JPH07237405A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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- JPH07237405A JPH07237405A JP6055086A JP5508694A JPH07237405A JP H07237405 A JPH07237405 A JP H07237405A JP 6055086 A JP6055086 A JP 6055086A JP 5508694 A JP5508694 A JP 5508694A JP H07237405 A JPH07237405 A JP H07237405A
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- tire
- layer
- inner liner
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 タイヤのインナーライナーのカーカスプライ
コードへの喰い込みによるコードとゴムとの接着性の低
下、およびタイヤ内面の凹凸化を防止改良して、耐久性
を向上させる。 【構成】 空気入りラジアルタイヤ1は、トレッド2と
少なくとも1層のカーカスプライ3′よりなるカーカス
層3と、該カーカス層3のタイヤ内面側に設けたインナ
ーライナー6とを備えており、該カーカス層3とインナ
ーライナー6との間に、トランス1.4 ポリイソプレンゴ
ムを3〜20重量部およびその他のジエン系ゴムを80
〜97重量部を配合したゴム分100重量部よりなるイ
ンシュレーションゴム層Gを配設する。
コードへの喰い込みによるコードとゴムとの接着性の低
下、およびタイヤ内面の凹凸化を防止改良して、耐久性
を向上させる。 【構成】 空気入りラジアルタイヤ1は、トレッド2と
少なくとも1層のカーカスプライ3′よりなるカーカス
層3と、該カーカス層3のタイヤ内面側に設けたインナ
ーライナー6とを備えており、該カーカス層3とインナ
ーライナー6との間に、トランス1.4 ポリイソプレンゴ
ムを3〜20重量部およびその他のジエン系ゴムを80
〜97重量部を配合したゴム分100重量部よりなるイ
ンシュレーションゴム層Gを配設する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空気入りラジアルタ
イヤに関し、特にカーカス層とインナーライナー間に介
挿して用いてカーカス層とインナーライナーとの接触界
面を改良した空気入りラジアルタイヤに関するものであ
る。
イヤに関し、特にカーカス層とインナーライナー間に介
挿して用いてカーカス層とインナーライナーとの接触界
面を改良した空気入りラジアルタイヤに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車タイヤ、特にチューブレス
タイヤにおいては、タイヤの内圧を充填した圧力空気が
ゴム層を透過することによる内圧の低下を防止するため
に、タイヤの内面において直接空気と接する内面には、
いわゆるインナーライナーとして非通気性の薄層ゴムが
設けられており、そしてこの薄層ゴムは主として空気透
過率が低いとされているブチルゴムが使用されているの
が一般的である。かかるインナーライナーの機能として
は、上記の如く空気透過性の阻止であり、また他方、チ
ューブ付タイヤにあってはチューブを保護すると共に、
更にインナーライナーと隣接するゴム層との接着性をも
良好でなければならない点である。
タイヤにおいては、タイヤの内圧を充填した圧力空気が
ゴム層を透過することによる内圧の低下を防止するため
に、タイヤの内面において直接空気と接する内面には、
いわゆるインナーライナーとして非通気性の薄層ゴムが
設けられており、そしてこの薄層ゴムは主として空気透
過率が低いとされているブチルゴムが使用されているの
が一般的である。かかるインナーライナーの機能として
は、上記の如く空気透過性の阻止であり、また他方、チ
ューブ付タイヤにあってはチューブを保護すると共に、
更にインナーライナーと隣接するゴム層との接着性をも
良好でなければならない点である。
【0003】このようなインナーライナーゴムシートを
他の未加硫のタイヤ構成材料と組み合わせて形成され
た、いわゆるグリーンタイヤは、加硫時においてその内
側から加硫用ブラダーの内圧により加硫用金型内面に押
し付けられながら加硫成形される。
他の未加硫のタイヤ構成材料と組み合わせて形成され
た、いわゆるグリーンタイヤは、加硫時においてその内
側から加硫用ブラダーの内圧により加硫用金型内面に押
し付けられながら加硫成形される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自動車タイヤ用インナーライナーにあっては、前記のと
おり、ブチルゴムを配合原料中に主として用いるため
に、空気透過性を下げる必要上、いきおいブチルゴムの
配合量を増加せざるを得ず、その結果としてインナーラ
イナーと隣接するゴムとの接着性が低下するという相互
関係があることはよく知られている。
自動車タイヤ用インナーライナーにあっては、前記のと
おり、ブチルゴムを配合原料中に主として用いるため
に、空気透過性を下げる必要上、いきおいブチルゴムの
配合量を増加せざるを得ず、その結果としてインナーラ
イナーと隣接するゴムとの接着性が低下するという相互
関係があることはよく知られている。
【0005】また、このブチルゴムとしてはハロゲン化
ブチルゴムを単独または他のゴムとの配合系において用
いるのが一般的である。即ち、該ブチルゴム層よりなる
インナーライナーがチューブレスタイヤでは内張りされ
ており、またチューブ付タイヤの場合にもチューブ保護
用のインナーライナーが内張りされている。
ブチルゴムを単独または他のゴムとの配合系において用
いるのが一般的である。即ち、該ブチルゴム層よりなる
インナーライナーがチューブレスタイヤでは内張りされ
ており、またチューブ付タイヤの場合にもチューブ保護
用のインナーライナーが内張りされている。
【0006】ところで、これらインナーライナーは未加
硫のインナーライナー用ゴムシートをタイヤ内面に円筒
状に内貼りし、他の未加硫のタイヤ構成材料、例えばカ
ーカス層等との組合せ下において成形されたグリーンタ
イヤは、加硫時の加硫金型内においては、その内側から
加硫用ブラダーの膨張圧により金型内面に強く押圧され
ながら加硫が進行して成形される。この場合、インナー
ライナーは加硫温度によって軟化してタイヤラジアル方
向に引延ばされカーカスプライコード間に喰い込むこと
となってその厚みは均一ではなくなる。これが加硫後に
おいては、カーカスプライコードとインナーライナー間
の距離が接近し実走後(走行後)においては、ゴムとカ
ーカスプライコードとの接着状態を阻害するほか、時に
はそれがためにタイヤ内面に凹凸が生じ、これが原因と
なってタイヤ走行中においてインナーライナーと隣接ゴ
ム間での剥離が生起し易くなって、タイヤ内面の損傷を
惹き起こす誘因ともなっていた。そこで、この対応策と
してカーカス層とインナーライナー間に対し、別に中間
ゴム層を挿入したり、またはカーカス層のトッピングゴ
ムゲージを厚くすることによりカーカスプライコードの
接着性の低下、および内面の凹凸化を防止するための試
みもなされたが、タイヤの軽量化や材料削減によるコス
トダウンの強い要望に取り組んでいる昨今では、かかる
ゴム層の増厚化はこれに逆行することとなって許され
ず、したがって、上記ゴム層をより薄くする必要性から
未加硫時のゴムの引張りモジュラスのアップの要請があ
った。更には、大型タイヤにおいては、インナーライナ
ーに配合したブチルゴムの配合量が低いと空気透過性が
大となるのみでなく、走行中におけるタイヤのゴムの発
熱によりインナーライナーが熱硬化してゴム弾性を消失
して屈曲によるゴム亀裂が誘発し易く、内面損傷の誘因
ともなっていた。
硫のインナーライナー用ゴムシートをタイヤ内面に円筒
状に内貼りし、他の未加硫のタイヤ構成材料、例えばカ
ーカス層等との組合せ下において成形されたグリーンタ
イヤは、加硫時の加硫金型内においては、その内側から
加硫用ブラダーの膨張圧により金型内面に強く押圧され
ながら加硫が進行して成形される。この場合、インナー
ライナーは加硫温度によって軟化してタイヤラジアル方
向に引延ばされカーカスプライコード間に喰い込むこと
となってその厚みは均一ではなくなる。これが加硫後に
おいては、カーカスプライコードとインナーライナー間
の距離が接近し実走後(走行後)においては、ゴムとカ
ーカスプライコードとの接着状態を阻害するほか、時に
はそれがためにタイヤ内面に凹凸が生じ、これが原因と
なってタイヤ走行中においてインナーライナーと隣接ゴ
ム間での剥離が生起し易くなって、タイヤ内面の損傷を
惹き起こす誘因ともなっていた。そこで、この対応策と
してカーカス層とインナーライナー間に対し、別に中間
ゴム層を挿入したり、またはカーカス層のトッピングゴ
ムゲージを厚くすることによりカーカスプライコードの
接着性の低下、および内面の凹凸化を防止するための試
みもなされたが、タイヤの軽量化や材料削減によるコス
トダウンの強い要望に取り組んでいる昨今では、かかる
ゴム層の増厚化はこれに逆行することとなって許され
ず、したがって、上記ゴム層をより薄くする必要性から
未加硫時のゴムの引張りモジュラスのアップの要請があ
った。更には、大型タイヤにおいては、インナーライナ
ーに配合したブチルゴムの配合量が低いと空気透過性が
大となるのみでなく、走行中におけるタイヤのゴムの発
熱によりインナーライナーが熱硬化してゴム弾性を消失
して屈曲によるゴム亀裂が誘発し易く、内面損傷の誘因
ともなっていた。
【0007】そこで、この発明者らは、上記ブチルゴム
を主体としたインナーライナーの有する欠点を改良せん
として、インナーライナー各組成について検討を加え、
他のゴム材質のゴム中間層への介在活用についてもその
材質等について鋭意検討を行った結果、インナーライナ
ーの空気透過性の阻止および接着性付与という両特性の
兼備を改良するための第3の中間層、即ち、プライ下イ
ンシュレーションゴムとしてトランス1.4 ポリイソプレ
ンゴムが有効であるという事実を知見するに至った。
を主体としたインナーライナーの有する欠点を改良せん
として、インナーライナー各組成について検討を加え、
他のゴム材質のゴム中間層への介在活用についてもその
材質等について鋭意検討を行った結果、インナーライナ
ーの空気透過性の阻止および接着性付与という両特性の
兼備を改良するための第3の中間層、即ち、プライ下イ
ンシュレーションゴムとしてトランス1.4 ポリイソプレ
ンゴムが有効であるという事実を知見するに至った。
【0008】かくして、この発明は、上記知見に基づき
なされたもので、カーカス層とインナーライナー間に、
トランス1.4 ポリイソプレンゴムを含むゴム層を配設す
ることにより、インナーライナーのカーカスプライコー
ドへの喰い込みによるコードとゴムとの接着性の低下お
よびタイヤ内面の凹凸化を防止改良して耐久性を向上さ
せることをその目的とするものである。
なされたもので、カーカス層とインナーライナー間に、
トランス1.4 ポリイソプレンゴムを含むゴム層を配設す
ることにより、インナーライナーのカーカスプライコー
ドへの喰い込みによるコードとゴムとの接着性の低下お
よびタイヤ内面の凹凸化を防止改良して耐久性を向上さ
せることをその目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的に適合す
るこの発明の空気入りラジアルタイヤの特徴は、少なく
とも1層のカーカスプライからなるカーカス層と該カー
カス層のタイヤ内面側に設けたインナーライナーとを有
する空気入りラジアルタイヤにおいて、前記カーカス層
とインナーライナーとの間に、トランス1.4 ポリイソプ
レンゴムを3〜20重量部およびその他のジエン系ゴム
を80〜97重量部を配合したゴム分100重量部より
なるインシュレーションゴム層を配設した構成である。
そして、上記におけるトランス1.4 ポリイソプレンゴム
のジエン系ゴムに対する配合量は、ゴム分100重量部
に対して5〜15重量部が最も好適なる範囲である。ま
た、この発明におけるカーカス層を構成するカーカスプ
ライコードは、スチールコードまたはナイロン,アラミ
ド等の有機繊維コードから構成されていて、また、カー
カス層は少なくとも1層のカーカスプライから構成され
ている。この発明において、トランス1.4 ポリイソプレ
ンゴムとは、トランス−1.4 結合含有量が少なくとも9
0%含有したポリイソプレンゴムであって、90%未満
では未加硫ゴムのモジュラスが不足する。
るこの発明の空気入りラジアルタイヤの特徴は、少なく
とも1層のカーカスプライからなるカーカス層と該カー
カス層のタイヤ内面側に設けたインナーライナーとを有
する空気入りラジアルタイヤにおいて、前記カーカス層
とインナーライナーとの間に、トランス1.4 ポリイソプ
レンゴムを3〜20重量部およびその他のジエン系ゴム
を80〜97重量部を配合したゴム分100重量部より
なるインシュレーションゴム層を配設した構成である。
そして、上記におけるトランス1.4 ポリイソプレンゴム
のジエン系ゴムに対する配合量は、ゴム分100重量部
に対して5〜15重量部が最も好適なる範囲である。ま
た、この発明におけるカーカス層を構成するカーカスプ
ライコードは、スチールコードまたはナイロン,アラミ
ド等の有機繊維コードから構成されていて、また、カー
カス層は少なくとも1層のカーカスプライから構成され
ている。この発明において、トランス1.4 ポリイソプレ
ンゴムとは、トランス−1.4 結合含有量が少なくとも9
0%含有したポリイソプレンゴムであって、90%未満
では未加硫ゴムのモジュラスが不足する。
【0010】そして、ゴム分100重量部に対して上記
トランス1.4 ポリイソプレンゴムを3重量部未満の場合
ではその配合量が不足して、上記の目的であるインシュ
レーション効果が不十分である。また、20重量部を越
える場合では、耐疲労性が低下することとなる。そこ
で、5〜15重量部が最適である。そして、インシュレ
ーションゴム層のゴム分を構成するジエン系ゴムとして
は、天然ゴムが一般的であり、その他スチレン・ブタジ
エン共重合ゴム、ポリブタジエンゴムおよびポリイソプ
レンゴム等も用いることができる。
トランス1.4 ポリイソプレンゴムを3重量部未満の場合
ではその配合量が不足して、上記の目的であるインシュ
レーション効果が不十分である。また、20重量部を越
える場合では、耐疲労性が低下することとなる。そこ
で、5〜15重量部が最適である。そして、インシュレ
ーションゴム層のゴム分を構成するジエン系ゴムとして
は、天然ゴムが一般的であり、その他スチレン・ブタジ
エン共重合ゴム、ポリブタジエンゴムおよびポリイソプ
レンゴム等も用いることができる。
【0011】
【作用】カーカス層とインナーライナー間に、ゴム分1
00重量部に対してトランス1.4 ポリイソプレンゴムを
3〜20重量部およびその他のジエン系ゴムを80〜9
7重量部を配合して未加硫時の引張りモジュラスが高い
ゴム層よりなるインシュレーションゴム層を配設したの
で、従来技術におけるカーカス層とブチルゴム配合のイ
ンナーライナーの間に緩衝保護層として配設していた中
間ゴム層は厚み減少が可能となってタイヤの軽量化がで
き、しかもトランス1.4 ポリイソプレンゴムがインシュ
レーション、即ち、押圧絶縁体として機能するのでタイ
ヤ内面の凹凸の発生が阻止されてブチルゴム配合ゴム層
がカーカスプライコードに喰い込むこともなく平滑とな
って、走行中におけるタイヤ故障が軽減される。
00重量部に対してトランス1.4 ポリイソプレンゴムを
3〜20重量部およびその他のジエン系ゴムを80〜9
7重量部を配合して未加硫時の引張りモジュラスが高い
ゴム層よりなるインシュレーションゴム層を配設したの
で、従来技術におけるカーカス層とブチルゴム配合のイ
ンナーライナーの間に緩衝保護層として配設していた中
間ゴム層は厚み減少が可能となってタイヤの軽量化がで
き、しかもトランス1.4 ポリイソプレンゴムがインシュ
レーション、即ち、押圧絶縁体として機能するのでタイ
ヤ内面の凹凸の発生が阻止されてブチルゴム配合ゴム層
がカーカスプライコードに喰い込むこともなく平滑とな
って、走行中におけるタイヤ故障が軽減される。
【0012】
【実施例】以下、実施例の図面を参照しながら、この発
明を説明するが、この発明は、これに限定されるもので
はないのは云うまでもない。
明を説明するが、この発明は、これに限定されるもので
はないのは云うまでもない。
【0013】図1に示す空気入りラジアルタイヤ1にお
いて、トレッド2には、少なくとも1層のカーカスプラ
イ3′から構成されるカーカス層3の上面に4層のベル
トプライ4が設けられており、また、カーカス層3の両
端部にはビードコア5の周りをタイヤの内側から外側に
取り巻き折り返されて、いわゆるターンアップ構造に終
端している。そして、図1,2に示す如く、このカーカ
ス層3のタイヤ内側の外面には、カーカス層3のトッピ
ングゴム層3Gをはさんでインナーライナー6が内貼り
されており、また外側にはサイドウオール7ゴム層が設
けられていてトレッド2に通じるショルダー部8に延び
ている。この発明における空気入りラジアルタイヤで
は、上記カーカス層3とインナーライナー6との間にジ
エン系ゴムにトランス1.4 ポリイソプレンゴムを配合し
たインシュレーションゴム層Gを配設しているのが特徴
である。該インシュレーションゴム層Gは、グリーンタ
イヤ成形時において、図1および図2に示す如く、カー
カス層3とインナーライナー6の中間にあってカーカス
層3と同様に両ビードコア5の周りを取り巻き折返され
て終端するように積層される。そして、該カーカス層3
のトッピングゴム層3Gとインシュレーションゴム層G
およびインナーライナー6との相互の接着は、加硫によ
って完全に接着される。
いて、トレッド2には、少なくとも1層のカーカスプラ
イ3′から構成されるカーカス層3の上面に4層のベル
トプライ4が設けられており、また、カーカス層3の両
端部にはビードコア5の周りをタイヤの内側から外側に
取り巻き折り返されて、いわゆるターンアップ構造に終
端している。そして、図1,2に示す如く、このカーカ
ス層3のタイヤ内側の外面には、カーカス層3のトッピ
ングゴム層3Gをはさんでインナーライナー6が内貼り
されており、また外側にはサイドウオール7ゴム層が設
けられていてトレッド2に通じるショルダー部8に延び
ている。この発明における空気入りラジアルタイヤで
は、上記カーカス層3とインナーライナー6との間にジ
エン系ゴムにトランス1.4 ポリイソプレンゴムを配合し
たインシュレーションゴム層Gを配設しているのが特徴
である。該インシュレーションゴム層Gは、グリーンタ
イヤ成形時において、図1および図2に示す如く、カー
カス層3とインナーライナー6の中間にあってカーカス
層3と同様に両ビードコア5の周りを取り巻き折返され
て終端するように積層される。そして、該カーカス層3
のトッピングゴム層3Gとインシュレーションゴム層G
およびインナーライナー6との相互の接着は、加硫によ
って完全に接着される。
【0014】次に、この発明に係るタイヤと従来タイヤ
について以下のタイヤをそれぞれ試作し、各タイヤにつ
いて試験した。
について以下のタイヤをそれぞれ試作し、各タイヤにつ
いて試験した。
【0015】1)供試タイヤ 次の表1に示した5種のタイヤを試作した。タイヤは何
れもトラック・バス用チューブレスタイヤ(サイズは1
1R22.5)を試作した。なお、インシュレーションゴム
層の厚みは2.0mm とした。
れもトラック・バス用チューブレスタイヤ(サイズは1
1R22.5)を試作した。なお、インシュレーションゴム
層の厚みは2.0mm とした。
【0016】2)試験方法 ・未加硫時100%モジュラス;6インチロールで、ロ
ール温度50℃にて3mm厚みのシートを作成し、この
シートをJIS1号ダンベルにて打抜き、引張り速度1
00mm/分にて測定した。結果は、表1記載の比較例
1を基準とし、その値を100として指数表示した(数
値大程グリーンストレングス大)。 ・耐疲労性;JISK6301に準拠して屈曲試験を行
った。同様に比較例1を基準とし、その値を100とし
て指数表示した(数値大程良好)。 ・(a)の距離;図3に示した如く、加硫後(新品タイ
ヤ)において、本発明に係るインシュレーションゴム層
の凹凸の程度を測定した。即ち、ショルダー部8におけ
るインナーライナーとインシュレーションゴムとが接触
して凹凸部を形成する、その凹凸部の底部から山部の高
さまでの距離に相当するaを測定し、トランス1.4 ポリ
イソプレンゴムが無配合である比較例1の場合を100
として指数表示した(数値小程良好)。 以下余白
ール温度50℃にて3mm厚みのシートを作成し、この
シートをJIS1号ダンベルにて打抜き、引張り速度1
00mm/分にて測定した。結果は、表1記載の比較例
1を基準とし、その値を100として指数表示した(数
値大程グリーンストレングス大)。 ・耐疲労性;JISK6301に準拠して屈曲試験を行
った。同様に比較例1を基準とし、その値を100とし
て指数表示した(数値大程良好)。 ・(a)の距離;図3に示した如く、加硫後(新品タイ
ヤ)において、本発明に係るインシュレーションゴム層
の凹凸の程度を測定した。即ち、ショルダー部8におけ
るインナーライナーとインシュレーションゴムとが接触
して凹凸部を形成する、その凹凸部の底部から山部の高
さまでの距離に相当するaを測定し、トランス1.4 ポリ
イソプレンゴムが無配合である比較例1の場合を100
として指数表示した(数値小程良好)。 以下余白
【0017】
【表1】
【0018】 注1)トランス1.4 ポリイソプレンゴムの基本配合; ゴム分 100重量部 HAFブラック 50 アロマテイツクオイル 2 老防6PPD(※) 1 亜鉛華 5 ステアリン酸 2 加硫促進剤CBS(※※) 1 硫黄 5
【0019】注2)トランス1.4 ポリイソプレンゴム;
クラレTP301(トランス−1.4結合含有量;98
%)(クラレ社製) ※ N(1.3 ジメチルブチル)N′−フエニル−P−フ
エニレンジアミン ※※ N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスル
フエンアミド
クラレTP301(トランス−1.4結合含有量;98
%)(クラレ社製) ※ N(1.3 ジメチルブチル)N′−フエニル−P−フ
エニレンジアミン ※※ N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスル
フエンアミド
【0020】表1に示される如く、実施例1,2に示し
たこの発明のタイヤでは、未加硫時の100%モジュラ
スでは、比較例1,2に比してグリーンストレングス、
即ち、未加硫ゴムのモジュラスが大であって、加硫時に
おけるブラダー膨張圧によるインナーライナーゴムのカ
ーカスプライコードへの喰い込みに対し、インシュレー
ションゴム層が緩衝層としてよく防止していることを示
し、また、aの距離の測定においても、インナーライナ
ー6がカーカス層3のプライコード3C間に喰い込んで
接触面が凹凸状となる程度も比較例1,2に比してよく
コントロールできたことを示している。ただ、耐疲労性
は若干低下しているが小値である。また、比較例3では
未加硫時100%モジュラスおよびaの距離の点ですぐ
れているが、この場合トランス1.4 ポリイソプレンゴム
の配合量が過多となって耐疲労性が悪い。
たこの発明のタイヤでは、未加硫時の100%モジュラ
スでは、比較例1,2に比してグリーンストレングス、
即ち、未加硫ゴムのモジュラスが大であって、加硫時に
おけるブラダー膨張圧によるインナーライナーゴムのカ
ーカスプライコードへの喰い込みに対し、インシュレー
ションゴム層が緩衝層としてよく防止していることを示
し、また、aの距離の測定においても、インナーライナ
ー6がカーカス層3のプライコード3C間に喰い込んで
接触面が凹凸状となる程度も比較例1,2に比してよく
コントロールできたことを示している。ただ、耐疲労性
は若干低下しているが小値である。また、比較例3では
未加硫時100%モジュラスおよびaの距離の点ですぐ
れているが、この場合トランス1.4 ポリイソプレンゴム
の配合量が過多となって耐疲労性が悪い。
【0021】
【発明の効果】上述の如く、この発明の空気入りラジア
ルタイヤは、カーカス層とインナーライナー間に、イン
シュレーションゴム層を配設してカーカス層とインナー
ライナー間に一種の絶縁層を形成したので、タイヤの加
硫工程等における加硫金型内のブラダーの膨圧によって
インナーライナーがカーカスプライコード間へ喰い込ん
で発生するタイヤ内面の凹凸化は軽減、防止されると同
時にこれに起因するタイヤ走行中におけるクラック等の
発生は阻止され、更に、未加硫ゴムの強度増大化に伴っ
てカーカス層のトッピングゴム層、およびインナーライ
ナーとカーカス層間の中間ゴム層を削減することが可能
であるので、その全体の厚みをより薄くすることでき、
その結果タイヤの軽量化、工程の合理化をはかると共
に、タイヤの耐久性の向上をはかることができる。
ルタイヤは、カーカス層とインナーライナー間に、イン
シュレーションゴム層を配設してカーカス層とインナー
ライナー間に一種の絶縁層を形成したので、タイヤの加
硫工程等における加硫金型内のブラダーの膨圧によって
インナーライナーがカーカスプライコード間へ喰い込ん
で発生するタイヤ内面の凹凸化は軽減、防止されると同
時にこれに起因するタイヤ走行中におけるクラック等の
発生は阻止され、更に、未加硫ゴムの強度増大化に伴っ
てカーカス層のトッピングゴム層、およびインナーライ
ナーとカーカス層間の中間ゴム層を削減することが可能
であるので、その全体の厚みをより薄くすることでき、
その結果タイヤの軽量化、工程の合理化をはかると共
に、タイヤの耐久性の向上をはかることができる。
【図1】この発明タイヤの1例を示す半断面図である。
【図2】図1のA部拡大図である。
【図3】図1のA−A線1部断面説明図である。
1 空気入りラジアルタイヤ 2 トレッド 3 カーカス層 3′ カーカスプライ 3C カーカスプライコード 3G トッピングゴム層 4 ベルトプライ 5 ビードコア 6 インナーライナー 7 サイドウオール 8 ショルダー部 G インシュレーションゴム層
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも1層のカーカスプライからな
るカーカス層と該カーカス層のタイヤ内面側に設けたイ
ンナーライナーとを有する空気入りラジアルタイヤにお
いて、前記カーカス層とインナーライナーとの間に、ト
ランス1.4 ポリイソプレンゴムを3〜20重量部および
その他のジエン系ゴムを80〜97重量部を配合したゴ
ム分100重量部よりなるインシュレーションゴム層を
配設したことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6055086A JPH07237405A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6055086A JPH07237405A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 空気入りラジアルタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07237405A true JPH07237405A (ja) | 1995-09-12 |
Family
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