JP2001200448A - 綴調織物 - Google Patents

綴調織物

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JP2001200448A JP2000003657A JP2000003657A JP2001200448A JP 2001200448 A JP2001200448 A JP 2001200448A JP 2000003657 A JP2000003657 A JP 2000003657A JP 2000003657 A JP2000003657 A JP 2000003657A JP 2001200448 A JP2001200448 A JP 2001200448A
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進一朗 小仲
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 自動織機において各緯糸一段毎に多数の色緯
糸を選択的に織り込んで織成される綴調織物本体の裏側
に、その芯経糸の形成する畝状隆起を損なうことなく裏
織地を形成し、その裏織地に色緯糸の沈み糸を織り込ん
で耐久性に優れた綴調織物を提供する。 【解決手段】 表綴じ経糸12と裏綴じ経糸13は、織
物の表側と裏側に分けて配置する。綴じ緯糸15は、表
綴じ経糸11と裏綴じ経糸12に交絡させて織物の裏側
に裏織地を形成する。芯経糸11は、裏織地に対して織
物の表側に配置し、綴じ緯糸15と交絡することなく裏
織地の上に浮き出させる。色緯糸14は、裏織地に織り
込み、選択的に裏織地から浮き出させる。裏織地から浮
き出る色緯糸14は、選択された芯経糸11Bの上を越
えさせ、その越える芯経糸11Bに隣合う左右の芯経糸
11A・11Cの下に潜らせる。芯経糸11は、表綴じ
経糸12よりも太くし、一直線状に連続させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、綴れ織に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】綴れ織の特徴は、その表面に描出される
絵模様を構成する各部の色彩に応じた数種類の色糸を緯
糸(以下、色緯糸と言う。)とし、その絵模様を構成す
る各部の色彩に応じて選択的に色緯糸が織り込まれて芯
経糸を被覆して織物の表面に絵模様を描出しており、そ
の選択された色緯糸は、その色彩に色取られる絵模様の
一部にだけ織り込まれており、その色彩に色取られない
部分では織物の裏側にも回り込んでおらず、互いに隣合
って異色となる絵模様の形際では、その隣合う色緯糸が
それぞれ折り返され、色緯糸が緯方向に連続しない間隙
(孔)が形成される織物の織組織構造にある。
【0003】綴れ織の他の特徴は、色緯糸に被覆される
芯経糸の全てが、色緯糸に交絡する箇所において色緯糸
に押し下げられたり押し上げられることなく、経方向に
柱状一直線状に連続しており、従って、芯経糸を被覆す
る色緯糸の全てが柱状一直線状に連続する芯経糸の表裏
に迂回し曲折して緯方向に連続しており、織物の表面に
芯経糸が全く現れず、織物の表面が色緯糸によってのみ
色取られる点にある。
【0004】綴れ織の他の特徴は、全ての芯経糸が柱状
一直線状に経方向に連続し、全ての色緯糸が芯経糸の表
裏に迂回し曲折して芯経糸を被覆しているので、芯経糸
に沿って経方向に一直線状に続く畝状隆起と、その畝状
隆起に対応する谷溝が隣合う芯経糸と芯経糸の間に形成
される点にある。
【0005】綴れ織の長所は、織り込む色緯糸の色数に
制限がなく、芯経糸が表面に現れず、色緯糸によって多
色多彩な絵模様を描出することが出来、畝状隆起と谷溝
が平行して独特の美観を呈し、高級織物としての印象を
与える点にある。綴れ織の短所は、絵模様の形際に色緯
糸が緯方向に連続しない間隙(孔)が出来る点と、絵模
様を構成する各部分毎に選択的に色緯糸を織り込むの
で、その製織は手織り織機を使用しての手作業になり、
製織効率が非常に悪くコスト高になる点にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】綴れ織を同様の特徴を
有する綴調織物を自動織機を用いて効率的に製織する種
々の試みがなされている。本願出願人は、その一つの方
法を特開平6−346341号に開示している。その方
法では、織り込む色緯糸の色数が無制限であり、多数の
色緯糸を自動的に選択して織り込むことが出来、織幅よ
りも長い色緯糸を織前に供給することよって、芯経糸2
1に沿った畝状隆起17を形成することが出来る。
【0007】しかしながら、色緯糸14は機械的に経糸
間の開口に打ち込まれるので織物の耳端から耳端まで連
続することになり、色緯糸14の織物の表面に浮き出て
芯経糸21の表面を被覆しない部分16(以下、沈み糸
と言う。)では織物の裏側に連続して浮き出すことにな
る。しかし、織物の表面に描出する絵模様の色数が増
え、織物の緯糸一段毎に選択的に打ち込まれる色緯糸1
4の数も増えると、その裏側に浮き出る沈み糸16の数
も増え、織物の裏面が無数の沈み糸16の並んだ軟弱な
ウエブ層になり、その沈み糸16が引っ掛けられて表面
絵模様が綻び易くなる。
【0008】その場合、図1に図示するように、織物の
裏側に綴じ経糸20を配置し、沈み糸16を綴じ経糸2
0に交絡させて浮き出さないように抑え込むことも考え
られるが、各緯糸一段毎に無数に生じる全ての沈み糸1
6を綴じ経糸20に交絡させると、その綴じ経糸20が
引っ掛けられると芋蔓式に全ての沈み糸16が引き抜か
れることにもなり、又、絵模様の色数が増えると沈み糸
16が浮き出る長さも長くなるので沈み糸16と綴じ経
糸20の交絡箇所がルーズになって、綴じ経糸20によ
る沈み糸16の抑え込みが不十分になる。
【0009】
【発明の目的】そこで本発明は、自動織機において各緯
糸一段毎に多数の色緯糸を選択的に織り込んで織成され
る綴調織物本体22の裏側に、綴じ経糸12・13を配
置し、芯経糸11と色緯糸14の形成する綴調織物本体
22とは別に、綴じ経糸12・13と綴じ緯糸15によ
る裏織地19を形成し、その裏織地19に色緯糸の沈み
糸16を織り込んで耐久性に優れた綴調織物を効率的に
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、引き揃えられ
た複数本の糸条P・Hを1組として芯経糸11が構成さ
れ、その複数本1組の芯経糸11と色緯糸14が綴調織
物本体22を形成し、色緯糸14の綴調織物本体22の
表側に現れない部分が複数本の芯経糸11に連続して接
結しない沈み糸16になっており、その色緯糸14の沈
み糸16の浮き出る綴調織物本体22の裏側に裏綴じ経
糸13が配置され、色緯糸14とは別に綴じ緯糸15が
打ち込まれ、複数本1組の芯経糸11の一部の糸条P・
Hと裏綴じ経糸13と綴じ緯糸15による裏織地19が
綴調織物本体22の裏側に形成され、その裏織地19に
色緯糸の沈み糸16が織り込まれ、選択的に裏織地19
から色緯糸14が浮き出て芯経糸11の上を越え、その
越える芯経糸11に隣合う左右の芯経糸11の下を潜っ
て織物の耳端から耳端まで続いており、その越える色緯
糸14が、その越える芯経糸11を被覆して綴調織物本
体22の表面を構成している綴調織物を第1の特徴とす
る。
【0011】本発明の第2の特徴は、芯経糸11と色緯
糸14が綴調織物本体22を形成し、色緯糸14の綴調
織物本体22の表側に現れない部分が複数本の芯経糸1
1に連続して接結しない沈み糸16になっており、その
色緯糸14の沈み糸16の浮き出る綴調織物本体22の
裏側に表綴じ経糸12と裏綴じ経糸13が表裏に分かれ
て配置され、色緯糸14とは別に綴じ緯糸15が打ち込
まれ、表綴じ経糸12と裏綴じ経糸13と綴じ緯糸15
による裏織地19が綴調織物本体22の裏側に形成さ
れ、その裏織地19に色緯糸の沈み糸16が織り込ま
れ、色緯糸14が選択的に裏織地19から浮き出て芯経
糸11Bの上を越え、その越える芯経糸11Bに隣合う
左右の芯経糸11A・11Cの下を潜って織物の耳端か
ら耳端まで続いており、その越える色緯糸14が、その
越える芯経糸11Bを被覆して綴調織物本体22の表面
を構成しており、芯経糸11の太さを表綴じ経糸12よ
りも太くした綴調織物にある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の第2の特徴は、本発明の
第1の特徴を有する綴調織物において複数本が1組にな
って芯経糸11を構成する複数本の糸条P・Hの中で、
裏綴じ経糸13と綴じ緯糸15と共に裏織地19を構成
する糸条Pを細くし、裏織地19を構成しない糸条Hを
太くし、両者を太さによって使い分けたことにある。
【0013】色緯糸14は織物の表面に描出する絵模様
の各部の色彩に応じて多数用意される。その用意された
一種類或いは数種類の色緯糸14A・14B・14C…
……は、織物の緯糸一段毎に絵模様の各部の色彩に応じ
て選択し、その織物の緯糸一段毎に絵模様の各部の色彩
に応じて数回選択的に開口を形成して芯経糸間に織り込
まれる。即ち、織物の各緯糸一段毎に絵模様の各部の色
彩に応じて色緯糸14A・14B・14C………を選択
し、その選択される各色緯糸14毎に芯経糸を選択して
開口し、その各緯糸一段おける各開口毎に選択される何
れかの色緯糸を打ち込み、織前の緯方向に配列された全
ての芯経糸が、何れかの色緯糸14A・14B・14C
………に被覆されてしまう毎に、綴じ緯糸15が打ち込
まれて織物が1ピック分づつ巻き取られる。多数の色緯
糸14を選択的に打ち込むには、前記の特開平6−34
6341号に開示された装置を利用するとよく、色緯糸
14と綴じ緯糸15は織物の耳端から耳端まで連続した
ものとなる。
【0014】各緯糸一段毎の各色緯糸14の打ち込み長
さ(織前への供給長さ)は、織幅(織前の長さ)よりも
長くする。そうすると、織幅(織前の長さ)よりも長い
色緯糸14のダブツキ分が表裏に迂回曲折して芯経糸1
1を被覆し、芯経糸11が交絡する色緯糸14に押し下
げられることも押し上げられることもなく経方向に柱状
一直線状に連続し、隣合う芯経糸の間を谷溝18とする
畝状隆起17が芯経糸11の長さ方向に沿って織物の表
面に形成され、綴れ織と同様の美観を呈した綴調織物が
得られる。
【0015】図2は本発明の第1の特徴を図示するもの
であり、織物の裏側に裏綴じ経糸13を配置すると共
に、各芯経糸11を複数本の糸条H・P・H・P・Hを
一組として構成し、それら複数本の糸条H・P・H・P
・Hを引き揃え、色緯糸14とは別に綴じ緯糸15を織
り込み、各芯経糸11を構成する一部の糸条Pと裏綴じ
経糸13と綴じ緯糸15による裏織地19を形成し、そ
の裏織地19に沈み糸16が織り込まれている。綴じ緯
糸15は、複数本一組となる芯経糸11の一部の糸条P
の上(表側)を越えて交絡するだけなので、色緯糸14
とは異なり綴調織物本体22の表面に浮き出ることはな
く、色緯糸14が綴調織物本体22の表面に描出する絵
模様の美観を損なわない。又、各芯経糸11を構成する
一部の糸条Pが裏織地19を構成しているので、その裏
織地19が織物の裏側に浮き上がることはなく、沈み糸
16は、裏織地19の中に封じ込まれるので引っ掻き出
されるような不具合は起こらない。
【0016】図3は本発明の第2の特徴を図示するもの
であり、芯経糸11と表綴じ経糸12と裏綴じ経糸13
と色緯糸14と綴じ緯糸15によって綴調織物が織成さ
れている。芯経糸11は、表綴じ経糸12よりも太くな
っている。表綴じ経糸12と裏綴じ経糸13は織物の表
側と裏側に分かれて位置し、綴じ緯糸15が表綴じ経糸
12と裏綴じ経糸13に交絡して綴調織物本体22の裏
側に裏織地19を形成している。芯経糸11は、裏織地
19に対して綴調織物の表側に配置されており、綴じ緯
糸15と交絡することなく裏織地19の上に浮いてい
る。色緯糸14は、裏織地19に織り込まれて選択的に
裏織地19から浮き出ており、その裏織地19から浮き
出された色緯糸14が、芯経糸11Bの上を越え、その
越える芯経糸11Bに隣合う左右の芯経糸11A・11
Cの下を潜って織物の耳端から耳端まで続いており、そ
の越える色緯糸14が、その越える芯経糸11Bを被覆
して綴調織物の表面を構成している。
【0017】色緯糸14は、芯経糸11の上を越えない
箇所において、表綴じ経糸12(P)の下(裏側に)を
潜っている。表面に多彩な絵模様が描出された綴調織物
では、色緯糸14は、互いに色彩が異なる数種類の色糸
14A・14B・14C………による群を構成してお
り、その群をなす数種類の色糸14A・14B・14C
………が選択的に織り込まれ、その選択的に織り込まれ
た数種類の色糸14A・14B・14C………が選択的
に裏織地19から浮き出て綴調織物本体22の表面を構
成している。裏織地19から浮き出て芯経糸11Bの上
を越える色緯糸14は、その越える芯経糸11Bに隣合
う左右の芯経糸11A・11Cの下を潜り、その越える
芯経糸11Bと隣合う芯経糸11A・11Cの間を谷溝
18として、その越える芯経糸11Bの長さ方向に沿っ
た畝状隆起17が形成している。
【0018】綴じ緯糸15には色緯糸14よりも細い糸
条、特に、合成繊維のマルチフイラメント糸を使用する
とよい。綴じ緯糸15は、色緯糸14が芯経糸間(11
Aと11B,11Bと14C………)の開口に打ち込ま
れ、織前の緯方向に配列された全ての芯経糸が何れかの
色緯糸14に被覆されてから、表綴じ経糸12(P)と
裏綴じ経糸13の開口に打ち込まれる。綴じ緯糸15
は、織物の複数の緯段につき1回の割合で表綴じ経糸1
2(P)や裏綴じ経糸13に交絡(接結)させる。表綴
じ経糸12(P)は、芯経糸11(H)と対をなし、表
綴じ経糸1本につき芯経糸1本の割合で配列するが、裏
綴じ経糸13は、複数本の芯経糸11(H)或いは複数
本の表綴じ経糸12(P)につき1本の割合で配列して
もよい。
【0019】図4は緯糸打ち込み各段の織前における綴
調織物の断面図である。色緯糸14の沈み糸16は、図
2と図3に図示する如く、裏織地19に織り込まれる
が、図面が複雑になるので省略されている。尚、沈み糸
16は、図2と図3に図示する如く、色緯糸14Aが芯
経糸11Aを越え、それに隣合う芯経糸11Bの下に潜
る沈み糸16となって続くとき、その潜る芯経糸11B
の下に位置する裏綴じ経糸13の下にまでも潜って裏織
地19の裏面に現れるようにする必要はなく、図2と図
3に図示する色緯糸14Cの如く、その潜る芯経糸11
B(H)の下に位置する表綴じ経糸12(P)の下に潜
り、表綴じ経糸12(P)と裏綴じ経糸13に挟まれた
中間層を形成するように裏織地19に織り込めばよい。
【0020】図4において、(1)は緯糸打ち込み第一
段における断面、(2)は緯糸打ち込み第二段における
断面、(3)は緯糸打ち込み第三段における断面、
(4)は緯糸打ち込み第四段における断面、(5)は緯
糸打ち込み第五段における断面、(6)は緯糸打ち込み
第六段における断面、(7)は緯糸打ち込み第七段にお
ける断面、(8)は緯糸打ち込み第八段における断面、
(9)は緯糸打ち込み第九段における断面、(10)は
緯糸打ち込み第十段における断面を図示するものであ
る。綴じ緯糸15は、表綴じ経糸12(P)と裏綴じ経
糸13に対し、それぞれ織物の緯糸打ち込み各段で10
本につき1回の割合で交絡(接結)し、その交絡点(接
結点)と交絡点(接結点)の間では表綴じ経糸12
(P)と裏綴じ経糸13の間に挟まれており、綴調織物
の裏面に連続して浮き出さない。
【0021】即ち、綴じ緯糸15は、表綴じ経糸12
(P)に対しては綴調織物本体側において経面繻子(経
繻子)となる10枚繻子を構成し、裏綴じ経糸13に対
しては裏織地19の裏面において経面繻子(経繻子)と
なる10枚繻子を構成している。緯糸打ち込み各段にお
ける綴じ緯糸15の表綴じ経糸12(P)と裏綴じ経糸
13との接結点は、表綴じ経糸12(P)との接結点が
表綴じ経糸12(P)との接結点と接結点の中間に位置
し、裏綴じ経糸13との接結点が表綴じ経糸12(P)
との接結点と接結点の中間に位置し、裏織地19の表裏
の接結点が互いに他方の接結点と接結点の中間に位置す
るようになっている。
【0022】このように裏織地19は、綴じ緯糸15
が、表綴じ経糸12(P)に対しては綴調織物本体側に
おいて、裏綴じ経糸13に対しては裏織地19の裏面に
おいて、それぞれ経面繻子(経繻子)となる10枚ない
し16枚の繻子織組織を構成するようにすると、綴調織
物の表面に平坦に続く段差のハッキリした畝状隆起17
と谷溝18が形成されて綴れ織に酷似したものとなり、
綴調織物の裏面においては芯経糸11と色緯糸14が形
成する綴調織物本体と裏織地19の間にダブツキがな
く、色緯糸14の打ち込みが緻密で腰のある綴調織物が
得られる。この点、裏織地19が16枚を越える経二重
繻子織組織になると、表綴じ経糸12(P)と綴じ緯糸
15との接結点において、綴調織物本体22が裏織地1
9に引っ張り込まれて綴調織物の表面に窪みが出来易
く、それとは逆に、裏織地19が10枚未満の経二重繻
子織組織になると、裏織地19が重厚で硬く色緯糸14
の打ち込みが困難になって綴れ織に酷似した織物が得難
くなる。従って、綴じ緯糸15が、経糸方向においては
緯糸打ち込み10〜16段につき1回の割合で、緯糸方
向においては10〜16本の芯経糸11(表綴じ経糸1
2・P)につき1回の割合で、それぞれ表綴じ経糸12
(P)と裏綴じ経糸13に接結するように裏織地19を
構成することが推奨される。尚、表綴じ経糸12(P)
と綴じ緯糸15との接結点において、綴調織物本体22
が裏織地19に引っ張り込まれて綴調織物の表面に窪み
が出来易くなることを利用して、部分的に、或いは全体
に均等に凹凸を付けて綴調織物に立体感を付与すること
も出来、その場合は、裏織地19を16枚を越える経二
重繻子織組織にする。
【0023】手織り織機を用いた手作業で織成される綴
れ織とは異なり、本発明の綴調織物は自動織機(力織
機)で織成される。その自動織機には、織物の各緯糸一
段毎に絵模様の各部の色彩に応じて色緯糸14A・14
B・14C………を自動的に選択する色緯糸選択装置
や、その選択された色緯糸毎に芯経糸を選択して自動的
に開口する開口装置、及び、それらの装置を制禦するコ
ンピューターを搭載することが出来る。そのコンピュー
ターでは、色緯糸の選択される状況を知ることが出来、
その色緯糸の選択状況を演算処理し、その色緯糸の選択
状況に応じて裏織地19の織組織を変え、何れの緯糸打
ち込み一段において、何れの表綴じ経糸12(P)或い
は何れの裏綴じ経糸13に綴じ緯糸15を接結せさるべ
きかを決定することが出来る。特に、沈み糸16が表綴
じ経糸12(P)と裏綴じ経糸13に挟まれた長く連続
した中間層を裏織地19に形成することになる場合に
は、その長く連続する沈み糸16を適宜裏綴じ経糸13
に接結させる。その場合、沈み糸16と裏綴じ経糸13
との接結点は、綴じ緯糸15と裏綴じ経糸13との接結
点に重複させず、綴じ緯糸15と裏綴じ経糸13の接結
点と接結点の中間において、好ましくは、綴じ緯糸15
と裏綴じ経糸13との接結点の付近で沈み糸16を裏綴
じ経糸13に接結させる。
【0024】
【発明の効果】本発明(請求項1)によると、綴じ緯糸
15は、裏綴じ経糸13によって織物の裏側へと引き込
まれる一方、芯経糸11(H)は、綴じ緯糸15によっ
て織物の裏側へと引き込まれることはなく、綴じ緯糸1
5が織物の表面に現われることもない。そして、色緯糸
14の沈み糸16は、織物の裏側に綴じ緯糸15と表綴
じ経糸11(P)と裏綴じ経糸12によって形成される
裏織地19に織り込まれて裏面に浮き出ないので、沈み
糸16が引っ掛けられて表面の絵模様が形崩れを起こし
たり、畝状隆起17や谷溝18が綻びることなく、色緯
糸14が織物の耳端から耳端まで連続していて自動織機
(力織機)で織成することが出来るので、綴れ織に酷似
した耐久性に富む綴調織物を効率的に得ることが出来
る。
【0025】本発明(請求項2)によると、表綴じ経糸
12が、芯経糸11より細く、而も、綴じ緯糸15によ
って織物の裏側へと引き込まれて織物の表面に現われる
ことはなく、色緯糸14が越える芯経糸11が裏織地1
9の綴調織物本体側を構成する表綴じ経糸12よりも太
く、色緯糸の沈み糸16が表綴じ経糸12に抑え込まれ
ているので、畝状隆起17と谷溝18の起伏のハッキリ
した綴調織物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の綴調織物の要部拡大斜視図である。
【図2】本発明に係る綴調織物の要部拡大斜視図であ
る。
【図3】本発明に係る綴調織物の要部拡大斜視図であ
る。
【図4】本発明に係る綴調織物の緯糸打ち込み各段毎の
織前における断面図である。
【符号の説明】
11 芯経糸 12 表綴じ経糸 13 裏綴じ経糸 14 色緯糸 15 綴じ緯糸 16 沈み糸 17 畝状隆起 18 谷溝 19 裏織地 20 綴じ経糸 21 芯経糸 22 綴調織物本体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引き揃えられた複数本の糸条(P・H)
    を1組として芯経糸(11)が構成され、その複数本1
    組の芯経糸(11)と色緯糸(14)が綴調織物本体
    (22)を形成し、色緯糸(14)の綴調織物本体(2
    2)の表側に現れない部分が複数本の芯経糸(11)に
    連続して接結しない沈み糸(16)になっており、その
    色緯糸(14)の沈み糸(16)の浮き出る綴調織物本
    体(22)の裏側に裏綴じ経糸(13)が配置され、色
    緯糸(14)とは別に綴じ緯糸(15)が打ち込まれ、
    複数本1組の芯経糸(11)の一部の糸条(P・H)と
    裏綴じ経糸(13)と綴じ緯糸(15)による裏織地
    (19)が綴調織物本体(22)の裏側に形成され、そ
    の裏織地(19)に色緯糸の沈み糸(16)が織り込ま
    れ、選択的に裏織地(19)から色緯糸(14)が浮き
    出て芯経糸(11)の上を越え、その越える芯経糸(1
    1)に隣合う左右の芯経糸(11)の下を潜って織物の
    耳端から耳端まで続いており、その越える色緯糸(1
    4)が、その越える芯経糸(11)を被覆して綴調織物
    本体(22)の表面を構成していることを特徴とする綴
    調織物。
  2. 【請求項2】 芯経糸(11)と色緯糸(14)が綴調
    織物本体(22)を形成し、色緯糸(14)の綴調織物
    本体(22)の表側に現れない部分が複数本の芯経糸
    (11)に連続して接結しない沈み糸(16)になって
    おり、その色緯糸(14)の沈み糸(16)の浮き出る
    綴調織物本体(22)の裏側に表綴じ経糸(12)と裏
    綴じ経糸(13)が表裏に分かれて配置され、色緯糸
    (14)とは別に綴じ緯糸(15)が打ち込まれ、表綴
    じ経糸(12)と裏綴じ経糸(13)と綴じ緯糸(1
    5)による裏織地(19)が綴調織物本体(22)の裏
    側に形成され、その裏織地(19)に色緯糸の沈み糸
    (16)が織り込まれ、色緯糸(14)が選択的に裏織
    地(19)から浮き出て芯経糸(11B)の上を越え、
    その越える芯経糸(11B)に隣合う左右の芯経糸(1
    1A・11C)の下を潜って織物の耳端から耳端まで続
    いており、その越える色緯糸(14)が、その越える芯
    経糸(11B)を被覆して綴調織物本体(22)の表面
    を構成しており、芯経糸(11)の太さが表綴じ経糸
    (12)よりも太いことを特徴とする綴調織物。
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