JPH0722657B2 - 風呂湯浄化装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 本発明は、家庭用の風呂湯浄化装置に関するものであ
る。

（ロ） 従来の技術 従来、家庭用風呂は、浴槽に湯沸し器を連結して、同湯
沸し器でもって、浴槽内に溜た水を入浴適宜温度のお湯
とするものであり、家庭用の風呂浴槽あるいは湯沸し器
には、浄化装置等を付帯していないものであった。

（ハ） 発明が解決しようとする問題点 従って、家庭用の風呂は、お湯を沸かすためのものであ
り、入浴後には湯あか等によりお湯が汚れると共に、浴
槽の周壁に付着して、入浴者に不快感を与え、また、汚
れたお湯の入れ替えることによる不経済性、あるいは、
汚れた浴槽の掃除に多大の手間を要する欠点があった。

（ニ） 問題点を解決するための手段 本発明では、一端を浴槽内に開口する吸水管の他端を吸
水ポンプに連通連結し、同吸水ポンプを連結管を介して
フィルターに連通連結し、更に、同フィルターを連結管
を介して加熱装置に連通連結すると共に、一端を浴槽内
に開口する吐出管の他端を前記加熱装置に連通連結して
循環水路を構成した風呂湯浄化装置であって、前記フィ
ルターは、フィルターシリンダー内に薬石を充填したカ
ートリッジ式の複数の箱体を重設状態に収納し、各箱体
は、その上部に取付けた蓋体により開閉自在とすると共
に、同蓋体には複数の透水用の孔を設け、さらに、同蓋
体にフィルターエレメントを敷設し、かつ、各箱体及び
フィルターエレメントをフィルターシリンダーの上方か
ら取出自在に構成したことを特徴とする風呂湯浄化装置
を提供するものである。

（ホ） 作用 本発明では、従来の浴槽内に風呂湯浄化装置の吸水管及
び吐出管を開口して、吸水ポンプにより浴槽内の吸い上
げた風呂湯を、同浄化装置内を循環せしめるものであ
る。

この際に、吸水ポンプより吸い上げられた風呂湯は、フ
ィルター内で、フィルターエレメント→薬石→フィルタ
ーエレメント→薬石というように、複数回にわたって濾
過されることによって、風呂湯中の湯あか等の汚れ又は
雑菌を取り除きながら、同風呂湯を同フィルター内に充
填した薬石に接触せしめて、風呂湯中に薬石の成分を保
持せしめると共に、同薬石により風呂湯中の悪臭等を解
消して、清潔なお湯とするものである。

またフィルターを通過した風呂湯は、加熱装置により加
熱して、風呂湯を入浴適宜温度とすることができるもの
である。

（ヘ） 効果 従って、本発明によれば、浴槽内の風呂湯を常に清潔な
状態で、かつ、所望する温度に保つことができるので、
使用者に快適な入浴を提供でき、また、長期にわたって
風呂湯の入れ替えを必要としないので節水効果がある。

また、風呂湯中に薬石成分を溶融させ、温泉と略同様な
湯治を可能とすると共に、かかる薬石成分により美容と
健康にもすぐれた効果を有する。

しかも、上記薬石を収容するフィルターの構成を、フィ
ルターシリンダー内に、薬石を充填したカートリッジ式
の複数の箱体を重設状態に収納し、各箱体は、その上部
に取付けた複数の透水用の孔を有する蓋体により開閉自
在とすると共に、同蓋体にフィルターエレメントを敷設
したことにより、風呂湯をフィルターエレメント→薬石
→フィルターエレメント→薬石というように、複数回に
わたって風呂湯を濾過することとなり、浄化機能を大き
く向上させることができる。

さらに、箱体の取出しが容易なので、フィルターの取り
替え、清掃等のメンテナンスも容易となり、また、複数
の箱体には、それぞれ種類の異なる薬石を収容すること
ができ、かつ、コンパクトに設置することが可能とな
る。

（ト） 実施例 本発明の実施例を図面にもとづき詳説すれば、第１図に
示す全体断面図において、（Ａ）は、風呂湯浄化装置を
示しており、同浄化装置（Ａ）は、浴槽（ａ）の上縁部
に載置可能とした基台（１）の上部に基枠（２）を載置
して、上部空間部（３）及び下部空間部（４）を構成
し、同上部空間部（３）には、フィルター（５）と加熱
装置（６）を内蔵し、また下部空間部（４）には、吸水
ポンプ（７）を内蔵している。

同吸水ポンプ（７）には、下端を浴槽（ａ）内に配設す
る吸水管（８）の上端を連通連設し、同吸水管（８）は
基台（１）の底側面（１−１）より下方に向けて突出し
ており、更に同吸水管（８）の先端に逆止弁を介して吸
水孔が設けられて、同吸水孔より浴槽（ａ）内のお湯を
吸い上げるものである。

しかも、下部空間部（４）の同ポンプ（７）は折曲形成
した連結管（９）を介して上部空間部（３）のフィルタ
ー（５）の上端部（５−１）と連通連結されており、
（10）は、基台（１）の上側面（１−２）に穿設された
連結管挿通孔である。

そして、同フィルター（５）は、基台（１）の上側面
（１−２）に方形状のフィルターシリンダー（11）を立
設し、同シリンダー（11）内には、薬石（13）を充填し
たカートリッジ用の箱体（14）が重設状に収納され、同
フィルター（５）より同箱体（14）を、交換可能に構成
されている。

（11′）は同フィルターシリンダー（11）を閉蓋するシ
リンダー蓋体である。

同薬石（13）は、磁鉄鉱、大理石、祖陽石及びその他の
鉱石等を混合すると共に、焼成して直径８〜10mmの粒状
に形成したものである。

また箱体（14）は、上面を蓋体（15）により開閉自在と
し、しかも蓋体（15）及び箱体（14）側面（14−１）に
は、複数個の孔（16）が設くられており、更に、同蓋体
（15）の上面にはフィルターエレメント（18）を敷設さ
れているものである。

同フィルターエレメント（18）は主に板状のセラミック
フィルターを使用している。

上記した構成としたことにより、シリンダー蓋体（1
1′）を開蓋することにより、各箱体（14）及びフィル
ターエレメント（18）をフィルターシリンダー（11）の
上方から容易に取出せる。

（19）は多数孔を設けた仕切り板であり、同仕切り板
（19）によってフィルターシリンダー（11）内を二分し
て、上部空間部（20）には、薬石（13）の箱体（14）が
収納され、下部空間部（21）は、中空状としている。

また、同下部空間部（21）は、連結管（22）を介して加
熱装置（６）の下部と連通連結しているものである。

上記構成により、風呂湯をフィルターエレメント→薬石
→フィルターエレメント→薬石というように、複数回に
わたって風呂湯を濾過することができ、浄化機能を大き
く向上させることができる。

さらに、箱体の取出しが容易なので、フィルターの取り
替え、清掃等のメンテナンスも容易となり、また、複数
の箱体には、それぞれ種類の異なる薬石を収容すること
ができ、かつ、コンパクトに設置することが可能とな
る。

同加熱装置（６）は、基台（１）の上側面（１−２）に
円筒状のヒーターシリンダー（23）を立設しており、同
ヒーターシリンダー（23）内には、加熱体（24）を内蔵
すると共に、同シリンダー（23）上部に排出口（23−
１）を設けて、同シリンダー（23）内に風呂湯を滞溜す
べく構成して風呂湯を加温するものである。

更には、同加熱装置（６）のヒーターシリンダー（23）
の上部の排出口（23−１）には、ジョイント管（25）を
介して、先端部を浴槽（ａ）内に配設する吐出管（2
6′）を連結しており、しかも、同吐出管（26）は、基
台（１）の上面（１−２）及び底側面（１−１）を挿通
して下方に伸延しているものである。

かかる構造において、風呂湯浄化装置（Ａ）は、浴槽
（ａ）の上縁部に載置すると共に、吸水管（８）及び吐
出管（26）を浴槽（ａ）内に配し、同浴槽（ａ）に連結
された湯沸し器により沸かされた風呂湯を、同浄化装置
（Ａ）の吸水ポンプ（７）でもって、フィルター（５）
の上部空間部（20）に送り、同フィルター（５）のフィ
ルターエレメント（18）により風呂湯中の湯あか又は雑
菌等を分離させると共に、同風呂湯に箱体（14）中の薬
石（13）を溶融させて、風呂湯の悪臭を解消させ、更に
は同薬石（13）の成分を風呂湯中に溶解保持せしめるも
のである。そして、同フィルターシリンダー（11）の下
部空間部（21）の落下した風呂湯は、連結管（22）に加
熱装置（６）のヒーターシリンダー（23）内に蓄積され
ながら、加熱体（24）により加温され、同シリンダー
（23）内を満杯とした風呂湯を同シリンダー（23）にお
ける上部の排出口（23−１）より排出し、吐出管（26）
を介して、浴槽（ａ）内に流出させるものである。

従って、同風呂湯浄化装置（Ａ）を循環した浴槽（ａ）
内の風呂湯は、フィルター（５）により清潔なお湯とす
るとともに、同フィルター内の薬石（13）によって、お
湯中に薬石（13）の成分を保持せしめた温泉と同様の治
癒作用を有し、また雑菌などを分解するものである。

また、（27）は、温度調節装置を示しており、同温度調
節装置（27）は、基台（１）内の吸水ポンプ（７）と吸
水管（８）との間に調節ボックス（28）を介在させると
共に、同基台（１）の側面（１−３）に突設されたダイ
ヤル（29）とにより構成されており、ダイヤル（29）を
左右に回動して、吸水ポンプ（７）が吸い上げる風呂湯
の量を同ボックス（28）でもって調節することにより風
呂湯がヒーターシリンダー（23）内に滞溜する時間を操
作して風呂湯の温度を調節するものである。

なお、（17）は連結金具を示しており、同連結金具（1
7）により基台（１）と基枠（２）とを連結すると共に
基枠（２）を着脱自在に構成している。

また、（25−１）は、ノズルを示しており、同ノズル
（25−１）は、ジョイント管（25）より下方に垂設した
吐出管（26）内に挿通すると共に、ノズル（25−１）の
先端を浴槽（ａ）内に配して、吐出管（26）の吐出口よ
り気泡を生起させるものである。

（25−２）はジョイント管（25）の上端に突出した同ノ
ズル（25−１）の吹付口であり、同吹付口（25−２）に
コンプレッサー等に連結して、ノズル（25−１）に空気
を吹き付けるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明実施例の風呂湯浄化装置の断面図 第２図は、本発明実施例の風呂湯浄化装置の断面図 第３図は、同浄化装置の平面図 （５）：フィルター （６）：加熱装置 （７）：吸水ポンプ （８）：吸水管 （13）：薬石 （26）：吐出管

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一端を浴槽（ａ）内に開口する吸水管
   （８）の他端を吸水ポンプ（７）に連通連結し、同吸水
   ポンプ（７）を連結管（９）を介してフィルター（５）
   に連通連結し、更に、同フィルター（５）を連結管（2
   2）を介して加熱装置（６）に連通連結すると共に、一
   端を浴槽（ａ）内に開口する吐出管（26）の他端を前記
   加熱装置（６）に連通連結して循環水路を構成した風呂
   湯浄化装置であって、 前記フィルター（５）は、フィルターシリンダー（11）
   内に薬石（13）を充填したカートリッジ式の複数の箱体
   （14）を重設状態に収納し、各箱体（14）は、その上部
   に取付けた蓋体（15）により開閉自在とすると共に、同
   蓋体（15）には複数の透水用の孔（16）を設け、さら
   に、同蓋体（15）にフィルターエレメント（18）を敷設
   し、かつ、各箱体（14）及びフィルターエレメント（1
   8）をフィルターシリンダー（11）の上方から取出自在
   に構成したことを特徴とする風呂湯浄化装置。