JPH0723647Y2 - 作業車両の走行油圧制御装置 - Google Patents

作業車両の走行油圧制御装置

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JPH0723647Y2
JPH0723647Y2 JP1988072274U JP7227488U JPH0723647Y2 JP H0723647 Y2 JPH0723647 Y2 JP H0723647Y2 JP 1988072274 U JP1988072274 U JP 1988072274U JP 7227488 U JP7227488 U JP 7227488U JP H0723647 Y2 JPH0723647 Y2 JP H0723647Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本考案は、ホィール式油圧ショベルなどの作業車両の走
行油圧制御装置に関する。
B.従来の技術 第4図に従来の作業車両の走行油圧回路の一例を示す。
油圧ポンプ1から吐出される圧油は油圧パイロット式制
御弁2でその方向,流量が制御され、カウンタバランス
弁3を経て油圧モータ4に供給される。油圧モータ4の
出力軸には図示していない走行駆動軸が接続されてお
り、油圧モータ4の回転により車両が走行される。
パイロット式制御弁2はパイロット油圧回路からのパイ
ロット圧力によってその切換方向とストローク量が制御
される。パイロット油圧回路は、パイロット用油圧ポン
プ5と、該油圧ポンプ5に後続し制御弁2のストローク
量を制御することにより車両の走行速度を制御するパイ
ロット弁6と、このパイロット弁6に後続しパイロット
弁6への戻り油を遅延するスローリターン弁7と、この
スローリターン弁7に後続し車両の前進、後進、中立を
選択する前後進切換弁8とを有する。
第5図は、前後進切換弁8が中立(N位置)、パイロッ
ト弁6が操作されていない状態を示しており、したがっ
て、パイロット式制御弁2が中立位置にあって、油圧ポ
ンプ1からの圧油はタンク9に戻り車両は停止してい
る。前後進切換弁8を前進(F位置)または後進(R位
置)に切換えパイロット弁6のペダル6aを踏込み操作す
ると、油圧ポンプ5からの吐出油がパイロット式制御弁
2のパイロットポート2aまたは2bに達っしてこの制御弁
2がパイロット油圧に応じたストローク量で切換わる。
これにより油圧ポンプ1からの吐出油が制御弁2,管路12
aまたは12b,カウンタバランス弁3を経由して油圧モー
タ4に導かれ、油圧モータ4が駆動されて車両が走行す
る。車両の速度はパイロット弁6のペダル6aの踏込量に
依存する。
走行中にペダル6aを離すとパイロット弁6が圧油を遮断
してその出口ポートがタンク10と連通される。この結
果、パイロットポート2aまたは2bに作用していた圧油が
前後進切換弁8、スローリターン弁7、パイロット弁6
を介してタンク10に戻る。このとき、スローリターン弁
7の絞り7aにより戻り油が絞られるからパイロット式制
御弁2は徐々に中立位置に切換わる。パイロット式制御
弁2が中立位置へ戻ると油圧ポンプ1の吐出油はタンク
9へ戻り、カウンタバランス弁3も図示の中立位置に切
換わる。これにより油圧モータ4からの吐出油は、カウ
ンタバランス弁3の絞り3aまたは3bおよびパイロット式
制御弁2内の絞り2cに絞られるので、流量が多い場合に
はまずリリーフ弁51aまたは51bが開き大きな油圧ブレー
キが働く。この油圧ブレーキにより減速されて油圧モー
タ4の吐出流量が減少するとリリーフ弁51a,51bは閉
じ、カウンタバランス弁3の絞り3aまたは3bと制御弁2
内の絞り2cを介して油圧モータ4の吐出油が再び油圧モ
ータ4に戻る循環通路が形成されて油圧モータ4に小さ
な油圧ブレーキが働く。
C.考案が解決しようとする問題点 ところで、上述の小さな油圧ブレーキによる車両の減速
度は、制御弁2内の絞り2cおよびカウンタバランス弁3
の絞り3a,3bの絞り径に依存する。例えばペダル6aを離
して車両の自重で急な下り坂を降板するような場合、こ
の絞り径が大きいと油圧ブレーキが十分に働かず、車両
が加速することによって上述の循環通路を循環する流量
が増加して圧油の温度が上昇し、これにより油圧モータ
4や制御弁2が破損するおそれがある。そこで従来の回
路では、下り坂でも運転者がある程度ペダル6aを踏み込
まないと所望の速度が得られない程度に絞り2c,3a,3bの
絞り径を小さくし、これにより油圧ポンプ1から冷たい
圧油を補給している。
しかしながら、これらの絞り径を小さくすると、車両の
減速度が大きくなり、運転フィーリングが悪くなるのに
加えて、凍結路面などでスリップしたり、後続車から追
突されるおそれがある。
本考案の目的は、油圧モータや制御弁の破損を防止し、
かつ適度な減速度が得られるような作業車両の走行油圧
制御装置を提供することにある。
D.問題点を解決するための手段 第1A図,第2図により説明すると、本考案は、油圧ポン
プ1と、この油圧ポンプ1から吐出される圧油により駆
動され走行駆動軸を駆動する油圧モータ4と、この油圧
モータ4と油圧ポンプ1との間に設けられ圧油の流量を
制御する制御弁2と、この制御弁2と油圧モータ4との
間に介在され油圧モータ4に油圧ブレーキを与える油圧
ブレーキ弁3と、この油圧ブレーキ弁3と油圧モータ4
との間に介在され、作動時に油圧モータ4の入口ポート
と出口ポートとを連通せしめるリリーフ弁51a,51bと、
制御弁2を操作する走行用操作部材6aとを備え、この走
行用操作部材6aが操作されず制御弁2が中立位置にある
ときには、油圧モータ4の出口ポートと入口ポートとを
連通する第1および第2循環通路12が制御弁2を介して
それぞれ形成される作業車両の走行油圧制御装置に適用
される。そして上述の問題点は、以下に示す請求項1,6
の考案により解決される。
請求項1の考案に係る作業車両の走行油圧制御装置は、
第1A図に示すように、油圧モータ4とリリーフ弁51a,51
bとの間に形成される循環通路12に冷却された圧油を導
くメイクアップ回路30と、このメイクアップ回路30が循
環通路12と接続する位置よりも制御弁2側に設けられ、
油圧モータ4の入口ポート側の第1循環通路12a(12b)
と出口ポート側の第2循環通路12b(12a)との差圧によ
り連通位置に切換わり、循環通路12をタンク9に連通す
る連通弁20とを具備する。
また、請求項6の考案に係る作業車両の走行油圧制御装
置は、第2図に示すように上述したメイクアップ回路30
と、油圧ブレーキ弁3と制御弁2との間に形成される循
環通路12をタンク9に連通する連通位置と両者を遮断す
る遮断位置との間で切換可能な切換弁40と、走行用操作
部材6aが操作されているか否かを検出し、操作されてい
る場合には切換弁40を遮断位置に、操作されていない場
合には連通位置に切換指令する切換指令手段とを具備す
る。この切換指令手段は、例えば操作部材6aの操作によ
り発生する油圧パイロット圧力などである。
E.作用 (1)請求項1の考案(第1A図) 油圧モータ4の入口ポート側の循環通路12a(12b)と出
口ポート側の循環通路12b(12a)とに差圧が生じると、
連通弁20が切換わって循環通路12とタンク9とが連通さ
れ、循環通路12内の圧油がタンク9に逃げる。一方、油
圧ポンプ4の入口ポート側の圧力が低くなると、メイク
アップ回路30を介して冷たい圧油が、油圧モータ4とリ
リーフ弁51a,51bとの間において循環通路12、すなわち
油圧モータ4の入口ポート付近に導かれるので、油圧モ
ータ4の加熱を最小限に抑制できるとともに、循環通路
12内の圧油も冷却される。したがって、ペダル6aを離し
たときに車両が適度な減速度で降坂するように絞り3a,3
bなどの絞り径を大きくしても循環通路12内の圧油の温
度上昇が抑制される。
また、車両降坂時にペダル6aをはなすと、車両の慣性力
により油圧モータ4が高速で回転される状態となり、油
圧モータ4の吐出側圧力が上昇してリリーフ弁51a(51
b)が開く。これにより油圧モータ4→リリーフ弁51a
(51b)→油圧モータ4の順で圧油が循環するが、その
循環通路(循環通路12とは異なる)内にメイクアップ回
路30から圧油を供給できるので、油圧モータ4の入口側
の圧力が不所望に低下することがなく、キャビテーショ
ンを有効に防止できる。また、油圧モータ4の近くから
冷たい油を補給できるので、油温の不所望な上昇も防止
できる。
(2)請求項6の考案(第2図) 走行操作部材6aを操作すると、例えばこの操作によって
生ずる切換手段としての油圧パイロット圧力により切換
弁40が遮断位置「イ」に切換わる。これにより通常走行
に何ら支障がない。走行操作部材6aの操作を止めると、
油圧パイロット圧力が解除されて切換弁40が連通位置
「ロ」に切換わり、循環通路12内の圧油がタンク9に逃
げる。一方、油圧ポンプ4の入口ポート側の圧力が低く
なると、メイクアップ回路30を介して冷却された圧油
が、油圧モータ4とリリーフ弁51a,51bとの間において
循環通路12内に導かれ、上述と同様の作用効果が得られ
る。
なお、本考案の構成を説明する上記D項およびE項で
は、本考案を分かり易くするために実施例の図を用いた
が、これにより本考案が実施例に限定されるものではな
い。
F.実施例 −第1の実施例− 第1A図に基づいて本考案の第1の実施例を説明する。な
お、第5図と同様な箇所には同一の符号を付して説明を
省略する。
第1A図において、油圧ブレーキ弁としてのカウンタバラ
ンス弁3と油圧パイロット式制御弁2との間の管路12a,
12bは、連通弁20を介してタンク9に接続されている。
管路12aの圧力が管路12bよりも高くなるとそのパイロッ
ト圧により連通弁20はa位置に切換わり、これにより管
路12bとタンク9とが絞り21を介して連通される。ま
た、管路12bの圧力が管路12aよりも高くなると、そのパ
イロット圧により連通弁20はb位置に切換わり、これに
より管路12aとタンクとが絞り21を介して連通される。
また、カウンタバランス弁3の絞り3a,3bは、従来と比
べてその絞り径が大きく設定される。すなわち、急坂降
坂時にペダル6aを踏み込むことなく適度な減速度で車両
が走行できる程度に設定される。
油圧モータ4とカウンタバランス弁3との間の管路12c,
12dには、メイクアップ回路30が設けられ、油圧源31か
ら不図示のオイルクーラ等で冷却された圧油がチェック
弁32a,32bを介して管路12c,12dに導かれるようになって
いる。ここで、中立位置における制御弁2内の管路には
絞り2cが設けられ、ペダル6aが操作されず制御弁2が第
1図に示す中立位置にあるときには、管路12a〜12dによ
り油圧モータ4の出入口ポートを連通する循環通路12が
絞り2cを介して形成される。
前後進切換弁8を例えば前進位置(F位置)に切換えパ
イロット弁6のペダル6aを踏込み操作すると、上述した
ように、油圧ポンプ5からの吐出油が制御弁2のパイロ
ットポート2aに達してこの制御弁2がパイロット圧に応
じたストロークで切換わる。これにより、油圧ポンプ1
からの吐出油が制御弁2,管路12a,カウンタバランス弁3,
管路12cを経由して油圧モータ4に導かれ、油圧モータ
4が駆動されて車両が前進する。油圧モータ4からの吐
出油は、管路12d,カウンタバランス弁3,管路12b、制御
弁2を経由してタンクに戻る。
走行中にペダル6aを離すと、パイロットポート2aに作用
していた圧油がタンク10に戻り、制御弁2は第1図に示
す中立位置に切換わり、油圧モータ4の出入口ポートを
制御弁2を介して連通する循環通路12が形成される。こ
れにより、油圧モータ4からの吐出油は、カウンタバラ
ンス弁3の絞り3bおよびパイロット式制御弁2の絞り2
に絞られ、流量が多い場合には、まずリリーフ弁51aが
開いて油圧モータ4に大きな油圧ブレーキが働く。油圧
モータ4からの吐出流量が減少するとリリーフ弁51aは
閉じ、吐出油は、管路12d,12b,制御弁2,管路12a,12cの
循環通路12を通って油圧モータ4に戻る。この通路12を
循環する圧油は、カウンタバランス弁3の絞り3bと制御
弁内の絞り2cに絞られるので油圧モータ4に小さな油圧
ブレーキが働く。このとき、カウンタバランス弁3の絞
り3bの絞り径が従来より大きいため、この油圧ブレーキ
は従来よりもゆるやかに働く。
また、圧油がこの循環通路12を循環しているとき、絞り
2cにより管路12bの圧力が管路12aの圧力よりも高くなる
ので、連通弁20がb位置に切換わり、管路12aとタンク
9とが連通して循環管路12内の圧油が管路12aから連通
弁20を通り、絞り21を介してタンク9へ逃げる。一方、
メイクアップ回路30の働きにより、管路12cの内圧が油
圧源31の吐出圧よりも低いと冷却された圧油がチェック
弁32a,32bを介して管路12c,12dに供給され、油圧ブレー
キ時のヒートバランスの改善が図られるとともに、タン
ク9へ逃げた油を補給する。
以上によれば、カウンタバランス弁3の絞り3a,3bの絞
り径が大きいため、例えば急な坂道をペダル6aを離した
まま下るときなどには車両は加速するが、発熱した油と
メイクアップ回路30からの冷却された油とが入れ変えら
れるので循環通路12内の油温を低下することができ、油
圧モータ4や制御弁2の破損を防止できる。また、絞り
3a,3bの絞り径を大きくしたことで、油圧ブレーキがゆ
るやかに働き、運転フィーリングが向上する。また、カ
ウンタバランス弁3と制御弁2との間であれば、連通弁
20をいずれに配置してもよいので、配置の自由度が向上
する。さらに、旋回継手を有する車両において、連通弁
20をタンク9が設けられている上部旋回体側に配置する
ようにすれば、連通弁20とタンク9とを連通する管路を
旋回継手内に形成する必要がなくなる。
さらにまた、差圧を生じせしめるための絞り2cを制御弁
2の中立位置に設けたので、制御弁2が中立位置以外に
切換っている車両走行時に絞り2cにより圧損となること
がない。
以上では、制御弁2内の絞り2cにより管路12a,12bに差
圧を生じせしめるようにしたが、第1B図に示すように、
作業車両の上部旋回体側の油圧回路と下部走行体側の油
圧回路とを連結する旋回継手(センタジョイント)CJに
よって両管路12a,12bに差圧を生じせしめてもよい。こ
の場合、管路12a,12bと制御弁2との間に旋回継手CJが
位置するよう構成する必要がある。旋回体継手CJはもと
もと圧損の生じるものであり絞り効果があるので、これ
によれば、差圧を生じせしめるための絞りを特に設ける
必要がなくなる。
また、連通弁20をカウンタバランス弁3とパイロット式
制御弁2との間に設けた例を示したが、第1C図に示すよ
うに、メイクアップ回路30とカウンタバランス弁3との
間に設けてもよい。この場合にはカウンタバランス弁3
の絞り3aまたは3bにより管路12a,管路12bに差圧が生じ
るので、差圧を生じせしめるための絞りを特に設ける必
要はない。したがって、制御弁中立時の車両の減速度を
検討する際、カウンタバランス弁の絞り3aのみを考慮に
入れればよく、他の絞りと組合せて検討する場合と比べ
て容易である。
−第2の実施例− 第2図に基づいて本考案の第2の実施例を説明する。な
お、第1A図と同様な箇所には同一の符号を付して説明す
る。
第2図において、カウンタバランス弁3とパイロット式
制御弁2との間の管路12bは、油圧パイロット式の連通
弁(切換弁)40および絞り41を介してタンク9に接続さ
れ、この連通弁40のパイロットポート40aは、スローリ
ターン弁7と前後進切換弁8との間の管路13に接続され
ている。したがって、パイロット弁6のペダル6aを操作
して管路13に圧力がたつと、その油圧パイロット圧力
(切換指令手段)により連通弁40が「イ」位置(連通位
置)に切換わって管路12bとタンク9とが連通され、ペ
ダル6aの操作を止めると連通弁40が「ロ」位置(遮断位
置)に切換わって管路12bとタンク9とが遮断される。
今、前後進切換弁8は中立位置(N位置)にあり、パイ
ロット弁6のペダル6aは操作されていない。したがっ
て、管路13に圧力が立っておらず連通弁40は「ロ」位置
に切換っている。この状態で前後進切換弁8を前進位置
(F位置)に切換えてパイロット弁6のペダル6aを踏込
み操作すると、管路13に圧力が立ち、連通弁40が「イ」
位置に切換わるとともに、上述したようにパイロット圧
により制御弁2が切換わる。これにより油圧ポンプ1か
らの吐出油が制御弁2を介して油圧モータ4に導かれ、
油圧モータ4が駆動されて車両が前進する。
ペダル6aを離すと、パイロットポート2aに作用していた
圧油がタンク10に戻るので、管路13の圧力が解除され、
連通弁40が「ロ」位置に切換わるとともに、制御弁2が
中立位置に切換わる。これにより上述したと同様、まず
リリーフ弁51aが開いて油圧モータ4に大きな油圧ブレ
ーキが働き、油圧モータ4からの吐出油が減少すると、
この吐出油は循環通路12を循環してカウンタバランス弁
3の絞り3bおよび制御弁2内の絞り2cにより小さな油圧
ブレーキが働く。このとき、連通弁40が「ロ」位置に切
換っているため、管路12bの圧油は、連通弁40および絞
り41を介してタンク9に逃げる。一方、管路12cの圧力
が油圧源31の圧力より低いとメイクアップ回路30により
管路12cに冷却された圧油が供給される。これにより、
車両減速度を小さくすべく絞り3a,3bの絞り径を小さく
しても、上述したと同様、循環通路12内の圧油の温度が
低下し、油圧モータ4や制御弁2の破損が防止される。
また、連通弁40の切換えをペダル6aの操作に伴う管路13
内の圧力の有無により直接行うようにしたので、循環通
路12内の差圧により切換える場合に比べて確実に切換え
られる。
以上では、ペダル6aの操作に伴う管路13内の圧力の有無
により連通弁40を切換えて循環回路とタンク9とを連
通,遮断する例を示したが、この連通弁40に代え、電磁
弁50にて上述の連通,遮断を行う例を第3図に示す。
第3図において、管路12bは、電磁式切換弁(以下、電
磁弁)50および絞り51を介してタンク9と接続されてお
り、この電磁弁50のソレノイド部50aには圧力スイッチS
W1を介して電源BTが接続されている。圧力スイッチSW1
は、ペダル6aが操作されて管路13に圧力が立つとオン
し、このオンにより電磁弁50は管路12bとタンク9とを
遮断する「イ」位置に切換わる。また、ペダル6aの操作
が解除されて管路13の圧力がタンク圧になると圧力スイ
ッチSW1はオフし、このオフにより電磁弁50は管路12bと
タンク9とを連通する「ロ」位置に切換わる。その他の
構成は第2図に示した例と同様であり、これによっても
上述と同様の効果が得られる。なお、連通弁40または電
磁弁50を介して管路12aとタンク9とを連通させるよう
にしてもよい。また、連通弁40または電磁弁50を切換え
るための圧力を前後進切換弁8と制御弁2の間の管路か
ら得てもよい。
さらに、連通弁40または電磁弁50を管路12aおよび12bに
対してそれぞれ個別に設け、これらを切換えるための圧
力を前後進切換弁8と制御弁2のパイロットポート2aお
よび2bと連通する管路からそれぞれ得るようにしてもよ
い。
G.考案の効果 請求項1の考案によれば、油圧モータの入口ポート側の
循環通路と出口ポート側の循環通路とに差圧により連通
弁を切換えて循環通路とタンクとを連通させ、循環通路
内の圧油をタンクに排出するとともに、メイクアップ回
路を介して冷たい圧油を、油圧モータとリリーフとの間
において循環通路、すなわち油圧モータの入口ポート付
近に導くようにしたので、油圧モータの加熱を最小限に
抑制できるとともに、循環通路内の圧油も冷却すること
ができる。したがって、ペダルを離したときに車両が適
度な減速度で降坂するようにカウンタバランス弁などの
絞り径を大きくしても循環通路内の圧油の温度上昇が抑
制される。そして、カウンタバランス弁の絞りの絞り径
を大きく設定する分、油圧ブレーキをゆるやかに働かせ
ることが可能となり、運転フィーリングが向上する。
また、車両降坂時にペダルをはなすと、車両の慣性力に
より油圧モータが高速で回転される状態となり、油圧モ
ータの吐出側圧力が上昇してリリーフ弁が開き、これに
より油圧モータ→リリーフ弁→油圧モータの順で圧油が
循環するが、その循環通路内にメイクアップ回路から圧
油を供給できるので、油圧モータの入口側の圧力が不所
望に低下することがなく、キャビテーションを有効に防
止できる。またこのとき、油圧モータの近くから冷たい
油を補給できるので、油温の不所望な上昇も防止でき
る。
また請求項6の考案によれば、走行用操作部材の操作時
には上記循環通路とタンクとを遮断し、この操作が解除
されると循環通路とタンクとを連通せしめて循環通路内
の圧油をタンクに排出するとともに、メイクアップ回路
を介して冷却された圧油を、油圧モータとリリーフ弁と
の間において循環通路内に導くようにしたので、上述と
同様の作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1A図は本考案の第1の実施例を示す走行油圧回路図、
第1B図,第1C図は変形例を示す走行油圧回路図である。 第2図は本考案の第2の実施例を示す走行油圧回路図、
第3図は変形例を示す走行油圧回路図である。 第4図は従来例を示す走行油圧回路図である。 1:油圧ポンプ 2:パイロット式制御弁 3:カウンタバランス弁 2c,3a,3b:絞り 4:油圧モータ、9:タンク 12:循環通路 12a〜12d,13:管路 20:連通弁、30:メイクアップ回路 40:切換弁、50:電磁式切換弁 SW1:圧力スイッチ

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧ポンプと、 この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動され走行
    駆動軸を駆動する油圧モータと、 この油圧モータと前記油圧ポンプとの間に設けられ圧油
    の流量を制御する制御弁と、 この制御弁と前記油圧モータとの間に介在され当該油圧
    モータに油圧ブレーキを与える油圧ブレーキ弁と、 この油圧ブレーキ弁と前記油圧モータとの間に介在さ
    れ、作動時に油圧モータの入口ポートと出口ポートとを
    連通せしめるリリーフ弁と、 前記制御弁を操作する走行用操作部材とを備え、この走
    行用操作部材が操作されず前記制御弁が中立位置にある
    ときには、前記油圧モータの出口ポートと入口ポートと
    を連通する第1および第2循環通路が前記制御弁を介し
    てそれぞれ形成される作業車両の走行油圧制御装置にお
    いて、 前記油圧モータと前記リリーフ弁との間に形成される前
    記循環通路に冷却された圧油を導くメイクアップ回路
    と、 このメイクアップ回路が前記循環通路と接続する位置よ
    りも前記制御弁側に設けられ、前記油圧モータの入口ポ
    ート側の第1循環通路と出口ポート側の第2循環通路と
    の差圧により連通位置に切換わり、循環通路をタンクに
    連通する連通弁とを具備することを特徴とする作業車両
    の走行油圧制御装置。
  2. 【請求項2】前記連通弁が前記メイクアップ回路と前記
    油圧ブレーキ弁との間に設けられるとともに、油圧ブレ
    ーキ弁の絞りにより前記第1および第2循環通路の間に
    差圧が生じると、前記連通弁が前記連通位置に切換わる
    ようにしたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
    1項に記載の作業車両の走行油圧制御装置。
  3. 【請求項3】前記連通弁が前記制御弁と前記油圧ブレー
    キ弁との間に設けられるとともに、前記連通弁よりも前
    記制御弁側の前記第1および第2循環通路に絞りを介装
    し前記連通弁を前記連通位置に切換える前記差圧が得ら
    れるようにしたことを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項に記載の作業車両の走行油圧制御装置。
  4. 【請求項4】前記差圧形成用の絞りが、前記制御弁の内
    部通路に形成されることを特徴とする実用新案登録請求
    の範囲第3項に記載の作業車両の走行油圧制御装置。
  5. 【請求項5】前記差圧形成用の絞りが、作業車両の上部
    旋回体側の油圧回路と下部走行体側の油圧回路とを接続
    する旋回継手によって形成されることを特徴とする実用
    新案登録請求の範囲第3項に記載の作業車両の走行油圧
    制御装置。
  6. 【請求項6】油圧ポンプと、 この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動され走行
    駆動軸を駆動する油圧モータと、 この油圧モータと前記油圧ポンプとの間に設けられ圧油
    の流量を制御する制御弁と、 この制御弁と前記油圧モータとの間に介在され当該油圧
    モータに油圧ブレーキを与える油圧ブレーキ弁と、 この油圧ブレーキ弁と前記油圧モータとの間に介在さ
    れ、作業時に油圧モータの入口ポートと出口ポートとを
    連通せしめるリリーフ弁と、 前記制御弁を操作する走行用操作部材とを備え、この走
    行用操作部材が操作されず前記制御弁が中立位置にある
    ときには、前記油圧モータの出口ポートと入口ポートと
    を連通する循環通路が前記制御弁を介して形成される作
    業車両の走行油圧制御装置において、 前記油圧モータと前記リリーフ弁との間に形成される前
    記循環通路に冷却された圧油を導くメイクアップ回路
    と、 前記油圧ブレーキ弁と前記制御弁との間に形成される前
    記循環通路をタンクに連通する連通位置と両者を遮断す
    る遮断位置との間で切換可能な切換弁と、 前記走行用操作部材が操作されているか否かを検出し、
    操作されている場合には前記切換弁を前記遮断位置に、
    操作されていない場合には前記連通位置に切換指令する
    切換指令手段とを具備することを特徴とする作業車両の
    走行油圧制御装置。
  7. 【請求項7】前記切換弁が油圧パイロット切換式であ
    り、前記切換指令手段は、前記走行用操作部材の操作に
    より生ずる油圧パイロット圧力であり、この油圧パイロ
    ット圧力が立つと前記切換弁が遮断位置に、油圧パイロ
    ット圧力が立たないと前記切換弁が連通位置にそれぞれ
    切換わるようにしたことを特徴とする実用新案登録請求
    の範囲第6項に記載の作業車両の走行油圧制御装置。
  8. 【請求項8】前記切換弁が電磁式切換弁であり、前記切
    換指令手段は、前記走行用操作部材の操作により生ずる
    油圧パイロット圧力によってオンするスイッチ手段を含
    み、このスイッチ手段がオンすると前記切換弁が電気的
    に遮断位置に切換わり、スイッチ手段がオフすると前記
    切換弁が連通位置に切換わるようにしたことを特徴とす
    る実用新案登録請求の範囲第6項に記載の作業車両の走
    行油圧制御装置。
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