JP2004263317A - 模様織物 - Google Patents

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Akiyasu Inokoshi
紀安 猪越
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INOKOSHI ORIMONO KK
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INOKOSHI ORIMONO KK
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Abstract

【課題】多色模様が表面に膨出せず、ジーンズ生地のように平坦薄地で、ゴブラン模様の豪華さを、繊細にかつ写実的に表現した模様織物の提供。
【解決手段】多色二重織であって、地組織2は、上地組織が5番色経糸と4番色経糸の交互、緯1番色糸との平組織、下地組織が、1番色経糸と3番色経糸の引揃え、緯2番色糸との平組織とした二重袋組織に形成され、該地組織に上下地組織の経緯糸を所望に表出させて、異なった組織の組合わせにより多色模様5が多数形成され、該多色模様5の下組織は、多色模様5に使用しない経緯糸により前記下地組織と同じ組織に形成され、異なった模様組織を2〜10種の範囲で組合わせて、形状の異なった多色模様5の複数を、釜物として形成した模様織物。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、模様織物に係り、特にゴブラン様の多色模様を表現した、ジーンズ状の薄地織物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ジーンズと云われる織物は、細糸綾木綿をさし、組織は2/1斜文の無地木綿布である。普通は、経糸に20番〜24番、緯糸に18番〜24番内外の綿単糸を使用し、用途として例えばパンツ、ズボン、上着等に汎用されている。
またゴブラン織というのは、15世紀のパリでゴブラン氏が創製した、太糸使いのタペストリーカーペットで、地経糸は綿糸7番の3本撚り、毛経糸に梳毛12番の撚糸2本引揃えを使用している。主として壁掛地、カーペット、その他室内装飾品に使用される。
従来のヨーロッパのゴブラン規格は、
経糸 8色 267本/吋
緯糸 3色〜4色 80本/吋
経緯糸本数比 100本対30本が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ジーンズは、衣服用無地物の薄い生地である。またゴブランは、衣服には向かない地厚の室内装飾用織物である。従って、生地の薄いジーンズ生地に、ボリュムのあるゴブラン模様を表現することは可能ではあるが、生地と模様のバランスがとれず、模様も粗雑な表現になり衣服用には向かない。
この発明は、上記実情に鑑みて、模様が表面に膨出せず、ジーンズ生地のように平坦薄地で、ゴブラン模様の豪華さを、繊細にかつ写実的に表現した模様織物を提供すること、を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決し、目的を達成するために、経糸密度170本/吋〜200本/吋とし、経緯糸の比率を、吋間経糸密度を100としてこれに対して緯糸は60%〜70%とし、従来のゴブランに対して、経糸の本数を減少させ、緯糸の本数を増加させた。
経糸と緯糸との比率では、緯糸を従来品に対して細くし、かつ緯糸の本数を2倍以上に増加させたことに特徴があり、写真で撮ったような表現ができた。
すなわち、経糸吋間密度170本〜200本で、緯糸密度100本/吋〜120本/吋程になる。
これによって経糸と緯糸との比率が近くなり、生地が平坦になると共に、模様が膨出せず鮮明になった。この発明の具体的な内容は次の通りである。
【0005】
(1) 多色二重織であって、組成は、経糸は1番色〜5番色が使用され、緯糸は5番色、7番色が使用され、経糸密度170本/吋〜200本/吋とし、吋間経糸密度を100として、これに対して、緯糸の打込み割合60%〜70%で組成され、
地組織は、上地組織が4番色経糸と5番色経糸の交互、緯は緯1番色糸との平組織、下地組織が、1番色経糸と3番色経糸の引揃え、緯2番色糸との平組織とした二重袋組織に形成され、該地組織に上下地組織の経緯糸を所望状に表出させて、異なった模様組織の組合わせによる多色模様が多数形成され、該多色模様の下組織は、多色模様に使用しない経緯糸により前記下地組織と同じ組織に形成され、
第1模様組織は、1番色経糸と3番経糸とが、交互に表出され、緯1番色糸と緯2番色糸とを表出させて、交互に打込み平組織の濃色部が形成され、部分的に緯2番色糸が綾組織で表出されて立体部が形成され、輪郭部分において、部分的に、2番色経糸が1番色経糸部分に表出され、
第2模様組織は、1番色経糸と3番色経糸とを引揃えて、2番色経糸と交互に表出させ、緯1番色糸と緯2番色糸とを緯に打込んで、平組織の濃色部が形成され、部分的に、2番色経糸に代えて5番色経糸を表出させ、当該部分では緯2番色糸に代えて緯1番色糸を表出させた明色部が形成され、
第3模様組織は、1番色経糸と5番色経糸とを交互に配し、緯1番色糸で平組織させた明色部が形成されて、部分的に5番色経糸に代えて3番色経糸を表出させ、その部分において、部分的に1番色経糸に代えて2番色経糸が綾組織で表出させ、濃色部が形成され、更にその部分で輪郭部において、緯1番色糸に代えて緯2番色糸が表出され、
第4模様組織は、1番色経糸と3番色経糸とを交互に表出し、緯1番色糸と緯2番色糸とを交互に打込んで平組織させ、1番色経糸の部分において、1番色経糸の上に4番色経糸を綾組織で表出させて、立体的な明色部が形成され、また部分において、3番色経糸の部分に重ねるように、2番色経糸が表出されて、暗色部が形成され、
第5模様組織は、1番色経糸と4番色経糸とを引揃え、5番色経糸とを交互に配し、緯に緯1番色糸を打込み、平組織の明色部が形成され、部分的に、緯1番色糸と緯2番色糸とを交互に打込み、部分において5番色経糸に代えて4番色経糸から引離した1番色経糸を、目立つように平組織に組成して、暗色部が形成され、
第6模様組織は、5番色経糸と3番色経糸とを交互に配し、緯1番色糸とで平組織が形成され、3番色経糸は、部分的に綾組織で表出させて明色部が形成され、また部分的に緯2番色糸を交互に表出させ、更に、3番色経糸の部分において、2番色経糸を綾組織に表出させて暗色部が形成され、
第7模様組織は、4番色経糸と3番色経糸とを引揃え、1番色経糸と交互に配し、緯1番色糸を打込み、平組織の濃色部が形成され、部分的に1番色経糸に代えて5番色経糸を表出させて明色部が形成され、
第8模様組織は、5番色経糸と2番色経糸とを交互に配し、緯1番色糸と緯2番色糸を交互に打込み、5番色経糸は平組織、2番色経糸は綾組織に表出させて濃色部が形成され、部分的に緯2番色糸に代えて緯1番色糸を表出させ、明色部が形成され、
第9模様組織は、5番色経糸と3番色経糸とを交互に配し、緯1番色糸とで平組織として明色部が形成され、部分的に前記3番色経糸を綾組織に表出させて立体部が形成され、その隣においては、5番色経糸に代えて2番色経糸を表出させると共に、3番色経糸と2番色経糸を引揃えて交互に配し、平組織の暗色部が形成され、
第10模様組織は、5番色経糸と3番色経糸とを交互に配し、緯1番色糸とで平組織とし、部分的に5番色経糸を綾組織に表出して立体部が形成され、その輪郭の部分的に、3番色経糸を綾組織で表出させ、部分的に緯2番色糸を交互に表出させて、濃色部が形成され、
これら異なった模様組織を2〜10種の範囲で組合わせて、形状の異なった多色模様が多数、釜物として形成された、模様織物。
【0006】
(2) 前記組成は、経糸は1番色〜5番色が使用され、緯糸は緯1番色糸、緯2番色糸が使用され、経糸密度170本/吋〜230本/吋とし、吋間経糸密度を100として、これに対して、緯糸の打込み割合を、55%〜70%の範囲で組成されている、前記(1)に記載された模様織物。
【0007】
(3) 前記地組織の上地組織は、綾組織である前記(1)(2)のいずれかに記載された模様織物。
【0008】
(4) 前記経糸の、1番色、2番色、3番色、4番色、5番色は、藍色、緑色、赤色、黄色、白色、黒色から選択される前記(1)〜(3)のいずれかに記載された模様織物。
【0009】
(5) 前記経糸の、1番色、2番色、3番色は、黒色、茶系濃淡、4番色、5番色は、グレー系、白色、クリーム系から選択される前記(1)〜(3)のいずれかに記載された模様織物。
【0010】
(6) 前記経糸は、ストレッチヤーンが使用された、前記(1)〜(5)のいずれかに記載された模様織物。
【0011】
(7) 前記模様組織には、アクセントとして光輝緯糸が緯3番色糸として、他の色緯糸と引揃えで、部分的に表出されている前記(1)〜(6)のいずれかに記載された模様織物。
【0012】
【発明の実施の形態】
本願発明の実施の形態例を、図面を参照して説明する。図1は本発明模様織物の平面図、図2は地組織平面図、図3は地組織の下地組織平面図である。
【0013】
図1において、模様織物(1)は、経糸の番手をポリエステル150デニール、1番色経糸(藍色)、2番色経糸(緑色)、3番色経糸(赤色)、4番色経糸(黄色)、5番色経糸(白色)の5色、これに6番経糸(例えば黒色)など他の色経糸を追加することがある。
【0014】
この経糸を170本/吋〜200本/吋とし、緯糸の番手をポリエステル30番2本、スパンエステルもしくは綿60番2本、緯1番色糸(白色)、緯2番色糸(ダイダイ色)、緯3番色糸(光輝糸)の3色、80本/吋、として、地組織(2)は、上地組織(3)と下地組織(4)とで二重袋組織に形成されている。
前記経緯糸の色は、サンプルとしてのものなので、色は順番を変更すること、別の色を入れ代えることができる。また糸番手は、季節によって変更することができる。例えば春物として、経糸、綿100/2、緯テトロン30/2、綿100/2なと度のように変更することができる。
【0015】
地組織(2)の上地組織(3)は、図2に示すように、経は5番色経糸(3a)と4番色経糸(3b)とが交互に配列され、緯糸の緯1番色糸(3c)とで平組織に形成されている。また下地組織(4)は、図3に示すように、経糸は1番色経糸(4a)と3番色経糸(4b)とが引揃えになり、緯糸の緯2番色糸(4c)とで平組織に形成されて、地組織(2)は袋組織に設定されている。この上地組織は綾組織にすることができる。
また、糸の色はこれに限定されるものではなく、変更することができる。
【0016】
前記地組織(2)の上に、それぞれ異なった複数の模様組織を組合わせて、複数の多色模様(5)が形成されている。
図1において各多色模様(5)の模様組織について以下に説明する。
【0017】
図1における第1模様組織(6)は、図4に組織図を略示すように、地組織(2)における下地組織(4)の1番色経糸(4a)と3番色経糸(4b)とが、交互に表出配列され、地組織(2)における上地組織(3)の緯1番色糸(3a)と、下地組織(4)の緯2番色糸(4c)とを表出させて、交互に打込み平組織に組成されている。これによって、3番色と1番色とがミックスされた濃色部(6a)が形成される。
【0018】
しかして第1模様組織(6)において、部分的に緯2番色糸(4c)が綾組織に表出されていて、立体感が表現された立体部(6b)が形成されている。
また輪郭部分において、部分的に、2番色経糸(5a)を1番色経糸(4a)部分に表出させている。これによって2番色経糸(5a)による色の軟らか味が表現されている。必要に応じて、図示しない光輝糸を緯3番色糸として他の緯糸と引揃えて部分的にアクセントとして表出させる。
【0019】
この第1の模様組織(6)の下組織は、多色模様(5)に使用しない糸による、図3に示す下地組織(4)と同じ組織である。余分な糸は接結糸となり、或いは他の糸と引揃えになる。以下に説明する模様組織(6)〜(15)についても同様である。
【0020】
図1において第2模様組織(7)は、図5に組織図を略示するように、地組織(2)における下地組織(4)の1番色経糸(4a)と、3番色経糸(4b)とを引揃えて、2番色経糸(5a)と交互に表出させ、地組織(2)の上地組織(3)における緯1番色糸(3c)と下地組織(4)における緯2番色糸(4c)とを緯に打込んで、平組織に形成されて濃色部(7a)が形成されている。
【0021】
しかして部分的に、2番色経糸(5a)を下に潜行させて、代りに5番色経糸(3a)を表出させて、当該部分では緯2番色糸(4c)を下に潜らせて、代りに緯1番色糸(3c)を表出させた明色部(7b)が形成されている。
【0022】
図1において第3模様組織(8)は、図6に組織図を略示するように、地組織(2)における下地組織(4)の1番色経糸(4a)と、上地組織(3)の5番色経糸(3a)とを交互に配し、緯1番色糸(3c)で平組織させて明色部(8a)が形成されている。
これに部分的に5番色経糸(3a)を下へ潜行させて、代りに下地組織(4)の3番色経糸(4b)を表出させて、その部分において、部分的に1番色経糸(4a)を下へ潜行させて、代りに2番色経糸(5a)を綾組織で表出させ、濃色部(8b)が形成されている。
更にその部分で輪郭部において、緯1番色糸(3c)を下に潜行させて、代りに下地組織(4)の緯2番色糸(4c)が表出されて、ボリュウム感が表現されている。
【0023】
図1において第4模様組織(9)は、図7に組織図を略示すように、地組織(2)における下地組織(4)の、1番色経糸(4a)と3番色経糸(4b)とを交互に表出し、緯に緯1番色糸(3c)と緯2番色糸(4c)とを交互に打込んで平組織させ、1番色経糸(4a)の部分において、1番色経糸(4a)の上に4番色経糸(3b)を綾組織に表出させて、立体的な明色部(9a)が形成されている。
また部分において、3番色経糸(4b)の部分に重ねるように、2番色経糸(5a)が表出されて、暗色部(9b)が形成されている。
【0024】
図1において第5模様組織(10)は、図8に組織図を略示するように、地組織(2)における、下地組織(4)の1番色経糸(4a)と上地組織(3)の4番色経糸(3b)とを引揃え、5番色経糸(3a)とを交互に配し、緯に緯1番色糸(3c)を打込み平組織として、明色部(10a)が形成されている。
また、部分的に、緯1番色糸(3c)と緯2番色糸(4c)とを交互に打込み、その部分においては、5番色経糸(3a)を下へ潜行させて、その部位に代りに4番色経糸(3b)から引離した1番色経糸(4a)を、目立つように平組織に組成して、暗色部(10b)が形成されている。
【0025】
図1において第6模様組織(11)は、図9に組織図を略示するように、地組織(2)の上地組織(3)の5番色経糸(3a)と、下地組織(4)の3番色経糸(4b)とを交互に配し、緯1番色糸(3c)とで平組織が形成された。また3番色経糸(4b)は、部分的に綾組織で表出させて明色部(11a)が形成された。
また部分的に、下地組織(4)の7番色緯糸(4c)を交互に表出させた。更に、3番色経糸(4b)の部分において、2番色経糸(5a)を綾組織で表出させて暗色部(11b)が形成された。
【0026】
図1において第7模様組織(12)は、図10に組織図を略示するように、地組織(2)の上地組織(3)の4番色経糸(3b)と、下地組織(4)の3番色経糸(4b)とを引揃え、2番色経糸(4a)と交互に配し、緯1番色糸(3c)を打込み平組織として、濃色部(12a)が形成されている。
また、部分的に1番色経糸(4a)を下へ潜行させて、代りに5番色経糸(3a)を表出させて明色部(12b)が形成されている。
【0027】
図1において第8模様組織(13)は、図11に組織図を略示するように、地組織(2)の5番色経糸(3a)と、2番色経糸(5a)とを交互に配し、緯1番色糸(3c)と緯2番色糸(4c)を交互に打込み、5番色経糸(3a)は平組織、2番色経糸(5a)は綾組織で表出させて濃色部(13a)が形成され、部分的に緯2番色糸(4c)を下に潜らせて、代りに緯1番色糸(3c)を表出させて、明色部(13b)が形成されている。
【0028】
図1において第9模様組織(14)は、図12に組織図を略示するように、地組織(2)の5番色経糸(3a)と、3番色経糸(4b)とを交互に配し、緯1番色糸(3c)とで平組織として明色部(14a)が形成され、部分的に前記3番色経糸(4a)を綾組織に表出させて立体部(14b)が形成されている。その隣においては、5番色経糸(3a)を下に潜らせて、代りに2番色経糸(4a)を表出させると共に、3番色経糸(4b)と2番色経糸(5a)を引揃えて交互に配して平組織して、暗色部(14c)が形成されている。
【0029】
図1において第10模様組織(15)は、図13に組織図を略示するように、地組織(2)の5番色経糸(3a)と、3番色経糸(4b)とを交互に配し、緯1番色糸(3c)とで平組織にすると共に、部分的に5番色経糸(3a)を綾組織で表出して、立体部(15a)が形成されている。またその輪郭の部分的に、3番色経糸(4b)を綾組織で表出させると共に、その部分では、部分的に緯2番色糸(4c)を交互に表出させて、濃色部(15b)が形成されている。
【0030】
このように、各多色模様(5)は、いくつかの模様組織(6)〜(15)が適宜組合わされて形成されている。また各多色模様(5)は、上地経糸(4番色、5番色、)と下地経糸(1番色、3番色)と2番色経糸とが、部分的に選択されて表出されて、多色模様(5)にアクセントを添え、部分的に綾組織で表出して立体感が形成されている。
【0031】
緯糸は、上地組織の緯糸(緯1番色)と下地組織の緯糸(緯2番色)と、光輝緯糸(緯3番色)とが、部分的に選択されて表出されて、多色模様(5)に明暗のアクセントを形成している。また、経糸よりも緯糸の方が太いので、多色模様(5)において経糸の明度よりも緯糸の濃度が濃いと、緯糸の色が強調される。
【0032】
例えば風通組織では、模様において、上組織と下組織が正反対に現れるが、この組織では裏表は異なり、3番色を中心にして、4番色、5番色が地を構成し、これに1番色、2番色の経糸が選択的に表出し、しかも綾組織で表出されるし、緯糸も緯1番色糸と緯2番色糸が選択的に表出されて、多色模様の裏は下地組織(4)と同じに組成されるので、綴れ織や縫取りと異なって、全体的に平均した組織の滑らかな薄い生地になり、腰のある平滑な模様生地が得られる。
【0033】
前記地組織において、経糸は、ストレッチヤーンを使用することができる。2倍ストレッチヤーンを使用すると、織長さ138cmが仕上がり幅105cmになる。その結果、緯糸密度は経糸に対して少なくなる。この組織は伸縮性があるので、パンツ、コート等に使用して、身体の動きが自由になる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明は、次のような優れた効果を有している。
【0035】
(1) 本願発明の模様織物は、経糸、緯糸ともに細糸を選択した。その上で、経糸密度を170本/吋〜200本/吋というように粗くした。緯糸は、吋間経糸本数100に対して、その60%〜70%として、緯糸の密度を限界まで大幅に増大させ、経緯の密度を近づけた。その結果、多色模様生地全体を平滑な腰のある薄地にすることが出来、衣服用に適すようになった。
また緯糸が細く本数が多いので、緯糸の表出による多色模様が、地組織から膨出することなく、地組織となじみ、平坦平滑になり、多色模様の輪郭が明確になって、写実的な多色模様の表現ができるようになった。
多色模様の下組織は、地組織の下地組織と同じに構成されているので、生地全体として、平均した平滑な腰のある組織となり、衣服用に適している。
模様組織は、それぞれが異なり、異なった模様組織をいろいろ組合わせて1っの多色模様を表現するので、釜物でありながら、1釜の中の多色模様がそれぞれ皆異なっていて、組織で立体感が表現され、組織で濃淡が表現され、少ない色糸で多色な華やかな多色模様が写実的に表現される効果がある。
【0036】
(2) 請求項2に記載された発明の模様織物は、経糸密度に対して、緯糸密度の限界を小さくさせ、ストレッチヤーンの使用を可能にした。これによって衣服地としての用途幅を、広げることができる効果がある。
【0037】
(3) 請求項3に記載された発明の模様織物は、地組織の上地組織は、綾組織としたので、生地に滑らかさが出る効果がある。
【0038】
(4) 請求項4に記載された発明の模様織物は、前記経糸の色が、藍色、緑色、赤色、黄色、白色、黒色から選択されるので、明色部分の輪郭に暗色部分を配して、写実的な模様を鮮明に表現することができる効果がある。
【0039】
(5) 請求項5に記載された発明の模様織物は、経糸の色は、黒色、茶系濃淡、グレー系、白色、クリーム系から選択されるので、モノトーンに近いシックな写真のような模様を、表現することができる効果がある。
【0040】
(6) 請求項6に記載された発明の模様織物は、前記経糸に、ストレッチヤーンが使用されているので、身体の動きに負担にならない伸縮性があり、コート、パンツなどに適する効果がある。
【0041】
(7) 請求項7に記載された発明の模様織物は、模様組織に、アクセントとして光輝緯糸が緯3番色糸として、他の色緯糸と引揃えで、部分的に表出されているので、目だたないが、生地の動きによって光輝糸がキラキラする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明模様織物の平面図である。
【図2】本発明模様織物の、地組織の上地組織平面図である。
【図3】本発明模様織物の、地組織の下地組織平面図である。
【図4】図1における第1模様組織の平面図である。
【図5】図1における第2模様組織の平面図である。
【図6】図1における第3模様組織の平面図である。
【図7】図1における第4模様組織の平面図である。
【図8】図1における第5模様組織の平面図である。
【図9】図1における第6模様組織の平面図である。
【図10】図1における第7模様組織の平面図である。
【図11】図1における第8模様組織の平面図である。
【図12】図1における第9模様組織の平面図である。
【図13】図1における第10模様組織の平面図である。
【符号の説明】
(1)模様織物
(2)地組織
(3)上地組織
(3a)5番色経糸
(3b)4番色経糸
(3c)緯1番色糸
(4)下地組織
(4a)1番色経糸
(4b)3番色経糸
(4c)緯2番色糸
(5)多色模様
(5a)2番色経糸
(6)第1模様組織
(6a)濃色部
(6b)立体部
(7)第2模様組織
(7a)濃色部
(7b)明色部
(8)第3模様組織
(8a)明色部
(8b)濃色部
(9)第4模様組織
(9a)明色部
(9b)暗色部
(10)第5模様組織
(10a)明色部
(10b)暗色部
(11)第6模様組織
(11a)明色部
(11b)暗色部
(12)第7模様組織
(12a)濃色部
(12b)明色部
(13)第8模様組織
(13a)濃色部
(13b)明色部
(14)第9模様組織
(14a)明色部
(14b)立体部
(14c)暗色部
(15)第10模様組織
(15a)立体部
(15b)濃色部

Claims (7)

  1. 多色二重織であって、組成は、経糸は1番色〜5番色が使用され、緯糸は緯1番色糸、緯2番色糸が使用され、経糸密度170本/吋〜200本/吋とし、吋間経糸密度を100として、これに対して、緯糸の吋間打込み割合を60%〜70%の範囲で組成され、
    地組織は、上地組織が4番色経糸と5番色経糸の交互、緯は緯1番色糸との平組織、下地組織が、1番色経糸と3番色経糸の引揃え、緯2番色糸との平組織とした二重袋組織に形成され、該地組織に上下地組織の経緯糸を所望状に表出させて、異なった模様組織の組合わせによる多色模様が多数形成され、該多色模様の下組織は、多色模様に使用しない経緯糸により前記下地組織と同じ組織に形成され、
    第1模様組織は、1番色経糸と3番経糸とが、交互に表出され、緯1番色糸と緯2番色糸とを表出させて、交互に打込み平組織の濃色部が形成され、部分的に緯2番色糸が綾組織で表出されて立体部が形成され、輪郭部分において、部分的に、2番色経糸が1番色経糸部分に表出され、
    第2模様組織は、1番色経糸と3番色経糸とを引揃えて、2番色経糸と交互に表出させ、緯1番色糸と緯2番色糸とを緯に打込んで、平組織の濃色部が形成され、部分的に、2番色経糸に代えて5番色経糸を表出させ、当該部分では緯2番色糸に代えて緯1番色糸を表出させた明色部が形成され、
    第3模様組織は、1番色経糸と5番色経糸とを交互に配し、緯1番色糸で平組織させた明色部が形成されて、部分的に5番色経糸に代えて3番色経糸を表出させ、その部分において、部分的に1番色経糸に代えて2番色経糸が綾組織で表出させ、濃色部が形成され、更にその部分で輪郭部において、緯1番色糸に代えて緯2番色糸が表出され、
    第4模様組織は、1番色経糸と3番色経糸とを交互に表出し、緯1番色糸と緯2番色糸とを交互に打込んで平組織させ、1番色経糸の部分において、1番色経糸の上に4番色経糸を綾組織で表出させて、立体的な明色部が形成され、また部分において、3番色経糸の部分に重ねるように、2番色経糸が表出されて、暗色部が形成され、
    第5模様組織は、1番色経糸と4番色経糸とを引揃え、5番色経糸とを交互に配し、緯に緯1番色糸を打込み、平組織の明色部が形成され、部分的に、5番色緯糸と緯2番色糸とを交互に打込み、部分において5番色経糸に代えて4番色経糸から引離した1番色経糸を、目立つように平組織に組成して、暗色部が形成され、
    第6模様組織は、5番色経糸と3番色経糸とを交互に配し、緯1番色糸とで平組織が形成され、3番色経糸は、部分的に綾組織で表出させて明色部が形成され、また部分的に緯2番色糸を交互に表出させ、更に、3番色経糸の部分において、2番色経糸を綾組織に表出させて暗色部が形成され、
    第7模様組織は、4番色経糸と3番色経糸とを引揃え、1番色経糸と交互に配し、緯1番色糸を打込み、平組織の濃色部が形成され、部分的に1番色経糸に代えて5番色経糸を表出させて明色部が形成され、
    第8模様組織は、5番色経糸と2番色経糸とを交互に配し、緯1番色糸と緯2番色糸を交互に打込み、5番色経糸は平組織、2番色経糸は綾組織に表出させて濃色部が形成され、部分的に緯2番色糸に代えて緯1番色糸を表出させ、明色部が形成され、
    第9模様組織は、5番色経糸と3番色経糸とを交互に配し、緯1番色糸とで平組織として明色部が形成され、部分的に前記3番色経糸を綾組織に表出させて立体部が形成され、その隣においては、5番色経糸に代えて2番色経糸を表出させると共に、3番色経糸と2番色経糸を引揃えて交互に配し、平組織の暗色部が形成され、
    第10模様組織は、5番色経糸と3番色経糸とを交互に配し、緯1番色糸とで平組織とし、部分的に5番色経糸を綾組織に表出して立体部が形成され、その輪郭の部分的に、3番色経糸を綾組織で表出させ、部分的に緯2番色糸を交互に表出させて、濃色部が形成され、
    これら異なった模様組織を2〜10種の範囲で組合わせて、形状の異なった多色模様が多数、釜物として形成されたことを特徴とする模様織物。
  2. 前記組成は、経糸は1番色〜5番色が使用され、緯糸は緯1番色糸、緯2番色糸が使用され、経糸密度170本/吋〜230本/吋とし、吋間経糸密度を100として、これに対して、緯糸の打込み割合を、55%〜70%の範囲で組成されていること、を特徴とする、請求項1に記載された模様織物。
  3. 前記地組織の上地組織は、綾組織であることを特徴とする請求項1に記載された模様織物。
  4. 前記経糸の、1番色、2番色、3番色、4番色、5番色は、藍色、緑色、赤色、黄色、白色、黒色から選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された模様織物。
  5. 前記経糸の、1番色、2番色、3番色は、黒色、茶系濃淡、4番色、5番色は、グレー系、白色、クリーム系から選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された模様織物。
  6. 前記経糸は、ストレッチヤーンが使用されたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載された模様織物。
  7. 前記模様組織には、アクセントとして光輝緯糸が緯3番色糸として、他の色緯糸と引揃えで、部分的に表出されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載された模様織物。
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