JPH072267Y2 - 車輌用のウインドモールデイング - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は各種車輌のウインド硝子部分の車体パネルと
ウインド硝子との間に用いるモールデイングに関し、そ
の目的とする所は、コーナー継手を使用しないで側部に
おいては雨水排水溝と硝子嵌合溝との２段を容易に構成
することによつて外観の優れた美しい車輌用のウインド
モールデイングに関するものである。

（従来の技術） 一般にこの種の車輌等の車体パネルとウインド硝子パネ
ルとを接着剤を以て接合するものでは、車体パネルの開
口縁とウインド硝子との境界とに生じる隙間を閉塞する
目的と外観を綺麗にするためにモールデイングを被嵌す
るものである。近年このモールデイングは、ウインドの
左右側部モール部には、硝子の嵌合する凹溝と、その凹
溝の上部に雨水が走行中に飛散して運転席に浸入するの
を防止するための雨水受溝を設けたものが使用されてい
る。然し、この上下２段の溝付きのモールデイングは、
同じウインド硝子の上部モールには使用できないため別
個の断面形状を有するモールデイングをコーナー継手を
以て連接する構成となつている。そして、これ等のフロ
ントのモールデイングは、左右の側部モールディングと
上部のモールディング及びコーナー継手の３種類の部品
によつて構成されている。従つて、この種のウインド硝
子に使用するモールデイングは、コーナー部分において
は、コーナー継手によつて外観が不体裁となると共に、
継手部分が破損しやすい欠点がある。また、３種類の部
品が必要となるため高価となる欠点がある。

（考案が解決しようとする課題） フロントのウインド硝子用のモールデイングにおいて
は、ウインド硝子の左右側部モールと上方の上部モール
部とが別個の断面形状で成形されているウインドモール
デイングを主モールデイングと左右側部モール部のみに
使用する副モールデイングとによつて容易にウインド硝
子を挟持できれば大変に作業性がよいばかりか、美麗に
仕上げることができ、且つコーナー継手を不要とするこ
とによつて、安価で体裁の優れた強固なモールデイング
を容易に得ようとする点にある。この考案は上述の要望
に応えるために提案するものである。

（課題を解決するための手段） この考案のウインドモールデイングは、上述の問題点を
すべて解決するために、ウインドモールデイング（１）
を長手方向に形成される主モールデイング（２）と下部
の副モールデイング（３）とを以て構成する。主モール
ディング（２）として、長手方向の上部に形成される頭
部（４）と、該頭部（４）の下方に一体に形成される脚
部（５）とよりなり、該脚部（５）の底部には平坦面を
形成すると共に、脚部の長手方向の側面片側に硝子当付
面（６）が形成されているものを用い、 副モールディングとして、主モールディング（２）の脚
部の底部平坦面に取付可能なように上面を平坦面とする
と共に、上部の一方に上部挟持片（８）を形成し、ま
た、下端に下部挟持片（10）を突設して、上部挟持片
（８）と下部挟持片（10）との間に硝子嵌合溝（９）を
形成してあるものを用い、 フロントウインドの左右側部モール部では、主モールデ
ィングの脚部側部の平坦面に副モールディング（３）を
取着すると共に、該副モールディングの硝子嵌合溝には
ウインド硝子（12）の両側部を挿着し、主モールディン
グ（２）の脚部（５）の長手方向の側面片側の硝子当付
面（６）を雨水排水用の雨水受溝（７）とし、 フロントウインドの上部モール部では、主モールディン
グ（２）の脚部（５）の長手方向の側面片側の硝子当付
面（６）にウインド硝子（12）の上端縁を挿着する、こ
とによつて上記目的の達成を計るものである。

（実施例） 次にこの考案の実施例を図面について説明すると、各種
の車体ウインドの車体パネル（13）とウインド硝子（1
2）との間に装着されるウインドモールデイング（１）
は、合成樹脂等を以て長手方向に成形される上部の主モ
ールデイング（２）と左右側部のみに使用する下部の副
モールデイング（３）とで構成されている。前記主モー
ルデイング（２）には、長手方向の上部に頭部（４）を
形成し、該頭部（４）の下方に挿着用の脚部（５）を一
体に形成してある。この脚部（５）の底部には平坦面を
形成すると共に、脚部（５）の長手方向の側面片側には
ウインド硝子（12）の端面が当たる硝子当付面（６）又
は雨水排水用の役目を果たす雨水受溝（７）とを設ける
と共に、反対側には埋込用の一方に傾斜した保持条片
（11）を一体に形成してある。次に、副モールデイング
（３）は、主モールディング（２）の脚部（５）の底部
平坦面に取付可能なように上面を平坦面とすると共に、
その一方に上部挟持突片（８）を水平に突設し、上部挟
持突片（８）の下方にウインド硝子（12）の両端部を挿
着する硝子嵌合溝（９）を形成せしめてある。また、該
副モールデイング（３）の該硝子嵌合溝（９）の下方に
該ウインド硝子（12）の下面を支持する下部挟持片（1
0）を突設形成してある。符号（14）は、車体パネル（1
3）とウインドモールデイング（１）及びウインド硝子
（12）との間に注入充填する接着剤である。（15）は、
ウインドモールデイング（１）の上部モール部を示し、
（16）は、モールデイング（１）の左右の側部モール部
を示したものである。

（作用） この考案は上記の如き構成からなり、この使用法を説明
すると、第１図に示す如く車体パネル（13）とウインド
硝子（12）との間にウインドモールデイング（１）を接
着剤（14）を以て接着するものであるが、この考案のも
のはウインド硝子（12）の上部モール部（15）の部分で
は、第２図に示す主モールデイング（２）を第４図に示
す如く、脚部（５）の硝子当付面（６）にウインド硝子
（12）の上端縁を挿着して車体パネル（13）に接着剤
（14）を以て一体に固定張着するものである。

次に上部コーナー部分を境としてウインド硝子（12）の
左右側部モール部（16）（16）においては、第５図に示
す如く、主モールデイング（２）の脚部（５）の底部平
坦面に取付た副モールデイング（３）を一体化した状態
でウインド硝子（12）の両端部を副モールデイング
（３）の上部挟持突片（８）と下部挟持突片（10）との
間の形成した硝子嵌合溝（９）に嵌挿して車体パネル
（13）に接着剤（14）を以てウインドモールデイング
（１）とウインド硝子（12）を接着し、左右側部モール
部の上部に雨水排水用の雨水受溝（７）を構成するもの
である。

（考案の効果） 以上のように、この考案のウインドモールデイングによ
れば、主モールデイングの左右側部モール部に副モール
デイングを装着することによつて、上部の雨水受溝の必
要ない上部モール部と雨水受溝の必要のある側部モール
部とを容易に構成してウインド硝子を張着できる効果
と、従来の様にモールデイングのコーナー部分に使用す
るコーナー継手部材が不要となると共に、コーナー表面
が大変に美麗で外観の優れた仕上がりとなる効果があ
る。そして、ウインドモールディングの上方の上部モー
ル部では、主モールデイングは、そのままの状態で用い
ればよく、左右の側部モール部では、該副モールデイン
グを主モールデイングの脚部の下端の平坦面に取着せし
めることにより、表面のコーナー部分の屈曲も容易で綺
麗に仕上がる効果と、側部モール部の上部に位置する硝
子嵌合溝が容易に雨水排水用の雨水受溝に兼用できる効
果がある。更に、副モールデイングには、上部挟持突片
と硝子嵌合溝及び下部挟持突片とを一体に形成したの
で、側部モール部においてウインド硝子の端縁を容易に
挿着できる効果がある。また、主モールデイングと副モ
ールデイングの２種類を以てウインド硝子を容易に張着
でき、従来のコーナー部品を使用するような不体裁が解
決される効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のウインドモールデイングを使用した
正面図、第２図は主モールデイングの斜視図、第３図は
副モールデイングの斜視図、第４図は第１図Ａ−Ａ線の
上部モールの断面図、第５図は第１図Ｂ−Ｂ線の側部モ
ールの断面図である。 符号（１）はウインドモールデイング、（２）は主モー
ルデイング、（３）は副モールデイング、（４）は頭
部、（５）は脚部、（６）は硝子当付面、（７）は雨水
受溝、（８）は上部挟持突片、（９）は硝子嵌合溝、
（10）は下部挟持片、（12）はウインド硝子、（13）は
車体パネル、（15）は上部モール部、（16）は側部モー
ル部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】長手方向に形成される主モールディング
   （２）と、副モールディング（３）で構成される車輌用
   ウインドモールディングにおいて、 主モールディング（２）として、長手方向の上部に形成
   される頭部（４）と、該頭部（４）の下方に一体に形成
   される脚部（５）とよりなり、該脚部（５）の底部には
   平坦面を形成すると共に、脚部の長手方向の側面片側に
   硝子当付面（６）が形成されているものを用い、 副モールディングとして、主モールディング（２）の脚
   部の底部平坦面に取付可能なように上面に平坦面とする
   と共に、上部の一方に上部挟持片（８）を形成し、ま
   た、下端に下部挟持片（10）を突設して、上部挟持片
   （８）と下部挟持片（10）との間に硝子嵌合溝（９）を
   形成してあるものを用い、 フロントウインドの左右側部モール部では、主モールデ
   ィングの脚部側部の平坦面に副モールディング（３）を
   取着すると共に、該副モールディングの硝子嵌合溝には
   ウインド硝子（12）の両側部を挿着し、主モールディン
   グ（２）の脚部（５）の長手方向の側面片側の硝子当付
   面（６）を雨水排水用の雨水受溝（７）とし、 フロントウインドの上部モール部では、主モールディン
   グ（２）の脚部（５）の長手方向の側面片側の硝子当付
   面（６）にウインド硝子（12）の上端縁を挿着する、 ことを特徴とする車輌用のウインドモールディング。