JP2566351Y2 - 抄紙用ドライヤーカンバスの継手 - Google Patents

抄紙用ドライヤーカンバスの継手

Info

Publication number
JP2566351Y2
JP2566351Y2 JP6734493U JP6734493U JP2566351Y2 JP 2566351 Y2 JP2566351 Y2 JP 2566351Y2 JP 6734493 U JP6734493 U JP 6734493U JP 6734493 U JP6734493 U JP 6734493U JP 2566351 Y2 JP2566351 Y2 JP 2566351Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
loop
weft
canvas
warp
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6734493U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0738195U (ja
Inventor
博之 目木
Original Assignee
敷島紡績株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 敷島紡績株式会社 filed Critical 敷島紡績株式会社
Priority to JP6734493U priority Critical patent/JP2566351Y2/ja
Publication of JPH0738195U publication Critical patent/JPH0738195U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2566351Y2 publication Critical patent/JP2566351Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は抄紙用ドライヤーカンバ
スの継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】経糸と緯糸とで織成された織カンバス、
又は、ニードルカンバス基布の継手には、本体経糸を延
長し、一部を折り返して形成される接合用ループに芯線
を挿通して無端状となすワープループ継手が用いられて
いる(例えば、実公昭51−46483号公報)。
【0003】図3は、二重織に織成し、接紙面が2/2
破斜紋織のドライヤーカンバスの端部の縦断面図であ
り、従来実施されていた継手を示す。この場合、斜紋織
とは、ドライヤーカンバスの接紙面側の経糸が複数本の
緯糸を越えて浮織になっている組織をいう。
【0004】この継手は、カンバスを構成する経糸の一
部をループ形成経糸(5)とし、カンバス端部から延長
してループ(4)を形成したものである。経糸(5)
は、その後、カンバス本体へ同一組織で織り込まれる。
【0005】これ以外の経糸の一部を緯糸押さえ経糸
(6)として同様にカンバス端部から延長し、接紙面最
先端緯糸(7)及び機械面先端緯糸(8)に沿って折り
返し、本体へ綴り込んで緯糸(7)(8)がほつれるの
を防止させている。
【0006】なお、ループ(4)を形成保持するため
に、ループ形成芯線(3)が挿入されている。
【0007】こうして作成したカンバスを抄紙機に装着
する場合、カンバス両端のループ形成芯線(3)を外
し、カンバス両端のループ(4)を互いに組合せ、その
共通孔に接続用芯線(図示省略)を挿通し、無端状に接
続して使用される。
【0008】この種の継手は、本体の経糸によりループ
(4)を形成するため、継手部分の表面平滑性は、本体
部分と同様になり、要求される性能は、一応、備えるこ
とができる。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法では、ループ形成経糸(5)が有するクリンプ(カン
バス緯糸に対する経糸の織組織で形成される波形)をそ
のまま利用してループ(4)を形成し、ループ(4)を
形成後、折り返してカンバス本体に、該本体と同一組織
で綴り込むことによってループ(4)を形成しているた
め、カンバス本体の組織、経糸及び緯糸の太さ、密度等
が決まると、ループ(4)の大きさが自動的に決定さ
れ、カンバスの織成や経緯糸の種類に応じて最適な大き
さのループ(4)の空間(11)にしようとしても、融
通がきかないので、実際に抄紙機でカンバスを無端状と
する場合、
【0010】 1:狭い空間(11)に挿入しなければならないこと、 2:カンバスの長い幅(7〜8m)に亘って挿入しなけ
ればならないこと、 3:作業環境が照明等の点で必ずしも十分でないこと等
のため、 接続用芯線を挿入する作業が難しい場合も起こってき
た。
【0011】本考案は、ループ(4)の空間(11)の
大きさを大きくし、芯線挿入作業を容易にすることを可
能とした抄紙用ドライヤーカンバスの継手を提供するこ
とを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決手段とし
て本考案は、ドライヤーカンバスの本体を構成する経糸
の一部をカンバス本体の端部から延長し、折り返してル
ープを形成し、先端を再び本体に綴り込み、このループ
列を互いに噛み合わせてループの共通孔に接続用芯線を
挿入して無端状となす継手において、先端緯糸に沿って
折り返された後、本体へ綴り込まれる緯糸押さえ経糸に
隣接してカンバス端部側に付加緯糸を配置し、この付加
緯糸よりカンバス端部側の位置で、本体側から延長した
ループ形成経糸を折り返してループを形成させ、かつ、
このループと付加緯糸との間で、該ループ形成前後のル
ープ形成経糸を交叉させて該付加緯糸を押さえさせたも
のである。
【0013】上記付加緯糸として、マルチフィラメント
に樹脂加工した糸を使用することができる。
【0014】
【作用】本考案は、本体部の機械面側より所定寸法a
(図2参照)だけ沈めた位置に配置した付加緯糸にルー
プ形成経糸のループ根本部分を巻回させているので、ル
ープ形成経糸が本来有するクリンプで形成されるループ
の大きさが、付加緯糸の沈み分だけプラスされる。そし
て、付加緯糸の太さ及び/又は挿入位置を調整すること
により、ループ形成経糸のループ側への繰り出し長さを
増減調整でき、その結果、接続用芯線の挿入空間の大き
さを自由に調整することができる。また、カンバス本体
の組織、経糸及び緯糸の太さ、密度及びループ形成芯線
の太さに対応した最適なループ内の空間の大きさを選択
することができる。なお、付加緯糸の配置に際し、ルー
プ形成経糸の通る位置が接紙面側では、本体部と同一位
置として湿紙にマークが付かないようにし、機械面側で
は本体部より少し沈んだ位置としても問題にならないの
で、本考案の構成を採用することが可能である。また、
付加緯糸として、マルチフィラメントに樹脂加工した糸
を使用すれば、弾性変形させることが容易となるため、
織成後のループの大きさの調整が容易化できる。
【0015】
【実施例】図1は、二重織に織成し、接紙面が2/2破
斜紋織のドライヤーカンバスの端部の継手部分に本考案
を施した実施例を示す縦断面図、図2は、その要部拡大
図であって、(1)はカンバス本体を構成する経糸、
(2)は緯糸、(3)はループ形成芯線、(4)はルー
プ、(5)はループ形成経糸、(6)は緯糸押さえ経
糸、(7)は接紙面最先端緯糸、(8)は機械面最先端
緯糸、(9)は付加緯糸、(10)は付加緯糸挿入部の
空隙、(11)はループ内の空間を示している。上記経
糸(1)は、例えば、太さ0.40mmのテトロンモノ
フィラメント(TM040、商標名:ポリエチレンテレ
フタレート繊維)を使用し、接紙面側(PS)となる表
緯糸(2)及び機械面側(BS)となる裏緯糸には、共
に太さ0.50mmのテトロンモノフィラメント(TM
050、商標名:ポリエチレンテレフタレート繊維)を
使用している。そして、ループ形成芯線(3)には、
1.6mmφの芯線を使用している。また、ループ形成
経糸(5)及び緯糸押さえ経糸(6)は、本体部の経糸
(1)を延長して使用され、さらに、接紙面最先端緯糸
(7)及び機械面最先端緯糸(8)を含む継手部の緯糸
には、本体部の緯糸(2)と同様な糸が使用されてい
る。カンバス本体部及び継手部の経糸密度は、共に8
5.1(本/2.54cm)であり、緯糸密度は、共に
17.9×2(本/2.54cm)である。
【0016】付加緯糸(9)には、250デニールのテ
トロンマルチフィラメント2本と、210デニールのナ
イロンマルチフィラメント3本との撚り糸を4本撚り合
せた糸{(T250D/2+N210D/3)/4}を
使用している。この付加緯糸(9)には、マルチフィラ
メントに樹脂加工した糸を使用してもよく、また、樹脂
加工しないマルチフィラメントでもよいと共に、この
他、カンバスの表面性を損なわない範囲内で糸の太さ、
材質等を変更した糸も使用できる。そして、マルチフィ
ラメントではなく、モノフィラメントでもよいと共に、
本体部の緯糸(2)と同じ太さ、材質としてもよく、別
としてもよい。
【0017】本考案において、ループ(4)の形成は、
次のようにするものである。即ち、接紙面最先端緯糸
(7)及び機械面最先端緯糸(8)に沿って折り返され
た後、本体へ綴り込まれる緯糸押さえ経糸(6)に隣接
してカンバス端部側に付加緯糸(9)を配置し、この付
加緯糸(9)よりカンバス端部側の位置で、本体側から
延長したループ形成経糸(5a)を折り返してループ
(4)を形成させ、かつ、このループ(4)と付加緯糸
(9)との間で、該ループ形成前後のループ形成経糸
(5a)(5b)を交叉させて、この交叉部と緯糸押さ
え経糸(6)との間に該付加緯糸(9)を本来の機械面
側緯糸位置よりも接紙面側に寄せて配置したものであ
る。これにより、ループ形成経糸(5)がループ(4)
を形成するときに、本体部の機械面側(BS)より所定
寸法a( 図2参照)だけ沈めた位置に付加緯糸(9)が
挿入配置されているため、ループ形成経糸(5)が本来
有するクリンプの山部が付加緯糸(9)とループ形成芯
線(3)との間に結果的に押し出された形となり、この
山部がループ(4)の折り返し形成でループ(4)の一
部となり、ループ(4)の大きさがそれだけ拡大する。
そして、付加緯糸(9)の太さ及び挿入位置を調整する
ことにより、空隙(10)の大きさが調整でき、これに
よって、ループ(4)の大きさを調整でき、その結果、
接続用芯線( 図示省略)の挿入空間(11)の大きさを
自由に調整することができる。また、カンバス本体の組
織、経糸(1)及び緯糸(2)の太さ、密度及びループ
形成芯線(3)の太さにより、ループ(4)内の空間
(11)の大きさを選択することができれる。なお、付
加緯糸(9)の配置に際し、ループ形成経糸(5a)
(5b)の通る位置が、接紙面側(PS)では、本体部
の経糸と同一でないと、湿紙にマークが付くという問題
が発生するが、機械面側(BS)では、本体部より少し
沈んでも、問題が発生しない範囲内であるので、本考案
の構成を採用することが可能である。また、付加緯糸
(9)として、マルチフィラメントに樹脂加工した糸を
使用すれば、弾性変形させることが容易となるため、織
成後のループ(4)の大きさの調整が容易化できる。
【0018】上記実施例は、二重織の場合を例示してい
るが、二重織以上の多重織の織カンバス並びにニードル
カンバスに適用することができる。
【0019】
【考案の効果】本考案によれば、ループ形成経糸でルー
プを形成するときに、本体部の機械面側より所定寸法だ
け沈めた位置に付加緯糸を挿入配置することが可能とな
り、ループ形成経糸が本来有するクリンプで形成される
ループの大きさをそれだけ拡大することができる。そし
て、付加緯糸の太さ及び挿入位置を調整することによ
り、ループの大きさを調整でき、その結果、接続用芯線
の挿入作業を容易化することができる。また、付加緯糸
として、マルチフィラメントに樹脂加工したものを使用
することにより、織成後のループの大きさの調整が容易
化でき、接続用芯線の挿入作業を一層容易化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す抄紙用ドライヤーカンバ
スの端部の縦断面図。
【図2】図1における継手部の拡大縦断面図。
【図3】抄紙用ドライヤーカンバスの従来例を示すカン
バス端部の縦断面図。
【符号の説明】
1 経糸 2 緯糸 3 ループ形成芯線 4 ループ 5 ループ形成経糸 6 緯糸押さえ経糸 7 接紙面最先端緯糸 8 機械面最先端緯糸 9 付加緯糸 11 空間

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドライヤーカンバスの本体を構成する経
    糸の一部をカンバス本体の端部から延長し、折り返して
    ループを形成し、先端を再び本体に綴り込み、このルー
    プ列を互いに噛み合わせてループの共通孔に芯線を挿入
    して無端状となす継手において、 先端緯糸に沿って折り返された後、本体へ綴り込まれる
    緯糸押さえ経糸に隣接してカンバス端部側に付加緯糸を
    配置し、この付加緯糸よりカンバス端部側の位置で、本
    体側から延長したループ形成経糸を折り返してループを
    形成させ、かつ、このループと付加緯糸との間で、該ル
    ープ形成前後のループ形成経糸を交叉させて該付加緯糸
    を押さえさせたことを特徴とする抄紙用ドライヤーカン
    バスの継手。
  2. 【請求項2】 付加緯糸として、マルチフィラメントに
    樹脂加工した糸を使用することを特徴とする請求項1に
    記載の抄紙用ドライヤーカンバスの継手。
JP6734493U 1993-12-17 1993-12-17 抄紙用ドライヤーカンバスの継手 Expired - Lifetime JP2566351Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6734493U JP2566351Y2 (ja) 1993-12-17 1993-12-17 抄紙用ドライヤーカンバスの継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6734493U JP2566351Y2 (ja) 1993-12-17 1993-12-17 抄紙用ドライヤーカンバスの継手

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0738195U JPH0738195U (ja) 1995-07-14
JP2566351Y2 true JP2566351Y2 (ja) 1998-03-25

Family

ID=13342318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6734493U Expired - Lifetime JP2566351Y2 (ja) 1993-12-17 1993-12-17 抄紙用ドライヤーカンバスの継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2566351Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0738195U (ja) 1995-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4344209A (en) In-line clipper seam
NO309778B1 (no) Maskinkledning utstyrt med skjötesöm og spiral til bruk i slik skjötesöm
JP2566351Y2 (ja) 抄紙用ドライヤーカンバスの継手
JPS6290392A (ja) 抄紙機用平織り織成体
JPH0129276Y2 (ja)
JP2594863Y2 (ja) 抄紙用ドライヤーカンバスの継手
JPS5846159Y2 (ja) 製紙用布の継手部
JP2598339Y2 (ja) 抄紙用ドライヤーカンバスの継手
JPH0129275Y2 (ja)
JPH0324639Y2 (ja)
JP2523798Y2 (ja) 抄紙用ドライヤーカンバスの継手
JP2781357B2 (ja) 抄紙用ドライヤーカンバスの継手
JP3529217B2 (ja) 抄紙用ドライヤーカンバス
JPH0538080Y2 (ja)
JPS6328240Y2 (ja)
JPS6332157Y2 (ja)
JP3010596B2 (ja) 抄紙用ドライヤーカンバスの継手及び抄紙用ニードルカンバス
JPS6278294A (ja) 製紙用無端二層織物
JPS584958Y2 (ja) 製紙用ドライヤ−カンバス
JPS5925917Y2 (ja) 抄紙用ドライヤ−フエルトの接合部
JPH0640639Y2 (ja) 抄紙用ドライヤーカンバスの継手部
JP2515134Y2 (ja) 抄紙用ドライヤーカンバスの継手
JP2578751Y2 (ja) 無端状に接合する抄紙用ニードルフェルトの基布
JPS6140777Y2 (ja)
JPH0133678Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19971104

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term