JPH07223640A

JPH07223640A - 運搬用パレット

Info

Publication number: JPH07223640A
Application number: JP1422794A
Authority: JP
Inventors: 総一郎 ▲吉▼田; Soichiro Yoshida
Original assignee: IKUSOBU KK
Current assignee: IKUSOBU KK
Priority date: 1994-02-08
Filing date: 1994-02-08
Publication date: 1995-08-22

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単な構造で運搬用パレットの強度を大幅に
向上させる。【構成】段ボールによって成形された平板状の上側板
１１及び下側板１２と、この上側板１１及び下側板１２
の間に並列に複数個配設され各板１１，１２を補強する
桁ブロック１３と、隣り合う桁ブロック１３の間におい
て上側板１１と下側板１２とに架け渡されてこれらを補
強する補強用桁板１５とから構成した。補強用桁板１５
は、一枚板を折り曲げて成形され、上側板１１及び下側
板１２の内側に部分的に貼設されると共に隣り合う桁ブ
ロックの間で上側板１１と下側板１２とに架け渡されて
これらを補強し、桁ブロック１３を囲繞してこの桁ブロ
ック１３の位置ずれを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、段ボールを材料として
成形された運搬用パレットに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に運搬用パレットとしては、木、プ
ラスチック、金属等の材料が用いられている。この中で
も木製のパレットが主流を占めるが、近年の森林資源、
環境保護の問題や輸出入時の取扱いの問題等のために、
木製に替わるパレットを望む声が高まってきた。このよ
うな背景の下に段ボール製のパレットが成形された。

【０００３】従来のパレットとしては、図１２に示すよ
うなものがある。図中の１は上側板、２は下側板で、こ
れらは段ボールによって成形されている。上側板１及び
下側板２の間には、これらを補強するための桁ブロック
３が設けられている。この桁ブロック３は上側板１及び
下側板２と同じ長さ（幅）に設定され、これらの間に並
列に３個配設されている。この３個の桁ブロック３のう
ち両側の桁ブロック３は上側板１及び下側板２の両端部
に、中間の桁ブロック３は各板１，２の中央部にそれぞ
れ取り付けられている。各桁ブロック３の間はフォーク
リフトのフォークやハンドリフト等が挿入される運搬用
穴５，６となっている。

【０００４】以上の構成のパレットにおいては、上側板
１の上に運搬対称物が載置され、必要に応じて運搬用穴
５，６にフォークリフトのフォーク等を挿入してこのパ
レットごと運搬対称物を移動させる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
運搬用パレットでは、３個の桁ブロック３のみによって
上側板１及び下側板２が補強されているだけなので、各
桁ブロック３の間の部分（運搬用穴５，６の部分）の上
側板１及び下側板２が撓んだり、折れたりすることがあ
る。即ち、前記構成のパレットでは強度面で劣るという
問題点がある。

【０００６】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
で、簡単な構造で強度を大幅に向上させた運搬用パレッ
トを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、第１の発明に係る運搬用パレットは、段ボ
ールによって成形された平板状の上側板及び下側板と、
この上側板及び下側板の間に並列に複数個配設され各板
を補強する桁ブロックと、隣り合う前記桁ブロックの間
において前記上側板と下側板とに架け渡されてこれらを
補強する補強用桁板とから構成されたことを特徴とす
る。

【０００８】第２の発明に係る運搬用パレットは、前記
補強用桁板が、一枚板を折り曲げて成形され、前記上側
板及び下側板の内側に部分的に貼設されると共に前記隣
り合う桁ブロックの間で上側板と下側板とに架け渡され
てこれらを補強し、前記桁ブロックを囲繞してこの桁ブ
ロックの位置ずれを防止することを特徴とする。

【０００９】第３の発明に係る運搬用パレットは、前記
桁ブロックが、一枚の段ボールをその両側から折り曲げ
て、２つの穴が成形されるように巻き込んで構成された
ことを特徴とする。

【００１０】

【作用】第１の発明では、補強用桁板によって各桁ブロ
ックの間を補強したので、パレットの強度が大幅に向上
する。

【００１１】第２の発明では、補強用桁板を上側板及び
下側板の内側に部分的に貼設し、各桁ブロック間で架け
渡して補強したので、運搬用パレットの強度が大幅に向
上する。されに、補強用桁板で桁ブロックを囲繞したの
で、この桁パレットの位置ずれを防止することができ、
運搬用パレットの耐久性を向上させることができる。

【００１２】第２の発明では、一枚の段ボールを巻いて
桁ブロックを構成したので、軽量で、かつ高い強度の桁
ブロックとすることができる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図１は本実施例の運搬用パレット１０
を示す斜視図、図２は図１の運搬用パレット１０の正面
図、図３は図１の運搬用パレット１０の桁ブロックを示
す斜視図、図４は段ボールを示す部分平面図である。な
おここでは、図１及び図２に基づき、便宜的に上下を設
定して説明するが、特に上下を決める必要はなく、使用
態様に応じて上下を適宜選択すればよい。

【００１４】図１及び図２中の１１は上側板、１２は下
側板で、これらは段ボールによって平板状に成形されて
いる。これら上側板１１及び下側板１２の間には、これ
らを補強するための桁ブロック１３が設けられている。
この桁ブロック１３は、前記従来のパレットと同様に設
定されている。即ち、桁ブロック１３の長さは上側板１
１及び下側板１２と同じ長さ（幅）に設定され、これら
の間に並列に３個、互いに等間隔に配設され、両端部と
中央部にそれぞれ位置している。

【００１５】各桁ブロック１３は下側板１２に接着剤等
によって直接に貼設されている。これら下側板１２及び
桁ブロック１３と上側板１１との間には、桁ブロック１
３とともに上側板１１及び下側板１２を補強する補強用
桁板１５が設けられている。この補強用桁板１５は、図
１中の奥行き寸法Ａを上側板１１及び下側板１２と同様
に設定され、幅寸法Ｂを上側板１１等よりも長く設定さ
れている。そして、この補強用桁板１５は、幅寸法Ｂの
方向において、８ヵ所で表面側及び裏面側に折り曲げら
れて上側板１１の下側に介装されることで、縦方向補強
板部１６，１７と、中央桁ブロック押え部１８，１９が
形成されている。

【００１６】縦方向補強板部１６，１７は、中央の桁ブ
ロック１３Ａと両側の桁ブロック１３Ｂ，１３Ｃとの間
に位置しており、この位置で上側板１１と下側板１２と
の間に架け渡されて、強度的に弱い各桁ブロック１３間
を補強している。縦方向補強板部１６，１７と中央桁ブ
ロック押え部１８，１９とで、運搬する際にフォークリ
フトのフォークやハンドリフト等が挿入される運搬用穴
２２，２３が構成されている。なお、ハンドリフトを用
いるときは、運搬用穴２２，２３内の下側面に、ハード
リフトの車輪用の穴が４つ設けられる。

【００１７】中央桁ブロック押え部１８，１９は上側押
え部２０と相俟って桁ブロック１３Ａを囲繞し、堅固に
位置固めして固定している。これにより、運搬用穴２
２，２３にフォーク等が挿入される際に誤って桁ブロッ
ク１３Ａに接触しても、この桁ブロック１３Ａがずれる
ことがなくなる。

【００１８】さらに、補強用桁板１５の上側貼設部１５
Ａ，１５Ｂは上側板１１に貼設され、下側貼設部１５
Ｃ，１５Ｄは下側板１２に貼設されて、これらの部分を
補強している。

【００１９】段ボールは、図４に示すように、内部に波
打つ紙が挟み込まれている。このため、段ボールは、波
の進行方向（図４中の矢印２６）に対する曲げ強度は弱
いが、これと直交する方向（以下、「直交方向」とい
う）の曲げ強度は強い。

【００２０】桁ブロック１３は、図３に示すように、複
数枚の帯状の段ボールが重ね合わさって形成されてい
る。このとき、帯状の各段ボールは、その直交方向が縦
になるように設定されている。補強用桁板１５はその縦
方向補強板部１６，１７及び中央桁ブロック押え部１
８，１９の部分の直交方向が縦になるように（図１にお
いて直交方向が左右方向になるように）配設される。ま
た、上側板１１及び下側板１２は、運搬用穴２２，２３
に対して直交する方向（図１において前記補強用桁板１
５と同様に、直交方向が左右方向になるように）配設さ
れる。

【００２１】以上の構成の運搬用パレット１０において
は、上側板１１の上に、または上下を反転させて下側板
１２の上に、運搬対称物を載置し、必要に応じて運搬用
穴２２，２３にフォークリフトのフォークやハンドリフ
ト等を挿入してこの運搬用パレット１０ごと運搬対称物
を移動させる。なお、運搬用パレット１０をどちらを上
にして使用するかは、搬送する物等の条件の違いに応じ
て適宜選択する。また、この運搬用パレット１０をワン
ウェイパレットとして使用するか、数回使用するかも、
使用条件等によって適宜選択する。

【００２２】以上のように、下側板１２及び各桁ブロッ
ク１３と上側板１１との間に補強用桁板１５を介装した
ので、縦方向補強板部１６，１７によって各桁ブロック
１３の間の強度的に弱い部分を確実に補強することがで
きるようになる。

【００２３】また、中央桁ブロック押え部１８，１９に
よって中央の桁ブロック１３Ａを両側から押えるように
したので、この桁ブロック１３Ａを確実に位置固めする
ことができ、フォークリフトのフォーク等が接触しても
ずれることがなくなり、運搬用パレット１０の耐久性が
大幅に向上する。

【００２４】さらに、補強用桁板１５は中央の桁ブロッ
ク１３Ａの両側で下側板１２に、両側の桁ブロック１３
Ｂ，１３Ｃ付近で上側板１１にそれぞれ選択的にかつ部
分的に貼設されているので、この部分で上側板１１及び
下側板１２が補強され、全体的に強度が向上する。

【００２５】［第１変形例］前記実施例では、桁ブロッ
ク１３を複数枚の帯状の段ボールを重ね合わせて形成し
たが、図５に示すように、一枚の段ボールを折り曲げて
形成してもよい。即ち、一枚の平板状の段ボールを、そ
の両側から折り曲げて、それぞれ２つの穴が成形される
ように巻き込んで桁ブロック２７を形成してもよい。こ
の場合、２つの折り曲げ部２７Ａ，２７Ｂの互いの側面
当接部２８に接着剤等を塗布することで、桁ブロック２
７を形成する。なお、折り曲げ部２７Ａ，２７Ｂの当接
部分全体に接着剤等を塗布してもよい。

【００２６】これによって、接着剤等の使用量を減少さ
せることができると共に、少ない材料（段ボール）で前
記実施例の桁ブロック１３と同様の強度を確保すること
ができる。また、同じ強度を確保する場合は、大幅な軽
量化が図れる。

【００２７】さらに、前記実施例の桁ブロック１３に対
して、段ボールの切断及び接着剤等の塗布に必要な工程
を減少させることができ、製造コストの低減を図れる。

【００２８】［第２変形例］前記実施例では、補強用桁
板１５の両端部は、図２に示すように、上側板１１及び
下側板１２の両端部に合せて切断したが、図６に示すよ
うに、補強用桁板２９の両端を上側板１１及び下側板１
２よりも長く設定して桁ブロック覆い部２９Ａ，２９Ｂ
を形成し、この桁ブロック覆い部２９Ａ，２９Ｂで両側
の桁ブロック２７Ｃ，２７Ｄの外側を覆うようにしても
よい。

【００２９】これにより、両側の桁ブロック２７Ｃ，２
７Ｄを中央の桁ブロック２７Ｅと同様に、位置固めする
ことができると共に、強度及び耐久性も向上する。

【００３０】なお、本変形例では、前記第１変形例の桁
ブロック２７を用いた場合を例に説明したが、前記実施
例の桁ブロック１３を用いた場合でも前記同様の効果を
奏することは言うまでもない。

【００３１】［他の変形例］前記実施例では、上側板１
１、下側板１２及び補強用桁板１５をそれぞれ１枚の段
ボールによって構成したが、図７に示すように、２枚以
上重ねてもよい。なお、図５においては下側板１２のみ
を２枚にしている。これにより、運搬用パレット１０の
強度をさらに増すことができる。

【００３２】運搬用パレット１０の面積が広い場合に
は、十分な強度を保つために、桁ブロック１３を４個以
上配設してもよい。図８に桁ブロック１３を４個配設し
た例を示す。この場合、補強用桁板１５は中央よりの２
つの桁ブロック１３をそれぞれ囲繞して構成される。こ
れによっても、前記実施例同様の作用、効果を奏するこ
とができる。

【００３３】さらに、前記実施例では、２方サシのパレ
ットを例に説明したが、図９から図１１に示すように、
４方サシの場合にも適用することができる。この場合、
図１０に示すように、運搬用パレット３１の正面構成に
おいては、前記実施例と同様に運搬用穴３２，３３が設
けられている。運搬用パレット３１の側面には、運搬用
穴３４，３５が形成されている。この運搬用穴３４，３
５は、これに対応する部分の桁ブロック３６及び補強用
桁板３７の縦方向補強板部３８，３９及び中央桁ブロッ
ク押え部４０，４１をくり貫いた状態に形成される。な
お、実際の製作工程では、縦方向補強板部３８，３９及
び中央桁ブロック押え部４０，４１については運搬用穴
３４，３５に対応する部分をくり貫く。桁ブロック３６
については、運搬用穴３４，３５に対応する部分を考慮
して、この桁ブロック３６を３つの部材に分割して形成
する。この３つの部材に分割された桁ブロック３６を、
運搬用穴３４，３５に対応する部分のスペースを空けて
配設する。

【００３４】この場合も十分な強度の運搬用パレット３
１を成形することができる。

【００３５】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明の運搬用パ
レットによれば、下側板及び各桁ブロックと上側板との
間に補強用桁板を介装したので、各桁ブロックの間の強
度的に弱い部分を確実に補強することができるようにな
る。

【００３６】また、桁ブロックを囲繞してこの桁ブロッ
クの位置ずれを防止するようにしたので、フォークリフ
トのフォーク等が接触してもずれることがなくなり、運
搬用パレットの耐久性が大幅に向上する。

【００３７】さらに、補強用桁板は上側板及び下側板の
内側に選択的にかつ部分的に貼設されるので、この部分
で上側板及び下側板が補強され、全体的に強度が向上す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る運搬用パレットを示す斜視図であ
る。

【図２】図１の運搬用パレットの正面図である。

【図３】図１の運搬用パレットの桁ブロックを示す斜視
図である。

【図４】段ボールを示す部分平面図である。

【図５】第１の変形例を示す斜視図である。

【図６】第２の変形例を示す正面図である。

【図７】第３の変形例を示す正面図である。

【図８】第４の変形例を示す正面図である。

【図９】第５の変形例を示す斜視図である。

【図１０】図９の運搬用パレットの正面図である。

【図１１】図９の運搬用パレットの側面図である。

【図１２】従来の運搬用パレットを示す斜視図である。

【符号の説明】

１０…運搬用パレット、１１…上側板、１２…下側板、
１３…桁ブロック、１５…補強用桁板、１６，１７…縦
方向補強板部、１８，１９…中央桁ブロック押え部、２
２，２３…運搬用穴。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】段ボールによって成形された平板状の上
側板及び下側板と、この上側板及び下側板の間に並列に
複数個配設され各板を補強する桁ブロックと、隣り合う
前記桁ブロックの間において前記上側板と下側板とに架
け渡されてこれらを補強する補強用桁板とから構成され
たことを特徴とする運搬用パレット。
【請求項２】請求項１に記載の運搬用パレットにおい
て、前記補強用桁板が、一枚板を折り曲げて成形され、前記
上側板及び下側板の内側に部分的に貼設されると共に前
記隣り合う桁ブロックの間で上側板と下側板とに架け渡
されてこれらを補強し、前記桁ブロックを囲繞してこの
桁ブロックの位置ずれを防止することを特徴とする運搬
用パレット。
【請求項３】請求項１及び２に記載の運搬用パレット
において、前記桁ブロックが、一枚の段ボールをその両側から折り
曲げて、２つの穴が成形されるように巻き込んで構成さ
れたことを特徴とする運搬用パレット。