JPH07227146A - 壁面用植木鉢 - Google Patents

壁面用植木鉢

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JPH07227146A
JPH07227146A JP4494494A JP4494494A JPH07227146A JP H07227146 A JPH07227146 A JP H07227146A JP 4494494 A JP4494494 A JP 4494494A JP 4494494 A JP4494494 A JP 4494494A JP H07227146 A JPH07227146 A JP H07227146A
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wall
flower pot
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Suehiro Nagaoka
末大 長岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 道路造成により形成したコンクリート擁壁に
植木鉢を取り付けて緑の自然環境を取り戻す。 【構成】 軟性プラスチック材を用いて側板1及び底板
2にて上方の面を開口した有低箱体を形成するととも
に、側板1の壁面取り付け側にフランジ3と、有低箱体
の内部に内部を上下に仕切る仕切板4とを設け、仕切板
4から上部に位置する側板1における壁面取り付け側を
除いた部分及び仕切板4に直径2〜4mm程度の複数個
の小径穴5a,5bを開口することにより、仕切板4か
ら上部に位置する部分を植生基盤材の槽11に、仕切板
4から下部に位置する部分を降雨量不足時に備えて雨水
を貯溜する補水槽10に構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は壁面に取り付ける植木鉢
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、我が国の高速道路、都市及び市町
村の道路は全国的に整備されつつあり、今後も益々その
一途をたどるものと思われる。そのなかで特に起伏の多
い地形の部分や山間部等を切り開いて道路を造成する場
合は緑を削り取って法面を形成し、その部分にコンクリ
ート吹き付けまたはモルタル吹き付け等を施してコンク
リート擁壁を形成する場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のように道路
造成のために緑を削り取ってコンクリート擁壁を形成す
ることは、甚だしい自然破壊であるとともに景観を損な
うものである。よって本発明は前記問題点に鑑みてなさ
れたものであり、コンクリート擁壁の面に少しでも緑の
自然環境を取り戻すべく、壁面に取り付けることを可能
にした植木鉢の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は軟性プラスチック材を用い、側板及び底板
にて上方の面を開口した有底箱体を形成するとともに、
有底箱体を形成した側板の壁面取り付け側にフランジ
と、有底箱体内部に内部を上下に仕切る仕切板とを設
け、仕切板から上部に位置する側板で壁面取り付け側を
除いた部分及び仕切板に複数個の小径穴を開口すること
により、仕切板から上方の部分を植生基盤材を蓄える槽
に、仕切板から下方の部分を雨水を貯溜する補水槽に構
成したことを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明によれば、壁面用植木鉢を形成する材料
に軟性プラスチックを用いているので、その軟性が凹凸
のあるコンクリート壁面に追従して壁面への取り付けを
容易にする。
【0006】また仕切板を境にして上方に形成した植生
基盤材用の槽は、槽を形成する側板に複数個の小径穴が
開口しいるので、その穴を介して植生基盤材に対して通
気をさせるとともに過剰な水を排出させる。一方、過剰
な水は仕切板に開口した複数個の穴を介してその下方に
設けられた補水槽に滴下させ、補水槽に水を貯溜させ
る。補水槽に貯溜した水は、降雨量が不足した時に植生
基盤材に供給されることにより植生した緑が維持され
る。
【0007】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明の壁面用植木鉢の一部を破断した斜視
図、図2は壁面用植木鉢を壁面に取り付けた状態を示す
側面図である。
【0008】本発明の壁面用植木鉢Aは、取り付けるコ
ンクリートの壁面9が凹凸になっている場合が多いの
で、その凹凸に対応して取り付けることを可能にするた
めに、壁面用植木鉢Aを形成する材料に軟性を有するプ
ラスチック、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の
オレフィン樹脂、あるいは塩化ビニール樹脂またはウレ
タン樹脂を用いている。
【0009】図1及び図2に示すように壁面用植木鉢A
は、側板1と底板2とにより上方の面に開口した上方末
広がり形状の有底箱体である。その大きさは、正面から
みて横に約1.0m,縦に約0.5m、上方の開口部が
約1.0m×約0.3m、底板が約1.0m×約0.1
5mである。
【0010】壁面用植木鉢Aの側板の一面には、壁面9
に取り付けるための8個の取り付け穴6を穿設したフラ
ンジ3が設けられている。また、フランジ3の上端部は
斜めに形成して壁面をに伝わる雨水を箱体内部に流れ込
みやすくしてある。
【0011】有底箱体の内部においては、内部を上下に
仕切る仕切板4を設けてあり、仕切板4から上方の部分
を植生基盤材を蓄える槽11に、仕切板4から下方の部
分を水を貯溜する補水槽10に形成している。
【0012】そして、仕切板4及び仕切板4から上方に
位置する側板1(壁面取り付け側を除く)には直径2〜
4mm程度の複数個の小径穴5a,5bを開口させ、降
雨により植生基盤材に浸透した過剰の水を仕切板4に穿
設した穴5bを介して滴下させ補水槽10に貯溜すると
ともに、補水槽10に貯溜仕切れない過剰な水は側板に
穿孔した穴5aから外部に排出する。また、側板1に穿
孔した穴5aは水を通す以外に植生基盤材に通気させる
作用をする。
【0013】つぎに、図2に示すように本発明の壁面用
植木鉢Aを壁面9に取り付けて用いる場合について説明
する。壁面用植木鉢Aを壁面9に取り付けるに際して
は、フランジ3に穿設した8個の取り付け穴6の位置に
対応して、壁面9にドリル等によりホールインアンカー
ボルト用の穴8を予め穿設した後、ホールインアンカー
ボルト7にてフランジ3を壁面9に締めつける。
【0014】なお、壁面9に壁面用植木鉢Aを取り付け
るに際に、壁面9に凸凹があっても壁面用植木鉢Aを形
成する材料には柔軟性があるので取り付け作業に支障を
生じることがなく、また、この壁面用植木鉢Aを取り付
ける作業は二人で充分に行える。
【0015】壁面用植木鉢Aに植物を植生させる場合
は、仕切板4から上側の箱体内部に植生基盤材を入れ、
多種多様な種子を蒔いてその芽立ちをみる。なお、植生
させる植物の種類としては、つた類等のできるだけ水枯
れに強い種類のものが好ましい。
【0016】また、植生のための給水は雨水のみが頼り
であり、降雨時に壁面用植木鉢Aの上方に開口した部分
から雨水が供給されるとともに、フランジ3上端部を斜
めに形成させた部分から、壁面9を流下する雨水を植生
部に流れ込ませて少しでも多くの水を壁面用植木鉢A内
に取り込むようにしている。
【0017】降雨量が多い時には、植生基盤材に浸透し
た過剰な雨水が仕切板4に穿設された穴5bを介して滴
下して補水槽10に貯溜されるが、補水槽10から溢れ
た過剰な水は側板1に穿設された穴5aから外部に排出
される。また、穴5aは適度に植生基盤材に通気をする
ことができるので、植生基盤材は常に植生上の好環境を
保持され、植物の根腐れを防止することができる。
【0018】また、夏等において降雨量が少なくて水の
供給が不足した場合には、補水槽10に貯溜された水が
仕切板4の穴5bを介して植生基盤材に対して適当に供
給されることにより、植生の緑を維持することができ
る。
【0019】なお、壁面用植木鉢Aは、壁面9の傾斜
度、又は取り付ける環境の条件により大きさ及び形状を
異にするものであり、本実施例で示した寸法に限定する
ものではない。また、仕切板及び側板に穿設する穴5
a,5bの大きさは、水や空気を通すための必要最小限
とし、大きすぎれば植生基盤材が乾燥し過ぎ、小さすぎ
れば目ずまりして水や空気の通りが悪くなるので一般的
に2〜4mmとしたが、植生基盤材及び植生する植物の
種類等によってその条件は異なるので、本実施例で示し
た数値に限定するものではない。
【0020】この壁面用植木鉢Aの形状については、図
3に示すように側板1に丸みをつけて美観をもたせる
等、特許請求の範囲に記載された技術思想を逸脱しない
限り種々に変更を加えることができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明の壁面用植木
鉢は、植生基盤材の下部に補水槽を連設して雨水を貯溜
しているので、降雨量が不足しても貯溜した水で補水す
ることにより植生した緑を維持することができる。そし
て、この壁面用植木鉢を緑が削られた道路脇のコンクリ
ート法面に取り付けることにより壁面に緑を取り戻して
自然環境を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の壁面用植木鉢の一部を断面にした斜視
図。
【図2】壁面用植木鉢を壁面に取り付けた状態を示す側
面図。
【図3】壁面用植木鉢の形状の他の例を示す図。
【符号の説明】
1 側板 2 底板 3 フランジ 3a 斜め部 4 仕切板 5a,5b 穴 6 取り付け穴 7 ホールインアンカーボルト 8 ホールインアンカーボルト用穴 9 壁面 10 補水槽 11 植生基盤材を蓄える槽 A 壁面用植木鉢

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟性プラスチック材を用い、側板及び底
    板にて上方の面を開口した有底箱体を形成するととも
    に、有底箱体を形成した側板の壁面取り付け側にフラン
    ジと、有底箱体内部に内部を上下に仕切る仕切板とを設
    け、仕切板から上部に位置する側板で壁面取り付け側を
    除いた部分及び仕切板に複数個の小径穴を開口すること
    により、仕切板から上方の部分を植生基盤材を蓄える槽
    に、仕切板から下方の部分を雨水を貯溜する補水槽に構
    成したことを特徴とする壁面用植木鉢。
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