JPH07240212A - ハイブリッド電源装置 - Google Patents
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Abstract
消費効率が良好なハイブリッド電源装置を提供する。 【構成】 二次電池1の二次電池充電残容量を二次電池
充電残容量検出手段4が検出する。一方、燃料電池シス
テム3の「システム総合効率−燃料電池出力特性」は、
予め判明している。そこで、二次電池充電残容量検出手
段4が検出した二次電池充電残容量に基づいて、システ
ム総合効率が30〜40%の範囲で燃料電池システム3
を稼働させ、二次電池1を充電する。
Description
に係り、例えば、電気自動車のモータ駆動用等に使用さ
れるハイブリッド電源装置に関する。
スの発生源となるガソリンエンジン等を駆動源とせず、
クリーンな電力によって車両を駆動させる電気自動車が
注目されている。ところで、電気自動車に使用される二
次電池は、出力容量は大きいが、エネルギ容量が比較的
小さい。そのため、二次電池を電源とする電気自動車で
は、一回の充電によって走行可能な距離が100Km前
後であり、ガソリンエンジンで走行する現行のガソリン
車の一回の満タン後の走行距離が400〜500Kmで
あるのと比較すると、かなりの差がある。そこで、電気
自動車の走行可能距離を延ばすために、出力容量は小さ
いがエネルギ容量が大きい燃料電池と、二次電池とを組
み合わせたハイブリッド電源装置が開発されている。こ
のようなハイブリッド電源装置は、試験的に例えば、バ
スやゴルフカートに使用されている。
開示された従来のハイブリッド電源装置のブロック図で
ある。図6に示すように、アクセルペダル55の踏み込
み量は、ポテンショメータ56を介して演算器61の第
1入力端子に入力される。演算器61は、アクセルペダ
ル55の踏み込み量に応じた車両の負荷指令に、バッテ
リ53の残存容量計60からの信号を加算したうえで、
燃料電池51に供給する燃料ガス量を演算して制御器5
7に供給している。制御器57では、供給された演算結
果に基づいてチョッパ52を制御して、アクセルペダル
55の踏み込み量に応じた車両の駆動を行っている。ま
た、制御器57では、車両の駆動に必要な電力をチョッ
パ52に供給するために、演算器61の演算結果に基づ
いて、流量制御サーボ弁62と、空気ブロア59を制御
して、燃料電池51の出力を制御している。なお、従来
のハイブリッド電源装置におけるバッテリ53は、車両
を急加速走行するなどの負荷急増時に生ずる燃料電池5
1の出力不足をバックアップするためのもので、軽負荷
時には燃料電池51の余剰電力で充電されるようになっ
ている。
源装置では、アクセルペダル55の踏み込み量に対応し
て燃料電池51を発電させ、車両の速度制御を行ってい
た。このため、車両の負荷指令の増減に応じて燃料電池
51の出力も変化させていた。ところで、燃料電池の
「燃料電池出力−システム総合効率特性」は、図7に示
すような曲線を描く。この図7に示すように、燃料電池
は、出力値の増加に伴って、システム総合効率(=燃料
の変換効率)が低下するという特性を有している。な
お、システム総合効率は、燃料電池積層体の燃料変換効
率、燃料ガス供給圧力、改質器熱効率、燃料電池積層効
率等の要因が考慮されている。このため、従来のハイブ
リッド電源装置では、燃料電池51の出力を車両の負荷
指令の増減に応じて変化させているため、加速時や高速
走行時のように高い負荷が要求される時には、当然に燃
料電池51の出力も高くなり、システム総合効率が30
%未満の効率の悪い範囲も含めて燃料電池51を駆動し
ていた。特に、前記公報記載のハイブリッド電源装置で
は、アクセル踏み込み量による車両の負荷指令だけでな
く、これにバッテリ残存容量計60からの信号を加えた
うえで、燃料電池51の出力を決定しているため、さら
に効率の悪い範囲で燃料電池を駆動していた。また、ア
クセル踏み込み量による車両の負荷指令が燃料電池への
供給ガス量に変換されるまでの演算行程が長いため、応
答性が悪い。また、燃料電池の出力に対しては供給ガス
量を介して間接的にしか制御されていない。
るためになされたもので、効率の良いハイブリッド電源
装置を提供することを目的とする。
は、モータ駆動用の電力を供給する二次電池と、この二
次電池を充電するための電力を出力する燃料電池と、前
記二次電池の残容量を検出する二次電池残容量検出手段
と、この二次電池残容量検出手段で検出された前記二次
電池の充電残容量あるいは充電残容量の増減率に応じ
て、例えば、前記システム総合効率が30〜40%の範
囲で、前記燃料電池の出力値を、例えば、10KW以下
の範囲において変化させる燃料電池出力制御手段、とを
ハイブリッド電源装置に具備させて前記目的を達成す
る。
ハイブリッド電源装置において、前記二次電池残容量検
出手段は、前記二次電池の充電残容量を検出し、前記燃
料電池出力制御手段は、この二次電池残容量検出手段で
検出された前記二次電池の充電残容量に応じて、例え
ば、前記システム総合効率が30〜40%の範囲で、前
記燃料電池の出力値を、例えば、10KW以下の範囲に
おいて変化させる。請求項3記載の発明では、請求項1
記載のハイブリッド電源装置において、前記二次電池残
容量検出手段は、前記二次電池の充電残容量の増減率を
算出し、前記燃料電池出力制御手段は、この二次電池残
容量検出手段で算出された前記二次電池残容量の増減率
に応じて、例えば、前記システム総合効率が30〜40
%の範囲で、前記燃料電池の出力値を、例えば、10K
W以下の範囲において変化させる。請求項4記載の発明
では、請求項1記載のハイブリッド電源装置において、
前記モータの駆動に要する電力を検出する電力検出手段
と、前記燃料電池から出力される電力を検出する燃料電
池出力検出手段とを備え、前記二次電池残容量検出手段
は、前記電流検出手段で検出された電力と前記燃料電池
出力検出手段で検出された電力とから前記二次電池充電
残容量を検出する。
次電池残容量検出手段によって二次電池の残容量を検出
し、検出した二次電池の残容量に応じて、燃料電池出力
制御手段が、例えば、システム総合効率が30〜40%
の範囲で、燃料電池の出力値を、例えば、10KW以下
の範囲において変化させる。請求項2記載の発明では、
指令する燃料電池の出力値を、燃料電池に供給する燃料
を前記モータの駆動用電力に変換する総合効率に基づい
て決定する。請求項3記載のハイブリッド電源装置で
は、指令する燃料電池の出力値を、二次電池残容量検出
手段で算出された二次電池の充電残容量の増減率に応じ
て決定する。請求項4記載のハイブリッド電源装置で
は、モータの駆動に要する電力と燃料電池から出力され
る電力とから、二次電池充電残容量を検出する。
る実施例を図1ないし図5を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例のハイブリッド電源装置Hを電
気自動車に適用した場合のシステム構成を表したもので
ある。このハイブリッド電源装置Hは、電気自動車のモ
ータMを駆動するための電力を供給するための「二次電
池」としてのバッテリ1を備えている。このバッテリ1
としては、例えば、鉛酸蓄電池、ニッケルカドミウム電
池、ナトリウム硫黄電池、リチウム二次電池、水素二次
電池、レドックス型電池等の各種二次電池が使用され
る。このバッテリ1は、複数台の二次電池を直列に、又
は直並列に接続することによって、例えば240〔V〕
の電圧となるように構成されている。本実施例のバッテ
リ1では、12〔V〕のバッテリセルが20個直列に接
続されている。
バータ2に接続されると共に、気化部や改質部(図示せ
ず)等を含む燃料電池システム3に接続されている。こ
の燃料電池システム3としては、例えば、りん酸型、溶
融炭酸塩型、固体電界質型、固体高分子電界質膜型等の
各種燃料電池システムが使用される。またバッテリ1
は、バッテリ残容量演算装置(State Of Charge)4に接
続されている。バッテリ残容量演算装置4は、バッテリ
1の充電残容量を検出する「二次電池残容量検出手段」
として機能するようになっている。すなわち、バッテリ
残容量演算装置4は、バッテリ1の端子電圧と電流との
時間変動に基づいて、インバータ2によってバッテリ1
から使用される電力を演算することで使用電力量を求め
る。また、バッテリ残容量演算装置4には、燃料電池シ
ステム3の出力値を示す出力値設定信号Q4が燃料電池
制御装置6から供給され、この出力値設定信号Q4から
バッテリ1の充電量が演算される。この演算した充電量
と、使用電力量とから、バッテリ1の充電残容量を精度
良く求めるようになっている。なお、バッテリ残容量演
算装置4は、バッテリ1の充電残容量を、所定残容量に
ある場合のバッテリ1の電圧を検出し、このバッテリ電
圧から求めるようにしてもよい。また、バッテリ残容量
演算装置4は、バッテリ電解液の比重変動を、光学検出
器でモニターすることにより電解液の残容量を計測する
ことにより、バッテリ1の充電残容量を求めるようにし
てもよい。また、バッテリ残容量演算装置4は、バッテ
リの放電量を計測することにより、バッテリ1の充電残
容量を求めるようにしてもよい。また、バッテリ残容量
演算装置4は、バッテリ放電時の放電電圧と充電時間よ
り、バッテリ1の充電残容量を求めるようにしてもよ
い。
取り付けられたモータMの間に配置されると共に、モー
タ制御装置8に接続されている。このモータMとして
は、例えば、DCブラシレスモータが使用される。モー
タ制御装置8は、図示しないアクセルからの走行指令に
応じてインバータ2を駆動制御するようになっている。
インバータ2は、このモータ制御装置8の制御のもと、
バッテリ1からの直流電力を交流電力に変換してモータ
Mに供給することで、電気自動車の走行を制御してい
る。このモータ制御装置8は、インバータ2によってモ
ータMを駆動することで使用されるバッテリ1の電力に
相当する必要駆動電力信号Q2を電気自動車制御装置7
に供給するようになっている。
(中央処理装置)、各種のプログラムやデータが格納さ
れたROM(リード・オンリ・メモリ)、ワーキングエ
リアとして使用されるRAM(ランダム・アクセス・メ
モリ)等を備えたマイクロコンピュータによって実現さ
れる。RAMには、バッテリ1の残容量に応じた第1か
ら第3のフラグをオン、オフさせるためのフラグ領域が
確保されている。
テム全体を制御すると共に、燃料電池出力制御手段とし
て機能し、バッテリ残容量演算装置4で演算されるバッ
テリ残容量Q1に応じて、システム総合効率が例えば3
0〜40%の範囲で燃料電池3の出力値を変化させるた
めの出力値切替信号Q5を燃料電池制御装置6に供給す
るようになっている。また電気自動車制御装置7は、バ
ッテリ1の充電残容量の増減率を算出する二次電池残容
量検出手段としても機能し、算出した増減率に応じて出
力値切替信号Q5を出力する。バッテリ1の充電残容量
の増減率を算出する場合に、電気自動車制御装置7は、
燃料電池制御装置6に供給している出力値切替信号Q5
およびモータ制御装置8から供給される必要駆動電力信
号Q2から算出するようになっている。
値切替信号Q5としては、Q53、Q55、Q510の
3種類存在する。これらの出力値切替信号Q53、Q5
5、Q510は、それぞれ、燃料電池システム3を出力
3KW、5KW、10KWで駆動するように燃料電池制
御装置6に対して指示する信号である。このように電気
自動車制御装置7は、バッテリ1の残容量に応じて、図
7に示すように、システム総合効率の高い範囲、例えば
30〜40%の範囲を選択して燃料電池システム3の出
力を指示するものである。ここで、燃料電池システム3
の出力10KW(図7の符号C1の部分で効率約30
%)は、3KW(図7の符号B1の部分で効率約32
%)や5KW(図7の符号A1の部分で効率約33%)
に比べるとシステム総合効率は多少低いが、高効率な範
囲として許容可能な上限の値である。
を貯えたメタノールタンク5に接続されている。燃料電
池システム3とメタノールタンク5とは、燃料電池制御
装置6に接続されている。燃料電池制御装置6は、燃料
電池システム3からの出力が、電気自動車制御装置7か
ら供給された出力値切替信号Q5の内容に応じた出力に
なるように、メタノールタンク5にメタノール投入量調
整信号Q3を供給し、燃料電池システム3に出力値設定
信号Q4を送出する。メタノールタンク5からは、メタ
ノール投入量調整信号Q3に応じたメタノールが燃料電
池システム3に供給される。燃料電池システム3では、
供給されるメタノールを改質すると共に、出力値設定信
号Q4に応じた酸素供給等によって、バッテリ1の充電
残容量や増減率に応じた出力でバッテリ1を充電するよ
うになっている。
電源装置Hの動作について説明する。 (1)実施例の第1動作 この第1動作は、バッテリ残容量演算装置4で検出した
バッテリ1の充電残容量に応じて、高効率な範囲で前記
燃料電池の出力値を変化させながらバッテリ1を充電す
るものである。なお、以下の実施例では、バッテリ1の
充電残容量について、バッテリの充電量および充電率で
表すものとする。
ンルーチンの動作を表したものである。図2に示すよう
に、先ず、ステップ1でイグニッションキー(IG)が
オンか否かをチェックし、イグニッションキーがオンの
場合には(ステップ1;Y)、電気自動車制御装置7が
行う各種制御に対して初期設定をおこなう(ステップ
2)。次いで本実施例に係わるバッテリ充電ルーチンに
よる処理を実行し(ステップ3)、このバッテリ充電ル
ーチンの終了後、その他の処理ルーチンによる処理を実
行した後(ステップ4)、ステップ2に移行する。
フが検出された場合(ステップ1;N)、IGオフバッ
テリ充電ルーチンによる処理をした後(ステップ5)、
処理を終了する。ここで、IGオフバッテリ充電ルーチ
ンによる処理としては、例えば、イグニッションキーが
オフによって直ちに燃料電池システム3を停止するので
はなく、オフの際における燃料電池システム3の出力を
そのまま継続し、バッテリ1が満充電、例えば90%以
上になった時点で、燃料電池システム3を停止する。
3)の処理動作を表したものである。この図3に示すよ
うに、まず、バッテリ1の使用電力量と燃料電池システ
ム3からの充電量とから、バッテリ残容量演算装置4が
バッテリ1の充電量(充電率)を検出し、電気自動車制
御装置7に供給する(ステップ11)。電気自動車制御
装置7では、検出した充電率が90%以下の場合には
(ステップ12;Y)、図示しないRAMに確保された
フラグ領域に第1フラグ(90%以下フラグ)を立て
(ステップ13)、更にバッテリ1の充電率が70%以
下か否かをチェックし(ステップ14)、70%以下の
場合には第2フラグ(70%以下フラグ)を立てる(ス
テップ15)。次いで、充電率が60%以下か否かをチ
ェックし(ステップ16)、60%以下の場合には第3
フラグ(60%以下フラグ)を立てる(ステップ1
7)。
ラグがそれぞれ「オン、オフ、オフ」の場合(ステップ
18)、バッテリ1の充電率は70%より多く90%以
下の比較的高い状態にある。このため、バッテリ1を急
速に充電する必要がないので、電気自動車制御装置7
は、燃料電池システム3の効率が最も高く、出力が最も
低い3KWとなるように、出力値切替信号Q53を燃料
電池制御装置6に供給する。これによって、燃料電池シ
ステム3には、燃料電池制御装置6から3KWに相当す
る出力値設定信号Q4が供給され、最も効率の良い3K
W(図7の符号A1の部分で効率約33%)の出力でバ
ッテリ1が充電される(ステップ19)。
ラグ、第3フラグがそれぞれ「オン、オフ、オフ」でな
い場合には(ステップ18;N)、各フラグがそれぞれ
「オン、オン、オフ」であるか否かをチェックする(ス
テップ20)。「オン、オン、オフ」である場合(ステ
ップ20;Y)、バッテリ1の充電率は60%より多く
70%以下の状態にあり、これは、急速に充電する必要
はないが、ある程度バッテリ充電量が減ってきている状
態である。このため電気自動車制御装置7は、多少高い
出力であるが、システム総合効率が30〜40%の範囲
の中間値に対応する出力5KWとなるように、出力値切
替信号Q55を燃料電池制御装置6に供給する。これに
よって、燃料電池システム3は、前記システム総合効率
範囲の中間値に対応する出力5KW(図7の符号B1の
部分で効率約32%)の出力でバッテリ1を充電する
(ステップ21)。
ラグ、第3フラグがそれぞれ「オン、オン、オフ」でな
い場合には(ステップ20;N)、各フラグがそれぞれ
「オン、オン、オン」であるか否かをチェックする(ス
テップ22)。「オン、オン、オン」である場合(ステ
ップ22;Y)、バッテリ1の充電率は60%以下であ
り、バッテリ1の充電量がある程度減ってきているの
で、過放電状態になる前にある程度の充電を行う必要が
ある。このため、高効率範囲のうち、最も効率は低い
が、許容範囲内にある10KWの出力が選択され、対応
する出力値切替信号Q510が電気自動車制御装置7か
ら燃料電池制御装置6に供給される。これによって、燃
料電池システム3は、高効率範囲の低効率となる10K
W(図7の符号C1 の部分で効率約30%)の出力でバ
ッテリ1を充電する(ステップ23)。
第2フラグ、第3フラグがそれぞれ「オン、オン、オ
ン」でない場合には(ステップ22;N)、充電率が9
0%より多いので、メインルーチンにリターンする。こ
の状態で再びバッテリ充電ルーチンが実行されると、再
度バッテリ充電量を検出し(ステップ11)、ステップ
12においては充電率が90%以下ではないので(ステ
ップ12;N)、第1フラグ、第2フラグ、第3フラグ
を順次オフにする(ステップ24〜ステップ26)。こ
の場合は、バッテリ充電量が90%より多いので、燃料
電池システム3を停止して(ステップ27)、メインル
ーチンにリターンする。
対応する燃料電池出力とバッテリ残容量の関係を表した
ものである。この図(a)に示すように、電気自動車
は、アクセルやブレーキの踏み込み量や、シフトポジシ
ョンに応じて、停止状態から高速状態、加速状態といっ
た各種状態で走行するものとする。そして本実施例で
は、(b)に示すように、車両のアクセルの踏み込み量
に応じて燃料電池システム3の出力を制御するものでは
なく、車両の走行に応じて増減するバッテリ1の充電量
(充電残容量)に応じて、燃料電池システム3の出力が
3KW(Aで示す)、5KW(Bで示す)、10KW
(Cで示す)と切り換られる。以上のように処理すれ
ば、燃料電池システム3を効率の良い部分(30〜33
%)で発電することができ、効率良くバッテリ1を充電
することができる。
ップ17の処理では、フラグをオフする処理が含まれて
いないため、燃料電池システム3の出力は、3KWから
5KW、5KWから10KWへと高出力側に変化はする
が、低出力側に変化することはない。例えば、燃料電池
システム3の出力が5KWの場合に、バッテリ充電量が
70%以下になると(ステップ14;Y)第2フラグが
オンされ、それ以後5KWの充電が継続されるが、60
%以下にならなければ充電率が90%を超えるまで(ス
テップ12;N)5KWの出力を継続することになる。
また、一度出力が10KWになると、以後は充電率が9
0%になるまで10KWの出力を継続することになる。
例えば図4(b)では、充電率が60%以下の範囲Eか
ら増加し、60%や70%の点P1やP2を通過して
も、燃料電池システム3の出力は変化することなく、1
0KWの出力が矢印Cで示すように継続される。このよ
うに、燃料電池システム3の出力を高出力側にのみ変化
させて、低出力側に変化させないのは次の理由による。
すなわち、バッテリ1の充電率が低下した場合に電解液
の枯渇によるバッテリ寿命の低下を防止する必要がある
ために、高出力側に変化させている。一方、バッテリ充
電率の増加に伴って低出力側にも変化させると、バッテ
リ充電率の変化に応じて頻繁に燃料電池システム3の出
力を変更する必要が生じ、燃料電池自体が劣化し易くな
ると共に、充放電の繰り返しによってバッテリが劣化し
易くなるので、これらを防止するために充電率が増加し
ても低出力側に変化させないようにしている。
料電池システム3の効率を重視する場合には、図9に示
すように、バッテリ残容量の増加に伴って、充電率が6
0%と70%の点P1、P2において、燃料電池システ
ム3の出力を矢印Cの10KWから、矢印Bの5KW、
矢印Aの3KWというように、低出力側にも変化させる
構成としてもよい。ただし、この場合、90%、70
%、60%の各充電率を境に出力が頻繁に変化する現象
を防止するため、バッテリ充電ルーチンの実行を一定時
間が経過した毎に行うようにしてもよい。また、90
%、70%、60%の範囲を、バッテリ1の充電率の増
減状態に応じて一定の幅を持たせてもよい。例えば、そ
れぞれ±1%の幅を持たせ、バッテリ充電率が低下して
る場合には89%を採用し、増加している場合には91
%を採用するようにしてもよい。なお、この場合には、
増減状態を決定するために、一定時間内でバッテリ1の
充電率の履歴を残す必要があり、そのための領域が電気
自動車制御装置7の図示しないRAMに確保される。
テリ1の充電残容量の増減率に応じて、高効率な範囲で
前記燃料電池の出力値を変化させながらバッテリ1を充
電するものである。なお、全体動作のメインルーチン
は、図2と同一であるので、説明を省略する。
ッテリ充電ルーチンの処理動作を表したものである。こ
の図5に示すように、バッテリ1の使用電力量と燃料電
池システム3からの充電量とから、バッテリ残容量演算
装置4でバッテリ1の充電量(充電率)を検出し、電気
自動車制御装置7に供給する(ステップ31)。電気自
動車制御装置7は、燃料電池システム3によるバッテリ
1の増加量を燃料電池制御装置6に供給している出力値
切替信号Q5から求めると共に、モータ制御装置8から
供給される必要駆動電力信号Q2からバッテリ1の増減
量を求め、これらからバッテリ充電量の増減率を演算す
る(ステップ32)。
た増減率と、ステップ31で供給されたバッテリ1の充
電率とから、燃料電池の出力値を設定して対応する出力
値切替信号Q5を燃料電池制御装置6に供給する(ステ
ップ34)。この出力値切替信号Q5の内容(Q53、
Q55、Q510)に応じて、燃料電池制御装置6は、
出力値設定信号Q4およびメタノール投入量調整信号Q
3を出力することで、燃料電池システム3は設定値に基
づいた出力でバッテリ1を充電し(ステップ35)、メ
インルーチンにリターンする。
じて燃料電池制御装置6に供給される出力切替値信号Q
5の内容を表したものである。この図8において(a)
はバッテリ充電量が減少している場合を表し、(b)は
バッテリ充電量が増加している場合を表している。バッ
テリ充電量が増加している場合は、図4(b)の下段に
示すEの範囲が該当し、減少している場合はDの範囲が
該当する。電気自動車制御装置7は、この図8に示す各
表に従って、出力切替信号Q5を燃料電池制御装置6に
供給する。例えば、バッテリ1の充電量が減少している
場合、充電率が小さくて減少率が高ければ、過放電を防
止するために、出力切替信号Q5としてQ510が燃料
電池制御装置6に供給される。これによって、燃料電池
システム3からは、10KWの出力でバッテリ1が充電
される。このように、充電量が減少している場合には減
少率が高い程大きな出力でバッテリ1が充電され、逆に
充電量が増加している場合には増加率が高い程小さな出
力でバッテリ1が充電される。なお、本実施例において
充電量は、90%よりも多い場合に高、90%以下で7
0%より多い場合に中、60%以下の場合に小とする
が、他の範囲を自由に選定することが可能である。ま
た、増減率の高、中、小についても任意に設定すること
が可能であり、さらに、バッテリ1の充電量と増減率に
対応する処理切替信号Q5の内容も自由に設定すること
が可能である。
転指令に対応してバッテリ1の電力によって直接モータ
Mを駆動しているので、レスポンス良く反応することが
できる。以上説明した実施例では、バッテリ1の状態に
応じて、3KW、5KW、10KWのいずれかが選択さ
れて燃料電池システム3から出力されたが、システム総
合効率が30〜40%の高効率な範囲としては12KW
を上限として12KW以下の他の値を選択するようにし
てもよく、また、出力値の選択枝として4以上の値を設
定してもよい。また、バッテリ充電残容量についても9
0%、70%、60%に応じて、燃料電池システム3の
出力を変化させたが、バッテリ充電残容量として他の値
を選択してもよく、バッテリ充電残容量の選択枝として
4以上の値を設定してもよい。
池の充電残容量を検出し、その残容量に応じて二次電池
を充電する燃料電池の出力値を、例えば、システム総合
効率が30〜40%の範囲で変化させるので、効率の良
いハイブリッド電源装置とすることができる。
置が適用された電気自動車のシステム構成図である。
の処理動作を示すフローチャートである。
ーチンの第1動作を示すフローチャートである。
動車の走行状態におけるデータを示す図であって、
(a)は時間経過に対する車速の変化を示す図、(b)
は時間経過に対するバッテリ残容量と燃料電池出力の関
係を示す図である。
ーチンの第2動作を示すフローチャートである。
ック図である。
る。
ら出力される出力切替値信号Q5の内容を表した説明図
である。
動車の走行状態におけるデータを示す図であって、図4
(a)に対する図4(b)の別の例を示す説明図であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 モータの駆動用電力を供給する二次電池
と、 この二次電池に電力を供給する燃料電池と、 前記二次電池充電残容量を検出する二次電池残容量検出
手段と、 前記二次電池の充電残容量に応じて、前記燃料電池の出
力値を指令する燃料電池出力制御手段とを具備すること
を特徴とするハイブリッド電源装置。 - 【請求項2】 前記燃料電池出力制御手段は、指令する
燃料電池の出力値として、前記燃料電池に供給する燃料
を前記モータの駆動用電力に変換する総合効率に基づい
て決定することを特徴とする請求項1記載のハイブリッ
ド電源装置。 - 【請求項3】 前記二次電池残容量検出手段は、前記二
次電池の充電残容量の増減率を算出し、 前記燃料電池出力制御手段は、指令する燃料電池の出力
値として、この二次電池残容量検出手段で算出された前
記二次電池の充電残容量の増減率に応じて決定すること
を特徴とする請求項1記載のハイブリッド電源装置。 - 【請求項4】 前記モータの駆動に要する電力を検出す
る電力検出手段と、 前記燃料電池から出力される電力を検出する燃料電池出
力検出手段とを備え、 前記二次電池残容量検出手段は、前記電流検出手段で検
出された電力と前記燃料電池出力検出手段で検出された
電力とから前記二次電池充電残容量を検出することを特
徴とする請求項1記載のハイブリッド電源装置
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