JP2002283242A - 研磨ブラシ用毛材 - Google Patents
研磨ブラシ用毛材Info
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- JP2002283242A JP2002283242A JP2001081264A JP2001081264A JP2002283242A JP 2002283242 A JP2002283242 A JP 2002283242A JP 2001081264 A JP2001081264 A JP 2001081264A JP 2001081264 A JP2001081264 A JP 2001081264A JP 2002283242 A JP2002283242 A JP 2002283242A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐屈曲疲労性および折損耐久性が均衡に優れ
た研磨ブラシ用毛材を提供する。 【解決手段】 ポリアミド樹脂に対し、研摩砥粒１０〜
３０重量％、ヨウ化第一銅０．２〜２重量％および２−
メルカプトベンズイミダゾール０．０２〜２重量％を添
加してなる組成物を溶融紡糸したモノフィラメントから
なることを特徴とする研磨ブラシ用毛材。
た研磨ブラシ用毛材を提供する。 【解決手段】 ポリアミド樹脂に対し、研摩砥粒１０〜
３０重量％、ヨウ化第一銅０．２〜２重量％および２−
メルカプトベンズイミダゾール０．０２〜２重量％を添
加してなる組成物を溶融紡糸したモノフィラメントから
なることを特徴とする研磨ブラシ用毛材。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は主として金属などの
被処理物の表面を研磨するために用いる研磨ブラシ用毛
材の改良に関し、さらに詳しくは、被処理物の表面研磨
加工の際における耐屈曲疲労性及び折損耐久性が均衡に
優れた研磨ブラシ用毛材に関するものである。
被処理物の表面を研磨するために用いる研磨ブラシ用毛
材の改良に関し、さらに詳しくは、被処理物の表面研磨
加工の際における耐屈曲疲労性及び折損耐久性が均衡に
優れた研磨ブラシ用毛材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来から、鉄板やアルミ板などの金属製
造工程および加工工程などにおいて、表面研磨加工に用
いる研磨用の工業ブラシ材料としては、砥粒粒子を含有
する合成樹脂からなるモノフィラメントが知られてお
り、例えばこの砥粒粒子含有モノフィラメントを毛材と
して植毛したチャンネル、又はディスクブラシロールを
被処理金属表面に押圧し、回転を付与することによっ
て、被処理金属の表面研磨が行われていた。
造工程および加工工程などにおいて、表面研磨加工に用
いる研磨用の工業ブラシ材料としては、砥粒粒子を含有
する合成樹脂からなるモノフィラメントが知られてお
り、例えばこの砥粒粒子含有モノフィラメントを毛材と
して植毛したチャンネル、又はディスクブラシロールを
被処理金属表面に押圧し、回転を付与することによっ
て、被処理金属の表面研磨が行われていた。
【０００３】そして、砥材粒子含有モノフィラメント毛
材に対する要求性能としては、優れた研磨力と共に、研
磨工程で発生する摩擦熱によりブラシ同士が溶着しない
こと、特に高温で使用する際に折れにくく折損耐久性が
優れること、研磨面を清浄化することを目的としてブラ
シが研磨面に当節する箇所に水、温水、各種エマルジョ
ン、弱アルカリ性液などの液体を散布しつつ作業をする
際の耐湿熱性に優れること、および研磨性能をあげるた
めに、ブラシ毛材を強く押圧して使用する際の耐屈曲疲
労性に優れることなどが挙げられる。
材に対する要求性能としては、優れた研磨力と共に、研
磨工程で発生する摩擦熱によりブラシ同士が溶着しない
こと、特に高温で使用する際に折れにくく折損耐久性が
優れること、研磨面を清浄化することを目的としてブラ
シが研磨面に当節する箇所に水、温水、各種エマルジョ
ン、弱アルカリ性液などの液体を散布しつつ作業をする
際の耐湿熱性に優れること、および研磨性能をあげるた
めに、ブラシ毛材を強く押圧して使用する際の耐屈曲疲
労性に優れることなどが挙げられる。
【０００４】研磨ブラシ用毛材の耐湿熱性改善について
は、研磨砥粒を含有するポリアミド系繊維に対し、０．
０１〜０．１５重量％のヨウ化銅を添加した研磨用繊維
が、特開平４−４１１８３号公報により提案されてい
る。
は、研磨砥粒を含有するポリアミド系繊維に対し、０．
０１〜０．１５重量％のヨウ化銅を添加した研磨用繊維
が、特開平４−４１１８３号公報により提案されてい
る。
【０００５】しかるに、上記特開平４−４１１８３号公
報の研磨用繊維においては、確かに耐湿熱性の改善効果
は得られるものの、耐屈曲疲労性および折損耐久性につ
いては十分な改善効果を得ることができないばかりか、
ヨウ化銅の添加量が０．１５重量％を越えると、溶融重
合体中で銅が析出してポリマーの溶融流れが阻害され、
紡糸性が悪化してしまうという問題があった。
報の研磨用繊維においては、確かに耐湿熱性の改善効果
は得られるものの、耐屈曲疲労性および折損耐久性につ
いては十分な改善効果を得ることができないばかりか、
ヨウ化銅の添加量が０．１５重量％を越えると、溶融重
合体中で銅が析出してポリマーの溶融流れが阻害され、
紡糸性が悪化してしまうという問題があった。
【０００６】したがって、従来の研磨ブラシ用毛材にお
いては、ブラシロールに植毛された毛材の根本部の屈曲
が繰りかえされた場合に、毛材の根本部が疲労して早期
に破断されるという問題が依然として残されており、毛
材の耐屈曲疲労性および折損耐久性を改善した毛材の実
現がしきりに要望されていた。
いては、ブラシロールに植毛された毛材の根本部の屈曲
が繰りかえされた場合に、毛材の根本部が疲労して早期
に破断されるという問題が依然として残されており、毛
材の耐屈曲疲労性および折損耐久性を改善した毛材の実
現がしきりに要望されていた。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来の研磨用ブラシ毛材が有する問題点の解決を課題とし
て検討した結果達成されたものである。
来の研磨用ブラシ毛材が有する問題点の解決を課題とし
て検討した結果達成されたものである。
【０００８】したがって、本発明の目的は、被処理物の
表面研磨加工の際における耐屈曲疲労性および折損耐久
性が均衡に優れた研磨ブラシ用毛材を提供することにあ
る。
表面研磨加工の際における耐屈曲疲労性および折損耐久
性が均衡に優れた研磨ブラシ用毛材を提供することにあ
る。
【０００９】本発明者らは、上記の目的を達成するため
に鋭意検討した結果、研磨砥粒を含有するポリアミド系
樹脂組成物に対し、特定量のヨウ化第一銅と２−メルカ
プトベンズイミダノールを併用添加した組成物からなる
モノフィラメント毛材が、前記２種類の添加剤の相乗効
果によって、均衡に優れた耐屈曲疲労性および折損耐久
性を発現し、しかもヨウ化第一銅の添加量を従来よりも
高く設定しても、モノフィラメントの紡糸性阻害が解消
できることを見出し、本発明に到達した。
に鋭意検討した結果、研磨砥粒を含有するポリアミド系
樹脂組成物に対し、特定量のヨウ化第一銅と２−メルカ
プトベンズイミダノールを併用添加した組成物からなる
モノフィラメント毛材が、前記２種類の添加剤の相乗効
果によって、均衡に優れた耐屈曲疲労性および折損耐久
性を発現し、しかもヨウ化第一銅の添加量を従来よりも
高く設定しても、モノフィラメントの紡糸性阻害が解消
できることを見出し、本発明に到達した。
【００１０】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の研磨
ブラシ用毛材は、ポリアミド樹脂に対し、研摩砥粒１０
〜３０重量％、ヨウ化第一銅０．２〜２重量％および２
−メルカプトベンズイミダゾール０．０２〜２重量％を
添加してなる組成物を溶融紡糸したモノフィラメントか
らなることを特徴とする。
ブラシ用毛材は、ポリアミド樹脂に対し、研摩砥粒１０
〜３０重量％、ヨウ化第一銅０．２〜２重量％および２
−メルカプトベンズイミダゾール０．０２〜２重量％を
添加してなる組成物を溶融紡糸したモノフィラメントか
らなることを特徴とする。
【００１１】また、本発明の研磨ブラシ用毛材において
は、前記ポリアミド樹脂の相対粘度が３．０〜５．０で
あること、前記ポリアミド樹脂がナイロン６、ナイロン
６１０、ナイロン６１２およびナイロン１２から選ばれ
た少なくとも１種であること、前記モノフィラメントの
糸径が０．２〜３．５ｍｍの範囲であること、および前
記研磨砥粒の番手が＃６０〜＃３０００の範囲であるこ
とが、いずれも好ましい条件であり、これらの条件を適
用することにより、さらに優れた効果の取得を期待する
ことができる。
は、前記ポリアミド樹脂の相対粘度が３．０〜５．０で
あること、前記ポリアミド樹脂がナイロン６、ナイロン
６１０、ナイロン６１２およびナイロン１２から選ばれ
た少なくとも１種であること、前記モノフィラメントの
糸径が０．２〜３．５ｍｍの範囲であること、および前
記研磨砥粒の番手が＃６０〜＃３０００の範囲であるこ
とが、いずれも好ましい条件であり、これらの条件を適
用することにより、さらに優れた効果の取得を期待する
ことができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳述する。
【００１３】本発明で使用するポリアミド樹脂として
は、ナイロン６、ナイロン６６、ナイロン６１０、ナイ
ロン６１２、ナイロン１１、ナイロン１２およびこれら
の共重合体などが挙げられるが、実使用において、研磨
ブラシ用毛材は水、温水、各種エマルジョン、および弱
アルカリ性溶液などの液体を散布しつつ作業をすること
がほとんどであることから、なかでも、液体の影響を受
けにくく、吸水率の小さい性質を有するナイロン６１
０、ナイロン６１２およびナイロン１２が好ましく使用
される。
は、ナイロン６、ナイロン６６、ナイロン６１０、ナイ
ロン６１２、ナイロン１１、ナイロン１２およびこれら
の共重合体などが挙げられるが、実使用において、研磨
ブラシ用毛材は水、温水、各種エマルジョン、および弱
アルカリ性溶液などの液体を散布しつつ作業をすること
がほとんどであることから、なかでも、液体の影響を受
けにくく、吸水率の小さい性質を有するナイロン６１
０、ナイロン６１２およびナイロン１２が好ましく使用
される。
【００１４】本発明で使用するポリアミド樹脂は、ＪＩ
Ｓ Ｋ６８１０に規定された９８％硫酸法で測定した相
対粘度が３．０〜５．０、特に３．２〜４．５の範囲に
あることが好ましく、上記の範囲未満では毛材の折損耐
久性が不十分となり、また上記の範囲を越えるとモノフ
ィラメントを安定に溶融紡糸することが困難となる傾向
を生じることがある。
Ｓ Ｋ６８１０に規定された９８％硫酸法で測定した相
対粘度が３．０〜５．０、特に３．２〜４．５の範囲に
あることが好ましく、上記の範囲未満では毛材の折損耐
久性が不十分となり、また上記の範囲を越えるとモノフ
ィラメントを安定に溶融紡糸することが困難となる傾向
を生じることがある。
【００１５】また、本発明で使用する研磨砥粒として
は、コークス粉、ポーキサイト、アルミナ粉などのアル
ミナ系研磨材、白けい石、砥粉などの炭化ケイ素系研磨
材、ダイヤモンド、エメリー、ざくろ石などの天然物系
研磨材、炭化物系研磨材、ジルコニア系研磨材およびガ
ラス系研磨材などが挙げられ、これらは２種以上を併用
することができる。
は、コークス粉、ポーキサイト、アルミナ粉などのアル
ミナ系研磨材、白けい石、砥粉などの炭化ケイ素系研磨
材、ダイヤモンド、エメリー、ざくろ石などの天然物系
研磨材、炭化物系研磨材、ジルコニア系研磨材およびガ
ラス系研磨材などが挙げられ、これらは２種以上を併用
することができる。
【００１６】ただし、これらの砥材粒子の番手は、研磨
材粒度 ＪI Ｓ Ｒ６００１（１９７３）に規定される
＃６０〜＃３０００の範囲にあり、ポリアミド樹脂に対
する添加量が１０〜３０重量％、特に１５〜２５重量％
の範囲にあることが好ましい。砥材粒子の添加量が上記
の範囲％未満では研削力が不十分となり、また上記の範
囲を越えるとモノフィラメントの強度が低下し折損耐久
性が低下する傾向となるため好ましくない。
材粒度 ＪI Ｓ Ｒ６００１（１９７３）に規定される
＃６０〜＃３０００の範囲にあり、ポリアミド樹脂に対
する添加量が１０〜３０重量％、特に１５〜２５重量％
の範囲にあることが好ましい。砥材粒子の添加量が上記
の範囲％未満では研削力が不十分となり、また上記の範
囲を越えるとモノフィラメントの強度が低下し折損耐久
性が低下する傾向となるため好ましくない。
【００１７】本発明で使用するヨウ化第一銅は、耐屈曲
疲労性の改善効果を発現するものであり、ポリアミド樹
脂に対する添加量は、０．２〜２重量％、特に０．２５
〜１．０重量％の範囲にあることが好ましい。ヨウ化第
一銅の添加量が上記の範囲未満では耐屈曲疲労性の改善
効果が不十分であり、また上記の範囲を越えると溶融紡
糸したポリマーをノズルから押し出す際のノズル汚れが
激しくなり、糸切れなどの溶融紡糸の支障をきたし、安
定紡糸することが困難となる傾向を生じることがある。
疲労性の改善効果を発現するものであり、ポリアミド樹
脂に対する添加量は、０．２〜２重量％、特に０．２５
〜１．０重量％の範囲にあることが好ましい。ヨウ化第
一銅の添加量が上記の範囲未満では耐屈曲疲労性の改善
効果が不十分であり、また上記の範囲を越えると溶融紡
糸したポリマーをノズルから押し出す際のノズル汚れが
激しくなり、糸切れなどの溶融紡糸の支障をきたし、安
定紡糸することが困難となる傾向を生じることがある。
【００１８】また、ヨウ化第一銅と共に併用添加する２
−メルカプトベンズイミダゾールは、ヨウ化第一銅と相
乗的に作用して耐屈曲疲労性および折損耐久性のさらな
る改善効果を発現すると共に、溶融紡糸時におけるヨウ
化第一銅による紡糸ノズルの汚れを抑制するという効果
を奏する。このため、本発明においては、ヨウ化第一銅
をある程度多く添加したとしても、安定に紡糸できると
いう利点がある。ポリアミド樹脂に対する２−メルカプ
トベンズイミダゾールの添加量は、０．０２〜２．０重
量％、特に、０．０５〜１．０重量％の範囲にあること
が好ましく、上記の範囲未満ではヨウ化第一銅の溶融紡
糸における紡糸ノズルの汚れの抑制効果が不十分であ
り、また上記の範囲を越えるとモノフィラメントの糸質
の強度低下をきたすため好ましくない。
−メルカプトベンズイミダゾールは、ヨウ化第一銅と相
乗的に作用して耐屈曲疲労性および折損耐久性のさらな
る改善効果を発現すると共に、溶融紡糸時におけるヨウ
化第一銅による紡糸ノズルの汚れを抑制するという効果
を奏する。このため、本発明においては、ヨウ化第一銅
をある程度多く添加したとしても、安定に紡糸できると
いう利点がある。ポリアミド樹脂に対する２−メルカプ
トベンズイミダゾールの添加量は、０．０２〜２．０重
量％、特に、０．０５〜１．０重量％の範囲にあること
が好ましく、上記の範囲未満ではヨウ化第一銅の溶融紡
糸における紡糸ノズルの汚れの抑制効果が不十分であ
り、また上記の範囲を越えるとモノフィラメントの糸質
の強度低下をきたすため好ましくない。
【００１９】本発明の研磨ブラシ用毛材としてのモノフ
ィラメントは、ポリアミド樹脂に所定量のヨウ化第一銅
と２−メルカプトベンズイミダールの粉体を直接混合す
るか、またはポリアミド樹脂を溶融させて所定量のヨウ
化第一銅と２−メルカプトベンズイミダールを溶融混合
させたマスターペレットをポリアミド樹脂ペレットと混
合し、さらに必要量の砥材粒子を混合せしめてから、溶
融押出紡糸に供し、紡糸ノズルから紡出せしめた後冷却
し、さらに必要に応じ延伸することによって得ることが
できる。
ィラメントは、ポリアミド樹脂に所定量のヨウ化第一銅
と２−メルカプトベンズイミダールの粉体を直接混合す
るか、またはポリアミド樹脂を溶融させて所定量のヨウ
化第一銅と２−メルカプトベンズイミダールを溶融混合
させたマスターペレットをポリアミド樹脂ペレットと混
合し、さらに必要量の砥材粒子を混合せしめてから、溶
融押出紡糸に供し、紡糸ノズルから紡出せしめた後冷却
し、さらに必要に応じ延伸することによって得ることが
できる。
【００２０】このようにして得られるモノフィラメント
の断面形状は、円形以外にも楕円形、三角形、矩形およ
びその他の異形にすることができる。
の断面形状は、円形以外にも楕円形、三角形、矩形およ
びその他の異形にすることができる。
【００２１】モノフィラメントの平均直径は、０．２〜
３．５ｍｍ、特に０．４〜３．０ｍｍの範囲が好適であ
る。ここで、モノフィラメントの直径が上記の範囲未満
では、毛腰が弱すぎて研磨効果が小さくなり、上記の範
囲を越えると毛腰が強すぎて、硬く曲げにくくなり、例
えばディスク板などに対する折り曲げ植毛が困難になる
ため好ましくない。
３．５ｍｍ、特に０．４〜３．０ｍｍの範囲が好適であ
る。ここで、モノフィラメントの直径が上記の範囲未満
では、毛腰が弱すぎて研磨効果が小さくなり、上記の範
囲を越えると毛腰が強すぎて、硬く曲げにくくなり、例
えばディスク板などに対する折り曲げ植毛が困難になる
ため好ましくない。
【００２２】かくしてなる本発明の研磨ブラシ用毛材
は、耐屈曲疲労性が優れ、かつ折損耐久性に優れた性能
を発揮する。
は、耐屈曲疲労性が優れ、かつ折損耐久性に優れた性能
を発揮する。
【００２３】したがって、本発明の研磨ブラシ毛材は、
これを所定の長さに切り揃え、回転ブラシとしてチャン
ネル、およびディスクロールに植毛したブラシの態様と
して、特に毛材の押圧が強く過酷な条件の粗研磨加工に
好ましく適用されるばかりか、通常の研磨加工にも有効
に利用することができる。
これを所定の長さに切り揃え、回転ブラシとしてチャン
ネル、およびディスクロールに植毛したブラシの態様と
して、特に毛材の押圧が強く過酷な条件の粗研磨加工に
好ましく適用されるばかりか、通常の研磨加工にも有効
に利用することができる。
【００２４】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、本発明の構成およ
び効果をさらに説明する。
び効果をさらに説明する。
【００２５】表１に示した各相対粘度を有する各種ポリ
アミド樹脂に対し、ヨウ化第一銅（添加剤Ａ）および２
−メルカプトベンズイミダール（添加剤Ｂ）を、表１に
示した添加量で混合し、さらに粒度番手＃２４０の炭化
ケイ素砥材粒子（昭和電工（株）製）を２３重量％添加
することにより、１９種類の組成物を調整した。
アミド樹脂に対し、ヨウ化第一銅（添加剤Ａ）および２
−メルカプトベンズイミダール（添加剤Ｂ）を、表１に
示した添加量で混合し、さらに粒度番手＃２４０の炭化
ケイ素砥材粒子（昭和電工（株）製）を２３重量％添加
することにより、１９種類の組成物を調整した。
【００２６】次に、上記各組成物を、二軸押出紡糸機に
供し、押出温度２５０℃の条件で、孔径２．５ｍｍの紡
糸ノズルから溶融紡糸した後、２００℃で３．０倍に延
伸することにより、それぞれ直径が０．９ｍｍのモノフ
ィラメントを製造した。
供し、押出温度２５０℃の条件で、孔径２．５ｍｍの紡
糸ノズルから溶融紡糸した後、２００℃で３．０倍に延
伸することにより、それぞれ直径が０．９ｍｍのモノフ
ィラメントを製造した。
【００２７】得られた１９種類のモノフィラメントにつ
いて、下記の条件により耐屈曲疲労性、折損耐久性およ
び紡糸安定性を評価した結果を表１に併せて示す。 ［耐屈曲疲労性の評価方法］上記各モノフィラメントの
耐屈強疲労性は、下記の自社強制テスト方法により評価
した。すなわち、ＪＩＳ Ｐ８１１５記載のＭＩＴ試験
機を用いて、荷重１５．７Ｎ（１．５Ｋｇｆ）、毎分１
７５±１０回の速度で、２７０°折り曲げ、試験片が切
れるまでの往復折れ曲げ回数、すなわち、屈曲疲労性を
５回測定し、その平均値を求めた。 ［折損耐久性の評価方法］上記各モノフィラメントを熱
風循環式オーブンに入れ、１４０℃で８日間乾熱処理す
る。そしてこの乾熱処理したモノフィラメントと未処理
のモノフィラメントの試験片について、上記と同様にし
て各耐屈強疲労性を測定し、折損耐久率を次式によって
算出した。
いて、下記の条件により耐屈曲疲労性、折損耐久性およ
び紡糸安定性を評価した結果を表１に併せて示す。 ［耐屈曲疲労性の評価方法］上記各モノフィラメントの
耐屈強疲労性は、下記の自社強制テスト方法により評価
した。すなわち、ＪＩＳ Ｐ８１１５記載のＭＩＴ試験
機を用いて、荷重１５．７Ｎ（１．５Ｋｇｆ）、毎分１
７５±１０回の速度で、２７０°折り曲げ、試験片が切
れるまでの往復折れ曲げ回数、すなわち、屈曲疲労性を
５回測定し、その平均値を求めた。 ［折損耐久性の評価方法］上記各モノフィラメントを熱
風循環式オーブンに入れ、１４０℃で８日間乾熱処理す
る。そしてこの乾熱処理したモノフィラメントと未処理
のモノフィラメントの試験片について、上記と同様にし
て各耐屈強疲労性を測定し、折損耐久率を次式によって
算出した。
【００２８】折損耐久率（％）＝Ａ／Ｂ×１００ ここで、Ａ：１４０℃で８日間乾熱処理後の耐屈曲疲労
性 Ｂ：乾熱処理しないものの耐屈曲疲労性 ［紡糸安定性の評価方法］上記各組成物の溶融紡糸およ
び延伸工程における口金孔汚れと延伸斑の発生を２４時
間、目視観察して、結果を下記のとおり相対比較判定し
た。
性 Ｂ：乾熱処理しないものの耐屈曲疲労性 ［紡糸安定性の評価方法］上記各組成物の溶融紡糸およ
び延伸工程における口金孔汚れと延伸斑の発生を２４時
間、目視観察して、結果を下記のとおり相対比較判定し
た。
【００２９】◎‥‥紡糸ノズル汚れがなく、延伸斑もな
く紡糸性はきわめて良好。
く紡糸性はきわめて良好。
【００３０】○‥‥紡糸ノズル汚れがほとんどなく、延
伸斑もなく紡糸性は良好。
伸斑もなく紡糸性は良好。
【００３１】△‥‥紡糸ノズル汚れが多く、延伸斑があ
り、紡糸性は不安定。
り、紡糸性は不安定。
【００３２】×‥‥紡糸ノズル汚れが多く、延伸不能状
態。
態。
【００３３】
【表１】 上記表１の結果から明らかなように、本発明の研削用モ
ノフィラメント（実施例１〜８）は、耐屈曲疲労性およ
び実使用における折損耐久性能が均衡に優れ、かつ、紡
糸安定性にも優れている。
ノフィラメント（実施例１〜８）は、耐屈曲疲労性およ
び実使用における折損耐久性能が均衡に優れ、かつ、紡
糸安定性にも優れている。
【００３４】一方、ヨウ化第一銅と２−メルカプトベン
ズイミダールを添加しないで得た研削用モノフィラメン
ト（比較例１）は、耐屈曲疲労性および折損耐久性能が
著しく劣るものであり、ヨウ化第一銅のみを添加して得
た研削用モノフィラメント（比較例２，４，５，６，
７，８，９）は、折損耐久率が低く実使用の耐久性が劣
るばかりか、特にヨウ化第一銅の添加量を増した場合に
は、紡糸ノズル汚れが発生して紡糸安定性が著しく阻害
される傾向が見られた。また、ヨウ化第一銅の添加量を
０．２重量％以下と少なくして得た研削用モノフィラメ
ント（比較例３）は、例え２−メルカプトベンズイミダ
ールを併用添加したししても、耐屈曲疲労性および折損
耐久性能がいまだに劣るものであった。さらに、相対粘
度が３．０を下回る樹脂を使用して得た研削用モノフィ
ラメント（比較例１０，１１）は、耐屈曲疲労性および
紡糸安定性が劣るものであった。
ズイミダールを添加しないで得た研削用モノフィラメン
ト（比較例１）は、耐屈曲疲労性および折損耐久性能が
著しく劣るものであり、ヨウ化第一銅のみを添加して得
た研削用モノフィラメント（比較例２，４，５，６，
７，８，９）は、折損耐久率が低く実使用の耐久性が劣
るばかりか、特にヨウ化第一銅の添加量を増した場合に
は、紡糸ノズル汚れが発生して紡糸安定性が著しく阻害
される傾向が見られた。また、ヨウ化第一銅の添加量を
０．２重量％以下と少なくして得た研削用モノフィラメ
ント（比較例３）は、例え２−メルカプトベンズイミダ
ールを併用添加したししても、耐屈曲疲労性および折損
耐久性能がいまだに劣るものであった。さらに、相対粘
度が３．０を下回る樹脂を使用して得た研削用モノフィ
ラメント（比較例１０，１１）は、耐屈曲疲労性および
紡糸安定性が劣るものであった。
【００３５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の研削用モ
ノフィラメントは、被処理物の表面研磨加工の際におけ
る耐屈曲疲労性および折損耐久性が均衡に優れたもので
あり、金属、塗装面、木材およびコンクリートなどの表
面に対する工業的研削や研磨手段に好ましく適用するこ
とができる。
ノフィラメントは、被処理物の表面研磨加工の際におけ
る耐屈曲疲労性および折損耐久性が均衡に優れたもので
あり、金属、塗装面、木材およびコンクリートなどの表
面に対する工業的研削や研磨手段に好ましく適用するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3C063 AA07 AB09 BA17 BB02 BB03 BB04 BC03 BD01 BH04 CC30 EE26 FF05 FF06 FF23 4L035 AA05 BB31 BB89 BB91 DD14 FF01 HH10 JJ06 JJ07 JJ21 JJ22 KK01 KK05 KK08
Claims (5)
- 【請求項１】 ポリアミド樹脂に対し、研摩砥粒１０〜
３０重量％、ヨウ化第一銅０．２〜２重量％および２−
メルカプトベンズイミダゾール０．０２〜２重量％を添
加してなる組成物を溶融紡糸したモノフィラメントから
なることを特徴とする研磨ブラシ用毛材。 - 【請求項２】 前記ポリアミド樹脂の相対粘度が３．０
〜５．０であることを特徴とする請求項１に記載の研磨
ブラシ用毛材。 - 【請求項３】 前記ポリアミド樹脂が、ナイロン６、ナ
イロン６１０、ナイロン６１２およびナイロン１２から
選ばれた少なくとも１種であることを特徴とする請求項
１または２に記載の研磨ブラシ毛材。 - 【請求項４】 前記モノフィラメントの糸径が０．２〜
３．５ｍｍの範囲であることを特徴とする請求項１〜３
のいずれか１項に記載の研磨ブラシ毛材。 - 【請求項５】 前記研磨砥粒の番手が＃６０〜＃３００
０の範囲であることを特徴とする請求項１〜４のいずれ
か１項に記載の研磨ブラシ用毛材。
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|---|---|---|---|
| JP2001081264A JP2002283242A (ja) | 2001-03-21 | 2001-03-21 | 研磨ブラシ用毛材 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2001081264A JP2002283242A (ja) | 2001-03-21 | 2001-03-21 | 研磨ブラシ用毛材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002283242A true JP2002283242A (ja) | 2002-10-03 |
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ID=18937399
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2001081264A Pending JP2002283242A (ja) | 2001-03-21 | 2001-03-21 | 研磨ブラシ用毛材 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2002283242A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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