145が”1”を出力する。そして、このイン
バータ145の出力の”1”がNANDゲート141へフィー
ドバック入力される。このようにして、このクロック発
振回路はインバータ等の伝達時間によって定められた周
波数で、自走発振を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成のクロック発振回路には、位相制御信号によって適格
な自走発振動作を行う上で幾つかの改善すべき点が存在
する。
【0009】図3は、このクロック発振回路を構成する
各ゲートの1周期分の出力波形を示したタイミングチャ
ートである。このクロック発振回路では、図3の期間a
及び期間m〜tで位相制御信号が入力された場合、クロ
ック発振回路の発振位相は変化し、位相制御信号の入力
タイミングに従った自走発振を行う。
【0010】しかし、期間b〜lで位相制御信号が入力
された場合、クロック発振回路の発振位相は変化しな
い。このため、位相制御信号によってクロック発振回路
の出力位相を任意のタイミングで確定する際の支障とな
っていた。
【0011】また、図4は上記クロック発振回路を構成
するインバータの一般的な回路例である。このインバー
タ回路はトランジスタTr1〜Tr3,抵抗R及び電流源
I1,定電流源I2から構成されている。インバータの伝
達時間は、そのインバータを構成するトランジスタの伝
達時間によって決定されるが、トランジスタの特性は製
造ばらつきや温度変化等に左右され易い。このため、イ
ンバータの伝達時間によって発振周波数を決定するこの
クロック発振回路の自走発振周波数精度向上の障害とな
っていた。
【0012】以上説明したような各障害によって、この
クロック発振回路には、使用条件によっては適格な発振
動作が阻害されるという問題点があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決す
るために、本発明のクロック発振回路あるいは、クロッ
ク発振回路に用いるNANDゲート,NORゲートある
いはインバータ等のゲート回路には以下のような手段を
講ずるものである。
【0014】位相制御信号を入力して発振位相を制御す
るクロック発振回路については、一以上の入力端に入力
される入力信号の論理値によって一つの出力端から出力
される出力信号の論理値が決定されるゲート回路を複数
個直列に接続し、帰還路を設けて信号をループさせるこ
とにより自走発振を行う構成とし、これらの複数個のゲ
ート回路の内の2個以上のゲート回路に位相制御信号を
入力して発振位相を制御するようにしたものである。
【0015】一方クロック発振回路に用いるゲート回路
については、一以上の入力端に入力される入力信号の論
理値によって一つの出力端から出力される出力信号の論
理値が決定されるゲート回路の、出力端と電源との間に
コンデンサを設けるようにしたものである。
【0016】
【作用】このようなクロック発振回路の構成にすると、
2個以上のゲート回路に位相制御信号を入力して発振位
相を制御するので、1つのゲート回路が位相制御できな
い期間であっても他のゲート回路が位相制御可能な期間
であれば、発振位相を制御することができる。
【0017】また、このゲート回路は出力端と電源との
間にコンデンサを設けているので、出力信号の立ち下が
り及び立ち上がりに要する時間は、コンデンサの充放電
に要する時間に依存することになる。このため、充放電
されるコンデンサの容量値によって、ゲート回路の応答
速度を選択することができる。
【0018】
【実施例】本発明の第1の実施例を、図1を用いて説明
する。
【0019】この第1の実施例の目的は、自走発振の1
周期のうち位相制御パルスによって制御できる期間が多
く、クロック発振回路の出力位相が位相制御パルスによ
って確定しやすい、位相制御精度が向上したクロック発
振回路を実現することである。
【0020】図1は本発明のクロック発振回路の第1の
実施例の構成を示す論理回路図である。この図に示すよ
う、このクロック発振回路は、位相制御パルス入力端子
In1と、一以上の入力端に入力される入力信号の論理値
によって一つの出力端から出力される出力信号の論理値
が決定されるゲート回路であるNORゲート101,NO
Rゲート102及びインバータ103と、クロック信号出力端
子Out1から構成されている。なお、以後の説明において
は、各ゲート回路の論理値が”1”の場合をhighレ
ベル、”0”の場合をlowレベルとする。
【0021】位相制御パルス入力端子In1はNORゲー
ト101の片側の入力に接続されると共にNORゲート102
の片側の入力に接続されている。
【0022】そしてNORゲート101の出力は、NOR
ゲート102の片側の入力に接続され、このNORゲート1
02の出力はインバータ103に接続されている。
【0023】そしてこのインバータ103の出力は、クロ
ック信号出力端子Out1に接続されるとともに、NORゲ
ート101の片側の入力に接続されている。
【0024】このクロック発振回路は、電源が供給され
た後に所定の周波数で自走発振を行ない、クロック信号
はクロック信号出力端子Out1より出力される。
【0025】図5は図1に示したクロック発振回路の各
NORゲート101,102及びインバータ103の1周期分の
出力波形を示したタイミングチャートであり、しきい値
よりも上がhighレベル、下がlowレベルである。
また図6は位相制御パルスの波形を示した波形図であ
る。
【0026】位相制御が行なわれる場合の動作を図5を
用いて、期間a〜l毎に分けて説明する。
【0027】期間a,期間kまたは期間lで、このクロ
ック発振回路に位相制御パルスとして図6に示すような
期間Δtのhighレベルの信号が入力された場合、N
ORゲート101の出力信号がhighからlowへ立ち
下がるため、NORゲート101の出力信号の位相が変化
する。
【0028】期間b,期間cまたは期間dで位相制御パ
ルス入力端子に位相制御パルスとしてhighレベルの
信号が入力された場合、NORゲート101〜102及びイン
バータ103の出力信号の位相はともに変化しない。
【0029】期間eまたは期間fで位相制御パルス入力
端子に位相制御パルスとしてhighレベルの信号が入
力された場合、NORゲート102の出力信号がlowか
らhighへ立ち上がるのを妨ぐことになり、NORゲ
ート102の出力信号の位相が変化する。
【0030】期間gまたは期間hで位相制御パルス入力
端子に位相制御パルスとしてhighレベルの信号が入
力された場合、NORゲート102の出力信号がhigh
からlowへ立ち下がるため、NORゲート102の出力
信号の位相が変化する。
【0031】期間iまたは期間jで位相制御パルス入力
端子に位相制御パルスとしてhighレベルの信号が入
力された場合、NORゲート101の出力信号がlowか
らhighへ立ち上がるのを妨ぐことになり、NORゲ
ート101の出力信号の位相が変化する。
【0032】従って、期間b,期間cおよび期間dを除
く他の全ての期間で、位相制御パルス入力端子に位相制
御パルスとしてhighレベルの信号が入力された場
合、クロック発振回路のクロック信号の発振位相は位相
制御パルスによって制御可能である。
【0033】以上のクロック発振回路の第1の実施例に
よれば、複数のNORゲート101及び102にそれぞれ位相
制御パルスを入力するので、NORゲート101及び102の
どちらか一方が位相制御できる期間であれば、このクロ
ック発振回路は位相制御パルスによって位相制御を行う
ことが可能である。
【0034】このため、自走発振の1周期のうち位相制
御パルスによって制御できる期間が多くなり、単純な論
理回路を用いてクロック発振回路の位相制御精度を向上
することができる。
【0035】そして、データの変化点検出回路を備えデ
ータに同期したクロック信号を抽出するクロック抽出回
路を、この実施例のクロック発振回路を用いて構成した
場合、データの変化点検出回路の出力である変化点検出
信号を位相制御パルスとしてクロック発振回路の位相制
御パルス入力端子に入力すれば、自走発振しているクロ
ック信号の位相を位相制御パルスによって同期させるよ
うに補正でき、位相制御パルスが入力されない期間は補
正された位相状態のクロック信号を出力できる。
【0036】また、従来のクロック発振回路は、主にマ
ルチバイブレータ回路を用いたものであったが、マルチ
バイブレータ回路は、縦列接続されるトランジスタが最
低4個必要である。ベース・エミッタ間電圧Vbeが0.7
V程度の一般的なバイポーラトランジスタを用いると、
4×0.7V=2.8Vが電源電圧として最低必要となり、装
置としての電源電圧3.0Vを実現するのは困難である。
この発明によれば、比較的単純な論理回路を基本とした
回路であるため、縦列接続されているトランジスタは最
大3個であり、3.0V動作の装置が容易に実現可能であ
る。
【0037】この第1の実施例では、位相制御パルスを
入力するゲートとしてNORゲートを用いて説明した
が、位相制御パルスを反転させて入力する構成とすれば
NANDゲートを用いることもできる。
【0038】またこの実施例では、3段のゲートから構
成されているが、これに限るものではなく、奇数段であ
れば任意の段数で構成することができる。その場合、複
数個のゲートに位相制御パルスを入力する構成とすれば
良い。図7は5個のゲート回路を用いたクロック発振回
路の構成を示した論理回路図であり、3個のNORゲー
ト104,105及び107と2個のインバータ106及び108を直
列に接続し、その内の3個のNORゲート104,105及び
107に位相制御パルスを入力する構成としたものであ
る。このように、複数のゲート回路を任意の数だけ接続
することによって、単一のゲートでは実現できないよう
な任意の周期のクロック発振を、自由に設定することが
できる。
【0039】さらに、ゲート回路を用いたクロック発振
回路は、充分な遅延回路が実現可能であれば1個のゲー
ト回路でも実現可能であり、その構成を図8に示す。図
8は1個のゲート回路を用いたクロック発振回路の構成
を示した論理回路図であり、NORゲート109は抵抗及
びコンデンサからなる遅延回路を介して入力端と出力端
を接続する構成となっている。このような構造とすれ
ば、極めて簡単な構成でクロック発振回路を構成するこ
とができる。そして、第1の実施例と同様に、位相制御
パルスを反転させて入力する構成とすればNANDゲー
トを用いることもできる。
【0040】次に本発明の第2の実施例のクロック発振
回路について、図9及び図10を用いて説明する。この
実施例のクロック発振回路は第1の実施例と同様にゲー
ト回路の一種であるNORゲートとインバータから構成
されており、これらのNORゲートとインバータの接続
関係は第1の実施例と同一なので、クロック発振回路自
体の基本構成及び基本動作については説明を省略する。
【0041】この第2の実施例の目的は、クロック発振
回路の構成要素であるNORゲートとインバータの立ち
下がり時間をトランジスタの特性に拠らずに決定できる
構成とし、自走発振周波数精度の高いクロック発振回路
を実現することである。
【0042】図9は、本発明の第2の実施例に適用する
NORゲートの構成を示した回路図である。この図に示
すように、このNORゲートは、入力端子InA,入力端
子InB,基準電圧入力端子InS,トランジスタTr1.
トランジスタTr2,トランジスタTr3,トランジスタ
Tr4,定電流源I1,定電流源I2,抵抗R,コンデン
サC及び出力端子Outから構成されている。
【0043】入力端子InAはトランジスタTr1のベー
スに接続され、入力端子InBはトランジスタTr4のベ
ースに接続されている。
【0044】トランジスタTr1のコレクタは抵抗Rの
片側に接続されるとともにトランジスタTr4のコレク
タおよびトランジスタTr3のベースに接続されてい
る。
【0045】このトランジスタTr1のエミッタはトラ
ンジスタTr4のエミッタに接続されるとともにトラン
ジスタTr2のエミッタおよび定電流源I1の片側に接続
されている。
【0046】抵抗Rの他方は電源VCCに接続され、定電
流源I1の他方は電源VEEに接続されている。
【0047】基準電圧入力端子InSはトランジスタTr
2のベースに接続され、トランジスタTr2のコレクタは
電源VCCに接続されている。
【0048】トランジスタTr3のコレクタは電源VCC
に接続され、このトランジスタTr3のエミッタは出力
端子Outに接続されるとともにコンデンサCの片側およ
び定電流源I2の片側に接続されている。
【0049】そして、コンデンサCの他方は電源VCCに
接続され、定電流源I2の他方はVEEに接続される。
【0050】また、図10は本発明の第2の実施例に適
用するインバータの構成を示した回路図である。この図
に示すように、このインバータは、入力端子In,基準電
圧入力端子InS,トランジスタTr1.トランジスタT
r2,トランジスタTr3,定電流源I1,定電流源I2,
抵抗R,コンデンサC及び出力端子Outから構成されて
いる。
【0051】入力端子InはトランジスタTr1のベース
に接続され、このトランジスタTr1のコレクタは抵抗
Rの片側に接続されるとともにトランジスタTr3のベ
ースに接続されている。
【0052】そして、トランジスタTr1のエミッタは
トランジスタTr2のエミッタに接続されるとともに定
電流源I1の片側に接続されている。
【0053】抵抗Rの他方は電源VCCに接続され、定電
流源I1の他方は電源VEEに接続されている。
【0054】基準電圧入力端子InSはトランジスタTr
2のベースに接続され、トランジスタTr2のコレクタは
電源VCCに接続されている。
【0055】トランジスタTr3のコレクタは電源VCC
に接続され、このトランジスタTr3のエミッタは出力
端子Outに接続されるとともにコンデンサCの片側およ
び定電流源I2の片側に接続されている。
【0056】そして、コンデンサCの他方は電源VCCに
接続され、定電流源I2の他方は電源VEEに接続され
る。
【0057】これらの図9および図10に示されたNO
Rゲートとインバータについて、その動作を説明する。
なお、図9および図10に示された全てのトランジスタ
Tr1〜Tr4の順方向活性領域でのベース・エミッタ間
電圧は等しい値Vbeであるとする。
【0058】図9において、入力端子InAおよびInBの
両方または片方に、基準電圧入力端子InSに入力される
しきい値電圧より高い電位の信号が入力されると、電位
の差に比例した差動増幅が行われ、出力端子Outの電位
はVCC−I1・R−Vbe(lowレベル)となる。逆に
入力端子InAおよびInBの両方に、基準電圧入力端子In
Sに入力されるしきい値電圧より低い電位の信号が入力
されると、同様に電位の差に比例した差動増幅が行わ
れ、出力端子Outの電位はVCC−Vbe(highレベ
ル)となる。ここで、I1は定電流源I1に流れる電流、
Rは抵抗Rの抵抗値、VCCは電源VCCの電源電位を示
す。
【0059】同様に図10において入力端子Inに、基準
電圧入力端子InSに入力されるしきい値電圧より高い電
位の信号が入力されると、差動増幅が行われ、出力端子
Outの電位はVCC−I1・R−Vbe(lowレベル)とな
る。逆に入力端子Inに、基準電圧入力端子InSに入力さ
れるしきい値電圧より低い電位の信号が入力されると、
同様に差動増幅が行われ、出力端子Outの電位はVCC−
Vbe(highレベル)となる。
【0060】図9および図10のような構成のゲート回
路の、出力端子Outの電位がhighレベルからしきい
値電圧まで変化する時間tの特性について、図9のNO
Rゲートを用いてより詳細に説明する。
【0061】図9のNORゲートにおいて、出力端子Ou
tを駆動するトランジスタTr3はコレクタ接地で接続さ
れており、出力信号の立ち下がり時には、トランジスタ
Tr3はオンとなる。この結果、コンデンサCの電荷が
定電流源I2によって充電されることにより、出力端子O
utの電位は低下する。
【0062】出力端子Outがhighレベルの時、トラ
ンジスタTr1とトランジスタTr4がオフとなってお
り、抵抗Rに電流が流れないのでトランジスタTr3の
ベースが電源VCCの電位となる。そして、トランジス
タTr3のベース・エッミッタ間電圧はVbeなので、出
力端子Outの電位はVCC−Vbeで表わすことができる。
【0063】ここで、コンデンサCの容量をC,しきい
値電圧をVref,定電流源I2に流れる電流をI2と,電
源VCCの電源電位をVCCとし、この出力端子Outの電位
がVCC−Vrefまで低下するまでの間にコンデンサCに
充電される電荷をQとすると、電荷Qは、Q=C((V
CC−Vbe)−(VCC−Vref))で表わされる。
【0064】この電荷は全て定電流源I2へ流れ込むの
で、流れ込むのに要する時間をtとすると、Q=I2・
tとなる。
【0065】そして、上記2式を用いてQを消去する
と、t=C・(Vref−Vbe)/I2となる。
【0066】一方、出力信号の立ち上がり時には、コレ
クタ接地のトランジスタTr3が有する十分大きな駆動
能力を用いてコンデンサCの電荷を放電するので、出力
信号の立ち上がり時間(lowレベルからしきい値電圧
Vrefまで変化する時間)は、上記tよりも十分に小さ
くなる。
【0067】以上の説明のようにこの実施例によれば、
出力端子Outの電位がhighレベルからしきい値電圧
まで変化する時間tは、t=C・(Vref−Vbe)/I2
となり、クロック発振回路を構成するNORゲートおよ
びインバータの立ち下がり時間をコンデンサの容量値に
よって設定できる。
【0068】このコンデンサの容量値によるインバータ
の立ち下がり時間の設定を、簡易化した具体例を用いて
説明すると以下のようになる。
【0069】クロック発振回路をゲート回路3段で構成
した場合、立ち上がり時間が充分小さいとすると、クロ
ック信号の周期は各ゲート回路の立ち下がり時間の合計
に等しくなり、各ゲート回路が同じ構成でればクロック
信号の周波数TはT=3tとなる。この式にt=C・V
/Iを入力すると、T=3・C・V/I(式1)とな
る。(なお、Cはコンデンサの容量値,Vはhighレ
ベルからしきい値電位を引いた電圧,Iは定電流源の電
流値。) 一般的なバイポーラトランジスタを用い、電源電圧5.0V
とした場合、定電流源の電流値I=80μA,highレ
ベルからしきい値電位を引いた電圧V=0.26Vと仮定す
ると、容量値及び立ち下がり時間は以下のように求めら
れる。
【0070】例えば周波数f(=1/T)を200MHzとし
て式1にこれらの値を代入すると、1/(200・106)=3
・C・0.26/(80・10-6)となり、よってC=0.51・10
-12F=0.51pFとなる。
【0071】また、立ち下がり時間tは、t=C・V/
Iの関係からt=0.51・10-12・0.26/(80・10-6)と
なり、よってt=1.66・10-9s=1.66nsとなる。
【0072】そして、クロック発振回路を構成するNO
Rゲートおよびインバータの立ち上がり時間は、一般的
なバイポーラトランジスタを用いた場合、インバータ,
NORゲートともに0.3ns程度であり、立ち下がり時間
に比べて十分小さいので、クロック発振回路の自走発振
周波数をコンデンサの容量値によって設定できることに
なる。
【0073】次に本発明の第3の実施例のクロック発振
回路について、図11及び図12を用いて説明する。こ
の実施例のクロック発振回路も第1の実施例と同様にN
ORゲートとインバータから構成されており、これらの
NORゲートとインバータの接続関係は第1の実施例と
同一なので、クロック発振回路自体の基本構成及び基本
動作については説明を省略する。
【0074】この実施例が第2の実施例と異なる点は、
第2の実施例のように基準電圧入力端子InSから基準電
圧をトランジスタTr2のベースに入力するのではな
く、基準電圧(しきい値電圧)を生成する回路を独自に
設けたことと、図9および図10における定電流源I2
をトランジスタおよび抵抗および定電圧源を用いて構成
したことである。
【0075】この第3の実施例の目的は、第2の実施例
より更に自走発振周波数精度の高いクロック発振回路を
実現することである。図11は、本発明の第3の実施例
に適用するNORゲートの構成を示した回路図である。
この図に示すように、このNORゲートは、入力端子In
A,入力端子InB,トランジスタTr1,トランジスタ
Tr2,トランジスタTr3,トランジスタTr4,トラ
ンジスタTr5,トランジスタTr6,トランジスタTr
7,抵抗R1,抵抗R2,抵抗R3,抵抗R4,定電流
源I1,定電流源I3,定電圧源VCS,コンデンサC及
び出力端子Outから構成されている。
【0076】入力端子InAはトランジスタTr1のベー
スに接続され、入力端子InBはトランジスタTr7のベ
ースに接続されている。
【0077】トランジスタTr1のコレクタは抵抗R1
の片側に接続されるとともにトランジスタTr7のコレ
クタおよびトランジスタTr3のベースに接続されてい
る。
【0078】このトランジスタTr1のエミッタはトラ
ンジスタTr7のエミッタに接続されるとともにトラン
ジスタTr2のエミッタおよび定電流源I1の片側に接続
されている。
【0079】抵抗R1の他方及びトランジスタTr2のコ
レクタは電源VCCに接続され、定電流源I1の他方は電
源VEEに接続されている。
【0080】定電圧源VCSの片側はトランジスタTr5
のベースに接続されるとともにトランジスタTr6のベ
ースに接続され、この定電圧源VCSの他方は電源VEEに
接続されている。
【0081】トランジスタTr5のエミッタは抵抗R3の
片側に接続され、この抵抗R3の他方は電源VEEに接続
されている。
【0082】一方このトランジスタTr5のコレクタは
トランジスタTr4のベースに接続されるとともに抵抗
R2の片側に接続され、この抵抗R2の他方は電源VCCに
接続されている。
【0083】トランジスタTr4のコレクタは電源VCC
に接続されている。
【0084】一方このトランジスタTr4のエミッタは
トランジスタTr2のベースに接続されるとともに定電
流源I3の片側に接続されている。
【0085】この定電流源I3の他方は電源VEEに接続
される。
【0086】トランジスタTr3のコレクタは電源VCC
に接続され、このトランジスタTr3のエミッタは出力
端子Outに接続されるとともにトランジスタTr6のコレ
クタおよびコンデンサCの片側に接続されている。
【0087】トランジスタTr6のエミッタは抵抗R4の
片側に接続され、この抵抗R4の他方は電源VEEに接続
されている。
【0088】コンデンサCの他方は電源VCCに接続され
ている。
【0089】また、図12は本発明の第3の実施例に適
用するインバータの構成を示した回路図である。この図
に示すように、このインバータは、入力端子In,トラン
ジスタTr1,トランジスタTr2,トランジスタTr
3,トランジスタTr4,トランジスタTr5,トランジ
スタTr6,抵抗R1,抵抗R2,抵抗R3,抵抗R4,定
電流源I1,定電流源I3,定電圧源VCS,コンデンサC
及び出力端子Outから構成されている。
【0090】入力端子InはトランジスタTr1のベース
に接続され、このトランジスタTr1のコレクタは抵抗
R1の片側およびトランジスタTr3のベースに接続され
ている。
【0091】このトランジスタTr1のエミッタはトラ
ンジスタTr2のエミッタおよび定電流源I1の片側に接
続されている。
【0092】抵抗R1の他方及びトランジスタTr2のコ
レクタは電源VCCに接続され、定電流源I1の他方は電
源VEEに接続されている。
【0093】定電圧源VCSの片側はトランジスタTr5
のベースに接続されるとともにトランジスタTr6のベ
ースに接続され、この定電圧源VCSの他方は電源VEEに
接続されている。
【0094】トランジスタTr5のエミッタは抵抗R3の
片側に接続され、この抵抗R3の他方は電源VEEに接続
されている。
【0095】一方このトランジスタTr5のコレクタは
トランジスタTr4のベースに接続されるとともに抵抗
R2の片側に接続され、この抵抗R2の他方は電源VCCに
接続されている。
【0096】トランジスタTr4のコレクタは電源VCC
に接続されている。
【0097】一方このトランジスタTr4のエミッタは
トランジスタTr2のベースに接続されるとともに定電
流源I3の片側に接続されている。
【0098】この定電流源I3の他方は電源VEEに接続
される。
【0099】トランジスタTr3のコレクタは電源VCC
に接続され、このトランジスタTr3のエミッタは出力
端子Outに接続されるとともにトランジスタTr6のコレ
クタおよびコンデンサCの片側に接続されている。
【0100】トランジスタTr6のエミッタは抵抗R4の
片側に接続され、この抵抗R4の他方は電源VEEに接続
されている。
【0101】コンデンサCの他方は電源VCCに接続され
ている。
【0102】これらの図11および図12に示されたN
ORゲートとインバータについて、その動作を説明す
る。なお、図11および図12に示された全てのトラン
ジスタTr1〜Tr7の順方向活性領域でのベース・エミ
ッタ間電圧は等しい値Vbeであるとする。
【0103】図11において、入力端子InAおよびInB
の両方または片方に、トランジスタTr2のベースに入
力されるしきい値電圧より高い電位の信号が入力される
と、出力端子Outの電位はVCC−I1・R1−Vbe(lo
wレベル)となる。逆に入力端子InAおよびInBの両方
に、トランジスタTr2のベースに入力されるしきい値
電圧より低い電位の信号が入力されると、出力端子Out
の電位はVCC−Vbe(highレベル)となる。ここ
で、I1は定電流源I1に流れる電流、R1は抵抗R1の抵
抗値、VCCは電源VCCの電源電位を示す。
【0104】同様に図12において、入力端子Inにトラ
ンジスタTr2のベースに入力されるしきい値電圧より
高い電位の信号が入力されると、出力端子Outの電位は
VCC−I1・R1−Vbe(lowレベル)となる。逆に入
力端子Inに、基準電圧入力端子InSに入力されるしきい
値電圧より低い電位の信号が入力されると、出力端子Ou
tの電位はVCC−Vbe(highレベル)となる。
【0105】これら図11および図12において、しき
い値電圧は定電圧回路VCS,抵抗R2,抵抗R3,トラン
ジスタTr4,トランジスタTr5,定電流源I3からな
る回路によって決定される。
【0106】ここで、定電圧回路VCSの電圧をVCS、抵
抗R2の抵抗値をR2、抵抗R3の抵抗値をR3とすると、
このしきい値電位はVCC−(VCS−Vbe)・R2/R3−
Vbeで表わされる。
【0107】また、コンデンサCはトランジスタTr6
と抵抗R4で構成される定電流源で充電される。この抵
抗R4に流れる定電流源の電流は、定電流源の電圧から
定電流源を構成するトランジスタのベース・エッミッタ
間電圧を引いた値(VCS−Vbe)に依存し、抵抗R4の
抵抗値をR4とすると、(VCS−Vbe)/R4で表わされ
る。
【0108】この関係に基づき、第2の実施例中で示し
た立ち下がり時間の式において、しきい値電位VCC−V
refに上記VCC−(VCS−Vbe)・R2/R3−Vbeを、
また電流I2に(VCS−Vbe)/R4を代入する。
【0109】この結果、基準電圧からコレクタ接地され
たトランジスタのベース・エミッタ間電圧を引いた値
が、定電流源の電圧から定電流源を構成するトランジス
タのベース・エッミッタ間電圧を引いた値に比例するの
で、両者の(VCS−Vbe)成分が消去され、出力端子Ou
tの電位がhighレベルからしきい値電圧まで変化す
る立ち下がり時間tは、t=C・R2・R4/R3とな
る。
【0110】以上のクロック発振回路の第3の実施例に
よれば、クロック発振回路を構成するNORゲートおよ
びインバータの立ち下がり時間をコンデンサの容量値お
よび抵抗の抵抗値のみによって設定できる。
【0111】そして、クロック発振回路を構成するNO
Rゲートおよびインバータの立ち上がり時間(lowレ
ベルからしきい値電圧まで変化する時間)は、立ち下が
り時間(highレベルからしきい値電圧まで変化する
時間)に比べて十分小さいので、クロック発振回路の自
走発振周波数をコンデンサの容量値および抵抗の抵抗値
のみによって設定できることになり、クロック発振回路
の自走発振周波数精度をより高くすることができる。
【0112】次に本発明の第4の実施例のクロック発振
回路について、図13及び図14を用いて説明する。こ
の実施例のクロック発振回路も第1の実施例と同様にゲ
ート回路であるNORゲートとインバータから構成され
ており、これらのNORゲートとインバータの接続関係
は第1の実施例と同一なので、クロック発振回路自体の
基本構成及び基本動作については説明を省略する。
【0113】この実施例が第2の実施例と異なる点は、
図9および図10に示したトランジスタTr2につい
て、ベースに入力される基準電圧(しきい値電圧)を生
成する回路を独自に設けたことと、定電流源I2をトラ
ンジスタおよび抵抗を用いて構成したことである。
【0114】この第4の実施例の目的は、第3の実施例
と同様に第2の実施例より更に自走発振周波数精度の高
いクロック発振回路を実現することである。
【0115】図13は、本発明の第4の実施例に適用す
るNORゲートの構成を示した回路図である。この図に
示すように、このNORゲートは、入力端子InA,入力
端子InB,トランジスタTr1,トランジスタTr2,ト
ランジスタTr3,トランジスタTr4,トランジスタT
r5,トランジスタTr6,トランジスタTr7,抵抗R
1,抵抗R2,抵抗R3,抵抗R4,抵抗R5,定電流
源I1,定電流源I3,コンデンサC及び出力端子Outか
ら構成されている。
【0116】入力端子InAはトランジスタTr1のベー
スに接続され、入力端子InBはトランジスタTr7のベ
ースに接続される。そしてこのトランジスタTr1のコ
レクタは、抵抗R1の片側に接続されるとともにトラン
ジスタTr7のコレクタおよびトランジスタTr3のベー
スに接続される。さらに、抵抗R1の他方は電源VCCに
接続される。
【0117】また、トランジスタTr1のエミッタはト
ランジスタTr7のエミッタに接続されるとともにトラ
ンジスタTr2のエミッタおよび定電流源I1の片側に接
続される。
【0118】そして、トランジスタTr2のコレクタは
電源VCCに接続され、定電流源I1の他方は電源VEEに
接続される。
【0119】トランジスタTr3のコレクタは電源VCC
に接続され、このトランジスタTr3のエミッタは出力
端子Outに接続されるとともにコンデンサCの片側及び
トランジスタTr6のコレクタに接続される。
【0120】また抵抗R5の片側はトランジスタTr6
のベース及びトランジスタTr5のコレクタに接続され
る。
【0121】そしてコンデンサCの他方及び抵抗R5の
他方は電源VCCに接続される。
【0122】トランジスタTr6のエミッタは抵抗R4の
片側およびトランジスタTr5のベースに接続される。
そして、抵抗R4の他方およびトランジスタTr5のエミ
ッタは電源VEEに接続される。
【0123】トランジスタTr4のベースは抵抗R2の片
側に接続されるとともに抵抗R3の片側に接続される。
そしてこの抵抗R2の他方はおよびトランジスタTr4の
コレクタは電源VCCに接続される。
【0124】一方、このトランジスタTr4のエミッタ
は、抵抗R3の他方に接続されるとともに定電流源I3の
片側およびトランジスタTr2のベースに接続される。
そして定電流源I3の他方は電源VEEに接続される。
【0125】また、図14は本発明の第4の実施例に適
用するインバータの構成を示した回路図である。この図
に示すように、このインバータは、入力端子In,トラン
ジスタTr1,トランジスタTr2,トランジスタTr
3,トランジスタTr4,トランジスタTr5,トランジ
スタTr6,抵抗R1,抵抗R2,抵抗R3,抵抗R
4,抵抗R5,定電流源I1,定電流源I3,コンデン
サC及び出力端子Outから構成されている。
【0126】入力端子InはトランジスタTr1のベース
に接続される。そしてこのトランジスタTr1のコレク
タは、抵抗R1の片側に接続されるとともにトランジス
タTr3のベースに接続される。さらに、抵抗R1の他方
は電源VCCに接続される。
【0127】また、トランジスタTr1のエミッタはト
ランジスタTr2のエミッタに接続されるとともに定電
流源I1の片側に接続される。
【0128】そして、トランジスタTr2のコレクタは
電源VCCに接続され、定電流源I1の他方は電源VEEに
接続される。
【0129】トランジスタTr3のコレクタは電源VCC
に接続され、このトランジスタTr3のエミッタは出力
端子Outに接続されるとともにコンデンサCの片側及び
トランジスタTr6のコレクタに接続される。
【0130】また抵抗R5の片側はトランジスタTr6
のベース及びトランジスタTr5のコレクタに接続され
る。
【0131】そしてコンデンサCの他方及び抵抗R5の
他方は電源VCCに接続される。
【0132】トランジスタTr6のエミッタは抵抗R4の
片側およびトランジスタTr5のベースに接続される。
そして、抵抗R4の他方はおよびトランジスタTr5のエ
ミッタは電源VEEに接続される。
【0133】トランジスタTr4のベースは抵抗R2の片
側に接続されるとともに抵抗R3の片側に接続される。
そしてこの抵抗R2の他方はおよびトランジスタTr4の
コレクタは電源VCCに接続される。
【0134】一方、このトランジスタTr4のエミッタ
は、抵抗R3の他方に接続されるとともに定電流源I3の
片側およびトランジスタTr2のベースに接続される。
そして定電流源I3の他方は電源VEEに接続される。
【0135】これらの図13および図14に示されたN
ORゲートとインバータについて、その動作を説明す
る。なお、図13および図14に示された全てのトラン
ジスタTr1〜Tr7の順方向活性領域でのベース・エミ
ッタ間電圧は等しい値Vbeであるとする。
【0136】図13において、入力端子InAおよびInB
の両方または片方に、トランジスタTr2のベースに入
力されるしきい値電圧より高い電位の信号が入力される
と、出力端子Outの電位はVCC−I1・R1−Vbe(lo
wレベル)となる。
【0137】入力端子InAおよびInBの両方に、トラン
ジスタTr2のベースに入力されるしきい値電圧より低
い電位の信号が入力されると、出力端子Outの電位はVC
C−Vbe(highレベル)となる。ここで、VCCは電
源VCCの電位、I1は定電流源I1に流れる電流、R1は
抵抗R1の抵抗値を示す。
【0138】また同様に図14において、入力端子Inに
トランジスタTr2のベースに入力されるしきい値電圧
より高い電位の信号が入力されると、出力端子Outの電
位はVCC−I1・R1−Vbe(lowレベル)となる。
【0139】そして入力端子Inに、基準電圧入力端子In
Sに入力されるしきい値電圧より低い電位の信号が入力
されると、出力端子Outの電位はVCC−Vbe(high
レベル)となる。
【0140】これら図13および図14において、トラ
ンジスタTr2のベースに入力されるしきい値電圧は抵
抗R2,抵抗R3,トランジスタTr4,定電流源I3から
なる回路によって決定される。
【0141】ここで抵抗R2の抵抗値をR2、抵抗R3の
抵抗値をR3とすると、このしきい値電圧は、VCC−
(R2+R3)/R3・Vbeで表わされる。
【0142】また、コンデンサCはトランジスタTr
5,トランジスタTr6,抵抗R4,抵抗R5で構成される
定電流源で充電される。この抵抗R4に流れる定電流源
の電流は、定電流源を構成するトランジスタのベース・
エッミッタ間電圧Vbeに依存し、抵抗R4の抵抗値をR
4とすると、Vbe/R4で表わされる。
【0143】この結果、基準電圧からコレクタ接地され
たトランジスタのベース・エミッタ間電圧を引いた値
が、定電流源を構成するトランジスタのベース・エッミ
ッタ間電圧に比例するので、両者のVbe成分が消去さ
れ、出力端子Outの電位がhighレベルからしきい値
電圧まで変化する立ち下がり時間tは、t=C・R2・
R4/R3となる。
【0144】以上のクロック発振回路の第4の実施例に
よれば、クロック発振回路を構成するNORゲートおよ
びインバータの立ち下がり時間をコンデンサの容量値お
よび抵抗値のみによって設定できる。
【0145】そして、クロック発振回路を構成するNO
Rゲートおよびインバータの立ち上がり時間(lowレ
ベルからしきい値電圧まで変化する時間)は、立ち下が
り時間(highレベルからしきい値電圧まで変化する
時間)に比べて十分小さいので、クロック発振回路の自
走発振周波数をコンデンサの容量値および抵抗値のみに
よって設定できることになり、クロック発振回路の自走
発振周波数精度をより高くすることができる。
【0146】この第2〜第4の実施例では、クロック発
振回路として位相制御が可能なクロック発振回路を用い
て説明したが、位相制御を必要としないクロック発振回
路、例えばインバータのみで構成されるクロック発振回
路等にも用いることもできる。
【0147】さらに、コンデンサCは電源VCCに接続さ
れているが、電源VEEに接続する構成としても、第2〜
第4の実施例と同様に機能することができる。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればク
ロック発振回路の自走発振の1周期のうち、位相制御パ
ルスによって制御できる期間が多くなり、単純な論理回
路を用いてクロック発振回路の位相制御精度を向上する
ことができる。
【0149】また、反転増幅回路を構成するトランジス
タの製造ばらつきや温度変化等によって伝達時間が左右
されることの少ない、高精度な自走発振周波数を有する
クロック発振回路を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のクロック発振回路の論
理回路図である。
【図2】本願のクロック発振回路に関連したクロック発
振回路の構成を示した論理回路図である。
【図3】図2に示したクロック発振回路の動作を表わし
たタイミングチャートである。
【図4】一般的なインバータの構成を示した回路図であ
る。
【図5】本発明の第1の実施例のクロック発振回路の動
作を表わしたタイミングチャートである。
【図6】位相制御パルスの波形を示した波形図である。
【図7】5個のゲート回路を直列に接続したクロック発
振回路の構成を示した論理回路図である。
【図8】1個のNORゲートからなるクロック発振回路
の構成を示した論理回路図である。
【図9】本発明の第2の実施例に用いるNORゲートの
構成を示した回路図である。
【図10】本発明の第2の実施例に用いるインバータの
構成を示した回路図である。
【図11】本発明の第3の実施例に用いるNORゲート
の構成を示した回路図である。
【図12】本発明の第3の実施例に用いるインバータの
構成を示した回路図である。
【図13】本発明の第4の実施例に用いるNORゲート
の構成を示した回路図である。
【図14】本発明の第4の実施例に用いるインバータの
構成を示した回路図である。
【符号の説明】
In1 位相制御パルス入力端子 101,102,104,105,107 NORゲート 103,106,108,109 インバータ Out1 クロック信号出力端子 In,InA,InB 入力端子 InS 基準電圧入力端子 Tr1,Tr2,Tr3,Tr4,Tr5,Tr6,Tr7
トランジスタ I1,I2,I3 定電流源 R,R1,R2,R3,R4,R5 抵抗 C コンデンサ VCS 定電圧源 Out 出力端子 VCC,VEE 電源

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一以上の入力端に入力される入力信号の
    論理値によって一つの出力端から出力される出力信号の
    論理値が決定されるゲート回路を複数個直列に接続し、
    帰還路を設けて信号をループさせることにより自走発振
    を行うクロック発振回路において、 前記複数個のゲート回路の内の2個以上のゲート回路に
    位相制御信号を入力して発振位相を制御することを特徴
    とするクロック発振回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクロック発振回路におい
    て、前記2個以上のゲート回路としてNORゲートを用
    い、 前記位相制御信号として発振位相を制御する際に”1”
    を入力し、それ以外の時は”0”を入力する位相制御信
    号を用いることを特徴とするクロック発振回路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のクロック発振回路におい
    て、前記2個以上のゲート回路としてNANDゲートを
    用い、 前記位相制御信号として発振位相を制御する際に”0”
    を入力し、それ以外の時は”1”を入力する位相制御信
    号を用いることを特徴とするクロック発振回路。
  4. 【請求項4】 第1の入力端と第2の入力端を有し論理
    演算の結果を出力端から出力するNORゲートと、 一端を前記第1の入力端に接続し他端を前記出力端に接
    続した遅延回路を有し、 前記第2の入力端には、発振位相を制御する際に”1”
    を入力しそれ以外の時は”0”を入力する位相制御信号
    を入力することを特徴とするクロック発振回路。
  5. 【請求項5】 第1の入力端と第2の入力端を有し論理
    演算の結果を出力端から出力するNANDゲートと、 一端を前記第1の入力端に接続し他端を前記出力端に接
    続した遅延回路を有し、 前記第2の入力端には、発振位相を制御する際に”0”
    を入力しそれ以外の時は”1”を入力する位相制御信号
    を入力することを特徴とするクロック発振回路。
  6. 【請求項6】 一以上の入力端に入力される入力信号の
    論理値によって一つの出力端から出力される出力信号の
    論理値が決定されるゲート回路の、前記出力端と電源と
    の間にコンデンサを設けたことを特徴とするクロック発
    振回路に用いるゲート回路。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のクロック発振回路に用い
    るゲート回路において、 前記ゲート回路が、 入力信号の電圧と基準電圧との差に比例して電圧の増幅
    を行う差動増幅回路と、 定電流源によって動作するコレクタ接地回路とで構成さ
    れており、 前記定電流源の電流値と、前記差動増幅器の基準電圧か
    ら前記コレクタ接地回路のベース・エミッタ間電圧を引
    いた値が、前記定電流源を構成するトランジスタのベー
    ス・エッミッタ間電圧に比例することを特徴とするクロ
    ック発振回路に用いるゲート回路。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のクロック発振回路に用い
    るゲート回路において、 前記ゲート回路が、 入力信号の電圧と基準電圧との差に比例して電圧の増幅
    を行う差動増幅回路と、 定電流源によって動作するコレクタ接地回路とで構成さ
    れており、 前記定電流源の電流値と、前記差動増幅器の基準電圧か
    ら前記コレクタ接地回路のベース・エミッタ間電圧を引
    いた値が、前記定電流源の電圧から前記定電流源を構成
    するトランジスタのベース・エミッタ間電圧を引いた値
    に比例することを特徴とするクロック発振回路に用いる
    ゲート回路。
JP6038580A 1994-03-09 1994-03-09 クロック発振回路及びクロック発振回路に用いるゲート回路 Pending JPH07249965A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6038580A JPH07249965A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 クロック発振回路及びクロック発振回路に用いるゲート回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6038580A JPH07249965A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 クロック発振回路及びクロック発振回路に用いるゲート回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07249965A true JPH07249965A (ja) 1995-09-26

Family

ID=12529238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6038580A Pending JPH07249965A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 クロック発振回路及びクロック発振回路に用いるゲート回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07249965A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5920600A (en) * 1995-09-18 1999-07-06 Oki Electric Industry Co., Ltd. Bit phase synchronizing circuitry for controlling phase and frequency, and PLL circuit therefor
JP2002261590A (ja) * 2001-02-28 2002-09-13 Asahi Kasei Microsystems Kk 遅延装置
JP2006067190A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Nec Electronics Corp クロック生成回路
JP2007082112A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Nec Electronics Corp 半導体装置
WO2007072731A1 (ja) * 2005-12-20 2007-06-28 Advantest Corporation 発振回路、試験装置、及び電子デバイス
JP2009533959A (ja) * 2006-04-11 2009-09-17 インターナショナル レクティファイアー コーポレイション デジタル制御リング発振器

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5920600A (en) * 1995-09-18 1999-07-06 Oki Electric Industry Co., Ltd. Bit phase synchronizing circuitry for controlling phase and frequency, and PLL circuit therefor
JP2002261590A (ja) * 2001-02-28 2002-09-13 Asahi Kasei Microsystems Kk 遅延装置
JP2006067190A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Nec Electronics Corp クロック生成回路
JP2007082112A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Nec Electronics Corp 半導体装置
JP4684821B2 (ja) * 2005-09-16 2011-05-18 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置
WO2007072731A1 (ja) * 2005-12-20 2007-06-28 Advantest Corporation 発振回路、試験装置、及び電子デバイス
JPWO2007072731A1 (ja) * 2005-12-20 2009-05-28 株式会社アドバンテスト 発振回路、試験装置、及び電子デバイス
US7863990B2 (en) 2005-12-20 2011-01-04 Advantest Corporation Oscillation circuit, test apparatus and electronic device
JP4772801B2 (ja) * 2005-12-20 2011-09-14 株式会社アドバンテスト 発振回路、試験装置、及び電子デバイス
JP2009533959A (ja) * 2006-04-11 2009-09-17 インターナショナル レクティファイアー コーポレイション デジタル制御リング発振器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5764110A (en) Voltage controlled ring oscillator stabilized against supply voltage fluctuations
JP2000059181A (ja) 電圧制御発振器
JP2006217172A (ja) 遅延回路及びそれを用いたリングオシレータ
JPH07249965A (ja) クロック発振回路及びクロック発振回路に用いるゲート回路
KR100446673B1 (ko) 노이즈에 의한 전위 변동을 전달하는 변동 전달부를구비하는 반도체 장치
JP2758893B2 (ja) 半導体装置の定電圧発生回路
JPH1075162A (ja) Ecl dラッチ回路及びこれを利用したecl dフリップフロップ
US5841306A (en) Pulse generator for generating output pulse of a predetermined width
US6466097B1 (en) Phase locked loop and associated control method
JP3185229B2 (ja) パルス信号処理回路
JPH07336216A (ja) 電圧制御発振器
JPS6331214A (ja) 可変遅延回路
JPH07193484A (ja) ソース終了送信線ドライバ
JPH05183416A (ja) パワーオンリセット回路
JPH09148894A (ja) 電源電圧の変動に強い電圧制御発振器
JP2891137B2 (ja) 可変遅延回路
JP2865010B2 (ja) コンパレータ回路
JPH08293784A (ja) エミッタ結合型論理出力回路
JP3487942B2 (ja) クロック発振回路とそれを用いた電圧制御発振回路
JPH0353807B2 (ja)
JP2000232341A (ja) スロープ発生器
JP3076101B2 (ja) 半導体集積回路装置
JP3123927B2 (ja) 遅延回路
JPH0255972B2 (ja)
JPH0245378B2 (ja)