JP3533495B2 - 二重織物 - Google Patents
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- JP3533495B2 JP3533495B2 JP2000208672A JP2000208672A JP3533495B2 JP 3533495 B2 JP3533495 B2 JP 3533495B2 JP 2000208672 A JP2000208672 A JP 2000208672A JP 2000208672 A JP2000208672 A JP 2000208672A JP 3533495 B2 JP3533495 B2 JP 3533495B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、下の布に形成す
る織模様を上の布上に鮮明に表示することができる二重
織物に関する。
る織模様を上の布上に鮮明に表示することができる二重
織物に関する。
【0002】
【従来の技術】任意の織模様を有する下の布上に透かし
織りの上の布を重ね合わせて縫製する二重織物がある。
織りの上の布を重ね合わせて縫製する二重織物がある。
【0003】このものは、透かし織りの上の布を通して
下の布上の織模様を見せることにより、優美で上品な外
観を実現することができる。なお、このものは、下の布
を多色織物とし、多色の織模様を下の布に形成すること
により、一層高度の美感を実現し、女性向けの超高級服
地などとして用いられる。
下の布上の織模様を見せることにより、優美で上品な外
観を実現することができる。なお、このものは、下の布
を多色織物とし、多色の織模様を下の布に形成すること
により、一層高度の美感を実現し、女性向けの超高級服
地などとして用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、下の布に形成する織模様は、上の布を通して見
ることができるだけであるから、鮮明さに欠けるという
問題があった。また、鮮明な模様を付加して一層華やか
な雰囲気を実現するとすれば、上の布に刺繍などの二次
加工を施さなければならず、製造コストが過大になりが
ちであるという問題があった。
ときは、下の布に形成する織模様は、上の布を通して見
ることができるだけであるから、鮮明さに欠けるという
問題があった。また、鮮明な模様を付加して一層華やか
な雰囲気を実現するとすれば、上の布に刺繍などの二次
加工を施さなければならず、製造コストが過大になりが
ちであるという問題があった。
【0005】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、第1の布に形成する織模様を第2の布
上に位置させることによって、鮮明な織模様を簡単に実
現することができる二重織物を提供することにある。
術の問題に鑑み、第1の布に形成する織模様を第2の布
上に位置させることによって、鮮明な織模様を簡単に実
現することができる二重織物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、複数色の緯糸により地模様上に
織模様、副織模様を形成する第1の布と、第1の布上に
重ねる透かし織りの第2の布とを備えてなり、第1、第
2の布は、織模様の外縁においてそれぞれの経糸、緯糸
を上下に交錯させて織模様だけを第2の布上に位置さ
せ、織模様は、第1の布の緯糸を第2の布の上に位置す
る第1の布の経糸の上下に分けて形成し、副織模様は、
第1の布の緯糸を第2の布の下に位置する第1の布の経
糸の上下に分けて形成することをその要旨とする。
めのこの発明の構成は、複数色の緯糸により地模様上に
織模様、副織模様を形成する第1の布と、第1の布上に
重ねる透かし織りの第2の布とを備えてなり、第1、第
2の布は、織模様の外縁においてそれぞれの経糸、緯糸
を上下に交錯させて織模様だけを第2の布上に位置さ
せ、織模様は、第1の布の緯糸を第2の布の上に位置す
る第1の布の経糸の上下に分けて形成し、副織模様は、
第1の布の緯糸を第2の布の下に位置する第1の布の経
糸の上下に分けて形成することをその要旨とする。
【0007】なお、第1の布の経糸は、第2の布の経糸
と同程度の繊度としてもよい。
と同程度の繊度としてもよい。
【0008】また、第1の布の緯糸は、第1の布の経糸
より大きい繊度としてもよく、第2の布の緯糸は、第2
の布の経糸と同程度の繊度としてもよい。
より大きい繊度としてもよく、第2の布の緯糸は、第2
の布の経糸と同程度の繊度としてもよい。
【0009】さらに、第1の布の経糸の上または下に長
く連続する第1の布の緯糸は、第1の布の経糸の所定ピ
ッチごとに上下位置を反転させて保持することができ
る。
く連続する第1の布の緯糸は、第1の布の経糸の所定ピ
ッチごとに上下位置を反転させて保持することができ
る。
【0010】
【作用】かかる発明の構成によるときは、第1の布に形
成する織模様は、第2の布上に位置しているから、第2
の布から浮かび上がるようにして極めて鮮明に見え、華
やかな雰囲気を実現することができる。なお、第1の布
の織模様以外の部分は、透かし織りの第2の布を通して
見ることができる。なお、第1の布の織模様の部分、織
模様以外の部分は、第1、第2の布の上下関係が逆転し
ているだけであり、全体としての布厚は、均一に保たれ
ている。また、第1、第2の布は、織模様の外縁におい
て、それぞれの経糸、緯糸が上下に交錯しており、互い
に一体に織り合わされている。なお、第1、第2の布
は、それぞれ平織り、綾織りなどの任意の織組織として
よいものとする。
成する織模様は、第2の布上に位置しているから、第2
の布から浮かび上がるようにして極めて鮮明に見え、華
やかな雰囲気を実現することができる。なお、第1の布
の織模様以外の部分は、透かし織りの第2の布を通して
見ることができる。なお、第1の布の織模様の部分、織
模様以外の部分は、第1、第2の布の上下関係が逆転し
ているだけであり、全体としての布厚は、均一に保たれ
ている。また、第1、第2の布は、織模様の外縁におい
て、それぞれの経糸、緯糸が上下に交錯しており、互い
に一体に織り合わされている。なお、第1、第2の布
は、それぞれ平織り、綾織りなどの任意の織組織として
よいものとする。
【0011】第2の布は、数〜数10デニール程度の小
さい繊度の経糸、緯糸を使用し、第1の布が透けて見え
るように透かし織りに製織する。ただし、第2の布の経
糸、緯糸は、それぞれ単糸を使用する他、2本以上の単
糸を引き揃え、または撚り合わせて形成する単糸合糸
や、撚糸合糸を使用してもよい。また、第2の布の経
糸、緯糸は、それぞれ無色または有色の透明、半透明、
不透明のいずれの糸を使用してもよく、光沢性の糸を使
用してもよい。
さい繊度の経糸、緯糸を使用し、第1の布が透けて見え
るように透かし織りに製織する。ただし、第2の布の経
糸、緯糸は、それぞれ単糸を使用する他、2本以上の単
糸を引き揃え、または撚り合わせて形成する単糸合糸
や、撚糸合糸を使用してもよい。また、第2の布の経
糸、緯糸は、それぞれ無色または有色の透明、半透明、
不透明のいずれの糸を使用してもよく、光沢性の糸を使
用してもよい。
【0012】第1の布に設ける副織模様は、第2の布を
通して見ることができ、第2の布上の織模様の背景とし
て機能して織模様を一層際立たせることができる。な
お、副織模様は、織模様と同一の図柄であってもよく、
全く異なる図柄であってもよい。
通して見ることができ、第2の布上の織模様の背景とし
て機能して織模様を一層際立たせることができる。な
お、副織模様は、織模様と同一の図柄であってもよく、
全く異なる図柄であってもよい。
【0013】複数色の緯糸を組み合わせて多色織物とす
る第1の布は、色彩豊かな任意の織模様、副織模様を形
成することができる。
る第1の布は、色彩豊かな任意の織模様、副織模様を形
成することができる。
【0014】第1、第2の布は、それぞれの緯糸を交互
に緯入れすることにより、同時に効率よく製織するとと
もに、繊細な任意の織模様を容易に実現することができ
る。
に緯入れすることにより、同時に効率よく製織するとと
もに、繊細な任意の織模様を容易に実現することができ
る。
【0015】第1の布の経糸を第2の布の経糸と同程度
の繊度にすることにより、両者の経糸は、共通の経糸ビ
ーム上に準備することができ、開口の際の捌きを円滑に
することができる。ただし、両者の経糸は、第1、第2
の布の織組織が異なるときなどのように、経糸張力のバ
ランスを保つことが難しい場合は、個別の経糸ビームを
使用してもよい。また、第1の布の緯糸を経糸より大き
い繊度とすれば、経糸が目立たなくなり、緯糸による織
模様、副織模様を一層強調して表示することができる。
の繊度にすることにより、両者の経糸は、共通の経糸ビ
ーム上に準備することができ、開口の際の捌きを円滑に
することができる。ただし、両者の経糸は、第1、第2
の布の織組織が異なるときなどのように、経糸張力のバ
ランスを保つことが難しい場合は、個別の経糸ビームを
使用してもよい。また、第1の布の緯糸を経糸より大き
い繊度とすれば、経糸が目立たなくなり、緯糸による織
模様、副織模様を一層強調して表示することができる。
【0016】第2の布は、緯糸を経糸と同程度の繊度に
することにより、見る方向によって外観が変わることが
ない均一な透かし織りを実現することができる。ただ
し、第2の布の経糸、緯糸は、両者の繊度を積極的に異
ならせてもよいものとする。
することにより、見る方向によって外観が変わることが
ない均一な透かし織りを実現することができる。ただ
し、第2の布の経糸、緯糸は、両者の繊度を積極的に異
ならせてもよいものとする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を以って発明の実施の
形態を説明する。
形態を説明する。
【0018】二重織物は、織模様A、副織模様Bを有す
る第1の布S1 と、第1の布S1 上に重ねる透かし織り
の第2の布S2 とを備えてなる(図1、図2)。ただ
し、図1(B)は、同図(A)のX−X線矢視相当断面
図である。なお、第1の布S1は、経糸Mi (i=1、
2…)、緯糸Nj (j=1、2…)から製織されてお
り、第2の布S2 は、経糸Pi (i=1、2…)、緯糸
Qj (j=1、2…)から製織されている。また、経糸
Mi 、Pi は、交互に配列されており、緯糸Nj 、Qj
は、交互に緯入れされている。
る第1の布S1 と、第1の布S1 上に重ねる透かし織り
の第2の布S2 とを備えてなる(図1、図2)。ただ
し、図1(B)は、同図(A)のX−X線矢視相当断面
図である。なお、第1の布S1は、経糸Mi (i=1、
2…)、緯糸Nj (j=1、2…)から製織されてお
り、第2の布S2 は、経糸Pi (i=1、2…)、緯糸
Qj (j=1、2…)から製織されている。また、経糸
Mi 、Pi は、交互に配列されており、緯糸Nj 、Qj
は、交互に緯入れされている。
【0019】織模様Aは、第1、第2の布S1 、S2 を
上下逆に位置させ、第2の布S2 上に形成されている。
なお、第2の布S2 は、織模様Aの下において裏地Dを
形成している。すなわち、第1の布S1 は、織模様Aの
部分において、第2の布S2の上に位置しており、織模
様A以外の部分において、第2の布S2 の下に位置して
いる。また、第1の布S1 は、織模様A以外の部分にお
いて、第2の布S2 の下に位置する副織模様Bが形成さ
れ、織模様A、副織模様B以外の部分が地模様Cに形成
されている。
上下逆に位置させ、第2の布S2 上に形成されている。
なお、第2の布S2 は、織模様Aの下において裏地Dを
形成している。すなわち、第1の布S1 は、織模様Aの
部分において、第2の布S2の上に位置しており、織模
様A以外の部分において、第2の布S2 の下に位置して
いる。また、第1の布S1 は、織模様A以外の部分にお
いて、第2の布S2 の下に位置する副織模様Bが形成さ
れ、織模様A、副織模様B以外の部分が地模様Cに形成
されている。
【0020】第2の布S2 は、小さい繊度の経糸Pi 、
緯糸Qj により透かし織りに形成されている。したがっ
て、第2の布S2 は、それを通して第1の布S1 の副織
模様B、地模様Cを見せることができる。
緯糸Qj により透かし織りに形成されている。したがっ
て、第2の布S2 は、それを通して第1の布S1 の副織
模様B、地模様Cを見せることができる。
【0021】第1の布S1 は、第2の布S2 の経糸Pi
と同程度の繊度の経糸Mi と、経糸Mi より大きい繊度
の複数色の緯糸Nj とにより多色織物に形成されてい
る。すなわち、第1の布S1 は、第2の布S2 の緯糸Q
j を1本ごとに挟み込みながら、たとえば赤色の緯糸N
j (j=3n+1=1、4、7…)、緑色の緯糸Nj
(j=3n+2=2、5、8…)、青色の緯糸Nj (j
=3n+3=3、6、9…)をこの順に緯入れすること
により、任意の織模様A、副織模様Bを地模様C上に形
成することができる。ただし、n=0、1、2…であ
る。
と同程度の繊度の経糸Mi と、経糸Mi より大きい繊度
の複数色の緯糸Nj とにより多色織物に形成されてい
る。すなわち、第1の布S1 は、第2の布S2 の緯糸Q
j を1本ごとに挟み込みながら、たとえば赤色の緯糸N
j (j=3n+1=1、4、7…)、緑色の緯糸Nj
(j=3n+2=2、5、8…)、青色の緯糸Nj (j
=3n+3=3、6、9…)をこの順に緯入れすること
により、任意の織模様A、副織模様Bを地模様C上に形
成することができる。ただし、n=0、1、2…であ
る。
【0022】たとえば、第1の布S1 は、青色の緯糸N
j (j=3n+3)のみを経糸Miの上に配置し、赤色
の緯糸Nj (j=3n+1)、緑色の緯糸Nj (j=3
n+2)を経糸Mi の下に沈めることにより(図3
(A)、図4(A))、第2の布S2 側に青色の地模様
Cを形成することができる。ただし、図3(A)〜
(C)は、それぞれ図2のY1 −Y1 線、Y2 −Y2
線、Y3 −Y3 線矢視相当断面図であり、図4(A)〜
(C)は、それぞれ図2のZ1 −Z1 線、Z2 −Z2
線、Z3 −Z3 線矢視相当断面図である。なお、図3、
図4において、第1、第2の布S1 、S2 は、両者の間
隔を極端に拡大して模式的に図示されている。
j (j=3n+3)のみを経糸Miの上に配置し、赤色
の緯糸Nj (j=3n+1)、緑色の緯糸Nj (j=3
n+2)を経糸Mi の下に沈めることにより(図3
(A)、図4(A))、第2の布S2 側に青色の地模様
Cを形成することができる。ただし、図3(A)〜
(C)は、それぞれ図2のY1 −Y1 線、Y2 −Y2
線、Y3 −Y3 線矢視相当断面図であり、図4(A)〜
(C)は、それぞれ図2のZ1 −Z1 線、Z2 −Z2
線、Z3 −Z3 線矢視相当断面図である。なお、図3、
図4において、第1、第2の布S1 、S2 は、両者の間
隔を極端に拡大して模式的に図示されている。
【0023】また、たとえば、第1の布S1 は、赤色の
緯糸Nj (j=3n+1)、緑色の緯糸Nj (j=3n
+2)を経糸Mi の上に配置し、青色の緯糸Nj (j=
3n+3)を経糸Mi の下に沈めることにより(図3
(C)、図4(A)、(B))、赤色、緑色を混色させ
た副織模様Bを第2の布S2 側に形成することができ
る。さらに、第1の布S1 は、第2の布S2 上に経糸M
i を位置させるとともに、赤色の緯糸Nj (j=3n+
1)、緑色の緯糸Nj (j=3n+2)を経糸Miの上
に配置し、青色の緯糸Nj (j=3n+3)を経糸Mi
の下に沈めて(図3(B)、図4(B)、(C))、赤
色、緑色を混色させた織模様Aを第2の布S2 上に形成
することができる。
緯糸Nj (j=3n+1)、緑色の緯糸Nj (j=3n
+2)を経糸Mi の上に配置し、青色の緯糸Nj (j=
3n+3)を経糸Mi の下に沈めることにより(図3
(C)、図4(A)、(B))、赤色、緑色を混色させ
た副織模様Bを第2の布S2 側に形成することができ
る。さらに、第1の布S1 は、第2の布S2 上に経糸M
i を位置させるとともに、赤色の緯糸Nj (j=3n+
1)、緑色の緯糸Nj (j=3n+2)を経糸Miの上
に配置し、青色の緯糸Nj (j=3n+3)を経糸Mi
の下に沈めて(図3(B)、図4(B)、(C))、赤
色、緑色を混色させた織模様Aを第2の布S2 上に形成
することができる。
【0024】なお、経糸Mi の上または下に長く連続す
る緯糸Nj は、経糸Mi の所定ピッチごとに1本の経糸
Mi に係合させ、上下位置を反転させて保持されている
(図2の符号G、G…)。すなわち、たとえば地模様C
において、青色の緯糸N3 、N15は、それぞれ経糸M3
、M9 の下に保持されており(図4(A)、図3
(B))、赤色の緯糸N4 、N10、緑色の緯糸N5 、N
14は、それぞれ経糸M1 の上に保持されている(図3
(A))。同様に、たとえば副織模様Bにおいて、緯糸
N7 は、経糸M16の下に保持されており(図4
(B))、織模様Aにおいて、緯糸N13は、経糸M10の
下に保持されている(図4(C))。
る緯糸Nj は、経糸Mi の所定ピッチごとに1本の経糸
Mi に係合させ、上下位置を反転させて保持されている
(図2の符号G、G…)。すなわち、たとえば地模様C
において、青色の緯糸N3 、N15は、それぞれ経糸M3
、M9 の下に保持されており(図4(A)、図3
(B))、赤色の緯糸N4 、N10、緑色の緯糸N5 、N
14は、それぞれ経糸M1 の上に保持されている(図3
(A))。同様に、たとえば副織模様Bにおいて、緯糸
N7 は、経糸M16の下に保持されており(図4
(B))、織模様Aにおいて、緯糸N13は、経糸M10の
下に保持されている(図4(C))。
【0025】第1、第2の布S1 、S2 は、織模様Aの
外縁において上下一体に織り合わされている(図3
(B)、図4(B)、(C))。すなわち、第1、第2
の布S1、S2 は、織模様Aの外縁において、第1の布
S1 用の経糸Mi と第2の布S2用の経糸Pi とが上下
に交錯するとともに、第1の布S1 用の緯糸Nj と第2
の布S2 用の緯糸Qj とが上下に交錯して互いに織り合
わされ、上下一体に連結されている。
外縁において上下一体に織り合わされている(図3
(B)、図4(B)、(C))。すなわち、第1、第2
の布S1、S2 は、織模様Aの外縁において、第1の布
S1 用の経糸Mi と第2の布S2用の経糸Pi とが上下
に交錯するとともに、第1の布S1 用の緯糸Nj と第2
の布S2 用の緯糸Qj とが上下に交錯して互いに織り合
わされ、上下一体に連結されている。
【0026】かかる二重織物は、多色緯入れ機構を有す
るジャカード織機を使用して、第1、第2の布S1 、S
2 用の経糸Mi 、Pi を交互に開口させるとともに(図
5)、第1、第2の布S1 、S2 用の緯糸Nj 、Qj を
交互に緯入れすることにより、第1、第2の布S1 、S
2 を一挙に製織することができる。なお、緯糸Nj は、
たとえば赤色、緑色、青色の順に緯入れする。
るジャカード織機を使用して、第1、第2の布S1 、S
2 用の経糸Mi 、Pi を交互に開口させるとともに(図
5)、第1、第2の布S1 、S2 用の緯糸Nj 、Qj を
交互に緯入れすることにより、第1、第2の布S1 、S
2 を一挙に製織することができる。なお、緯糸Nj は、
たとえば赤色、緑色、青色の順に緯入れする。
【0027】すなわち、緯糸Nj を緯入れして第1の布
S1 を製織するとき、経糸Mi は、上糸、下糸に適切に
開口させる一方、経糸Pi は、織模様Aの部分におい
て、全部を下糸に開口させ、織模様A以外の部分におい
て、全部を上糸に開口させることにより、織模様Aを第
2の布S2 上に位置させるとともに、織模様A以外の部
分を第2の布S2 の下に位置させることができる。ま
た、緯糸Qj を緯入れして第2の布S2 を製織すると
き、経糸Pi は、上糸、下糸に適切に開口させる一方、
経糸Mi は、織模様Aに対応する裏地Dの部分におい
て、全部を上糸に開口させ、裏地D以外の部分におい
て、全部を下糸に開口させることにより、裏地Dを第1
の布S1 の織模様Aの下に位置させ、裏地D以外の部分
を第1の布S1 上に位置させることができる。なお、こ
のようにして製織する二重織物は、織模様Aを含むすべ
ての部分において、第1、第2の布S1 、S2 により2
重に形成され、均一な布厚を実現することができる。
S1 を製織するとき、経糸Mi は、上糸、下糸に適切に
開口させる一方、経糸Pi は、織模様Aの部分におい
て、全部を下糸に開口させ、織模様A以外の部分におい
て、全部を上糸に開口させることにより、織模様Aを第
2の布S2 上に位置させるとともに、織模様A以外の部
分を第2の布S2 の下に位置させることができる。ま
た、緯糸Qj を緯入れして第2の布S2 を製織すると
き、経糸Pi は、上糸、下糸に適切に開口させる一方、
経糸Mi は、織模様Aに対応する裏地Dの部分におい
て、全部を上糸に開口させ、裏地D以外の部分におい
て、全部を下糸に開口させることにより、裏地Dを第1
の布S1 の織模様Aの下に位置させ、裏地D以外の部分
を第1の布S1 上に位置させることができる。なお、こ
のようにして製織する二重織物は、織模様Aを含むすべ
ての部分において、第1、第2の布S1 、S2 により2
重に形成され、均一な布厚を実現することができる。
【0028】以上の説明において、第1、第2の布S1
、S2 は、第1の布S1 用の緯糸Nj を2本以上連続
して緯入れした後、第2の布S2 用の緯糸Qj を緯入れ
し、これを交互に繰り返して製織してもよい。また、第
1の布S1 用の緯糸Nj は、赤色、緑色、青色の他、任
意の3色を組み合わせてもよく、任意の2色または4色
以上を組み合わせてもよい。
、S2 は、第1の布S1 用の緯糸Nj を2本以上連続
して緯入れした後、第2の布S2 用の緯糸Qj を緯入れ
し、これを交互に繰り返して製織してもよい。また、第
1の布S1 用の緯糸Nj は、赤色、緑色、青色の他、任
意の3色を組み合わせてもよく、任意の2色または4色
以上を組み合わせてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、第2の布上に第1の布の織模様を位置させて形成す
ることによって、第1の布は、二次加工することなく織
模様を第2の布から浮き上がらせ、第2の布とともに一
挙に製織することができるから、鮮明な織模様を簡単に
実現することができる上、製造コストを低く抑えること
ができるという優れた効果がある。
ば、第2の布上に第1の布の織模様を位置させて形成す
ることによって、第1の布は、二次加工することなく織
模様を第2の布から浮き上がらせ、第2の布とともに一
挙に製織することができるから、鮮明な織模様を簡単に
実現することができる上、製造コストを低く抑えること
ができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体模式説明図
【図2】 要部拡大組織説明図
【図3】 図2の縦断面説明図
【図4】 図2の横断面説明図
【図5】 製織説明図表
S1 …第1の布
S2 …第2の布
Mi 、Pi (i=1、2…)…経糸
Nj 、Qj (j=1、2…)…緯糸
A…織模様
B…副織模様
Claims (5)
- 【請求項1】 複数色の緯糸により地模様上に織模様、
副織模様を形成する第1の布と、該第1の布上に重ねる
透かし織りの第2の布とを備えてなり、前記第1、第2
の布は、前記織模様の外縁においてそれぞれの経糸、緯
糸を上下に交錯させて前記織模様だけを前記第2の布上
に位置させ、前記織模様は、前記第1の布の緯糸を前記
第2の布の上に位置する前記第1の布の経糸の上下に分
けて形成し、前記副織模様は、前記第1の布の緯糸を前
記第2の布の下に位置する前記第1の布の経糸の上下に
分けて形成することを特徴とする二重織物。 - 【請求項2】 前記第1の布の経糸は、前記第2の布の
経糸と同程度の繊度とすることを特徴とする請求項1記
載の二重織物。 - 【請求項3】 前記第1の布の緯糸は、前記第1の布の
経糸より大きい繊度とすることを特徴とする請求項2記
載の二重織物。 - 【請求項4】 前記第2の布の緯糸は、前記第2の布の
経糸と同程度の繊度とすることを特徴とする請求項2ま
たは請求項3記載の二重織物。 - 【請求項5】 前記第1の布の経糸の上または下に長く
連続する前記第1の布の緯糸は、前記第1の布の経糸の
所定ピッチごとに上下位置を反転させて保持することを
特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載の二
重織物。
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