JPH07237238A - 複合発泡体の製造方法 - Google Patents

複合発泡体の製造方法

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Publication number
JPH07237238A
JPH07237238A JP6029523A JP2952394A JPH07237238A JP H07237238 A JPH07237238 A JP H07237238A JP 6029523 A JP6029523 A JP 6029523A JP 2952394 A JP2952394 A JP 2952394A JP H07237238 A JPH07237238 A JP H07237238A
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JP
Japan
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foam
weight
composite foam
foaming
thermoplastic resin
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Pending
Application number
JP6029523A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Yamaji
克彦 山路
Michiaki Sasayama
道章 笹山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP6029523A priority Critical patent/JPH07237238A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シートと発泡体の界面の接着性が優れ、更に、
表面にしわ及び凹凸がない複合発泡体の製造方法。 【構成】熱可塑性樹脂及び発泡剤からなる発泡性粒状体
が、シート間に挟まれてなる積層体を、発泡剤の分解温
度以上に加熱し、積層体の厚み方向の発泡を規制しつつ
発泡させ、発泡体の両面にシートが積層された、以下の
条件を満たす、複合発泡体を製造することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合発泡体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡体の両面にシートが積層されてなる
複合発泡体は、軽量性及び剛性に優れることから、自動
車用内装材、建築材等に用いられている。
【0003】上記複合発泡体を製造する方法として、特
公昭51−27714号公報には、発泡性熱可塑性合成
樹脂粒子と、界面活性剤を含む水を混合物を、2枚以上
の表面材で挟持、高周波電圧を印加し、発泡性熱可塑性
合成樹脂粒子を発泡させ、、粒子と粒子、粒子と表面材
を部分的に融着させた後、乾燥により残存する水を除去
し、次いで、熱可塑性合成樹脂を軟化状態に保持した状
態で、圧縮し、粒子と粒子、粒子と表面材とを完全に融
着させ、複合発泡体を製造する方法が開示されている。
【0004】しかし、上記方法では、2枚以上の表面材
で、発泡性熱可塑性樹脂粒子等を挟持する際、発泡性熱
可塑性樹脂粒子が均一に挟持されず、発泡させた際、密
に挟持された箇所は、表面にしわができにくいが、疎に
挟持された箇所は、表面がくぼみ、表面にしわが生じる
といった問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シートと発
泡体の界面の接着性が優れ、更に、表面にしわ及び凹凸
がない複合発泡体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明で用いられるシー
トとは、特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂及びガ
ラスペーパーを一体化した複合シート、紙、合成樹脂又
は天然樹脂からなるシート等が挙げられ、得られる複合
発泡体の強度の点から、上記複合シートが好ましい。な
お、本発明におけるシートには、フィルム及びプレート
も含まれる。
【0007】シートの厚みは、厚いと、得られる複合発
泡体の軽量性が低下し、又、薄いと、得られる複合発泡
体の剛性が低下するので、50〜100μmが好まし
く、70〜95μmがより好ましい。
【0008】シートの重量は、重いと、得られる複合発
泡体の軽量性が低下し、又、軽いと、得られる複合発泡
体の強度が低下するので、50〜150g/m2 が好ま
しく、60〜120g/m2 がより好ましい。
【0009】上記複合シートに用いられる熱可塑性樹脂
は、特に限定されず、例えば、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリアミド、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、塩化ビニル、ポリカーボネート、ABS樹脂等が挙
げられ、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく、高
密度ポリエチレンがより好ましい。
【0010】上記ガラスペーパーとは、ガラス繊維を、
ポリビニルアルコール等のバインダーで結着させた不織
布をいう。
【0011】ガラスペーパーに用いられるガラス繊維の
長さは、長いと、ガラスペーパーの製造時、ガラス繊維
の分散むらが生じ、又、短いと、複合シートの強度が低
下するので、5〜50mmが好ましく、15〜30mm
がより好ましい。
【0012】ガラスペーパーに用いられるガラス繊維の
平均径は、太いと、得られる複合発泡体の軽量性が低下
するので、13μm以下が好ましく、10〜13μmが
より好ましい。
【0013】ガラスペーパーの重量は、重いと、得られ
る複合発泡体の軽量性が低下し、又、又、軽いと、得ら
れる複合発泡体の強度が低下するので、10〜50g/
2が好ましく、15〜30g/m2 がより好ましい。
【0014】ガラスペーパーの製造方法は、特に限定さ
れず、例えば、ガラス短繊維を、モノフィラメントの状
態で、水中に分散し、すくい取って製造する方法が挙げ
られる。
【0015】かかる方法において、水中に、ガラス短繊
維を分散させる際、水中にバインダとしてポリビニルア
ルコールを溶解させておいてもよい。
【0016】又、ガラス短繊維を、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルアルコール等のエマルジョンに分散させること
は、得られる複合発泡体の加熱成形性が向上し、好適で
ある。
【0017】複合シートの製造方法は、特に限定され
ず、例えば、ガラスペーパー上に、熱可塑性樹脂からな
るフィルムを積層し、熱可塑性樹脂の融点以上の温度に
加熱した後、プレス等によって圧縮し製造する方法が挙
げられる。
【0018】かかる際、用いられる熱可塑性樹脂からな
るフィルムの厚さは、厚いと、得られる複合発泡体の軽
量性が低下し、又、薄いと、ガラスペーパーへの含浸が
不充分となるので、50〜100μmが好ましく、70
〜90μmがより好ましい。
【0019】複合シート中、ガラス繊維の含有量は、多
いと、得られる複合発泡体において、シートと発泡体と
の界面での融着性が低下し、又、少ないと、得られる複
合発泡体の強度が低下するので、1〜40重量%が好ま
しく、13〜30重量%がより好ましい。
【0020】上記合成樹脂からなるシートは、特に限定
されず、例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、塩化ビニル等からなるシートが挙げられる
が、得られる複合発泡体の成形性の点から、ポリプロピ
レン、ポリエチレンからなるシートが好ましい。
【0021】本発明で用いられる発泡性粒状体は、熱可
塑性樹脂及び発泡剤からなる。上記熱可塑性樹脂は、特
に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、塩化ビニル等が挙げられ、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレンが好ましく、ポリ
エチレン、ポリプロピレンがより好ましい。熱可塑性樹
脂は、単独で用いられても、併用されてもよい。
【0022】上記発泡性粒状体のゲル分率は、高いと、
得られる複合発泡体の熱収縮性が低下し、若しくは、深
絞り成形が困難となり、又、低いと、得られる複合発泡
体の耐熱性が低下、若しくは、複合発泡体の成形温度幅
が狭くなるので、5〜50重量%が好ましく、10〜3
0重量%がより好ましい。
【0023】なお、本発明でいう、ゲル分率は、以下の
方法により測定されたものをいう。即ち、得られた発泡
体を細かく裁断し、その総重量を測定した後、140℃
のキシレン中に、24時間浸漬した後、残査の重量を測
定し、残査の重量を、総重量に対する百分率で表したも
のをいう。
【0024】ゲル分率の調整は、熱可塑性樹脂の架橋度
により調整される。架橋された熱可塑性樹脂を得る方法
としては、特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂に、
シラングラフト重合体を混合、水処理し、架橋された熱
可塑性樹脂を得る方法、熱可塑性樹脂に過酸化物を添加
し、過酸化物の分解温度以上に加熱し、架橋された熱可
塑性樹脂を得る方法、熱可塑性樹脂に放射線を照射し、
架橋された熱可塑性樹脂を得る方法、予め架橋された熱
可塑性樹脂に、無架橋の熱可塑性樹脂を混合し、架橋さ
れた熱可塑性樹脂を得る方法等が挙げられる。
【0025】上記シラングラフト重合体を用いて、架橋
された熱可塑性樹脂を得る方法について述べる。本方法
において用いられるシラングラフト重合体は、特に限定
されず、例えば、シラングラフトポリエチレン、シラン
グラフトポリプロピレン等が挙げられる。ここで、シラ
ングラフト重合体とは、重合体を、不飽和シラン化合物
でグラフト変性したものをいう。
【0026】上記不飽和シラン化合物は、一般に、R
R’n SiY3-n (Rは、エチレン性不飽和基、エポキ
シ基又はアミノ基を示し、エチレン性不飽和基として
は、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、シク
ロヘキセニル基、γ−メタクリロキシプロピル基等が挙
げられ、R’は、脂肪族飽和炭化水素基又は芳香族炭化
水素基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、デシル基、フェニル基等が挙げられ、Yは、加水分
解可能な有機基を示し、例えば、メトキシ基、エトキシ
基、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピオノキシ
基、アルキル基又はアリールアミノ基等が挙げられ、n
が0又は1のとき、Y同士は同一であっても異なっても
よい、nは、0、1、2である。)で表され、又、架橋
反応が速いことから、特に、CH2 =CHSi(OA)
3 (Aは、炭素数1〜8、好ましくは、1〜4の脂肪族
飽和炭化水素基)が好ましく、例えば、ビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリア
セトキシシラン等が挙げられる。
【0027】上記シラングラフト重合体の製造方法は、
一般的なものが用いられ、特に限定されない。例えば、
ポリエチレン、RR’SiY2 (式中、Rは、オレフィ
ン性不飽和な1価の炭化水素又はハイドロカーボンオキ
シ基であり、各Yは、加水分解し得る有機基であり、
R’は基Rか基Yである。)で表されるシラン化合物及
び有機過酸化物を反応させ、シラン変性ポリエチレンを
得る方法が挙げられる。
【0028】シリル基を有するシラングラフト重合体
は、例えば、Yが、メトキシ基である場合には、これが
水と接触することにより加水分解し水酸基となり、異な
る分子の水酸基同士が反応し、Si−O−Si結合を生
じて、シラングラフト重合体同士が架橋する。
【0029】シランググラフト重合体を混合する方法
は、均一に混合できる方法であれば、特に限定されず、
例えば、熱可塑性樹脂及びシラングラフト重合体を押出
機、特に、混練能力の高い2軸押出機に供給し、混合す
る方法が挙げられる。
【0030】水処理する方法は、水中に浸漬する方法の
他、水蒸気にさらす方法も含まれる。かかる場合、10
0℃より高い温度で処理する場合は、加圧下において行
えばよい。
【0031】水処理する際の水及び水蒸気の温度は、低
いと、架橋反応速度が低下し、又、高いと、熱可塑性樹
脂が軟化し、水処理中に熱可塑性樹脂粒状体同士が融着
するので、50〜150℃が好ましく、90〜120℃
がより好ましい。
【0032】水処理する際の時間は、湿度により大幅に
変化するが、短いと、架橋反応が完全に進行しないとき
があり、又、長いと、生産性が低下するので、1分〜1
時間が好ましい。
【0033】シラングラフト重合体の添加量は、得たい
発泡性粒状体のゲル分率により決定され、多いと、得ら
れる複合発泡体中に粒状体形状が残り、複合発泡体表面
に凹凸が生じ、又、少ないと、高発泡倍率の発泡体が得
られず、得られる複合発泡体の軽量性が低下するので、
熱可塑性樹脂100重量部に対して、5〜50重量部が
好ましく、10〜30重量部がより好ましい。
【0034】又、必要に応じて、シラン架橋触媒を添加
してもよい。シラン架橋触媒は、シラングラフト重合体
同士の架橋反応を進行させるものであれば良く、例え
ば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレー
ト、ジオクチル錫ジラウレート、オクタン酸錫、オレイ
ン酸錫、オクタン酸鉛、2−エチルヘキサン亜鉛、オク
タン酸コバルト、ナフテン酸鉛、カブリル酸亜鉛、ステ
アリン酸亜鉛等が挙げられる。
【0035】シラン架橋触媒の添加量は、少ないと、シ
ラングラフト重合体同士の架橋反応が進まず、多いと、
発泡性樹脂組成物の発泡性が低下するので、熱可塑性樹
脂100重量部に対して、0.001〜2重量部が好ま
しい。
【0036】上記過酸化物により熱可塑性樹脂を架橋す
る方法について述べる。本方法において用いられる、過
酸化物は特に限定されず、例えば、ジブチルパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、パーシャルブチルクミ
ルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキサイド等が
挙げられ、ジブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシ
ド等が好ましく、ジクミルパーオキシドがより好まし
い。
【0037】過酸化物の添加量は、シラングラフト重合
体と同様の理由で、熱可塑性樹脂100重量部に対し
て、0.5〜0.8重量部が好ましい。
【0038】上記放射線を照射し、熱可塑性樹脂を架橋
する方法について述べる。放射線の照射量は、シラング
ラフト重合体と同様の理由で、10〜100Mradが
好ましく、30〜70Mradがより好ましい。
【0039】放射線を照射するには、通常の放射線照射
機を用いればよい。
【0040】上記予め架橋された熱可塑性樹脂に、無架
橋の熱可塑性樹脂を混合し、架橋された熱可塑性樹脂を
得る方法について述べる。予め架橋された熱可塑性樹脂
を得る方法は、特に限定されず、上記熱可塑性樹脂に、
シラングラフト重合体を混合、水処理し、架橋された熱
可塑性樹脂を得る方法、熱可塑性樹脂に過酸化物を添加
し、過酸化物の分解温度以上に加熱し、架橋された熱可
塑性樹脂を得る方法、熱可塑性樹脂に放射線を照射し、
架橋された熱可塑性樹脂を得る方法等が挙げられる。
【0041】上記発泡剤は、特に限定されず、例えば、
アゾジカルボンアミド、アゾジイソブチロニロリル、
N,N' −ジニトロソメチレンテトラミン、p,p'
オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾジカル
ボン酸バリウム、トリヒドラジノトリアジン等の熱分解
型発泡剤;ブタン、ペンタン、ヘキセン、ヘプタン等の
脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン、シク
ロヘキサン等の脂環式炭化水素、トリクロロフルオロメ
タン、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロトリフル
オロエタン等のハロゲン化炭化水素等の揮発性発泡剤が
挙げられ、発泡安定性及び健康衛生上の点から、アゾジ
カルボンアミド、N,N’−ジニトロメチレンテトラミ
ンが好ましく、アゾジカルボンアミドがより好ましい。
【0042】発泡剤の添加量は、得たい複合発泡体の発
泡倍率により決定されるが、多いと、破泡し、均一なセ
ルが得られず、又、少ないと、発泡しないので、熱可塑
性樹脂100重量部に対して、1〜20重量部が好まし
く、5〜15重量部がより好ましい。
【0043】発泡性組成物は、熱可塑性樹脂及び発泡剤
からなるが、必要に応じて、物性を損なわない範囲で、
無機短繊維、酸化防止剤、熱安定剤、可塑剤、核剤等を
添加してもよい。
【0044】上記無機短繊維を添加することは、得られ
る複合発泡体の強度が向上し、好適である。
【0045】無機短繊維は、特に限定されず、例えば、
ガラス繊維を破砕したミルドファイバ、ガラス繊維を切
断したチョップドストランド等が挙げられる。
【0046】無機短繊維の長さは、長いと、発泡性組成
物の製造時、分散性が低下し、又、短いと、得られる複
合発泡体の強度向上が図れないので、4〜17mmが好
ましく、6〜11mmがより好ましい。
【0047】無機短繊維の平均径は、太いと、発泡時、
セルが破れることがあるので、17μm以下が好まし
く、9〜15μmがより好ましい。
【0048】無機短繊維の添加量は、多いと、高発泡倍
率の複合発泡体が得られず、軽量性が低下し、又、少な
いと、得られる複合発泡体の強度向上効果が得られない
ので、架橋された熱可塑性樹脂100重量部に対して、
1〜40重量部が好ましく、5〜20重量部がより好ま
しい。
【0049】発泡性粒状体の製造方法は、特に限定され
ず、例えば、熱可塑性樹脂及び発泡剤を、2軸押出機等
に供給し、発泡剤の分解温度より低い温度で溶融混練
し、ストランド状に押出し、ストランドを一定長さに切
断し、発泡性粒状体を製造する方法が挙げられる。
【0050】発泡性粒状体の形態は、柱状体であれば良
く、特に限定されず、例えば 、円柱状、四角柱状、三
角柱状、円柱を押しつぶした形態等が挙げられ、円柱を
押しつぶした形態が好ましい。
【0051】柱状体の長さは、長いと、散布時の散布む
らにより、得られる複合発泡体に密度むらが生じ、又、
短いと、高発泡倍率の発泡体が得られず、複合発泡体の
軽量性が低下するので、1〜10mmが好ましく、2〜
5mmがより好ましい。
【0052】円柱の断面の平均径は、大きいと、散布時
の散布むらにより、得られる複合発泡体に密度むらが生
じ、又、小さいと、高発泡倍率の発泡体が得られず、複
合発泡体の軽量性が低下するので、1〜10mmが好ま
しく、2〜5mmがより好ましい。
【0053】本発明で用いられる積層体は、上記発泡性
粒状体がシート間に挟まれてなる。積層体を製造する方
法は、特に限定されず、例えば、シート上に、発泡性粒
状体を供給し、更に、その上にシートを載置して積層体
を製造する方法、一対の無端搬送ベルト間にシート、そ
して、シート間に、更に、発泡性粒状体を連続的に供給
し、積層体を連続に製造する方法等が挙げられる。
【0054】発泡性粒状体をシート上又はシート間に供
給する方法は、特に限定されず、例えば回転するギア等
により計量しつつ、一定量をシート上に供給する方法が
挙げられる。
【0055】発泡性粒状体を、シート上又はシート間に
供給する場合、不均一であると、得られる複合発泡体の
表面にしわが生じるので、均一となるように供給するの
が好ましい。なお、発泡性粒状体上に、シートを載置す
る方法は、発泡性粒状体を覆うことができれば特に限定
されない。
【0056】積層体を、ロール等により圧縮しておくこ
とは、得られる複合発泡体のシートと発泡体間の融着性
が向上し、好適である。
【0057】圧縮は、大きいと、シートが破れることが
あり、又、小さいと、融着性の向上効果が得にくいの
で、圧縮する後の積層体の厚みが、圧縮前の積層体の厚
みの90〜95%となるように、行うのが好ましい。
【0058】積層体を、発泡剤の分解温度以上に加熱
し、積層体の厚み方向の発泡を規制しつつ発泡させ、一
定条件の複合発泡体を製造するのであるが、発泡剤の分
解温度以上に加熱する方法は、特に限定されず、例え
ば、熱風や遠赤外線により加熱する方法等が挙げられ
る。
【0059】本発明において、厚み方向とは、シート面
に対して略垂直な方向をいう。厚み方向の発泡を規制す
る方法は、特に限定されず、例えば、積層体を一対の板
状体間で発泡させ、厚み方向の発泡を規制する方法、テ
トラフルオロエチレンやポリエチレンテレフタレート等
からなる剥離性シートを介した、多連ロール間で、積層
体を滑らせながら、発泡させ、厚み方向の発泡を規制す
る方法等が挙げられる。
【0060】多連ロールを用いて規制する方法の場合、
多連ロールの平均径は、大きいと、ロール間隔が大きく
なり、厚み方向の発泡を規制することが困難となるの
で、30mm以下が好ましい。
【0061】多連ロールの数は、少ないと、厚み方向の
発泡を規制することが困難となるので、10本以上であ
るのが好ましい。
【0062】本発明では、以下の条件を満たすように、
積層体の厚み方向の発泡を規制しつつ発泡させ、複合発
泡体を製造する。
【0063】
【数2】
【0064】得られる発泡体の厚み、重量及び発泡体の
発泡倍率の関係が、T>0.011×V×Wとなると、
内部発泡が不均一となり、発泡体とシートとの界面に凹
凸が生じ、得られる複合発泡体の表面に、しわや凹凸が
生ずるので、これらの関係は、
【0065】
【数3】
【0066】に限定される。なお、上記発泡体の発泡倍
率は、発泡体の重量を体積で除し、発泡体の密度を求
め、発泡性粒状体に用いられる熱可塑性樹脂の密度を、
得られた発泡体の密度で除すことにより得られる。
【0067】複合発泡体の発泡体の重量は、重いと、取
扱が困難となり、又、軽いと、得られる複合発泡体の強
度が低下するので、100〜2000g/m2 が好まし
く、200〜1500g/m2 がより好ましい。
【0068】複合発泡体の発泡体とシートとの重量比
(発泡体の重量/シートの重量)は、大きくても、小さ
くても、得られる複合発泡体の強度が低下するので、
0.5〜2.0が好ましく、0.8〜1.5がより好ま
しい。
【0069】発泡体の発泡倍率は、大きいと、得られる
発泡体の強度が低下し、又、小さいと、得られる複合発
泡体の軽量性が低下するので、10〜30倍が好まし
く、15〜30倍がより好ましい。
【0070】得られる複合発泡体の厚みは、厚いと、冷
却に時間を要し、生産性が低下し、、若しくは、薄い
と、得られる複合発泡体の強度又は断熱性が低下するの
で、2〜50mmが好ましく、3〜35mmがより好ま
しい。
【0071】得られる複合発泡体は、発泡体に用いられ
る熱可塑性樹脂の融点以上に加熱し、冷却プレス成形等
することにより、所望の形に成形することができる。
【0072】なお、冷却プレスの際、複合発泡体に、予
め加熱した化粧用表皮材を積層しておくことは、化粧用
表皮材が一体成形された複合発泡体が得られ、好適であ
る。
【0073】ここで、化粧用表皮材とは、ポリ塩化ビニ
ル性合成皮革、合成繊維不織布、合成繊維織布等に、ポ
リエチレンからなる発泡体、ウレタンからなる発泡体等
の軟質発泡体をラミネートしたものをいう。
【0074】
【作用】
【数4】
【0075】上記の関係となるように、発泡性粒状体を
発泡させることで、発泡性粒状体が発泡過程で、隣接す
る発泡性粒状体同士が押し合い、隙間を埋めつつ均一に
発泡するので、発泡圧が、シートに均一にかかり、得ら
れる発泡性粒状体の表面にしわ及び凹凸が生じない。
【0076】又、発泡過程で、発泡体とシートが発泡圧
により融着するので、発泡体とシートの融着性が優れ
る。
【0077】
【実施例】
(実施例1)ガラスペーパー(オリベスト社製 商品名
FEO−030、重量30g/m2、ガラス繊維長25
mm、ガラス繊維平均径13μm)上に、高密度ポリエ
チレン(旭化成(株)社製 商品名J320、MI=
1.2)からなるフィルム(重量70g/m2 、厚さ7
4μm)をTダイにて製造し、200℃に加熱した熱盤
を用いて、30kg/cm2 の圧力で圧縮し、複合シー
ト(ガラス繊維含有率28重量%、厚さ90μm、重量
100g/m2 )を得た。
【0078】高密度ポリエチレン(三菱油化社製 商品
名EY40H、MI=1.2)50重量部、ホモポリプ
ロピレン(三菱油化社製 商品名MA3、MI=3)5
0重量部、シラングラフトポリプロピレン(三菱油化
(株)社製 商品名XPM−800H)20重量部、ア
ゾジカルボンアミド8重量部、無機短繊維(旭グラスフ
ァイバ社製 商品名T10、長さ7mm、太さ13μ
m)5重量部を、50mm単軸押出機に供給し、180
℃で溶融混練し、ストランド状に押出しストランドを得
た。得られたストランドを、冷却ロールで押しつぶし、
厚さ3mmとし、更に、長さ3mmに切断した後、10
0℃の水に、1時間浸漬、乾燥させ、発泡性粒状体(ゲ
ル分率18重量%)を得た。
【0079】得られた発泡性粒状体を、得られたシート
上に、260g/m2 となるように均一に載置した。さ
らに、この上に、得られたシートを載置し、積層体を得
た。
【0080】得られた積層体を、厚さ1mmのステンレ
スでできた、内側寸法縦300mm、横300mm、高
さ5mmの箱に入れ、220℃に加熱し、加熱開始から
2.5分後取り出し、冷却プレス間に挟み冷却し、厚さ
5mm、発泡体の重量260g/m2 、発泡体の発泡倍
率19倍の複合発泡体を得た。なお、複合発泡体の厚み
は、ノギスにより、発泡体の発泡倍率は、得られた発泡
体の重量を体積で除し、発泡体の密度を求め、次に、発
泡性粒状体の密度を、発泡体の密度で除し、発泡体の発
泡倍率を測定した。
【0081】得られた複合発泡体の表面を目視観察した
結果、しわはほとんど観察できなかった。
【0082】(実施例2)高密度ポリエチレン(三菱油
化社製 商品名EY40H、MI=1.2)50重量
部、ホモポリプロピレン(三菱油化社製 商品名MA
3、MI=3)50重量部、シラングラフトポリプロピ
レン(三菱油化(株)社製 商品名XPM−800H)
25重量部、アゾジカルボンアミド12重量部、無機短
繊維(旭グラスファイバ社製 商品名T10、長さ7m
m、太さ13μm)5重量部を、50mm単軸押出機に
供給し、180℃で溶融混練し、ストランド状に押出し
ストランドを得た。得られたストランドを、冷却ロール
で押しつぶし、厚さ3mmとし、更に、長さ3mmに切
断した後、100℃の水に、1時間浸漬、乾燥させ、発
泡性粒状体(ゲル分率18重量%)を得た。
【0083】得られた発泡性粒状体を、実施例1で用い
られた高密度ポリエチレンからなるシート上に、600
g/m2 となるように均一に載置した。さらに、この上
に、実施例1で用いられた高密度ポリエチレンからなる
シートを載置し、積層体を得た。
【0084】得られた積層体を、厚さ1mmのステンレ
スでできた、内側寸法縦300mm、横300mm、高
さ13mmの箱に入れ、220℃に加熱し、加熱開始か
ら3分後取り出し、冷却プレス間に挟み冷却し、厚さ1
3mm、発泡体の重量600g/m2 、発泡体の発泡倍
率22倍の複合発泡体を得た。なお、複合発泡体の厚
み、発泡体の発泡倍率は、実施例1と同様にして測定し
た。
【0085】得られた複合発泡体の表面を、目視観察し
た結果、しわはほとんど観察できなかった。
【0086】(実施例3)高密度ポリエチレン(三菱油
化社製 商品名EY40H、MI=1.2)50重量
部、ホモポリプロピレン(三菱油化社製 商品名MA
3、MI=3)50重量部、シラングラフト高密度ポリ
エチレン(三菱油化(株)社製 商品名XPM−800
H)12重量部、アゾジカルボンアミド15重量部、無
機短繊維(旭グラスファイバ社製 商品名T10、長さ
7mm、太さ13μm)5重量部を、50mm単軸押出
機に供給し、180℃で溶融混練し、ストランド状に押
出しストランドを得た。得られたストランドを、冷却ロ
ールで押しつぶし、厚さ3mmとし、更に、長さ3mm
に切断した後、100℃の水に、1時間浸漬、乾燥さ
せ、発泡性粒状体を得た。
【0087】得られた発泡性粒状体を、紙(コクヨ社製
コピー用紙、厚さ80μm、重さ60g/m2 )上に、
600g/m2 となるように均一に載置した。さらに、
同様の紙(コクヨ社製コピー用紙、厚さ80μm、重さ
60g/m2 )を載置し、積層体を得た。
【0088】得られた積層体を、厚さ1mmのステンレ
スでできた、内側寸法縦300mm、横300mm、高
さ32mmの箱に入れ、220℃に加熱し、加熱開始か
ら2.5分後取り出し、冷却プレス間に挟み冷却し、厚
さ32mm、発泡体の重量1080g/m2 、発泡体の
発泡倍率28倍の複合発泡体を得た。なお、複合発泡体
の厚み、発泡体の発泡倍率は、実施例1と同様にして測
定した。
【0089】得られた複合発泡体の表面を、目視観察し
た結果、しわはほとんど観察できなかった。
【0090】(比較例1)実施例1において、内側寸法
縦300mm、横300mm、高さ6mmのステンレス
製の箱を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚さ
5.5mm、発泡体の重量260g/m2 、発泡体の発
泡倍率19倍の複合発泡体を得た。得られた複合発泡体
の表面を、目視観察した結果、深さが1mm以下のしわ
があった。
【0091】(比較例2)実施例1において、内側寸法
縦300mm、横300mm、高さ7mmのステンレス
製の箱を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚さ
5.7mm、発泡体の重量260g/m2 、発泡体の発
泡倍率19倍の複合発泡体を得た。得られた複合発泡体
の表面を、目視観察した結果、深さが1mmより深いし
わがあった。
【0092】(比較例3)実施例2において、内側寸法
縦300mm、横300mm、高さ17mmのステンレ
ス製の箱を用いた以外は、実施例2と同様にして、厚さ
15mm、発泡体の重量600g/m2 、発泡体の発泡
倍率22倍の複合発泡体を得た。得られた複合発泡体の
表面を、目視観察した結果、深さが1mmより深いしわ
があった。
【0093】(比較例4)実施例3において、内側寸法
縦300mm、横300mm、高さ35mmのステンレ
ス製の箱を用いた以外は、実施例3と同様にして、厚さ
33.5mm、発泡体の重量1080g/m2 、発泡体
の発泡倍率28倍の複合発泡体を得た。得られた複合発
泡体の表面を、目視観察した結果、深さが1mmより深
いしわがあった。
【0094】
【発明の効果】本発明である複合発泡体の製造方法の構
成は、上記の通りであり、本発明によれば、シートと発
泡体の界面の接着性が優れ、更に、表面にしわ及び凹凸
がない複合発泡体を容易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂及び発泡剤からなる発泡性粒
    状体が、シート間に挟まれてなる積層体を、発泡剤の分
    解温度以上に加熱し、積層体の厚み方向の発泡を規制し
    つつ発泡させ、発泡体の両面にシートが積層された、以
    下の条件を満たす、複合発泡体を製造することを特徴と
    する複合発泡体の製造方法。 【数1】
JP6029523A 1994-02-28 1994-02-28 複合発泡体の製造方法 Pending JPH07237238A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016060111A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 株式会社トッパン・コスモ 樹脂組成物、積層シート、積層体、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法
WO2018180678A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 株式会社ジェイエスピー 表皮材被覆発泡粒子成形体

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