JPS61260978A - 研磨ブラシ用毛材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は金属や木材などの表面研削、研磨仕上げにおい
て、微細かつ美麗な仕上げ面を高能率で得ることができ
る、研磨性、清掃性および耐久性にすぐれた砥剤粒子含
有合成樹脂モノフィラメントを基体とする研磨ブラシ用
毛材に関−するものである。

（従来技術） 従来から研磨ブラシに代表される工業用ブラシの分野に
おいて、砥剤粒子を含有する合成樹脂を溶融紡糸して得
られるモノフィラメントを用いることはよく知られてお
り、たとえば上記モノフィラメントを基材に植毛して通
常のブラシとして使用するか、または上記モノフィラメ
ントをすだれ状に垂らしてその下に被研磨物を通過させ
る方法などの態様で使用されている。

しかるに上記の砥剤粒子含有モノフィラメントをそのま
ま基材に植毛した研磨ブラシは、モノフィラメント自体
が細く、ブラシとしての腰に欠Ｃプるため、研磨性が劣
り、微細な研磨面を能率的に得ることが回能である。こ
れに対しモノフィラメントの太さを増大してブラシの腰
を高めようとすると、研磨性こそ改善されるものの、研
磨面が荒くなって微細な仕上げ面の取得が阻害される。

このような問題を解決して微細な研磨面を得るための研
磨ブラシ用毛材としては、たとえば数本の細い砥剤粒子
含有モノフィラメントを撚り合せるか、または束ねて、
その表面をマルチフィラメントなどで被覆したもの（実
公昭４９−３８６３７号公報および実公昭５６−２１２
９４号公報など）が知られているが、これらは撚り工程
や被覆工程などの加工工程が付加されることによって製
造コストが増大し、経済的に好ましくないばかりか、微
細な研磨面を得るための作業能率もいまだに改善の余地
がある。

また砥剤粒子含有ポリマ層の表面に砥剤粒子を含有しな
い合成樹脂からなる被覆層を設けた複合繊維を研磨ブラ
シ用毛材として用いることも知られている（特開昭６０
−２１９６６＠公報）が、この複合繊維は実用に供する
際に、溶剤または分解剤により上記被覆層の一部を溶解
または分解除去する必要があるばかりか、その研磨能力
もいわゆる研削ブラシの性能として充分満足できるもの
ではない。

（本発明が解決しようとする問題点） そこで本発明者らは、微細かつ美麗な仕上げ面を高能率
で得ることができる、゛研磨性、清掃性および耐久性に
すぐれた砥剤粒子含有合成樹脂モノフィラメントを基体
とする研磨ブラシ用毛材の取得を目的として鋭意検討し
た結果、砥剤粒子を含有しないモノフィラメントと砥剤
粒子を含有するモノフィラメントとを組合せて構成した
巻線の表面に、特定の被覆層を設【プることにより、上
記目的に合致した研磨ブラシ用毛材が得られることを見
出し、本発明に到達した。

（問題点を解決するための手段） すなわち本発明は複数本の砥剤粒子含有合成樹脂モノフ
ィラメント（Ａ＞を芯とし、これに砥剤粒子を含有しな
い合成樹脂モノフィラメント（Ｂ）を巻き回してなる複
合巻線において、その表面に溶剤蒸発型接着剤および合
成樹脂から選ばれた少なくとも１種からなる被膜が形成
されていることを特徴とする研磨ブラシ用毛材を提供す
るものである。

本発明で合成樹脂モノフィラメント（Ａ＞および（Ｂ）
の素材として用いる合成樹脂としては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリ
エステル、ナイロン６、ナイロン６６、ナイロン１２な
どのポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィンおよびポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニ
リデンなどのポリハロゲン化ビニルなどの溶融紡糸可能
な熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの合成樹脂は熱安
定剤、酸化防止剤、耐候材、着色剤、滑剤、難燃剤およ
び帯電防止剤などの通常の添加剤を含有することができ
る。

本発明で用いる砥剤粒子としては、コークス粉、ボーキ
サイト、アルミナ粉などのアルミナ系研磨剤、白けい石
、鋸粉などの炭化けい素糸研磨剤、ダイヤモンド、エメ
リー、ざくろ石などの天然物系研磨剤、炭化物系研磨剤
、ジルコニア系研磨剤°　　およびガラス系研磨剤など
が挙げられ、これらは２種以上併用することができる。

これら砥剤粒子の粒子径はＪＩＳ　　Ｒ６００１（１９
５６）で規程された粒度が＃３０〜３０００、とくに＃
６０〜５００の範囲が好適であり、粒子径が一＃３０よ
りも大きいと紡糸性やモノフィラメントの強靭性が、ま
たＲ３０００よりも小さいと研磨性がそれぞれ低下する
場合がある。これら砥剤粒子の配合量は、合成樹脂に対
し３〜７０重足％、とくに１０〜５０重量％が好適であ
り、３重量％未満では望ましい研磨効果が得られず、ま
た７０重装置を越えるとモノフィラメントの強靭性や溶
融紡糸性が低下するため好ましくない。

本発明で用いる砥剤粒子含有合成樹脂モノフィラメント
（Ａ＞は、上記の合成樹脂に砥剤粒子を必要量含有せし
め、これを溶融混合して−Ｈペレタイズするか、または
ペレタイズを経ずに直接溶融押出紡糸機に供し、紡糸口
金から複数本のモノフィラメントとして紡出せしめた後
、冷却し、必要に応じて延伸することにより得られる。

ここで砥剤粒子含有モノフィラメント単糸の断面形状は
円形以外にも楕円形、三角形、矩形およびその他の異形
にすることができ、それらの平均直径は通常０．２〜１
．３ｍｍ、とくに０．３〜１．０ｍｍの範囲が好適であ
る。

本発明で用いる上記合成樹脂モノフィラメント（Ｂ）と
は、砥剤粒子を含有しない通常のモノフィラメントであ
り、その直径は０．１〜１．０ｍｍ、とくに０．２〜０
．８ｍｍの範囲から選択される。

本発明のブラシ用毛材を製造するに際しては、まず複数
本の砥剤粒子含有モノフィラメント（Ａ）を芯とし、こ
れに砥剤粒子を含有しないモノフィラメント（Ｂ）を巻
き回して、必要に応じ熱処理し、形態を固定することに
より巻線を製造する。

巻線の製造は複数本の砥剤粒子含有合成樹脂モノフィラ
メント（Ａ＞からなる芯線と、必要本数を引揃えた砥剤
粒子含有モノフィラメント（Ｂ）とを通常の巻線機に供
することにより容易に製造することができる。

ここで砥剤粒子含有モノフィラメント（Ａ＞は２本以上
の複数本を使用して芯線を構成する必要があり、１本の
みでは十分な研磨性が得られないため好ましくない。芯
線は砥剤粒子含有モノフィラメント（Ａ）を３本以上使
用するのが望ましく、複数本の砥剤粒子含有モノフィラ
メント（Ａ）の直径および砥剤粒子含有量は必ずしも同
一である必要はなく、異なった直径のモノフィラメント
同志や砥剤粒子含有量の相違するモノフィラメント同志
、たとえば砥剤粒子を全く含有しないモノフィラメント
と砥剤粒子含有モノフィラメントとを組合わせて用いる
こともできる。ようするに巻線を構成するモノフィラメ
ントの直径や砥剤粒子含有量を適宜変更することにより
、使用目的に応じた種々の性能のブラシ用毛材を得るこ
とができるのである。すなわち本発明の研磨ブラシ用毛
材は、芯部に砥剤粒子含有モノフィラメント（Ａ＞を、
またその周囲に砥剤粒子を含有しないモノフィラメント
（Ｂ）を配置しているため、ブラシとしての腰が強く、
研磨性、清掃性および耐久性が大幅に改善されているこ
とを特徴とするものであるが、砥剤粒子含有モノフィラ
メント（Ａ＞自体は比較的もろく、折れやすくなってい
るため、この砥剤粒子含有モノフィラメント（Ａ）と共
に砥剤粒子を含有しないモノフィラメントを一部芯線に
混入して巻線を構成する場合には、より腰がつよく、し
かも研磨効果がある程度緩和された研磨ブラシ用毛材が
得られる。また芯部弁を直径の大きな砥剤粒子含有モノ
フィラメント（Ａ＞のみで構成した巻線では研磨、研削
効果が強く、直径の小さな砥剤粒子含有モノフィラメン
ト（Ａ）のみで構成した巻線では精密な研磨面の取得が
可能となる。

ざらに直径が異なる砥剤粒子含有モノフィラメント（Ａ
＞同志を組合わせた巻線では、強い研磨と同時に精密な
細部仕上げが期待できるのである。

なお砥剤粒子を含有しないモノフィラメント（Ｂ）は、
１〜１０本、とくに３〜７本の複数本を芯線に巻き回す
のが望ましいく、場合によっては砥剤粒子含有モノフィ
ラメントを一部混入して用いることもできる。。

ただし上記の巻線のまま、で研磨ブラシ用毛材に供する
場合は、使用中に巻きゃ撚りがほどけてブラシの腰や研
磨効果が著しく低下することになる。

そこで本発明の研磨ブラシ用毛材においては、巻線の表
面に特定の被膜を設けて、巻線を構成するモノフィラメ
ント同志を結束、固定することにより、上記の欠点が改
良されていることを特徴としている。

本発明で巻線の表面に被膜を形成するために用いる溶剤
蒸発型接着、剤とは、でんぷん系、たんばく系、アラビ
アゴム系などの天然接着剤、クロロプレン系、ニトリル
ゴム系、ＳＢＲ系、天然ゴム系、ポリウレタン系などの
ゴム系接着剤、ユリア系、メラミン系、フェノール系、
エポキシ系、レゾルシール系、などの熱硬化性樹脂系接
着剤、酢酸ビニル系、アクリル系、エチレン−酢ビ系な
どの熱可塑性樹脂系接着剤、ポリビニルアルコール系接
着剤、セルロースエステル系接着剤および無機系接着剤
などから選ばれた、強靭で固い被膜を形成し得る接着剤
が好適である。またこれら溶剤蒸発型接着剤の形態とし
ては、有機溶剤溶液型、水溶液型およびエマルジョン・
ラテックス型などから任意に選択できる。ただし本発明
のブラシ用毛材を工業用ブラシとして用いる場合には、
水または温水などを注水しながら、湿潤状咀で実用に供
することが多いため、なかでも耐水性のすぐれた有機溶
剤蒸発型およびエマルジョン・ラテックス型の接着剤を
使用することが望ましい・これら溶剤蒸発型接着剤によ
る被膜の形成手段としては、たとえば巻線を接着剤に浸
漬するか、または通過させた後、ダイスなどを通して接
着剤の付着量を均一化し、次いで高温の熱処理筒内でバ
ッチ的または連続的に熱処理することにより、溶剤を蒸
発させると共に、被膜の接着力をより強固な状態にする
方法が採用される。

また本発明で巻線の表面に被膜を形成するために用いる
合成樹脂としては、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポ
リエステルエラストマー、ポリエステル、共重合ポリエ
ステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニ
ルおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体などの被膜形成
性熱可塑性樹脂が挙げられ、これらは前述の種々の添加
剤やざらに砥剤粒子をも含有することができる。

これら合成樹脂による被膜形成手段としては、たとえば
合成樹脂がモノフィラメント素材よりも低融点の場合に
は、合成樹脂をフィルム状、テープ状、紐状または糸状
の形態となし、これを芯線または巻線の一部として用い
て巻線を形成し、次いで合成樹脂の融点以上の温度に加
熱処理して合成樹脂成分を溶融せしめることにより、モ
ノフィラメント単糸同志を融着、固定する手段が採用し
得る。

また合成樹脂がモノフィラメント素材よりも高融点の場
合には巻線を溶融した合成樹脂中を通過させ、次いでダ
イスなどを通して付着量を均一化する方法、巻線と溶融
した合成樹脂を共押出して巻線を被覆コーティングする
方法および合成−脂を有機溶剤に溶解してこれに巻線を
浸漬または通過させ、次いで加熱、乾燥処理して有は溶
剤を除去する方法などが採用し得る。

次に本発明の研磨ブラシ用毛材の態様について、図面に
したがって説明する。第１図および第２図は本発明の研
磨ブラシ用毛材の拡大断面図である。

第１図は３本の砥剤粒子合成樹脂モノフィラメント（Ａ
＞からなる芯線に、３本の砥剤粒子を含有しないモノフ
ィラメント（Ｂ）を巻き回した巻線の表面に、たとえば
接着剤からなる被膜（Ｃ）を形成したものでおり、第２
図は直径が相違する計６本の砥剤粒子含有合成樹脂モノ
フィラメント（Ａ）を引き揃えてなる芯線に、６本の砥
剤粒子を含有しないモノフィラメント（Ｂ）を巻き回し
た巻線の表面に、たとえば接着剤からなる被膜（Ｃ）を
形成したものである。

ここで第１図および第２図に見られるように、たとえば
接着剤からなる被膜（Ｃ）は、巻線表面にばかりではな
く、巻線を構成するモノフィラメントの隙間にも浸透し
て、モノフィラメント同志を強固に固定するためにも寄
与している。かかる被膜の厚みは、通常０．１〜１．０
ｍｍ、とくに０．１５〜０．３ｍｍ程度が好適である。

上記の構成からなる本発明の研磨ブラシ用毛材は、これ
を必要な長さに切断し、束にするかまたはブラシ基体に
植毛して、回転あるいは往復運動ブラシとする、または
これをすだれ状の垂らして、その下に被研磨物を通過さ
せるなどの工業的研磨ブラシとしての実用手段に供され
る。

（作　用） 本発明の研磨ブラシ用毛材を実用に供する際には、被研
磨物の表面と接する毛材の先端における被膜部を予め剥
離し、単糸に分割してから研磨作業を開始する。または
そのままの状態で研磨作業を開始しても、ブラシの先端
部は被研磨物との摩擦のウオームアツプによりより自動
的に被膜が剥離して、分割された単糸が被研磨物表面に
直接接触することになる。

このような状態で被研磨物の表面研磨作業を行なうと、
毛材の根元部は被膜が形成され、しかも強靭な砥剤粒子
を含有しない合成樹脂モノフィラメントを包含している
ため、硬く腰がおり、一方毛先（先端部）は単糸に分割
されているので、研磨面の細かな隙間などを精密に研磨
加工することができ、微細かつ美麗な研磨仕上げ面を能
率的に得ることができる。しかもブラシは毛先がばら【
プることがなく、かつ折れにくいため、その研磨性、清
掃性および耐久性がきわめて改良されたものとなる。

以下実施例により本発明をさらに詳述する。

（実施例） 東しく株）製ナイロン６チップ（Ｍ１０２１Ｔ＞に、昭
和電工（株）製炭化けい素砥剤（＃１８０）を２５重量
％配合したものを、４０ｍｍφ溶融押出機に供して溶融
し、紡糸口金から紡出せしめ、冷却、引取り、延伸する
ことにより、直径０．５ｍｍの砥剤粒子含有モノフィラ
メントを得た。このモノフィラメントを毛材Ｎα１とす
る。同様にして直径０．９ｍｍの砥剤粒子含有モノフィ
ラメントを得た。このモノフィラメントを毛材Ｎα２と
する。

一方東しく株）製ナイロン６チップ（Ｍ１０２ＩＴ＞単
独を、４０ｍｍφ溶融押出機に供して溶融し、紡糸口金
から紡出せしめ、冷却、引取り、延伸することにより、
直径０．５５ｍｍ（モノフィラメントＡ−１）を得た。

次に上記上記毛材ＮＱ２の３本を芯とし、これと共に上
記モノフィラメントＡ−１の３本を巻線機に供して密に
撚合わせることにより、巻線を製造した。この巻線を毛
材Ｎα３とする。

次いで上記巻線毛材Ｎα３を、ソニーケミカル（株）製
“ソニーボンド５Ｃ１０５”（クロロブレン系接着剤）
に浸漬し、これをダイスに通して表面を均一化した後、
１５０℃の熱風浴内を２０ｍ／分の速度で通過させるこ
とにより、厚み約０．１５ｍｍの接着剤からなる被膜を
形成した。

この接着剤処理により製造した巻線は、第１図の断面形
状を有しており、これを毛材Ｎα４とする。

また上記毛材Ｎα３を製造する際に、同数本のモノフィ
ラメントＡ−１および毛材Ｎα２と共に東しく株）装具
重合ナイロン型低融点接着糸（“エルダーパ２０デニー
ル、融点１１０℃＞１０本を同時に巻線機に供して撚合
わせ、次いでこれを１５０℃の熱風循環浴内に２０ｍ／
分の速度で通過させることにより、被膜を形成した。こ
の方法で得た巻線もほぼ第１図と同様の断面形状を有し
ており、これを毛材ＮＱ５とする。

ざらに３Ｑｍｍψの溶融押出機にナイロン６チップ（Ｍ
１０２１Ｔ）を供給して溶融し、コーティングダイスよ
り溶融ポリマを流出させ、その中に上記巻線毛材Ｎα３
を導入して押出被覆し、ただちに冷却、固化することに
より、表面に厚み０．１５ｍｍのナイロン６被膜を有す
る巻線を製造した。ここで得た巻線は第１図の断面形状
を有しており、これを毛材Ｎα６とする。

一方、上記砥剤粒子含有モノフィラメント（毛材Ｎ０１
）の３本および砥剤粒子含有モノフィラメント（毛材Ｎ
α２）の３本を引き揃えて芯とし、これと共に上記モノ
フィラメントＡ−１の６本を上記と同様の巻線機に供し
、密に撚合わせることにより巻線を製造した。これを毛
材Ｎα７とする。

次に上記巻線毛材Ｎα７を、ソニーケミカル（株）製“
ソニーボンド５Ｃ１０５”（クロロプレン系接着剤）に
浸漬し、これをダイスに通して表面を均一化した後、１
５０℃の熱風浴内を２０ｍ／分の速度で通過させること
により、厚み約０．１５ｍｍの接着剤からなる被膜を形
成した。この接着剤処理により製造した巻線は、第２図
の断面形状を有しており、これを毛材ＮＱ８とする。

また上記巻線毛材Ｎα７を得る際に、上記毛材Ｎｏ。

５の場合と同様に東しく株）装具重合ナイロン型低融点
接着糸（“エルダー”　＞　１５本を同時に巻線機に供
して撚合わせ、次いでこれを１５０’Ｃの熱風循環浴内
に２０ｍ／分の速度で通過させることにより、被膜を形
成した。この方法で得た巻線もほぼ第２図と同様の断面
形状を有しており、これを毛材ＮＱ９とする。

さらにまた３０ｍｍψの溶融押出機にナイロン６チップ
（Ｍ１０２１Ｔ）を供給して溶融し、コーティングダイ
スより溶融ポリマを流出ざぜ、その中に上記巻線毛材Ｎ
Ｑ７を導入して押出被覆し、ただちに冷却、固化するこ
とにより、表面に厚み０．１５ｍｍのナイロン６被膜を
有する巻線を製造した。ここで得た巻線は第２図の断面
形状を有しており、これを毛材Ｎα１０とする。

このようにして得た各ブラシ毛材について、次の評価方
法により、湿曲げ硬さ、ブラシとしての研削力、研磨性
および耐久性を評価したにれらの結果を第１表に併せて
示す。

（湿曲げ硬さ） 長さ５Ｑｍｍの毛材を空温の水中に２４時間浸漬後、こ
れを間隔’ｌＱｍｍの二支点間に載せて、その中央部に
引き扱き荷重を与えた際に、試１１が湾曲して支点間を
抜ける時の最大荷重（Ｑ＞を測定する。

（研削力） 上記で得た各ブラシ毛材を直径３Ｑｃｍ、幅３Ｑｃｍの
基体に、弔文５ｃｍで密に植毛して回転ブラシとなし、
これを用いてブラシ回転数１００Ｏｒ、ｌ）、ｍ　、ラ
ップ１５ｍｍの条件で、鉄板（ＳＳＡ１）の表面を５分
間研削した際の表面研削量（μ）を測定する。

（ｆＡ磨性） 上記の同様の回転ブラシを用いて、ブラシ回転数２００
　Ｏｒ、ｐ、ｍ　、ラップ饅５ｍｍの条件で、アルミ板
表面の研磨作業を行ない、表面鏡度が３８の研磨仕上げ
面が得られるまでの作業時間（秒）を求める。

（耐久性） 上記と同様の回転ブラシを用いて、ブラシ回転数１００
Ｏｒ、ｐ、ｍ　、ラップｍ５ｍｍの条件で、鉄板（ＳＳ
Ａ１）表面の連続研磨作業を行なう際に、毛材が折損し
始めるまでの時間（ｈｒ）を測定する。

第１表 第１表の結果から明らかなように、本発明の表面に被膜
を形成してなる研磨ブラシ用毛材（Ｎ０４〜６および８
〜１０）はすぐれた作業能率で微細かつ美麗な研磨仕上
げ面を得ることができ、研磨性、清弗性および耐久性も
すぐれている。

一方砥剤粒子含有モノフィラメントの単糸をブラシ毛材
とするもの（Ｎα１および２）は研磨性が極めて劣り、
また巻線のままでブラシ毛材に供する場合（Ｎα３およ
び７）は、同様の研磨面を得るまでの作業能率が劣り、
研磨性および耐久性も満足できるものではない。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の研磨ブラシ用毛材は、清
掃性および研磨性および耐久性がすぐれ、金属、木材お
よび石材などの各種被研磨物の表面研磨仕上げにおいて
、微細かつ美麗な仕上げ面を高能率で得ることが可能で
あるから、種々の工業

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明の研磨ブラシ用毛材の拡大
断面図である。 Ａ・・・・・・砥剤粒子含有モノフィラメントＢ・・・
・・・砥剤粒子を含有しないモノフィラメント Ｃ・・・・・・被膜

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 複数本の砥剤粒子含有合成樹脂モノフィラメント（Ａ）
   を芯とし、これに砥剤粒子を含有しない合成樹脂モノフ
   ィラメント（Ｂ）を巻き回してなる複合巻線において、
   その表面に溶剤蒸発型接着剤および合成樹脂から選ばれ
   た少なくとも１種からなる被膜が形成されていることを
   特徴とする研磨ブラシ用毛材。