JPH0724864U - エレベータのドア用遮煙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案の目的は、乗場の煙や有毒ガスが含ま
れている煙が昇降路内に侵入するのを最小限に抑制でき
るエレベータのドア用遮煙装置を提供すること。 【構成】 乗場ドア１の端部に上下方向に延長するよう
に取付けられ、ドアの開閉方向に対して傾斜したシール
面２Ａａ、２Ｂａを有する第１のシール片２Ａ、２Ｂ
と、この第１のシール片２Ａ、２Ｂのシール面２Ａａ、
２Ｂａと密着するように傾斜したシール面２Ｃａ、２Ｄ
ａを有し、乗場ドア１が全閉となったときシール面同士
が密着する箇所に取付けられた第２のシール片２Ｃ、２
Ｄを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エレベータのドア用遮煙装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の装置としては、特開昭６２−２４０２８６号公報に記載されて いるように、エレベータ乗場の出入口に設けられた出入口枠とこの出入口枠の背 面にそって往復動し上記出入口を開閉する引き戸とを備え、上記出入口枠の背面 に、引き戸との間隔を狭め容易に弾性変形する防護片を設けるとともに、形状記 憶合金製の作動部材により作動する金属防護部材を設け、この金属防護部材は、 通常時には引き戸から離れているとともに、火災時には上記作動部材の作動によ り引き戸に接近して引き戸との間隔を狭めるようにしたものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来の装置は、火災時、金属防護片を記憶合金製の作動部材によ り作動させるようにしているため、作動部材に火災による熱が到達しない限り、 金属防護片を作動させる、すなわち、ドアと三方枠との隙間を狭くすることはで きない。また、火災発生時は、煙が多量に発生し廊下をはうように流れる場合が 多く、このように煙だけが乗場に充満した場合には作動部材が作動されず、煙が ドアと三方枠との隙間から昇降路内に侵入してしまう。

【０００４】 本考案の目的は、乗場の煙や、有毒ガスが含まれている煙が昇降路内に侵入す るのを最小限に抑制できるエレベータのドア用遮煙装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、エレベータの乗場と昇降路との境に乗場ドアが設置され、この乗 場ドアによって乗場と昇降路内を隔絶された状態とするエレベータのドア用遮煙 装置において、前記乗場ドアの端部に上下方向に延長するように取付けられ、ド アの開閉方向に対して傾斜したシール面を有する第１のシール片と、この第１の シール片のシール面と密着するように傾斜したシール面を有し、乗場ドアが全閉 となった時シール面同士が密着する箇所に取付けられた第２のシール片とを設け た構成とすることにより達成される。

【０００６】

【作用】

上記のように第１および第２のシール片の各シール面が乗場ドアが閉じきった 時、両シール面同士は密着し、乗場ドアと三方枠又は壁との隙間はほぼ完全に塞 がれ、煙、有毒ガスが含まれた煙等が、乗場から昇降路内へ流れ込むのを遮断す ることができる。又、両シール片が密着するのは乗場ドアの全閉動作によって行 なわれ、火災や煙の発生とは無関係に常時行なわれているため、火災がエレベー タから離れた場所で発生した場合でも、確実に煙等の昇降路への侵入を防ぐこと ができる。

【０００７】

【実施例】

以下本考案の一実施例を図１〜図３により説明する。

【０００８】 図１および図３は要部の平面断面図で、図１はドア全閉状態、図３は全開状態 のものを示し、図２は図１の正面図である。

【０００９】 図において、１は乗場ドア、２Ａ、２Ｂ、２Ｃ、２Ｄは耐熱ゴム製の遮煙用シ ール片、３は乗場、４は昇降路、５は乗場３と昇降路４との境とを定める壁、６ は壁５に昇降路４に通じるように形成された出入口、７は出入口６の縁に取付け られた三方枠を示している。

【００１０】 乗場ドア１の壁５に対向する面における端部に上下方向に延長する遮煙用シー ル片２Ａ、２Ｂが取付けられ、三方枠７（または壁５）の乗場ドア１と対向する 面に上下方向に延長している遮煙用シール片２Ｃ、２Ｄが取付けられている。そ して各遮煙用シール片２Ａ〜２Ｄは、乗場ドア１の開閉方向に対して傾斜したシ ール面２Ａａ、２Ｂａ、２Ｃａ、２Ｄａを有しシール面２Ａａとシール面２Ｃａ 、シール面２Ｂａとシール面２Ｄａが乗場ドア１の全閉時（図１の状態）に互い に密着するように取付け位置が定められている。上記のような構成であるから乗 場ドアの全閉状態時（図１）には乗場ドア１と三方枠７との隙間Ｇをほぼ完全に 塞ぐことができる。これにより火災時発生した煙及び有毒ガスを含む煙をエレベ ータの昇降路４内に侵入させることを最小限とすることができる。尚、ドア用遮 煙装置はエレベータ乗場の三方枠７と乗場ドア１との間に取付けられているため 、図２で示すようにエレベータ乗場及びエレベータかご内からは見えることはな く、美観も失われない。

【００１１】

【考案の効果】

以上詳細に述べたように本考案によれば、第１および第２のシール片の各シー ル面が乗場ドアの開閉方向に対して傾斜しているので、ドアが閉じきったとき、 両シール面同士は密着し、乗場ドアと三方枠または壁との隙間はほぼ完全に塞が れ、煙、有毒ガスが含まれた煙等が乗場から昇降路内へ流れ込むのを遮断するこ とができる。また、両シール片が密着するのは乗場ドアの全閉動作によって行な われ、火災や煙の発生と無関係に常時行なわれているため、火災がエレベータか ら離れた場所で発生した場合でも確実に煙等の昇降路内への侵入を防ぐことがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の平面断面図である。

【図２】図１の正面図である。

【図３】本考案の一実施例の平面断面図である。

【符号の説明】

１ 乗場ドア ２Ａ、２Ｂ、２Ｃ、２Ｄ シール片 ２Ａａ、２Ｂａ、２Ｃａ、２Ｄａ シール面 ３ 乗場 ４ 昇降路 ７ 三方枠

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータの乗場と昇降路との境に乗場
   ドアが設置され、この乗場ドアによって乗場と昇降路内
   を隔絶された状態とするエレベータのドア用遮煙装置に
   おいて、前記乗場ドアの端部に上下方向に延長するよう
   に取付けられ、ドアの開閉方向に対して傾斜したシール
   面を有する第１のシール片と、この第１のシール片のシ
   ール面と密着するように傾斜したシール面を有し、乗場
   ドアが全閉となった時シール面同士が密着する箇所に取
   付けられた第２のシール片とを設けたことを特徴とする
   エレベータのドア用遮煙装置。