JP2006341870A - 分割型運搬用荷台 - Google Patents

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久善 吉井
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Abstract

【課題】 1種類のパレットで大きさの異なる多くの種類の荷物を積載できる運搬用荷台を提供する。
【解決手段】 上板6aと下板6bが桁材1Aで連結された段ボール製の運搬用荷台であって、左右一対の荷台分割体6A、6Aからなり、各荷台分割体6Aが、横方向Xに並んだ複数の前記桁材1Aを有し、隣接する桁材1Aの間に、正面から運搬機の1本のフォーク爪Fが挿入される正面挿入部6cを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、段ボールを利用した分割型運搬用荷台に関するものである。
従来から、段ボールを利用したパレット、スキッドなどの運搬用荷台が知られている( 特許文献1) 。この運搬用荷台は、段ボール平板からなる上板と下板とを複数の桁材により連結して構成している。
特開平10―230938号公報
ところで、以上の運搬用荷台には、大きさの異なる多くの種類の荷物、例えば、パイプ、角材、細長い段ボール入り商品、板材などが積載されるので、これに対応するには大小複数種類の運搬用荷台を用意しておく必要があり、スペースとコストを圧迫している。
本発明は、1種類の運搬用荷台で大きさの異なる多くの種類の荷物を積載できる運搬用荷台を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の構成は、上板と下板が桁材で連結された段ボール製の運搬用荷台であって、左右一対の荷台分割体からなり、前記荷台分割体が、横方向に並んだ複数の前記桁材を有し、隣接する桁材の間に、正面から運搬機の1本のフォーク爪が挿入される正面挿入部を有している。この運搬用荷台は、一般にパレットと呼ばれる。
荷物を積載するときには、左右一対の荷台分割体をそれぞれ正面挿入部が一方向に指向するように整列させ、かつ、各荷台分割体の横方向の間隔を荷物の大きさに応じ調整して、各荷台分割体上に荷物を積載する。この後、各荷台分割体の正面挿入部から運搬機のフォークを差し込んで持ち上げ、荷物を運搬する。このとき、運搬用荷台は左右一対の荷台分割体で構成され、積載する荷物の大きさに応じて各分割体の横方向間隔を自由に調整できるので、従来のように、大きさの異なる多種類の運搬用荷台を用意する必要がなく、1種類の運搬用荷台で大きさの異なる各種荷物に対応することが可能となる。しかも、各荷台分割体は、小形であるから、上下に重ね合わせてコンパクトに収納できるので、保管の上でも有利である。
本発明の好ましい実施形態では、前記上板、下板および桁材の少なくとも一つが、段ボールの目が上下方向を向くように設定されている。この構成によれば、上下方向の荷重に対して高い圧縮強度を持つ荷台分割体が得られる。
本発明の第2の構成は、前記第1の構成から、下板が省かれたもので、一般にスキッドと呼ばれる。すなわち、上板の下面に桁材が連結された段ボール製の運搬用荷台であって、左右一対の荷台分割体からなり、前記荷台分割体が、横方向に並んだ複数の前記桁材を有し、隣接する桁材の間に、正面から運搬機の1本のフォーク爪が挿入される正面挿入部を有している分割型運搬用荷台である。好ましくは、前記上板および桁材の少なくとも一つが、段ボールの目が上下方向を向いている。
この第2の構成の運搬用荷台も、前記第1の構成の場合と同様に使用され、同様な効果が得られる。
また、本発明の好ましい実施形態では、前記荷台分割体が、側面から1本または2本のフォーク爪が挿入される側面挿入部を有している。この構成によれば、荷台分割体の側面挿入部から運搬機のフォークを差し込んで、荷台分割体を横向き状態で使用することも可能となり、実用性が向上する。
さらに、本発明の好ましい実施形態では、前記荷台分割体の正面挿入部の幅が150〜500mmに設定されている。この幅とすることにより、前記正面挿入部に一般に市販されている運搬機のフォークを確実に差し込める。
本発明によれば、1種類の運搬用荷台で大きさの異なる多くの種類の荷物を積載することができる。しかも、各荷台分割体は、小形であるから、上下に重ね合わせてコンパクトに収納できるので、保管の上でも便利である。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態である紙製の分割型運搬用荷台6を示す斜視図である。この運搬用荷台6は一般にパレットと呼ばれており、左右一対の荷台分割体であるパレット分割体6A,6Aからなる。この各分割体6Aは、上下に対向する水平な上板6aと下板6bを備え、これら上,下板6a,6bの間を複数の桁材1Aにより連結するとともに、上,下板6a,6bの間の空間で、桁材1A,1Aの横方向Xに隣接するものの間に、正面からフォークリフトのような運搬機の1本のフォーク爪Fが挿入される正面挿入部6cを形成している。フォークリフトは通常、左右2本のフォーク爪F,Fによって一つのフォークを構成している。
図1の実施形態では、各パレット分割体6Aは前後および左右対称形であり、上、下板6a,6bの前面および後面側の左右両端にそれぞれ桁材1Aを設けて、これら前後両側の左右両端に配置された桁材1A,1Aの間に前記正面挿入部6cと背面挿入部6eとを形成している。パレット分割体6Aを前後逆となるように反転させた場合、背面挿入部6eが正面挿入部6cとなる。正面挿入部6cは、その幅W1、つまり隣接する桁材1A,1A間の隙間を150〜500mm、好ましくは200〜400mmに設定されている。これにより、パレット分割体6Aの正面挿入部6cに、一般に市販されている運搬機のフォーク爪Fを確実に差し込める。
また、図1では、上、下板6a,6bの左右側面で前後両側に配置される桁材1Aの中間に中間桁材1Bを設けて、この中間桁材1Bと前後両側の桁材1Aとの間に運搬機のフォーク爪Fの2本がそれぞれ挿入される2つの側面挿入部6dを形成している。前記上、下板6a,6bは、上板6aを代表として示すように、波形板2aの片面または両面にライナ2bを糊剤で接合した紙製の段ボール板40(一層の段ボール)を前後方向Yまたは左右方向Xに多数積層した段ボール板材60の上下面に、紙製の上シート62,および下シート64を糊剤で接合し、さらに前後、左右の側面にも紙製の側面シート66を糊剤で接合したもので、段ボール60の目2cが上下方向を向いている。これにより、上下方向の荷重に対する上、下板6a,6bの圧縮強度が高くなる。
また、この実施形態では、桁材1A,1Bとして段ボール紙管を使用している。図2は段ボール紙管1Aを一部破断して示す斜視図であって、この段ボール紙管1Aは、波形板2aの片面にライナ2bを接合した長尺の片面段ボール2が螺旋状に巻回されて、全体が複数層の段ボール層からなる円筒形となっている。この段ボール層の最内側の段ボール層の内側表面および最外側の段ボール層の外側表面には、それぞれ紙のシートからなる補強材4,5が糊剤で固着されている。波形板2aとライナ2bの間に形成される目2cは上下方向を向いている。
このように、段ボール紙管で形成された桁材1A,1Bは、その円筒型の軸線方向S,つまり上下方向に対する圧縮強度および曲げ強度が大きい。このため、以上の桁材1A,1Bを図1のパレット分割体6A,6Bに使用することにより、これらパレット分割体6A,6Bの強度を高めることができる。
以上の分割型パレットを使用して、長尺の荷物、例えばパイプ、角材、細長い段ボールケース入り商品、天井板・壁板のような建築用の板材、軸状の機械部品(自動車用など)を運搬または載置するときには、パレット分割体6Aの2個を左右一対として用い、それぞれの正面挿入部6cが一方向に指向するように左右に整列させ、かつ、各パレット分割体6Aの横方向間隔W2を積載する荷物Bの大きさに応じて調整し、各パレット分割体上に荷物Bを積載する。この後、各パレット分割体6Aの正面挿入部6cから運搬機のフォーク爪Fを差し込んで荷物Bを運搬する。このとき、パレット6は左右一対のパレット分割体6Aで構成され、積載する荷物Bの大きさに応じて各分割体6Aの横方向間隔W2を自由に調整できる。寸法の小さい荷物Bの運搬、載置を行う場合、一つのパレット分割体6Aのみを使用すればよい。
したがって、従来のように、大きさの異なる多種類のパレットを用意する必要がなく、1種類のパレット6を大きさの異なる種々の荷物Bの運搬に利用できるので、大幅なコストダウンを実現できる。しかも、各パレット分割体6Aは、上下に重ね合わせてコンパクトに収納できるので、保管の上でも有利である。特に、最近普及しつつある運搬機では、オペレータが運搬機に乗ったままで、運転中に一対のフォーク爪F,Fの間隔を自由に調整できるタイプがあるので、このような運搬機の使用により、本発明の運搬用荷台6は一層使い勝手がよくなる。
図3は第2実施形態にかかるパレット分割体6Bを示しており、このパレット分割体6Bは、図1に示す中間桁材1Bを省いて、上、下板6a,6bの前面および後面側の左右両端に合計4個の桁材1Aを設けている。そして、これら上、下板6a,6bの前後両面で左右両側に配置される桁材1A,1Aの間に,運搬機の1本のフォーク爪Fが挿入される正面挿入部6cおよび背面挿入部6eを、また、上、下板6a,6bの左右側面で前後両側に配置される桁材1A,1Aの間に,運搬機の1本または2本のフォーク爪Fが挿入される側面挿入部6dを形成している。
図4は第3実施形態にかかるパレット分割体6Cを示しており、このパレット分割体6Cは、上、下板6a,6bを連結する桁材1Cとして、角柱を使用している。角柱1Cは、段ボール材40の複数枚を積層して角棒状に裁断して形成されており、この角柱1Cは前記上、下板6a,6bの前後左右両側に合計4個が配置され、これら4つの角柱1Cの間に正面挿入部6cと側面挿入部6dが形成されている。段ボールの目2Cは上下方向を向いている。角柱1Cの4つの側面に、補強用の紙製のシートを接合してもよい。なお、図1の場合と同様に、上、下板6a,6bの左右側面で前後両側に配置される角柱1C,1Cの中間に角柱を追加してもよい。
図5は第4実施形態にかかるパレット分割体6Dを示しており、このパレット分割体6Dは、上、下板6a,6bを連結する桁材1Dとして、上、下板6a,6bの前後両端に達するような長さとされた段ボール材40の複数枚を積層してなる長尺な角棒材を使用している。この実施形態の場合は、前記長尺な角棒材1Dにより、上、下板6a,6bの間の空間の側部が閉鎖されて、上、下板6a,6bの間の空間において、パレット6の前後両面だけに正面挿入部6cと背面挿入部6eが形成されている。この実施形態においても、段ボール材40の目2cは上下方向を向いている。
図6は第5実施形態にかかるパレット分割体6Eを示しており、このパレット分割体6Eは、上、下板6a,6bとして複数枚の段ボール板6eを用い、上、下板6a,6bが、図4の第3実施形態と同様な角柱1Cからなる桁材により連結されている。上、下板6a,6bのそれぞれは、目2cが水平方向を向く段ボール材40の複数層を上下に重ねたものであり、隣接する層同士の目2cの方向は互いに直交している。これにより、上、下板6a,6bの上下方向荷重に対する圧縮強度を高めている。段ボール板40の目2cの方向を、第1〜第4実施形態の場合と同様に上下方向に向ければ、上、下板6a,6bの前記圧縮強度をさらに高めることができる。
図7は第6実施形態にかかる紙製の分割型運搬用荷台8を示す斜視図である。この運搬用荷台8は一般にスキッドと呼ばれており、左右一対の荷台分割体であるスキッド分割体8A,8Aからなる。このスキッド分割体8Aは、図6のパレット分割体6Dから下板6bを省略したものに相当し、上板8aの下面の左右両端にそれぞれ、前後方向に長い桁材1Dが連結されている。こうして、上板6aと2つの桁材1Dとの間に、前後両面にそれぞれ開口する、フォーク挿入用の正面挿入部8cと背面挿入部8eが形成されている。この実施形態では、桁板1Dと同様に、上板8aを形成する段ボール材40の目2cも上下方向を向いている。このスキッド8は、パレット6〜6Eよりも、下板が省略されている分だけ、小型で軽量になり、収納時に上下に重ねても嵩張らない利点がある。
図8に示す第7実施形態のスキッド8の場合も、図1に示した実施形態と同様に、スキッド分割体8Bの桁材として、段ボール紙管1Aを使用し、スキッド分割体8Bの左右両側面にも、側面挿入部8dを形成している。桁材は、図3の場合と同様に、6つ使用することもできる。
本発明の第1実施形態にかかる分割型パレットの斜視図である。 桁材である段ボール紙管の一部破断した斜視図である。 第2実施形態にかかるパレット分割体の斜視図である。 第3実施形態にかかるパレット分割体の斜断面図である。 第4実施形態にかかるパレット分割体を示す斜視図である。 第5実施形態にかかるパレット分割体を示す斜視図である。 第6実施形態にかかるパレット分割体を示す斜視図である。 第7実施形態にかかるパレット分割体を示す斜視図である。
符号の説明
1A〜1D 桁材
2c 段ボールの目
6,8 運搬用荷台
6A、6B、6C,6D,8A,8B 荷台分割体
6a,8a 上板
6b 下板
6c,8c 正面挿入部
6d,8d 側面挿入部
F フォーク爪
W1 正面挿入部の幅
X 横方向

Claims (7)

  1. 上板と下板が桁材で連結された段ボール製の運搬用荷台であって、
    左右一対の荷台分割体からなり、
    前記荷台分割体が、横方向に並んだ複数の前記桁材を有し、隣接する桁材の間に、正面から運搬機の1本のフォーク爪が挿入される正面挿入部を有している分割型運搬用荷台。
  2. 請求項1において、前記上板、下板および桁材の少なくとも一つは、段ボールの目が上下方向を向いている分割型運搬用荷台。
  3. 上板の下面に桁材が連結された段ボール製の運搬用荷台であって、
    左右一対の荷台分割体からなり、
    前記荷台分割体が、横方向に並んだ複数の前記桁材を有し、隣接する桁材の間に、正面から運搬機の1本のフォーク爪が挿入される正面挿入部を有している分割型運搬用荷台。
  4. 請求項3において、前記上板および桁材の少なくとも一つは、段ボールの目が上下方向を向いている分割型運搬用荷台。
  5. 請求項1から4のいずれか一項において、前記荷台分割体は、側面から1本または2本の前記フォーク爪が挿入される側面挿入部を有している分割型運搬用荷台。
  6. 請求項1から5のいずれか一項において, 前記荷台分割体の正面挿入部の幅が150〜500mmに設定されている分割型運搬用荷台。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の運搬用荷台を構成する荷台分割体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008265824A (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Orion Mach Co Ltd 重量装置の底板
JP2009107811A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Daihatsu Motor Co Ltd パレット移送設備

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