JPH072484U - 長短パイル織物 - Google Patents
長短パイル織物Info
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- JPH072484U JPH072484U JP4677893U JP4677893U JPH072484U JP H072484 U JPH072484 U JP H072484U JP 4677893 U JP4677893 U JP 4677893U JP 4677893 U JP4677893 U JP 4677893U JP H072484 U JPH072484 U JP H072484U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表裏いずれかの片面にボリューム感を出した
り、柄模様は長短パイルの凹凸で鮮明に現わし、パイル
の引き抜けを抑制した長短パイル織物を得る。 【構成】 地経糸1、1′とパイル経糸3、3′を交互
に配列したものに緯糸2を絡ませて織成したパイル織物
で、総浮き、総沈みパイルを任意の数だけ交互に操り返
し、パイル組織の変わる手前の組織は同類の継ぎの総浮
きA′組織を、或いは、継ぎの総沈みB′組織を使用
し、両者いずれかのパイルには短パイル織で、もう片方
には長パイル織を長短パイル織り出し装置により織成さ
れた長短パイル織物をベースとし、総浮きパイル面に総
沈みパイルの一部を浮かせて、或いはその逆にして任意
の個所へパイルを現出し、凹凸により柄模様を出した長
短パイル織物。
り、柄模様は長短パイルの凹凸で鮮明に現わし、パイル
の引き抜けを抑制した長短パイル織物を得る。 【構成】 地経糸1、1′とパイル経糸3、3′を交互
に配列したものに緯糸2を絡ませて織成したパイル織物
で、総浮き、総沈みパイルを任意の数だけ交互に操り返
し、パイル組織の変わる手前の組織は同類の継ぎの総浮
きA′組織を、或いは、継ぎの総沈みB′組織を使用
し、両者いずれかのパイルには短パイル織で、もう片方
には長パイル織を長短パイル織り出し装置により織成さ
れた長短パイル織物をベースとし、総浮きパイル面に総
沈みパイルの一部を浮かせて、或いはその逆にして任意
の個所へパイルを現出し、凹凸により柄模様を出した長
短パイル織物。
Description
【0001】
本考案は、パイル織物に係るものであり、詳しくはパイルの長さが表裏いずれ かの一面は短パイルで、もう一方の片面は長パイルで織成したり、また、長短パ イルの凹凸により柄模様を形成し、両者いずれもパイルの引き抜けを抑制した長 短パイル織物に関するものである。
【0002】
従来、この種の長短パイル織物としては、図7に示す、長短パイル織り出し装 置を使って、ある一定の連続した長パイル群ハ、ハ′と短パイル群ニ、ニ′とを 交互に両面に表わしたものや、図8に示す、長短パイル織り出し装置は使用しな いで、織物組織により、例えば3ピック方式のパイル出しの場合は、緯糸3本で 1パイル形成する短パイル分ヘ、ヘ′と、緯糸6本で1パイル形成する長パイル 分ホ、ホ′とにより表わす長短パイル織物が知られている(例えば、実開昭59 −185285号公報及び特公昭52−50314号公報参照)。
【0003】
従来の技術で述べたもののうち前者においては、ある一定の連続した長パイル 群ハ、ハ′と短パイル群ニ、ニ′をただ単に、横一面に織成した帯状の横段風な 表現しかできないという問題点を有していた。
【0004】 また、後者においては、長パイルホ、ホ′と短パイルヘ、ヘ′のパイルの長さ の比率は一定で、その数も夫々同数にしなければならないので、柄模様を作るに おいて手間がかかり、画一化される。また、緯糸6本で長パイルホ、ホ′を織成 するパイル糸は緯糸と上下に交錯する組織点が少ないのでパイル抜けが生じ易く 、製織するにおいても、パイル経糸に加わる張力が不同になり経糸切れを生じて 困難である。
【0005】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、表裏いずれかの片面は短パイルで、もう一方の片面 は長パイルで織成し、用途に適した片面にだけボリューム感を持たせたり、長短 パイルの凹凸による際立たせた柄模様が出来て、長短共パイル長さは自由に変え られて、しかもパイルの引き抜けを抑制し、製織も容易であり、多様性、機能性 を更に向上させた長短パイル織物を提供しようとするものである。
【0006】
上記目的を達成するために、その内容を実施例の図1、2を用いて説明すると 本考案における長短パイル織物は、地経糸1、1′に緯糸2を絡ませてタオル地 組織を織成し、該タオル地組織内にパイル経糸3、3′を織り込んだ4ピック方 式(緯糸4本で1パイル形成)のパイル織物で、表側のパイル総浮きパイルとし 、裏側のパイルは総沈みパイルとし、両者夫々、任意のパイル数を交互に配した ものをタテ方向に操り返し織成され、この時パイルが表裏の出る方向が変わる場 合は、その変わる手前の組織は同方向側にパイルを形成する同類の継ぎの総浮き A′組織を、或いは継ぎの総沈みB′組織を使用し、なお且つ、これらの総浮き 、総沈みパイルのいずれかに短パイル織指令を、もう一方に長パイル織指令を設 定し、公知の長短パイル織り出し装置により、片面には短パイル4面を、もう一 方の片面には長パイル5面を形成したものである。また、総浮き、総沈みパイル が夫々1パイルづつの交互の場合は、継ぎの総浮きA′、総沈みB′組織を交互 に使用するのは勿論である。
【0007】 また、上記と同様の目的で長短パイル織り出し装置を使用し、図3、4に示す 異なる3ピック方式(緯糸3本で1パイル形成)や、図5に示す同様の4ピック 方式にて織成するにあたり、図3、4に示す3ピック方式について述べると、パ イル織のパイル経糸組織が総浮きCから総沈みD組織に、或いは総沈みDから総 浮きC組織に変わるその中間に1パイル分の任意の組織を組み入れ、この個所は 公知の地・パイル転換装置でパイル織から地織に切替られ、地織Eで緯糸を1〜 2本緯入れする。この時の図3に示す緯糸1本入れの場合はその1本の、また、 図4に示す2本入れの場合は、最後の2本目に緯入れされた緯糸のパイル経糸組 織は次に変わるパイル経糸組織の緯糸1本目の組織と同じにし、3ピックに応じ た残りの緯入れは、公知の杼替装置により緯糸が飛び出さないようにして、夫々 空打ち2′し、その時の地織Eには、緯糸密度に応じた任意の数だけ公知の巻き 取り停止装置により地づめを作用させて織成した長短パイル織物である。また、 図4に示す3ピック方式の緯糸2本入れの他のパイル経糸組織について述べると 、実線の組織と継続して形成される6・6′の始めの結び点から7・7′の終り の結び点までの破線で示す組織によってもできる。また、4ピック方式の地織を 組み合わせたものにおいては、図5に示す緯糸1本入れ使用の地織E′とパイル 経糸組織A・Bを組み合わせたもので、図3に示す3ピック方式と同様の方法で 行なったものである。また、緯糸2本入れも同様の考え方で行なうことができる (図示せず)。
【0008】 また、前述の前者である4ピック方式のパイル組織のみ、或いは後者の3、4 ピック方式のパイル組織に地織を組み合わせた長短パイル織物を基本的な土台と して、図1、2、3、5に示す実施例を用いて述べると、前者後者とも夫々の総 浮きパイル面に裏の総沈みパイルの一部を実線の組織と継続して形成される6の 始めの結び点より7の終りの結び点までの破線で示す浮き組織にして浮かせて5 ′、或いは裏の総沈みパイル面に表の総浮きパイルの一部を6′の始めの結び点 より7′の終りの結び点までの破線で示す沈み組織にして沈ませたり4′して、 任意の個所にパイルを現出して、凹凸による柄模様を織成した長短パイル織物で ある。
【0009】
地経糸1、1′に緯糸2を絡ませてタオル地組織を織成し、該タオル地組織内 にパイル経糸3、3′を織り込んだ緯糸4ピック方式の長短パイル織物は、表側 のパイルは総浮きパイルとし、裏側のパイルは総沈みパイルとし、両者夫々、任 意のパイル数を交互に配したものをタテ方向に操り返し織成されるもので、この 時、パイルが表裏の出る方向が変わる場合はその変わる手前の組織は同方向側に パイルを形成する同類の継ぎの総浮きA′、或いは継ぎの総沈みB′組織とする ことにより、次に変わる組織の最初のパイルも正常なパイル長さで形成される。 また、このパイル経糸3、3′は緯糸2と上下に交錯している個所が多いのでパ イルの引き抜け易さは抑制される。そして、同時にこれらの総浮き、総沈みパイ ルのいずれかに短パイル織指令を、もう一方に長パイル織指令を設定してあるの で長短パイル織り出し装置により片面には短パイル4面を、もう一方の片面には 長パイル5面が形成される。また、総浮き、総沈みパイルが夫々1パイルづつの 交互の場合は、継ぎの総浮きA′、総沈みB′を交互に使用することで達成でき 、この織物が一番横畝が目立ちにくく、パイルの引き抜けの抑制効果も良い。
【0010】 また、上記と同様の目的で同じく長短パイル織り出し装置や、別個の杼替装置 を併用して、図3、4に示す異なった3ピック方式や、図5に示す筬打ち力の弱 い4ピック方式の織機でも織成させることができる長短パイル織物は、パイル織 のパイル経糸組織が総浮きC・Aから総沈みD・B組織に、或いはこの逆の、組 織の変わるその中間に1パイル分の任意の組織を組み入れ、この個所は地織E・ E′で緯糸を1〜数本緯入れする。この時の緯糸1本入れの場合は、その1本の 、又、数本入れの場合は最後に緯入れされた緯糸のパイル経糸組織は、次に変わ るパイル経糸組織の緯糸1本目の組織と同じにして次に変わってくる組織の最初 のパイルは正常な長さで形成させると同時に、パイル経糸との交錯点も増し、パ イルの引き抜けを抑制した組織となり、そして、3、4ピック方式に応じた残り の緯入れは夫々空打ち2′し、地づめも作用させて同一面のパイルとパイルの隙 間を少なくし、パイル織が連続した様に見せた片面が短パイル4面で、もう一方 の片面が長パイル5面で形成される。また、この時の4ピック方式の従来一般の パイル経糸組織A、Bは、緯糸との上下の交錯点が少ないので筬打ちも楽にでき るものである。
【0011】 また、柄模様の出せる長短パイル織物は、前記の前者、後者の両方に応用でき て、両者の表裏いずれかの片面が短パイル4面で、もう一方の片面が長パイル5 面に織成された長短パイル織物を基本的な土台とし、両者共、夫々の表の総浮き パイル面に裏の総沈みパイルの一部を浮き組織にして任意の個所に浮かせて、或 いはこの逆も出来て、短パイル面に長パイルの一部5′を、または、長パイル面 に短パイルの一部4′を現出させて、凹凸による際立させた柄模様でパイル長さ は安定して形成される。また、パイル経糸は前記の両者と同様にパイルの引き抜 けが抑制されてある。
【0012】
本考案の一実施例を図面について説明するが、図1、2、3、5に示す破線部 の短パイル4′、長パイル5′は後述の請求項3の説明に使用するもので、これ より述べる請求項1、2の説明においては実線で示す短パイル4、長パイル5の みで述べるものである。 図1、2に示す、1、1′は地経糸であって、緯糸2を絡ませてタオル地組織 を織成する。3、3′はパイル経糸であって、タオル地組織に織り込んで緯糸4 本で1個のパイルが形成される4ピック方式のパイル織物である。 図1に示したものは、表側のパイルは総浮きパイルで全部のパイル経糸をパイ ルとして表に現出し、裏側のパイルは総沈みパイルで全部のパイル経糸をパイル として裏に現出し、総浮き、総沈みパイルが夫々、連続した2パイルづつの交互 で操り返し、タテ方向へ織成するものを意図したもので、この時、総浮きA組織 を2パイル、総沈みB組織を2パイルづつ交互に使用すると総浮きAから総沈み B、又はこの逆の組織の変わる最初のパイル長さが総浮きA、総沈みB、いずれ の組織も不規則な短かいパイル長さで形成される。この為に、パイル経糸組織は 従来使用される総浮きA、総沈みB組織を連続するパイル数の合計数である2パ イルより1パイルを減した数の1パイルだけ最初より使用し、総浮Aから総沈み B等の組織の変わる手前の1パイルは同方向側にパイルを形成する同類の継ぎの 総浮きA′、及び総沈みB′組織を使用して、次に変わる組織の最初のパイル長 さも正常な長さで形成する。そして、これらの総浮きA、継ぎの総浮きA′には 短パイル織を、総沈みB、継ぎの総沈みB′のところには長パイル織の指令を夫 々に設定して、従来公知の長短パイル織り出し装置を作用させて、表側に短パイ ル4面を、裏側に長パイル5面を夫々に任意のパイル長さで形成する。
【0013】 次に、他の実施例について述べる。図2に示したものは、総浮き、総沈みパイ ルが夫々1パイルづつ交互に配したものをタテ方向に操り返し織成したもので、 この時のパイル経糸組織は、継ぎの総浮きA′と継ぎの総沈みB′組織を使用し 、パイルの形成を安定させ、前記と同様の要領で長短パイル織り出し装置を併用 し、表側に短パイル4面の浮き沈みが1パイル交互の最小の横畝柄で、裏側には 長パイル5面となり横畝部分は長パイルが覆うようになり、総沈みのパイルが一 面に形成されたようになる。そして、全パイル経糸は均一に緯糸との上下に位置 を変えた交錯点は多く、パイルの引き抜けは抑制される。
【0014】 また、他の柄模様組織を組み合わせた一実施例を述べると、本考案の表に短パ イルを裏に長パイルを織成した長短パイル織部分と、長パイル織で表と裏の両面 に同時に形成する柄模様を織り込んだパイル部分とを組み合わせて、表側の短パ イル面側を▲せん▼毛すれば、長パイルで形成した柄模様部分のみ▲せん▼毛さ れ、短パイル面はパイルとして残り、ソフト感のある毛羽でできた柄模様入りの 表は短パイル面、裏は長パイル面の長短パイル織物ができる(図示せず)。また 、この逆の模様部分を短パイル織で織成することもできる。
【0015】 前述と同様の目的で、使用方法も同じくした長短パイル織り出し装置を併用し て、異なった3ピック方式で長短パイル織物を織成する一実施例を述べると、図 3、4に示す、パイル織のパイル経糸組織が、総浮きCから総沈みD組織に、或 いは、この逆の、組織の変わるその中間に1パイル(緯糸3本)分の任意の組織 を組み入れて、総浮きCパイル・地織E・総沈みDパイル・地織Eの1完全組織 として、これをタテ方向に操り返して織成させたもので、この時のパイル織及び 地織は、従来公知の地・パイル転換装置により夫々のパイルC、D・地織E個所 へ切替指令を設定し、作用するものである。そして、この時の地織Eへ図3に示 す緯糸2を1本、または図4に示す緯糸2を2本緯入れする。この1パイル分の 地織Eへ緯糸3本共緯入れすると、パイル面は地織Eの目立つ横段風になるので 、全面をパイル織風に見せるには緯入れは最少の1本入れが好ましい。そして、 図3に示す、緯糸1本入れの場合は、その1本の、また図4に示す、2本入れの 場合は、その2本目のパイル経糸組織は次に変わるパイル経糸組織の緯糸1本目 の組織と同じにし、残りの緯糸2本、或いは1本の緯入れは夫々に、実態のない 空打ち2′すると同時に空打ちによる隙間を防止する為に地づめを作用させる。 これらの空打ち2′、及び地づめ作用は、地織Eのところへ従来公知の杼替装置 や、巻き取り停止装置が作用する様に指令を設定してある。そして、総浮きCパ イルは短パイル織で、総沈みDパイルは長パイル織で長短パイル織り出し装置に より、表に短パイル4面を、裏に長パイル5面を形成する。この時の長短パイル のパイル長さは、夫々に安定したものである。
【0016】 図5に示す、他の実施例は、筬打ち方式の異なる筬打ち力の弱い織機による4 ピック方式によって長短パイル織物を製織したもので、上記の3ピック方式の3 ピックから4ピックに変わるという事を除いて、目的、構成、作用、装置等は同 様の考え方であり、総浮きAパイル、地織E′、総沈みBパイル組織を組み合わ せて、且つ、地織E′を緯糸1本入れで構成したものである。そして、破線で示 す緯糸は、実態のない空打ちの緯糸2′を示す。このように、ただパイルを形成 するパイル経糸組織が、緯糸2との上下に位置を変えての交錯点が少ない従来の 総浮きA、総沈みB組織を使用するので、パイルを形成する最後の緯糸4本目を 寄せる筬打ちが楽にできるものである。
【0017】 また、柄模様の出せる長短パイル織物は、前記の4ピック方式の総浮きA・A ′総沈みB・B′パイルのものや、3、4ピック方式の総浮きC・A、総沈みD ・Bパイルの中間に地織E・E′を入れたものの両者共に応用できて、両者の長 短パイル織物を基本的な土台して行なうものであり、図2の織物をベースとして 一実施例を図面について説明すると、図2、6に示す、異色の例えば赤色Xと白 色Yの2色のパイル経糸3、3′を1本交互に整経して、パイル経糸組織を継ぎ の総浮きA′、総沈みB′組織で各1パイルづつ交互にタテ方向に操り返させる と共に、長短パイル織り出し装置により、表に形成する継ぎの総浮きA′組織に 短パイル織を、裏の継ぎの総沈みB′組織には長パイル織に設定して織成すると 、表裏両面に形成されるパイルの色合いは、赤・白色の混色Zで表現される基調 色のベースができる。そして、このベース上の表の短パイル面の任意個所へ裏の 継ぎの総沈みB′の一部である赤色Xのパイル経糸を、実線の組織と継続して形 成される6の始めの結び点より7の終りの結び点までの破線で示す浮き組織とし て長パイル5′で現出すると、表面の短パイル4の気調色上に長パイル5′の赤 色Xの柄模様が現出され、裏面には長パイル5の基色上に長パイルの白色Yの柄 模様が現出する。又、この時、表に現出された赤色Xの長パイル5′の柄模様に 同調するように、表の総浮き短パイル4の一部の白色Yを、実線の組織と継続し て形成される6′の始めの結び点より7′の終りの結び点までの破線で示す沈み 組織で裏の長パイル面に現出4′すると、表裏に現出した柄模様は一体化され、 色彩も増す。また、上記の柄模様を現出する浮き、沈み組織の変わりに、総浮き 、総沈み組織等の任意の組織を入れるのは自由である。
【0018】 また、長短パイルの凹凸による柄模様を織成した長短パイル織部分と、長短い ずれかの一方のパイル長さで表、裏の両面に同時形成する一般的な同一長さのパ イル織部分とを組み合わせることもできる(図示せず)。
【0019】
本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。
【0020】 請求項1の長短パイル織物は、パイル経糸組織に継ぎの総浮きA′、総沈みB ′組織を使用してあるので、パイルの形成は安定し、今迄パイル織で表わすこと ができなかった最小完全のきめ細かい横畝柄のパイル織物ができる。 また、パイル経糸3、3′組織は、緯糸2と上下に位置を変えて交錯している 個所が多いので、糸相互の束縛性が強まり、パイルの引き抜けが抑制できる。 また、長短パイル織り出し装置を併用してあるので、パイル経糸に要するパイ ル重量を表と裏に形成するパイル長さにより、自由に振り分けられ、片面に見映 えのする立体的なボリューム感のある、用途に応じて使い分けのできるパイル織 物ができる。 また、製織も容易にできて、他の柄組織も自由に組み合わせができるので、変 化に富んだパイル織物ができる。
【0021】 請求項2の長短パイル織物は、異なった3ピック方式の織機でも、長短パイル 織り出し装置や杼替装置を併用して、パイル経糸組織が変わるその中間に1パイ ル分の任意の組織を介在させ地織Eにて、次に変わるパイル経糸のパイルの形成 が安定するように必要数の緯糸2を緯入れし、残りの緯糸は空打ち2′し、地づ め(緯密度を高める)も作用させる事により、前述と同様の目的と効果を有する 織物を織成することができる。 また、4ピック方式の筬打ち力の弱い織機でも、上記と同様の装置を併用して 、従来の緯糸の絡みの少ない総浮きA、総沈みB組織を使用し、一度パイルを形 成し、次に地織E′をと、二度に分けてあるので、前述と同様の目的と効果を有 する織物を織成する事ができる。
【0022】 請求項3の凹凸により柄模様を現出する長短パイル織物は、前記の前者、後者 の長短パイル織物を基本的な土台としてあるので、両者とも夫々に応用できる。 また、両者が兼ね備えているパイルの形成の安定化、パイルの引き抜けの抑制 、製織の容易さ等も同様に備えてある。 そして、短パイル面上に長パイル面上の長パイルの一部を柄模様とし、或いは この逆にも現出できるので、パイル経糸を多色で使用すれば、立体的な凹凸の柄 模様に加え、色彩的な柄模様も表現できる。 また、長パイル部分のみ▲せん▼毛加工できるので、パイルと毛羽のソフト性 、両面を備えた多様性に富む柄模様のあるパイル織物ができる。
【図1】4ピックの総浮き、総沈みパイルが2パイルづ
つ交互の長短パイル織物のタテ断面図である。
つ交互の長短パイル織物のタテ断面図である。
【図2】4ピックの継ぎの総浮き、総沈み組織が、1パ
イルづつ交互の長短パイル織物のタテ断面図である。
イルづつ交互の長短パイル織物のタテ断面図である。
【図3】3ピックの総浮き、地織に緯糸1本入れ、総沈
み組織を組み合わせた長短パイル織物のタテ断面図であ
る。
み組織を組み合わせた長短パイル織物のタテ断面図であ
る。
【図4】3ピックの総浮き、地織に緯糸2本入れ、総沈
み組織を組み合わせた長短パイル織物のタテ断面図であ
る。
み組織を組み合わせた長短パイル織物のタテ断面図であ
る。
【図5】4ピックの総浮き、地織に緯糸1本入れ、総沈
み組織を組み合わせた長短パイル織物のタテ断面図であ
る。
み組織を組み合わせた長短パイル織物のタテ断面図であ
る。
【図6】柄模様のある長短パイル織物のタテ断面概略図
である。
である。
【図7】従来の長短パイル織物に係るタテ断面図であ
る。
る。
【図8】従来の長短パイル織物に係るタテ断面図であ
る。
る。
1、1′ 地経糸 2 緯糸 2′ 空打ちの緯糸 3、3′ パイル経糸 4、4′ 短パイル 5、5′ 長パイル 6、6′ 始めの結び点 7、7′ 終りの結び点 A、C 総浮き A′ 継ぎの総浮き B、D 総沈み B′ 継ぎの総沈み E、E′ 地織 X 赤色 Y 白色 Z 混色
Claims (3)
- 【請求項1】 地経糸(1、1′)に緯糸(2)を絡ま
せてタオル地組織を織成し、該タオル地組織内にパイル
経糸(3、3′)を織り込んだ緯糸4ピック方式のパイ
ル織物で、表側のパイルは総浮きパイルとし、裏側のパ
イルは総沈みパイルとし、両者夫々、任意のパイル数を
交互に配したものをタテ方向に操り返し織成され、この
時、現出するパイルの方向が変わる場合はその変わる手
前の組織は、同方向側にパイルを形成する同類の継ぎの
総浮き(A′)組織を、或いは継ぎの総沈み(B′)組
織を使用し、なお且つ、これらの総浮き、総沈みパイル
のいずれかに短パイル織指令を、もう一方に長パイル織
指令を設定し、長短パイル織り出し装置により、いずれ
かの片面に短パイル(4)面を、もう一方の片面には長
パイル(5)面を形成した長短パイル織物。 - 【請求項2】 3ピック及び4ピック方式でパイル織の
パイル経糸組織が総浮き(C・A)組織から総沈み(D
・B)組織に、或いは総沈み(D・B)組織から総浮き
(C・A)組織に変わるその中間に1パイル分の任意の
組織を組み入れ、地織(E・E′)で緯糸(2)を1〜
数本緯入れする。この時の緯糸1本入れの場合はその1
本の、また、数本入れの場合は最後に緯入れされた緯糸
のパイル経糸組織は次に変わるパイル経糸組織の緯糸1
本目の組織と同じにし、3ピック、4ピック方式に応じ
た残りの緯入れは夫々空打ち(2′)し、その時の地織
(E・E′)には、緯糸密度に応じた任意の数だけ地づ
めを作用させて織成してなる請求項1記載の長短パイル
織物。 - 【請求項3】 表の総浮きパイル面に裏の総沈みパイル
の一部を浮かせて、或いは裏の総沈みパイル面に表の総
浮きパイルの一部を沈ませて、任意の個所にパイルを現
出して凹凸による柄模様を織成した請求項1又は2記載
の長短パイル織物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4677893U JPH072484U (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | 長短パイル織物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4677893U JPH072484U (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | 長短パイル織物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH072484U true JPH072484U (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=12756792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4677893U Pending JPH072484U (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | 長短パイル織物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072484U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019511645A (ja) * | 2016-04-11 | 2019-04-25 | ジャリク、デニム、テクスティル、サン.ベ、ティク.ア.セ.Calik Denim Tekstil San. Ve Tic. A.S. | 織布およびその製造方法 |
JP2020174746A (ja) * | 2019-04-15 | 2020-10-29 | 西川株式会社 | 髪拭きタオル |
-
1993
- 1993-06-15 JP JP4677893U patent/JPH072484U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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