JPH0565163A - 一方向軽量パレツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】軽量で十分な負荷を支持する一方向パレットを
提供する。 【構成】パレットは、側面２〜５を備えた表面部材１
と、それぞれがこの表面部材１に垂直で単一面波型ペー
パボードが取り囲まれて形成された８つの三角形要素６
〜１３を備えたベース部材と、三角形要素６〜１３に形
成されたフォークリフトのための開口部１４〜２９とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、パレットの改良に関
する。

【０００２】

【従来の技術】パレットは荷物の搬送および貯蔵に際し
て広く使用されており、通常、木製の複数の羽根板を、
フォークリフトのための開口部を形成するために木製の
スペーサを介して反対側で固定して作成される。木製の
パレットはその資本費のため、ユーザによってしばしば
賃貸されるが、再使用のため戻されなければならない。
この付加的な搬送コストはパレットの賃貸あるいは資本
費を悪化させている。低品質の一方向の木製パレットは
入手可能であるが、コストが比較的高く、木製のものを
使用するのは情勢の成り行き上、不人気になりつつあ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来、木に代わる材料
の一方向パレットの製造が試みられており、折り曲げら
れた波型板状の用紙あるいは型取られた使い捨てペーパ
パルプからパレットを組み立てることによって資本費は
減じられているが、このようなパレットは十分な荷重に
対して耐えることはできず、また木製の一方向パレット
に対して十分に安いものでない。

【０００４】（本発明の目的）本発明の目的は、軽量で
十分な負荷を支持する一方向パレットを提供することに
ある。

【０００５】それゆえ、本発明のパレットは、おおよそ
平らな表面部材とベース部材とを備え、ベース部材の表
面にパレットが載置可能で、前記表面部材はベース部材
の表面から離間しているパレットにおいて、前記ベース
部材は、１あるいはそれ以上の波型ペーパボードの要素
およびパレットに対してフォークの受入れ通路をもたら
す手段を有し、前記波型ペーパボードの要素は、互いに
接近して隣接する多数の厚さの波型ペーパボードを備え
かつ前記表面部材に対して垂直にそれら波型が配置され
ている。

【０００６】本明細書において、「波型板」という表現
は、波型のペーパ要素を有するあらゆる板状の産出物、
例えばいわゆる単一面（single-face)および２面（doub
le-face)ボード（boards) と呼ばれるものを含んでい
る。

【０００７】本発明の１つの形状は、前記表面部材がこ
れに従属する側面を備えており、この側面は、好ましく
は前記表面部材に固着されると共に前記側面に、および
互いに固着されているベース要素を含んでいる。

【０００８】前記ベース要素は、好ましくはあらかじめ
定められた形状に取り囲まれた単一面の波型板の片から
形成され、この片の隣接する要素は、好ましくは側面
に、および互いに固着されると共に表面部材の裏面に固
着される。

【０００９】単一面波型板片は、使用に際して表面部材
にかかる荷重を支持するために、望ましい形状に形成す
ることができるが、好ましい形状は、おおよそ三角形に
なっており、ベース部材は荷重を均等に分配して支持で
きるように位置付けられた、少なくとも２つのおおよそ
三角形のベース要素を有している。もちろん、支持され
る荷重をより均等に分配するのであれば、この三角形の
ベース要素の数はさらに増える。荷重のより良好な支持
のために４つの三角形のベース要素が配され、支持され
るべきより大きな荷重を許容している。

【００１０】パレットは、フォークリフトトラックなど
のフォークによって十分に支持されることはなく、この
フォークはパレットの幅の７５〜８０％の幅で延出して
おり支持されない端部は、荷重によって屈曲する傾向に
ある。各ベース要素の形状はそれゆえ、特に、パレット
の主要な領域に於いて、曲りあるいは屈曲に対して強い
抵抗力を有するパレットとなるようにすることが好まし
い。最小限の屈曲を達成するため、中心領域からパレッ
トの各コーナー領域対角線に向けて延出するビーム状の
要素を有する形状のベース要素を使用することが好まし
いが、異なったベース要素形状によっても達成される。

【００１１】パレットの中心から各コーナー領域に延出
し、互いに固着されて対になったビーム状の要素が１つ
の好ましい形状である。

【００１２】本発明の特に好ましい形状としては、ベー
ス部材が、互いに対になって固着されて配置された８つ
のおおよそ三角形状のベース要素を備えたものであり、
各対になったベース要素は、矩形の表面部材の４分円弧
中に配置される。この配置において、おおよそ三角形状
の要素は、好ましくは二等辺三角形の先端部を切り取っ
て平にし、パレットに加えられる負荷をより均等に広げ
るように、前記形状の枠すなわち芯に片を取り巻く。

【００１３】フォークが差し込まれる開口部は、好まし
くはベース要素の幾つかの端部を切り出すように形成す
ることによって作成される。

【００１４】この実施例の他の変形としては、以下に述
べるように、前記三角形の要素の接続された対が形成さ
れるよう、単一板の延出する片が互いに積層され、その
後、横方向に刻み目をいれて折り重ねられる。

【００１５】

【実施例、発明の効果】まず、図１乃至図４を参照す
る。パレットは、表面部１及び側部２，３，４，５を含
むキャップ状の形状の２面の波型板に構成された表面部
材を備えている。図１および図２に示されているよう
に、表面部１の裏面には、ベース部材６〜１３が配列固
定されており、各々は、表面部１に対して垂直に延出
し、２等辺三角形の先端部を切断した形状に強固に取り
囲まれた単一面波型板の片を備えており夫々が対になっ
て接触して配置されたベース部材を備えている。単一面
板の隣接部は強固に固定されており、各要素は隣接する
要素、側部２〜５および表面部材の表面部１に強固に固
定されており、安定して互いに密着した構造が構成され
ている。もし必要なら、少なくともベース部材６〜１３
の下端部に湿った環境によるダメージを防ぐように水分
をはじく材質、例えばパラフインワックスを被着しても
良い。

【００１６】ベース部材６〜１３は、その下面部におい
て、１対の矩形の分岐通路（fork-access)チャンネルが
もたらされるように、切り出し（cut-out)部分１４〜２
９が形成されている。一方向分岐通路のみ示されている
が、別の方向にさらに切り出しを形成することによって
２方向分岐通路をもたらすこともできる。

【００１７】各ベース部材は、図に示されているような
形状の強固に取り囲まれた単一面の波型板をほぼ５〜１
０層含んでおり、表面部１の下側の要素のこの形状およ
び配列は、使用される板の層数によるが、約１〜６トン
の荷重を支持することが可能である。例えば、示された
構造のパレットは単一面の板を８層含んでおり、約１ト
ンの荷重を容易に支持することができるであろう。ま
た、１０層含んでいるのなら、４〜６トンの範囲の荷重
を支持できるであろう。

【００１８】パレットは、ベース部材６〜１３に形成さ
れた切り出し部分１４〜２９にフォークリフトトラック
のフォークが係合するすることによって支持される。ほ
とんどのフォークは、標準的なパレットサイズの幅の７
５〜８０％の幅で延出しているために、表面部材内のベ
ース部材６〜１３の形状および配列は、パレットの非支
持部分において、例えば抵抗屈曲されていなければなら
ない。図１および図２に示された配列は、３角形状のベ
ース部材６〜１３の対角状の位置付けによってこれが達
成されている。

【００１９】図１および図２に示されるベース部材に似
ている、図５に示されたベース部材のように構成しても
良い。これは、単一面の延出する板を薄層に重ねて、そ
れから、平坦な頂部の三角形要素３０〜３３が図に示さ
れるように対に接続された形状となるように、要素に横
方向に切れ目をつけて折り曲げ、それから三角形要素３
０〜３３図に示されたような形状となるように強固に固
着され、それから前述したものと同様に表面部材が固定
される。この形成方法は、作業員の集中を少なくするこ
とを可能にすると共にベース部材の抵抗力をわずかに増
やすことが可能になる。

【００２０】図６に示す実施例では、ベース部材４０〜
４７が二等辺三角形を切り取ったものでなく、二等辺三
角形となっている点を除いて、図１乃至図４に示された
実施例と類似している。この構造のパレットは、その他
の点では図１乃至図４に示されたパレットと同一であ
る。

【００２１】パレットは、全体的に波型板から作られて
いるので、構造的に軽く（木製の４０〜５０Ｋｇと比較
すると４〜５Ｋｇ）、安価であり（木製の一方向パレッ
トの１０〜１２ドルと比較すると７〜８ドル）、使用さ
れた後に再生利用することができる。パレットは高い圧
縮力を有しており、図に示された形状により、１〜６ト
ンのオーダの荷重に耐えることができる。パレットは、
持ち上げられたとき、あるいは不規則な面上に支持され
たとき、ほんのわずかに収縮し、ユーザあるいはその上
にのせられた製品に対して釘、あるいはとげ等が引っ掛
かるようなことはない。さらに、重量が軽いため、持ち
運びしている際の怪我をする危険性は十分に軽減され
る。

【００２２】各パレットのコストは、従来の木星のパレ
ットよりも十分に安いため、使用後にただちに破棄する
こともより容易になる。パレットは再生利用されたペー
パによってつくることができ、さらに切り取られたペー
パからベース部材を作ることによってより無駄を省くこ
とができる。パレットは、使用された後に再生利用され
ることができ、十分に環境破壊を減らすことができる。

【００２３】上記示されたベース部材の形状は、荷重支
持容量および材料の効率において好ましいものである
が、その他の形状でも同一の効果を奏することができ
る。例えば、軽い荷重のものしか支持されないような場
合、２〜４の三角形要素の配列あるいは２〜４の矩形要
素の配列を表面部材に固着するか、あるいはより小さな
ディメンションの矩形の要素をパレットの周辺から内側
中心に向けて配置するようにしても良い。これに対し
て、９あるいはそれ以上の環状または円筒状の規則正し
い配列が用いられても良い。波型板は実用上および経済
性の観点から好ましいものであるが、もし必要であるな
ら、表面部材は波型板以外の材料によって作成すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るパレットの上部の一部を取り除い
た構造を示す斜視図である。

【図２】図１に示したパレットを下から見た平面図であ
る。

【図３】図１に示したパレットの側面図である。

【図４】図１に示したパレットの後面図である。

【図５】別の実施例のパレットを下から見た平面図であ
る。

【図６】さらに別の実施例のパレットを下から見た平面
図である。

【符号の説明】

１…表面部材、２〜５…側面部材、６〜１３ベース部
材、１４〜２９…切り出し部分（フォークリフトのフォ
ークのための開口）。

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 実質的に平らな表面部材とベース部材と
   を備え、ベース部材の表面にパレットが載置可能で、前
   記表面部材はベース部材の表面から離間しているパレッ
   トにおいて、 前記ベース部材は、１あるいはそれ以上の波型ペーパボ
   ードの要素およびパレットに対してフォークの受入れ通
   路をもたらす手段を有し、前記波型ペーパボードの要素
   は、互いに接近して隣接する多数の厚さの波型ペーパボ
   ードを備えかつ前記表面部材に対して垂直にそれら波型
   が配置されていることを特徴とするパレット。
2. 【請求項２】 前記各要素は、あらかじめ定められた形
   状に取り囲まれた単一面の波型板の片を備えており、前
   記波型板の片の隣接する要素は互いに固着されているこ
   とを特徴とする請求項１に記載のパレット。
3. 【請求項３】 前記表面部材は、前記ベース部材を含む
   側面部を有することを特徴とする請求項１又は２に記載
   のパレット。
4. 【請求項４】 前記要素は、前記表面部材に固着されて
   おりかつ前記側面部に、および互いに固着されているこ
   とを特徴とする請求項３に記載のパレット。
5. 【請求項５】 前記各要素はおおよそ三角形の形状に構
   成されており、前記ベース部材は前記平坦な表面部材上
   に荷重がかけられた場合、これを均等に分配して支持す
   るように少なくとも２つのおおよそ三角形のベース要素
   を有していることを特徴とする請求項１又は２に記載の
   パレット。
6. 【請求項６】 前記ベース部材は、おおよそ三角形のベ
   ース要素が互いに接するように対になって位置付けられ
   る８つのおおよそ三角形のベース要素を備えており、対
   になって隣接する要素の側部が互いに接していることを
   特徴とする請求項５に記載のパレット。
7. 【請求項７】 前記各三角形の要素は、実質上平らな端
   部を有していることを特徴とする請求項６に記載のパレ
   ット。
8. 【請求項８】 前記各対になったおおよそ三角形のベー
   ス要素は、単一面の波型板の延出する要素を互いに多数
   積層し、その後、おおよそ三角形の対の接続が形成され
   るよう横方向に刻みを入れて折り曲げることによって形
   成されることを特徴とする請求項６又は７に記載のパレ
   ット。