JP2007317522A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メタルバック上にゲッタ膜を有する構成の前面基板を持つFPDにおいて、メタルバックの電位が高い場合にも、輝度の経時劣化が小さく、長寿命なものを提供する。
【解決手段】蛍光体上にメタルバックを備え、該メタルバックをゲッタにより被覆してなる画像表示装置において、メタルバックの厚さを55nm以上120nm以下とし、ゲッタ材の厚さを40nm以上200nm以下とする。
【選択図】なし
【解決手段】蛍光体上にメタルバックを備え、該メタルバックをゲッタにより被覆してなる画像表示装置において、メタルバックの厚さを55nm以上120nm以下とし、ゲッタ材の厚さを40nm以上200nm以下とする。
【選択図】なし
Description
本発明は画像表示装置の画像形成部に関わり、特に平面型画像表示装置に使用される前面基板のメタルバック及びゲッタの構成に関わる。
ブラウン管(CRT)やフラットパネルディスプレイ(FPD)は電子線を用いることから、真空容器内部を高真空に保つ必要があり、内部の真空劣化(圧力上昇)は画像品質や電子源寿命に影響を及ぼす。そのため、真空容器内部にゲッタと呼ばれる金属薄膜が配置される。近年の表示面積の大型化に伴い、真空容器内に占めるゲッタの面積も十分に大きいものとすることが必要とされている。そこで、例えば、蛍光体を覆うメタルバック上にゲッタが配置された画像表示装置が開示されている(特許文献1)。
特許文献1においては、メタルバック及びゲッタの適当な膜厚として、それぞれ50nm以下、30nm以上50nm以下が選択される。しかしながら、メタルバックに印加される電位がより高い場合には、蛍光体側からの放出ガスが増大するため、より一層の改善が求められる。
本発明の目的は、メタルバック上にゲッタを有する画像表示装置において、メタルバックの電位が高い場合にも、輝度の経時劣化が小さく、長寿命な画像表示装置を提供することにある。
本発明は、画像を表示するための蛍光体と、該蛍光体を被覆するメタルバックとを有する前面基板と、電子放出素子を有する背面基板と、前記前面基板と前記背面基板との間に配置された支持枠とを備える画像表示装置において、
前記メタルバックの厚さが55nm以上120nm以下であり、少なくとも該メタルバックがゲッタで被覆されていることを特徴とする画像表示装置である。
前記メタルバックの厚さが55nm以上120nm以下であり、少なくとも該メタルバックがゲッタで被覆されていることを特徴とする画像表示装置である。
本発明においては、上記ゲッタの厚さが40nm以上200nm以下であることが好ましく、また、該ゲッタが、Ti、Zr、またはこれらの内の少なくとも一種を主成分とする合金であることが好ましい。
本発明によれば、前面基板のメタルバックをゲッタで被覆する構成において、メタルバックを高電位とした場合においても経時的な輝度劣化の少ない、長寿命の画像表示装置を得ることが可能となる。
以下に、本発明の好ましい態様を例に挙げて、本発明を詳述する。
図1は本発明の画像表示装置の構成の一例を模式的に示すものである。図中、1は前面基板、2は背面基板、3は支持枠で、接合部においてフリットガラスまたは低融点金属を用いて互いに接着され、外囲器(真空容器)を形成している。前面基板1は、前面ガラス基板11の上に、蛍光体12、ブラックマトリクス13、メタルバック14、ゲッタ15が形成されてなり、この部分は画像表示領域となる。図2に前面基板1の断面を模式的に拡大して示す。蛍光体12は白黒画像の表示装置の場合には蛍光体のみからなるが、カラー画像を表示する場合には、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体によりピクセルが形成され、その間を黒色導電材で分離した構造とする。黒色導電材はその形状により、ブラックストライプ、ブラックマトリクスなどと呼ばれる。メタルバック14はAl等の導電性薄膜により構成される。メタルバック14は、蛍光体12から発生した光のうち、電子放出素子22の方に進む光をガラス基板1の方向に反射して輝度を向上させる。同時に、外囲器内に残留したガスが、電子線により電離され生成したイオンの衝撃によって、蛍光体が損傷を受けるのを防止する働きもある。また、前面基板1の画像表示領域に導電性を与えて電荷が蓄積されるのを防ぎ、電子源22に対してアノード電極の役割を果たすものである。メタルバック14は高圧取り出し端子4に接続され、外部より電圧が印加される。
メタルバック14の上に形成されるゲッタ15は、外囲器内部で発生したガスを吸着する。ゲッタ15は真空蒸着法、スパッタ法などにより成膜可能である。とりわけ、非蒸発型ゲッタ(NEG)の場合には、成膜以降の取り扱いを容易にするために、ゲッタ15の表面に薄い窒化層を形成して安定化するのが好ましい。そのために、ゲッタ15の成膜終了後の真空装置内に窒素ガスを導入する。このときに形成された窒化層は、ゲッタ活性化処理により除去する。ゲッタ活性化処理とは、真空中で加熱するなどの方法により、窒素原子をゲッタ材の内部に拡散させて清浄な表面を形成し、ゲッタ作用(ガス吸着作用)が発現するようにすることである。本発明において用いられる好ましいゲッタとしては、NEGであり、特に、Ti、Zr、さらには、これらの内の少なくとも一種を主成分とする合金の中から選択されることが好ましい。
ゲッタ15が吸着可能なガスの量は、吸着するガス種にもよるが、ゲッタ内部へのガスの拡散過程を伴うため、ゲッタ膜の体積に依存する。よって必要な吸着量に応じてゲッタ膜厚の下限が決まり、30nm以上であることが好ましい。特にNEGの場合、活性化処理においてガスがゲッタ内部に拡散するため、その分、有効な体積が消費される。前面基板の画像表示領域上に成膜されたNEGにおいては、約40nm近くもの膜厚が無効となる場合があり、少なくとも40nm以上の膜厚を有することが好ましい。
ゲッタの膜厚の無効部分を減らすためには、ゲッタ活性化処理時にゲッタ内部に拡散するガスの量を減らすことが考えられる。ゲッタ活性化処理時にゲッタ15の内部に拡散するガスには、ゲッタ15の表面に吸着しているものと、ゲッタ15の下地となっているメタルバック14を通して拡散してくるものがある。この内、ゲッタ15の表面に既に吸着しているガスについては、内部に拡散する量を減らすことは容易ではない。しかし、メタルバック14を通して拡散してくるものについては、メタルバック14の厚さを厚くすることにより、その量を減らすことが可能であることが判明した。検討の結果、メタルバック14の厚さはおよそ55nm以上とすることにより、メタルバック14を介してゲッタ15内部に拡散するガスの量を有効に低減できることが分かった。
しかし、メタルバック14の厚さが、55nmを超え、120nm程度まで厚くしていくと、却ってゲッタ15の吸着性能が低下することも判明した。これはゲッタ15の吸着可能なガスの量が、ゲッタ15の下地となるメタルバック14の表面粗さにも依存するため、メタルバック14の厚さが120nm程度まで厚くなると、メタルバック14の表面が平滑化され、表面粗さが低下するためである。つまり、メタルバック14の厚さとしては120nm程度が上限となる。
背面基板2においては、背面ガラス基板21上に、前面基板1上の蛍光体12一つ一つに対応して、ほぼ対向する位置に電子放出素子22が形成され、該電子放出素子22は素子電極25,26を介してそれぞれX方向配線23、Y方向配線24に接続されている。Y方向配線24は電子放出させる素子の行を選択する、行選択用端子であり、X方向配線23は選択された行に属する素子の電子放出量を制御するための信号を入力する、信号入力端子である。尚、これらの端子の形態は、電子放出素子22の構造や制御の方法により適宜望ましいものが選ばれるもので、図に示した構造に限られるものではない。
前面基板1と背面基板2は支持枠3を介して対向して配置され、フリットや低融点金属といった封着材料を用いて封着され、真空容器からなるFPDが形成される。FPD内部を真空にする必要のあるFEDやSEDについては、内部を真空にする方法として、真空チャンバー中で封着(封止)する方法や、封着した後に排気管、排気孔などから排気し、封止する方法などが考えられる。ゲッタ活性化処理は真空中で温度を上げる必要があり、また特にTi、ZrなどのNEGを採用した場合、ゲッタ活性化処理において、水素を主とするガスがゲッタより放出されるため、ゲッタ活性化処理は真空容器が封止される前に実施されることが望まれる。
封止され、内部が真空に保たれたパネルは、駆動回路及び駆動回路とパネルを接続するケーブルが実装され、筐体に組み込まれ、画像表示装置(FPD)が形成される。尚、テレビジョンセット、PCなどに使用されるディスプレイは通常駆動回路が実装されるが、本特許は駆動回路を実装せず、独立した駆動回路により外部から駆動信号を入力した場合においても、違いを生じるものではない。
以下に好ましい実施例を挙げて、本発明を更に詳述する。
(実施例1)
(1)前面基板形成工程
前面ガラス基板11としてはアルカリ成分が少ないPD−200(旭硝子(株)社製)の2.8mm厚ガラスを用いた。ガラス基板を充分に洗浄した後、この上にスパッタ法によりITO(Indium−Tin Oxide)を100nm堆積し、透明電極を形成した。続いて印刷法により蛍光膜を塗布し、フィルミングと呼ばれる表面の平滑化処理をして、蛍光体12を形成した。尚、蛍光体12は赤、緑、青の3色よりなるストライプ状の蛍光体と、黒色導電材とが交互に配列するマトリクス構造(ブラックマトリクス)とした。画素数は赤、緑、青を1画素として720×160画素である。更に、蛍光体12、ブラックマトリクス13の上(画像表示部全面)に、アルミ薄膜よりなるメタルバック14を電子ビーム蒸着法により100nmの厚さに形成した。フィルミングはメタルバック形成後、大気中で焼成することにより除去された。尚、メタルバック14を電気的に高圧端子4に接続するための配線は、予めAgペーストの印刷、焼成によって形成した。
(1)前面基板形成工程
前面ガラス基板11としてはアルカリ成分が少ないPD−200(旭硝子(株)社製)の2.8mm厚ガラスを用いた。ガラス基板を充分に洗浄した後、この上にスパッタ法によりITO(Indium−Tin Oxide)を100nm堆積し、透明電極を形成した。続いて印刷法により蛍光膜を塗布し、フィルミングと呼ばれる表面の平滑化処理をして、蛍光体12を形成した。尚、蛍光体12は赤、緑、青の3色よりなるストライプ状の蛍光体と、黒色導電材とが交互に配列するマトリクス構造(ブラックマトリクス)とした。画素数は赤、緑、青を1画素として720×160画素である。更に、蛍光体12、ブラックマトリクス13の上(画像表示部全面)に、アルミ薄膜よりなるメタルバック14を電子ビーム蒸着法により100nmの厚さに形成した。フィルミングはメタルバック形成後、大気中で焼成することにより除去された。尚、メタルバック14を電気的に高圧端子4に接続するための配線は、予めAgペーストの印刷、焼成によって形成した。
(2)ゲッタ形成工程
フィルミングを除去した後、メタルバック14上全面に、Tiを電子ビーム蒸着法により120nmの厚さに形成した。
フィルミングを除去した後、メタルバック14上全面に、Tiを電子ビーム蒸着法により120nmの厚さに形成した。
(3)背面基板形成工程
背面ガラス基板21としては、アルカリ成分が少ないPD−200(旭硝子(株)社製)の2.8mm厚ガラスを用い、更にこの上にナトリウムブロック層としてSiO2膜100nmを塗付焼成したものを用いた。
背面ガラス基板21としては、アルカリ成分が少ないPD−200(旭硝子(株)社製)の2.8mm厚ガラスを用い、更にこの上にナトリウムブロック層としてSiO2膜100nmを塗付焼成したものを用いた。
素子電極25,26は、ガラス基板21上に、先ず下引き層としてTi5nm、その上に白金40nmをスパッタ法によって成膜した後、フォトレジストを塗布し、露光、現像、エッチングという一連のフォトリソグラフィー法によってパターニングして形成した。次にY方向配線24について、素子電極の一方に接して、且つそれらを連結するようにライン状のパターンで形成した。材料には銀フォトペーストインキを用い、スクリーン印刷した後、乾燥させてから所定のパターンに露光し現像した。この後480℃の温度で焼成して配線を形成した。配線の厚さは約10μm、幅は50μmである。尚、終端部は配線取り出し電極として使うために、線幅をより大きくした。次にX方向配線23とY方向配線24を絶縁するための層間絶縁層を配置した。X方向配線23の下に、先に形成したY方向配線24との交差部を覆うように、且つX方向配線23と素子電極25、26の他方との電気的接続が可能なように、接続部にコンタクトホールを開けて形成した。工程はPbOを主成分とする感光性のガラスペーストをスクリーン印刷した後、露光−現像した。これを4回繰り返し、最後に480℃の温度で焼成した。この層間絶縁層の厚みは全体で約30μmであり、幅は150μmである。X方向配線23は、先に形成した絶縁層の上に、銀ペーストインキをスクリーン印刷した後乾燥させ、この上に再度同様なことを行い2度塗りしてから480℃の温度で焼成することにより形成した。X方向配線23は上記絶縁層を挟んでY方向配線24と交差しており、絶縁層のコンタクトホール部分で素子電極の他方と接続されている。このX方向配線23によって他方の素子電極は連結されており、パネル化した後は走査電極として作用する。X方向配線23の厚さは、約15μmである。
(4)素子膜塗布
素子電極25、26の間に素子膜をインクジェット方式で塗布した。素子膜としては水85:イソプロピルアルコール(IPA)15からなる水溶液に、パラジウム−プロリン錯体0.15重量%を溶解した有機パラジウム含有溶液を使用した。その後この基板を空気中にて、350℃で10分間の焼成処理をして酸化パラジウム(PdO)とした。素子膜の直径は約60μm、厚みは最大で10nmである。
素子電極25、26の間に素子膜をインクジェット方式で塗布した。素子膜としては水85:イソプロピルアルコール(IPA)15からなる水溶液に、パラジウム−プロリン錯体0.15重量%を溶解した有機パラジウム含有溶液を使用した。その後この基板を空気中にて、350℃で10分間の焼成処理をして酸化パラジウム(PdO)とした。素子膜の直径は約60μm、厚みは最大で10nmである。
(5)素子膜フォーミング
背面基板2上に形成された素子膜に対して、フォーミングと呼ばれる還元雰囲気中での通電処理により、素子膜内部に亀裂を生じさせ、電子放出部を形成した。具体的には、背面基板2の周囲の取り出し電極部(X方向配線23、Y方向配線24の外周部)を残して、基板全体を覆うように蓋をかぶせる。蓋は真空排気系及びガス導入系と接続されており、その内部に低圧力の水素ガスを充填することが可能なようになっている。低圧力の水素ガス空間中で外部電源より電極端子部からX,Y方向配線間に電圧を印加し、素子電極25,26間に通電する事によって、素子膜を局所的に破壊、変形もしくは変質させることにより、電気的に高抵抗な状態の電子放出部を形成する。この時、水素によって還元が促進され酸化パラジウム(PdO)がパラジウム(Pd)膜に変化する。
背面基板2上に形成された素子膜に対して、フォーミングと呼ばれる還元雰囲気中での通電処理により、素子膜内部に亀裂を生じさせ、電子放出部を形成した。具体的には、背面基板2の周囲の取り出し電極部(X方向配線23、Y方向配線24の外周部)を残して、基板全体を覆うように蓋をかぶせる。蓋は真空排気系及びガス導入系と接続されており、その内部に低圧力の水素ガスを充填することが可能なようになっている。低圧力の水素ガス空間中で外部電源より電極端子部からX,Y方向配線間に電圧を印加し、素子電極25,26間に通電する事によって、素子膜を局所的に破壊、変形もしくは変質させることにより、電気的に高抵抗な状態の電子放出部を形成する。この時、水素によって還元が促進され酸化パラジウム(PdO)がパラジウム(Pd)膜に変化する。
(6)素子活性化
フォーミングが終了した状態のSCEは電子放出効率が非常に低いものであるため、電子放出効率を上げるために、上記素子に活性化と呼ばれる処理を行う。この処理は前記の素子膜フォーミングと同様に蓋をかぶせ、内部に有機化合物が存在する適当な圧力の真空空間を作り、外部からX,Y方向配線23,24を通じてパルス電圧を素子電極25,26に繰り返し印加することによって行う。これにより、有機化合物に由来する炭素或いは炭素化合物を、前記亀裂近傍にカーボン膜として堆積させる。本工程ではカーボン源としてトルニトリルを用い、スローリークバルブを通して真空空間内に導入し、1.3×10-4Paを維持した状態で電圧を印加した。
フォーミングが終了した状態のSCEは電子放出効率が非常に低いものであるため、電子放出効率を上げるために、上記素子に活性化と呼ばれる処理を行う。この処理は前記の素子膜フォーミングと同様に蓋をかぶせ、内部に有機化合物が存在する適当な圧力の真空空間を作り、外部からX,Y方向配線23,24を通じてパルス電圧を素子電極25,26に繰り返し印加することによって行う。これにより、有機化合物に由来する炭素或いは炭素化合物を、前記亀裂近傍にカーボン膜として堆積させる。本工程ではカーボン源としてトルニトリルを用い、スローリークバルブを通して真空空間内に導入し、1.3×10-4Paを維持した状態で電圧を印加した。
(7)支持枠形成工程
背面基板2の画像表示領域の外周に、PD−200ガラスで成形された、幅8mm、高さ1.2mmの支持枠3をガラスフリットで固定した。
背面基板2の画像表示領域の外周に、PD−200ガラスで成形された、幅8mm、高さ1.2mmの支持枠3をガラスフリットで固定した。
(8)封着材料(低融点金属)塗布
前面基板1及び背面基板2を約120℃に加熱したホットプレート上に置き、前面基板の画像表示領域外周の封着部、及び背面基板2に固定した支持枠3の上に、電気るつぼ中で溶融したインジウム(融点:157℃)を口径約4mmのノズルで塗布した。形成されたインジウムの高さは約300μmである。
前面基板1及び背面基板2を約120℃に加熱したホットプレート上に置き、前面基板の画像表示領域外周の封着部、及び背面基板2に固定した支持枠3の上に、電気るつぼ中で溶融したインジウム(融点:157℃)を口径約4mmのノズルで塗布した。形成されたインジウムの高さは約300μmである。
(9)ゲッタ活性化処理・封着工程
ゲッタ活性化処理、及び封着は、真空槽内で行った。
ゲッタ活性化処理、及び封着は、真空槽内で行った。
真空槽内には上下相対向する位置にホットプレートがあり、上ホットプレートには前面基板1が、下ホットプレートには背面基板2が固定されている。尚、上ホットプレートは上下に動くようになっている。
真空槽を排気後、封着後の真空容器内部を良好な真空に保つ目的で、背面基板2に380℃のベークを実施すると同時に、前面基板1は430℃迄昇温し、ゲッタ活性化処理を行った。背面基板2を380℃に保持している時間、及び前面基板1を430℃に保持している時間は共に1時間である。
その後、前面基板1及び背面基板2の温度を170℃迄降温した後、前面基板1を下降し、前面基板1上、及び支持枠3上に塗布されたインジウムを重ね合わせる状態にして封着し、真空容器(画像表示装置)を形成した。
上記工程で形成されたSEDは、駆動回路と共に筐体に取り付けられた。
(実施例2)
実施例1のゲッタ形成工程において、ゲッタ膜厚を170nmとしたこと以外は、実施例1と同様の処理を行って本実施例の画像表示装置を作成した。
実施例1のゲッタ形成工程において、ゲッタ膜厚を170nmとしたこと以外は、実施例1と同様の処理を行って本実施例の画像表示装置を作成した。
(実施例3)
実施例1のゲッタ形成工程において、Tiの代わりにZrを電子ビーム蒸着したこと以外は、実施例1と同様の処理を行って本実施例の画像表示装置を作成した。
実施例1のゲッタ形成工程において、Tiの代わりにZrを電子ビーム蒸着したこと以外は、実施例1と同様の処理を行って本実施例の画像表示装置を作成した。
(実施例4)
実施例1の前面基板形成工程において、メタルバックを画像表示領域全面ではなく、メタルマスクによりパターニングし、蛍光体上のみに真空蒸着したこと以外は、実施例1と同様の処理を行って本実施例の画像表示装置を作成した。
実施例1の前面基板形成工程において、メタルバックを画像表示領域全面ではなく、メタルマスクによりパターニングし、蛍光体上のみに真空蒸着したこと以外は、実施例1と同様の処理を行って本実施例の画像表示装置を作成した。
(比較例1)
実施例1の前面基板形成工程において、メタルバックの膜厚を40nmとしたこと以外は、実施例1と同様の処理を行って本実施例の画像表示装置を作成した。
実施例1の前面基板形成工程において、メタルバックの膜厚を40nmとしたこと以外は、実施例1と同様の処理を行って本実施例の画像表示装置を作成した。
(比較例2)
実施例1の前面基板形成工程において、メタルバックの膜厚を150nmとしたこと以外は、実施例1と同様の処理を行って本実施例の画像表示装置を作成した。
実施例1の前面基板形成工程において、メタルバックの膜厚を150nmとしたこと以外は、実施例1と同様の処理を行って本実施例の画像表示装置を作成した。
以上で述べた実施例1乃至3及び比較例1乃至2の輝度経時変化の比較評価を行った。評価は、単純マトリクス駆動を行い、画像表示装置を連続全面発光させ、輝度の経時変化を測定した。画像表示領域中央部付近の輝度の変化を光センサーにより計測した結果を図3に示す。図3においては実施例1の輝度を1とし、他の例の輝度を相対的にプロットしている。
尚、駆動は、X方向配線23(信号配線)を全てグランド電位とし、Y方向配線24に走査周波数600Hz、パルス幅20μsの矩形波で−16Vの電圧を印加した。また同時に、高圧取り出し端子4を介してメタルバックに10kVの電圧を印加することにより行った。
図3において初期の相対輝度が異なるのは、メタルバック14の厚さ及びゲッタ15の厚さ、またはゲッタ15の材質の違いによって、それぞれの膜を透過して蛍光体12に到達する電子の数が異なるためである。またメタルバック13の厚さの違いによって、発光している光の反射率が異なるためでもある。実施例1乃至3と比較例1、2の輝度を比較すると、実施例1乃至3は、構成によっては実施例1、2よりも輝度が低いが、経時的な輝度の低下を低く抑えることができることが分かる。比較例1で経時的な輝度劣化が早くなるのは、メタルバック13が薄いため、ゲッタ活性化処理において、蛍光体12、ブラックマトリクス13から放出されるガスがより多くゲッタ15に至るためである。また、比較例2で経時的な輝度劣化が早くなるのは、ゲッタ15の吸着能力がゲッタの下地層であるメタルバック13の表面粗さに依存するため、膜厚が厚くなったことにより表面が平滑になり、吸着能力が低下したためである。
1 前面基板
2 背面基板
3 支持枠
4 高圧取り出し端子
11 前面ガラス基板
12 蛍光体
13 ブラックマトリクス
14 メタルバック
15 ゲッタ
21 背面ガラス基板
22 電子放出素子
23 X方向配線
24 Y方向配線
25,26 素子電極
2 背面基板
3 支持枠
4 高圧取り出し端子
11 前面ガラス基板
12 蛍光体
13 ブラックマトリクス
14 メタルバック
15 ゲッタ
21 背面ガラス基板
22 電子放出素子
23 X方向配線
24 Y方向配線
25,26 素子電極
Claims (3)
- 画像を表示するための蛍光体と、該蛍光体を被覆するメタルバックとを有する前面基板と、電子放出素子を有する背面基板と、前記前面基板と前記背面基板との間に配置された支持枠とを備える画像表示装置において、
前記メタルバックの厚さが55nm以上120nm以下であり、少なくとも該メタルバックがゲッタで被覆されていることを特徴とする画像表示装置。 - 上記ゲッタの厚さが40nm以上200nm以下である請求項1に記載の画像表示装置。
- 上記ゲッタが、Ti、Zr、またはこれらの内の少なくとも一種を主成分とする合金である請求項1又は2に記載の画像表示装置。
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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