JPH07235363A - 内燃機関用スパークプラグの製造方法 - Google Patents
内燃機関用スパークプラグの製造方法Info
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- JPH07235363A JPH07235363A JP4785994A JP4785994A JPH07235363A JP H07235363 A JPH07235363 A JP H07235363A JP 4785994 A JP4785994 A JP 4785994A JP 4785994 A JP4785994 A JP 4785994A JP H07235363 A JPH07235363 A JP H07235363A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 放電電圧が正極性及び負極性で低く、且つ耐
火花消耗性に優れた電極構造のスパークプラグの製造方
法を提供するものである。 【構成】 円柱状のニッケル部材の少なくとも一方の端
部に円錐部と共に径小直棒部に成形した後、前記径小直
棒部の先端面に貴金属部材を載置してレーザー溶接によ
って接合し、更にプレス加工によって平角形状にし、こ
の平角形状部材を中心電極の先端面に抵抗溶接し、この
貴金属部材とＬ字形状の接地電極との間に火花間隙を形
成するスパークプラグである。
火花消耗性に優れた電極構造のスパークプラグの製造方
法を提供するものである。 【構成】 円柱状のニッケル部材の少なくとも一方の端
部に円錐部と共に径小直棒部に成形した後、前記径小直
棒部の先端面に貴金属部材を載置してレーザー溶接によ
って接合し、更にプレス加工によって平角形状にし、こ
の平角形状部材を中心電極の先端面に抵抗溶接し、この
貴金属部材とＬ字形状の接地電極との間に火花間隙を形
成するスパークプラグである。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関用スパーク
プラグの製造方法に関し、特に点火コイルの二次回路の
両端子にそれぞれスパークプラグを接続する両極性のデ
イストリビュータレス点火装置（ＤＬＩ）において、放
電電圧が低く、且つ耐火花消耗性に優れた電極構造を備
えたスパークプラグの製造方法に関する。
プラグの製造方法に関し、特に点火コイルの二次回路の
両端子にそれぞれスパークプラグを接続する両極性のデ
イストリビュータレス点火装置（ＤＬＩ）において、放
電電圧が低く、且つ耐火花消耗性に優れた電極構造を備
えたスパークプラグの製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のＤＬＩに用いるスパークプラグ
は、正極性、負極性においても放電電圧が低く、且つ耐
火花消耗性に優れた電極構造を備えることが要求されて
いる。正極性の放電電圧を低減すると共に耐久性を有す
る構造のスパークプラグを得ることは接地電極の極数を
増加させ、中心電極の先端側面或いは同一円周面上に複
数個の火花間隙を設ける、いわゆる接地電極が多極のス
パークプラグが従来より使用されている。
は、正極性、負極性においても放電電圧が低く、且つ耐
火花消耗性に優れた電極構造を備えることが要求されて
いる。正極性の放電電圧を低減すると共に耐久性を有す
る構造のスパークプラグを得ることは接地電極の極数を
増加させ、中心電極の先端側面或いは同一円周面上に複
数個の火花間隙を設ける、いわゆる接地電極が多極のス
パークプラグが従来より使用されている。
【０００３】ところで、中心電極がニッケル合金の場合
は１０万km走行までスパークプラグを無交換というロン
グライフ仕様においては、電極消耗の点で問題を生じる
ため、中心電極の先端部の少なくとも側面の全周に貴金
属を塑性加工によって被覆することが特公昭６２−３１
７９７号公報にて知られている。
は１０万km走行までスパークプラグを無交換というロン
グライフ仕様においては、電極消耗の点で問題を生じる
ため、中心電極の先端部の少なくとも側面の全周に貴金
属を塑性加工によって被覆することが特公昭６２−３１
７９７号公報にて知られている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように中心電極の先端部側面の全周に貴金属を被覆する
ことは、火花放電に関与しない部分まで貴金属を使用す
ることになり、材料の有効活用の点からも無駄である。
また、両極性の点火装置は負極性での放電が発生するの
で、中心電極でも電界強度を高めるためにエッジ等の形
状効果の付加が必要である。
ように中心電極の先端部側面の全周に貴金属を被覆する
ことは、火花放電に関与しない部分まで貴金属を使用す
ることになり、材料の有効活用の点からも無駄である。
また、両極性の点火装置は負極性での放電が発生するの
で、中心電極でも電界強度を高めるためにエッジ等の形
状効果の付加が必要である。
【０００５】この発明の目的は、放電電圧が正極性でも
負極性でも低く、且つ耐火花消耗性に優れた電極構造の
スパークプラグを安価に量産できるスパークプラグの製
造方法を提供するものである。
負極性でも低く、且つ耐火花消耗性に優れた電極構造の
スパークプラグを安価に量産できるスパークプラグの製
造方法を提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】そのために、この発明の
スパークプラグは次のように製造される。 （１）円柱状のニッケル部材を所定寸法に切断し、少な
くとも一方の端部に前記ニッケル部材の胴部より径の小
さい径小直棒部と該径小直棒部と前記胴部とを連結する
円錐部とを形成する工程と、（２）前記径小直棒部の先
端面を円板或いは円柱状の貴金属部材が覆うように載置
する工程と、（３）前記貴金属部材を前記ニッケル部材
の長手方向に押圧しながら、前記貴金属部材と前記径小
直棒部との境界面に対して水平方向からレーザーを照射
し、前記境界面のほぼ全周若しくは全周に亘って溶融凝
固合金部を形成して両部材を接合する工程と、（４）こ
の接合部材の前記ニッケル部材の前記胴部をプレスして
平角形状に加工し、この平角形状部材を中心電極の先端
面に電気抵抗溶接にて接合し、この貴金属部材の端面と
Ｌ字形状に形成された接地電極の端面とで火花間隙を形
成する工程によりなるスパークプラグの製造方法であ
る。
スパークプラグは次のように製造される。 （１）円柱状のニッケル部材を所定寸法に切断し、少な
くとも一方の端部に前記ニッケル部材の胴部より径の小
さい径小直棒部と該径小直棒部と前記胴部とを連結する
円錐部とを形成する工程と、（２）前記径小直棒部の先
端面を円板或いは円柱状の貴金属部材が覆うように載置
する工程と、（３）前記貴金属部材を前記ニッケル部材
の長手方向に押圧しながら、前記貴金属部材と前記径小
直棒部との境界面に対して水平方向からレーザーを照射
し、前記境界面のほぼ全周若しくは全周に亘って溶融凝
固合金部を形成して両部材を接合する工程と、（４）こ
の接合部材の前記ニッケル部材の前記胴部をプレスして
平角形状に加工し、この平角形状部材を中心電極の先端
面に電気抵抗溶接にて接合し、この貴金属部材の端面と
Ｌ字形状に形成された接地電極の端面とで火花間隙を形
成する工程によりなるスパークプラグの製造方法であ
る。
【０００７】また、上記平角形状部材を、主体金具の環
状端面に接合して接地電極としてなるものである。
状端面に接合して接地電極としてなるものである。
【０００８】更に、この発明のスパークプラグは次のよ
うに製造される。 （１）円柱状のニッケル部材を所定寸法に切断し、少な
くとも一方の端部に前記ニッケル部材の胴部より径の小
さい径小直棒部と、該径小直棒部とを連結する円錐部と
を形成する工程と、（２）前記径小直棒部の先端面を円
板或いは円柱状の貴金属部材が覆うように載置する工程
と、（３）前記貴金属部材を前記ニッケル部材の長手方
向に押圧しながら、前記貴金属部材と前記径小直棒部と
の境界面に対して水平方向からレーザーを照射し、前記
境界面のほぼ全周若しくは全周に亘って溶融凝固合金部
を形成して両部材を接合する工程と、（４）中心電極の
先端面にガイド溝を形成し、前記接合部材の前記胴部を
前記ガイド溝に電気抵抗溶接によって圧潰して接合し、
この貴金属部材の端面とＬ字形状に形成された接地電極
の端面とで火花間隙を形成する工程よりなるスパークプ
ラグの製造方法である。
うに製造される。 （１）円柱状のニッケル部材を所定寸法に切断し、少な
くとも一方の端部に前記ニッケル部材の胴部より径の小
さい径小直棒部と、該径小直棒部とを連結する円錐部と
を形成する工程と、（２）前記径小直棒部の先端面を円
板或いは円柱状の貴金属部材が覆うように載置する工程
と、（３）前記貴金属部材を前記ニッケル部材の長手方
向に押圧しながら、前記貴金属部材と前記径小直棒部と
の境界面に対して水平方向からレーザーを照射し、前記
境界面のほぼ全周若しくは全周に亘って溶融凝固合金部
を形成して両部材を接合する工程と、（４）中心電極の
先端面にガイド溝を形成し、前記接合部材の前記胴部を
前記ガイド溝に電気抵抗溶接によって圧潰して接合し、
この貴金属部材の端面とＬ字形状に形成された接地電極
の端面とで火花間隙を形成する工程よりなるスパークプ
ラグの製造方法である。
【０００９】
【作用】この発明は上記構成によることから、火花消耗
に関する必要最小量の貴金属を中心電極又は接地電極に
設け、且つその接合強度はレーザー溶接を施すことによ
り強固に固着されている。また貴金属材の土台となるニ
ッケル部材は予め径小直棒部としてあるため、後加工の
プレス加工を施しても或いは施さなくても放電部には電
界強度を強める先端が細くて突出した形状を備えること
から、放電電圧を低く抑制することができる。
に関する必要最小量の貴金属を中心電極又は接地電極に
設け、且つその接合強度はレーザー溶接を施すことによ
り強固に固着されている。また貴金属材の土台となるニ
ッケル部材は予め径小直棒部としてあるため、後加工の
プレス加工を施しても或いは施さなくても放電部には電
界強度を強める先端が細くて突出した形状を備えること
から、放電電圧を低く抑制することができる。
【００１０】
【実施例】この発明の実施例について図を参照して更に
説明する。図１〜図３はこの発明の請求項１の第１実施
例を示したものであり、１はそのスパークプラグであ
る。２は中心電極で耐熱耐食性のニッケル合金内部に銅
又は銅合金などの良熱伝導性金属の芯材が塑性加工によ
り封入されている。また、中心電極２の先端面２１には
ニッケル部材３が径方向に突出した状態で接合されると
共に、そのニッケル部材３の径の小さい径小直棒部３２
の先端には貴金属部材４が接合されている。５はアルミ
ナ、窒化アルミニウムなどのセラミックからなる絶縁体
であり、その軸孔に前記中心電極２が先端部を突出して
挿設し、公知の導電性ガラスや抵抗体などのガラスシー
ルにより封着されている。６は先端部に内燃機関への取
付ねじ部６１を備えた主体金具であり、前記絶縁体５が
その内腔内に先端部を燃焼室側に突出して公知の加締め
などの手段により固定され、また、この主体金具６の環
状端面６２にニッケル合金などの接地電極７が接合され
て内方に突出するようにＬ字形状に曲げ加工が施され、
その接地電極７の端面７１と前記中心電極２の貴金属部
材４の端面４１との間に気中の火花間隙８を形成したス
パークプラグである。
説明する。図１〜図３はこの発明の請求項１の第１実施
例を示したものであり、１はそのスパークプラグであ
る。２は中心電極で耐熱耐食性のニッケル合金内部に銅
又は銅合金などの良熱伝導性金属の芯材が塑性加工によ
り封入されている。また、中心電極２の先端面２１には
ニッケル部材３が径方向に突出した状態で接合されると
共に、そのニッケル部材３の径の小さい径小直棒部３２
の先端には貴金属部材４が接合されている。５はアルミ
ナ、窒化アルミニウムなどのセラミックからなる絶縁体
であり、その軸孔に前記中心電極２が先端部を突出して
挿設し、公知の導電性ガラスや抵抗体などのガラスシー
ルにより封着されている。６は先端部に内燃機関への取
付ねじ部６１を備えた主体金具であり、前記絶縁体５が
その内腔内に先端部を燃焼室側に突出して公知の加締め
などの手段により固定され、また、この主体金具６の環
状端面６２にニッケル合金などの接地電極７が接合され
て内方に突出するようにＬ字形状に曲げ加工が施され、
その接地電極７の端面７１と前記中心電極２の貴金属部
材４の端面４１との間に気中の火花間隙８を形成したス
パークプラグである。
【００１１】次にこの発明の中心電極を備えたスパーク
プラグの製造方法について述べる。図１の（ａ）に示す
ように、円柱状（直径３．０mm）の純ニッケル又はＮｉ
にＳｉ、Ｍｎ、Ｃｒ、Ａｌなどを１０％以下含有したニ
ッケル合金、Ｃｒ、Ｆｅなど１０％以上含有したＮｉ−
Ｃｒ−Ｆｅ合金（インコネル材）などの材料を所定寸法
に切断してニッケル部材３を形成する。（ｂ）に示すよ
うに、ニッケル部材３の少なくとも片端部に該部材３の
胴部３１より径の小さい径小直棒部３２と前記胴部３１
とを連結する円錐部３３を切削或いは押出し加工により
形成する。（ｃ）に示すように、前記径小直棒部３２の
先端面に円板或いは円柱状の貴金属部材４、例えば直径
０．８mm×厚さ0.３mmのＰｔ−Ｉｒ合金、Ｐｔ−Ｎｉ合
金、Ｉｒ、及びＩｒにＹ2 Ｏ3 、ＺｒＯ2 、Ｌａ2 Ｏ3
などのセラミック粉末を含有したＩｒ合金など貴金属部
材４を軸心に載置し、この貴金属部材４を前記ニッケル
部材３の長手方向に約１kgで押圧しながら、前記貴金属
部材４と前記径小直棒部３２との境界面に対して水平方
向からレーザー（ＬＢ）を照射し、前記境界面のほぼ全
周若しくは全周に亘って溶融凝固合金部９を形成した接
合部材Ａを形成する。
プラグの製造方法について述べる。図１の（ａ）に示す
ように、円柱状（直径３．０mm）の純ニッケル又はＮｉ
にＳｉ、Ｍｎ、Ｃｒ、Ａｌなどを１０％以下含有したニ
ッケル合金、Ｃｒ、Ｆｅなど１０％以上含有したＮｉ−
Ｃｒ−Ｆｅ合金（インコネル材）などの材料を所定寸法
に切断してニッケル部材３を形成する。（ｂ）に示すよ
うに、ニッケル部材３の少なくとも片端部に該部材３の
胴部３１より径の小さい径小直棒部３２と前記胴部３１
とを連結する円錐部３３を切削或いは押出し加工により
形成する。（ｃ）に示すように、前記径小直棒部３２の
先端面に円板或いは円柱状の貴金属部材４、例えば直径
０．８mm×厚さ0.３mmのＰｔ−Ｉｒ合金、Ｐｔ−Ｎｉ合
金、Ｉｒ、及びＩｒにＹ2 Ｏ3 、ＺｒＯ2 、Ｌａ2 Ｏ3
などのセラミック粉末を含有したＩｒ合金など貴金属部
材４を軸心に載置し、この貴金属部材４を前記ニッケル
部材３の長手方向に約１kgで押圧しながら、前記貴金属
部材４と前記径小直棒部３２との境界面に対して水平方
向からレーザー（ＬＢ）を照射し、前記境界面のほぼ全
周若しくは全周に亘って溶融凝固合金部９を形成した接
合部材Ａを形成する。
【００１２】次に図１の（ｄ）及び（ｅ）に示すよう
に、前記接合部材Ａの前記ニッケル部材３の前記胴部３
１をダイス１０１、１０２に狭持してプレスし、幅２．
３mm×厚さ１．０mmの平角形状の平角形状部材Ｂに加工
する。
に、前記接合部材Ａの前記ニッケル部材３の前記胴部３
１をダイス１０１、１０２に狭持してプレスし、幅２．
３mm×厚さ１．０mmの平角形状の平角形状部材Ｂに加工
する。
【００１３】この平角形状部材Ｂを図２に示すように、
中心電極２の先端面２１に電気抵抗溶接にて接合し、前
記貴金属部材４の端面４１とＬ字形状に形成された接地
電極７の端面７１との間に平行な気中の火花間隙８を形
成するスパークプラグ（図３）を製造する。なお、中心
電極２の先端面２１への平角形状部材Ｂの接合は、図２
のように、中心電極２を絶縁体５内に封着した後、中心
電極２の先端を溶接チャック１１１で固定し、上方より
溶接チップ１１２を加圧しながら電流を流し電気抵抗溶
接される。また平角形状部材Ｂの接合は、中心電極２を
封着した絶縁体５を主体金具６に組付け固定した後に中
心電極２の先端面２１に電気抵抗溶接してもよく、この
場合には、接地電極７との間の火花間隙８を調整しなが
ら溶接することができ、火花間隙の再調整が不要であ
る。
中心電極２の先端面２１に電気抵抗溶接にて接合し、前
記貴金属部材４の端面４１とＬ字形状に形成された接地
電極７の端面７１との間に平行な気中の火花間隙８を形
成するスパークプラグ（図３）を製造する。なお、中心
電極２の先端面２１への平角形状部材Ｂの接合は、図２
のように、中心電極２を絶縁体５内に封着した後、中心
電極２の先端を溶接チャック１１１で固定し、上方より
溶接チップ１１２を加圧しながら電流を流し電気抵抗溶
接される。また平角形状部材Ｂの接合は、中心電極２を
封着した絶縁体５を主体金具６に組付け固定した後に中
心電極２の先端面２１に電気抵抗溶接してもよく、この
場合には、接地電極７との間の火花間隙８を調整しなが
ら溶接することができ、火花間隙の再調整が不要であ
る。
【００１４】図４は、この発明の第２実施例のスパーク
プラグ１である。このスパークプラグ１は、中心電極２
の接地電極７との間の火花間隙８を形成する先端側を一
部分削除したものであり、残りの先端２１に上記同様に
平角形状部材Ｂを電気抵抗溶接にて接合したものであ
る。この形状のスパークプラグは中心電極側の消炎作用
の小さい形状効果により点火性能を確保し、放電電圧を
より低減することができる。
プラグ１である。このスパークプラグ１は、中心電極２
の接地電極７との間の火花間隙８を形成する先端側を一
部分削除したものであり、残りの先端２１に上記同様に
平角形状部材Ｂを電気抵抗溶接にて接合したものであ
る。この形状のスパークプラグは中心電極側の消炎作用
の小さい形状効果により点火性能を確保し、放電電圧を
より低減することができる。
【００１５】図５は、この発明の請求項３の第３実施例
を示したものであり、中心電極２の先端面２１に略Ｕ字
状或いは底部が平坦な皿状などのガイド溝２２が形成さ
れており、このガイド溝２２に上記図１の（ａ）〜
（ｃ）で形成した円柱状の接合部材Ａ載置し、この接合
部材Ａのニッケル部材３の胴部３１は図５の（ｄ）に示
すように、その下部が電気抵抗溶接により前記ガイド溝
２２内に接合されると共に、前記胴部３１の上部が溶接
チップ１１２によって圧潰されて平坦化され、略楕円形
状部材Ｃが形成される。この方法の場合には図１の
（ｄ）〜（ｅ）の工程が中心電極の電気抵抗溶接で行わ
れるため製造工程がより簡略化することができる。
を示したものであり、中心電極２の先端面２１に略Ｕ字
状或いは底部が平坦な皿状などのガイド溝２２が形成さ
れており、このガイド溝２２に上記図１の（ａ）〜
（ｃ）で形成した円柱状の接合部材Ａ載置し、この接合
部材Ａのニッケル部材３の胴部３１は図５の（ｄ）に示
すように、その下部が電気抵抗溶接により前記ガイド溝
２２内に接合されると共に、前記胴部３１の上部が溶接
チップ１１２によって圧潰されて平坦化され、略楕円形
状部材Ｃが形成される。この方法の場合には図１の
（ｄ）〜（ｅ）の工程が中心電極の電気抵抗溶接で行わ
れるため製造工程がより簡略化することができる。
【００１６】図６は、この発明の第４実施例を示したス
パークプラグ１であり、図３と相違するところは、中心
電極２の先端面２１に接合された平角形状部材Ｂには貴
金属部材４がニッケル部材３の両端部の径小直棒部３２
の端面に形成された２極型スパークプラグである。１極
型に比べ放電電圧のバラツキが少なく放電電圧を低減す
ることができる。なお、平角形状部材Ｂの代りに図５で
形成した略楕円形状部材Ｃの両端に貴金属部材４を備え
たものであってもよい。
パークプラグ１であり、図３と相違するところは、中心
電極２の先端面２１に接合された平角形状部材Ｂには貴
金属部材４がニッケル部材３の両端部の径小直棒部３２
の端面に形成された２極型スパークプラグである。１極
型に比べ放電電圧のバラツキが少なく放電電圧を低減す
ることができる。なお、平角形状部材Ｂの代りに図５で
形成した略楕円形状部材Ｃの両端に貴金属部材４を備え
たものであってもよい。
【００１７】図７は、この発明の請求項２の第５実施例
を示したスパークプラグ１であり、図３で示した平角形
状部材Ｂが中心電極２の先端面２１に形成されると共
に、主体金具６の接地電極１０も上記図１の（ａ）〜
（ｅ）と同様な製造方法により、ニッケル部材３の径小
直棒部３２の先端面に貴金属部材１４を備えた平角形状
部材Ｄが、前記主体金具６の環状端面６２に接合される
と共にＬ字形状に折り曲げられ、前記中心電極２の貴金
属部材４との間に火花間隙８を形成したスパークプラグ
１である。このスパークプラグは、接地電極側の形状効
果により点火性能を高めることができ、且つ火花消耗性
も優れて耐久性を大巾に向上することができる。なお、
このスパークプラグの中心電極２には図６と同様に平角
形状部材Ｂ或いは略楕円形部材Ｃの両端に貴金属部材４
を設け、これら貴金属部材４と対設するように前記貴金
属部材１４が設けられた接地電極１０を形成する２極型
スパークプラグに適用することができる。
を示したスパークプラグ１であり、図３で示した平角形
状部材Ｂが中心電極２の先端面２１に形成されると共
に、主体金具６の接地電極１０も上記図１の（ａ）〜
（ｅ）と同様な製造方法により、ニッケル部材３の径小
直棒部３２の先端面に貴金属部材１４を備えた平角形状
部材Ｄが、前記主体金具６の環状端面６２に接合される
と共にＬ字形状に折り曲げられ、前記中心電極２の貴金
属部材４との間に火花間隙８を形成したスパークプラグ
１である。このスパークプラグは、接地電極側の形状効
果により点火性能を高めることができ、且つ火花消耗性
も優れて耐久性を大巾に向上することができる。なお、
このスパークプラグの中心電極２には図６と同様に平角
形状部材Ｂ或いは略楕円形部材Ｃの両端に貴金属部材４
を設け、これら貴金属部材４と対設するように前記貴金
属部材１４が設けられた接地電極１０を形成する２極型
スパークプラグに適用することができる。
【００１８】次に図３に示す構造のスパークプラグで、
中心電極２の先端面２１の直径２．５mmに、直径1.１mm
×長さ０．３mmの径小直棒部３２と直径０．８mm×厚さ
０．３mmのＰｔ−Ｉｒ（２０％）合金の貴金属部材４を
形成した本発明スパークプラグと、中心電極の先端面の
直径２．５mmの先端側面に同じくＰｔ−Ｉｒ（２０％）
合金の貴金属部材を塑性加工によって形成した従来スパ
ークプラグを用いて、放電電圧の極性関係を調べた。放
電電圧の測定は、比較的放電電圧が高い６kg／cm2 にお
ける両極性の放電電圧を各スパークプラグ５個の平均値
として示した。その結果は図８に示すように、従来スパ
ークプラグの放電電圧は負極性、正極性とも２２〜２
２．５KVであるのに対し、本発明スパークプラグは１
７．５〜１８KVと大巾に低減することができる。
中心電極２の先端面２１の直径２．５mmに、直径1.１mm
×長さ０．３mmの径小直棒部３２と直径０．８mm×厚さ
０．３mmのＰｔ−Ｉｒ（２０％）合金の貴金属部材４を
形成した本発明スパークプラグと、中心電極の先端面の
直径２．５mmの先端側面に同じくＰｔ−Ｉｒ（２０％）
合金の貴金属部材を塑性加工によって形成した従来スパ
ークプラグを用いて、放電電圧の極性関係を調べた。放
電電圧の測定は、比較的放電電圧が高い６kg／cm2 にお
ける両極性の放電電圧を各スパークプラグ５個の平均値
として示した。その結果は図８に示すように、従来スパ
ークプラグの放電電圧は負極性、正極性とも２２〜２
２．５KVであるのに対し、本発明スパークプラグは１
７．５〜１８KVと大巾に低減することができる。
【００１９】
【発明の効果】以上述べたように、本発明スパークプラ
グは中心電極の放電部の電界強度を強める先端が細くて
突出した形状により放電電圧を著しく低減することがで
きる。また、貴金属部材は必要最小量に抑えることがで
きるためコストが低減でき、且つ接合強度はレーザー溶
接によって強固に固着されるため貴金属部材の剥離が防
止され耐久性の優れたものとすることができる。
グは中心電極の放電部の電界強度を強める先端が細くて
突出した形状により放電電圧を著しく低減することがで
きる。また、貴金属部材は必要最小量に抑えることがで
きるためコストが低減でき、且つ接合強度はレーザー溶
接によって強固に固着されるため貴金属部材の剥離が防
止され耐久性の優れたものとすることができる。
【図１】この発明の第１実施例の中心電極の放電部の製
造工程図である。
造工程図である。
【図２】この発明の第１実施例の中心電極の先端面の溶
接工程図である。
接工程図である。
【図３】この発明の第１実施例のスパークプラグの発火
部要部断面図である。
部要部断面図である。
【図４】この発明の第２実施例のスパークプラグの発火
部要部断面図である。
部要部断面図である。
【図５】この発明の第３実施例の中心電極の放電部の製
造工程図である。
造工程図である。
【図６】この発明の第４実施例のスパークプラグの発火
部要部断面図である。
部要部断面図である。
【図７】この発明の第５実施例のスパークプラグの発火
部要部断面図である。
部要部断面図である。
【図８】本発明スパークプラグと従来スパークプラグの
放電電圧の極性関係を示すグラフである。
放電電圧の極性関係を示すグラフである。
２ 中心電極 ２１ 中心電極の先端面 ２２ ガイド溝 ３ ニッケル部材 ３１ 胴部 ３２ 径小直棒部 ３３ 円錐部 ４．１４ 貴金属部材 ４１ 貴金属部材の端面 ５ 絶縁体 ６ 主体金具 ７．１０ 接地電極 ７１ 接地電極の端面 ８ 火花間隙 ９ 溶融凝固合金部
Claims (3)
- 【請求項１】 （１）円柱状のニッケル部材を所定寸法
に切断し、少なくとも一方の端部に前記ニッケル部材の
胴部より径の小さい径小直棒部と該径小直棒部と前記胴
部とを連結する円錐部とを形成する工程と、（２）前記
径小直棒部の先端面を円板或いは円柱状の貴金属部材が
覆うように載置する工程と、（３）前記貴金属部材を前
記ニッケル部材の長手方向に押圧しながら、前記貴金属
部材と前記径小直棒部との境界面に対して水平方向から
レーザーを照射し、前記境界面のほぼ全周若しくは全周
に亘って溶融凝固合金部を形成して両部材を接合する工
程と、（４）この接合部材の前記ニッケル部材の前記胴
部をプレスして平角形状に加工し、この平角形状部材を
中心電極の先端面に電気抵抗溶接にて接合し、この貴金
属部材の端面とＬ字形状に形成された接地電極の端面と
で火花間隙を形成する工程によりなるスパークプラグの
製造方法。 - 【請求項２】 請求項１で形成された平角形状部材を、
主体金具の環状端面に接合して接地電極としてなるスパ
ークプラグの製造方法。 - 【請求項３】 （１）円柱状のニッケル部材を所定寸法
に切断し、少なくとも端部に前記ニッケル部材の胴部よ
り径の小さい径小直棒部と、該径小直棒部とを連結する
円錐部とを形成する工程と、（２）前記径小直棒部の先
端面を円板或いは円柱状の貴金属部材が覆うように載置
する工程と、（３）前記貴金属部材を前記ニッケル部材
の長手方向に押圧しながら、前記貴金属部材と前記径小
直棒部との境界面に対して水平方向からレーザーを照射
し、前記境界面のほぼ全周若しくは全周に亘って溶融凝
固合金部を形成して両部材を接合する工程と、（４）中
心電極の先端面にガイド溝を形成し、前記接合部材の前
記胴部を前記ガイド溝に電気抵抗溶接によって圧潰して
接合し、この貴金属部材の端面とＬ字形状に形成された
接地電極の端面とで火花間隙を形成する工程よりなるス
パークプラグの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4785994A JPH07235363A (ja) | 1994-02-22 | 1994-02-22 | 内燃機関用スパークプラグの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4785994A JPH07235363A (ja) | 1994-02-22 | 1994-02-22 | 内燃機関用スパークプラグの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07235363A true JPH07235363A (ja) | 1995-09-05 |
Family
ID=12787100
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4785994A Pending JPH07235363A (ja) | 1994-02-22 | 1994-02-22 | 内燃機関用スパークプラグの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07235363A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002065604A1 (fr) * | 2001-02-13 | 2002-08-22 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Procede de fabrication d'une bougie d'allumage |
| JP2013089598A (ja) * | 2011-10-20 | 2013-05-13 | Fram Group Ip Llc | 高点火性のスパークプラグ組立品 |
| CN103828150A (zh) * | 2011-06-28 | 2014-05-28 | 美国辉门（菲德尔莫古）点火系统有限公司 | 火花塞电极配置 |
| DE112012003972B4 (de) | 2011-09-23 | 2019-05-23 | Federal-Mogul Ignition Company | Zündkerze und Masseelektroden-Herstellungsverfahren |
| WO2020235332A1 (ja) * | 2019-05-20 | 2020-11-26 | 株式会社デンソー | 内燃機関及びスパークプラグ |
| WO2021176949A1 (ja) * | 2020-03-04 | 2021-09-10 | 株式会社デンソー | 内燃機関用のスパークプラグ |
-
1994
- 1994-02-22 JP JP4785994A patent/JPH07235363A/ja active Pending
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| WO2002065604A1 (fr) * | 2001-02-13 | 2002-08-22 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Procede de fabrication d'une bougie d'allumage |
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| JP2014518444A (ja) * | 2011-06-28 | 2014-07-28 | フェデラル−モーグル・イグニション・カンパニー | スパークプラグ電極構成 |
| JP2016122663A (ja) * | 2011-06-28 | 2016-07-07 | フェデラル−モーグル・イグニション・カンパニーＦｅｄｅｒａｌ−Ｍｏｇｕｌ Ｉｇｎｉｔｉｏｎ Ｃｏｍｐａｎｙ | スパークプラグ電極構成 |
| DE112012002688B4 (de) | 2011-06-28 | 2021-08-12 | Federal-Mogul Ignition LLC (n. d. Ges. d. Staates Delaware) | Zündkerze und Verfahren zur deren Herstellung |
| DE112012003972B4 (de) | 2011-09-23 | 2019-05-23 | Federal-Mogul Ignition Company | Zündkerze und Masseelektroden-Herstellungsverfahren |
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| JP2016171089A (ja) * | 2011-10-20 | 2016-09-23 | フラム・グループ・アイピー・エルエルシー | 高点火性のスパークプラグ組立品 |
| WO2020235332A1 (ja) * | 2019-05-20 | 2020-11-26 | 株式会社デンソー | 内燃機関及びスパークプラグ |
| JP2020191160A (ja) * | 2019-05-20 | 2020-11-26 | 株式会社デンソー | 内燃機関及びスパークプラグ |
| WO2021176949A1 (ja) * | 2020-03-04 | 2021-09-10 | 株式会社デンソー | 内燃機関用のスパークプラグ |
| US11705696B2 (en) | 2020-03-04 | 2023-07-18 | Denso Corporation | Spark plug for internal combustion engine |
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