JPH07235256A - 電子源及び画像形成装置 - Google Patents

電子源及び画像形成装置

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JPH07235256A
JPH07235256A JP8115994A JP8115994A JPH07235256A JP H07235256 A JPH07235256 A JP H07235256A JP 8115994 A JP8115994 A JP 8115994A JP 8115994 A JP8115994 A JP 8115994A JP H07235256 A JPH07235256 A JP H07235256A
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有二 笠貫
Hideji Kawasaki
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Yoshiyuki Osada
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    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
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    • H01J1/30Cold cathodes, e.g. field-emissive cathode
    • H01J1/316Cold cathodes, e.g. field-emissive cathode having an electric field parallel to the surface, e.g. thin film cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J31/00Cathode ray tubes; Electron beam tubes
    • H01J31/08Cathode ray tubes; Electron beam tubes having a screen on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted, or stored
    • H01J31/10Image or pattern display tubes, i.e. having electrical input and optical output; Flying-spot tubes for scanning purposes
    • H01J31/12Image or pattern display tubes, i.e. having electrical input and optical output; Flying-spot tubes for scanning purposes with luminescent screen
    • H01J31/123Flat display tubes
    • H01J31/125Flat display tubes provided with control means permitting the electron beam to reach selected parts of the screen, e.g. digital selection
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で且つ容易に、多数の表面伝導型
電子放出素子からなる電子源を構成し、該電子源の任意
の電子放出素子を選択して電子放出せしめ、高い表示品
位の画像を形成する画像形成装置を実現する。 【構成】 複数のX方向配線56とY方向配線55とで
マトリクスを形成し、両配線の交点において、両配線間
に設けた絶縁層58側面を利用して、両配線に接続して
導電性膜54を形成し、該導電性膜54に電圧を印加す
ることにより該導電性膜54を一部破壊して電子放出部
53a、53bを形成してなる電子源と、該電子源に対
向して蛍光体等画像形成部材59を設けてなる画像形成
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子源及びこれを用い
た表示装置等の画像形成装置に関し、特に、表面伝導型
電子放出素子を多数個備えてなる電子源及びこれを用い
た画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子として熱電子源と冷
陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源には
電界放出型(以下、FE型と記す)、金属/絶縁層/金
属型(以下、MIM型と記す)や表面伝導型電子放出素
子等が有る。FE型の例としてはW.P.Dyke&
W.W.Dolan,“Field emisio
n”,Advance in Electron Ph
ysics,8,89(1956)或いはC.A.Sp
indt,“PHYSICAL Properties
of thin−film field emissi
on cathodes with molybden
um cones”,J.Appl.Phys.,4
7,5248(1976)等が知られている。また、M
IM型の例としてはC.A.Mead,“The tu
nnel−emission amplifier”,
J.Appl.Phys.,32,646(1961)
等、SCE型の例としては、M.I.Elinson,
Radio Eng.Electron Phys.,
10,(1965)等が知られている。
【0003】表面伝導型電子放出素子は基板上に形成さ
れた小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことによ
り、電子放出が生ずる現象を利用するものである。この
表面伝導型電子放出素子としては、前記エリンソン等に
よるSnO2薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:“Thin Solid Fi
lms”,9,317(1972)],In23/Sn
2薄膜によるもの[M.Hartwell and
C.G.Fonstad:“IEEE Trans.E
D Conf.”,519(1975)]、カーボン薄
膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、第1号、
22頁(1983)]等が報告されている。
【0004】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な素子構成として前述のM.ハートウェルの素子構成を
図31に示す。同図において311は絶縁性基板であ
り、313が電子放出部、314は該電子放出部313
を含む金属酸化物薄膜であり、315及び316は前記
薄膜314と同じ材料で作ることもできる素子電極であ
る。図中のL1は0.5〜1mm、Wは0.1mmに限
定されている。尚電子放出部313は、模式図である。
【0005】従来、このような表面伝導型電子放出素子
は、絶縁性基板311上に電子放出部形成用の金属酸化
物薄膜をスパッタによりH型形状に形成し、該薄膜に予
めフォーミングと呼ばれる通電処理により電子放出部3
13を形成するのが一般的である。このフォーミングと
は、上記電子放出部形成用薄膜の両端に電圧を印加通電
し、電子放出部形成用薄膜を局所的に破壊、変形もしく
は変質せしめ、電気的に高抵抗な状態にした電子放出部
313を形成する工程である。フォーミング処理を行な
った表面伝導型電子放出素子の電子放出部313は薄膜
の一部に亀裂が発生しており、薄膜314に電圧を印加
して素子に電流を流すことにより、該亀裂より電子が放
出される。
【0006】このような表面伝導型電子放出素子の実用
化に当たっては、様々な問題が有り、本出願人は後述す
る様々な改善を鋭意検討し、実用化上の問題点を解決し
ている。
【0007】上述した従来の表面伝導型電子放出素子
は、構造が単純で製造も容易であることから大面積にわ
たって多数の素子を配列形成することができる。そこで
この利点を生かせる様な、荷電ビーム源、表示装置等へ
の応用が研究されている。多数の表面伝導型電子放出素
子を配列形成した例としては、並列に該素子を配列し、
個々の素子の両端を配線にてそれぞれ結線した行を多数
行配列してなる電子源が挙げられる(例えば、本出願人
が提案した特開昭64−31332号公報)。
【0008】また、特に表示装置等の画像形成装置にお
いては、近年、液晶を用いた平板型表示装置がCRTに
替わって普及してきたが、自発光型でないため、バック
ライト等を持たなければならない等の問題点があり、自
発光型の表示装置の開発が望まれていた。表面伝導型電
子放出素子を多数配置した電子源と、該電子源より放出
された電子によって可視光を発光せしめる蛍光体とを組
合せた表示装置である画像形成装置は、大画面の装置で
も比較的容易に製造でき、且つ表示品位の優れた自発光
型表示装置であり、例えば本出願人が先に提案したUS
P5066883号明細書が挙げられる。
【0009】特開平1−283749号公報、特開平1
−257552号公報、特開昭64−31332号公報
等に記載された様な電子源を用いた画像形成装置におい
て、複数形成された素子の選択は、該素子を並列に配置
し結線した配線(行方向配線)、行方向配線と直交する
方向(列方向)に該電子源と蛍光体間の空間に設置され
た制御電極(グリッド)と列方向配線への適当な駆動信
号により行なわれる。図32にこの様な複数の表面伝導
型電子放出素子を用いた電子源の一部の平面図を示す。
図32において、基板上に設けた複数の電子放出素子3
20はそれぞれ2本の配線例えば321と322に並列
接続されており、電子放出素子320を形成した基板の
上方には電子通過孔Ghを有するグリッドGRが電子放
出素子320の配線321,322と直交して配置して
ある。
【0010】しかしながら、当然のことながら、個々の
表面伝導型電子放出素子とグリッドとの位置合わせや、
グリッドと表面伝導型電子放出素子間の距離を正確に制
御する必要が有り、これらは製法上の問題であった。本
出願人はこれらグリッドに伴う製法上の問題を解決する
ため、グリッドを表面伝導型電子放出素子上に積層した
新規な構成を提案してきた(特開平3−20941号公
報等)。
【0011】しかしながら、本出願人が提案してきた表
面伝導型電子放出素子を複数設置した電子源及び該電子
源と対向した位置に蛍光体を配置した表示装置等の画像
形成装置においても、電子を放出する素子を選択するた
めには前記列方向にグリッドが必須であり、また、該電
子源と対向配置した蛍光体を選択的に制御された明るさ
で発光せしめるためにもグリッドが必須であり、簡易な
構成で且つ容易に電子を放出する素子を選択し、その電
子放出量を制御し、蛍光体の輝度を制御でき得る画像形
成装置ではなかった。
【0012】更に、従来の表面伝導型電子放出素子を複
数個形成する場合には、通常の配線製造工程に素子電極
及び電子放出部の形成工程が加わり、上記グリッドの形
成工程を含めて製造工程全体が非常に煩雑になってしま
う。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は係る従来の問
題点に鑑み、簡易な構成で且つ容易に、多数素子からな
る電子源より任意の素子を選択し、放出電子量を制御す
る電子源、及び該電子源と対向した位置に蛍光体を配置
してなる画像形成装置において、選択的に制御された明
るさで発光せしめる表示品位の高い画像形成装置を提供
することを目的とするものである。
【0014】更に本発明は製造工程の簡略化を意図した
簡易な構成の電子源及び該電子源を用いた画像形成装置
の提供を目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、基板
と、該基板上に、互いに交差して配置された、行方向配
線及び列方向配線と、該両配線の交差部で、該両配線間
に配置された、絶縁層と、該両配線の交差部に、該両配
線に接続されて配置された、電子放出部を有する導電性
膜、とを有することを特徴とする電子源である。
【0016】更に本発明は、上記本発明の電子源の実施
態様として以下の電子源を提供するものである。
【0017】本発明第2、第3の電子源として、上記第
1の電子源において、行方向配線と列方向配線とが、各
々複数配置されており、電子放出部を有する導電性膜
が、該両配線の複数の交差部の各々に、配置されている
電子源、或いは電子放出部を有する導電性膜が、絶縁層
の側面に配置されている電子源。
【0018】本発明第4の電子源として、上記第3の電
子源において、電子放出部を有する導電性膜が、絶縁層
の複数の側面に複数配置されている電子源、更には第5
の電子源として、上記第4の電子源において、電子放出
部を有する導電性膜の複数が、複数の電子放出部から放
出される複数の電子線が互いに重なる様に配置されてい
る電子源。
【0019】本発明第6の電子源として、上記第3の電
子源において、側面が屈曲形状を有する電子源、更には
第7の電子源として、該第6の電子源において、電子放
出部を有する導電性膜が、絶縁層の複数の、屈曲形状を
有する側面に、複数配置されている電子源、また更には
第8の電子源として、該第7の電子源において、電子放
出部を有する導電性膜の複数が、複数の電子放出部から
放出される複数の電子線が互いに重なる様に配置されて
いる電子源。
【0020】本発明第9の電子源として、上記第3の電
子源において、更に、絶縁層を通じて、両配線のうち該
絶縁層の上部に配置された配線側へ、該両配線のうち該
絶縁層の下部に配置された配線側から引き出された補助
電極を有する電子源、更には第10の電子源として、該
第9の電子源において、電子放出部を有する導電性膜
が、絶縁層の複数の側面に複数配置されている電子源、
また更には、第11の電子源として、該第10の電子源
において、電子放出部を有する導電性膜の複数が、複数
の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに重な
る様に配置されている電子源。
【0021】本発明第12の電子源として、上記第9の
電子源において、更に、補助電極と、両配線のうち絶縁
層の上部に配置された配線とに接続されて配置された、
電子放出部を有する導電性膜を有する電子源、更には第
13の電子源として、該第12の電子源において、電子
放出部を有する導電性膜が、絶縁層の複数の側面に複数
配置されている電子源、また更には、第14の電子源と
して、該第13の電子源において、電子放出部を有する
導電性膜の複数が、複数の電子放出部から放出される複
数の電子線が互いに重なる様に配置されている電子源。
【0022】本発明第15の電子源として、上記第3の
電子源において、絶縁層が、電子放出部を有する導電性
膜が配置された該絶縁層の領域の厚さよりも、該絶縁層
の他領域の厚さのほうが厚く形成されている電子源、更
には第16の電子源として、該第15の電子源におい
て、電子放出部を有する導電性膜が、絶縁層の複数の側
面に複数配置されている電子源、また更には第17の電
子源として、該第16の電子源において、電子放出部を
有する導電性膜の複数が、複数の電子放出部から放出さ
れる複数の電子線が互いに重なる様に配置されている電
子源。
【0023】本発明第18の電子源として、前記第1の
電子源において、電子放出部を有する導電性膜が、微粒
子にて構成されている電子源、更に第19の電子源とし
て、該第18の電子源において、電子放出部を有する導
電性膜が、Pdを主元素とする微粒子にて構成されてい
る電子源。
【0024】本発明第20の電子源として、前記第1の
電子源において、電子放出部を有する導電性膜が、両配
線の交差部に、該両配線に接続されて、複数配置されて
いる電子源、更には第21の電子源として、該第20の
電子源において、行方向配線と列方向配線とが、各々複
数配置されており、電子放出部を有する導電性膜の複数
が、該両配線の複数の交差部の各々に、配置されている
電子源、及び、第22の電子源として、該第20の電子
源において、電子放出部を有する導電性膜の複数が、複
数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに重
なる様に配置されている電子源、第23の電子源とし
て、上記第20の電子源において、電子放出部を有する
導電性膜が、微粒子にて構成されている電子源、更には
第24の電子源として、該第23の電子源において、電
子放出部を有する導電性膜が、Pdを主元素とする微粒
子にて構成されている電子源。
【0025】本発明第25の電子源として、前記第1の
電子源において、更に、両配線のうち絶縁層の上部に配
置された配線側へ、該両配線のうち該絶縁層の下部に配
置された配線側から引き出された補助電極を有する電子
源、更には第26の電子源として、該第25の電子源に
おいて、行方向配線と列方向配線とが、各々複数配置さ
れており、電子放出部を有する導電性膜及び補助電極
が、該両配線の複数の交差部に各々配置されている電子
源、及び第27の電子源として、上記第25の電子源に
おいて、電子放出部を有する導電性膜が、微粒子にて構
成されている電子源、更には第28の電子源として、該
第27の電子源において、電子放出部を有する導電性膜
が、Pdを主元素とする微粒子にて構成されている電子
源。
【0026】また本発明は、画像形成装置を提供するも
のであり、本発明第29として、電子源と、入力信号に
応じて、該電子源から放出された電子線の照射により画
像を形成する画像形成部材とを有する画像形成装置にお
いて、該電子源が、基板と、該基板上に、互いに交差し
て配置された、行方向配線及び列方向配線と、該両配線
の交差部で、該両配線間に配置された、絶縁層と、該両
配線の交差部に、該両配線に接続されて配置された、電
子放出部を有する導電性膜、とを有する電子源である画
像形成装置である。
【0027】更に本発明は、上記本発明の画像形成装置
の実施態様として以下の画像形成装置を提供するもので
ある。
【0028】本発明第30の画像形成装置として、上記
第29の画像形成装置において、電子源が、行方向配線
と列方向配線とが、各々複数配置されており、電子放出
部を有する導電性膜が、該両配線の複数の交差部の各々
に、配置されている電子源である画像形成装置、及び第
31の画像形成装置として、上記第29の画像形成装置
において、電子源が、電子放出部を有する導電性膜が、
絶縁層の側面に配置されている電子源である画像形成装
置、更には該第32の画像形成装置として、該第31の
画像形成装置において、電子源が、電子放出部を有する
導電性膜が、絶縁層の複数の側面に複数配置されている
電子源である画像形成装置、また更には第33の画像形
成装置として、該第32の画像形成装置において、電子
源が、電子放出部を有する導電性膜の複数が、複数の電
子放出部から放出される複数の電子線が互いに重なる様
に配置されている電子源である画像形成装置、及び第3
4の画像形成装置として、上記第32の画像形成装置に
おいて、電子源が、複数の電子放出部が、互いに以下の
関係式を満たす間隔Dにて配置されている電子源である
画像形成装置。
【0029】K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K
3×2H(Vf/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、K3=0.35±
0.05、Hは電子放出部と画像形成部材との距離、V
fは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、V
aは画像形成部材に印加される電圧を示す]
【0030】本発明第35の画像形成装置として、上記
第31の画像形成装置において、電子源が、絶縁層の側
面が、屈曲形状を有する電子源である画像形成装置、更
には第36の画像形成装置として、該第35の画像形成
装置において、電子源が、電子放出部を有する導電性膜
が、絶縁層の複数の、屈曲形状を有する側面に、複数配
置されている電子源である画像形成装置、また更には第
37の画像形成装置として、該第36の画像形成装置に
おいて、電子源が、電子放出部を有する導電性膜の複数
が、複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互
いに重なる様に配置されている電子源である画像形成装
置、また更には第38の画像形成装置として、上記第3
6の画像形成装置において、電子源が、複数の電子放出
部が、互いに以下の関係式を満たす間隔Dにて配置され
ている電子源である画像形成装置。
【0031】K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K
3×2H(Vf/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、K3=0.35±
0.05、Hは電子放出部と画像形成部材との距離、V
fは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、V
aは画像形成部材に印加される電圧を示す]
【0032】本発明第39の画像形成装置として、上記
第31の画像形成装置において、電子源が、更に、絶縁
層を通じて、両配線のうち該絶縁層の上部に配置された
配線側へ、該両配線のうち該絶縁層の下部に配置された
配線側から引き出された補助電極を有する電子源である
画像形成装置、更には第40の画像形成装置として、電
子源が、電子放出部を有する導電性膜が、絶縁層の複数
の側面に複数配置されている電子源である画像形成装
置、また更には第41の画像形成装置として、該第40
の画像形成装置において、電子源が、電子放出部を有す
る導電性膜の複数が、複数の電子放出部から放出される
複数の電子線が互いに重なる様に配置されている電子源
である画像形成装置、及び第42の画像形成装置とし
て、上記第40の画像形成装置において、電子源が、複
数の電子放出部が、互いに以下の関係式を満たす間隔D
にて配置されている電子源である画像形成装置。
【0033】K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K
3×2H(Vf/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、K3=0.35±
0.05、Hは電子放出部と画像形成部材との距離、V
fは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、V
aは画像形成部材に印加される電圧を示す]
【0034】本発明第43の画像形成装置として、上記
第39の画像形成装置において、電子源が、更に、補助
電極と、両配線のうち絶縁層の上部に配置された配線と
に接続されて配置された、電子放出部を有する導電性膜
を有する電子源である画像形成装置、更には第44の画
像形成装置として、該第43の画像形成装置において、
電子源が、電子放出部を有する導電性膜が、絶縁層の複
数の側面に複数配置されている電子源である画像形成装
置、更には第45の画像形成装置として、該第44の画
像形成装置において、電子源が、電子放出部を有する導
電性膜の複数が、複数の電子放出部から放出される複数
の電子線が互いに重なる様に配置されている電子源であ
る画像形成装置、また更に第46の画像形成装置とし
て、上記第44の画像形成装置において、電子源が、複
数の電子放出部が、互いに以下の関係式を満たす間隔D
にて配置されている電子源である画像形成装置。
【0035】K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K
3×2H(Vf/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、K3=0.35±
0.05、Hは電子放出部と画像形成部材との距離、V
fは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、V
aは画像形成部材に印加される電圧を示す]
【0036】本発明第47の画像形成装置として、前記
第31の画像形成装置において、電子源が、絶縁層が、
電子放出部を有する導電性膜が配置された該絶縁層の領
域の厚さよりも、該絶縁層の他領域の厚さのほうが厚く
形成されている電子源である画像形成装置、更には第4
8の画像形成装置として、該第47の画像形成装置にお
いて、電子源が、電子放出部を有する導電性膜が、絶縁
層の複数の側面に複数配置されている電子源である画像
形成装置、また更に第49の画像形成装置として、該第
48の画像形成装置において、電子源が、電子放出部を
有する導電性膜の複数が、複数の電子放出部から放出さ
れる複数の電子線が互いに重なる様に配置されている電
子源である画像形成装置、及び第50の画像形成装置と
して、上記第48の画像形成装置において、電子源が、
複数の電子放出部が、互いに以下の関係式を満たす間隔
Dにて配置されている電子源である画像形成装置。
【0037】K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K
3×2H(Vf/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、K3=0.35±
0.05、Hは電子放出部と画像形成部材との距離、V
fは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、V
aは画像形成部材に印加される電圧を示す]
【0038】本発明第51の画像形成装置として、前記
第29の画像形成装置において、電子源が、電子放出部
を有する導電性膜が、微粒子にて構成されている電子源
である画像形成装置、及び第52の画像形成装置とし
て、前記第29の画像形成装置において、電子源が、電
子放出部を有する導電性膜が、Pdを主元素とする微粒
子にて構成されている電子源である画像形成装置、第5
3の画像形成装置として、前記第29の画像形成装置に
おいて、入力信号が、TV信号、画像入力装置からの信
号、画像メモリーからの信号、コンピュータからの信号
のうちの少なくとも一つである画像形成装置、第54の
画像形成装置として、前記第29の画像形成装置におい
て、電子源が、電子放出部を有する導電性膜が、両配線
の交差部に、該両配線に接続されて、複数配置されてい
る電子源である画像形成装置、更には第55の画像形成
装置として、該第54の画像形成装置において、電子源
が、行方向配線と列方向配線とが、各々複数配置されて
おり、電子放出部を有する導電性膜の複数が、該両配線
の複数の交差部の各々に、配置されている電子源である
画像形成装置、及び第56の画像形成装置として、上記
第54の画像形成装置において、電子源が、電子放出部
を有する導電性膜の複数が、複数の電子放出部から放出
される複数の電子線が互いに重なる様に配置されている
電子源である画像形成装置、第57の画像形成装置とし
て、上記第54の画像形成装置において、電子源が、複
数の電子放出部が、互いに以下の関係式を満たす間隔D
にて配置されている電子源である画像形成装置。
【0039】K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K
3×2H(Vf/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、K3=0.35±
0.05、Hは電子放出部と画像形成部材との距離、V
fは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、V
aは画像形成部材に印加される電圧を示す]
【0040】本発明第58の画像形成装置として、前記
第54の画像形成装置において、電子源が、電子放出部
を有する導電性膜が、微粒子にて構成されている電子源
である画像形成装置、及び第59の画像形成装置とし
て、前記第54の画像形成装置において、電子源が、電
子放出部を有する導電性膜が、Pdを主元素とする微粒
子にて構成されている電子源である画像形成装置、第6
0の画像形成装置として、前記第54の画像形成装置に
おいて、入力信号が、TV信号、画像入力装置からの信
号、画像メモリーからの信号、コンピュータからの信号
のうちの少なくとも一つである画像形成装置。
【0041】本発明の第61の画像形成装置として、前
記第29の画像形成装置において、電子源が、更に、両
配線のうち絶縁層の上部に配置された配線側へ、該両配
線のうち該絶縁層の下部に配置された配線側から引き出
された補助電極を有する電子源である画像形成装置、更
には第62の画像形成装置として、該第61の画像形成
装置において、電子源が、行方向配線と列方向配線と
が、各々複数配置されており、電子放出部を有する導電
性膜及び補助電極が、該両配線の複数の交差部に各々配
置されている電子源である画像形成装置、及び第63の
画像形成装置として、上記第61の画像形成装置におい
て、電子源が、電子放出部を有する導電性膜が、微粒子
にて構成されている電子源である画像形成装置、更には
第64の画像形成装置として、該第63の画像形成装置
において、電子源が、電子放出部を有する導電性膜が、
Pdを主元素とする微粒子にて構成されている電子源で
ある画像形成装置。
【0042】本発明の第65の画像形成装置として、前
記第61の画像形成装置において、入力信号が、TV信
号、画像入力装置からの信号、画像メモリーからの信
号、コンピュータからの信号のうちの少なくとも一つで
ある画像形成装置。
【0043】本発明は、表面伝導型電子放出素子の電子
放出特性の特徴を見出し、グリッドなしの構成で、即
ち、m本の行方向(或いはX方向)配線とn本の列方向
(或いはY方向)配線(但しm及びnは1以上の整数)
とでマトリクスを形成し、上記配線の交点において表面
伝導型電子放出素子を構成し、行列状に、多数個の表面
伝導型電子放出素子を配列した電子源を構成し、X方向
とY方向に適当な駆動信号を与えることで任意の表面伝
導型電子放出素子を選択し、電子放出量を制御し得るこ
とを可能としたため、グリッド電極に伴う前述の製法上
の問題点が解決され、簡易な構成の電子源が提供され
る。また、各電子放出素子は行方向配線と列方向配線を
そのまま素子電極として用いた垂直型の表面伝導型電子
放出素子であるため、素子電極の形成工程を必要とせ
ず、構成が簡素であり、煩雑な製造工程が不要である。
更に、該電子源より放出した電子を入射せしめて蛍光を
発光するように蛍光体を上記電子源に対向配置せしめる
ことにより、新規な画像形成装置が提供される。
【0044】以下で本発明について更に詳述する。
【0045】先ず、本発明に係る表面伝導型電子放出素
子について説明する。
【0046】本発明に係る表面伝導型電子放出素子の基
本的な構成の模式図を図1に示す。図中1は基板、3は
電子放出部、4は該電子放出部を含む薄膜、5及び6は
素子電極、7は段差形成部である。尚電子放出部3の位
置及び形状は図示したものとは限らない。尚、後述する
通り、本発明においては、上記素子電極5,6は、X方
向及びY方向配線に相当し、また、段差形成部7は、層
間絶縁層に相当する。
【0047】本発明において、上記基板1としては、石
英ガラス、Na等の不純物含有量を減少したガラス、青
板ガラス、青板ガラスにスパッタ法等によりSiO2
積層したガラス基板及びアルミナ等セラミックスなどの
絶縁性基板が好ましい。素子電極5,6の材料としては
導電性を有するものであればどのようなものでも使用で
きるが、例えばNi,Cr,Au,Mo,W,Pt,T
i,Al,Cu,Pd等の金属或いは合金、及びPd,
Ag,Au,RuO2,Pd−Ag等の金属或いは金属
酸化物とガラス等から構成される印刷導電体、In23
−SnO2等の透明導電体、及びポリSi等の半導体材
料等が挙げられる。
【0048】図31に示したような表面伝導型電子放出
素子においては、一対の素子電極315,316が同じ
平面上に対向配置し、その間に電子放出部を含む薄膜3
14が平面上に形成されていることから平面型と呼ばれ
る。これに対し、本発明に係る表面伝導型電子放出素子
においては、段差形成部7により素子電極5、6が上下
方向にずれて配置し、素子電極5、6とは直交して段差
形成部7側面に電子放出部を含む薄膜4が位置している
ことに特徴を有する。以下に該段差形成部7及び電子放
出部を含む薄膜4について詳述する。
【0049】段差形成部7は、真空蒸着法、印刷法、ス
パッタ法等で形成されたSiO2等の絶縁性材料で構成
され、段差形成部7の厚さは数百Å〜数十μmで前記平
面型表面伝導型電子放出素子の素子電極間隔L1に対応
し、段差形成部7の製法及び素子電極間に印加される電
圧と電子放出しうる電界強度により設定されるが、好ま
しくは、1000Å〜10μmである。素子電極長さW
1、素子電極5、6の膜厚dは、電極の抵抗値、前述し
たX、Y配線との結線、多数配置された電子源の配置上
の問題より適宜設計され、通常は素子電極長さW1は好
ましくは数μm〜数百μm、素子電極5、6の膜厚dは
好ましくは数百Å〜数μmである。
【0050】電子放出部を含む薄膜4は、素子電極5、
6と段差形成部7作製後に真空蒸着法、スパッタ法、化
学的気相堆積法、分散塗布法、ディッピング法、スピン
ナー法等によって形成される。該薄膜4は素子電極5、
6の上に積層される。また、薄膜4の膜厚は数Å〜数千
Å、好ましくは10Å〜200Åであり、素子電極5、
6へのステップカバレージ、電子放出部3と素子電極
5、6間の抵抗値及び後述するフォーミング処理条件等
によって、適宜設定されるが、該膜厚はその製法に依存
しており、段差形成部7側面での膜厚と素子電極5、6
の上に積層された部分の膜厚では異なる場合が多く、一
般に段差形成部7における膜厚が薄い。その結果、前述
した平面型表面伝導型電子放出素子と比べて容易に通電
処理されて電子放出部3が形成される場合が多い。
【0051】電子放出部を含む薄膜4の抵抗値は、10
3〜107Ω/□のシート抵抗値を示す。電子放出部を含
む薄膜4の構成材料としては、Pd,Ru,Ag,A
u,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pb等の金属、PdO,SnO2,In23
PbO,Sb23等の酸化物、HfB2,ZrB2,La
6,CeB6,YB4,GdB4等の硼化物、TiC,Z
rC,HfC,TaC,SiC,WC等の炭化物、Ti
N,ZrN,HfN等の窒化物、Si,Ge等の半導
体、カーボン、AgMg,NiCu,Pb,Sn等であ
り、好ましくは微粒子膜からなる。尚、ここで述べる微
粒子膜とは、複数の微粒子が集合した膜であり、その微
細構造として、微粒子が個々に分散配置した状態のみな
らず、微粒子が互いに隣接、或いは重なり合った状態
(島状も含む)の膜をさす。
【0052】電子放出部3は、数Å〜数千Å、好ましく
は10Å〜200Åの粒径の導電性微粒子多数個からな
り、電子放出部を含む薄膜4の膜厚及び後述するフォー
ミング処理条件等の製法に依存して適宜選択される。電
子放出部3を構成する材料は、電子放出部を含む薄膜4
を構成する材料の元素の一部或いは全てと同じである。
【0053】上記したフォーミング処理条件について説
明する。図2にフォーミング処理の電圧波形を示す。図
2中、T1及びT2は電圧波形のパルス幅とパルス間隔で
あり、T1を1μ秒〜10m秒、T2を10μ秒〜100
m秒とし、三角波の波高値(フォーミング時のピーク電
圧)を適宜選択し、フォーミング処理は真空雰囲気下で
数十秒から数十分程度で適宜設定する。また、フォーミ
ング処理において素子電極間に印加する波形は三角波に
限らず、矩形波など所望の波形を用いることができる。
また、その波高値及びパルス幅、パルス間隔等について
も特に制限はなく、電子放出部が良好に形成されれば所
望の値を選択することができる。
【0054】次に本発明に係る電子放出素子の基本特性
について図3、図4を用いて説明する。図3は図1に示
した電子放出素子の電子放出特性を測定するための測定
評価装置の概略図である。尚電子放出素子は、図1と同
様模式図である。本図において1〜7は図1と同じであ
り、31は素子電極5・6間の電子放出部を含む薄膜4
を流れる素子電流Ifを測定するための電流計、32は
素子に素子電圧Vfを印加するための電源、33は素子
の電子放出部3より放出される放出電流Ieを測定する
ための電流計、34はアノード電極に電圧を印加するた
めの高圧電源、35はアノード電極である。上記素子電
流If、放出電流Ieの測定にあたっては、素子電極5、
6に電源32と電流計31とを接続し、電子が放出する
方向にアノード電極35を配置している。また、測定す
る電子放出素子及びアノード電極35は真空装置内に設
置され、所望の真空下で素子の測定評価を行なえる様に
なっている。尚、アノード電極35の電圧は1kV〜1
0kV、アノード電極35と電子放出素子との距離Hは
2mm〜8mmの範囲で測定する。
【0055】図4に上述の測定評価装置により測定され
た放出電流Ie及び素子電流Ifと素子電圧Vfの関係の
典型的な例を示す。尚、素子電流Ifは放出電流Ieに比
べて著しく大きいため、図4においてはそれぞれ任意単
位で示した。図4からも明らかな様に、本発明に係る電
子放出素子は放出電流Ieに対する3つの特性を有す
る。
【0056】先ず第1に、本素子はある電圧(しきい値
電圧と呼ぶ、図4中のVth)以上の素子電圧を印加する
と急激に放出電流Ieが増加し、一方しきい値電圧Vth
以下では放出電流Ieがほとんど検出されない。即ち、
放出電流Ieに対する明確なしきい値電圧Vthを持った
非線形素子である。第2に、放出電流Ieが素子電圧Vf
に依存するため、放出電流Ieは素子電圧Vfで制御でき
る。第3に、アノード電極35に捕捉される放出電荷
は、素子電圧Vfを印加する時間により制御できる。以
上の様な特性を有するため、本発明に係る表面伝導型電
子放出素子は多方面への応用が期待できるのである。
【0057】また、素子電流Ifは素子電圧Vfに対して
単調増加特性を示す場合(図4の実線にて示された曲
線)と、電圧制御型負性抵抗特性(VCNR特性と呼
ぶ)を示す場合(図4の破線にて示された曲線)とがあ
る。いずれの場合も、本発明に係る電子放出素子は上述
した3つの特性上の特徴を示すが、より好ましくは単調
増加特性を示す態様が採用される。
【0058】次に、本発明の電子源について説明する。
本発明の電子源とは、上述した表面伝導型電子放出素子
を複数個備えた基板である。上述した通り、本発明に係
る電子放出素子の基本的特性によれば、放出電子はしき
い値電圧以上では素子電極間に印加するパルス状電圧の
波高値と幅に制御される。一方、しきい値電圧以下では
電子は放出されない。この特性を利用し、複数の電子放
出素子を配置した場合においても、個々の素子に上記パ
ルス状電圧を適宜印加すれば、任意の電子放出素子を選
択し、その電子放出量を制御することができる。本発明
の電子源はこの原理に基づき構成されたものである。
【0059】以下この原理に基づき構成した電子源基板
の構成について、図5を例に用いて説明する。図5にお
いて、51は絶縁性基板、56はX方向配線、55はY
方向配線、54は電子放出部を含む薄膜である。
【0060】同図5(a),(b)において、絶縁性基
板51は、前述したガラス基板等であり、その大きさ及
びその厚みは、絶縁性基板51に設置される表面伝導型
素子の個数及び個々の素子の設計上の形状、及び電子源
の使用時の容器の一部を構成する場合には、その容器を
真空に保持するための条件等に依存して適宜設定され
る。Y方向配線55は、絶縁性基板51上に、真空蒸着
法、印刷法、スパッタ法等で形成し、所望のパターンと
した導電性金属等からなり、多数の表面伝導型素子にほ
ぼ均等な電圧が供給される様に、材料、膜厚、配線巾が
設定される。X方向配線56は、Y方向配線55と同様
に、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形成し、所望
のパターンとした導電性金属等からなり、多数の表面伝
導型素子にほぼ均等な電圧が供給される様に、材料、膜
厚、配線巾等が設定される。これらX方向配線56とY
方向配線55間には、層間絶縁層57が設置され、電気
的に分離されて、マトリックス配線を構成する。
【0061】層間絶縁層57は、真空蒸着法、印刷法、
スパッタ法等で形成されたSiO2等であり、Y方向配
線55を形成した絶縁性基板51の一部に所望の形状で
形成され、特に、X方向配線56とY方向配線55の交
差部の電位差に耐え得る様に、膜厚、材料、製法が、適
宜設定される。X方向配線56とY方向配線55は、そ
れぞれ外部端子として引き出されている。
【0062】尚、本発明においては、該層間絶縁層57
は、上述の図1にて示した表面伝導型電子放出素子の段
差形成部7の機能をも兼ね備える。
【0063】ここで、X方向配線56とY方向配線55
の導電性金属は、その構成元素の一部あるいは全部が同
一であっても、またそれぞれ異なってもよく、Ni,C
r,Au,Mo,W,Pt,Ti,Al,Cu,Pd等
の金属或は合金及びPd,Ag,Au,RuO2、Pd
−Ag等の金属或は金属酸化物とガラス等から構成され
る印刷導体、In23−SnO2等の透明導体及びポリ
シリコン等の半導体導体材料等より適宜選択される。
【0064】本発明の電子源においては、上記した表面
伝導型電子放出素子を用いるが、絶縁層を介して交差す
る行方向配線及び列方向配線をそのまま素子電極として
用いる。電子放出部は上記各配線を素子電極として用い
ることができる範囲内で、両配線の交差部のいずれに形
成しても構わない。具体的には、少なくとも交差部或い
は交差部周辺において下側の配線が露出するように絶縁
層を部分除去し、交差部の絶縁層側面に電子放出部を含
む薄膜を形成する。即ち、絶縁層が、図1の段差形成部
4の役割を兼ね備える。電子放出部を形成する絶縁層端
面の形状は特に限定されず、図1に示した素子の如く、
直線状の配線に対し垂直であっても、また、階段状や曲
線状、或いは任意の角度を有する直線状でも構わない。
特に交差部周縁に電子放出部を形成する場合には、絶縁
層の端面の配線方向に凹凸を付けたり曲線状にする等、
屈曲させることにより、電子放出部の長さを、交差部の
直線距離よりも長くすることにより、放出電子量を増や
したり、電子ビームを制御して電子源特性を高めること
ができる。
【0065】また、本発明の画像形成装置において、交
差部両側の電子放出素子から放出される複数の電子ビー
ムを画像形成部材で重ねる場合には、交差部両側の電子
放出素子が配線に対して対称配置されていることが好ま
しい。
【0066】本発明においては、素子電極はマトリクス
配線をそのまま用いるため、素子電極に必要な条件が配
線に要求される。従って、前述した表面伝導型電子放出
素子の材料及び形成方法に、配線機能を加えた上で、各
形成工程、材料、膜厚、配線幅を選択すれば良いが、配
線幅に関しては、後述する内容を満たす条件で限定され
る場合もある。
【0067】本発明においては、電子放出素子から放出
された電子ビームの画像形成部材上における照射部の輝
度分布に応じて、複数の電子放出素子の照射部を重ねて
照射部の形状や輝度等を制御することができる。実際の
画像形成装置においては、鮮明な画像を得るためには、
画像形成部材に照射される放出電子量がより多いことが
望まれる。本発明においては、例えば前記交差部両側に
ある表面伝導型電子放出素子から放出される電子ビーム
を画像形成部材上で重ねることにより、それら複数の放
出電子量の合計が上記所望の放出電子量に達すれば鮮明
な画像が得られる。即ち本発明では、1個の表面伝導型
電子放出素子から得られる放出電子量が少なくても、画
像形成部材上でのトータルでの電子放出量を多く取れる
ため、電子放出素子の設計が容易になるという利点があ
る。また、同時に画像形成部材上での電子ビームのスポ
ット形状も重なりの程度を変えることで制御することが
可能となるので、希望のスポット形状を得ることができ
る。
【0068】図5に本発明の電子源の一実施態様を模式
的に示す。本実施態様は交差部周縁に電子放出部を形成
した例であり、図5(a)はその平面図、(b)は図5
(a)中のA−A’断面図である。図中51は絶縁性基
板、54は電子放出部を含む薄膜、55はY方向配線、
56はX方向配線、57は絶縁層である。尚、本図にお
いては便宜上薄膜54は絶縁層57側面にのみ形成して
いるが、X方向配線56又はY方向配線55とのコンタ
クトを良好にするために、薄膜54端部を該配線上面に
適宜延長しても構わない。
【0069】図5(b)を用いて前述の、複数の照射部
を重ねる場合について説明する。図5(b)中の破線は
電子放出部53a及び53bから放出された電子ビーム
の軌跡を模式的に表わしたものである。本実施態様の場
合、画像形成部材59上に有効に電子放出されるために
X方向配線56がY方向配線55より高電位となるよう
に駆動電圧が印加される。このとき、交差部両側の電子
放出部から電子が放出され、画像形成部材59に印加さ
れている加速電圧(不図示)により放出電子が加速さ
れ、電子ビームは画像形成部材59方向へ進む。これと
同時に配線に印加された駆動電圧により形成される電場
の影響も受けるため、高電位電極側にも偏向される。即
ち、図5(b)では、例えば電子放出部53aから放出
された電子は画像形成部材59の加速電圧により図中Z
方向に加速されるが、同時に配線の駆動電圧によっても
Y方向に加速されるため破線のような軌道をたどり画像
形成部材59上に電子ビームが照射される。同様に、5
3bから放出された電子はZ方向及び−Y方向に加速さ
れ破線のような軌道をたどり画像形成部材59上に電子
ビームが照射される。この時、前述の2箇所から放出さ
れた電子ビームが画像形成部材59上で重なるように電
子源を含む画像形成装置を設計する。具体的には、交差
部両側の電子放出部間距離(D)(本実施態様では配線
幅に相当)、駆動電圧(Vf)、画像形成部材の加速電
圧(Va)及び画像形成部材と電子源間の距離(H)等
を以下に詳述するように適宜選択する。
【0070】図33は、図5(a),(b)に示したよ
うな装置において、本発明者らが観察した画像形成部材
59上に形成された蛍光体(不図示)の輝点52の拡大
概略図である。
【0071】図33に示されるように、蛍光体の輝点全
体は配線間での電圧印加方向(図中Y方向)及び、それ
と垂直な方向(X方向)に、ある広がりを持っているこ
とが確認された(但し、図33には、図5(b)の電子
放出部53aからのみの放出電子による輝点を示し
た)。尚、331は図5(b)の破線Zと蛍光体との交
点である。
【0072】このような輝点が形成される理由、即ち、
電子ビームがある広がりを持って画像形成部材に到達す
る理由については、表面伝導型電子放出素子の電子放出
機構について完全に解明されてはいないので明確ではな
いが、本発明者らは、幾多の実験から初速度を持った電
子があらゆる方向へ散乱されるように放出されているた
めと考えている。
【0073】また、本発明者らは、あらゆる方向へ放出
される電子のうち、電子放出部53aから見て、両配線
のうちの高電位側配線の方向(図中Yプラス方向)に放
出された電子が輝点の先端部52aに到達し、低電位側
配線の方向(図中Yマイナス方向)に放出された電子が
輝点の尾部52bに到達するというように、基板面に対
し角度分布を有する電子が放出されることによりY方向
についてある広がりを持った輝点が得られると考えてい
る。但し、輝点の尾部52bの輝度は他の部分に比べ一
層低かったため、低電位側配線の方向(Yマイナス方
向)に放出される電子の量は非常に少ないと推察され
る。
【0074】更に、本発明者らの実験によると、図33
において、輝点52は電子放出部53aの鉛直上方(図
5(b)中の破線Z)からYプラス方向へずれているこ
とがわかった。
【0075】この理由は、表面伝導型電子放出素子上の
空間の電位分布が、電子放出部53aの近傍において等
電位面が画像形成部材59面と平行になっていないた
め、放出された電子は加速電圧Vaにより加速され図中
Z方向に飛翔するだけでなく、高電位側配線56方向
(Yプラス方向)にも加速されるためと本発明者らは考
えている。
【0076】即ち、電子放出させるために必要な印加電
圧Vfにより、電子は放出された直後、偏向作用を受け
ることが避けられないためと考えられる。
【0077】そこで本発明者らは、輝点52の形状や大
きさ、電子放出部53aの鉛直上方からY方向への位置
ずれの値などを詳細に検討し、輝点先端部までのずれ量
(図33中のΔY1)と輝点尾部までのずれ量(図33
中のΔY2)をVa,Vf,Hをパラメーターとして表
わすことを試みた。
【0078】荷電粒子の運動方程式から電子源の上方
(Z方向)距離HにVa(V)の電圧が印加されたター
ゲットがあり、電子源〜ターゲット間には一様な電場が
存在する時、Y方向には初速度V(eV)、Z方向には
初速度0で射出した電子は、ターゲットに到達するまで
に、Y方向に
【0079】
【数1】 だけ、変位する。
【0080】本発明者らの行った実験では、配線間に印
加する電圧の影響で、電子放出部近傍(本発明において
は、厳密には、高電位側配線の近傍を意味する)におい
て電場が湾曲しており、Y方向へも電子が加速される
が、通常電子放出素子に印加する電圧に対し、画像形成
部材に印加される電圧が十分大きいので、電子は電子放
出部の近傍のみでY方向に加速され、その後はY方向速
度はほとんど一定と考えられるので、電子放出部近傍で
Y方向に加速された後の速度を式(1)のVに代入すれ
ば、Y方向への電子ビームのずれが求められると考えら
れる。
【0081】今、電子が電子放出部近傍でY方向に加速
されたあと得たY方向の速度成分をC(eV)とする
と、Cは素子に印加する電圧Vfの値によって変位する
定数と考えられる。そこでCをVfの関数としてC(V
f)(単位はeV)として表し(1)式に代入すれば、
ずれ量Δ0は下記(2)式で表せる。
【0082】
【数2】
【0083】但し、(2)式は電子放出部からY方向の
初速度0で放出された電子が、電子放出部近傍で素子電
極間に印加される電圧Vfの影響でY方向速度C(e
V)となった場合のずれ量を表している。
【0084】実際には、前述のように、表面伝導型電子
放出素子から放出される電子はあらゆる方向に初速度を
もって放出されると考えられるため、その初速度の大き
さをv0(eV)とすると、(1)式から、Y方向へ最
も大きくずれる電子ビームのずれ量は
【0085】
【数3】 Y方向へのずれ量が最も小さい電子ビームのずれ量は
【0086】
【数4】 となると考えられる。
【0087】ここで、v0も電子放出部に印加される電
圧エネルギーであるVfにより値が変化する定数と考え
られるから、結局Cもv0もVfの関数であると言える
から、定数K2、K3を用いて
【0088】
【数5】 と書き換えられる。
【0089】これを用いて(3)(4)を変形すると
【0090】
【数6】
【0091】ここで、H、Vf、Vaは測定可能な量で
あり、ΔY1、ΔY2も測定可能な量である。
【0092】本発明者らは、図33において、H、V
f、Vaを変えてΔY1、ΔY2を測定する実験を種々
行うことにより、K2、K3の値としてそれぞれ下記の
値を得た。
【0093】K2=1.25±0.05 K3=0.35±0.05
【0094】これは加速電界の速度(Va/H)が1k
V/mm以上の時、特に良く成り立つ。
【0095】以上の知見をもとにすれば、画像形成部材
面での電子ビームスポットの電子放出素子への電圧印加
方向(Y方向)の大きさ(S1とする)は、S1=ΔY
1−ΔY2として簡単に求められる。
【0096】K1=K2−K3と置けば(5)、(6)
式から
【0097】
【数7】 となる。
【0098】さらに、本発明者らは、以上得られた関係
式をもとに、複数の電子放出部から放出される電子ビー
ムの画像形成部材面上での関係を考察した。
【0099】図5(a),(b)に示した構成では、放
出された電子は、電子放出部近傍の電場の湾曲や、電極
のエッジの影響等で、図33に示したように、Y軸に非
対称な形状で画像形成部材面に達する。
【0100】スポット形状の歪みとか、非対称性は画像
の解像度の低下を引き起こし、特に文字などを表示する
場合、文字の判別性が低下し、また動画の場合でも画像
のきれが悪く、鮮明な画像が得られない。
【0101】この場合、輝点の形状はY軸に非対称だ
が、先端部から尾部までが、電子放出部の鉛直上方(図
5(b)の破線Z)からどれだけずれるかは、式
(5),(6)から明らかであるから、本発明者らは、
複数の電子放出部が、電圧印加方向において、下記(1
3)式で表される間隔Dをもって、配置されれば、該複
数の電子放出部から放出された電子ビームが、画像形成
部材面上で一つに重なることにより、対称性の良い輝点
形状が得られる事を見いだした。
【0102】
【数8】
【0103】更に本発明の電子源の別の好ましい態様に
おいては、先の態様(図5)と同様に上記した表面伝導
型電子放出素子を用い、絶縁層を介して交差する行方向
配線及び列方向配線をそのまま素子電極として用い、該
絶縁層側面に、電子放出部を含む薄膜を形成して構成さ
れるが、更に、上記交差部内において絶縁層上の配線を
一部除去した形状に配線を形成し、該除去部分に下側の
配線まで届くホールを形成し、下側の配線を引き出して
補助電極を形成する。また、この構成とは逆に、交差部
内に形成したホールに電子放出部を形成し、下側の配線
を絶縁層側面に沿って引き出した補助電極を構成しても
良い。本態様では、この補助電極を設けたことにより、
電子放出部から放出される電子の軌道を制御することが
できる。
【0104】本態様においても、素子電極はマトリクス
配線をそのまま用いるため、素子電極に必要な条件が配
線に要求される。従って、前述した表面伝導型電子放出
素子の材料及び形成方法に、配線機能を加えた上で、各
形成工程、材料、膜厚、配線幅を選択すれば良い。
【0105】図6に本発明の電子源の上記補助電極を設
けた実施態様を示す。本実施態様は配線交差部の中央部
に下側の配線にまで達するホールを穿ち、下側の配線を
引き出して補助電極を形成したものである。図中(a)
はその平面図、(b)は図6(a)中のA−A’断面図
である。図中61は絶縁性基板、62は補助電極、64
は電子放出部を含む薄膜、65はY方向配線、66はX
方向配線、67は絶縁層である。尚、本図においては便
宜上薄膜64は絶縁層側面にのみ設けたが、X方向配線
66及びY方向配線65とのコンタクトを良好にするた
めに、薄膜64端部を上記配線上面に適宜延長しても良
い。
【0106】更に、本発明の電子源の別の好ましい態様
においては、上記交差部の絶縁層の厚みよりも、電子放
出部における行方向配線と列方向配線との距離が小さい
ことをも特徴とする態様である。配線の交差部において
は介在する絶縁層に容量が発生し、高速駆動を図る上で
問題である。本態様においては、上記絶縁層の厚みをで
きるだけ厚くすることで上記課題を解決したものであ
る。即ち、電子放出部における電極間距離を変えずに、
配線形状を変えたり、或いは基板に凹部を形成して下側
の電極を屈曲させることにより、絶縁層の厚みを増やし
て容量を減らし、駆動特性を高めたものである。
【0107】また本態様の技術思想によれば、同じ膜厚
の絶縁層において、上記交差部における配線電極間の、
より狭い電子放出素子を形成し、電子放出特性の異なる
電子源を構成することができる。
【0108】図7に本発明の電子源の上記絶縁層の容量
を減らした実施態様を模式的に示す。本実施態様は基板
にX方向配線に沿って溝を形成し、該溝に直交する様に
Y方向配線を屈曲させて形成することにより、溝の深さ
分だけ絶縁層の厚みを増加させたものである。図中
(a)はその平面図、(b)は図7(a)中のA−A’
断面図である。図中71は絶縁性基板、74は電子放出
部を含む薄膜、75はY方向配線、76はX方向配線、
77は絶縁層である。尚、本図においては便宜上薄膜7
4は絶縁層側面にのみ設けたが、X方向配線76及びY
方向配線75とのコンタクトを良好にするために、薄膜
74端部を上記配線上面に適宜延長しても構わない。
【0109】また、図8は本発明の画像形成装置の表示
パネルの基本構成であり、図9は蛍光膜である。図中、
81は図5に示した様な本発明の電子源基板、82は電
子源基板81を固定したリアプレート、83は支持枠、
78は電子源基板81に形成された電子放出部を含む薄
膜、79はY方向配線、80はX方向配線、87はガラ
ス基板84の内面に蛍光膜85及びメタルバック86を
形成したフェースプレートであり、リアプレート82及
びフェースプレート88をフリットガラス等で封着して
外囲器83が構成されている。外囲基88は上述の如く
フェースプレート87、支持枠83、リアプレート82
で構成されているが、リアプレート82は主に電子源基
板81の強度を補強する目的で設けられるため、電子源
基板81が十分な強度を持つ場合には別体のリアプレー
ト82は不要であり、電子源基板81に直接支持枠83
を封着し、フェースプレート87、支持枠83、電子源
基板81にて外囲器88を構成しても良い。尚、フェー
スプレート87、リアプレート82間に不図示のスペー
サーを設けることによって、支持機能を強化することも
できる。
【0110】図9に図8に示した蛍光膜85を示す。蛍
光膜85はモノクロームの場合は蛍光体のみからなる
が、カラーの場合には、蛍光体の配列によりブラックス
トライプ或いはブラックマトリクスなどと呼ばれる黒色
導電材89と蛍光体90とで構成される。ブラックスト
ライプ、ブラックマトリクスが設けられる目的は、カラ
ー表示の場合必要となる三原色蛍光体の、各蛍光体90
間の塗り分け部を黒くすることで混色等を目立たなくす
ること、及び蛍光膜85における外光反射によるコント
ラストの低下を抑制することである。黒色導電材89の
材料としては、通常良く用いられている黒鉛を主成分と
する材料だけでなく、導電性が有り、光の通過及び反射
が少ない材料であればこれに限るものではない。またガ
ラス基板84に蛍光体を塗布する方法はモノクローム、
カラーによらず、沈殿法や印刷法が用いられる。
【0111】また、蛍光膜85の内面側には通常メタル
バック86が設けられる。メタルバック86の目的は、
蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレート8
7側へ鏡面反射することにより輝度を向上させること、
電子ビーム加速電圧を印加するための電極として作用さ
せること、外囲器内で発生した負イオンの衝突によるダ
メージからの蛍光体の保護等である。メタルバック86
は、蛍光膜85作製後に蛍光膜85の内面側表面の平滑
化処理(通常、フィルミングと呼ばれる)を行ない、そ
の後Alを真空蒸着等で堆積することにより形成され
る。フェースプレート87には蛍光膜85の導電性を高
めるため、蛍光膜85の外面側に更に透明電極を設けて
も良い(不図示)。
【0112】前述の封着を行なう際、カラーの場合には
各色蛍光体と電子放出素子とを対応させるため、十分な
位置合わせを行なう必要がある。
【0113】外囲器88は、不図示の排気管を通じ、1
-6程度に真空にされて封止される。また、外囲器88
の外側へ引き出された端子Dx1〜Dxm及びDy1〜Dyn
通じてX方向配線80及びY方向配線79に電圧を印加
し、前述のフォーミング処理を行ない、電子放出部を形
成する。また、外囲器88の封止後の真空度を維持する
ために、ゲッター処理を行なう場合も有る。これは、外
囲器88の封止を行なう直前或いは封止後に、抵抗加熱
或いは高周波加熱等の加熱法により、外囲器88内の所
定の位置(不図示)に配置されたゲッターを加熱し、蒸
着膜を形成する処理法である。ゲッターは通常Ba等が
主成分であり、上記蒸着膜の吸着作用により、例えば1
×10-5〜10-7Torrの真空度を維持するものであ
る。
【0114】以上のようにして形成された画像形成装置
において、各電子放出素子には、容器外端子Dx1〜Dxm
及びDy1〜Dynを通じて電圧を印加することにより、電
子を放出させ、高圧端子HVを通じてメタルバック86
或いは不図示の透明電極に数kV以上の高圧を印加し、
電子ビームを加速し、蛍光膜85に衝突させ、励起・発
光させることで画像を表示するものである。
【0115】以上述べた構成は、表示等に好適な画像形
成装置を作製する上で必要な概略構成であり、例えば各
部材の材料等、詳細な部分は上述内容に限られるもので
はなく、画像装置の用途に適する様適宜選択する。
【0116】また、本発明の電子源は、表示に好適な画
像形成装置に限るものではなく、感光性ドラムと発光ダ
イオード等で構成された光プリンタの発光ダイオード等
の代替の発光源として用いることもできる。またこの
際、上述のm本のX方向配線とn本のY方向配線を適宜
選択することで、ライン状発光源だけでなく、2次元状
の発光源としても応用できる。
【0117】
【実施例】
(実施例1)前述の図5に示した構成の電子源を作製し
た。その製造工程について、図10を用いて説明する。
【0118】 基板91として石英基板を用い、これ
を有機溶剤により十分に洗浄後、該基板91面上に真空
蒸着法により、厚さ50ÅのCr及び厚さ6000Åの
Auを順次積層し、フォトレジスト(AZ1370,ヘ
キスト社製)をスピンナーにより回転塗布し、ベークし
た後ホトマスクを露光・現像してY方向配線95のレジ
ストパターンを形成し、Au/Cr堆積膜をウエットエ
ッチングしてY方向配線95を形成した(a)。
【0119】 次に、CVD法によりSiO2の絶縁
層97を2μmの厚さでY方向配線95上全面に形成し
た(b)。
【0120】 真空蒸着法により絶縁層97上全面に
X方向配線96として厚さ50ÅのTi及び厚さ500
0ÅのAuを順次堆積した(c)。
【0121】 Auはウエットエッチング、Ti及び
SiO2はCF4とH2ガスを用いたRIE(反応性イオ
ン工程)によりX方向配線96及び絶縁層97をパター
ニングした(d)。
【0122】 真空蒸着法により0.1μm厚でCr
を堆積した後、フォトリソ及びエッチングプロセスによ
り、Cr膜92をパターニングし、更に有機パラジウム
溶液(奥野製薬株式会社製;ccp4230)をスピン
コータを用いて塗布した後、300℃で10min間の
加熱処理をして酸化パラジウム(PdO)微粒子からな
る電子放出部形成用薄膜98を形成し(e)、リフトオ
フにより所望のパターンの電子放出部形成用薄膜98を
得る(f)。
【0123】 上記工程を経た基板を真空室内に入
れ、10-6Torrの真空雰囲気でX方向及びY方向配
線に電圧を印加し、電子放出部形成用薄膜98の微粒子
膜に通電した。徐々に電圧を上昇させ、該微粒子膜に不
可逆的な変形を発生させ、電子放出部を形成した。
【0124】この様にして作製した電子源において、X
方向配線96に0V、Y方向配線95に14Vを印加
し、他のX方向配線、Y方向配線には7Vを印加した。
これにより選択された電子放出素子のみから電子が放出
され、良好な選択性を示した。又、特に、上部配線(X
方向配線96)側を、下部配線(Y方向配線95)側よ
りも高電位とすること、及び上部配線巾を適宜設定する
ことにより、交差部両側からの放出電子ビームが画像形
成部材上で照射部が重なり、所望の放出電子量が得られ
た。
【0125】本実施例において、例えば、X方向配線の
幅(D)を400μmとし、X方向配線に14V、一
方、Y方向配線に0Vを印加し、更に、距離(H)が
2.5mm上方に設置された画像形成部材上の蛍光体
(不図示)に6kVを印加したとき、対称性が良く、ほ
ぼ円形の輝点形状が得られた。尚、本実施例において
は、輝点の径は、ほぼ500μmφであった。
【0126】即ち、単一の電子放出部を有する表面伝導
型電子放出素子からの電子ビームは、画像形成部材面、
ここでは、画像形成部材面の内面に配置された蛍光体
(不図示)面上で、対称性の良くない輝点形状になる
が、一方、本実施例の通り、複数の電子放出部が、電圧
印加方向(Y方向)、下記の関係式にて表される間隔D
をもって、両電子放出部が高電位側配線を挟んで形成さ
れれば、複数の電子放出部から放出された電子ビーム
が、画像形成部材面、ここでは、画像形成部材面の内面
に配置された蛍光体(不図示)面上で、一つに重なるこ
とにより、対称性の良い輝点形状が、本実施例のように
得られる。
【0127】K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K
3×2H(Vf/Va)1/2 但し、K2、K3は定数で、 K2=1.25±0.05、K3=0.35±0.05 Vfは素子印加電圧、Vaは画像形成部材に印加される
電圧(加速電圧)、Hは電子放出部と画像形成部材間の
距離、Dは電子放出部間の距離を夫々示す。
【0128】また、上記工程により作製した電子源は、
高精細、大画面化しても極端な再現性或いは歩留の低下
が起こらなかった。
【0129】尚、本実施例においては、絶縁膜を膜厚が
均一になるように形成したが、交差部において所定の膜
厚が形成されれば、交差部以外の領域の膜厚は交差部と
は関係なく適宜選択でき、絶縁膜の膜厚が領域により異
なっていても構わない。
【0130】実施例1記載の電子源を用いて図8に示し
た表示パネルを構成し、本発明の画像形成装置を構成し
た。本実施例の駆動について説明する。
【0131】図11に本実施例の電気回路構成を示す。
図11はNTSC方式のテレビ信号に基づきテレビジョ
ン表示を行なうための駆動回路の概略構成をブロック化
して示したもので、図中111は前記表示パネルであ
り、112は走査回路、113は制御回路、114はシ
フトレジスタ、115はラインメモリー、116は同期
信号分離回路、117は変調信号発生器、VX及びVa
直流電圧源である。
【0132】以下、各部の機能を説明してゆくが、先ず
表示パネル111は、端子Dx1〜Dxm、Dy1〜Dyn、及
び高圧端子HVを介して外部の電気回路と接続してい
る。このうち、端子Dx1〜Dxmには、前記表示パネル1
11内に設けられているマルチ電子ビーム源即ちm行n
列の行列状にマトリクス配線された表面伝導型電子放出
素子群を一行(n素子)ずつ順次駆動してゆくための走
査信号が印加される。一方、端子Dy1〜Dynには前記走
査信号により選択された一行の表面伝導型電子放出素子
の各素子の出力電子ビームを制御するための変調信号が
印加される。また、高圧端子HVには直流電圧Vaより例
えば10kVの直流電圧が供給されるが、これは表面伝
導型電子放出素子より出力される電子ビームに蛍光体を
励起するに十分なエネルギーを付与するための加速電圧
である。
【0133】次に、走査回路112について説明する。
同回路は内部にm個のスイッチング素子を備えるもので
(図中S1〜Smで模式的に示されている)、各スイッチ
ング素子は、直流電圧源VXの出力電圧もしくは0V
(グランドレベル)のいずれか一方を選択し、表示パネ
ル111の端子Dx1〜Dxmと電気的に接続するものであ
る。S1〜Smの各スイッチング素子は、制御回路113
が出力する制御信号Tscanに基づいて動作するものだ
が、実際には例えばFETの様なスイッチング素子を組
合せることにより容易に構成することが可能である。
【0134】尚、前記直流電圧源VXは、本実施例の場
合には、前記表面伝導型電子放出素子の特性に基づき7
Vの一定電圧を出力する様設定している。
【0135】また、制御回路113は、外部より入力す
る画像信号に基づいて適切な表示が行なわれる様各部の
動作を整合させる動きを持つものである。次に説明する
同期信号分離回路116より送られる同期信号Tsync
基づいて、各部に対してTscan及びTsft及びTmryの各
制御信号を発生する。尚、各制御信号のタイミングに関
しては後に図18を用いて詳しく説明する。
【0136】同期信号分離回路116は、外部から入力
されるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と輝
度信号成分とを分離するための回路で、良く知られてい
る様に周波数分離(フィルター)回路を用いれば容易に
構成できるものである。同期信号分離回路116により
分離された同期信号は、良く知られる様に垂直同期信号
と水平同期信号よりなるが、ここでは説明の便宜上、T
sync信号として図示した。一方、前記テレビ信号から分
離された画像の輝度信号成分を便器上DATA信号と表
すが、同信号はシフトレジスタ114に入力される。
【0137】シフトレジスタ114は時系列的にシリア
ルに入力される前記DATA信号を画像の1ライン毎に
シリアル/パラレル変換するためのもので、前記制御回
路113より送られる制御信号Tsftに基づいて動作す
る(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ114の
シフトクロックであると言い換えることができる)。シ
リアル/パラレル変換された画像1ライン分(電子放出
素子n素子分の駆動データに相当する)のデータは、I
d1〜Idnのn個の並列信号として前記シフトレジスタの
114より出力される。
【0138】ラインメモリ115は画像1ライン分のデ
ータを必要時間の間だけ記憶するための記憶装置であ
り、制御回路113より送られる制御信号Tmryに従っ
て適宜Id1〜Idnの内容を記憶する。記憶された内容
は、I’d1〜I’dnとして出力され、変調信号発生器1
17に入力される。
【0139】変調信号発生器117は前記画像データ
I’d1〜I’dnの各々に応じて、表面伝導型電子放出素
子の各々を適切に駆動変調するための信号源で、その出
力信号は、端子Dy1〜Dynを通じて表示パネル111内
の表面伝導型電子放出素子に印加される。前述した様
に、本発明に係る電子放出素子は放出電流Ieに対して
3つの基本特性を有している。このため、例えば図17
(a)に示す様に電子放出しきい値以下の電圧を印加し
ても電子は放出されないが、図17(b)に示す様に電
子放出しきい値以上の電圧を印加する場合にはパルスの
長さPwもしくはパルスの波高値Vmを変化させることに
より出力電子ビームを制御することが可能である。従っ
て、変調信号発生器117としては、一定電圧のパルス
を発生するが入力されるデータに応じて適宜パルスの長
さを変調する様なパルス幅変調方式のもの、もしくは一
定の長さの電圧パルスを発生するが入力されるデータに
応じて適宜電圧パルスの波高値を変調するような電圧変
調方式のものを用いることが可能である。
【0140】以上図11に示された各部の機能について
述べたが、全体動作の説明に移る前に図12〜図15を
用いて前記表示パネル111の動作についてより詳しく
説明する。
【0141】図示の便宜上、表示パネルの画素数を6×
6(即ちm=n=6)として説明するが、実際に用いる
表示パネル111はこれよりもはるかに多数の画素を備
えたものであることは言うまでもない。
【0142】図12に示すのは、6行6列の行列状の表
面伝導型電子放出素子をマトリクス配線した本発明の電
子源であるマルチ電子ビーム源であり、説明上、各素子
を区別するためにD(1,1),D(1,2)〜D(6,6)のように
(X,Y)座標で位置を示している。
【0143】この様なマルチ電子ビーム源を駆動して画
像を表示していく際には、X軸と平行な画像の1ライン
を単位として、ライン順に画像を形成する方法をとる。
画像の1ラインに対応した電子放出素子を駆動するに
は、Dx1x6のうち表示ラインに対応する行の端子に0
Vを、それ以外の端子には7Vを印加する。それと同期
して、当該ラインの画像パターンに従ってDy1〜Dy6
各端子に変調信号を印加する。
【0144】例えば図13に示す様な画像パターンを表
示する場合を例にとって説明する。説明の便宜上、画像
パターンの発光部の輝度は等しく、例えば100フート
ランバート相当であるとする。前記表示パネル111に
おいては、蛍光体に従来公知のP−22を用い、加速電
圧を10kVとし、画面表示の繰り返し周波数を60H
zとし、電子放出素子として前記特性の表面伝導型電子
放出素子を用いたが、この場合には100フートランバ
ートの輝度を得るには発光画素に対応する素子には10
μ秒の間14Vの電圧を印加するのが適当であった
(尚、この数値は各パラメータを変更すれば当然変わる
べきものである)。
【0145】そこで、図13の画像のうち、例えば第3
ライン目を発光させる期間中は、図14に示すような電
圧を端子Dx1〜Dx6及びDy1〜Dy6を通じてマルチ電子
ビーム源に印加する。その結果、D(2,3),D(3,3),D
(4,3)の各表面伝導型電子放出素子には14Vが印加さ
れて電子ビームが出力される一方、上記3素子以外は7
V(図中斜線で示す素子)もしくは0V(図中白ぬきで
示す素子)が印加されるが、これは電子放出のしきい値
電圧以下であるためこれらの素子からは電子ビームは出
力されない。
【0146】同様の方法で他のラインについても図13
の表示パターンに従ってマルチ電子ビーム源を駆動して
ゆくが、この様子を時系列的に示したのが図15のタイ
ムチャートである。同図に示す様に、第1ラインから順
次1ラインずつ駆動してゆくことにより1画面の表示が
行なわれるが、これを毎秒60画面の速さで繰り返すこ
とにより、ちらつきのない画像表示が可能であった。
【0147】尚、表示パターンの発光輝度を変更する場
合には端子Dy1〜Dy6に印加される変調信号のパルスの
長さまたはパルスの電圧波高値を変化させることにより
変調が可能である。
【0148】以上6×6のマルチ電子ビーム源を例にと
って表示パネル111の駆動方法を説明したが、次に図
11の装置の全体動作について図16のタイミングチャ
ートを参照しながら説明する。
【0149】図16(a)は外部から入力するNTSC
信号から同期信号分離回路116により分離された輝度
信号DATAのタイミングであり、本図に示す様に1ラ
イン目のデータから順次2ライン目、3ライン目と送ら
れてくるが、これと同期して制御回路113からシフト
レジスタ114に対して図16(b)に示す様なシフト
クロックTsftが出力される。
【0150】シフトレジスタ114に1ライン分のデー
タが蓄積されると、同図(c)に示すタイミングで制御
回路113からラインメモリ115に対してメモリーラ
イト信号Tmryが出力され、1ライン(n素子分)の駆
動データが書き込まれる。その結果、ラインメモリ11
5の出力信号であるI’d1〜I’dnの内容は同図(d)
に示すタイミングで変化する。
【0151】一方、走査回路112の動作を制御する制
御信号Tscanの内容は同図(e)に示す様なものとな
る。即ち、1ライン目を駆動する場合には、走査回路1
12内のスイッチング素子S1のみが0Vで他のスイッ
チング素子は7V、また2ライン目を駆動する場合に
は、スイッチング素子S2のみが0Vで他のスイッチン
グ素子は7V、以下同様、というように動作が制御され
る。
【0152】また、これと同期して変調信号発生器11
7から表示パネル111に対しては、図16(f)に示
すタイミングで変調信号が出力される。
【0153】以上説明した動作により、表示パネル11
1を用いてテレビジョンの表示を行なうことが可能であ
る。
【0154】尚、上記説明中、特に記載していないがシ
フトレジスタ114やラインメモリ115はデジタル信
号式のものでもアナログ信号式のものでも差し支えな
く、要は画像信号のシリアル/パラレル変換や記憶が所
定の速度で行なわれれば良い。尚、デジタル信号式を用
いる場合には、同期信号分離回路116の出力信号DA
TAをデジタル信号化する必要があるが、これは116
の出力部にA/D変換器を備えれば容易に可能であるこ
とは言うまでもない。
【0155】また、本実施例においてNTSC方式のテ
レビ信号に基づきテレビジョン表示を行なう例を示した
が、本発明の電子源を用いて構成した表示パネルの応用
はこれに限るものではない。他の方式のテレビジョン信
号、或いは計算機や画像メモリ、通信ネットワークなど
種々の画像信号源と直接或いは間接に接続する表示装置
に広く用いることが可能であり、とりわけ大容量の画像
を表示する大画面の表示に好適である。
【0156】図18は、本実施例の電子源を用いたディ
スプレイパネルに、例えばテレビジョン放送をはじめと
する種々の画像情報源より提供される画像情報を表示で
きるように構成した表示装置の一例を示すための図であ
る。図中200はディスプレイパネル、201はディス
プレイパネルの駆動回路、202はディスプレイコント
ローラ、203はマルチプレクサ、204はデコーダ、
205は入出力インターフェース回路、206はCP
U、207は画像生成回路、208、209及び210
は画像メモリインターフェース回路、211は画像入力
インターフェース回路、212及び213はTV信号受
信回路、214は入力部である。(尚、本表示装置は、
例えばテレビジョン信号のように映像情報と音声情報の
両方を含む信号を受信する場合には、当然映像の表示と
同時に音声を再生するものであるが、本発明の特徴と直
接関係しない音声情報の受信、分離、再生、処理、記憶
などに関する回路やスピーカーなどについては説明を省
略する。)
【0157】以下、画像信号の流れに沿って各部を説明
してゆく。
【0158】先ず、TV信号受信回路213は、例えば
電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝送
されるTV画像信号を受信するための回路である。受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例え
ば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式などの
諸方式でも良い。また、これらよりさらに多数の走査線
よりなるTV信号(例えばMUSE方式をはじめとする
いわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数化に適し
た前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに好適な信
号源である。TV信号受信回路213で受信されたTV
信号は、デヒーダ204に出力される。
【0159】また、画像TV信号受信回路212は、例
えば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送
系を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回
路である。前記TV信号受信回路213と同様に、受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、また
本回路で受信されたTV信号もデコーダ204に出力さ
れる。
【0160】また、画像入力インターフェース回路21
1は、例えばTVカメラや画像読取スキャナーなどの画
像入力装置から供給される画像信号を取り込むための回
路で、取り込まれた画像信号はデコーダ204に入力さ
れる。
【0161】また、画像メモリインターフェース回路2
10は、ビデオテープレコーダー(以下VTRと略す)
に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ204に入力される。
【0162】また、画像メモリインターフェース回路2
09は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取
り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ
204に出力される。
【0163】また、画像メモリインターフェース回路2
08は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像デ
ータを記憶している装置から画像信号を取り込むための
回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ204
に出力される。
【0164】また、入出力インターフェース回路205
は、本表示装置と、外部のコンピュータ、コンピュータ
ネットワークもしくはプリンタなどの出力装置とを接続
するための回路である。画像データや文字・図形情報の
入出力を行なうのはもちろんのこと、場合によっては本
表示装置の備えるCPU206と外部との間で制御信号
や数値データの入出力などを行なうことも可能である。
【0165】また、画像生成回路207は、前記入出力
インターフェース回路205を介して外部から入力され
る画像データや文字・図形情報や、或いはCPU206
より出力される画像データや文字・図形情報に基づき表
示用画像データを生成するための回路である。本回路の
内部には、例えば画像データや文字・図形情報を蓄積す
るための書き換え可能メモリや、文字コードに対応する
画像パターンが記憶されている読み出し専用メモリや、
画像処理を行なうためのプロセッサなどをはじめとして
画像の生成に必要な回路が組み込まれている。
【0166】本回路により生成された表示用画像データ
は、デコーダ204に出力されるが、場合によっては前
記入出力インターフェース回路205を介して外部のコ
ンピュータネットワークやプリンターに出力することも
可能である。
【0167】また、CPU206は、主として本表示装
置の動作制御や、表示画像の生成、選択、編集に関わる
作業を行なう。
【0168】例えば、マルチプレクサ203に制御信号
を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を適
宜選択したり組み合わせたりする。また、その際には表
示する画像信号に応じてディスプレイパネルコントロー
ラ202に対して制御信号を発生し、画面表示周波数や
走査方法(例えばインターレースかノンインターレース
か)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適宜制
御する。
【0169】また、前記画像生成回路207に対して画
像データや文字・図形情報を直接出力したり、或いは前
記入出力インターフェース回路205を介して外部のコ
ンピュータやメモリをアクセスして画像データや文字・
図形情報を入力する。
【0170】尚、CPU206は、むろんこれ以外の目
的の作業にも関わるものであっても良い。例えば、パー
ソナルコンピュータやワードプロセッサなどのように、
情報を生成したり処理する機能に直接関わっても良い。
【0171】或いは、前述したように入出力インターフ
ェース回路205を介して外部のコンピューターネット
ワークと接続し、例えば数値計算などの作業を外部機器
と協同して行なっても良い。
【0172】また、入力部214は、前記CPU206
に使用者が命令やプログラム、或いはデータなどを入力
するためのものであり、例えばキーボードやマウスの
他、ジョイスティック、バーコードリーダー、音声認識
装置など多様な入力機器を用いることが可能である。
【0173】また、デコーダ204は、前記207ない
し213より入力される種々の画像信号を3原色信号、
または輝度信号とI信号、Q信号に逆変換するための回
路である。尚、同図中に点線で示すように、デコーダ2
04は内部に画像メモリを備えるのが望ましい。これ
は、例えばMUSE方式をはじめとして、逆変換するに
際して画像メモリを必要とするようなテレビ信号を扱う
ためである。また、画像メモリを備えることにより、静
止画の表示が容易になる、或いは前記画像生成回路20
7及びCPU206と協同して画像の間引き、補間、拡
大、縮小、合成をはじめとする画像処理や編集が容易に
行なえるようになるという利点が生まれるからである。
【0174】また、マルチプレクサ203は前記CPU
206より入力される制御信号に基づき表示画像を適宜
選択するものである。即ち、マルチプレクサ203はデ
コーダ204から入力される逆変換された画像信号のう
ちから所望の画像信号を選択して駆動回路201に出力
する。その場合には、一画面表示時間内で画像信号を切
り換えて選択することにより、いわゆる多画面テレビの
ように、一画面を複数の領域に分けて領域によって異な
る画像を表示することも可能である。
【0175】また、ディスプレイパネルコントローラ2
02は、前記CPU206より入力される制御信号に基
づき駆動回路201の動作を制御するための回路であ
る。
【0176】先ず、ディスプレイパネルの基本的な動作
に関わるものとして、例えばディスプレイパネルの駆動
用電源(不図示)の動作シーケンスを制御するための信
号を駆動回路201に対して出力する。
【0177】また、ディスプレイパネルの駆動方法に関
わるものとして、例えば画面表示周波数や走査方法(例
えばインターレースかノンインターレースか)を制御す
るための信号を駆動回路201に対して出力する。
【0178】また、場合によっては表示画像の輝度、コ
ントラスト、色調、シャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路201に対して出力する場合
もある。
【0179】また、駆動回路201は、ディスプレイパ
ネル200に印加する駆動信号を発生するための回路で
あり、前記マルチプレクサ203から入力される画像信
号と、前記ディスプレイパネルコントローラ202より
入力される制御信号に基づいて動作するものである。
【0180】以上、各部の機能を説明したが、図18に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル2
00に表示することが可能である。即ち、テレビジョン
放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ204に
おいて逆変換された後、マルチプレクサ203において
適宜選択され、駆動回路201に入力される。一方、デ
ィスプレイパネルコントローラ202は、表示する画像
信号に応じて駆動回路201の動作を制御するための制
御信号を発生する。駆動回路201は、上記画像信号と
制御信号に基づいてディスプレイパネル200に駆動信
号を印加する。これにより、ディスプレイパネル200
において画像が表示される。これらの一連の動作は、C
PU206により統括的に制御される。
【0181】また、本表示装置においては、前記デコー
ダ204に内蔵する画像メモリや、画像生成回路207
及びCPU206が関与することにより、単に複数の画
像情報の中から選択したものを表示するだけでなく、表
示する画像情報に対して、例えば拡大、縮小、回転、移
動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、画像の縦横比
変換などをはじめとする画像処理や、合成、消去、接
続、入れ替え、はめ込みなどをはじめとする画像編集を
行なうことも可能である。また、本実施例の説明では、
特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集と同様
に、音声情報に関しても処理や編集を行なうための専用
回路を設けても良い。
【0182】従って、本表示装置は、テレビジョン放送
の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像及び動画
像を扱う画像編集機器、コンピューターの端末機器、ワ
ードプロセッサをはじめとする事務用端末機器、ゲーム
機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産業用
或いは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0183】尚、上記図18は、表面伝導型電子放出素
子を電子源とするディスプレイパネルを用いた表示装置
の構成の一例を示したに過ぎず、これのみに限定される
ものでないことは言うまでもない。例えば図18の構成
要素のうち使用目的上必要のない機能に関わる回路は省
いても差し支えない。またこれとは逆に、使用目的によ
ってはさらに構成要素を追加しても良い。例えば、本表
示装置をテレビ電話機として応用する場合には、テレビ
カメラ、音声マイク、照明機、モデムを含む送受信回路
などを構成要素に追加するのが好適である。
【0184】本表示装置においては、とりわけ表面伝導
型電子放出素子を電子源とするディスプレイパネルの薄
型化が容易なため、表示装置の奥行きを小さくすること
ができる。それに加えて、表面伝導型電子放出素子を電
子源とするディスプレイパネルは大画面化が容易で輝度
が高く視野角特性にも優れるため、本表示装置は臨場感
あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く表示することが可
能である。
【0185】(実施例2)図19に本発明の電子源の第
2実施例を示す。図19(a)はその平面図であり、
(b)は(a)中のB−B’断面である。図中の符号は
図5と同じである。本実施例は、実施例1のの工程に
おける絶縁層の厚みが1μmであること、の工程にお
けるパターニングの形状が凹状であること、且つその場
所がX方向配線56とY方向配線55との交差部である
こと以外は、実施例1と全く同じ製造工程で作製したも
のである。本電子源を実施例1と同様な画像形成装置に
組み込んで駆動したところ、実施例1と同じく良好な電
子放出特性を示し、高精細、大画面化しても極端な再現
性或いは歩留の低下が起こらず、テレビジョンの表示が
可能であることが示された。
【0186】(実施例3)図20に本発明第3の実施例
の電子源を示す。本実施例は、実施例1の電子源の構成
において、電子放出部を形成する絶縁層端面に凹部10
0を形成したものである。図21に本実施例の部分斜視
図を示す。本実施例では、実施例1と比べると電子放出
素子及び配線密度が同じであるものの、絶縁層57端面
の沿面距離長a−bが交差部の直線距離長Lよりも長い
ために、電子放出部を含んだ薄膜54の実効長が増し、
電子放出量が増大した。また、高精細、大画面化による
再現性や歩留の極端な低下も実施例1同様に認められ
ず、テレビジョンの表示が可能であることも示された。
このように、凹部を形成することにより、放出される電
子ビームの形状や角度などの特性を制御することがで
き、また、冗長効果が期待できる。
【0187】本実施例は実施例1と同じ製造方法で作製
したが、例えばX方向配線の形成時に印刷法を用い、ス
クリーンの調整により意図的に屈曲した配線形状を形成
することにより、本構成を得ることもできる。
【0188】(実施例4)実施例3とは異なる、絶縁層
端面が屈曲した形状を有する実施例を図22に示す。本
実施例も実施例3と同様に電子放出量が増大した。ま
た、実施例1〜3と同様に、高精細、大画面化しても極
端な再現性或いは歩留の低下は認められずテレビジョン
の表示が可能であることも示された。
【0189】(実施例5)図23に実施例2と同じ、X
方向配線56とY方向配線55との交差部に凹部を形成
して電子放出部を形成してなる電子源を示す。実施例2
では凹部の全側面に電子放出部を形成したが、本実施例
においては対向する1対の側面にのみ電子放出部を形成
し、該1組の電子放出部から放出された電子ビームが画
像形成部材に形成する照射部を重ねる以外は実施例と全
く同様にして画像形成装置に組み込み駆動したところ実
施例2と同じく良好な電子放出特性を示し、高精細、大
画面化しても極端な再現性或いは歩留の低下が起こら
ず、テレビジョンの表示が可能であることが示された。
【0190】(実施例6)前述の図6に示した構成の電
子源を作製した。その製造工程について図24を用いて
説明する。
【0191】 絶縁性基板61として石英基板を用
い、これを中性洗剤によるこすり洗い、有機溶剤による
超音波洗浄等により十分に洗浄後、フォトリソグラフィ
ー技術によりレジストパターンを形成した。次に抵抗加
熱法により、密着性向上のための下引き材であるTiを
膜厚0.05μmになるように、また、Y方向配線材で
あるNiを膜厚0.95μmとなるようにレジストパタ
ーン上に全面蒸着した後、リフトオフ法によりY方向配
線65を形成した(a)。
【0192】 次にスパッタ法により、SiO2の絶
縁層67を膜厚約2μmになるように全面に成膜した。
更に、フォトリソグラフィーによりレジストパターンを
形成し、RIE(反応性イオン工程)により層間絶縁層
67を加工した(b)。
【0193】 フォトリソグラフィーによりレジスト
パターンを形成し、蒸着法により、X方向配線材である
Niを主成分とする材料を膜厚約1μmになるように成
膜する。更に、リフトオフ法により、X方向配線66及
び補助電極62を形成した(c)。
【0194】 有機Pd(奥野製薬株式会社製;cc
p4230)を分散塗布し、その後大気中で300℃、
12分焼成する。更に、フォトリソグラフィーによりレ
ジストパターンを形成し、RIEイオンエッチングによ
りX絶縁層67側面に電子放出部形成用薄膜68を形成
した。
【0195】 上記工程を経た基板を真空室内にい
れ、10-6Torrの真空雰囲気でX方向及びY方向配
線に電圧を印加し、電子放出部形成用薄膜68の微粒子
膜に通電した。フォーミング電圧は5Vとし、60秒間
処理を行なって電子放出部を形成した。
【0196】この様にして作製した電子源において、X
方向配線66に0V、Y方向配線65に14Vを印加
し、他のX方向配線、Y方向配線には7Vを印加した。
これにより選択された電子放出素子のみから電子が放出
され、良好な選択性を示した。
【0197】また、上記工程により作製した電子源は、
高精細、大画面化しても極端な再現性或いは歩留の低下
が起こらなかった。
【0198】(実施例7)図25に本発明の電子源の更
に別の実施例を示す。尚、図25の(a)はその平面図
であり図25の(b)は(a)のD−D’断面図であ
る。本実施例は実施例6の構成に加えて、絶縁層上の補
助電極62とX方向配線65との間にも電子放出部を含
む薄膜64を形成した電子源である。
【0199】本実施例によれば、更に電子の放出量が増
し、収束性を持つばかりか、一つの素子に4箇所の電子
放出部を所有するため、フォーミング後全ての電子放出
部から電子が放出されなくても、電子放出が途絶えるこ
とがない。更に、複数の電子放出素子を並べて動作させ
る場合、一素子の電子放出量が多く、且つ収束性が高い
ため、一素子のサイズ及び隣接する素子の間隔を狭める
ことができ、より高密度で多数の素子を配列形成するこ
とができる。
【0200】(実施例8)前述の図7に示した構成の電
子源を作製した。その製造工程について図26を用いて
説明する。
【0201】 絶縁性基板71として石英基板を用
い、これを有機溶剤により十分に洗浄後、フォトレジス
ト(AZ1370,ヘキスト社製)をスピンナーにより
回転塗布、ベークした後、ホトマスク像を露光、現像し
て溝のレジストパターンを形成し、CF4とH2ガスを用
いたRIE(反応性イオン工程)によりX方向に深さ5
000Åの溝を形成した(a)。
【0202】 該基板71面上に真空蒸着法により、
厚さ50ÅのCr及び厚さ6000ÅのAuを順次積層
し、フォトレジストをスピンナーにより回転塗布し、ベ
ークした後ホトマスクを露光・現像してY方向配線75
のレジストパターンを形成し、Au/Cr堆積膜をウエ
ットエッチングしてY方向配線75を形成した(b)。
【0203】 次に、RFスパッタ法によりSiO2
の絶縁層77を1μmの厚さでY方向配線75上全面に
形成した(c)。
【0204】 フォトレジストをスピンナーにより回
転塗布、ベークした後、フォトマスク像を露光・現像し
てX方向配線76のレジストパターンを形成した後、真
空蒸着により厚さ1.0μmのNiを堆積させた。
【0205】 Ni堆積膜をマスクとし、CF4とH2
ガスを用いたRIE法により層間絶縁層をエッチングし
た(d)。
【0206】 真空蒸着法により0.1μm厚でCr
を堆積した後、フォトレジストをスピンナーにより回転
塗布、ベークした後、ホトマスク像を露光・現像して電
子放出部を含む薄膜形成用レジストパターンを形成し
た。その後、レジストを除去し、その上に有機Pd(奥
野製薬株式会社製;ccp4230)をスピンナーを用
いて塗布した後、焼成し、Crのエッチングオフにより
電子放出部形成用薄膜78を形成した(e)。
【0207】 上記工程を経た基板を真空室内にい
れ、10-6Torrの真空雰囲気でX方向及びY方向配
線に電圧を印加し、電子放出部形成用薄膜78の微粒子
膜に通電した。フォーミング電圧は5Vとし、60秒間
処理を行なって電子放出部を形成した。
【0208】この様にして作製した電子源において、X
方向配線76に0V、Y方向配線75に14Vを印加
し、他のX方向配線、Y方向配線には7Vを印加した。
これにより選択された電子放出素子のみから電子が放出
され、良好な選択性を示した。
【0209】また、上記工程により作製した電子源は、
高精細、大画面化しても極端な再現性或いは歩留の低下
が起こらなかった。
【0210】また、交差部の容量も基板に溝を形成せず
に構成した電子源に比較して30〜40%減少し、カッ
トオフ周波数を30〜40%程度上げることができた。
【0211】(実施例9)図27に本発明の電子源の更
に別の実施例を示す。本実施例は実施例8の製造工程と
ほとんど同じ方法で作製したが、実施例8の工程を行
なわずに、工程の絶縁膜形成後にホトリソグラフィー
技術及びエッチング技術を用いて絶縁膜形状を加工する
工程を付加し、Y方向配線75に平行な絶縁層断面が凸
状の電子源を作製した。本実施例においても実施例8と
同様の駆動を行ない、同様の効果を確認した。
【0212】(実施例10〜12)図28〜図30に本
発明の実施例10〜12のX方向配線断面図を示す。い
ずれの実施例も、前記実施例8及び9に挙げた製造工程
を利用して作製することができ、また、同程度の効果が
確認された。
【0213】以上述べた実施例6〜12においても、実
施例1と同様な画像形成装置に組み込んで駆動したとこ
ろ、実施例1と同じく良好な電子放出特性を示し、高精
細、大画面化しても極端な再現性或いは歩留の低下が起
こらず、テレビジョンの表示が可能であることが示され
た。
【0214】又、実施例6〜12の電子源を用いたディ
スプレイパネルに、例えば図18に示されたテレビジョ
ン放送をはじめとする種々の画像情報源より提供される
画像情報を表示できる。
【0215】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明は素子電極を
必要としない簡素な構成の電子源及び該電子源を用いた
画像形成装置を提供するものである。従って本発明によ
ると以下の様な効果が得られる。 (1)素子密度を高めて高精細化が図れる。 (2)製造工程が簡素で経済効率が高い。 (3)工程上の精度が高く、歩留及び再現性が高い。 (4)簡素な構成ながら十分な輝度が得られ、表示特性
が高い。 (5)画像形成部材上の放出電子量及びスポット形状の
制御が容易である。 (6)配線交差部における容量を減らし、高速駆動を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表面伝導型電子放出素子を示す図
である。
【図2】フォーミング処理の電圧波形を示す図である。
【図3】電子放出特性の測定評価装置の概略図である。
【図4】本発明に係る垂直型の表面伝導型電子放出素子
の電子放出特性を示す図である。
【図5】本発明の電子源の一実施態様を示す図である。
【図6】本発明の電子源の別の実施態様、即ち、図5の
態様に更に補助電極を配置した態様を示す図である。
【図7】本発明の電子源の更に別の実施態様、即ち、図
5の態様に更に絶縁層の容量を減らした態様を示す図で
ある。
【図8】本発明の画像形成装置の基本構成を示す図であ
る。
【図9】本発明の画像形成装置に用いる蛍光膜を示す図
である。
【図10】本発明の電子源の製造工程を示す図である。
【図11】本発明の画像形成装置の電気回路構成を示す
ブロック図である。
【図12】本発明に係る電子源を示すブロック図であ
る。
【図13】図12に示した電子源で表示する画像パター
ン例を示す図である。
【図14】図13に示した画像パターン例を表示するた
めの印加電圧を示す図である。
【図15】図14に示した画像パターンを表示するため
のタイミングチャートである。
【図16】図11に示した画像形成装置の全体動作のタ
イミングチャートである。
【図17】本発明に係る表面伝導型電子放出素子のしき
い値特性を示す図である。
【図18】本発明第1の実施例にかかる表示装置のブロ
ック図である。
【図19】本発明の第2実施例を示す図である。
【図20】本発明の第3実施例の平面図である。
【図21】本発明の第3実施例の斜視図である。
【図22】本発明の第4実施例を示す図である。
【図23】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図24】図6の本発明の電子源の製造工程を示す図で
ある。
【図25】本発明の第7実施例の電子源を示す図であ
る。
【図26】図7の本発明の電子源の製造工程を示す図で
ある。
【図27】本発明の第9実施例の電子源の断面図であ
る。
【図28】本発明の第10実施例の電子源の断面図であ
る。
【図29】本発明の第11実施例の電子源の断面図であ
る。
【図30】本発明の第12実施例の電子源の断面図であ
る。
【図31】従来の平面型の表面伝導型電子放出素子の平
面図である。
【図32】従来の複数の電子放出素子を用いた画像形成
装置の斜視図である。
【図33】図5に示した電子源による蛍光体の輝点の拡
大概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−349133 (32)優先日 平5(1993)12月28日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 川崎 秀司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 長田 芳幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 河出 一佐哲 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (65)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 該基板上に、互いに交差して配置された、行方向配線及
    び列方向配線と、 該両配線の交差部で、該両配線間に配置された、絶縁層
    と、 該両配線の交差部に、該両配線に接続されて配置され
    た、電子放出部を有する導電性膜、とを有することを特
    徴とする電子源。
  2. 【請求項2】 行方向配線と列方向配線とが、各々複数
    配置されており、 電子放出部を有する導電性膜が、該両配線の複数の交差
    部の各々に、配置されていることを特徴とする請求項1
    記載の電子源。
  3. 【請求項3】 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の側面に配置されていることを特徴とする請求項
    1記載の電子源。
  4. 【請求項4】 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の複数の側面に複数配置されていることを特徴と
    する請求項3記載の電子源。
  5. 【請求項5】 電子放出部を有する導電性膜の複数が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されていることを特徴とする請求項4記
    載の電子源。
  6. 【請求項6】 絶縁層の側面が、 屈曲形状を有することを特徴とする請求項3記載の電子
    源。
  7. 【請求項7】 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の複数の、屈曲形状を有する側面に、複数配置さ
    れていることを特徴とする請求項6記載の電子源。
  8. 【請求項8】 電子放出部を有する導電性膜の複数が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されていることを特徴とする請求項7記
    載の電子源。
  9. 【請求項9】 更に、 絶縁層を通じて、両配線のうち該絶縁層の上部に配置さ
    れた配線側へ、該両配線のうち該絶縁層の下部に配置さ
    れた配線側から引き出された補助電極を有することを特
    徴とする請求項3記載の電子源。
  10. 【請求項10】 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の複数の側面に複数配置されていることを特徴と
    する請求項9記載の電子源。
  11. 【請求項11】 電子放出部を有する導電性膜の複数
    が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されていることを特徴とする請求項10
    記載の電子源。
  12. 【請求項12】 更に、 補助電極と、両配線のうち絶縁層の上部に配置された配
    線とに接続されて配置された、電子放出部を有する導電
    性膜を有することを特徴とする請求項9記載の電子源。
  13. 【請求項13】 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の複数の側面に複数配置されていることを特徴と
    する請求項12記載の電子源。
  14. 【請求項14】 電子放出部を有する導電性膜の複数
    が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されていることを特徴とする請求項13
    記載の電子源。
  15. 【請求項15】 絶縁層が、 電子放出部を有する導電性膜が配置された該絶縁層の領
    域の厚さよりも、該絶縁層の他領域の厚さのほうが厚く
    形成されていることを特徴とする請求項3記載の電子
    源。
  16. 【請求項16】 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の複数の側面に複数配置されていることを特徴と
    する請求項15記載の電子源。
  17. 【請求項17】 電子放出部を有する導電性膜の複数
    が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されていることを特徴とする請求項16
    記載の電子源。
  18. 【請求項18】 電子放出部を有する導電性膜が、 微粒子にて構成されていることを特徴とする請求項1記
    載の電子源。
  19. 【請求項19】 電子放出部を有する導電性膜が、 Pdを主元素とする微粒子にて構成されていることを特
    徴とする請求項18記載の電子源。
  20. 【請求項20】 電子放出部を有する導電性膜が、 両配線の交差部に、該両配線に接続されて、複数配置さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の電子源。
  21. 【請求項21】 行方向配線と列方向配線とが、各々複
    数配置されており、 電子放出部を有する導電性膜の複数が、該両配線の複数
    の交差部の各々に、配置されていることを特徴とする請
    求項20記載の電子源。
  22. 【請求項22】 電子放出部を有する導電性膜の複数
    が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されていることを特徴とする請求項20
    記載の電子源。
  23. 【請求項23】 電子放出部を有する導電性膜が、 微粒子にて構成されていることを特徴とする請求項20
    記載の電子源。
  24. 【請求項24】 電子放出部を有する導電性膜が、 Pdを主元素とする微粒子にて構成されていることを特
    徴とする請求項23記載の電子源。
  25. 【請求項25】 更に、 両配線のうち絶縁層の上部に配置された配線側へ、該両
    配線のうち該絶縁層の下部に配置された配線側から引き
    出された補助電極を有することを特徴とする請求項1記
    載の電子源。
  26. 【請求項26】 行方向配線と列方向配線とが、各々複
    数配置されており、 電子放出部を有する導電性膜及び補助電極が、該両配線
    の複数の交差部に各々配置されていることを特徴とする
    請求項25記載の電子源。
  27. 【請求項27】 電子放出部を有する導電性膜が、 微粒子にて構成されていることを特徴とする請求項25
    記載の電子源。
  28. 【請求項28】 電子放出部を有する導電性膜が、 Pdを主元素とする微粒子にて構成されていることを特
    徴とする請求項27記載の電子源。
  29. 【請求項29】 電子源と、 入力信号に応じて、該電子源から放出された電子線の照
    射により画像を形成する画像形成部材とを有する画像形
    成装置において、 該電子源が、 基板と、 該基板上に、互いに交差して配置された、行方向配線及
    び列方向配線と、 該両配線の交差部で、該両配線間に配置された、絶縁層
    と、 該両配線の交差部に、該両配線に接続されて配置され
    た、電子放出部を有する導電性膜、とを有する電子源で
    あることを特徴とする画像形成装置。
  30. 【請求項30】 電子源が、 行方向配線と列方向配線とが、各々複数配置されてお
    り、 電子放出部を有する導電性膜が、該両配線の複数の交差
    部の各々に、配置されている電子源であることを特徴と
    する請求項29記載の画像形成装置。
  31. 【請求項31】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の側面に配置されている電子源であることを特徴
    とする請求項29記載の画像形成装置。
  32. 【請求項32】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の複数の側面に複数配置されている電子源である
    ことを特徴とする請求項31記載の画像形成装置。
  33. 【請求項33】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜の複数が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されている電子源であることを特徴とす
    る請求項32記載の画像形成装置。
  34. 【請求項34】 電子源が、 複数の電子放出部が、互いに以下の関係式を満たす間隔
    Dにて配置されている電子源であることを特徴とする請
    求項32記載の画像形成装置。 K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K3×2H(V
    f/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、 K3=0.35±0.05、 Hは電子放出部と画像形成部材との距離、 Vfは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、 Vaは画像形成部材に印加される電圧を示す]
  35. 【請求項35】 電子源が、 絶縁層の側面が、 屈曲形状を有する電子源であることを特徴とする請求項
    31記載の画像形成装置。
  36. 【請求項36】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の複数の、屈曲形状を有する側面に、複数配置さ
    れている電子源であることを特徴とする請求項35記載
    の画像形成装置。
  37. 【請求項37】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜の複数が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されている電子源であることを特徴とす
    る請求項36記載の画像形成装置。
  38. 【請求項38】 電子源が、 複数の電子放出部が、互いに以下の関係式を満たす間隔
    Dにて配置されている電子源であることを特徴とする請
    求項36記載の画像形成装置。 K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K3×2H(V
    f/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、 K3=0.35±0.05、 Hは電子放出部と画像形成部材との距離、 Vfは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、 Vaは画像形成部材に印加される電圧を示す]
  39. 【請求項39】 電子源が、更に、 絶縁層を通じて、両配線のうち該絶縁層の上部に配置さ
    れた配線側へ、該両配線のうち該絶縁層の下部に配置さ
    れた配線側から引き出された補助電極を有する電子源で
    あることを特徴とする請求項31記載の画像形成装置。
  40. 【請求項40】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の複数の側面に複数配置されている電子源である
    ことを特徴とする請求項39記載の画像形成装置。
  41. 【請求項41】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜の複数が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されている電子源であることを特徴とす
    る請求項40記載の画像形成装置。
  42. 【請求項42】 電子源が、 複数の電子放出部が、互いに以下の関係式を満たす間隔
    Dにて配置されている電子源であることを特徴とする請
    求項40記載の画像形成装置。 K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K3×2H(V
    f/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、 K3=0.35±0.05、 Hは電子放出部と画像形成部材との距離、 Vfは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、 Vaは画像形成部材に印加される電圧を示す]
  43. 【請求項43】 電子源が、更に、 補助電極と、両配線のうち絶縁層の上部に配置された配
    線とに接続されて配置された、電子放出部を有する導電
    性膜を有する電子源であることを特徴とする請求項39
    記載の画像形成装置。
  44. 【請求項44】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の複数の側面に複数配置されている電子源である
    ことを特徴とする請求項43記載の画像形成装置。
  45. 【請求項45】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜の複数が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されている電子源であることを特徴とす
    る請求項44記載の画像形成装置。
  46. 【請求項46】 電子源が、 複数の電子放出部が、互いに以下の関係式を満たす間隔
    Dにて配置されている電子源であることを特徴とする請
    求項44記載の画像形成装置。 K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K3×2H(V
    f/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、 K3=0.35±0.05、 Hは電子放出部と画像形成部材との距離、 Vfは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、 Vaは画像形成部材に印加される電圧を示す]
  47. 【請求項47】 電子源が、 絶縁層が、 電子放出部を有する導電性膜が配置された該絶縁層の領
    域の厚さよりも、該絶縁層の他領域の厚さのほうが厚く
    形成されている電子源であることを特徴とする請求項3
    1記載の画像形成装置。
  48. 【請求項48】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 絶縁層の複数の側面に複数配置されている電子源である
    ことを特徴とする請求項47記載の画像形成装置。
  49. 【請求項49】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜の複数が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されている電子源であることを特徴とす
    る請求項48記載の画像形成装置。
  50. 【請求項50】 電子源が、 複数の電子放出部が、互いに以下の関係式を満たす間隔
    Dにて配置されている電子源であることを特徴とする請
    求項48記載の画像形成装置。 K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K3×2H(V
    f/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、 K3=0.35±0.05、 Hは電子放出部と画像形成部材との距離、 Vfは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、 Vaは画像形成部材に印加される電圧を示す]
  51. 【請求項51】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 微粒子にて構成されている電子源であることを特徴とす
    る請求項29記載の画像形成装置。
  52. 【請求項52】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 Pdを主元素とする微粒子にて構成されている電子源で
    あることを特徴とする請求項29記載の画像形成装置。
  53. 【請求項53】 入力信号が、 TV信号、画像入力装置からの信号、画像メモリーから
    の信号、コンピュータからの信号のうちの少なくとも一
    つであることを特徴とする請求項29記載の画像形成装
    置。
  54. 【請求項54】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 両配線の交差部に、該両配線に接続されて、複数配置さ
    れている電子源であることを特徴とする請求項29記載
    の画像形成装置。
  55. 【請求項55】 電子源が、 行方向配線と列方向配線とが、各々複数配置されてお
    り、 電子放出部を有する導電性膜の複数が、該両配線の複数
    の交差部の各々に、配置されている電子源であることを
    特徴とする請求項54記載の画像形成装置。
  56. 【請求項56】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜の複数が、 複数の電子放出部から放出される複数の電子線が互いに
    重なる様に配置されている電子源であることを特徴とす
    る請求項54記載の画像形成装置。
  57. 【請求項57】 電子源が、 複数の電子放出部が、互いに以下の関係式を満たす間隔
    Dにて配置されている電子源であることを特徴とする請
    求項54記載の画像形成装置。 K2×2H(Vf/Va)1/2≧D/2≧K3×2H(V
    f/Va)1/2 [但し、K2=1.25±0.05、 K3=0.35±0.05、 Hは電子放出部と画像形成部材との距離、 Vfは電子放出部を有する導電性膜に印加される電圧、 Vaは画像形成部材に印加される電圧を示す]
  58. 【請求項58】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 微粒子にて構成されている電子源であることを特徴とす
    る請求項54記載の画像形成装置。
  59. 【請求項59】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 Pdを主元素とする微粒子にて構成されている電子源で
    あることを特徴とする請求項54記載の画像形成装置。
  60. 【請求項60】 入力信号が、 TV信号、画像入力装置からの信号、画像メモリーから
    の信号、コンピュータからの信号のうちの少なくとも一
    つであることを特徴とする請求項54記載の画像形成装
    置。
  61. 【請求項61】 電子源が、更に、 両配線のうち絶縁層の上部に配置された配線側へ、該両
    配線のうち該絶縁層の下部に配置された配線側から引き
    出された補助電極を有する電子源であることを特徴とす
    る請求項29記載の画像形成装置。
  62. 【請求項62】 電子源が、 行方向配線と列方向配線とが、各々複数配置されてお
    り、 電子放出部を有する導電性膜及び補助電極が、該両配線
    の複数の交差部に各々配置されている電子源であること
    を特徴とする請求項61記載の画像形成装置。
  63. 【請求項63】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 微粒子にて構成されている電子源であることを特徴とす
    る請求項61記載の画像形成装置。
  64. 【請求項64】 電子源が、 電子放出部を有する導電性膜が、 Pdを主元素とする微粒子にて構成されている電子源で
    あることを特徴とする請求項63記載の画像形成装置。
  65. 【請求項65】 入力信号が、 TV信号、画像入力装置からの信号、画像メモリーから
    の信号、コンピュータからの信号のうちの少なくとも一
    つであることを特徴とする請求項61記載の画像形成装
    置。
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