JPH0722900B2 - 研磨ブラシ用毛材 - Google Patents

研磨ブラシ用毛材

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JPH0722900B2
JPH0722900B2 JP19592686A JP19592686A JPH0722900B2 JP H0722900 B2 JPH0722900 B2 JP H0722900B2 JP 19592686 A JP19592686 A JP 19592686A JP 19592686 A JP19592686 A JP 19592686A JP H0722900 B2 JPH0722900 B2 JP H0722900B2
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恵右 井川
国夫 山田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は金属や木材などの表面を、とくに苛酷な条件で
研磨する作業に好適な研磨ブラシ用毛材に関するもので
あり、さらに詳しくは、屈曲回復性、研磨性、耐熱性、
耐薬品性および耐久性が均衡してすぐれた研磨ブラシ用
毛材に関するものである。
(従来技術) 従来から、研削、研磨用の工業ブラシの分野において、
砥剤粒子を含有する合成樹脂からなるモノフィラメント
をブラシ用毛材として使用することは良く知られてい
る。そしてこのブラシ用毛材の合成樹脂素材としては、
ナイロン6、ナイロン66あるいはナイロン612などのポ
リアミドやポリブチレンテレフタレートのようなポリエ
ステルが主に用いられてきた。
(本発明が解決しようとする問題点) ところでこれら工業用ブラシを実用する場合には、研
削、研磨工程で発生する摩擦熱を拡散し、蓄熱を防止す
ることおよび研削、研磨面に正常化することを目的に、
ブラシが研削、研磨面に当接する個所に水、温水、各種
エマルジョンおよび弱酸性または弱アルカリ性液などの
液体を散布しつつ作業することがほとんどであるため、
稼動するブラシ用毛材は湿潤状態下に置かれることにな
る。
また、上述した研削、研磨工程においては、摩擦熱の拡
散がいまだに不十分であるため、研磨面とこれに接する
ブラシ部分の湿度が相当高くなり、工程の合理化を目的
として、研磨効果を上げようとする場合には、上記の温
度を益々高く設定しなくてはならない。
しかるにこのような稼動状態において、上記ナイロン
6、ナイロン66あるいはナイロン612などのポリアミド
に砥剤粒子を含有せしめてなる従来の研磨用モノフィラ
メントは、吸湿により膨潤して極めて柔らかくなり、毛
材の腰が弱まると共に、摩耗も激しくなって研削、研磨
力も必然的に低下するばかりか、ブラシ表面に凹凸を生
ずるため、均一な研削、研磨効果が発揮できなくなると
いう問題がある。
またポリブチレンテレフタレートを素材とする研磨用モ
ノフィラメントは、本来吸湿性でないため、稼動時の硬
さは保たれるものの、毛材の屈曲−回復の連続的繰り返
しに対する屈曲疲労、すなわち屈曲回復性が劣るため、
稼動時に比較的短時間でモノフィラメントが屈曲部にお
いて折損するという好ましくない現象を生じやすい。
そこで本発明者らは、研磨性、耐熱性、耐薬品性および
耐久性が均衡してすぐれ、とくに苛酷な条件における研
磨作業に好適な研磨ブラシ用毛材の取得を目的として鋭
意検討した結果、特定の粘度を有するポリフェニレンサ
ルファイドを合成樹脂素材として用いることにより、上
記目的に好さしく合致した工業用ブラシ毛材が得られる
ことを見出し、本発明に到達した。
(問題点を解決するための手段) すなわち本発明は、メルトフローレートが200以下であ
り、かつ実質的に直線状のポリフェニレンサルファイド
に対し、粒度が#1500〜#60の砥剤粒子を5〜40重量%
含有せしめ、これを溶融紡糸してなるモノフィラメント
からなることを特徴とする研磨ブラシ用毛材を提供する
ものである。
本発明の方法で用いるポリフェニレンサルファイド重合
体は、基本的に特公昭52−12240号公報に記載の方法に
より製造されたものであって、構成単位の80モル%以上
がp−フェニレンサルファイド単位からなり、20モル%
以下の割合で共重合成分を含有することができる。また
ポリフェニレンサルファイドには、少割合であれば、他
の熱可塑性重合体をブレンドして用いることができ、さ
らには耐熱剤、耐光剤、耐侯剤、帯電防止剤、可塑剤、
滑剤、難燃剤、染料および顔料などの通常の添加剤を含
有することができる。
ただし本発明で用いるポリフェニレンサルファイド重合
体は、実質的に架橋成分を含まない直線状高重合体であ
って、かつASTM D1238−82によって測定されたポリマの
溶融流れ:メルトフローレート(以下MFRと呼ぶ)が200
以下、とくに180以下の範囲にあることが必要である。
ここでポリフェニレンサルファイド重合体が、たとえば
トリクロルベンゼンなどの架橋成分によって分岐・架橋
されている場合には、紡糸時の紡出状態が不均一となっ
て延伸時に糸切れを発生するなど、製糸安定性が低下す
るばかりか、モノフィラメントの屈曲回復性が低下し、
またMFRが200を越える場合には、重合体の重合度が低
く、均一でかつ強度を十分満足するモノフィラメントを
得ることができないため好ましくない。
本発明で用いる砥剤粒子としては、コークス粉、ポーキ
サイト、アルミナ粉などのアルミナ糸研磨剤、白けい
石、砥粉などの炭化けい素系研磨剤、ダイヤモンド、エ
メリー、ざくろ石などの天然物系研磨剤、炭化物系研磨
剤、ジルコニア系研磨剤およびガラス系研磨剤などが挙
げられ、これらは2種以上を併用することができる。こ
れら砥剤粒子の粒子径は、JIS R6001(1956)で規定さ
れた粒度が#1500〜#60、とくに#1300〜#80の範囲が
好適であり、粒度が#60よりも大きいと紡糸性やモノフ
ィラメントの強靭性が、また#1500よりも小さいと研磨
性かそれぞれ低下するため好ましくない。
上記砥剤粒子のポリフェニレンサルファイドに対する配
合量は、5〜40重量%、とくに10〜30重量%の範囲が好
適であり、5重量%未満では望ましい研削、研磨性が得
られず、40重量%を越えるとモノフィラメントの直径バ
ラツキの増大、強力の低下および腰の低下などを招くた
め好ましくない。
本発明の研磨ブラシ用毛材(砥剤粒子含有モノフィラメ
ント)の溶融紡糸は、たとえばポリフェニレンサルファ
イドに砥剤粒子を必要量含有せしめ、これを溶融混合し
て一旦ペレタイズするか、またはペレタイズを経ずに直
接溶融押出紡糸機に供し、紡糸口金から紡出せしめた
後、冷却、必要に応じて延伸することにより得られる。
具体的には、ポリフェニレンサルファイドと砥剤粒子の
混合物を、通常重合体の融点よりも10〜60℃高い温度に
加熱して、溶融押出紡糸する。
次いで溶融紡糸した糸条を、60℃以上の温水中で冷却固
化するのが望ましく、冷却温度が60℃未満では、冷却速
度が速すぎて糸条の走行が不安定となり、均一な延伸が
不可能で、得られるモノフィラメントの強度レベルも低
下するため好ましくない。
なお紡糸口金から溶融押出されて、60℃以上の温水浴に
達するまでの糸条の保持時間は、通常2秒以内である
が、とくに0.1〜1.0秒に設定することが好適である。
引続いて、得られた未延伸モノフィラメントを、通常そ
のガラス転移点温度よりも高い温度で延伸するが、延伸
条件は二段以上の多段延伸が望ましく、全延伸倍率は3
〜5倍の範囲が好適である。
延伸雰囲気としては、温水浴、空気浴および水蒸気浴な
どが好適に用いられる。
延伸されたモノフィラメントは、強力レベルをさらに向
上させるために熱処理に供する必要があるが、この熱処
理は、150〜280℃、とくに200〜270℃の空気浴中で、弛
緩状態で行なうことが重要である。
熱処理温度が150℃未満では高強度を有するモノフィラ
メントを得ることができず、280℃を越えると糸切れを
生じやすくなり、モノフィラメントの強度もかえって低
下するため好ましくない。
また熱処理は、とくに巻取比0.95倍以下の弛緩状態で行
なう必要があり、緊張下で熱処理を行なう場合には、得
られるモノフィラメントの強度が著しく低下するため好
ましくない。
ここで砥剤粒子含有モノフィラメント単糸の断面形状
は、円形以外にも楕円形、三角形、矩形およびその他の
異形にすることができ、それらの平均直径は通常0.2〜
2.5mmの範囲が好適である。ここでモノフィラメントの
直径が0.2mm未満では糸切れを生じやすいばかりか、研
磨効果も小さく、2.5mmを越えるとモノフィラメント自
体が脆く、折れやすくなるため好ましくない。
かくしてなる本発明の研磨用ブラシ毛材は、所望の長さ
に切り揃え、それを結束、植込み、はり合せ、絡合など
によりブラシ形態となし、回転あるいは往復運動ブラシ
またはすだれ状に垂らしてその下に非研磨物を通過させ
るなどの、金属、塗装面、木材およびコンクリートなど
との表面に対する工業的研削、研磨手段に好ましく適用
されるばかりか、台所用品などの家庭用ブラシなどとし
ても有効に利用することができる。
そして本発明の研磨用ブラシ毛材は、とくに苛酷な研磨
条件に曝されても、その特性を十分保持する性能を有し
ており、たとえば鋼板の冷延ラインにおいて、ワークロ
ールに付着したスケールを研磨する作業において、5〜
10%濃度の酸(塩酸)またはアルカリ(苛性ソーダ)を
散布しつつ、60〜80℃程度の高温雰囲気でブラシを稼動
させても、その研磨性および耐久性はすこぶる良好であ
る。
以下に実施例を挙げて本発明の効果をさらに説明する。
(実施例−1) ポリフェニレンサルファイドとして次の3種のポリマ
A、BおよびCを用意した。 MFR 架橋成分(TCB%) ポリマA−1……130 0 ポリマA−2……170 0 ポリマA−3……150 0.2 一方、砥剤粒子して、下記の2種を用意した。
研剤B−1……昭和電工(株)製炭化硅素糸砥剤 粒子C−180(#180) 砥剤B−2……昭和電工(株)製アルミナ系砥剤 粒子A−40(#320) 上記ポリマに対し、上記砥剤粒子を夫々23重量%混合
し、夫々40mmψの押出機を供して、押出温度300℃で紡
糸口金から溶融紡糸し、口金直下に設けた60℃の温水浴
で急冷した後、 95℃の温水浴中で4.5倍に延伸した。
延伸されたモノフィラメントを引続いて250℃の空気浴
中で0.90倍の引取比で熱処理した後巻取ることにより、
直径0.7mmの砥剤粒子含有ポリフェニレンサルファイド
モノフィラメント3種を得た。
得られた各モノフィラメントについて、屈曲疲労回数お
よび紡糸、延伸時糸切れ回数を評価した結果を表−1に
示す。
なおモノフィラメントの評価は次の方法にしたがって行
なった。
(屈曲疲労性) 長さ10cmの毛材の一端を固定して、他端の垂直方向に1K
gの荷重をかけ、他端を屈曲角が90゜となるように180回
/分の速度で繰り返し屈曲させた時に、毛材が切断する
までの屈曲回数(回)を読み取る。
(紡糸、延伸時糸切れ回数) モノフィラメント1.0Kg当りを紡糸、延伸する時の糸切
れ回数に換算した値。
表−1の結果から明らかなように、本発明の研磨ブラシ
用毛材(No.1〜4)は屈曲疲労回数が高く、紡糸、延伸
性がすぐれている。
一方架橋成分を含むポリフェニレンサルファイドを素材
とするものを素材とするもの(No.5および6)、屈曲疲
労回数が低く、紡糸、延伸時の糸切れも多い。
(実施例2) 実施例1で得たNo.1および3のモノフィラメントを、そ
れぞれ毛丈50mmのブラシ毛材となし、これを300本束ね
て、300mmψ×400mmLの基盤に値毛することにより円盤
状回転ブラシを作成し、それをブラシ回転数1000回/
分、押付圧1.5Kg/cm、の条件で、それぞれ洗浄液として
85℃の10%塩酸水溶液または8%の苛性ソーダ水溶液を
注水しながら、アルミ圧延作業における95HSワークロー
ル表面の研磨作業を行なった。
その結果、本発明の研磨ブラシ用毛材からなる回転ブラ
シは、いずれも洗浄液を用いる場合も、連続10日間正常
に稼動し、ブラシのヘタリや折損を全く起こさず、すぐ
れた研磨力を発揮した。
一方比較のために昭和電工(株)製炭化硅素系砥剤粒子
C−180(#180)をそれぞれ23重量%含有する直径0.7m
mのナイロン6モノフィラメントおよびポリブチレンテ
レフタレートモノフィラメントをブラシ毛材として用
い、上記と同様の回転ブラシにして同様の研磨作業に使
用した結果、ナイロン6モノフィラメントの場合は、85
℃の10%塩酸水溶液を洗浄液として用いる場合に稼動開
始から2日後に研削力が低下して毛材の一部折損を生
じ、ポリブチレンテレフタレートモノフィラメントの場
合は、85℃の8%の苛性ソーダ水溶液を洗浄液して用い
る場合に稼動開始から2.5日後に研削力が著しく低下
し、毛材の折損がはじまった。
(発明の効果) 以上説明したように本発明の研磨ブラシ用毛材は、屈曲
回復性、研磨性、耐熱性、耐薬品性および耐久性が均衡
してすぐれており、とくに苛酷な条件で研磨する作業、
たとえば製鉄・冷延工程における鉄板表面の研削、研
磨、アルミ・圧延工程におけるワークロール面の研削、
および研磨、機械部品の加工後のバリ取り研削、研磨な
どのブラシ用途にきわめて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メルトフローレートが200以下であり、か
    つ実質的に直線状のポリフェニレンサルファイドに対
    し、粒度が#1500〜#60の砥剤粒子を5〜40重量%含有
    せしめ、これを溶融紡糸してなるモノフィラメントから
    なることを特徴とする研磨ブラシ用毛材。
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