JPH0723891Y2 - 有極リレー - Google Patents
有極リレーInfo
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- JPH0723891Y2 JPH0723891Y2 JP1988137757U JP13775788U JPH0723891Y2 JP H0723891 Y2 JPH0723891 Y2 JP H0723891Y2 JP 1988137757 U JP1988137757 U JP 1988137757U JP 13775788 U JP13775788 U JP 13775788U JP H0723891 Y2 JPH0723891 Y2 JP H0723891Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、動作状態が励磁電流の方向に依存する有極リ
レーに関する。
レーに関する。
〈従来の技術〉 従来の有極リレーとしては、例えば第4図に示すような
ものがある。
ものがある。
このものは、ヨーク1に、永久磁石2と該永久磁石2を
挟んで2個の鉄心3,4を設け、これら鉄心3,4には、連続
する1つの励磁コイル5を巻回してある。また、ヨーク
1と反対側には、支点6を中心として揺動し各鉄心3,4
に接離可能にアマチュア7が設けられており、該アマチ
ュア7は、該点負荷ばね8により図中矢印方向(落下動
作方向)に付勢されている。
挟んで2個の鉄心3,4を設け、これら鉄心3,4には、連続
する1つの励磁コイル5を巻回してある。また、ヨーク
1と反対側には、支点6を中心として揺動し各鉄心3,4
に接離可能にアマチュア7が設けられており、該アマチ
ュア7は、該点負荷ばね8により図中矢印方向(落下動
作方向)に付勢されている。
かかる従来の有極リレーの動作を説明すると、励磁コイ
ル5に電流が流れていない状態では、アマチュア7は接
点負荷ばね8の付勢力により、図中実線で示すように鉄
心3に接触し、リレーは落下状態にある。この状態か
ら、図の矢印で示す方向から励磁コイル5に電流iを流
すと、鉄心3,4が磁化され、鉄心3,4のアマチュア側にお
いて、鉄心3にN極が、鉄心4にS極がそれぞれでき
る。これにより、鉄心3とアマチュア7との間では鉄心
3の磁力と永久磁石2による磁力が反発し、一方、鉄心
4にアマチュア7との間では鉄心4の磁力に永久磁石2
による磁力も加わった吸引力が発生して、アマチュア7
が接点負荷ばね8の付勢力に抗して揺動し、図中破線で
示すように鉄心4側に吸引接触してリレーが動作状態に
なる。この場合、通電量に応じて増大する両者間の磁力
(反発力と吸引力の和)が、接点負荷ばね8の付勢力
(負荷)を超えたときをリレー動作点(動作状態となる
点)といい、そのときの励磁電流値を動作電流という。
ル5に電流が流れていない状態では、アマチュア7は接
点負荷ばね8の付勢力により、図中実線で示すように鉄
心3に接触し、リレーは落下状態にある。この状態か
ら、図の矢印で示す方向から励磁コイル5に電流iを流
すと、鉄心3,4が磁化され、鉄心3,4のアマチュア側にお
いて、鉄心3にN極が、鉄心4にS極がそれぞれでき
る。これにより、鉄心3とアマチュア7との間では鉄心
3の磁力と永久磁石2による磁力が反発し、一方、鉄心
4にアマチュア7との間では鉄心4の磁力に永久磁石2
による磁力も加わった吸引力が発生して、アマチュア7
が接点負荷ばね8の付勢力に抗して揺動し、図中破線で
示すように鉄心4側に吸引接触してリレーが動作状態に
なる。この場合、通電量に応じて増大する両者間の磁力
(反発力と吸引力の和)が、接点負荷ばね8の付勢力
(負荷)を超えたときをリレー動作点(動作状態となる
点)といい、そのときの励磁電流値を動作電流という。
また、通電を停止すれば吸引力がなくなり、接点負荷ば
ね8の付勢力によりリレーは落下状態に戻る。この場
合、励磁電流が減少していき鉄心4とアマチュア7間の
吸引力が接点負荷ばね8のばね負荷力を下回ったときを
リレー落下点(落下状態となる点)といい、そのときの
励磁電流値を落下電流という。
ね8の付勢力によりリレーは落下状態に戻る。この場
合、励磁電流が減少していき鉄心4とアマチュア7間の
吸引力が接点負荷ばね8のばね負荷力を下回ったときを
リレー落下点(落下状態となる点)といい、そのときの
励磁電流値を落下電流という。
一方、リレー落下状態において、図とは反対方向から通
電した場合、各鉄心3,4の極性は前述とは逆になり、鉄
心3側に吸引力、また鉄心4側に反発力が発生しアマチ
ュア7はそのままの状態に保持され、リレーは落下状態
のままとなる。
電した場合、各鉄心3,4の極性は前述とは逆になり、鉄
心3側に吸引力、また鉄心4側に反発力が発生しアマチ
ュア7はそのままの状態に保持され、リレーは落下状態
のままとなる。
このように、有極リレーでは、励磁コイル5に流す励磁
電流の方向によりその動作状態が異なる構成になってい
る。
電流の方向によりその動作状態が異なる構成になってい
る。
〈考案が解決しようとする課題〉 ところで、一般に永久磁石を用いた従来の有極リレーは
長時間動作状態(通電状態)で使用すると、接点負荷ば
ね8にわずかのへたりが生じ、接点負荷ばね8の付勢力
が弱まってくる。このように、接点負荷ばね8の付勢力
が弱くなると、動作電流値及び落下電流値が共に低下す
る。この場合、動作電流値の低下は比較的問題ないが、
落下電流値の低下はリレーが落下し難い方向になるため
リレー性能上好ましくない。そして、従来の有極リレー
では、以下に説明する理由により、接点負荷ばね8の付
勢力低下に伴う前記落下電流値の低下が大きい。
長時間動作状態(通電状態)で使用すると、接点負荷ば
ね8にわずかのへたりが生じ、接点負荷ばね8の付勢力
が弱まってくる。このように、接点負荷ばね8の付勢力
が弱くなると、動作電流値及び落下電流値が共に低下す
る。この場合、動作電流値の低下は比較的問題ないが、
落下電流値の低下はリレーが落下し難い方向になるため
リレー性能上好ましくない。そして、従来の有極リレー
では、以下に説明する理由により、接点負荷ばね8の付
勢力低下に伴う前記落下電流値の低下が大きい。
即ち、従来の有極リレーでは、励磁コイル5への通電に
より鉄心4とアマチュア7との間に作用する吸引力は、
永久磁石2による磁力と励磁電流により発生する磁力が
加算されたものである。ここで、鉄心には磁束の飽和現
象があるため、永久磁石による磁束をφm、コイル電流
による磁束をφeとすると、鉄心の飽和磁束φo(一定)
は略 φo=φm+φe となり、コイル電流による磁束分は、永久磁石のない場
合に比べ永久磁石による磁束分だけ少なくなり、コイル
電流が変化した時の磁束の変化が小さい。
より鉄心4とアマチュア7との間に作用する吸引力は、
永久磁石2による磁力と励磁電流により発生する磁力が
加算されたものである。ここで、鉄心には磁束の飽和現
象があるため、永久磁石による磁束をφm、コイル電流
による磁束をφeとすると、鉄心の飽和磁束φo(一定)
は略 φo=φm+φe となり、コイル電流による磁束分は、永久磁石のない場
合に比べ永久磁石による磁束分だけ少なくなり、コイル
電流が変化した時の磁束の変化が小さい。
一方、磁束φと吸引力Fとの間には、 FoCφ2 の関係があり、磁束を吸引力、言い換えれば接点負荷ば
ね8の付勢力に置き換えることができる。
ね8の付勢力に置き換えることができる。
以上のことから、従来の有極リレーのようにリレー動作
時に永久磁石の吸引力を利用する構造では、接点負荷ば
ねの付勢力の変動に対するコイル電流の変動が大きく、
従って、接点負荷ばねの付勢力の低下により落下電流が
大きく低下することになる。
時に永久磁石の吸引力を利用する構造では、接点負荷ば
ねの付勢力の変動に対するコイル電流の変動が大きく、
従って、接点負荷ばねの付勢力の低下により落下電流が
大きく低下することになる。
第5図に従来の有極リレーの動作特性の一例を示す。こ
の図より、電磁力により得られる力(接点負荷ばねの付
勢力による荷重に相当)が0.1kg減少した場合、動作電
流値は83mA(図中○印)→70mA(図中×印)、落下電流
値は40mA(○印)→30mA(×印)に変化している。
の図より、電磁力により得られる力(接点負荷ばねの付
勢力による荷重に相当)が0.1kg減少した場合、動作電
流値は83mA(図中○印)→70mA(図中×印)、落下電流
値は40mA(○印)→30mA(×印)に変化している。
また、従来の有極リレーは永久磁石の磁力もリレーの動
作に関するため、組立て後に永久磁石の磁力を調製する
必要がある。このため、励磁コイル5を巻いた鉄心3,4
間に永久磁石2を着脱可能な構造にしてあり、構造が複
雑でコストが高いという不具合もあった。
作に関するため、組立て後に永久磁石の磁力を調製する
必要がある。このため、励磁コイル5を巻いた鉄心3,4
間に永久磁石2を着脱可能な構造にしてあり、構造が複
雑でコストが高いという不具合もあった。
本考案は上記の事情に鑑みなされたもので、接点負荷ば
ねの付勢力が減少した時の落下電流値の低下が少なく、
また構造も簡単な有極リレーを提供することを目的とす
る。
ねの付勢力が減少した時の落下電流値の低下が少なく、
また構造も簡単な有極リレーを提供することを目的とす
る。
〈課題を解決するための手段〉 このため本考案は、動作状態が励磁コイルに流す励磁電
流の方向に依存する有極リレーにおいて、一端がヨーク
に接触して設けられた永久磁石に、前記励磁コイルを巻
回した鉄心を直角方向に貫通させ、該鉄心の一端を前記
ヨークに接触させ、これらヨーク,永久磁石及び鉄心に
より永久磁石の磁束の閉磁路を構成すると共に、前記鉄
心の他端と接離可能なアマチュアと、該アマチュアを前
記鉄心の他端に対して常時離間方向に弾性付勢する接点
負荷ばねとを設け、且つ、前記鉄心の他端とアマチュア
が接触するリレー動作時の励磁コイルに流す励磁電流に
よって発生させる磁束の方向を、前記閉磁路における永
久磁石の磁束の方向に対して反対方向とする構成とし
た。
流の方向に依存する有極リレーにおいて、一端がヨーク
に接触して設けられた永久磁石に、前記励磁コイルを巻
回した鉄心を直角方向に貫通させ、該鉄心の一端を前記
ヨークに接触させ、これらヨーク,永久磁石及び鉄心に
より永久磁石の磁束の閉磁路を構成すると共に、前記鉄
心の他端と接離可能なアマチュアと、該アマチュアを前
記鉄心の他端に対して常時離間方向に弾性付勢する接点
負荷ばねとを設け、且つ、前記鉄心の他端とアマチュア
が接触するリレー動作時の励磁コイルに流す励磁電流に
よって発生させる磁束の方向を、前記閉磁路における永
久磁石の磁束の方向に対して反対方向とする構成とし
た。
〈作用〉 上記の構成において、アマチュアが鉄心から離間したリ
レー落下状態においては、アマチュアとヨーク及び鉄心
との間は離れておりギャップがある。このために、永久
磁石からヨーク、アマチュア、鉄心を経由して永久磁石
に戻る磁路の磁気抵抗が、永久磁石とヨークと鉄心とで
構成される閉磁路に比べて格段に大きいので、永久磁石
の磁束の大部分は前記閉磁路側に流れる。この状態で、
リレー動作時には、前記閉磁路の永久磁石の磁束方向に
対して反対方向の磁束が発生するよう前記鉄心に巻回し
た励磁コイルに励磁電流を流す。すると、励磁電流によ
って発生した磁力によって接点負荷ばねの弾性付勢力に
抗してアマチュアが鉄心に吸引されて接触しリレー動作
状態となる。この際の、磁力は、励磁電流による磁束だ
けに関係し永久磁石の磁束は関係ない。このため、リレ
ー動作状態において励磁電流変化に対する磁束変化を大
きくでき、接点負荷ばねの弾性付勢力に対する励磁電流
変化を小さくでき、接点負荷ばねのへたり等による付勢
力の低下に伴う落下電流値の低下を少なくできる。
レー落下状態においては、アマチュアとヨーク及び鉄心
との間は離れておりギャップがある。このために、永久
磁石からヨーク、アマチュア、鉄心を経由して永久磁石
に戻る磁路の磁気抵抗が、永久磁石とヨークと鉄心とで
構成される閉磁路に比べて格段に大きいので、永久磁石
の磁束の大部分は前記閉磁路側に流れる。この状態で、
リレー動作時には、前記閉磁路の永久磁石の磁束方向に
対して反対方向の磁束が発生するよう前記鉄心に巻回し
た励磁コイルに励磁電流を流す。すると、励磁電流によ
って発生した磁力によって接点負荷ばねの弾性付勢力に
抗してアマチュアが鉄心に吸引されて接触しリレー動作
状態となる。この際の、磁力は、励磁電流による磁束だ
けに関係し永久磁石の磁束は関係ない。このため、リレ
ー動作状態において励磁電流変化に対する磁束変化を大
きくでき、接点負荷ばねの弾性付勢力に対する励磁電流
変化を小さくでき、接点負荷ばねのへたり等による付勢
力の低下に伴う落下電流値の低下を少なくできる。
また、励磁電流により鉄心に発生する磁束の方向が永久
磁石による磁束の方向と同方向となるような方向の励磁
電流を励磁コイルに流した時には、永久磁石の磁束によ
り鉄心が略飽和状態にあるため、励磁電流により発生す
る磁束は僅かとなり、アマチュアと鉄心間における磁力
が接点負荷ばねの付勢力より小さくアマチュアは離間状
態に保持されリレーは動作しない。
磁石による磁束の方向と同方向となるような方向の励磁
電流を励磁コイルに流した時には、永久磁石の磁束によ
り鉄心が略飽和状態にあるため、励磁電流により発生す
る磁束は僅かとなり、アマチュアと鉄心間における磁力
が接点負荷ばねの付勢力より小さくアマチュアは離間状
態に保持されリレーは動作しない。
〈実施例〉 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例の構成を示す第1図において、一端、例えばN
極側が、略L字状をなすヨーク11に接触して永久磁石12
が設けられている。該永久磁石12には、貫通孔12aが形
成されている。該貫通孔12aには、ヨーク11に直立して
設けられた1本の鉄心13が貫通し、ヨーク11,永久磁石1
2及び鉄心13により、永久磁石12の磁束の閉磁路を構成
している。前記鉄心13には、励磁コイル14が巻回されて
いる。
極側が、略L字状をなすヨーク11に接触して永久磁石12
が設けられている。該永久磁石12には、貫通孔12aが形
成されている。該貫通孔12aには、ヨーク11に直立して
設けられた1本の鉄心13が貫通し、ヨーク11,永久磁石1
2及び鉄心13により、永久磁石12の磁束の閉磁路を構成
している。前記鉄心13には、励磁コイル14が巻回されて
いる。
また、支点15を中心として揺動して前記鉄心13の一端側
に接離可能にアマチュア16が設けられている。該アマチ
ュア16には、当該アマチュア16を常時離間方向に弾性付
勢する接点負荷ばね17が連結されている。
に接離可能にアマチュア16が設けられている。該アマチ
ュア16には、当該アマチュア16を常時離間方向に弾性付
勢する接点負荷ばね17が連結されている。
かかる本実施例の有極リレーの動作を第1図及び第2図
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
励磁コイル14に通電しない時は、図示のように接点負荷
ばね17の付勢力によりアマチュア16は鉄心13から離れた
状態にあり、リレーは落下状態である。
ばね17の付勢力によりアマチュア16は鉄心13から離れた
状態にあり、リレーは落下状態である。
かかる状態において、永久磁石12の磁束は、図中点線で
示すように、永久磁石12のN極側からヨーク11→鉄心13
→永久磁石12の閉磁路を流れるものと、永久磁石12のN
極側からヨーク11→アマチュア16→鉄心13→永久磁石12
の閉磁路を流れるものとがあるが、鉄心13とアマチュア
16との間及びヨーク11とアマチュア16との間にギャップ
が存在するために、後者の閉磁路の磁気抵抗が前者に比
較し圧倒的に大きいため、大部分の磁束は前者の閉磁路
側に流れアマチュア16と鉄心13との間には永久磁石12の
吸引力はほとんど作用しない。
示すように、永久磁石12のN極側からヨーク11→鉄心13
→永久磁石12の閉磁路を流れるものと、永久磁石12のN
極側からヨーク11→アマチュア16→鉄心13→永久磁石12
の閉磁路を流れるものとがあるが、鉄心13とアマチュア
16との間及びヨーク11とアマチュア16との間にギャップ
が存在するために、後者の閉磁路の磁気抵抗が前者に比
較し圧倒的に大きいため、大部分の磁束は前者の閉磁路
側に流れアマチュア16と鉄心13との間には永久磁石12の
吸引力はほとんど作用しない。
この状態から、端子A側より励磁コイル14に電流を流す
と、この励磁電流により鉄心13に励磁力が発生し、磁束
が図中実線で示すように、鉄心13→ヨーク11→アマチュ
ア16→鉄心13の方向に流れて、アマチュア16と鉄心13間
に磁気吸引力が発生する。この場合、鉄心13内を流れる
永久磁石12の磁束と通電による磁束との方向が反対であ
るため、鉄心13の磁気飽和以前に接点負荷ばね17の付勢
力を超える吸引力を得るに充分な磁束を発生させること
ができる。従って、アマチュア16は鉄心13に吸引されて
支点15を中心に図中時計方向に接点負荷ばね17の付勢力
に抗して回動して鉄心13に接触し、接点負荷ばね17がス
トロークして接点が閉じリレーが動作状態となる。
と、この励磁電流により鉄心13に励磁力が発生し、磁束
が図中実線で示すように、鉄心13→ヨーク11→アマチュ
ア16→鉄心13の方向に流れて、アマチュア16と鉄心13間
に磁気吸引力が発生する。この場合、鉄心13内を流れる
永久磁石12の磁束と通電による磁束との方向が反対であ
るため、鉄心13の磁気飽和以前に接点負荷ばね17の付勢
力を超える吸引力を得るに充分な磁束を発生させること
ができる。従って、アマチュア16は鉄心13に吸引されて
支点15を中心に図中時計方向に接点負荷ばね17の付勢力
に抗して回動して鉄心13に接触し、接点負荷ばね17がス
トロークして接点が閉じリレーが動作状態となる。
通電を停止すれば、アマチュア16と鉄心13間の磁気吸引
力が消失して接点負荷ばね17の付勢力により図示のよう
にアマチュア16が鉄心13から離れた落下状態に復旧す
る。
力が消失して接点負荷ばね17の付勢力により図示のよう
にアマチュア16が鉄心13から離れた落下状態に復旧す
る。
このように、本実施例の有極リレーによれば、リレー動
作時に永久磁石12の磁力が作用しないので、励磁電流変
化に対する磁束変化が永久磁石12の磁束がない分大きく
なり、これにより、接点負荷ばね17の付勢力の変動に対
する励磁電流の変動が少なく、従って、接点負荷ばね17
の付勢力低下に伴う動作電流及び落下電流の減少を少な
くできる。
作時に永久磁石12の磁力が作用しないので、励磁電流変
化に対する磁束変化が永久磁石12の磁束がない分大きく
なり、これにより、接点負荷ばね17の付勢力の変動に対
する励磁電流の変動が少なく、従って、接点負荷ばね17
の付勢力低下に伴う動作電流及び落下電流の減少を少な
くできる。
第3図に本実施例の有極リレーの動作特性の一例を示
す。この図より、電磁力により得られる力(接点負荷ば
ねの付勢力による荷重に相当)が0.1kg減少した場合、
動作電流値は79mA(図中○印)→70mA(図中×印)、落
下電流値は45mA(図中○印)→43mA(図中×印)に変化
している。同じことを第5図の従来のリレーに当てはめ
ると動作電流は83mA→70mA、落下電流は40mA→30mAに変
化している。この変化分について本実施例と従来例を比
較すると動作電流が9mA(本実施例)と13mA(従来
例),落下電流が2mA(本実施例)と10mA(従来例)と
いずれも本実施例のものが少ない。
す。この図より、電磁力により得られる力(接点負荷ば
ねの付勢力による荷重に相当)が0.1kg減少した場合、
動作電流値は79mA(図中○印)→70mA(図中×印)、落
下電流値は45mA(図中○印)→43mA(図中×印)に変化
している。同じことを第5図の従来のリレーに当てはめ
ると動作電流は83mA→70mA、落下電流は40mA→30mAに変
化している。この変化分について本実施例と従来例を比
較すると動作電流が9mA(本実施例)と13mA(従来
例),落下電流が2mA(本実施例)と10mA(従来例)と
いずれも本実施例のものが少ない。
従って、本実施例のものは接点負荷ばね17にへたりが生
じて付勢力が減少しても落下電流の低下を少なくでき、
特性の経時安定性が図れる。
じて付勢力が減少しても落下電流の低下を少なくでき、
特性の経時安定性が図れる。
一方、第2図に示すように、リレー落下状態において、
端子B側から励磁電流を励磁コイル14に流した場合は、
この励磁電流により鉄心13に励磁力が発生し磁束が生じ
るが、このときの磁束の方向は、第1図とは逆で、実線
で示すように、鉄心13→アマチュア16→ヨーク11→鉄心
13の方向の流れとなり、鉄心13内を流れる永久磁石12の
磁束と通電による磁束との方向が同一となる。この場合
に、鉄心13が既に永久磁石12の磁束により略磁気飽和状
態になっているため、通電量を増大させても鉄心13の磁
気飽和現象により磁束量はほとんど増大しない。従っ
て、通電により発生する磁束は極めて僅かで、接点負荷
ばね17の付勢力に抗してアマチュア16を鉄心13に吸引さ
せるに充分な磁力は発生せず落下状態に保持される。こ
のように、励磁電流を逆方向から流した場合、リレーは
動作せず極性を有する。
端子B側から励磁電流を励磁コイル14に流した場合は、
この励磁電流により鉄心13に励磁力が発生し磁束が生じ
るが、このときの磁束の方向は、第1図とは逆で、実線
で示すように、鉄心13→アマチュア16→ヨーク11→鉄心
13の方向の流れとなり、鉄心13内を流れる永久磁石12の
磁束と通電による磁束との方向が同一となる。この場合
に、鉄心13が既に永久磁石12の磁束により略磁気飽和状
態になっているため、通電量を増大させても鉄心13の磁
気飽和現象により磁束量はほとんど増大しない。従っ
て、通電により発生する磁束は極めて僅かで、接点負荷
ばね17の付勢力に抗してアマチュア16を鉄心13に吸引さ
せるに充分な磁力は発生せず落下状態に保持される。こ
のように、励磁電流を逆方向から流した場合、リレーは
動作せず極性を有する。
また、永久磁石12の吸引力がリレー動作時に関与しない
ので、組付け後に永久磁石12の磁力調整が不要となる。
従って、永久磁石12の取付け構造を着脱可能な構成にす
る必要がなく、構造を簡単にでき、コストを低減できる
という効果もある。
ので、組付け後に永久磁石12の磁力調整が不要となる。
従って、永久磁石12の取付け構造を着脱可能な構成にす
る必要がなく、構造を簡単にでき、コストを低減できる
という効果もある。
〈考案の効果〉 以上説明したように本考案によれば、永久磁石の磁力を
借りずにリレーを動作させる構成としたので、リレーの
動作電流及び落下電流に対する接点負荷ばねの付勢力変
化の影響を少なくでき、経年変化が少なく、動作特性の
安定したものにすることができる。また、永久磁石の組
付け構造を簡単にできコストを低減できる。
借りずにリレーを動作させる構成としたので、リレーの
動作電流及び落下電流に対する接点負荷ばねの付勢力変
化の影響を少なくでき、経年変化が少なく、動作特性の
安定したものにすることができる。また、永久磁石の組
付け構造を簡単にできコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案の一実施例を示す構成図、第2図は逆方
向の励磁電流を流した時の磁束状態を説明する図、第3
図は同上実施例の動作特性を説明する図、第4図は従来
例の構成図、第5図は従来例の動作特性を説明する図で
ある。 11…ヨーク、12…永久磁石、13…鉄心、14…励磁コイ
ル、16…アマチュア、17…接点負荷ばね
向の励磁電流を流した時の磁束状態を説明する図、第3
図は同上実施例の動作特性を説明する図、第4図は従来
例の構成図、第5図は従来例の動作特性を説明する図で
ある。 11…ヨーク、12…永久磁石、13…鉄心、14…励磁コイ
ル、16…アマチュア、17…接点負荷ばね
Claims (1)
- 【請求項1】動作状態が励磁コイルに流す励磁電流の方
向に依存する有極リレーにおいて、一端がヨークに接触
して設けられた永久磁石に、前記励磁コイルを巻回した
鉄心を直角方向に貫通させ、該鉄心の一端を前記ヨーク
に接触させ、これらヨーク,永久磁石及び鉄心により永
久磁石の磁束の閉磁路を構成すると共に、前記鉄心の他
端と接離可能なアマチュアと、該アマチュアを前記鉄心
の他端に対して常時離間方向に弾性付勢する接点負荷ば
ねとを設け、且つ、前記鉄心の他端とアマチュアが接触
するリレー動作時の励磁コイルに流す励磁電流によって
発生させる磁束の方向を、前記閉磁路における永久磁石
の磁束の方向に対して反対方向とする構成としたことを
特徴とする有極リレー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988137757U JPH0723891Y2 (ja) | 1988-10-24 | 1988-10-24 | 有極リレー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988137757U JPH0723891Y2 (ja) | 1988-10-24 | 1988-10-24 | 有極リレー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0259552U JPH0259552U (ja) | 1990-05-01 |
JPH0723891Y2 true JPH0723891Y2 (ja) | 1995-05-31 |
Family
ID=31399468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988137757U Expired - Fee Related JPH0723891Y2 (ja) | 1988-10-24 | 1988-10-24 | 有極リレー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0723891Y2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55117846A (en) * | 1979-02-14 | 1980-09-10 | Int Standard Electric Corp | Miniature relay |
-
1988
- 1988-10-24 JP JP1988137757U patent/JPH0723891Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55117846A (en) * | 1979-02-14 | 1980-09-10 | Int Standard Electric Corp | Miniature relay |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0259552U (ja) | 1990-05-01 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |