JPH0723956B2 - 熱現像カラ−感光材料 - Google Patents

熱現像カラ−感光材料

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JPH0723956B2
JPH0723956B2 JP60060294A JP6029485A JPH0723956B2 JP H0723956 B2 JPH0723956 B2 JP H0723956B2 JP 60060294 A JP60060294 A JP 60060294A JP 6029485 A JP6029485 A JP 6029485A JP H0723956 B2 JPH0723956 B2 JP H0723956B2
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    • G03C8/00Diffusion transfer processes or agents therefor; Photosensitive materials for such processes
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    • G03C8/4013Development by heat ; Photo-thermographic processes using photothermographic silver salt systems, e.g. dry silver
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は熱現像によって形成された色素を転写してカラ
ー画像を形成せしめる熱現像カラー感光材料に関し、特
に色素の転写効率が良好で現像条件による写真特性変化
が少なく、さらに製造時の塗布液の経時安定性が良好で
ある熱現像カラー感光材料に関する。
[従来技術] 従来から知られている感光性ハロゲン化銀を使用する写
真法は感光性、階調性および画像保存性等において他の
写真法に勝るものであり、最も広く実用化されてきた写
真法である。
しかしながら、この方法においては現像、定着および水
洗などの処理工程に湿式処理法を用いるために、処理に
時間と手間がかかり、また処理薬品による人体への影響
が懸念されたり、或いは処理室や作業者に対する上記薬
品による汚染が心配されたり、更には廃液による公害の
発生への配慮といった多くの問題点が存在している。従
って感光性ハロゲン化銀を用いかつ乾式処理が可能であ
る感光材料の開発が望まれていた。
上記乾式処理写真法に関しては多くの提案が行なわれて
いるが、なかでも現像工程を熱処理で行ない得る熱現像
感光材料は上記要望に適った感光材料として注目を集め
ている。
この様な熱現像感光材料については、例えば特公昭43−
4921号および同43−4924号公報にその記載があり、有機
銀塩、ハロゲン化銀および還元剤から成る感光材料が開
示されている。
かかる熱現像感光材料に改良を加え、種々の方法によっ
て色画像を得る試みがなされている。
例えば、米国特許第3,531,286号、同第3,761,270号およ
び同第3,764,328号等の各明細書中に芳香族第1級アミ
ン現像主薬の酸化体とカプラーとの反応によって色画像
を形成させる熱現像カラー感光材料が開示されている。
また、リサーチ・ディスクロージャー15108号および同1
5127号には、スルホンアミドフェノール或いはスルホン
アミドアニリンの誘導体現像主薬の酸化体とカプラーと
の反応によって色画像を形成させる熱現像カラー感光材
料が開示されている。しかし、これらの方法において
は、熱現像後、露光部に還元銀の像と色画像とが同時に
生ずるため、色画像が濁るという問題点があった。な
お、この問題点を解決する方法として、銀像を液体処理
により取り除くか、色素のみを他の層、例えば受像層を
有する受像シートに転写する方法があるが、未反応物と
色素を区別して色素のみを転写することは容易でないと
いう問題点を有している。
また、リサーチ・ディスクロージャー16966号に色素部
を有する有機イミノ銀塩を用い、熱現像によって露光部
でイミノ基を遊離させ、溶剤を用いて転写紙としての受
像層上に色画像を形成させる熱現像カラー感光材料が開
示されている。しかし、この方法では光の当っていない
部分での色素の遊離を抑制することが困難であり、鮮明
な色画像を得ることができないという問題点を有してい
る。
また、特開昭52−105821号、同52−105822号、同56−50
328号各公報、米国特許第4,235,957号明細書、リサーチ
・ディスクロージャー14448号、同15227号および同1813
7号等に感熱銀色素漂白法によってポジの色画像を形成
させる熱現像カラー感光材料が開示されている。しか
し、この方法においては、色素の漂白を速めるための活
性化剤を含むシートを重ねて加熱するなどの余分な工程
と写真構成材料が必要であり、かつ得られた色画像が長
期の保存中に、共存する遊離銀などによって徐々に還
元、漂白されるという問題点を有している。
また、米国特許第3,180,732号、同第3,985,565号および
同第4,022,617号の各明細書中並びにリサーチ・ディス
クロージャー12533号にロイコ色素を利用して色画像を
形成させる熱現像カラー感光材料が開示されている。し
かし、この方法ではロイコ色素を安定に写真感光材料に
内臓することは困難で、保存時に徐々に着色するという
問題点を有している。
更にまた、特開昭57−179840号公報には、色素放出助剤
および拡散性色素を放出する還元性色素供与物質を用い
て色画像を形成させる熱現像カラー感光材料が開示され
ている。しかし、この方法では、色素放出助剤を用いる
ことが必須条件であり、この色素放出助剤とは所謂塩基
もしくは塩基のプレカーサーである。このような塩基も
しくは塩基プレカーサーを用いる技術では、有機銀塩酸
化物を用いる熱現像感光材料においては塩基の存在によ
ってカブリが増し、最高濃度が低くなるという問題点を
有している。
更にまた、特開昭57−186744号、同58−123533号、同58
−149046号各公報には、熱現像により拡散性色素を放出
又は形成させ転写色画像を得る熱現像カラー感光材料が
開示されており、特開昭58−149047号公報、特願昭58−
109293号、同59−182506号明細書に記載されているよう
に色素供与物質としてポリマーを用いる方法も知られて
いる。
熱現像カラー感光材料は、還元剤、有機銀塩、熱溶剤等
多くの添加剤を安定に含ませなければならず、そのため
にバインダーの量が多くなり、結果として熱現像処理に
より生成した色素の拡散距離が長くなって、受像要素へ
の転写効率が悪くなったり、長時間を要するという問題
を生じがちであった。
熱現像カラー感光材料は、その構成上、感光性ハロゲン
化銀と還元剤を同一の感材中に含ませることが好まし
く、また活性な有機銀塩等を使用するなどして良好な現
像性を付与することが好ましいが、このような系はカブ
リが高く、又塗布液の経時安定性が劣るという弱点があ
った。
また、熱現像感光材料は現像温度の制御が比較的困難
で、かつ中和系などの現像の自動停止機構を組み込むこ
とが困難であるにもかかわらず、現像条件による写真特
性の変動が大きいという問題点があった。本発明は、こ
れらの点を改良しようとするものである。
[発明の目的] 本発明の第1の目的は、色素の転写効率がよく、従っ
て、最大濃度が高く、また転写に要する時間の短い熱現
像カラー感光材料を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、カブリの少ない熱現像カ
ラー感光材料を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、塗布液の経時安定性が良
好で、1回の調液で長時間の塗布が可能な熱現像カラー
感光材料を提供することにある。
また、本発明の第4の目的は、温度および加熱時間、す
なわち現像条件による写真特性の変動が少ない熱現像カ
ラー感光材料を提供することにある。
[発明の構成] 本発明者等は上記目的を達成すべく鋭意研究の結果、支
持体上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、還元剤、バ
インダー及び色素供与物質を含有する写真構成層を有す
る熱現像カラー感光材料において、前記支持体上に受像
層を有さない場合には、支持体と感光性層の間に、前記
還元剤を含有しかつ実質的に感光性を有さない層が設け
られ、前記支持体上に受像層を有する場合には、支持体
上に該受像層、感光性層、および前記還元剤を含有しか
つ実質的に感光性を有さない層がこの順で設けられてい
る熱現像カラー感光材料により上記目的が達成されるこ
とを見い出した。
以下、本発明を詳細に説明する。
[発明の具体的構成] 本発明において、還元剤を含みかつ実質的に感光性を有
さない層(以下、単に本発明の層と称する)は、感光性
層をはさんで受像層と接する側と反対の側あるいは受像
層を有する側と反対の側に設けられる。
上記「感光性層をはさんで受像層と接する側と反対の
側」とは、例えば、第1図に示すように支持体1上に本
発明の層2および感光性層3がこの順に塗設されてお
り、受像層5は別の支持体4上に塗設されていて、熱現
像処理時には受像層5と感光性層3または感光性層3の
上に設けられた保護層が接する位置関係において現像処
理がなされるような層構成により感光材料が成立してい
る場合の本発明の層の位置関係を示している。また、上
記「感光性層をはさんで受像層を有する側と反対の側」
とは、例えば、第2図に示すように支持体1上に受像層
5、感光性層3、本発明の層2がこの順に塗設されてい
る層構成により感光材料が成立している場合の本発明の
層の位置関係を示している。
すなわち、本発明の熱現像カラー感光材料は、感光性層
を有する支持体上に受像層を有さない態様(第1図)と
受像層を有する態様(第2図)とがあり、支持体上に受
像層を有さない態様の場合には、支持体1と感光性層3
の間に本発明の層2が設けられ、支持体上に受像層を有
する態様の場合には、支持体1上に受像層5、感光性層
3、および本発明の層2がこの順で設けられている。
なお、ここに示した層構成は本発明に係る感光材料を構
成するに必要な最小限の層構成であって、通常は中間
層、保護層等を必要に応じて設けてもよい。
本発明の熱現像カラー感光材料に用いられる還元剤は、
熱現像カラー感光材料の分野で通常用いられるものを用
いることができ、例えば米国特許第3,531,286号、同第
3,761,270号、同第3,764,328号各明細書、またRD No.1
2146、同No.15108、同No.15127および特開昭56−27132
号公報等に記載のp−フェニレンジアミン系およびp−
アミノフェノール系現像主薬、フォスフォロアミドフェ
ノール系およびスルホンアミドフェノール系現像主薬、
またヒドラゾン系発色現像主薬が挙げられる。また、米
国特許第3,342,599号、同第3,719,492号、特開昭53−13
5628号、同54−79035号等に記載されている発色現像主
薬プレカーサー等も有利に用いることができる。
特に好ましい還元剤として、特開昭56−146133号に記載
されている下記一般式(1)で表わされる還元剤が挙げ
られる。
一般式(1) 式中、R1およびR2は水素原子、または置換基を有しても
よい炭素原子数1〜30(好ましくは1〜4)のアルキル
基を表わし、R1とR2とは閉環して複素環を形成してもよ
い。R3、R4R5およびR6は水素原子、ハロゲン原子、ヒド
ロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アシルアミド基、
スルホンアミド基、アルキルスルホンアミド基または置
換基を有してもよい炭素原子数1〜30(好ましくは1〜
4)のアルキル基を表わし、R3とR1およびR5とR2はそれ
ぞれ閉環して複素環を形成してもよい。Mはアルカリ金
属原子、アンモニウム基、含窒素有機塩基または第4級
窒素原子を含む化合物を表わす。
上記一般式(1)における含窒素有機塩基とは、無機酸
と塩を生成し得る塩基性を示す窒素原子を含む有機化合
物であり、特に重要な有機塩基としてはアミン化合物が
挙げられる。そして鎖状のアミン化合物としては第1級
アミン、第2級アミン、第3級アミンなどが、また環状
のアミン化合物としては典型的なヘテロ環式有機塩基の
例として著名なピリジン、キノリン、ピペリジン、イミ
ダゾール等が挙げられる。この他ヒドロキシルアミン、
ヒドラジン、アミジンなどの化合物も鎖状のアミンとし
て有用である。また含窒素有機塩基の塩としては上記の
ような有機塩基の無機酸塩(例えば塩酸塩、硫酸塩、硝
酸塩等)が好ましく用いられる。
一方、上記一般式における第4級窒素を含む化合物とし
ては、4価の共有結合を有する窒素化合物の塩または水
酸化物等が挙げられる。
次に、前記一般式(1)で示される還元剤の好ましい具
体例を以下に示す。
上記一般式(1)で表わされる還元剤は、公知の方法、
例えばHouben−Weyl,Methoden der Organischen Chemi
e,Band XI/2,645−703頁に記載されている方法に従って
合成できる。
その他以下に述べるような還元剤を用いることもでき
る。
例えば、フェノール類(例えばp−フェニルフェノー
ル、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル
−p−クレゾール、N−メチル−p−アミノフェノール
等)、スルホンアミドフェノール類[例えば4−ベンゼ
ンスルホンアミドフェノール、2−ベンゼンスルホンア
ミドフェノール、2,6−ジクロロ−4−ベンゼンスルホ
ンアミドフェノール、2,6−ジブロモ−4−(p−トル
エンスルホンアミド)フェノール等]、またはポリヒド
ロキシベンゼン類(例えばハイドロキノン、tert−ブチ
ルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキノン、ク
ロロハイドロキノン、カルボキシハイドロキノン、カテ
コール、3−カルボキシカテコール等)、ナフトール類
(例えばα−ナフトール、β−ナフトール、4−アミノ
ナフトール、4−メトキシナフトール等)、ヒドロキシ
ビナフチル類およびメチレンビスナフトール類[例えば
1,1′−ジヒドロキシ−2,2′−ビナフチル、6,6′−ジ
ブロモ−2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、6,
6−ジニトロ−2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチ
ル、4,4′−ジメトキシ−1,1′−ジヒドロキシ−2,2′
−ビナフチル、ビス(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)
メタン等]、メチレンビスフェノール類[例えば1,1−
ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル]−3,
5,5−トリメチルヘキサン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ
−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)メタン、1,
1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)メタン、2,6−メチレンビス(2−ヒドロキシ−
3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−4−メチル
フェノール、α−フェニル−α,α−ビス(2−ヒドロ
キシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)メタン、α−
フェニル−α,α−ビス(2−ヒドロキシ−3−tert−
ブチル−5−メチルフェニル)メタン、1,1−ビス(2
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−メチル
プロパン、1,1,5,5−テトラキス(2−ヒドロキシ−3,5
−ジメチルフェニル)−2,4−エチルペンタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−ter
t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)プロパン
等]、アスコルビン酸類、3−ピラゾリドン類、ピラゾ
ロン類、ヒドラゾン類およびパラフェニレンジアミン類
が挙げられる。
これら還元剤は単独、或いは2種以上組合せて用いるこ
ともできる。
本発明の層に含まれる還元剤の量は、現像に必要な量お
よび析出等の起こらない良好な皮膜を形成しうる量等に
より決定される。また、還元剤の量は還元剤の種類、層
の厚さ、バインダーの種類によって異なるが、本発明の
量における全バインダー量に対して、好ましくは5〜75
重量%(0.04g/m2〜10g/m2)、より好ましくは15〜50重
量%(0.2g/m2〜3.2g/m2)である。
本発明の層に好ましく使用できるバインダーは、本発明
の熱現像カラー感光材料における他の層に好ましく使用
できるバインダーと同じである。このバインダーの詳細
については後述する。
本発明の層は実質的に感光性を有さない層である。具体
的には、本発明の層には実質的に感光性ハロゲン化銀及
び有機銀塩を含まない。
特に有機銀塩は水系の溶媒に対してある程度の溶解度を
有しており、本発明の層の上に有機銀塩を含む層を塗り
重ねた場合、または有機銀塩を含む層の上に本発明の層
を塗り重ねた場合に、浸透、拡散により有機銀塩が本発
明の層に達することがあるが、このような場合でも本発
明の効果は妨げられることはない。
本発明の層に熱溶剤を添加すると、現像は促進されるも
のの、現像が変化することによる写真特性の変化を減少
させる効果(現像の自動遅延効果)は小さくなり、また
多量に添加するとカブリが上昇し、保存性が劣化すると
いう問題を生じる。
本発明の層には熱溶剤を含まない方が好ましいものの、
還元剤の種類によっては本発明の層に熱溶剤を添加しな
ければ十分な現像性が得られない場合があり、その場合
の熱溶剤の添加量は、好ましくは本発明の層の全バイン
ダー量の30重量パーセント以下であり、より好ましくは
5ないし20重量パーセントである。用いられる熱溶剤と
しては、好ましくは常温下では固体、半固体又は液体
(好ましくは、常圧において沸点100℃以上、より好ま
しくは150℃以上)であって加熱することによってバイ
ンダー中で溶解又は溶融する物質であって、好ましくは
尿素誘導体(例えば、ジメチルウレア、ジエチルウレ
ア、フェニルウレア等)、アミド誘導体(例えば、アセ
トアミド、ベンズアミド等)、多価アルコール類(例え
ば、1,5−ペンタンジオール、1,6−ペンタンジオール、
1,2−シクロヘキサンジオール、ペンタエリスリトー
ル、トリメチロールエタン等)、又はポリエチレングリ
コール類が挙げられる。詳しい具体例としては、特願昭
58−104249に記載されている。これらの熱溶剤は単独で
も二種以上併用して用いても良い。
本発明の層の厚さには特に制限はないが、現像の安定性
や転写濃度の点から、好ましくは0.5μ〜15μ、より好
ましくは1μ〜5μの範囲である。この範囲を越えた場
合、現像条件よる写真特性の変動を小さくするという本
発明の1つの効果が小さくなったり、また十分な転写濃
度が得られない場合が生じる。
本発明の層を形成するにあたっては、公知のあらゆる塗
布乾燥方法が利用できる。
また、本発明の層と他の層、例えば感光性ハロゲン化銀
や有機銀塩を含む感光性層を同時重層塗布することもで
きるが、本発明の層を単独もしくは他の非感光性の層と
ともに塗布し、一度乾燥させた後、感光性層を塗り重ね
るか、または本発明の層以外の感光性層などを塗布し、
乾燥させた後、本発明の層を単独もしくは他の非感光性
層とともに塗布した方が本発明の効果が顕著に現われ、
好ましい。
以下、本発明に用いることのできる色素供与物質につい
て説明する。色素供与物質としては、感光性ハロゲン化
銀及び/又は必要に応じて用いられる有機銀塩の還元反
応に関与し、その反応の関数として拡散性の色素を形成
または放出できるものであれば良く、その反応形態に応
じて、正の関数に作用するネガ型の色素供与物質(すな
わち、ネガ型のハロゲン化銀を用いた場合にネガの色素
画像を形成する)と負の関数に作用するポジ型の色素供
与物質(すなわち、ネガ型のハロゲン化銀を用いた場合
にポジの色素画像を形成する)に分類できる。ネガ型の
色素供与物質はさらに以下のように分類される。
各々の色素供与物質についてさらに説明する。
還元性色素放出化合物としては、例えば一般式(2)で
示される化合物が挙げられる。
一般式(2) Car−NHSO2−Dye 式中Carは、感光性ハロゲン化銀及び/又は必要に応じ
て用いられる有機銀塩の還元に際し、酸化され色素を放
出する還元性の基質(所謂キャリアー)であり、Dyeは
拡散性の色素残基である。
上記の還元性色素放出化合物の具体例としては、特開昭
57−179840号、同58−116537号、同59−60434号、同59
−65839号、同59−71046号、同59−87450号、同59−887
30号、同59−123837号、同59−165054号、同59−165055
号各公報等に記載されており、例えば以下の化合物が挙
げられる。
例示色素供与物質 別の還元性色素放出化合物としては例えば一般式(3)
で示される化合物が挙げられる。
一般式(3) 式中、A1、A2は、各々水素原子、ヒドロキシ基又はアミ
ノ基を示し、Dyeは一般式(2)で示されたDyeと同義で
ある。上の化合物の具体例は特開昭59−124329号公報に
示されている。
カップリング色素放出型化合物としては、一般式(4)
で示される化合物が挙げられる。
一般式(4) Cp1JnDye 式中、Cp1は還元剤の酸化体と反応して拡散性の色素を
放出することができる有機基(いわゆるカプラー残基)
であり、Jは2価の結合基であり、還元剤の酸化体との
反応によりCp1とJとの結合が開裂する。nは0又は1
を表わし、Dyeは一般式(2)で定義されたものと同義
である。またCp1はカップリング色素放出型化合物と非
拡散性にする為に各種のバラスト基で置換されているこ
とが好ましく、バラスト基としては用いられる感光材料
の形態に応じて炭素原子数8個以上(より好ましくは12
個以上)の有機基、又はスルホ基、カルボキシ基等の親
水性基、或いは8個以上(より好ましくは12個以上)の
炭素原子とスルホ基、カルボキシ基等の親水性基を共に
有する基である。別の特に好ましいバラスト基としては
ポリマー鎖を挙げることができる。
上記の一般式(4)で示される化合物の具体例として
は、特開昭57−186744号、同57−122596号、同57−1606
98号、同59−174834号、同57−224883号、同59−159159
号の各公報、特願昭59−104901号明細書に記載されてお
り、例えば以下の化合物が挙げられる。
例示色素供与物質 カップリング色素形成化合物としては、一般式(5)で
示される化合物が挙げられる。
一般式(5) Cp2XQ) 式中、Cp2は還元剤の酸化体と反応(カップリング反
応)して拡散性の色素を形成することができる有機基
(いわゆるカプラー残基)であり、Xは二価の結合基を
表わし、Qはバラスト基を表わす。
Cp2で表わされるカプラー残基としては形成される色素
の拡散性の為にその分子量が700以下が好ましく、より
好ましくは500以下である。
また、バラスト基は一般式(4)で定義されたバラスト
基と同じバラスト基が好ましく、特に8個以上(より好
ましくは12個以上)の炭素原子とスルホ基、カルボキシ
基等の親水性基を共に有する基が好ましく、さらにポリ
マー鎖がより好ましい。
このポリマー鎖を有するカップリング色素形成化合物と
しては、一般式(6)で表わされる単量体から誘導され
る繰り返し単位を有するポリマーが好ましい。
一般式(6) Cp2XYlZL) 式中、Cp2、Xは一般式(5)で定義されたものと同義
であり、Yはアルキレン基、アリレーン基又はアラルキ
レン基を表わし、Zは2価の有機基を表わし、Lはエチ
レン性不飽和基又はエチレン性不飽和基を有する基を表
わす。
一般式(5)及び(6)で表わされるカップリング色素
形成化合物の具体例としては、特開昭59−124339号、同
59−181345号の各公報、特願昭58−109293号、同59−17
9657号、同59−181604号、同59−182506号、同59−1825
07号の各明細書等に記載されており、例えば以下の化合
物が挙げられる。
例示色素供与物質 ポリマー 上述の一般式(4)、(5)及び(6)において、Cp1
又はCp2で定義されるカプラー残基について更に詳述す
ると、下記一般式で表わされる基が好ましい。
式中、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスル
ホニル基、カルバモイル基、スルフアモイル基、アシル
オキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、シアノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、カルボキシ基、スルホ基又は複素環残基を表わ
し、これらはさらに水酸基、カルボキシ基、スルホ基、
アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アリ
ール基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アシル
基、スルフアモイル基、カルバモイル基、イミド基、ハ
ロゲン原子等で置換されていてもよい。
これらの置換基はCp1及びCp2の目的に応じて選択され、
前述の如くCp1においては置換基の一つはバラスト基で
あることが好ましく、Cp2においては形成される色素の
拡散性を高めるために分子量が700以下、より好ましく
は500以下になるよう置換基あ選択されることが好まし
い。
ポジ型の色素供与物質としては、例えば下記一般式(1
7)で表わされる酸化性色素放出化合物がある。
一般式(17) 式中、W1はキノン環(この環上に置換基を有していても
よい)を形成するのに必要な原子の集まりを表わし、R
11はアルキル基又は水素原子を表わし、Eは (式中R12はアルキル基又は水素原子を表わし、R13は酸
素原子又は を表わす。)又は−SO2−を表わし、rは0又は1を表
わし、Dyeは一般式(2)で定義されたものと同義であ
る。この化合物の具体例は特開昭59−166954号、同59−
154445号等の公報に記載されており、例えば以下の化合
物がある。
例示色素供与物質 別のポジ型色素供与物質としては、下記一般式(18)で
表わされる化合物で代表される酸化されると色素放出能
力を失う化合物がある。
一般式(18) 式中W2はベンゼン環(環上に置換基を有していても良
い)を形成するのに必要な原子の集まりを表わし、
R11、E、Dyeは一般式(17)で定義されたものと同義で
ある。この化合物の具体例は特開昭59−124329号、同59
−154445号等の公報に記載されており、例えば以下の化
合物がある。
例示色素供与物質 さらに別のポジ型色素供与物質としては、下記一般式
(19)で表わされる化合物が挙げられる。
一般式(19) 上式において、W2、R11、Dyeは一般式(18)において定
義されたものと同義である。この化合物の具体例は特開
昭59−154445号公報等に記載されており、例えば以下の
化合物がある。
例示色素供与物質 上述の一般式(2)、(3)、(4)、(17)、(1
8)、(19)においてDyeで表わされる拡散性色素の残基
についてさらに詳述する。拡散性色素の残基としては、
色素の拡散性の為に分子量が800以下、より好ましくは6
00以下であることが好ましく、アゾ色素、アゾメチン色
素、アントラキノン色素、ナフトキノン色素、スチリル
色素、ニトロ色素、キノリン色素、カルボニル色素、フ
タロシアニン色素等の残基が挙げられる。これらの色素
残基は、熱現像時或いは転写時に複色可能な一時短波化
された形でよい。また、これらの色素残基は画像の耐光
性を上げる目的で、例えば特開昭59−48765号、同59−1
24337号に記載されているキレート可能な色素残基も好
ましい一形態である。
これらの色素供与物質は単独で用いてもよいし、2つ以
上用いてもよい。その使用量は限定的でなく、色素供与
物質の種類、単用かまたは2種以上の併用使用か、或い
は本発明の感光材料の写真構成層が単層かまたは2層以
上の重層か等に応じて決定すればよいが、例えばその使
用量は1m2当たり0.005g〜50g、好ましくは0.1g〜10g用
いることができる。
本発明に用いる色素供与物質を熱現像カラー感光材料の
写真構成層に含有せしめる方法は任意であり、例えば低
沸点溶媒(メタノール、エタノール、酢酸エチル等)ま
たは高沸点溶媒(ジブチルフタレート、ジオクチルフタ
レート、トリクレジルホスフェート等)に溶解した後、
超音波分散するか、あるいはアルカリ水溶液(例えば、
水酸化ナトリウム10%水溶液等)に溶解した後、鉱酸
(例えば、塩酸または硝酸等)にて中和して用いるか、
あるいは適当なポリマーの水溶液(例えば、ゼラチン、
ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン等)と共
にボールミルを用いて分散させた後、使用することがで
きる。
本発明の熱現像カラー感光材料には、前記色素供与物質
と共に感光性ハロゲン化銀を含有する。
本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀としては、塩化
銀、臭化銀、沃化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、沃臭化銀、
塩沃臭化銀等があげられる。該感光性ハロゲン化銀は、
写真技術分野のシングルジェット法やダブルジェット法
等の任意の方法で調製することができるが、本発明に於
いては、通常のハロゲン化銀ゼラチン乳剤の調製方法に
従って調製した感光性ハロゲン化銀を含む感光性ハロゲ
ン化銀乳剤が好ましい結果を与える。
該感光性ハロゲン化銀乳剤は、写真技術分野の任意の方
法で化学的に増感しても良い。かかる増感法としては、
金増感、イオウ増感、金−イオウ増感、還元増感等各種
の方法があげられる。
上記感光性乳剤中のハロゲン化銀は、粗粒子であっても
微粒子であっても良いが、好ましい粒子サイズは、その
径が約0.001μm〜約1.5μmであり、さらに好ましくは
約0.01μm〜約0.5μmである。
上記のように調製された感光性ハロゲン化銀乳剤を本発
明の感光材料の構成層である熱現像性感光層に最も好ま
しく適用することができる。
本発明において、他の感光性ハロゲン化銀の調製法とし
て、感光性銀塩形成成分を後述する有機銀塩と共存さ
せ、有機銀塩の一部に感光性ハロゲン化銀を形成させる
こともできる。この調製法に用いられる感光性銀塩形成
成分としては、無機ハロゲン化物、例えば、MXnで表わ
されるハロゲン化物(ここで、MはH原子、NH4基また
は金属原子を表わし、XはCl、BrまたはIを表わし、n
はMがH原子、NH4基の時は1、Mが金属原子の時はそ
の原子価を示す。金属原子としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、銅、金、ベリ
リウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、
バリウム、亜鉛、カドミウム、水銀、アルミニウム、イ
ンジウム、ランタン、ルテニウム、タリウム、ゲルマニ
ウム、錫、鉛、アンチモン、ビスマス、クロム、モリブ
デン、タングステン、マンガン、レニウム、鉄、コバル
ト、ニッケル、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イ
リジウム、白金、セリウム等があげられる。)、含ハロ
ゲン金属錯体(例えば、K2PtCl6,K2PtBr6,HAuCl4,(N
H42IrCl6,(NH43IrCl6,(NH42RuCl6,(NH43RuC
l6,(NH43RhCl6,(NH43RhBr6等)、オニウムハライ
ド(例えば、テトラメチルアンモニウムブロマイド、ト
リメチルフェニルアンモニウムブロマイド、セチルエチ
ルジメチルアンモニウムブロマイド、3−メチルチアゾ
リウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムブ
ロマイドのような4級アンモニウムハライド、テトラエ
チルフォスフォニウムブロマイドのような4級フォスフ
ォニウムハライド、ベンジルエチルメチルスルホニウム
ブロマイド、1−エチルチアゾリウムブロマイドのよう
な3級スルホニウムハライド等)、ハロゲン化炭化水素
(例えば、ヨードホルム、ブロモホルム、四臭化炭素、
2−ブロモ−2−メチルプロパン等)、N−ハロゲン化
合物(N−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸
イミド、N−ブロモフタル酸イミド、N−ブロモアセト
アミド、N−ヨードコハク酸イミド、N−ブロモフタラ
ジノン、N−クロロフタラジノン、N−ブロモアセトア
ニリド、N,N−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−
ブロモ−N−メチルベンゼンスルホンアミド、1,3−ジ
ブロモ−4,4−ジメチルヒダントイン等)、その他の含
ハロゲン化合物(例えば塩化トリフェニルメチル、臭化
トリフェニルメチル、2−ブロモ酪酸、2−ブロモエタ
ノール等)などをあげることができる。
これら感光性ハロゲン化銀および感光性銀塩形成成分
は、種々の方法において組合せて使用でき、使用量は、
一層当り1m2に対して、0.001g〜50gであることが好まし
く、より好ましくは、0.1g〜10gである。
本発明の熱現像カラー感光材料は、青色光、緑色光、赤
色光に感光性を有する各層、即ち熱現像青感光性層、熱
現像緑感光性層、熱現像赤感光性層として多層構成とす
ることもできる。また、同色感光性層を2層以上(例え
ば、高感度層と低感度層)に分割して設けることもでき
る。
上記の場合、各々用いられる青感光性ハロゲン化銀乳
剤、緑感光性ハロゲン化銀乳剤、赤感光性ハロゲン化銀
乳剤は、前記ハロゲン化銀乳剤に各種の分光増感色素を
加えることによって得ることができる。
本発明に用いられる代表的な分光増感色素としては、例
えばシアニン、メロシアニン、コンプレックス(3核又
は4核の)シアニン、ホロボーラーシアニン、スチリ
ル、ヘミシアニン、オキソノール等があげられる。シア
ニン類の色素のうちでチアゾリン、オキサゾリン、ピロ
リン、ピリジン、オキサゾール、チアゾール、セレナゾ
ール、イミダゾールの様な塩基性核を有するものが、よ
り好ましい。この様な核にはアルキル基、アルキレン
基、ヒドロキシアルキル基、スルホアルキル基、カルボ
キシアルキル基、アミノアルキル基または縮合炭素環式
または複素環色環を作る事の出来るエナミン基を有して
いてもよい。また対称形でも非対称形でもよく、またメ
チン鎖、ポリメチン鎖にアルキル基、フェニル基、エナ
ミン基、ヘテロ環置換基を有していてもよい。
メロシアニン色素は上記塩基性核の他に、例えばチオヒ
ダントイン核、ローダニン核、オキサゾツール酸核、チ
アゾリンチオン核、マロノニトリル核、ピラゾロン核の
様な酸性核を有していてもよい。これらの酸性核は更に
アルキル基、アルキレン基、フェニル基、カルボキシア
ルキル基、スルホアルキル基、ヒドロキシアルキル基、
アルコキシアルキル基、アルキルアミン基又はヘテロ環
式核で置換されていてもよい。又必要ならばこれらの色
素を組合わせて使用してもよい。更にアスコルビン酸誘
導体、アザインデンカドミウム塩、有機スルホン酸等、
例えば米国特許第2,933,390号、同第2,937,089号の明細
書等に記載されている様な可視光を吸収しない超増感性
添加剤を併用することができる。
これら色素の添加量はハロゲン化銀またはハロゲン化銀
形成成分1モル当り1×10-4モル〜1モルである。更に
好ましくは、1×10-4モル〜1×10-1モルである。
本発明の熱現像カラー感光材料においては、必要に応じ
て感度の上昇や現像性の向上を目的として各種の有機銀
塩を用いることができる。
本発明の熱現像カラー感光材料に用いられる有機銀塩と
しては、特公昭43−4921号、同44−26582号、同45−184
16号、同45−12700号、同45−22185号、特開昭49−5262
6号、同52−31728号、同52−137321号、同52−141222
号、同53−36224号および同53−37610号等の各公報なら
びに米国特許第3,330,633号、同第3,794,496号、同第4,
105,451号、同第4,123,274号、同第4,168,980号等の各
明細書中に記載されているような脂肪族カルボン酸の銀
塩、例えばラウリン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン
酸銀、ステアリン酸銀、アラキドン酸銀、ベヘン酸銀、
α−(1−フェニルテトラゾールチオ)酢酸銀など、芳
香族カルボン酸銀、例えば安息香酸銀、フタル酸銀な
ど、特公昭44−26582号、同45−12700号、同45−18416
号、同45−22185号、特開昭52−31728号、同52−137321
号、特開昭58−118638号、同58−118639号等の各公報に
記載されているようなイミノ基の銀塩、例えばベンゾト
リアゾール銀、5−メチルベンゾトリアゾール銀、5−
ニトロベンゾトリアゾール銀、5−クロロベンゾトリア
ゾール銀、5−メトキシベンゾトリアゾール銀、4−ス
ルホベンゾトリアゾール銀、4−ヒドロキシベンゾトリ
アゾール銀、5−アミノベンゾトリアゾール銀、5−カ
ルボキシベンゾトリアゾール銀、イミダゾール銀、ベン
ズイミダゾール銀、6−ニトロベンズイミダゾール銀、
ピラゾール銀、ウラゾール銀、1,2,4−トリアゾール
銀、1H−テトラゾール銀、3−アミノ−5−ベンジルチ
オ−1,2,4−トリアゾール銀、サッカリン銀、フタラジ
ノン銀、フタルイミド銀など、その他2−メルカプトベ
ンゾオキサゾール銀、メルカプトオキサジアゾール銀、
2−メルカプトベンゾチアゾール銀、2−メルカプトベ
ンズイミダゾール銀、3−メルカプト−4−フェニル−
1,2,4−トリアゾール銀、4−ヒドロキシ−6−メチル
−1,3,3a,7−テトラザインデン銀および5−メチル−7
−ヒドロキシ−1,2,3,4,6−ペンタザインデン銀などが
挙げられる。以上の有機銀塩のうちでもイミノ基の銀塩
が好ましく、特にベンゾトリアゾール誘導体の銀塩、よ
り好ましくは5−メチルベンゾトリアゾール銀もしくは
スルホベンゾトリアゾール誘導体の銀塩が好ましい。
本発明に用いられる有機銀塩は、単独でも或いは2種以
上併用して用いてもよく、単離したものを適当な手段に
よりバインダー中に分散して使用に供してもよいし、ま
た適当なバインダー中で銀塩を調製し、単離せずにその
まま使用に供してもよい。
該有機銀塩の使用量は、感光性ハロゲン化銀1モル当り
0.01〜500モルであることが好ましく、より好ましくは
0.1モル〜100モルである。
本発明の熱現像カラー感光材料に用いられるバインダー
としては、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、エ
チルセルロース、ポリメチルメタクリレート、セルロー
スアセテートブチレート、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニリルピロリドン、ゼラチンおよびフタル化ゼラチン
等の合成或いは天然の高分子物質を1又は2以上組合せ
て用いることができる。特に、ゼラチンまたはその誘導
体とポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等の
親水性ポリマーとを併用することは好ましく、より好ま
しくは特願昭58−104249号に記載の以下の如きバインダ
ーである。
このバインダーは、ゼラチン及びビニルピロリドン重合
体を含むものである。ビニルピロリドン重合体はビニル
ピロリドンの単一重合体であるポリビニルピロリドンで
あってもよいし、ビニルピロリドンと共重合可能な他の
モノマーの1又は2以上との共重合体(クラフト共重合
体を含む。)であってもよい。これらのポリマーはその
重合度に関係なく用いることができる。ポリビニルピロ
リドンは置換ポリビニルピロリドンであってもよく、好
ましいポリビニルピロリドンは分子量1,000〜400,000の
ものである。ビニルピロリドンと共重合可能な他のモノ
マーとしては、アクリル酸、メタクリル酸及びそのアル
キルエステルの如き(メタ)アクリル酸エステル類、ビ
ニルアルコール類、ビニルイミダゾール類、(メタ)ア
クリルアミド類、ビニルカルビノール類、ビニルアルキ
ルエーテル類等のビニル系モノマー等が挙げられるが、
組成比の少なくとも20%(重量%、以下同じ)はポリビ
ニルピロリドンであることが好ましい。かかる共重合体
の好ましい例はその分子量が5,000〜400,000のものであ
る。
ゼラチンは石灰処理によるものも酸処理によるものでも
よく、オセインゼラチン、ピッグスキンゼラチン、ハイ
ドゼラチン又はこれらをエステル化、フェニルカルバモ
イル比等とした変性ゼラチンであってもよい。
上記バインダーにおいて、全バインダー量に対しゼラチ
ンが10〜90%であることが好ましく、より好ましくは20
〜60%であり、ビニルピロリドンが5〜90%であること
が好ましく、より好ましくは10〜80%である。
上記バインダーは、他の高分子物質を含有してもよく、
ゼラチン及び分子量1,000〜400,000のポリビニルピロリ
ドンと他の1又は2以上の高分子物質との混合物、ゼラ
チン及び分子量5,000〜400,000のビニルピロリドン共重
合体と他の1又は2以上の高分子物質との混合物が好ま
しい。用いられる他の高分子物質としては、ポリビニル
アルコール、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミ
ド、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、
ポリエチレングリコールエステルや、或いはセルロース
誘導体等のタンパク質や、デンプン、アラビアゴム等の
多糖類のような天然物質が挙げられる。これらは0〜85
%、好ましくは0〜70%含有されてもよい。
なお、上記ビニルピロリドン重合体は架橋ポリマーであ
ってもよいが、この場合、支持体上に塗布した後に架橋
させること(自然放置による架橋反応の進行の場合を含
む)が好ましい。
バインダーの使用量は、通常一層当り1m2に対して0.05g
〜50gであり、好ましくは0.1g〜10gである。また、バイ
ンダーは、色素供与性物質モノマー単位1gに対して0.1
〜10g用いることが好ましく、より好ましくは0.25〜4g
である。
本発明の熱現像カラー感光材料に用いられる支持体とし
ては、例えばポリエチレンフィルム、セルロースアセテ
ートフィルムおよびポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ポリ塩化ビニル等の合成プラスチックフィルム、並
びに写真用原紙、印刷用紙、バライタ紙およびレジンコ
ート紙等の紙支持体、並びに上記の合成プラスチックフ
ィルムに反射層を設けた支持体等が挙げられる。
本発明の熱現像カラー感光材料には、上記各成分以外に
必要に応じ各種添加剤を添加することができる。例えば
現像促進剤としては、米国特許第3,220,840号、同第3,5
31,285号、同第4,012,260号、同第4,060,420号、同第4,
088,496号、同第4,207,392号各明細書、RDNo.15733、同
No.15734、同No.15776、特開昭56−130745号、同56−13
2332号等に記載された尿素、グアニジウムトリクロロア
セテート等のアルカリ放出剤、特公昭45−12700号記載
の有機酸、米国特許第3,667,959号記載の−CO−,−SO2
−,−SO−基を有する非水性極性溶媒化合物、米国特許
第3,438,776号記載のメルトフォーマー、米国特許第3,6
66,477号、特開昭51−19525号に記載のポリアルキレン
グリコール類等がある。また色調剤としては、例えば特
開昭46−4928号、同46−6077号、同49−5019号、同49−
5020号、同49−91215号、同49−107727号、同50−2524
号、同50−67132号、同50−67641号、同50−114217号、
同52−33722号、同52−99813号、同53−1020号、同53−
55115号、同53−76020号、同53−125014号、同54−1565
23号、同54−156524号、同54−156525号、同54−156526
号、同55−4060号、同55−4061号、同55−32015号等の
公報ならびに西独特許第2,140,406号、同第2,147,063
号、同2,220,618号、米国特許第3,080,254号、同第3,84
7,612号、同第3,782,941号、同第3,994,732号、同第4,1
23,282号、同第4,201,582号等の各明細書に記載されて
いる化合物であるフタラジノン、フタルイミド、ピラゾ
ロン、キナゾリノン、N−ヒドロキシナフタルイミド、
ベンツオキサジン、ナフトオキサジンジオン、2,3−ジ
ヒドロ−フタラジンジオン、2,3−ジヒドロ−1,3−オキ
サジン−2,4−ジオン、オキシピリジン、アミノピリジ
ン、ヒドロキシキノリン、アミノキノリン、イソカルボ
スチリル、スルホンアミド、2H−1,3−ベンゾチアジン
−2,4−(3H)ジオン、ベンゾトリアジン、メルカプト
トリアゾール、ジメルカプトテトラザペンタレン、フタ
ル酸、ナフタル酸、フタルアミン酸等があり、これらの
1つまたは、それ以上とイミダゾール化合物との混合
物、またフタル酸、ナフタル酸等の酸または酸無水物の
少なくとも1つおよびフタラジン化合物の混合物、さら
には、フタラジンとマレイン酸、イタコン酸、キノリン
酸、ゲンチジン酸等の組合せ等を挙げることができる。
また、特開昭58−189628号、同58−193460号公報に記載
された、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリア
ゾール類、3−アシルアミノ−5−メルカプト−1,2,4
−トリアゾール類も有効である。
またさらに、カブリ防止剤としては、例えば、特公昭47
−11113号、特開昭49−90118号、同49−10724号、同49
−97613号、同50−101019号、同49−130720号、同50−1
23331号、同51−47419号、同51−57435号、同51−78227
号、同51−104338号、同53−19825号、同53−20923号、
同51−50725号、同51−3223号、同51−42529号、同51−
81124号、同54−51821号、同55−93149号等の公報、な
らびに英国特許第1,455,271号、米国特許第3,885,968
号、同第3,700,457号、同第4,137,079号、同第4,138,26
5号、西独特許第2,617,907号等の各明細書に記載されて
いる化合物である第2水銀塩、或いは酸化剤(例えば、
N−ハロゲノアセトアミド、N−ハロゲノコハク酸イミ
ド、過塩素酸およびその塩類、無機過酸化物、過硫酸塩
等)、或いは、酸およびその塩(例えば、スルフィン
酸、ラウリン酸リチウム、ロジン、ジテルペン酸、チオ
スルホン酸等)、或いはイオウ含有化合物(例えば、メ
ルカプト化合物放出性化合物、チオウラシル、ジスルフ
ィド、イオウ単体、メルカプト−1,2,4−トリアゾー
ル、チアゾリンチオン、ポリスルフィド化合物等)、そ
の他、オキサゾリン、1,2,4−トリアゾール、フタルイ
ミド等の化合物が挙げられる。さらに別のカブリ防止剤
として特開昭59−111636号に記載されているチオール
(好ましくはチオフェノール化合物)化合物も有効であ
る。
また、他のカブリ防止剤としては、特願昭59−56506号
に記載のハイドロキノン誘導体(例えば、ジ−t−オク
チルハイドロキノン、ドデカニルハイドロキノン等)や
特願昭59−66380号に記載のハイドロキノン誘導体とベ
ンゾトリアゾール誘導体(例えば、4−スルホベンゾト
リアゾール、5−カルボキシベンゾトリアゾール等)と
の併用が好ましく用いることができる。
また安定剤として特に処理後のプリントアウト防止剤を
同時に用いてもよく、例えば特開昭48−45228号、同50
−119624号、同50−120328号、同53−46020号公報等に
記載のハロゲン化炭化水素類、具体的にはテトラブロモ
ブタン、トリブロモエタノール、2−ブロモ−2−トリ
ルアセトアミド、2−ブロモ−2−トリルスルホニルア
セトアミド、2−トリブロモメチルスルホニルベンゾチ
アゾール、2,4−ビス(トリブロモメチル)−6−メチ
ルトリアジンなどがあげられる。
また特公昭46−5393号、特開昭50−54329号、同50−770
34号各公報記載のように含イオウ化合物を用いて後処理
を行なってもよい。
さらには、米国特許第3,301,678号、同第3,506,444号、
同第3,824,103号、同第3,844,788号各明細書に記載のイ
ソチウロニウム系スタビライザープレカーサー、また米
国特許第3,669,670号、同第4,012,260号、同第4,060,42
0号明細書等に記載されたアクチベータースタビライザ
ープレカーサー等を含有してもよい。
また、ショ糖、NH4Fe(SO4・12H2O等の水放出剤を
用いてもよく、さらにまた、特開昭56−132332号のよう
に水を供給し熱現像を行なってもよい。
本発明の熱現像カラー感光材料には、さらに上記成分以
外に必要に応じて、分光増感染料、ハレーション防止染
料、蛍光増白色、硬膜剤、帯電防止剤、可塑剤、延展剤
等各種の添加剤、塗布助剤等が添加される。
本発明の熱現像カラー感光材料は、本発明の層以外に少
なくとも感光性層を1つ有する。基本的にはこの感光性
層は、(1)感光性ハロゲン化銀、(2)色素供与物
質、(3)バインダー、さらに必要に応じて(4)有機
銀塩、(5)熱溶剤を同一層に含有することが好まし
い。
しかし、これらは必ずしも単一の写真構成層中に含有さ
せる必要はなく、例えば、感光性層を2層に分け、前記
(1)、(3)、(4)、(5)の成分を一方側の感光
性層に含有させ、この感光性層に隣接する他方側の層に
色素供与物質(2)を含有せしめる等、相互に反応可能
な状態で2以上の写真構成層に分けて各成分を配置する
ことも出来る。
また、感光性層を例えば、高感度層と低感度層等の2層
以上に分割して設けてもよく、さらに他の感色性を異に
する1又は2以上の感光性層を有してもよいし、上塗り
層、下塗り層、バッキング層、中間層等各種の写真構成
層を有していてもよい。
熱現像感光性層と同様、保護層、中間層、下塗層、バッ
ク層、その他の写真構成層についてもそれぞれの塗布液
を調整し、浸積法、エアーナイフ法、カーテン塗布法ま
たは米国特許第3,681,294号に記載のホッパー塗布法等
の各種の塗布法により感光材料を作成することができ
る。
更に必要ならば、米国特許第2,761,791号および英国特
許第837,095号に記載されている方法によって2層また
はそれ以上を同時に塗布することもできる。
本発明の熱現像カラー感光材料の写真構成層に用いられ
る前記の成分は、支持体上に塗布され、塗布の厚みは、
乾燥後1〜1,000μmが好ましく、より好ましくは3〜2
0μmである。
本発明の熱現像カラー感光材料は、そのまま像様露光し
た後、通常80℃〜200℃、好ましくは120℃〜170℃の温
度範囲で、1秒間〜180秒間、好ましくは1.5秒間〜120
秒間加熱されるだけで発色現像される。また、必要に応
じて水不透過性材料を密着せしめて現像してもよく、或
いは露光前に70℃〜180℃の温度範囲で予備加熱を施し
てもよい。
本発明による熱現像カラー感光材料には、種々の露光手
段を用いることができる。潜像は可視光を含む輻射線の
画像状露光によって得られる。一般には通常のカラープ
リントに使用される光源、例えばタングステンランプ、
水銀灯、キセノンランプ、レーザー光線、CRT光線等を
光源として用うることができる。
加熱手段は、通常の熱現像感光材料に適用し得る方法が
すべて利用でき、例えば加熱されたブロックないしプレ
ートに接触させたり、熱ローラーや熱ドラムに接触させ
たり、高温の雰囲気中を通過させたり、あるいは高周波
加熱を用いたり、さらには、本発明の感光材料中もしく
は熱転写用受像層(要素)中に導電性層を設け、通電や
強磁界によって生ずるジュール熱を利用することもでき
る。加熱パターンは特に制限されることはなく、あらか
じめ予熱(プレヒート)した後、再度加熱する方法をは
じめ、高温で短時間、あるいは低温で長時間、連続的に
上昇、下降あるいは繰りえかし、さらには不連続加熱も
可能ではあるが、簡便なパターンが好ましい。また露光
と加熱が同時に進行する方式であってもよい。
本発明に用いられる受像部材は、熱現像により放出乃至
形成された色素を受容する機能を有すればよく、色素拡
散転写型感光材料に用いられる媒染剤や特開昭57−2072
50号等に記載されたガラス転移温度が40℃以上、250℃
以下の耐熱性有機高分子物質で形成されることが好まし
い。
前記媒染剤の具体的な例としては、含窒素二級、三級ア
ミン類、含窒素複素環化合物、これらの四級カチオン性
化合物、米国特許第2,548,564号、同2,484,430号、同3,
148,061号、同3,756,814号に開示されているビニルピリ
ジンポリマーおよびビニルピリジニウムカチオンポリマ
ー、米国特許第2,675,316号に開示されているジアルキ
ルアミノ基を含むポリマー、米国特許第2,882,156号に
開示されているアミノグアニジン誘導体、特開昭54−13
7333号に記載の共有結合性の反応性ポリマー、米国特許
第3,625,694号、同3,859,096号、英国特許第1,277,453
号、同2,011,012号に開示されているゼラチンなどと架
橋可能な媒染剤、米国特許第3,958,995号、同2,721,852
号、同2,798,063号に開示されている水性ゾル型媒染
剤、特開昭50−61228号に開示されている水不溶性媒染
剤、米国特許第3,788,855号、西独特許出願(OLS)第2,
843,320号、特開昭53−30328号、同52−155528号、同53
−125号、同53−1024号、同54−74430号、同54−124726
号、同55−22766号、米国特許第3,642,482号、同3,488,
706号、同3,557,066号、同3,271,147号、同3,271,148
号、特公昭55−29418号、同56−36414号、同57−12139
号、RD12045(1974年)に開示されている各種媒染剤を
あげることができる。
特に有用な媒染剤はアンモニウム塩を含むポリマーで、
米国特許第3,709,690号に記載の四級アミノ基を含むポ
リマーである。アンモニウム塩を含むポリマーとして
は、例えばポリスチレン−コ−N,N,N−トリ−n−ヘキ
シル−N−ビニルベンジルアンモニウムクロライドで、
スチレンとビニルベンジルアンモニウムクロライドの比
率は、1:4〜4:1、好ましくは1:1である。
典型的な色素拡散転写用の受像層はアンモニウム塩を含
むポリマーをゼラチンと混合して支持体上に塗布するこ
とにより得られる。
前記耐熱性有機高分子物質の例としては、分子量2,000
〜85,000のポリスチレン、炭素数4以下の置換基をもつ
ポリスチレン誘導体、ポリビニルシクロヘキサン、ポリ
ビニルベンゼン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカ
ルバゾル、ポリアリルベンゼン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルホルマールおよびポリビリルブチラール
などのポリアセタール類、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ
エチレン、ポリ三塩化ふっ化エチレン、ポリアクリロニ
トリル、ポリ−N,N−ジメチルアクリルアミド、p−シ
アノフェニル基、ペンタクロロフェニル基および2,4−
ジクロロフェニル基をもつポリアクリレート、ポリアク
リルクロロアクリレート、ポリメチルメタクリレート、
ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレー
ト、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリイソブチル
メタクリレート、ポリ−tert−ブチルメタクリレート、
ポリシクロヘキシルメタクリレート、ポリエチレングリ
コールジメタクリレート、ポリ−2−シアノ−エチルメ
タクリレート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリ
エステル類、ポリスルホン、ビスフェノールAポリカー
ボネート等のポリカーボネート類、ポリアンヒドライ
ド、ポリアミド類並びにセルロースアセテート類等があ
げられる。また、Polymer Handbook 2nd ed.(J.Bran
drup,E.H.Immergut編) John Wiley&Sons出版、に記載されているガラス転移温
度40℃以上の合成ポリマーも有用である。これらの高分
子物質は、単独で用いられても、また複数以上を組み合
せて共重合体として用いてもよい。
特に有用なポリマーとしては、トリアセテート、ジアセ
テートなどのセルロースアセテート、ヘプタメチレンジ
アミンとテレフタル酸、フルオレンジプロピルアミンと
アジピン酸、ヘキサメチレンジアミンとジフェン酸、ヘ
キサメチレンジアミンとイソフタル酸などの組み合せに
よるポリアミド、ジエチレングリコールとジフェニルカ
ルボン酸、ビス−p−カルボキシフェノキシブタンとエ
チレングリコールなどの組み合せよるポリエステル、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、塩化ビ
ニルがあげられる。これらのポリマーは改質されたもの
であってもよい。たとえば、シクロヘキサンジメタノー
ル、イソフタル酸、メトキシポリエチレン−グリコー
ル、1,2−ジカルボメトキシ−4−ベンゼンスルホン酸
などを改質剤として用いたポリエチレンテレフタレート
も有効である。これらのうち特に好ましくは、特願昭58
−97907号に記載のポリ塩化ビニルよりなる層及び特願
昭58−128600号に記載のポリカーボネートと可塑剤より
なる層が挙げられる。
上記のポリマーは適当な溶剤に溶かして支持体上に塗布
して受像層とするか、あるいは上記ポリマーより成るフ
ィルム状受像層を支持体にラミネートして用いられる
か、または支持体上に塗布することなく、上記ポリマー
より成る部材(例えばフィルム)単独で受像層を構成す
ること(受像層支持体兼用型)もできる。
さらに受像層としては、透明支持体上の受像層の上にゼ
ラチン分散した二酸化チタン等を含む不透明化層(反射
性層)を設けて構成することもできる。この不透明化層
は、転写色画像を受像層の透明支持体側から見ることに
より反射型の色像が得られる。
本発明の好ましい実施態様の1つは、支持体上に還元剤
を含む本発明の層、感光性層をこの順で塗布した熱現像
カラー感光材料である。この場合、感光性ハロゲン化銀
などを含む感光性層は、分光感度および発色性の異なる
3つ以上の層からなるのが普通であり、また必要に応じ
て中間層、フィルター層、保護層が設けられる。
受像層は別の受像シートとして供給される。
本態様における感光要素の熱溶剤の量は、バインダーの
量や組成、また転写すべき色素の種類、有機銀塩の種
類、さらには熱溶剤自身の種類によって大きく異なる。
本発明外の熱現像カラー感光材料では、全バインダー量
に対し、重量で50%乃至150%程度の熱溶剤が存在する
ときに良好な性能を示すことが多いが、本発明において
は、感光材料の全バインダー量に対してではなく、本発
明の層以外の層の全バインダー量に対して熱溶剤量を決
定するのが実際的である。
本発明においては、例えば還元剤を含む本発明の層には
熱溶剤を添加せず、本発明の層を除く他の層の全バイン
ダー量の60%乃至200%(重量比)の熱溶剤を添加する
場合に特に良好な性能を示す。
本発明の層と他の層とのバインダー量比は1:5〜1:1程度
が好ましい。
本発明におけるバインダーの組成は、ゼラチンまたは変
性ゼラチンを重量で30%〜80%含み、他のポリマーとし
てポリビニルアルコールおよび/またはポリビニルピロ
リドンを含むものが最も好ましい。
本発明のもう1つの好ましい実施態様は、支持体上に受
像層、感光性層、還元剤を含む本発明の層をこの順で塗
布し、必要に応じて各種の層が設けられたものである。
本態様では本発明の層には熱溶剤を含まない。本態様に
おけるバインダー及び熱溶剤については、先に説明した
好ましい態様の場合と同様である。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明するが、これらの態
様に限定されない。
実施例−1 厚さ100μの下引済み透明ポリエチレンテレフタレート
フィルムの上に還元剤を含む本発明の層を下記の処方
(I)による塗布液を塗布膜厚46μとなるように塗布す
ることによって形成し、冷却、セット後乾燥させて試料
A′を作成した。
塗布液処方(I) 10%フェニルカルバミド化ゼラチン水溶液 230ml 10%ポリビニルピロリドン(K−30)水溶液 230ml 10%還元剤(R−3)水溶液 184ml 5%ジイソプロピルナフタレンスルホン酸ソーダ水溶液
10ml 30%ホルマリン 1ml 水にて全量を1000mlとする。
この試料A′の上に次の処方(II)に基く感光性層を塗
布膜厚が87μとなるように塗布し、乾燥して熱現像カラ
ー感光材料の試料Aを得た。
塗布液処方(II) 臭化銀乳剤(平均粒径0.1μ) 116ml スルホベンズトリアゾール銀ナトリウム塩分散液 308ml 10%フェニルカルバミド化ゼラチン水溶液 52ml ポリエチレングリコール(平均分子量300) 37g 色素供与物質分散液 308ml 5%ジイソプロピルナフタレンスルホン酸ソーダ水溶液
75ml 30%ホルマリン 1ml クエン酸にてpH5.5に合わせる。
水にて全量を1000mlとする。
臭化銀乳剤は通常のダブルジェット法により調整し、水
洗した後、チオ硫酸ナトリウムにより化学増感を行っ
た。乳剤液の組成は次の通りであった。
臭化銀(平均粒径0.1μ) 55.1g ゼラチン 70g 全量1000ml スルホベンズトリアゾール銀ナトリウム塩分散液は次の
ようにして調整した。
ポリビニルピロリドン(K−30) 75g スルホベンズトリアゾール銀ナトリウム塩 124g 水にて 1000mlとする。
この混合液をボールミルにて30時間分散を行い、ろ布に
てろ過を行って分散液を得た。
色素供与物質分散液は次の処方により調整した。
A液 下記色素供与物質 62.5g 酢酸エチル 200g B液 10%フェニルカルバミド化ゼラチン水溶液 315ml 5%ジイソプロピルナフタレンスルホン酸ソーダ水溶液
125ml 水 348ml A液とB液を混合撹拌した後、温度を50℃に保ちながら
超音波ホモジナイザーで90分間分散した。
その後、酢酸エチルを除去し、水にて全量を1000mlとし
た。
また、比較試料として、試料Aと同じ下引済み、ポリエ
チレンテレフタレートフィルムの上に、下記塗布液処方
(III)に基く塗布液を塗布膜厚133μとなるように塗布
し、冷却、セット後乾燥させて試料Bを作成した。な
お、臭化銀乳剤、スルホベンズトリアゾール銀ナトリウ
ム塩分散液、色素供与物質分散液については試料Aと同
様にして調整したものを使用した。
塗布液処方(III) 臭化銀乳剤 75.9ml スルホベンズトリアゾール銀ナトリウム塩分散液201.5m
l 10%フェニルカルバミド化ゼラチン水溶液 113.6ml 10%ポリビニルピロリドン(K−30)水溶液 79.3ml ポリエチレングリコール(平均分子量300) 24.2gml 色素供与物質分散液 201.5ml 5%ジイソプロピルナフタレンスルホン酸ソーダ水溶液
75ml 10%還元剤(R−3)水溶液 63.6ml 30%ホルマリン 1ml クエン酸にてpH5.5に合わせる。
水にて全量を1000mlとする。
また、別に受像要素を写真用バライタ紙に塗布液処方
(IV)による塗布液を塗布膜厚80μで塗布し、乾燥する
ことにより作成した。
塗布処方(IV) ポリ塩化ビニル(平均分子量80,000) 125g テトラヒドロフランにて全量を1000mlとする。
試料A,Bに5000CMSの白色光にてウエッジ露光を行い、上
記の受像要素と重ね合わせた上、150℃で加熱すること
により熱現像を行なった。なお、標準現像時間は1分で
ある。最大濃度(Dmax)及びカブリ濃度(Dmin)の結果
を表−1に示す。
表−1に明らかなように、本発明による熱現像感光材料
は最大濃度が高く、かつカブリが低く、しかも最大濃度
に早く達することがわかる。
実施例−2 実施例−1の試料A、Bの塗布液を一部分割し、それぞ
れ45℃で2時間停滞させ、その塗布液を試料A、Bとそ
れぞれ全く同様に塗布して試料C、Dとした。但し、ホ
ルマリンだけは停滞時には除いておき、塗布直前に追加
添加した。
A、B、C、Dの各試料を実施例−1と同様に露光し、
受像要素と重ね合せ、150℃で1分間熱現像した。な
お、受像要素は実施例−1と同一のものを使用した。結
果を表−2に示す。
表−2より明らかなように、本発明に基く試料は塗布液
を停滞することによるDminの上昇が抑えられており、塗
布液の経時安定性が良好であることがわかる。
実施例−3 写真用バライタ紙に実施例−1の処方(IV)と同じ塗布
液を塗布膜厚80μで塗布し、乾燥して受像要素を作成し
た。
この受像要素の上に、実施例−1の処方(II)と同じ塗
布液(但し、5%ジイソプロピルナフタレンスルホン酸
ソーダ水溶液は15ml/1000ml)を塗布膜厚が87μとなる
ように塗布し、冷却、セット後乾燥した。さらに、この
上に実施例−1の処方(I)と同じ塗布液(但し、5%
ジイソプロピルナフタレンスルホン酸ソーダ水溶液は75
ml/1000ml)を塗布膜厚が46μとなるように塗布し、冷
却、セット後乾燥して本発明に基く試料Eを作成した。
また、同じ受像要素の上に、実施例−1の処方(III)
と同じ塗布液を塗布膜厚が133μとなるように塗布し、
冷却、セット後乾燥して比較試料Fを作成した。
試料E、Fに5000CMSの白色光にてウエッジ露光を行な
い、150℃で加熱することにより熱現像を行なった。な
お、標準現像時間は40秒である。最大濃度(Dmax)及び
カブリ濃度(Dmin)の結果を表−3に示す。
また、試料E、Fを温度を変化させて熱現像した場合の
最大濃度(Dmax)及びカブリ濃度(Dmin)の結果を表−
4に示す。
以上のように、本発明によれば現像条件による写真特性
の変化、特にDminの変化が少ないことがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の熱現像カラー感光材料の一構成例を示
す断面図、第2図は本発明の熱現像カラー感光材料の別
の構成例を示す断面図である。 1,4……支持体 2……本発明の層 3……感光性層 5……受像層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、少なくとも感光性ハロゲン化
    銀、還元剤、バインダー及び色素供与物質を含有する写
    真構成層を有する熱現像カラー感光材料において、前記
    支持体上に受像層を有さない場合には、支持体と感光性
    層の間に、前記還元剤を含有しかつ実質的に感光性を有
    さない層が設けられ、前記支持体上に受像層を有する場
    合には、支持体上に該受像層、感光性層、および前記還
    元剤を含有しかつ実質的に感光性を有さない層がこの順
    で設けられていることを特徴とする熱現像カラー感光材
    料。
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